まさか買えないとは (10/9/25) 次へ 前へ
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寒いです。
つい数日前は9月なのに暑くてクーラーをつけていたと言うのに……
あまりの気温の急降下で風邪を引いてしまいましたよ。

それはさておき。今月発売の「まんがタイムきらら」のこと。
なんと発売2日後にはもうどこにもなくて買えませんでした。
けいおん!が最終回なのは知ってたけどまさか売り切れるとは。
いつもは次の号が出るまで残ってるのだが……
7年以上買い続けてたのがこんなことで途切れるとは思わなかった。
買い続けてたから大半は1回ぐらい飛んでも問題ないのもわかるけど。

でもPONG PONG PONGは今月のがちょーど最終回だったんだよ……
結末を知るためにはコミックスを買わないといけないわけで。
雑誌で読んでるから2巻はいいかとか思ってたのに(1巻は持ってる)。
境界線のリンボも先月ずいぶん気になるところで終わってたのに。
うぃずりずも気になるところで(以下略)

来月号は大丈夫だと思うけど念のために予約してきたよ。
(けいおん!コミックスのかけかえカバーがつくから)


「DVD 化物語 1〜3巻」
買ってもいいとは思ってるんだけどお金がないのでレンタルです。
限定版が買えるうちに恋愛サーキュレーションがついてる撫子の巻と
サントラがついてる翼の巻(両方)だけでも入手したいのだけど……

レンタル版の仕様ですが映像特典は全部ついてるみたいです。
目玉であるキャラクターコメンタリーもちゃんとついてます
アニプレックスがレンタルに映像特典をつける基準がわからんです。
ひだまりは1期は全てついてて2期は全くついてなかったし。

放送とDVD/BDの違いとしては、まずちゃんと全話にOPがついてます
放送枠よりも少し尺が長めの回はOPを削って収めていたようです。
次回予告の絵は放送と違って本編の絵を編集したものになってます。
音声は公式サイトに掲載されてる長篇版と(たぶん)同じモノです。
(放送版の次回予告は映像特典として収録されてます)
ED映像も最初から暫定止め絵バージョンではなく正式版になってます。
あと2話のEDの入りと音楽のつけ方が放送とは多少違います(EDも違う)。
それ以外の本編の絵は比較して無いのでどこが違うかわかりません(汗)。
通常再生とコメンタリー再生の2回で結構時間を消費してしまったので。
新房×シャフト作品はいつも結構手を入れてるので今回もそうかなと。

映像特典としてはまずいつものノンクレジットOPとEDが。
珍しく5話と8話の特別構成のEDのノンクレジットもついてます。
放送版の2話のED(とその前後)もクレジット付きで収録されてます。
新房アニメ恒例のエンドカードは残念ながら収録されてません。
(エンドカードを収録してる作品自体あまりないです)
公式サイトにあるのでそれを保存すればいいという気もするけど。

映像特典のメインのキャラクターコメンタリーについて。
よくあるキャストコメンタリーと同じく中の人が喋っているわけですが
キャストのコメンタリーではなくキャラのコメンタリーなのがポイント。
キャストの人があくまでそのキャラを演じながらコメントしています。
コメンタリーの内容もキャラが作品を見て語ってるという設定なのです。
いわゆるコメンタリーとは違って(原作者による)台本も存在しています。
つまりコメンタリーするという設定のオーディオドラマみたいな感じ。
コメンタリーとは言ってるけどこれは従来のとは全く違う代物ですね。
自分が出演するドキュメントを見て語るとか羞恥プレイみたいだしね。
誰が思いついたかの知らないけどこれはエポックメイキングだなと。
他の作品でもどんどんやったらいいんじゃないかな。
※同じアニプレのWORKING!!とAngel Beats!でもやってます

私はいわゆる本編と同期したコメンタリーはあまり好きではありません。
スタッフやキャストのコメントが嫌いと言うわけではないんだけど。
むしろ文字におこしてあるコメントは熱心に読んでたりするわけで。
単独のコメンタリーも多少間延びしてるけどそんなに嫌いではないかな。
※「あとがたり」がこの作品のキャストコメンタリー
スタッフのコメントは人によって聞きにくいのも有ったりするけど(爆)。
ではなぜ本編と同期してるのがダメなのかというとぐだぐだだからです。
文字や単独のトークなら間延びした部分は適当に編集してしまえるけど、
本編と同期してるトークではそうは行かないわけで……
途中で止めてやり直すとか荒業をやれば内容を凝縮できるかもだけど。
時間密度が低いから貴重な時間を割いてまで聞きたいとは思えないのです。
本編を見てコメントするなら音声に合わせて映像を編集して欲しいなと。

その点キャラクターコメンタリーはコメンタリーの体こそしてるけど
オーディオドラマみたいなものなので内容はどうとでもなるわけで。
密度も雰囲気も自由自在でまったりなのも忙しないのも何でもできます。
そして何よりキャストの人がちゃんとキャラで喋ってるのが大きいです。
まさにオマケとしてキャラが演じるドラマCDがついてるみたいなもの。
(作品のアニラジってあまりキャラを再現してないのが多い)
しかも映像を見ながらコメントしにくいことをコメントしてるわけで。

ひたぎの告白シーンを本人がどうコメントするか聞いてみたいって話で
自分が告白したシーンの解説とかどんな罰ゲームですかみたいにね。
2話の延々下着姿のシーンでは戦場ヶ原ひたぎって娘は知り合いだけど
〜らしいわよとか他人のふりをしてたし。他人のふりをしたくもなるが。
するがモンキーでは駿河がひたぎにそろそろ帰りませんかとか言うし。
あのスプラッターシーンの一部始終をひたぎに見せた反応が怖いから。
実際そのシーンの反応はなかなか面白かったというか怖かったというか。
噂には聞いてたけど一つの作品が二度楽しめる面白さだなと思いました。
※キャラクターコメンタリーは全話についてます
作品のファンだったら聞いて時間を無駄にしたとは思わないはずです。

ちなみに
1巻の「ひたぎクラブ」はひたぎと翼でわりと普通っぽいコメンタリー風。
2巻の「まよいマイマイ」は真宵と翼で脱線しまくりぐだぐだアニラジ風。
3巻の「するがモンキー」は駿河とひたぎで男子禁制なガールズトーク風。
巻毎に方向性を変えてくるとは芸が細かいなと。

さて、やっと最終回が見れるよ。
まさかこんなに待たされるとは……


「へっぽこ実験アニメーション エクセル・サーガ 1〜8話」
1999年頃にテレビ東京で放送された全26話のテレビシリーズ。
ShowTime・各バンダイチャンネルで有料配信中(1話は無料)。
原作は青年誌(アワーズ)のマンガで全巻持ってます。
※今のところDVDはレンタルしてません(レンタルはVHSのみ)
F県F市の某地下には総帥イルパラッツォ率いる秘密結社アクロスがある。
アクロスとは腐った世界を是正すべく世界征服を目指す理想推進機関。
そして無理なき世界征服の第一歩として市街征服を当面の目標とする。
構成員であるエクセルとハイアットは崇高な目標にむけ勤しんでいた。
そんなエクセルたちの前に市街安全保障局という敵対勢力が現われて、
緊迫と命がけの戦闘が度々繰り広げられる……なんてことは全くなく
無駄に派手だけどバカっぽい衝突が有ったり無かったりするのでした。

放送時に生で中途半端に見ててレンタル(VHS)でも12話まで見た作品。
そのうち続きとか思ってたけど新番組の洪水に流されて忘れてました。
すっかり忘れてたので続きを見る前に1話から改めて見てみました。
放送からだと11年弱で3巻のレンタルからも6年半ぶりに見ましたよ。
ちなみに未だDVDのレンタルが出てないので配信で見る方がお手軽かも。
これもShowTimeの配信を購入したものです。
期限切れ前のso-netポイントを(使えるようになったので)利用しました。

凄く久しぶりに見て思ったけどこれ新房アニメに通ずるものが有るなと。
新房アニメが登場するまで最も暴走する内容をやったのがナベシンだし、
回によって表現の方向性を変える手法は「ぱにぽにだっしゅ!」同様だし、
露骨なパロとスタイルのオマージュてんこもりなのもそっくりそのまま。
物語の中と外の境界が曖昧だったりメタな表現を多用するのも似てる。
新房アニメで見た斬新な手法がここで既に使われてたりなんてことも。
原作クラッシャーと呼ばれがちと言う意味でも両者に共通点はあるかも。
(新房アニメは巷の印象よりずっと原作に忠実ですが)

いろんなジャンルスタイルを取り入れて好き放題やってた作品と言うと、
古くは「うる星やつら」で新しいのでは「ぱにぽにだっしゅ!」だけど、
これとパトレイバーがその間を埋める代表的な作品ではないかなと。
(パトレイバーは真面目な回とお遊び回とがある)
いろんなジャンルスタイルを取り入れた作品は他にもいくつか有るけど
徹底的にやりながら一つの作品として成り立ってるのはその4作品ぐらい。
「迷い猫オーバーラン!」はシリーズ監督がいない欠点が露呈してたし。
シリーズとしての流れがありながら毎回路線を変えてるこの作品こそが
「迷い猫〜」が目指してたものなんだろうなとか見てて思ったりしたよ。

新房アニメと方向性が似てるから余計に見た目のチープさが気になります。
新房アニメって絵の構図を作りこんでるので映像に凄く力があるというか
どんなにバカみたいな内容をやってても決してチープには見えないから。
それにこの10年で平均的に描画の繊細さがずいぶん増したのもあるかな。
まぁ、へっぽこというタイトル通り当時でも十分にチープだったけれど。
「青い花」や「超電磁砲」と同じJ.C.STAFFの作品とはとて思えない……
当時だって少し後に「雪使いシュガ〜」や「藍より青し」をやってたよ。
キャラの顔だけ描きこんでるあたりチープな見た目は意図通りなのかね。
気の抜けた見た目のほうが表現的にいろいろ冒険し易いと考えたのかも。

内容については前にも書いたけど原作コミックスとは全く違っています。
原作とこんなに違ってていいのか?と見てるこっちが心配になるほどに。
毎回冒頭に作者の「内容を一任する」誓約書を出すほどの内容なのです。
キャラ設定は原作に近いし展開も大筋でそれなりに沿ってたりはしますが。
パロやオマージュてんこもりで悪ノリしすぎ暴走しすぎだったりするのが
まさに原作の方向性なので、ある意味しっかり沿ってるとも言えるのかも。
原作ファンとしては作者公認パロ作品みたいで結構楽しんで見てました。
まぁ、ナベシンがレギュラーで目立ちすぎ内容に絡みすぎとは思ったけど。
※アフロで赤ジャケの監督の自画像キャラで声も本人
ウチュウとか大いなる意思とかペドロまでレギュラーで出てくるよ……

あとは1話ずつ簡単に。

1話。「六道神士殺害計画」
基本スタイル?タイトルはよくある言い回し。
始まって数分で主人公(エクセル)が車に轢かれたり作者を抹殺してみたり、
進行に都合が悪くなると大宇宙の大いなる意思が無かったことにしたりと、
1話から物語のセオリーを片っ端から外しまくって爆走してる作品でした。
エクセル落ちネタは1話は紐だけ登場して実際に初落下するのは5話でした。

2話。「火星から来た女」
スペースオペラ風。タイトルは「火星から来た男」から?
地球を侵略にきた巨大な宇宙船に乗ってハイアットが初登場してくる回。
いきなり苦情がいっぱい来たとか(仕込みの)苦情ネタをやってたりして。
ヌイグルミのような外見のウチュウが侵略者とかギャグにしか見えません。
しかしウチュウの持つハンドガンには宇宙船を撃ち落すほどの凄い威力が。
今気づいたけどエクセルが腕にはめて葉巻をくわえたとこはコブラだね。

3話。「地獄の毒々大脱走のいけにえ」
B級バトルアクション風。タイトルは有名な映画を繋いだっぽい。
2話の最後に爆発で吹き飛ばされたエクセルはなぜか戦場で捕まってたり。
そこから脱出しようと派手なアクションをやったりする。ナベシンが(爆)
オヤジ声なのに美女とかいきなり踏み切りで電車とかシュール満点な回。
戦士がメンチに安らぎを求めて犬小屋を作るとかコテコテで苦笑するよ。

4話。「ラブへな」
ラブコメというより恋愛SLG風。タイトルは「らぶひな」から。
渡辺がハイアット(綾杉)と街中で偶然であってデートらしきことをする回。
イルパラッツォがプレイする学園恋愛SLGがナゼか展開に影響したりする。
ゲームの画面やお約束をまんま再現したりモブが変な白キャラだったりと、
ぱにぽにだっしゅ!でやった手法を先んじて取り入れた回だったりするね。

5話。「おもしろい巨塔」
社会派ドラマ風。タイトルは「白い巨塔」から。
市長の権威を失墜されるネタを求めて市役所にもぐりこんだエクセルたち。
そこでエクセルは過去に事件を追った者が残したメッセージを見つけた。
蒲腐博士が初登場して権力中枢に謎の影響力が有ることを見せつけてたり。
渡辺たちもここで市街安全保障局に就職して原作と同じポジションになる。

6話。「寒が冬いぜ!!〜遭難編〜」
サバイバルアクション風!?タイトルの元ネタは不明。
市街安全保障局が活動を開始して妙なコスチュームを着て訓練をするけど、
偶然にも訓練場のそばの山にエクセルたちは密名でやってきてたのでした。
オモチャみたいな銃なのに山を吹っ飛ばす威力とか相変わらずなノリです。
松屋の初登場シーンの妙なカメラワークに当人が突っ込みを入れていたり。

7話。「地下道のメロディ」
クリーチャーホラー風。タイトルは「地下室のメロディ」から。
いきなり恐怖新聞だったり昔のホラーぽい表現を使ってるかと思えば
地下に巣食ったまんまエイリアンなクリーチャーと対峙したりする展開が。
アクロス基地近くに接近した渡辺たちをエクセルたちが様々なトラップで
撃退しようとしてたはずがナゼか(別の)ウチュウが出現してそんな展開に。

8話。「視聴率強化週間」
美少女アニメ風。タイトルは学校や職場とかの目標から?
画面が女キャラばかりで絵が妙にキラキラでプールという狙いすぎの回。
エピソード的には男も登場してるんだど顔が全て見切れてるという……
セーラ・コゼットという実に不幸そうな名前の幼女キャラが登場して
絵面とかけ離れたクライムアクションっぽい背景が語られたりもする。


もうすぐ卒業 (10/9/3) 次へ 前へ
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「けいおん!!」の最終回が近づいてきた今日この頃。
毎週見てるせいですっかりコメントを書くタイミングを失してたり(汗)。
通常はまとめて見てその時に書いてるけど毎週だと時間的に無理だから。
そのうちまとめて見返してとか思ってるうちに終わってしまいそう……
(ホントは今回前半だけでもコメントを書くつもりでした)

ちなみに今週の「受験!」って先月と先々月の原作の内容だったりします。
※もうすぐ出る今月ので原作は最終回
2か月分だけはきららを残してあるので久しぶりに原作と比較できたよ。
最後のメールのとこが感動的でこんなんじゃなかったと思って確認したら
最後のメールどころかそれ以外もほぼ全編にわたって別物だったという。
4人が同じ大学を受験するのとあずにゃんがケーキを作る要素だけが同じで
ストーリー構成から受ける印象までオリジナルと言ってもいいぐらいだし。
脚本を書いた時点で原作はプロットしか無かったとかそんな感じだろうか。
まぁ、原作に沿ってる回でもアニメで凄いパワーアップされてますがね。
20話の学園祭なんかビックリするほど感動的にまとめてたしね。


いつものアニメ感想に行く前にコミックお薦め更新のこと。4月分です。
更新日を少しでも前に詰めたかったけど結局さらに遅れてしまいました。
それでも今日は少しだけ余裕があるので簡単なフォーローをいくつか。

「タビと道づれ」たなかのか
1巻から凄く不思議で雰囲気があってインパクトが抜群だったこの作品。
終盤に驚くべき仕掛けが明らかになってこの巻で見事に完結しています。
完結したし人気はそれなりなのでアニメ化される可能性は無いでしょうが、
アニメ化したら映像的に凄く映えるだろうなと思える作品だったりする。
1クールに収まるように内容を上手く再構成すればいい作品になりそうだ。
ジャンプの二線級なんぞアニメにするよりこーゆーの映像化しろよと。

「3月のライオン」羽海野チカ
ハチクロの人の新作です。と言うにはずいぶん巻を重ねてますが(汗)。
ハチクロも1巻からずっと何となく買って読みつづけてはいたんだけど
はっきり好きと言えるようになったのは実はこの作品からだったりして。
ハチクロはエッセンスは詰まってたけど焦点がぼやけた感じだったし。
対してこちらは方向性がハッキリしててとても思い入れし易いから。

「それでも町は廻っている」石黒正数
1巻からずっと熱心読んでたのに巡り合わせで紹介するのが今頃に。
萌え系と思わせてすっとぼ系というか不思議なノリとセンスの作品です。
10月からアニメをやるんだけどスタッフが新房×シャフトなのでした。
確かにこのノリを再現するのにそれ以上のスタッフはいないかもしれん。

「第七女子会彷徨」つばな
コミックリュウが放つピカピカの新人です。
系統としては「それ町」に近いけどそれより天然でシュールだったり。
不思議なことが起きてもそれを日常の出来事と認識する世界観なので。
仕掛けの独創性やキャラの面白さなんかとても新人とは思えなかったり。


「生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録 1〜6話」
去年10月から一部の民放(7局)とBS日テレで放送してた全12話の新番組。
NewTypeチャンネル・アニメワンで有料配信中(1話は無料)。
原作はライトノベル(ファンタジア文庫)で読んだことありません。
※セルDVD・レンタルDVDは全巻リリース済
私立碧陽学園には普通とはちょっと違う生徒会役員の選出方法があった。
それは立候補した人からではなく全校生徒を対象にして選ぶという方法。
結果として容姿に魅力のあるカワイイ女子ばかり例年選ばれるのだった。
そんな容姿だけで生徒会役員を選ぶ問題の対策として優良枠が存在した。
各学年でトップの成績を収めた者は希望すれば生徒会に参加できるのだ。
と言ってもその手の生徒は学業を優先して生徒会にまず参加しなかった。
しかし一人の男が自らの夢のため猛勉強をして優良枠を勝ち取ったのだ。
こうして史上初めて美少女ばかりの生徒会に男が参加することになった。
そんな若干一名の視点から(だけ)は美少女ハーレムな碧陽学園生徒会の
ほぼ生徒会室を舞台にしててドラマCDでいいじゃね?的な日々の活動を
役立たない名言やパロディやいい話!?を取り混ぜて描いたものである。

ファンタジア文庫のクセに面白いじゃないか!
なんて失礼な感想を放送当時に見て思ったなと(コメントが落ちました)。
何しろそれまでのファンタジア文庫のアニメにろくな印象が無かったし。
へっぽこライトファンタジー作品か変な美少女モノばっかりだったから。
アニメを見て原作を読んでみようと思ったのも一つもなかったわけで。
こんなテキストエンターテイメントな作品も有ったのかと驚いたのです。
1話の冒頭から「メディアの違いを理解せよ!」とかやっててウケたよ。

コトバを散りばめて面白さを表現するまさにノベルな作品ということで、
ぶっちゃけてしまうと映像が無くても成り立ちそうな作品では有ります。
さらに生徒会室の中での喋りが大半を占める実に動きの無い作品です。
だからドラマCDで十分だとか作中で自分から自虐的に言ってたりもして。
でも意外に映像があることを効果的に生かした作品作りがされてたりする。
既存のネタの引用や妄想やテンプレートを実際に映像として見せてるので。
特に角川関係のネタは一見で判別がつくほどに際どい絵がてんこもりです。
マニアックなネタをやるならここまで徹底的にやれという感じでしょうか。

この作品に出てくるネタの大部分はアニメやゲームやラノベなどの
いわゆるオタク文化に関する露骨なネタかテンプレートのパターンです。
なのでその手の内容に精通してればしてるほどに楽しめると思われます。
それはその手の内容を知らないと面白さがわからないかもってことで。
露骨なネタが並んでる4話の元ネタが一つもわからないと厳しいですよ。
いきなりマリみてだし、まんまスト魔女だし、最後はけいおん!だし。
BLシーンはロマンチカ風味?で厨二っぽいのはシャナ風味だろうか?
自分がオタク文化にどの程度浸かってるかがわかる作品かもしれない。
これが面白いと思えるのは重度のオタクの証明みたいなもんか……(爆)

この作品の面白いとこはただ意味もなくパロディを入れないところです。
話の流れとして適切で露骨なネタかテンプレートを挿入してくるのです。
オタクな人の会話中にさりげなくアニメ等の有名な台詞が混入する感じ。
つまりこの作品はネタがオタク全開なだけでなく方向性がそうなのです。
さらにそれぞれのキャラが特定の方向に濃ゆい趣向を持ってるわけで。

例えば主人公の杉崎はエロゲー(全年齢推奨と連呼してた)マニアだし。
妹キャラの真冬は筋金入りのゲーオタでBLマニアで対人恐怖症だし。
ボーイッシュな深夏はヒーローマニアで厨二展開に超燃えるタイプで。
クールでナイスバディな姉キャラの知弦はサディスティックな性格。
(知弦はオタクなネタを喋らないけど会話についていけてるわけで)
生徒会長のくりむは体型も行動もほとんどお子様でマスコット扱い。
でもどこぞから持ってきたような名(迷)言をいきなり語り出したりする。
この濃ゆい面々がぐだぐだ喋ってるだけの作品と言えないこともない。
作品の方向性は絵つきラジオな「らき☆すた」に近いような感じかも。
こっちの方がネタが凄く濃ゆくて、映像で見せる意味も有るという感じ。
両者の面白さの違いもたぶんそのへんに起因するのだろうなと。

この作品が面白いのは確かだけど、不満点も無いわけではないです。
ギャグで畳み掛ける作品なのに最後にいい感じでまとめようとするとか。
いい感じにまとめようとすること自体は決して悪くは無いんだけどね。
バカテスでもひたすらバカをやりながらいい感じに終わる回が有ったし。
でもこの作品はわざとらしさが鼻について素直に受け取れないのです。
バランスが良くないのか演出の問題なのか上手く噛み合ってないのです。
これなら最初から最後までネタで通したほうがマシだと思ったぐらい。
ギャグが時々滑ってたりノリがいいとことそうでないとこがあったりと
ギャグ作品としては演出のキレやクオリティがもう一歩という感じです。
映像の完成度が凄く高かったましまろの監督なのにアレレ?と思ったよ。


「さらい屋 五葉 1〜4話」
4月からフジテレビ系(5局)とBSフジで深夜に放送してた全12話の新番組。
ShowTime・GyaO!・バンダイチャンネル他で有料配信中です。
原作は青年誌(IKKI)のマンガで全巻持ってます。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(2巻までリリース済)
浪人の秋津政之助は気弱な性格が災いして用心棒の仕事が続かなかった。
仕事がなく食うに困ってたある日、不思議な余裕を纏う弥一と出会った。
用心棒の仕事と言われて引き受けた仕事は実は拐かしの片棒担ぎだった。
弥一は自らを「五葉」と呼ぶ拐かしを生業にする賊の一味だったのだ。
弥一は拐かしの一件で政之助の剣の腕を知り仲間に引き入れようとする。
曲がったことが嫌いな政之助は困窮しても悪事に荷担したくなかったが、
いつのまにか弥一の思惑に乗せられ五葉と深く関わってゆくようになる。

なんとも掴み所のない作品というべきかも。
原作がまさにそういう作品なので見事に再現してるとは言えるますが。
オノ・ナツメさんの作品の中で最も面白さを掴みにくい作品なので。
私は作者のファンで原作も読み続けてたから面白さを理解できるけど、
アニメでいきなり見た人がついていけるのか心配になってしまいます。
原作の独特なタッチを見事に再現した映像に凄くインパクトがあるので
それで惹きつけられる人が一人でも多くいればいいなという気持ちです。
原作ファンから見てもこの映像は惚れ惚れする出来ばえだと思うので。
主題歌は両方ともあまり合ってないけどね……

これは政之助が「五葉」に関わって仲間の事情を知っていく話です。
拐かし稼業と日々の生活を淡々と繰り返す感じの構成になってます。
出来事よりも言葉のやり取りとか場の空気とかが主役みたいな感じです。
原作にはわかりやすい山場とかハッキリした区切りは存在しないのです。
最新の7巻に載ってる弥一の過去の話が作中では唯一の山といえるかも。
そんな作品なので1クールのアニメには構成的に向いてないと思ったり。
1話の冒頭に原作ではずっと後にやる弥一の過去の話を挿入してるから
構成を大幅に変えるのかと思ったけどそこ以外はほぼ原作通りだったし。
(少し削られてる部分も有るけどほとんど原作通りです)
4話で原作8本目(2巻の1本目まで)なので12話だと24本目までだろうか?
そのへんに話を終わらせるポイントなんて無いと思うのだけど……
途中から構成をいじって弥一の過去の話を終盤に入れてくるのかな?


「AIKa R-16:VIRGIN MISSION 1〜3巻」
2007年にリリースされた30分×全3本のOVA。DVDレンタル。
各バンダンチャンネルで有料配信中です。
※セルDVD・レンタルDVDは全巻リリース済
今よりも未来。何らかの大異変で海面が大きく上昇をした世界(のはず)。
皇藍華は高校生でありながらC級のサルベイジャー資格を持っていた。
せっかくの資格を生かそうと学校で仕事募集の張り紙をしたりもした。
張り紙は同級生でクラス委員である真海エリに剥がされてしまったけど、
そのエリから藍華のサルベイジャーとしての初仕事が舞い込んできた。
宝捜しが目的のトレジャーハンティング部を立ち上げたお嬢様のエリは
宝捜しの冒険に使う潜水艇の操縦を藍華に頼んできたのだ。無報酬で。
無報酬だけど憧れの潜水艇を操縦できると藍華はつい引き受けてしまう。
宝捜しと言うよりはお嬢様のバカンスのような優雅な船旅で始まった
トレハン部初めての冒険は、この後予想もしない結末へ至るのだった。

元祖パンツアクションアニメであるAIKaの高校時代のエピソードです。
(当然だけど)キャラの見た目が凄く若いので別の作品を見てるようです。
ノリもやたらポップなのでAIKaというよりストフォーを見てるようです。
ストフォーほどまともな内容ではないのでお遊び番外編みたいな感じ。
てゆーか最後まで見るとわかるけどこれストフォーとのコラボ作品です。
2話で島の丘の上に下地島の展望台があったのはそーいうことだったのか。
ストフォーのロケ写真を使いまわしてるだけだとばかり思ってたら……
(最後まで見てから改めて1話を再見するとあちこちにヒントが)
つまりカレン先輩は××のクローンってことですよ。似てるでしょ?
この作品はもしかしたらAIKaよりストフォーのファンの方が面白いかも。
これ見てたらまたストフォーを見返したくなってしまいました。

ノリはオリジナルと違うけどパンツが大量に乱舞するのは変わりません。
(意外とパンツが見えないカットが多いなとかズレたことを考えたり)
パンツが見えるだけではなく水着や裸なサービスシーンも大量に有ります。
実にわざとらしいカメラアングルでおしりや股下を狙って見せてます。
ちら見えではなくもろ見えなのでフェチくささよりも滑稽さが強いけど。
気絶した人を運ぶ時のおしりを前にした絵面なんてギャグみたいだしね。
今やパンツアニメと言えばスト魔女だしフェチ度でも全く敵わないけど
エロくささでは健全を装ってるスト魔女よりも上かなという感じがする。

パンツ満載でネタっぽいけどキャラ描写がポップなので楽しかったよ。
AIKaシリーズの一つなのでさすがの鋭いアクションで魅せてくれるし。
見た目はイロモノ感が超満点だけどストーリーも意外とまともだしね。
思ってたよりもずっと面白いじゃんと言うのが正直なところ。


「桜通信 1巻」
1997年にリリースされた50分(25分2話)×全6本のOVA。DVDレンタル。
原作は青年誌(ヤングサンデー)のマンガで読んだことは有りません。
※レンタルDVDは全巻リリース済・セルDVDは絶版?
因幡冬馬は大学の受験のために上京して東京のホテルに泊まっていた。
そこへ高校生ぐらいの美少女がまるでこちらが呼んだみたいに現われた。
これが噂のブルセラ(正しくは援助交際)かと都会の状況にビックリした。
何かの間違いじゃないかと冬馬は主張するが彼女は全く意に介さなかった。
目の前で服を脱ぎ始めた女の子を前に冬馬は欲求と建前の間で葛藤をする。
実は彼女は冬馬を知っていて受験前の元気づけでやったことなのだけど、
冬馬は彼女の正体に気付かずに(欲求を跳ね返して)追い出したのだった。
結局のところ冬馬は受験の最中に風邪を引き全ての大学に落ちてしまう。
それでも大学へ行くのは諦めきれなくて浪人をして再び挑戦することに。
冬馬は予備校に通うために叔父の家へ居候をさせてもらうことになった。
そして冬馬はその叔父の家であの時の彼女と再会をする

この作者のマンガをずいぶん昔に熱心に読んでたなと。
洗練されたかわいい絵でエッチいマンガって当時とても珍しかったから。
キャラの内面描写とかはともかく見た目に惹かれて読んでたわけです。
当時はエッチな美少女絵といえばこの人ってぐらい一世を風靡してたよ。
今となっては美少女系(18禁)でそうでない絵を描く人の方が珍しいし、
内面描写やストーリーがまともなのも増えたので前世紀って感じですが。
そんな昔の記憶が有ったので思ったより内容がまともだとか思ったり。
見た目が扇情的なシーンがあるわりに意外と純愛っぽい内容なのかな?
まぁ、麗(うらら)がデリヘル風に登場していきなり服を脱ぎ始めたり、
冬馬を歓迎するため裸エプロンになるあたりは相変わらずと思ったかな。
主人公の冬馬が結構バカっぽいのもこの作者のいつもの作風っすね。
思ったよりはエロくないけどエロいシチュエーションは多いという感じ。
ラブコメとしては雰囲気が有るので意外といいかもという印象です。

あと見てて感じたのが感性とか時代感覚が古いというとこかなと。
実際このアニメが作られたのは1997年で今から10年以上も前なわけだし。
作者の世代的には描かれた時期よりさらに古くても驚きはしないわけで。
そしてこの手の現実を題材にした作品は時代の違いが際立っちゃうから。
見ててなんか古いと感じてしまうのも致し方ないかなという気分です。
携帯が無い時代なのでコミュケーションの手法も今とは結構違うしね。
嘘の電話番号を教えるのって昔は定番だったけど今はどーなのかね?
家の電話と違って携帯の番号はわりと簡単に教えてる気もするけど。
それに携帯なら嫌な相手の着信拒否なんて簡単にできるから。
(現実味はともかく)昔はこんな風だったと考えながら見るも一興か!?


「テレパシー少女 蘭 1〜4話」
2008年頃に教育テレビで放送された全26話のテレビシリーズ。
原作は児童文学(青い鳥文庫)で読んだことは有りません。
※セルDVD・レンタルDVDは全巻リリース済
この春から中学生になった磯崎蘭はごく普通の学校生活を楽しんでいた。
ただひとつ時おり頭の中に好意的ではない声が聞こえることを除いては。
ある時、また頭の中に声が聞こえ、声の先に同じ歳ぐらいの少女がいた。
そしてその彼女は時期外れの転入生として蘭のクラスへやってきたのだ。
名波翠(みどり)という彼女は不思議な力を使ってたびたび蘭を挑発した。
蘭も翠に呼応するように自分でも知らなかった力を使うようになった。
その頃からクラスメイトが考えることが勝手に聴こえるようになった
時を同じくして街や学校では不思議な事件が次々と起きていた。

見るからに素朴な感じというのが第一印象ですかね。
キャラ絵とかの見た目が素朴だし。演出技法も素朴だし(古いともいう)。
原作が児童文学だからストーリーや雰囲気が単純明快で分かりやすいし。
古き良きアニメ作品という感じで、実にNHKにお似合いの作品というか。
見た目とストーリーがいい意味でも悪い意味でも釣り合ってると思った。
でも映像に力の入った作品を見慣れてると物足りないとも思うわけで。
同じ内容でももっと繊細に表情を描写してれば印象が違っただろうなと。
内容が等身大だから生っぽいキャラなら実体感が飛躍的に増したわけだし。
内容にあわせた前時代的な表現ではなく今の表現で見せて欲しかったよ。
題材は結構面白いのに見た目で損してる作品だなと。

内容がわりと簡単なのは児童文学だから仕方ない、と思ってました。
題材は興味深いし先が気になる展開だからこれでいいかとも思った。
だけどシリウス連載のコミカライズ版を読んでアレレ?と思ったり。
アニメとコミカライズ版はストーリー構成がずいぶん違うのです。
原作を読んだことがないからどちらが原作に近いかは分からないけど、
試し読みの目次を見る限りはコミカライズの方が近いような気がする。
どちらが原作に近いか置いといてもコミカライズの方が構成が上手いよ。
アニメの方はずいぶん単純化されてて底が浅くなってるみたいなので。
掘り下げが浅く感じるのは原作が児童文学だからだけでは無いのかな。
アニメは尺の都合で原作の内容を短めに再構成しちゃったのだろうか?
2クールも有ったんだから原作の内容を膨らませたって良かったのに。
(原作由来じゃないオリジナルエピソードが結構入ってるらしいし)
興味深い題材なんだからもっと丁寧に作ってくれればと思ったよ。


「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょろーんちゅるやさん 3巻」
せっかくなので最後まで見ました。最後のには10〜13回目が入ってます。

前の2巻は(ちゅるやさんはともかく)そこそこ見れた気がしたのに
思ったよりも面白くないなというか勢いが落ちたような気がする……
脱線っぷりに慣れちゃったからか?原作に通ずるネタがないせいか?
実は森さんが最強だったのか!なんてアホな感想しか浮かばないよ(爆)。
ああ、見事なギャルゲー風味のオープニング映像は結構面白かったかな。
いっそあのノリで30分ぐらい作ってれば暴走しすぎで楽しかったのに。
※この2作品を全て合わせても130分しか有りません


「AIKa ZERO 1〜3話」
2009年にリリースされた30分×全3本のOVA。AT-Xを録画しました。
※セルDVD/BD・レンタルDVDは全巻リリース済
AIKaのOVA第3弾でR-16より3年経った藍華が19歳の時代が舞台。
カレンが通う聖エアロ学園では最近生徒が失踪する事件が頻発していた。
(外見の成長が著しく遅いので未だに高校に通ってるのです)
カレンから話を聞き興味を持ったエリは藍華を巻き込み調査を開始する。

R-16のエリとカレンが登場するのでR-16の続きみたいな感じもしますが、
テイストのかけ離れたR-16とAIKaの間を繋ぐって位置づけのような感じ。
AIKaに登場する(らしい)ハーゲンとネーナがこれに登場しているし。
執拗にローアングルから狙う構図もR-16よりAIKaに近くなってるし。
手描きの飛行機を藍華に操縦させてクライマックスで大活躍させたし。
※R-16ではメカはほとんどCGでした
キャラ描写はR-16に近い感じだけど内容は本来のAIKaに近いのかも!?

諜報アクションの真相がトンデモオカルト展開なのはビックリしたけど。
R-16も真相がオカルト路線だけどストフォーと言う土台があったからね。
対してこっちはろくな説明もされないまま投げっぱなしで終わります。
触手みたいのが出てくる時点で論理的な説明など無理かもしれないが。
敵らしきものを撃退してメデタシ、で納得行くかーーー!な気分です。
アクションとお尻とエロ以外の内容は期待しないほうがいいと思います。
敵も味方も美少女ばかりで華やかで派手なので楽しむことは出来るけど。

謎の勢力が仲間を増やす時に触手みたいのが股に刺さる絵面になるので
視覚的には露骨ではないけど感覚的にはほとんど18禁作品かもって感じ。
それはいいとして(いいのかい)話をもっと上手く終わらせてればなと。
R-16はノリは全編通してバカっぽいけどきちんと終わらせてたからね。


「COBRA THE ANIMATION TVシリーズ 1〜4話」
1月からBS11(のみ)で深夜に放送してた全13話の新番組。
各バンダンチャンネルで有料配信中(1話は無料)です。
原作はSFアクションのマンガで読んだことはなかったはず。
※レンタルDVDはセルDVD/BDと同時リリース(5巻までリリース済)
クリスマスイブに金星でのんびりとドライブをしゃれこんでたコブラは
何者かに追われて猛スピードで走っていたトラックと衝突してしまう。
トラックを運転していたのはかつての恋人ドミニクに生き写しの美女で、
彼女は飾りのついた金色の鍵を差し出しガロン星へ届けて欲しいと言った。
(ここでもし言われたとおり鍵だけ持っていったら大問題になってたり)
実は彼女は海賊コブラと相対する銀河パトロールの隊員のだったのだが、
彼女を追うのが海賊ギルドと知って彼女を守って送り届けることにした。

30年近く前にもコブラはテレビ・劇場用アニメとして製作されてます。
そして連載開始30周年にちなんで新たなアニメを製作したのだそうな。
これより前に作られたザ・サイコガンとタイムドライブのOVAも含めて
昔のアニメでは映像化されてないエピソードを映像化したみたいです。
私は昔のテレビ版も劇場版も先行したOVAも見たことは有りませんが。

と言うわけで、このアニメを見た感想は、、、
まるで30年ぐらいの作品でも見てるように感性が古いに尽きるかなと。
絵とか動きはちゃんと今のアニメだけどセンスが30年前のまんまなので。
バタくさい絵柄と洋風美女の組み合わせでルパン3世を思い出したよ。
まさにスペースオペラ的な味付けをしたルパン三世みたいな感じなので。
スペースオペラという意味でダーティペアとも多少似てる気はするかな。
ダーティペアよりも大人っぽいというかオヤジくさいセンスだけど(爆)。
スペースオペラ版ルパン三世みたいに言われるカウボーイビバップは
この作品と比べるとずっと感性が新しいです。10数年前の作品なのに。

感性の古さは置いといたとしても設定のツッコミどころが多すぎです。
なぜ遺跡発掘をするような星の地下に地球そっくりの文化があるのとか。
なぜ海賊ギルドは太陽系が破滅するような無意味な展開を望むのとか?
(海賊は他人の財産を奪う稼業なのにその相手を破壊してどうする)
深く考えると粗が山ほどあるこれを大人向けと言っていいかは微妙です。
キャラが子供じゃないから大人向けって区別はどうかと思うのですが。
まぁ、あまり深く考えないでノリとアクションを楽しむのがいいかなと。
ガロン星の地下都市も設定的にはおかしいけど視覚的には楽しかったし。
変だと思っても突っ込まず全てを受け入れてノリを楽しめってことで。

ちなみに4話までが1つ目のエピソードです。


「TO 楕円軌道・共生惑星」
2009年にリリースされた45分×全2本のOVA。TBSの放送を録画しました。
原作は大昔のSFマンガで文庫版の1巻だけ読んだことがあるみたいです。
※セルDVD/BD・レンタルDVDはりリース済
ベクシルのスタッフによる3DCGアニメの新作です。
2本のOVAを「TO」というタイトルで括ってますが話は全く繋がってません。
原作である「2001夜物語」の2つの話を映像化したというだけみたいです。
長い宇宙開拓の歴史の一端として物語が繋がってるとは言えるかもだけど。
それぞれのOVAの内容はSF的な仕掛けのあるちょっとしたエピソードで
SFアクション超大作という宣伝文句はかなり実情とかけ離れています。
「人類は宇宙に裁かれる」というコピーもJAROに訴えたいレベルです。
まぁ、ベクシルのスタッフなのでこんなもんかという気しかしませんが。

「楕円軌道」は衛星軌道の中継ステーションで一組の男女が再会する話。
二人は曰くありげで昔の恋人同士なのかと思ったら実は……という話。
長距離航行の冷凍睡眠で二人の時間がずれるという仕掛けを使ってます。
そんな内容をテロリストを絡めて派手なアクション映画風にしてある。
てゆーか時間の仕掛けの方がおざなりでほぼ三文アクション映画です(爆)。
この内容で最後にあのオチを見せられても「で?」って気分なんですが。
要素がアクションに寄り過ぎなので尺のわりに内容が希薄になってるし。
これならビバップの1話分の方が中身が有るんじゃないかと思ったり。

「共生惑星」は未開の惑星の相反する勢力に属する一組の男女の恋の話。
この惑星は菌類が地表を覆ってて生き物同士が共生する特徴を持ってた。
地球上の常識とは全く異なる菌の特性から予想もしない結末がみたいな。
こちらもリミットに向けて盛り上がるアクション映画風になってます。
それでも「楕円軌道」よりは中身があってSFっぽい色彩も感じられます。
エピソードのスケールは「アフター0」(岡崎二郎)の1本分ぐらいですが。
どちらもテレビシリーズの1話だと思えば有りかもと思えるレベルかな。

映像的にはベクシルと同様のフル3DCGでリアルを模倣した表現です。
最近では手描きアニメでも背景やメカで3DCGを積極的に取り入れてるので、
この程度の映像ではさほどインパクトは無いというのが正直なところかも。
実写の劣化コピーではない3DCGならではの表現が見せて欲しいものです。
既存のアニメに3DCGを組み合わせた作品の方がずっと工夫が見えるので。
そろそろ全てを3DCGで作ってるという以外の価値を提供してもらいたい。
3DCGを使うなら空想の光景を力ずくで視聴者に納得させるぐらいやれと。
これよりも「星の海のアムリ」の方が表現的にはずっと面白かったよ。
「共生惑星」だって色使いを鮮やかにするだけで印象が違っただろうに。
(ナウシカの腐海みたいに)


「冥王計画ゼオライマー」
1988年頃にリリースされた30分×全4巻のOVA。DVDレンタル。
各バンダイチャンネル・DMMで有料配信中です。
原作は18禁のSFロボットマンガで読んだことはありません。
※4話入りのセルDVD・レンタルDVDがリリース済
秘密結社「鉄甲龍」は世界征服を目論んで8体の八卦ロボを製作していた。
その途上で開発者の木原マサキはゼオライマーを盗み日本へと亡命をする。
鉄甲龍はその時のダメージによって15年もの間地下に潜るしかなかった。
7体の八卦ロボを完成させた鉄甲龍は再び地上へと現われ征服を開始する。
手始めに征服の最大の障害となるゼオライマーの征伐に向かうのだった。

その昔よくあった変な設定のロボットアニメOVAの一つです。
それらの作品の中でもこれは緻密な設定がされているとは言えるかも。
物語の展開も一見すると荒唐無稽のようでちゃんと筋は通っているし。
ただし全ての発端が狂った科学者の妄執みたいなものというのが……
一見まともな設定のようで突き詰めるとそれな作品は他にも有るけど。
これはバカバカしい設定の先に説得力の有る狂った思想が有るので。
物語のラストもキレイに終わってはいるけど救いがまるっきり無いし。
間違った意味での実にオリジナリティあふれる作品という感じです。
こーゆーのと比べれば最近のアニメはどれもマシに見えるかも

作品の内容についての感想としては。
これほど悪役っぷりが見事な主人公は他にいないんじゃないか、とか。
実際、全てを仕組んだ張本人の人格なんだから当然と言えば当然だけど。
彼も運命に翻弄された一人なのに、その印象がほとんど無いのが何とも。
たった4話で物語の仕掛けを語りつつロボットバトルに尺を割いてるので
マサトや八卦ロボの操縦者たちの心理は表面的にしか描かれていないし。
そのへんをもっと掘り下げればこの設定でも感動的だったかもしれない。
荒唐無稽すぎる表面的な設定が現実的だったならさらに良いだろうね。

ロボットバトルには潤沢に尺を割いてるし、仕掛けも結構凝ってるので、
ロボアニメ萌え(燃え?)の人は現状でもわりと楽しめると思います。


「HANOKA 〜葉ノ香〜 前・後巻」
2006年頃に放送された5分×12話のショートアニメ。DVDレンタル。
※各6話入りのセルDVD・レンタルDVDがリリース済
現実とは違う世界。トメキアという星の物語。
この星には科学で自然を制した人類と自然と共に生きる星の民がいた。
星の民は星を守るため自然を破壊する人類を滅ぼさんと攻めてきた。
人類も自らが生き残るために星の民を敵と認識して反撃を開始した。
(作中では以上の説明はほとんどありません)
そんな中で人は魔人と呼ばれる人を超越した人型の兵器を生み出した。
この物語は戦いを嫌った魔人7号が戦場で見たことを綴った物である。

少人数制作のフラッシュアニメなので多くを期待するな、って感じかな。
普通のアニメと比べて動きが直線的でおかしいのは仕方ないにしても、
もう少しキャラを(視覚的に)かわいく描けなかったのかなと思ったり。
キャラ絵が洗練されたカワイイ見た目だったら印象も違っただろうに。
現状の見た目だと素人が作りました感があまりにも強いので……
で、そのマイナスイメージを払拭できるような内容でもないわけで。
素人が頑張って1時間分のアニメを作ったという感想しか出てきません。
少人数制作のアニメでもずっとクオリティ高い作品が有るからね。

ストーリーは60分で描くには風呂敷を広げすぎという感じかなと。
長い内容をダイジェストで見せてる感じで細部が無いに等しいです。
現実とかけ離れた世界の説明もろくに無いし最後も投げて終わるし。
ストーリーの構成も脚本も素人に毛の生えたレベルという感じかと。
葉ノ香の扱いとか描きたい強いイメージが有るのは伝わってくるけど
それを表現するだけの技巧が伴ってないのもよく分かるわけで……
もちろん素人としてならとても頑張ってる方だとは思いますが。
磨かれてないダイヤの原石を見せられてる感じっすね。

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