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Comic The Best ['1999 Monthly]


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毎月、最も印象に残った作品を
最も感激した作品を、唖然とした作品を
たった1冊だけ選んでみた、今月の1冊。
その軌跡をここに残しておく。
女性誌系と男性誌系からそれぞれ
1冊ずつ選んであります。
感想などはこちらへどーぞ → 掲示板(BBS)
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ひどく現実感のない夢を見ているようで、これはまぎれもない現実なのだ。
自らが望まないのに牙はのび喉が飢え血を欲する。まるで化け物のように。
こんなこと望んでなかった、変わりたくなかった。ただ好きだっただけなのに。
[ソニーマガジンズ・ソニーマガジンズコミックスきみとぼく]
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安っぽい正義感も子供じみた優越感も、そんなものがどれほど役に立つ。
制約された自由の中で命懸けで遊ぶ。それこそが生きてると言えるのかも。
無意味な暴力も無意味な闘争ももう沢山だ。あなたは何のために戦うの?
[講談社・ヤンマガKC]
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傷つけられた心は壊れてしまった。では傷つけた方の心も壊れてたのか?
人はなぜ狂気に走るのか、自分が狂気に飲まれてる自覚はあるのだろうか。
語らいそして記憶をたぐりバラバラな心を寄せ集める。再び始めるために。
[小学館・プチフラワーコミックス]
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いわゆるオシャレじゃないけど、玄人って感じのカッコ良さがある。
好きなものを詰め込んで語ってるだけなのに、なんかスタイリッシュで。
マニアックもアート感覚で彩れば、ここまで魅力的になるってことか。
[少年画報社・ヤングキングコミックス・大判]
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どれがホントの恋愛なんだろう。遊びのカルイ付き合いと何が違ってるのか。
自分の中で美化して酔っていただけで、触れ合う大切さに気付いてなかった。
まるで恋愛映画のような洒落た空間に、気取らない生っぽい感情が詰まってる。
思い出の1ページとかじゃなくて、今まさにココにある現代の少女マンガ決定版。
[集英社・ヤングユーコミックス・大判]
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(男性誌系は該当なし)

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恋はまるで熱病のようなモノなのか。はた迷惑に盛り上がり、そして終わる。
今度こそ運命の人だと思ってたのに。掴んだハズの幸せは幻となって消える。
最新型のコトバと価値観と怒涛のテンションの果てに、普遍の理が見えてくる。
[祥伝社・フィールコミックス・大判]
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付き合ってるのがバレて引き離されて。でも家出してでも一緒にいたい。
一緒にいれば幸せだったのに。生活のすれ違いが気持ちのズレを引き起こす。
一見すると普通に有りそうなラブストーリー。しかしこれ女×女なのだった。
キレイだけじゃないファンタジーじゃないレズものを青年誌でやるなんて。
[講談社・アッパーズKC]
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欠けているから無垢なのか、無垢だから神様に取り上げられてしまったのか。
まるで一遍の濁りもないようなキレイで純粋な想いもあるのかもしれない。
針が心のひだをチクチクと刺すように痛み。あふれる感情が止められない。
[新書館・DEAR+コミックス]
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欠けた部分を埋めたかったからなのか、失ったものを相手の中に見ていたいのか。
何もない空っぽな自分でもその瞬間だけは意味があると信じたいのかもしれない。
自分という器が他人にみたされることで、はじめて思い知らされる自らのカタチ。
[小学館・スピリッツコミックス・大判]
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あなたを見かけた日は、一日中うかれて、ごきげんで。好きだなと思ってた。
今度逢ったら気持ちを伝えるんだって。でももう好きだなんて絶対に言えない。
人の血を飲まないと生きてけない。そんなワタシにしてくれた彼になんて。
[ソニーマガジンズ・ソニーマガジンズコミックスきみとぼく]
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