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Comic The Best ['2000 Monthly]


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毎月、最も印象に残った作品を
最も感激した作品を、唖然とした作品を
たった1冊だけ選んでみた、今月の1冊。
その軌跡をここに残しておく。
女性誌系と男性誌系からそれぞれ
1冊ずつ選んであります。
感想などはこちらへどーぞ → 掲示板(BBS)
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人を殺しても何も感じない。殺人機械に心は必要ない。それで今まで良かった。
でももう気付いてしまった。奪ってきた命の重さを。行ってきた行為の重さを。
感じないハズの心に何かが生まれ。機械が人になる。きっかけは何だったかな。
[白泉社・花とゆめコミックス]
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(男性誌系は該当なし)

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家族になることを恐怖したから、別のずっと一緒にいられる関係を選んだだけ。
許されず祝福されず、追いつめられて。少しずつキモチがすれ違っていく二人。
流れ落ちる涙をキャンバスに塗り込めるように、想いが世界の彩りを変えてく。
[桜桃書房・GENEROUSコミックス]
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(男性誌系は該当なし)

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全てが運命という名の神の筋書き通りだとして。ただ踊ってやるわけじゃない。
天使だから正義ではなく。楽園は牢獄でしかなく。狂気こそ正気かもしれない。
全ての価値観が崩壊していくこの世紀末。寓話にも新たな意味が吹き込まれる。
[白泉社・花とゆめコミックス]
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何の理由もなく生まれるのではなく、何の意味もなく殺戮をするわけでもない。
暴力にさらされ、蓄積し凝縮した負の感情が、行き場を求め鬼のカタチになる。
誰かが鬼なのではない。誰もが鬼なのだ。キレイな顔のその下に鬼が潜んでる。
[小学館・少年サンデーコミックス]
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人生なんてノリとハッタリで。浮いてなんぼ。踊って楽しめ人生を!ってか。
早送りなセリフと行動の数々によく回る頭が大活躍。ちょっと回りすぎかも。
天然のバカじゃなくて自覚してバカをやるからこそ、スタイルなんだろう。
[白泉社・花とゆめコミックス]
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祭りはいずれ終わる。永遠に続くわけじゃない。続くように錯覚してただけで。
喜びも悲しみも怒りも楽しみも、その瞬間その空間に全てを凝縮して燃焼して。
祭りはいずれ終わる。でもまだ生きていくしかない。人は死ぬまで生きている。
[講談社・ヤンマガKC]
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目をつぶって愛されるぐらいなら、目を開いて嫌ってくれたほうが良かった。
恐がってもよかった。一緒に悩んで欲しかった。それでも一緒に生きたいと。
明かされた事実と交錯する接点の中に、人の心の救いのカタチが見えてくる。
[白泉社・花とゆめコミックス]
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狐と狸の化かし合いのようで、探ってたり、試してたり、戸惑ってたりする。
掴んだと思った気持ちにするりと逃げられ。終わったはずが終わってなくて。
複雑でわからないような、でも痛いほどわかるような。微妙な機微というか。
[白泉社・ジェッツコミックス]
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罪は償わなくてはならない。何もしなかったから罪じゃないなんて思えない。
助けたことが相手を追いつめ。恩人を加害者にしてしまった。その罪の贖罪。
マリアの微笑みは、無垢な優しさじゃなくて、傷つき血を流した天上の慈愛。
[白泉社・花とゆめコミックス]
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自分が世界を変える力を持ってると錯覚できるのなら、どれだけ幸せだろう。
なぜ逃げちゃいけない?なぜ楽しちゃいけない?努力に何の意味が有るのか。
一瞬で踏み潰されるような五寸の虫だとしても。虫は、虫なりに生きている。
[講談社・ヤンマガKC]
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