タイトルだけでもいいですか? (09/11/26) 次へ 前へ
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毎月恒例のコミックお薦めを更新しました。10月分です。
毎度のごとく時間が足りないので新たなコメントは有りません。
が、今回からコメント無しでタイトルを追加してみました。
コメントを書かないなら手間は今までとたいして変わらないので。
タイトルだけリストする意味があるかはアレですが……
既存の内容をただコピペしてるだけよりはマシかなと。


「夏のあらし! 7〜13話」
今さらだけど続きを見てみました。2期ではなく1期の続きです。
(2期についても↓に書いてあります)

最後まで見て思ったのは予想外に感動的でキレイに終わってるってこと。
アニメを見るよりもずっと前に原作の1巻を読んたことがあったけど
その時に想像した内容よりずいぶんと感動的な展開でビックリです。
アニメでは見せ方や内容の膨らませ方で原作よりもさらに感動的だし。
てゆーか今までに見た新房×シャフト作品で一番胸に響いてくるね。
(efはこれ以上に響いてくるけど新房さんが監督じゃないし)
同程度の内容の他の作品との表現力の違いを思い知らさせてくれるなと。

重苦しいシリアスとギャグが一つの作品の中で両立してるのも凄いよ。
原作からそうだけど方向性をより際立たせたアニメでも違和感ないし。
極端な要素が分離せず両立してるのはバランス感覚の賜物だろうなと。
私的には徹底的にシリアスな「夏のあらし!」も見てみたかったかも。
核心に近づく中盤から終盤の印象を考えるとそれもアリだったような。
序盤ってコメディ色が強いせいでキャラの野暮ったさが鼻につくから。
シリアスで徹底してればそのへんはあまり気にならなくなるわけだし。
実際、シリアス色が強くなる中盤以降に印象が良くなってくるから。

上でキレイに終わってるとか書いたけど、それって実は12話のことです。
本筋のストーリーは12話で終わってしまうのです。2話から始まって。
つまり最初の1話と最終の13話は本筋から逸脱したお遊び回なのでした。
そして5話と8話にもお遊びに突っ走った番外編が挿入されてるのでした。
5話を見たときはなんか話の進まないギャグ色の強い回だと思ったけど。
8話のまんま転校生(映画)な投げっぱなしで終わる内容で理解したよ。
重苦しい内容の本編ストーリーに軽いお遊び回をはさんであるんだと。
時間軸が違う1話はともかく5話は違和感がなかったから気付かなかった。
本筋のストーリーにも(原作から)コメディ要素が含まれてるから。

なぜ本筋の内容がたったの9話分しかないかと言うと。
原作を読めば一目瞭然ですが原作に沿って作るとそれしかないから。
アニメは最初から(分割)2クールと決まってて原作は6巻しかない。
原作は6巻しかないから1クール作品だと思ってたんだけどね……
2クールなら1期が3巻までで2期が4巻からと考えるのが妥当でしょう。
丁度いいことに3巻の最後のあたりで物語が一つの区切りを迎えるし。
その前後で原作の方向性もずいぶん変化するし。
でも3巻分では内容をアレンジして膨らませないと13話にならない。
読みきりの体裁ならオリジナル回を入れればすむから簡単だけど
ストーリー体裁だと下手に構成をいじって拒絶反応を生む可能性が。
だから追加する分を本筋に挿入せずに番外編として追加したわけです。
オリジナル展開が嫌なら飛ばして見てくださいと言わんばかりに。
私的には大幅に手を加えてでも13話のストーリーで見たかったかな。

番外編的な1話はオリジナルではなく原作3巻の最後に入ってました。
つまり1期の最終回である12話のすぐ後のエピソードってことです。
原作だとその前に区切りが入るので1期より2期の雰囲気に近いすね。
だから本筋から離れた番外編の扱いとして最初に挿入したようです。
そして最終の13話は1話のセルフパロ(やりすぎVer)だったりして。
最初と途中はやりすぎると本筋のイメージをぶち壊しかねないけど
12話で実質最終回を迎えたからもう何をやっても大丈夫って感じで。
喫茶店の中なのに水着やらコスプレやら服がどんどん変わっていくし、
意味もなくポーズを取ってるし屋根の風見鶏とかゆっくりだし……

13話に出てきたマスターのタイムリープ超理論も凄かった。
痛んでヤバイ状態の牛乳を賞味期限前の過去に持っていけば飲めるとか。
過去に持ってったって変わらないのはよく考えればわかりそうなのに。
9話の痛んだサバ同様にその発想は諦めたけど今回はさらに新たな展開が!
賞味期限前に持っていって大丈夫な牛乳と取り替えればいいんじゃんと。
それなら確かに大丈夫になるけど今度は別の問題が発生するのだった。
アホな発想から不確定性原理やタイムパラドックスが絡む大問題へと……
そのへんの詳しい話は自分の目で確かめてってことで。

本筋のストーリーについて。
7話以降で最も大きな変化は加奈子とやよゐの登場でしょうか。
(ずっと二人で「面白い本を〜」の小芝居をやってたけど)
実はグラサンがあらしを探してたのがこの二人の差し金だったのです。
いつまでたっても状況が進展しないので自分から姿を現したのでした。
そして加奈子とやよゐのエピソードで物語は一つの区切りを迎えます。
あらしたちがこんな姿で今も存在し続けてる意味も明らかになります。
バラバラだった欠片がキレイに組み上がって一つの絵になるのです。

特にタイムリープで過去に飛んで人を救う仕掛けが面白かった。
人助けといえば聞こえはいいけどそれって過去を改変してるわけだし。
しかも予め助ける人が決まってるわけではなく行き当たりばったりで。
そんな安易な行為で歴史を改変してしまっていいのだろうかと。
助かった人のかわりに消えてしまった人だっているかもしれないし。
しかしこの過去を改変する行為には意外な答えが待っていたのでした。
行き当たりばったりのはずの行為こそが歴史の必然だったというか。
ここも詳しい話は自分の目で確かめてってことで。

潤の男装についても事情が明らかになりました。
最初に男装してたことにはあまり大した意味はなかったようで。
ある種の女らしさに対して嫌悪感を持ってるのは事実みたいだけど。
勝手に想像してたそれと男装との関係性についてはなかったようです。
女らしさを強調する格好はあまり好きではないのかもしれないけど。
原作を読んでで思ったけどキャラ設定と行動の関連性が弱いかなと。
全体のストーリー構成もだけど経験の少なさが透けて見える感じです。
(この作者がストーリーモノをやったのは今作が初めて)
じっくり魅せるとこでさらっと流すとかシリアスも描きなれてないし。
アニメではそのへんの見せ方を変えて胸に響くようになってますが。
潤の男装の必然性も含めて大胆に内容を再構成しても良かったような。

ギャグ要素について。
原作から本編ストーリーにもギャグ・コメディ要素は入ってますが
アニメでは番外編として追加された分も含めて結構増やしてあります。
その最たるものは毎回のようにやってる「面白い本を〜」の小芝居かな。
(途中までは)加奈子とやよゐが面白い本を読んだという話をするのです。
必ずタイトルを忘れてしまい内容の説明をするという流れになってます。
その本の印象とかけ離れた雰囲気のある絵と明らかに誤解を誘う説明で。
最後に答えの替わりに(ちょっと危ない)作中の決り文句を言うのです。
説明からイメージした作品と正解との落差に唖然とさせられるのです。
途中で正解がわかったのって絶望先生しか無かったよ……

「面白い本を〜」の小芝居はやよゐが登場したあたりから変わります。
やよゐが弱って喋れなくなったのでカヤとマスターと潤の掛け合いに。
このバージョンは途中で他の人が答えを言っちゃうのがポイントです。
さらにこの3人のバージョンは毎回少しずつ体裁が異なっていました。
これこそがギャグの基本のパターンの繰り返しとバリエーションすね。
繰り返しとバリエーションを踏襲してたギャグは他にもありました。
奇をてらってるように見えて実は基本をきっちりやってるわけです。
新房アニメはただ無制限に枠組を踏み外してるわけではないのです。


「夏のあらし! 春夏冬中 1〜6話」
10月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(ガンガンJOKER)のマンガで4巻まで読みました。
※セルDVDのリリースは12/23から(レンタルは1/29から)
タイトルの春夏冬中の読みは秋がないから「あきないちゅう」

1期の後半を見た勢いで続いて2期目を見てみました。
2期目と言うかよくある制作の都合による分割放送の2クール目です。
内容的にも「夏のあらし!」(1期)のそのまま続きです。
方向性は1期とはずいぶん違ってますが……
1期の重苦しいシリアス要素がほぼ抜けてコメディ色が強くなってるから。
絶望先生の1期と2期も分割放送のわりに体裁がずいぶん違ってたけど
この作品は同じキャラの出てくる別作品かと思えるほど違ってるのです。
分割放送の利点を生かしてあえて違った方向性で作ったんだろうなと。
そもそも1期分と2期分では原作自体の方向性もずいぶん違ってるから。
スタッフが同じだからみなみけの1期2期みたいな違和感はないけどね。

1期がしっかり物語を終わらせてたので後なにをやるのかなと思ってた。
あらしたちが過去に干渉した結果として現在が確定してるという意味で
他にいくらでもエピソードを描くことは可能だろうけど。
主要キャラの関係性を描くための仕掛けとしてはもう必要ないだろうし。
(さらに新たなキャラでも追加するなら別だけど)
何か新しいストーリーを始めないともはや描くものがないようなと。

で、実際に見てみたら……全体としてのストーリーは無かった(爆)。
ラブコメ的な人間関係の変化はゆるやかに進んでるような気はするけど。
1期で番外編的に挿入された1話読みきりコメディで全編が構成されてたよ。
実は原作も4巻から同様の構成になってるのでこれで原作どおりなのです。
原作だと4巻以降もアニメでは残ってない重苦しい要素が多少残ってますが。
アニメでは重苦しい要素は排除して徹底的にコメディ路線にしたようです。
骨格になるストーリーがほぼ無いので結構やりたい放題に突っ走ってるし。
エピソードの仕掛けにタイムリープを効果的に組み込んでるのも興味深い。
ノリノリで突っ走る美少女ラブコメ作品を期待するなら十分に楽しめます。
1期みたいな感動を期待してるとアレ?という気分になりますが。

1期で挿入されてた「面白い本を〜」は応用バージョンがいろいろと。
3話の冒頭で「どんなお料理か聞かせてくださる?」をやってたり。
注文を聞きながら名前を忘れて説明から想像した料理を作るのです。
正解ではなく全く違う(食べ物ですらない)ものが出てくるのです(爆)。
4話でも同じパターンを。6話の冷やし中華では変形パターンをやってた。
もちろんどちらも食べ物じゃなかったよ……
4話以降は「面白い活動写真を〜」バージョンを毎回Cパートでやってた。
6話にはそれとは別にあらしとカヤのお料理ネタ入り変形バージョンまで。

マスターの衣装コレクションやタイムリープ超理論もいろいろと。
タイムリープで10年前に戻ればピチピチになって昔の水着も大丈夫とか。
冷静に考えれば明らかにおかしいのに一瞬は正しそうに思えると言う。
このネタが出てくる回に対応する原作にはその内容は存在しないので
衣装コレクションや超理論は全てアニメオリジナル設定なのかな。

あとは1話ごとに簡単に。

1話「夏休み」(4話収録エピソード)
夏なんだから海に行こうという話になってみんなで水着を選ぶことに。
そんな浮かれる面々の中で女であることを隠す潤は途方にくれていた。
何とか対策を考えた潤だが事情を知らない一は次から次に困った行動を
2期に入ってシリアス要素がラブコメ的な方向に一気に傾いた感じです。
ちなみにこの回は原作を使ってはいるけど大幅にアレンジが入ってます。
水着を選ぶシーンなんか原作には普通の内容の2ページしかないから。

2話「ギャランドゥ」(恐らく5話収録エピソード)
海に行った流れで旅館に泊まることになったけど一と潤は相部屋だった。
それどころか一緒に風呂に入ろうと逃げる潤を追い掛け回すのだった。
夜みんなで肝試しをすることになり、そこであらしと潤はある話をする。
潤は大ピンチどころか一瞬は完全に裸になってるのにバレなかったり。
潤が自分から女だとばらしてもに一は信じないような気がしてきた(笑)。
続きエピソードの1話と2話にはタイムリープの仕掛けは出てきません。

3話「時をかける少女」(4話収録エピソード)
前半。二人分の負担は重いからとやよゐの通じる相手を探すことに。
お客を物色するけどいまいちやよゐに相応しい相手がみつからなくて。
後半。一があらしを気に入った理由をあらしは全く覚えがなくて
一を傷つけたくないあらしは出合った日に遡って確認しようとする。
この回は前・後半とも細部が多少違う以外は原作の内容に近いです。
マスターが山代を狙うのや一の科学理論のあたりが目立った違いかな。

4話「みずいろの雨」
潤の家に居候しているカヤのもとへあらしが遊びくることになってた日。
一も来ることを失念していた潤は大慌てで女である証拠を隠すのだった。
そんな潤の苦心を嘲笑うかのように一は同性のノリで家捜しを始めた
これって原作4巻の潤のお姉さんが初登場するエピソードが元ネタかな?
洗濯とかドイツ語の挨拶とか最後はいい雰囲気でまとめてたりとかだし。
潤のうっかり女装も含めて原型をとどめないほどに別物になってるけど。

5話「Romanticが止まらない」
一の眼鏡をかけた加奈子は突如光を放って美少女メイド戦士へと変身した
その姿をもう一度見たいという面々に加奈子は恥ずかしいからと拒絶する。
ならみんなで魔法少女のコスプレをすれば恥かしくないかもと妙な展開に。
一のサリーちゃんとかあらしのミンキーモモとかカヤのセラムンとか
元ネタが露骨にわかるコスプレをしてるのでこの回はオリジナルかなと。
ちなみに加奈子の眼鏡で様相が変わる設定は原作4巻までにはありません。

6話「ギザギザハートの子守唄」
夏は冷やし中華というマスターの思いつきから冷やし中華を作ることに。
差別化のためにあらしが昔食べた冷やし中華を再現しようと試みるのだが
あらしは肝心のレシピを知らないし冷やし中華を知らない人もいて大迷走。
「どんなお料理か聞かせてくださる?」のノリで1話作った感じですかね。
こんなアホみたいな内容でもちゃんとタイムリープの仕掛けを使ってたり。
あそこのアレはどーしたのか思ったら、そこに繋がっていたとは……


「FAIRY TAIL 1〜6話」
10月からテレビ東京系他(8局)で月曜日の夕方に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(少年マガジン)のマンガで読んだことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/29から
鉄道や自動車が存在する一昔前っぽい世界観に魔法が存在してる世界。
この世界では魔導士は特別な技能を有する職業の一つとして存在した。
魔導士たちは各地に存在する魔導士ギルドに所属し仕事を請負っていた。
そんな魔導士ギルドの一つである「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」は
凄腕の魔導士を擁すことよりも各所で騒動を起こすことで有名であった。
そんなフェアリーテイルに入るのを夢に見る駆け出し魔導士のルーシィは
イグニールを捜し求める炎を操る魔導士のナツと偶然に出会うのだった。

見るからに少年マンガっぽい……という形容もどうかと思うけど。
あまりこの手の作品を見ないのでそんな印象が浮かんでくるのでした。
その手の作品の中でこの作品の特徴と言えるのはバカっぽいところかな。
主人公や仲間や悪役の多くのキャラの行動や言動がバカっぽいのです。
少年マンガ的な作品はたいがい世界観や物語の仕掛けがチープなので、
下手にマジメにやるよりノリがバカっぽい方が釣り合ってる気がする。
バカっぽければどんな悪人でも痛さが薄れて嫌悪感がなくなるわけで。
ギャグ作品の一歩手前までバカっぽくしてノリで見せる方がいいかも。

つまり3〜4話のエバルーのエピソードみたいのがいいってことです。
メイド募集の美人の基準が常人と違っててルーシィが門前払いとかね。
そして5話以降のアイゼンヴァルトのエピソードはちょっとってこと。
どちらかと言うと後者こそが本来の少年マンガ的なノリではありますが。
私はその手のテイストが根本的に嫌いだから……
だからってギャク路線にしてアラド戦記みたいにされても困るけど。
センスのないギャグだったら痛いシリアスの方がまだマシというか。
この作品はさすがにマガジンなのでそこそこキレがあるギャグだなと。
(見た目も)チープだけどギャグを散りばめたノリのよさで楽しめるから。

もう一つ思ったのがキャラ配置。
今作も男女のコンビなんだなと。確か前作のRAVEもそうだったはず。
主人公のナツはバカで正義感にあふれる少年誌のお約束なキャラで。
ナツひとりだとひたすらボケだけの漫才を見てるようなもんなのです。
まぁ、そんな読者がツッコミ役になる少年マンガも大量にありますが。
そこで頭と口が回るルーシィがツッコミ役として登場してるわけです。
ツッコミ役がいることでこの作品のテンポが良くなってるわけです。
そこはONE PEICEのパクリ呼ばわりされるこの作者の評価できるとこ。
(パクリというほど似てるとは思わないけどね)

どーでもいい話だけどプルーってRAVEにも出てたような。


「キディ・ガーランド 1〜5話」
10月から一部の民放(9局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/29から(セルのみ2/5に延期)
今より500年ほど未来。人類が宇宙に飛び出し銀河に大きく広がった時代。
銀河における交易を監督するためにGTOという組織が設立されたのだった。
※GTO→銀河系貿易監視機関でたぶん前作のGOTTに相当する組織
そのGTOには銀河規模の犯罪行為などへの超法規的な実力行使のために
ESメンバーと呼ばれる特殊な肉体を持つ人たちが主属しているのである。
この物語はESメンバー見習いであり普段はGTO本局喫茶室で働いている
アスクールとク・フィーユの日常と今後の成長!?を描いたものである。
たぶん。

キディ・グレイドと同じ世界が舞台でそれより数十年の未来の話です。
トゥイードゥルディとトゥイードゥルダムの二人は今作に出てくるし。
それ以外の共通点は今のところあまりないですが。
日常描写が多くてやたらギャグっぽいというかネタっぽい内容なので。
キディ・グレイド的なものを期待して見るとあれ?って気分になるかも

にしても今作はずいぶんとバカっぽい内容だなと。
小さいほうのアスクールが前作のエクレール的なポジションなんだけど、
そのアスクールが元気というにはあまりも行動がバカっぽいし……
多少天然でドジなキャラではなく誇張されたネタっぽいキャラと言うか。
まだESメンバー見習いの二人(+もう一人)の日常を描いてるはずだけど
パロディを散りばめた悪ノリ過ぎな内容であまり日常な感じがしないし。
かと言って日常のどーでもいい話が大半で語るべき内容もほとんどない。
ハッキリ言って(今のところ)ギャグとネタしかない作品という感じです。
バカバカしいので楽しめはするけどそんなに面白いとは言いがたいなと。

比較のためにキディ・グレイドの最初の4話分を見返してみました。
そしたら今作よりずっと面白かったよ……
見たのはずいぶん前で今より残す基準が甘かったのか?と思ったけど、
そうではなく前作は時間が有ったら続きを見たいレベルに達してました。
日常の描写はほとんど無いけど1話1話がちゃんと物語を見せてくれるし。
エクレールたちの内面描写が少ないにも関わらず魅力的に見えるから。
※見返した4話までの話です
本来なら日常の描写が多い今作の方がキャラに思い入れ易いはずなのに
ギャグやネタに走りすぎなので尺のわりに魅力が感じられないのです。
てゆーかプリン食べたいで1話にしちゃうのってギャグアニメですがな。

パロディも使うなとは言わないけど使いどころはよく考えて欲しい
5話のホラー展開で「17歳」「おいおい」って……
この手は徹底的に怖くして正体を知ったらバカ話だったにすべきなのに。
怖いシーンで雰囲気をぶち壊すネタをやる発想がちょっと信じられない。
(5話は絵柄がえらく違ったけどアレは監督的にOKなんだろうか)
中のキャラたちが頑張ってるのが傍からだと滑稽に見えるのがいいのに。
ひたすらバカっぽい2話の潜入話で感動っぽくまとめるのもズレてるし。
随所で出てくる顔を崩したギャグ表現にも違和感がありまくりです。
(顔を崩すギャグ表現をするなという意味ではないです)
何でもアリをウリにしたいならもっとバランス感覚を磨いて欲しいなと。


「戦う司書 The Book of Bantorra 1〜4話」
10月からアニマックスとBS11で放送してる新番組。
原作はライトノベル(スーパーダッシュ文庫)で読んだことありません。
※セルDVDのリリースは12/23から(レンタルは3/26から)
現実に似てるけど全く違う理の存在する世界。
この世界では人は死ぬと結晶化して石版のような「本」と呼ぶモノになる。
この本には人の記憶が凝縮されていて触ることで内容を見ることができた。
地中に埋まった本を掘り出して収蔵するための神立バントーラ図書館には
本の管理のための特殊な技能を備える武装司書と呼ばれる人々が存在した。
そんな彼らと有史以来戦ってきたのが神溺教団と呼ばれるカルト組織である。
自らの欲求の実現こそが正義で捕らえた人を肉と呼び道具のように使う組織。
その神溺教団の所有する船へと武装司書のメンバーは奇襲を決行した。

一言で言うととっても胸クソ悪い作品。かな。
あまりに人を殺しすぎだし。その犠牲に釣り合うほど内容がないから。
多くの血を流すことで描ける内容が有る事は決して否定はしないけど。
(銀河英雄伝説みたいな作品は説得力として必然でもあるから)
だけどこの作品で描いてる内容なら人を殺さなくてもできるわけで。
にも関わらずあまりに多くの命を安易に使い捨ててて気分が悪いのです。
命を使い捨てる理由がただそうしたいからなんて理由だし……
悪役が権力を持った自己中ナルシストという痛すぎるキャラだけど
それを倒す武装司書のトップも正義というには命を軽んじすぎなので。
人間離れした力を持つ人間失格VS人でなしの空中戦の様相なのでした。
なんか世紀末的舞台のろくでもない少年マンガでも見てるようです。
まぁ、見た目がキレイなだけで内容の痛さでは似たようなもんかもね。

見てて気分の悪いこの作品だけど少しだけ見どころも有りました。
それは4話までのエピソードの中心になるシロンとコリオの関係。
未来視をするシロンと本を見たコリオが時を越えて通じ合う仕掛けが。
一度も出会わないのに未来視と記憶で心を通じ合わせるのが面白いなと。
コリオがシロンの本を手に入れ続けることは確率的にありえないけどね。
シロンとコリオの仕掛けだけ取り出して神溺教団や武装司書をなくして
時を越えて結びつく関係を描く作品にした方が良かったような。
とか戦う司書という作品のタイトルを根本から否定してみたり……


互いに好きなのに想いはすれ違う (09/11/16) 次へ 前へ
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今週も時間が無いのでいきなり行きます。

「ささめきこと 1〜6話」
10月からテレビ東京系(3局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア系少年誌?(アライブ)のマンガで大ファンです。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/22から
村雨純夏(すみか)は成績優秀で背が高くて運動神経が抜群な高校一年生。
さらに空手道場の一人娘で暴刀村雨という異名を轟かす力を持っていた。
しかし彼女には人が羨むそれらの能力よりもずっと欲しいものがあった。
それは外見的な可愛らしさ。風間が期待する女の子らしい可愛さだった。
純夏は中学時代からの親友である風間汐(うしお)がずっと好きだった。
風間汐は女で、そして可愛い女の子が大好きなのだ。恋愛的な意味で。
風間はそんな純夏の気持ちに気付かずに今日も自分の恋を語っていた。
だからつい意地悪でどうせ上手く行かないよとキツイ言葉を口走った。
実際女同士で気持ちが届くことはまず無くて、何度も恋に破れてきた。
想いが破れるのを密かに望みながら、風間の泣き顔を見るのが辛かった。
私を好きになってくれれば風間を泣かせたりしないのにと思っていた。
風間にとって自分は親友であって恋愛対象ではないのが胸に痛かった。
こんなに近くにいるのに気持ちは届かなくて、ふと涙があふれた。

なんとも甘酸っぱい、というのが最も感じた印象でしょうか。
まぁ、それこそが原作通りなわけですが。このストーリーも雰囲気も。
でもコミックからの映像化としてはかなり尺に余裕をもたせてる関係で、
ディティール描写が結構足してあるし、ゆったりと雰囲気も感じさせてる。
ピアノと弦楽器の妙に印象的な音楽も相まって原作よりも雰囲気が出てる。
むしろ原作の持つ雰囲気をよりハッキリ浮かび上がらせたみたいと言うか。
経験が足りなくてジタバタしたり、想いがすれ違ったり、からまわったり、
初々しくて、もどかしくて、かっこ悪くて、カワイイ、感じがよく出てます。
コメディ色が強いので失念気味だけど真正面から恋物語を描いてるのです。

この作品は冒頭の導入あらすじを読めばわかると思うけど女同士の話です。
主人公の純夏と親友で相手役の風間はどちらも女子で好きな人も女です。
(風間は真性の人だけど純夏はどうかはわからない)
多くのBL作品だとそっち系の人が二人いれば即上手く行ったりします。
百合作品も絶対数が少ないので断定しにくいけど似たようなもんです。
しかしこの作品の純夏と風間はすんなりと上手くは行かないのです。
一組のノーマルの男女が必ず上手く行くか考えれば当たり前の話ですが。
そんな当たり前の事をちゃんと描いたことこそこの作品の最大の特徴です。

純夏と風間の二人の関係が親友というのは実は大きな障害なのだった。
二人は恋愛という要素こそないけど既にとても近い距離にいるわけです。
恋愛関係になるにはそのとても大事な関係を手放すことになるわけです。
告白して想いが届けばいいけど届かなくて今までの関係が壊れたら。
そう考えると純夏も(そして風間も)足を踏み出す決心が出来ないわけで。
でも自分は意識してるのに相手は無防備に頼ってくるのが辛いわけで。
打開したい気持ちと逃げたい気持ちでグルグル堂々巡りをしてしまう。
なんとも切なくてもどかしい展開になっていきます。この後。

6話までの原作の消化スピートだと恐らくアニメは2巻の最後までかなと。
てっきり3巻の最後までか、テンポを速くして4巻までかな、と思ってた。
ただその場合は物語の核心に近づく気になる展開の途中で終わるわけで。
いったいどーするのかなと。構成を大胆に組み直しでもするのかなと。
実際に見てみたら、1巻あたり6話もかけるスロー展開で拍子抜けしたよ。
これだと3巻の終盤に起こる大きな関係の変化はアニメでやらなそうだ。
ちょっとがっかりしたけど、切る位置としては妥当だなとも思ったり。

凄いネタバレではありますが、実は純夏と風間って両想いなんです。
アニメで放送される2巻分までだと風間は自らの想いを自覚しないですが。
だけど終盤にやるであろうプールの回でそれっぽい描写や説明が入るはず。
そして風間が自分の想いを自覚するのが3巻の終盤の大きな関係の変化です。
二人とも互いへの想いを自覚するんだけど、相手の想いには気付かなくて
特に風間は過去に親友を好きになって想いを拒絶されたトラウマがあって
純夏以上に自分の気持ちを押し殺して伝えようとはしないのでした。
それどころか気持ちを隠すために無理をして関係に歪が生じたりして。
互いに好きあってるのにむしろ今までより状況は悪くなって見てて辛い。
と言うのが最新の状況です。アニメでやるあたりはまだカワイイのです。
そのへんに興味があったら原作を読んでください。放送が終わった後に。
アニメで続きをやるのは(現状の人気では)絶望的だと思うので。

手元に原作が全てあるのでいつものように比較してみました。
その結論としてはほぼ原作どおりです。内容もシリーズ構成も表現も。
6話までは原作1回がアニメ1話に対応してて丁度1巻分という構成だし。
1巻分を6話だとさすがに内容が足りないのでシーンを追加してあるけど、
大半は細部の描写を足してるだけで内容は原作とほとんど変わりません
あの派手に絵を崩したギャグ表現も原作のテイストそのまんまです。
ところで比較してて気付いたけどこの作者はコマを省略する芸風みたい。
最低限必要なコマ以外はどんどん削って内容を詰めていってるようです。
だから原作のコマの間を補完してるアニメの描写が丁度いいぐらいかも。

比較してて原作とアニメでのモノローグの扱いの違いに気付きました。
原作だと純夏がモノローグで心情を説明してるシーンが結構あるのです。
対してアニメでは極力モノローグを使わない体裁にしてあるようです。
モノローグで直接説明せずに見て感じさせる手法をとってるみたいです。
あとセリフでも違和感がない箇所は実際に声に出して喋ることもあるね。
この見て感じさせる手法で原作よりも甘酸っぱさが強調されたのかも!?
言葉で説明しないので若干わかりにくいかなと思える部分もありますが。
1話(分の原作)の「望んだ結果〜」の部分は見てるだけじゃわからないし。
でも、わかりやすさよりも雰囲気の描写を選んだのはアリだと思った。
そんな削られたモノローグに興味があったら原作を読(以下略)

純夏が風間を好きなのもアニメではハッキリと言及されてないね。
(公式サイトのストーリーにハッキリキッパリ書いてあるが)
原作だとモノローグで書いてある部分を削ったり濁してたりしてるから。
まぁ2話の朱宮クンを追いかけてるシーンのセリフで分かるだろうけど。
1話ではヒントは散りばめられるけど確信する情報は与えられないので、
あのシーンやそのシーンでの純夏の態度が理解できなかったりしそうだ。
人間関係に洞察力のある人ならアレだけでもわかりそうではありますが。
原作を知らない視聴者は2話を見た後に改めて1話を見た方がいいかも。

あと原作だと先で出てくるキャラがアニメでは1話から一通り登場します。
原作にはない朱宮クンが純夏と会話するシーンが追加されてるし。
図書館で風間に本を探してもらってる人が蒼井あずさになってるし。
蓮賀(はちすか)朋絵と当麻(たえま)みやこなんか冒頭からキスしてるし。
※3話の冒頭のシーンを1話の最初に挿入してある
毎回のように背景キャラで銭形平や綿村や藤戸が登場してたりもする。
この3人は原作の3巻で登場するのでアニメではCVは付かないでしょうが。
こんなちょっとしたアレンジでも原作を知ってると楽しい気分になります。

あとは1話ごとに簡単に。
全て1巻分でエピソード順もサブタイトルも原作のままです。

1話「ささめきこと」
何度目かの恋に浮かれる風間に純夏はついキツイことを言ってしまう。
そして風間は好きな相手に逆恨みから傷つけられてしまうのだった。
原作の1話は読みきりだったので全てのエッセンスを凝縮してあります。
アニメではモノローグを削ったりして一部の要素を先送りにしてますが。
ちなみにアニメ1話を見た最初の感想は原作より絵がキレイ!でした(爆)。

2話「かわいいひとたち」
失恋もつかのま風間は雑誌のカワイイ読者モデルに夢中になるのでした。
実はその読者モデルの正体は風間や純夏の身近なある人物だったのです。
朱宮クンにカワイイと言われた純夏の地に足のついてない様が凄かったね。
好きな人の好みになるために女装すらしてしまうという熱意も凄いなと。
ちなみにモデルに似てると言われた小さい女の子は朱宮クンの妹です。

3話「ファーストキス」
キスシーンに感化された風間はキスの練習をしようとか言い出すのです。
純夏はアホな行動を止めようと説得するけどそれがある誤解を生じさせる。
正確に言うと風間は誤解はしてません。想定した相手を間違えてるだけで。
妄想やら迷走やらさんざんアホをやった後に雰囲気抜群なキスシーンとか
この作品らしいギャグ要素と切なさの落差がとても際立ってる回です。

4話「4+1」
キス練習シーンを目撃した朋絵とみやこは純夏に女子部設立を提案する。
馬鹿げた話と一度は断るけど風間が妙に乗り気で結局は協力するとことに。
元から突き抜けた内容なのに女子部のテーマなる素敵音楽までついて(笑)。
ちなみに原作ではアニメで登場した人とは別にあと2名ほど勧誘してます。
お隣に守られ続けて400年な人と、ひんぬーでツンデレの魔法使いな人を。
※わかると思うけど二人ともMF文庫からアニメ化されたキャラ

5話「friends」
勉強会という名目で女子部設立のための作戦会議を風間の家でやることに。
そして料理の準備からいつのまにか純夏とみやこの料理対決と言う展開に。
ちなみに風間と朋絵は料理ができるけど、この二人はまるで出来ません。
原作にはないみやこのパカップルな妄想シーンには笑わせてもらったよ。
「ご飯にする?お風呂にする?それともあ・た・し?」「全部だ!」に。

6話「二人の夜」
風間は以前好きだった先輩に会いたくなくて純夏の家に泊まりにきた。
もうなんとも思ってないという言葉が嘘だと純夏にはわかってしまった。
自覚してる純夏の前に無自覚な風間が全てを曝け出す心臓に悪い展開が。
大好きとか言われてとても横では寝てられなくなっちゃうとか、もうね。
そんな切なくて滑稽なシーンもあればバナナの皮でドジッ子特訓も(爆)。

7話では朱宮クンの妹が登場して兄の恋を(無理やり)応援します


「聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 1〜6話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(MF文庫J)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/22から
現実とは全く違う世界。剣と悪魔の存在する中世風のファンタジー世界。
多くの犠牲を出した契約代理戦争ヴァルバニルから数十年前ほどの時代。
独立交易都市ハウスマンでは自衛騎士団が都市の治安を預かっていた。
セシリー・キャンベルは騎士団の一員として今日も街を見回っていた。
そんな中、目が血走り何かを呟きながら剣を振り回す剣士に遭遇する。
セシリーはその事態の収拾のために家に代々受け継ぐ剣で立ち向かった。
勇ましく構えたセシリーだが実戦は初めてで内心は恐怖に震えていた。
そんなセシリーの剣が戦場帰りの剣士に敵うはずもなく押されていった。
代々受け継いだ剣も既に骨董品で、無残にも折られて絶体絶命になった。
瞬間、一人の青年がセシリーの前に立ち、細長い剣で相手の剣を断った。
大事な剣を失ったセシリーは絶対に折れない剣が欲しいと願うのだった。
青年の剣の切れ味を思い出し、自分もあの見慣れぬ剣が欲しいと思った。
あの剣は青年が自ら鍛えた刀だと知り自分にも作って欲しいと懇願する。
しかしルークというその青年はセシリーの願いをすげなく断るのだった。

最初の印象よりは面白かった。かな。
(内容の確認のため)1話だけ見た時はさっぱり魅力がわからなかったので。
確かにライトファンタジー系の作品にしては見た目がしっかりしてたし、
いきなり化け物が出現して派手なアクションをする見せ場はあったけど。
マングローブ制作にしてはずいぶん普通の作品だなとも思ったよ。
※サムライチャンプルー・エルゴプラクシーなどの制作会社
熱意に実力が伴わない主人公だし刀鍛冶なのに魔法?で刀を作り出すし。
見た目がしっかりしてるわりに中身が伴ってない、って感じでした。

面白くなってきたのは魔剣アリアが登場したあたりから。
ファンタジーで剣が言葉を話したり意志を持ってるのは珍しくないけど
通常は完全な人型で人のように振る舞い食事すらするのは珍しいかも。
設定上は人の姿をとる剣だけど実質は武器として生み出された人みたいな。
強大な力を持ちながらその力を自分の意志で行使することはできない。
なのに力の行使による結果だけは目の前に突きつけられるという存在。
だからこそ自分の力をより良い方向で使ってくれる人を欲するという。
そして剣士にとっても剣は自分の命を守る大事なパートナーなわけで。
本来は心を持たない剣と剣士が意思で結ばれる珍しい関係なのでした。
剣士も剣も女の子の姿で互いに相手を守りたいとかやってるわけです。
そのへんを見てて、これも解釈次第では百合アニメ?とか思ったよ(笑)。
今のとこセシリーとはルークよりもアリアの方が関係が深いしね。

魔剣アリアの登場によってリサが普通の存在ではないことも明らかに。
と言っても6話まではヒントが散りばめられるだけで答えはないけど。
アリアが同質の存在と口にしたところからして魔剣かそれに近い存在?
エンディングのアリアと一緒のカットだと上に槌らしきモノがあるし、
ルークが魔方陣みたいので生み出してる剣がまさにリサの力なのかな。
ルーク自体はちゃんとした刀鍛冶で普通に刃物を鍛える力があるので
あんな魔方陣で一瞬しか使えない刀を生み出す必要はないわけだし。
リサが生み出す刀は威力が桁違いなので使う意味はもちろんあるけど。
ルークが刀鍛冶だからこそリサの力が使えるということなのかも。

5話でずっと同じ服を着てるリサに他の服を買ってあげようという話に。
アリアに食べ物屋を案内した時に食べてみたかったとか言ってたし。
セシリーがルークはリサの働きに報いてないのではと責めるわけです。
押し切られたような気まぐれのような感じで服を買うのを承諾するけど。
どーやらルークはケチだったのではなく意識が廻ってなかった感じだね。
他の人とあまり関わりを持たないから普通のことがわからないというか。
もしかするとルークはリサの正体を知ってて必要ないと思ったかも!?
(女人禁制の鍛冶場にリサだけは特別に入れてるし)
リサは普通の人間じゃないから自分からあまり欲しなかっただろうし。
自分は人ではないし欲しいという気持ちは分不相応とでも思ったとか。
でもセシリーは普通の女の子だと思ってるから変だと思ったわけです。

このリサの服を買うエピソードは微笑ましいいい話です。
でもこのアニメって他のキャラもずっと同じ服を着てるわけで……
違う服を着てるのって4話の冒頭のセシリーとアリアぐらいのような。
もう少し服装にバリエーションが無いとただの着替えないアニメだし。
リサだけ同じ服を着続けてるという説明に説得力がなくなります。
同じ服が3着あるってリサのセリフもアニメだとギャグみたいだよ。
(多くのアニメは着たきりなのでそれの自爆ギャグになる)
せっかくの描画力をもう少し服装の方向にも生かして欲しかったなと。


「そらのおとしもの 1〜5話」
10月から一部の民放(8局)で深夜に放送してる新番組。
BS11でも11月から放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(少年エース)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/25から
美しい自然があふれ特別なものは何もない(よーするに田舎な)空美町。
平凡と安息を好む桜井智樹にとってはこの町こそ最高の場所だった。
そんな智樹には一つだけ小さい頃から続く平凡でない日常があった。
それは顔も名も知らない少女が出てくるどこか悲しい夢を見ること。
そはらに病院で見てもらえばと言われたがそこまではしたくなかった。
じゃあせめてと学校一の変人の守形(すがた)先輩に相談することにした。
話を聞いた先輩は常人の理解を越えた理論を展開し飛躍した結論に至る。
智樹の夢と世界を徘徊する見えない巨大な影は新大陸に起因するという。
その影が今夜この町の上空に差し掛かるからと観測をすることになった。

乗り気でない智樹が集合現場に一番乗りし、その後は誰もこなかった。
空を見上げ途方にくれる智樹の携帯に先輩から慌てた声の連絡が入る。
離れろとか言ってる気がしたが雑音が混じってよく聞き取れなかった。
次の瞬間、真っ黒な空から一つの光が現われ智樹に向かって落ちてきた
地上に落下したそれは女の子だった。いや人じゃない。羽が生えていた。
強烈なトラブルの予感がした智樹はその場からすぐに立ち去ろうとした。
しかし柱状の何かが次々と降ってくる中に放置することは出来なかった。
担いで逃げようとする智樹の前で女の子のような何かは突然目を開けて、
私は愛玩用エンジェロイドとかマイ・マスターとか謎の言葉を口にする。
この瞬間から智樹の日常に平凡という文字は存在しなくなったのである。

えーと、何というか、ひたすら「口あんぐり」という気分だったです。
売りがわかりやすいというか、狙ってるところがわかりやすいというか。
ターゲット層に強く印象づけるため、それ以外をバッサリ切り捨ててて、
結果的に比類なきインパクトを与えているので、やり方は間違ってない
確実に狙ってる層のハートと財布の中身を奪っていきそうな作品だなと。
(実際に今期の作品では人気が上位)
呆気にとられてしまう人は対象じゃないだろうなと思いつつ見てました。
あまりに置いてきぼりな気分で「G-onらいだーす」を思い出したよ。
※全く似てません

内容は一言で言うとリビドー全開のアホアニメですかね。
空から降ってきた羽の生えた女の子は愛玩用エンジェロイドというモノで
マスターになった智樹の願いを備えた能力で叶えようとするのです。
ごく普通の中学生男子で自らを自制できない智樹の願いを叶えるのです。
願う数に全く制限はなく、叶える範囲すらほとんど制限もない願いを。
そしたらどうなるかはある程度想像がつくんじゃないかと思います。
大金を手に入れ豪勢な食事で満腹になった後はもちろんエロ方面で(爆)
透明になってそはらに悪戯したり、時間を止めて全裸で走り回ったり……
確かに気持ちはよく理解できるけど、傍から見たら呆れるとしか言えん。
まぁ、世界征服をしようと考えない人間で良かったな、とは思ったけど。
そんな願いでもイカロスに命令すればホントに実現しちゃうから。

1話の自制しろ智樹!な内容に続く2話はひたすらパンツ祭りで……
ネットを話題が駆け巡ったのですでに知ってる人も多いかと思うけど。
本編中はひたすらパンツネタでパンツが画面の中を飛び交いました。
そしてとどめでエンディングに編隊飛行するパンツという変態映像が(爆)。
これほど「公式が病気」という形容に相応しい映像は他にないかもしれん。
それだけでも十分すぎるのに4話で帰ってきたパンツ祭りをやってるし。
ここまでリビドー全開で突っ走られるといっそ清々しいかもとか思った。
作中の人にはその気はないけど視覚的にみょーにエロな作品と違って
これはエロ欲求があってそれを視覚的に見せてるのが徹底してるなと。
この作品の突き抜けっぷりは一見の価値はある、かも、と思った。

実はこの原作を読んだ時もっと謎めいた要素のある作品だと思ってた。
でもイカロスが登場した後はひたすらリビート全開で萌え萌えな展開が。
あ、あれ〜?という気分で読み続けたのを覚えてます。
エロ要素はいいとして、もっと謎を紐解いていく要素があったらなと。


「アスラクライン2 14〜18話」
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-XとBS11でも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは1/6から(レンタルは1/29から)
タイトルが少し違うけどアスラクラインのそのまま続きの2クール目です。
最近良くある制作の都合で分割放送をしてるだけの2クール作品なので。
いきなり14話から始まるし……
ここから見始めるのはストーリーのど真ん中から見るってことです。
アスラクラインを知らない人はちゃんと1期(1クール目)から見ましょう。

1期は4話までしか見てないので9話ほど飛ばして見てることになります。
状況がさっぱりわからなくても不思議はない、よろしくない視聴順です。
でも見ててそんなに理解できないような展開にはなってなかったり。
1期4話の時とあまり状況が変わってないような感じなので。
違いはアニアの存在と一巡目・ニ巡目というキーワードが出るぐらい!?
一巡目に関しては14話の回想風の映像と公式の用語集で理解しました。
最初の頃に出てきた世界は滅んだってそーいう意味か。
でもこの作品は状況を知れば知るほど疑問が増えていくのであった(爆)。

疑問はさておき、舞台設定を知っていくほどに最初の感想を実感するよ。
要素を詰め込みすぎだからもっと内容を整理すべきだったってところ。
操緒がアスラ・マキーナの生け贄で魔力を使うと消耗していずれ消える。
だからこそ夏目はアスラ・マキーナの力を行使することを躊躇するし。
一日も早く操緒をアスラ・マキーナから開放するために方法を模索する。
この設定だけでも十分すぎるぐらいに切実でドラマチックに出来たのに。

さらに、世界は前に一度破滅していて時間を巻き度してやり直してて、
今度は世界を破滅させないために頑張る。何を頑張るのかは知らんが。
もう一つ。悪魔(奏)は魔力を使うたびに少しずつ非在化が進んでいく。
非在化とは体が硬く透き通っていき砂がこぼれるよう崩れていくこと。
悪魔が人と契約した場合、魔力の代償として人の愛する心を奪っていく。
悪魔と契約した人は魔力を使うたびに愛する人の記憶が消えていく。
と言う感じに一つだけでも切実でドラマチックな設定がいくつも有る。
切実な設定を足したら切実度が増えるわけではないのですが……
むしろ切実な要素はよほど上手く合わせないと想い入れが分散するよ。
感動を欲張りすぎでむしろ逆に感動から遠くなってしまってる気が。
確かに要素が多いほうが話を長く引っ張るのに便利ではあるけどさ。

あと凄く気になったのが切実なシーンと日常のシーンの落差かな。
確かに常に切実で張りつめた展開だと見てて疲れるのは事実だけど、
だからって現実逃避としか思えない萌え萌えシーンを入れんでも……
なんか全く異なる雰囲気で内容が完全分離してたH2Oを見てるようです。
緊張が緩むシーンを入れるならもう少し自然体で現実的にして欲しいよ。
そして切実なシーンと日常のシーンをもっと違和感なく繋いで欲しい。


見た目は同じだけど全く違う (09/11/5) 次へ 前へ
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最近いきなり寒くなりました。
11月なんだから当然と言えば当然なんだろうけど。
暖房の用意してなかったから厚着して凌いでるよ(汗)。


「とある科学の超電磁砲(レールガン) 1〜5話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
大元の原作はライトノベル(電撃文庫)の「とある魔術の禁書目録」で、
それのスピンアウトのマンガ(電撃大王掲載)が直接の原作になります。
どちらも読んだことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/29から
現実にわりと近い世界。現代より少し科学技術が進んでる世界。
この世界では超能力のロジックが科学によってほぼ解明されていた。
素質による差は有れ超能力は訓練によって会得できるものになった。
東京の西部に位置し人口の八割を学生が占める巨大な学園都市では
学校の授業の中に超能力を伸ばすカリキュラムが含まれていた。
それぞれの生徒の能力値は定期的な検査により判定され記録された。
能力値は無能力のレベル0から最強のレベル5までの6段階があり、
頂点に立つレベル5は学園都市230万中たった7人しかいなかった

御坂美琴(みさかみこと)は名門お嬢様学校の常盤台中学に通う女の子。
一見するとごく普通の女の子である彼女こそ7人のレベル5の中の1人。
レールガン(超電磁砲)の異名を持つ最強のエレクトロマスターだった。
この物語は御坂美琴と後輩でジャッジメントの白井黒子(しらいくろこ)と
黒子のパートナーでまるで「歩く花瓶」な初春飾利(ういはるかざり)と
初春のクラスメートで無能力者の佐天涙子(さてんるいこ)の4人の女子の
平和な日常と平和でない日常の喧騒と緊張と友情を描いたものである。
若干1名ほど友情の枠をかなり踏み外してる人もいますが……

禁書目録のスピンアウト作品で舞台設定は全く同じです。
御坂美琴や白井黒子は禁書目録の方にもちらちらと姿を見せていたし。
禁書目録の主人公の上条当麻がこっちにもちらちらと登場しています。
一応は禁書目録の時間軸の裏で起きていた話ってことらしいです。
似てる状況なのに違ったりするのでちゃんと連動してるのか疑問だけど。
それに禁書目録と超電磁砲では作品の雰囲気がまるで違うのでした。
同じ世界で同じキャラも出てくる別の話と思ったほうがいいかもしれん。
ぶっちゃけ、こっちの方がずっと面白いです。

この作品は一言で言うと普通の4人の女子の日常を描いたもので、
感じとしては「けいおん!」とかきらら系に近いと言えるかも。
生き生きしたキャラの絡みはまさに「けいおん!」をイメージしたし。
エンディングの映像はなんかかなり「ひだまりスケッチ」に似てるし。
上条当麻以外の役付きの男キャラが出てこないのもそれっぽい。
(1回限りの犯罪者が男だったりする恐るべき男女格差社会・笑)
キャラの描写が現実的で等身大なのもそれっぽいと思ったとこかな。
禁書目録の方はキャラ描写が記号的というか誇張されすぎというか。
マジメ顔とギャグ顔に落差が合ってわざとらしい違和感があったけど、
こっちは多少の誇張表現すら表情の幅として自然に感じるのでした。
実は見た目は禁書目録と同じだけど監督はとらドラ!の人だったり。
シリーズ構成もダフネやあさっての方向。の水上さんで別の人です。
だから雰囲気やアプローチが違うのは必然かも。

舞台装置のほうでも雰囲気の違いを実感します。
世界設定は全く同じなんだけど作品のアプローチの違いというか。
近未来的なギミックは禁書目録でも出てきたけど目立たなかったから。
見たのは6話まででその後は目立つ展開も有ったのかもしれないけど。
現実的な舞台に割って入るオカルトって感じでシャナみたいだなと。
それに対してこちらは超能力こそ有るけど全編が日常の出来事だから
超能力は社会機構に組み込まれた日常の一断片に過ぎないわけで。
「魔法遣いに大切なこと」の世界での魔法と同様の扱いというか。
日常を描いてるから近未来的なギミックを目にするし実感するわけです。
どことなく「RD 潜脳調査室」の近未来の描写に近いかもと思ったよ。
日常の描写から日常スケールの事件に発展するアプローチも似てるね。
内容は全く似てませんが。

この作品の主人公は題名にもあるレールガン御坂美琴です。
が、常に美琴に視点があって美琴を中心に話が動くわけではありません。
比重は多少違うもののメインの4人の集団劇に近い感じになってます。
5話の「とある二人の新人研修」なんて完全に脇で出番も少しだけだし。
一人称やモノローグ的な描写よりも3人称的な描きかたが多いから。
エピソード毎に中心になるキャラが変わってくるという感じかな。
視点が違うと全く同じ内容でも感じがずいぶん違って見えるし。
黒子のアプローチが黒子視点と美琴視点でどれだけ違うかとかね(笑)。
仕事してる時は結構カッコいいのに美琴絡みだとド変態キャラって……
女を好きな女(しかもかなり踏み外した系)が出るのもきらら系っぽい。

それぞれのキャラについて。
御坂美琴は桁外れの力を持つレベル5で育ち的にはお嬢さま!?だけど、
力を鼻にかけたりしないし行動もみょーに庶民的で気さくな女の子。
ゲコ太のストラップ目当てにクレープを買うほどファンシーグッズ好き。
1話で対面した初春と佐天はスペックのわりに親しみやすくて驚いてたよ。
人より強い力を持っててもそれを率先して使って力を顕示したりしないし。
例えば1話の強盗なんて美琴の力なら一瞬だろうけど手を出さなかったし。
でも佐天さんが蹴られたら怒って強盗をレールガンで派手に吹っ飛ばすし。
黒子でも仕方ない(目をつぶる)と思えるシーンでしか力は使わないのです。
そのへんのハッキリした行動基準は尊敬できるし共感できるなと。

白井黒子は美琴の一つ下でレベル4の力を持つジャッジメントの一員。
途中で気付いたんだけど実は中学1年生なんだね(そして美琴は2年)。
にも関わらずその力量で一部では知られる存在になってたりして。
そんなジャッジメントの一員としての彼女は頼もしい存在なのでした。
彼女たちの身近で起きる事件に際しても黒子が中心になって動くし。
しかし彼女にはもうひとつそれとは違う顔が有りました……
機会があれば美琴に迫りまくるというド変態百合少女という顔が(爆)。
百合が変態という意味ではなくて、変態でなおかつ百合なのです。
1話のシャワーシーンではよく放送で流せるな的なことまでしてたよ。

黒子は5話で自分の力を過信して銀行強盗の現場で大ピンチに陥るけど、
それを助けたのが偶然通りすがった美琴なのでした(顔は出ないけど)。
美琴はさっさと立ち去ったので助けてくれた相手はわからなかったはず。
黒子は後であれが美琴だと知ったからあれほど慕うようになったのかな?
それともまた別のシチュエーションがあったりすんだろうか?
キャラ同士の関係を重視してる作品だしきっと先でやってくれるはず!

初春飾利は美琴や黒子とは別の普通の中学校(共学)に通う中学1年生。
黒子とジャンジメントでコンビを組んでいたことで美琴とも知り合いに。
名前が飾利だからでもないだろうけど頭に咲き誇る花がチャームポイント
髪に花を差すのは時々いるけどヘッドドレス風に並べたのははじめて見た。
お嬢様に憧れたり佐天が常盤台の制服を着てたら自分も着たいと言ったり
有名なケーキ店でどれを買うか迷ったりと最も女の子って感じの人です。
若干どんくさくて素直なので唯(けいおん!)みたいだなと。声同じだし。
超能力はレベル1でジャッジメントとしてはあまり役には立たなそう。
と思わせて、実は情報処理能力が優れてるという才能を持っていたり。

佐天涙子は初春のクラスメイトの中学1年生でレベル0の無能力者。
なりゆきで初春に連れられて美琴たちに会いに行ったことで友人関係に。
この4人の中では最も目立った特徴のない超能力すらない普通人の代表。
そんな佐天さんが置いてきぼりにならないのがこの作品の良いところ
無能力だとコンプレックスが有るだろうにあまりそれを表に出さないとか
力がないのに子供を助けようと飛びたしたりと漢らしい一面もあるね。
見てて女子校に潤いを与えるタイプ(もてるってこと)かもと思ったり。
3話の「ねらわれた常盤台」では元気づけた一言で愛を生んでるし(笑)。

ストーリー構成は5話までは完全な1話読みきりになってます。
時間の流れがあるのでそれぞれの回は緩やかに繋がってはいますが。
6話まで完全に繋がった1つのエピソードだった禁書目録とは全く違います。
内容も禁書目録は派手で視覚的にもスケール的にも現実離れしてたけど、
超電磁砲は日常と日常レベルのちょっとしたエピソードばかりなのです。
あまり恐怖とか緊張感あふれる展開にも今のところあまりなりません。
3話なんか緊迫したサスペンスと思わせて失笑あふれる喜劇だったし。
この後もずっと1話読みきりのコメディタッチな話が続くかは不明だけど。
2クールやるらしいのでこの後に切ない話や悲しい話もやるかもしれない。
(よくは知らない)美琴のクローン話もこの先必ず出てくるだろうし。

ストーリーの方向性も禁書目録とはずいぶん違ってるような。
禁書目録はわりと理詰めで感覚よりも理論を優先した内容になってたよ。
(その理論があちこち破綻してたけどな)
対してこちらは理屈よりも感覚的な部分を大事にしてるような気がする。
1話読みきりのちょっとした話なのにクライマックスで結構くるのです。
皮膚感覚に訴える部分が強いからこそ響いてくるし納得できると言うか。
3話だって犯人の彼女の話を聞けばあのアホな行為が理解できちゃうし。
皮膚感覚を重視してるからこそ、この作品が面白く感じるのでした。


「にゃんこい! 1〜5話」
10月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-TBSでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はWEBコミック誌(ブラッド)のマンガで全巻持ってます。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/20から
高校生の高坂潤平は猫が近くにいるとくしゃみが出るほど猫アレルギー。
しかし潤平の家族は大の猫好きで家にはニャムサスという飼い猫がいた。
ある日、クラスメイトの水野楓が登場する素敵な夢から覚めた潤平は
目の前でニャムサスが人語を喋るという信じがたい光景に出くわした。
気のせいだと自分に言い聞かせその場を離れ学校へと向かうのだが
潤平の耳には世間話をしている道端の猫たちの会話が聞こえてきた。
道端の小さな猫地蔵を壊してしまったことがこの異変の原因だった。
猫の声が聞こえるのは呪いの第一段階で進行すると自らが猫になる。
呪いを解くには猫の願いを叶えないといけない。という話だった。
日々猫アレルギーに苦しめられてた潤平は猫に尽くしたくなかったが
自分の身が大事なので不承不承猫たちの手助けをすることにした。

猫たちの依頼は最近近くに出没する猫を襲う狡猾な人間の話だった。
聞いてたら確かに酷い話だと思った、やめさせるのに躊躇はなかった。
犯人がクラスメイトで潤平が想いを寄せる水野楓だったことを除けば。
水野楓は猫を襲ってたわけではなく可愛がっているつもりだったのだ。
楓が飼ってる犬たちと同様に接したのが猫にとっては苦痛だったのだ。
穏便に楓に意図を伝えようとする潤平に、猫たちは解決を急かした。
ついには潤平の怒鳴り声が炸裂し、楓は恐縮し猫を置いて走り去る。
実は怒鳴り声は楓にではなく猫へだったのだが楓にわかるはずもなく。
猫たちの依頼の解決とともに、潤平の想いも終わりを告げた。
と思ったが翌日楓は普通に接してきた。二人の距離が近づいた気がした。
いろいろ有ったけど結果的には良かった。依頼を解決し呪いも解けたし。
これで普通の生活が戻ってくる。そう思う潤平の耳に再び猫たちの声が。
猫への良い行いは1個ではなく、あと99個やらないといけないらしい……
こうして潤平の猫たちに翻弄される日々が幕を開けた。

FlexComixで唯一1巻から熱心に追いかけていた作品です。
それが2番手でアニメ化されるなんて自分の先見性が恐ろしい!(おい)
なんてアホは話は置いといて、ファンなのでアニメ化は素直に嬉しいよ。
少し不安だったデキも原作の絵がそのまま動いてるような見た目だし、
エッジが効いた演出でハイテンションに畳み掛けるようなテンポだし、
少し変わったリアクションも見事に再現されてるし、で文句無しです。
AIC制作なのがちょっとだけ心配だったけど杞憂に終わって何よりです。
ハヤテ1期の(監督の)川口敬一郎さんらしいノリの良さは期待通りだし。
むしろハヤテ1期のシナジーSPよりも作画がいいので見栄えがイイし(喜)。

この作品は一言で言うとよくあるハーレム的な配置のラブコメです。
猫の呪いを解決するために奔走する日々に女の子と出会っていくのです。
猫たちが画面を賑わしてる以外はありがちなスタイルな作品ってことです。
でもこの作品はそのよくあるラブコメとはちょっと違ってたりするのです。
それは女の子のリアクションが記号的なステレオタイプじゃないところ。
生っぽいリアルタイプでもありません。どちらかと言うと現実に近いけど。
ギャグっぽく極端に誇張されてるけど、でも根っこにはリアルが有る感じ
どれだけギャグで崩してもは生身は壊れないバランス感覚が有るというか。
この誇張されてるけど体温を感じるリアクションが見てて楽しいのです。
あえて似た例を挙げるならARIAだろうか。ずいぶん感じが違うけど。

もう一つの魅力は潤平の浅沼晋太郎さんが酸素ボンベが必要と言うような
畳み掛けるようにセリフを連ねていくスピード感と言語感覚でしょう。
アニメでは原作の内容を圧縮してさらにテンポは速くエッジは鋭くなり、
いろいろ踏み外してる凪先輩との掛け合いなんか凄いことになってたり。
これでもかと言うほど中身を詰め込んでて次から次へ笑わせてくれたよ。
「まりあ†ほりっく」もだけど言葉で畳み掛けてくる作品は凄く楽しい。

次々とギャグを繰り出すかと思えばいきなり雰囲気を出したりもして。
とってもギャグ色が強いけどラブコメとしても要所を抑えてるのでした。
誇張が目立つけどちょっとした行動がさりげなく生っぽかったりするし。
ハーレム的構図にしては珍しく女の子たちが互いの想いを理解してるし。
だからバカをやってるようだけど微妙な距離感がよく描けてるのでした。
楓が潤平の想いを知って急に意識し出すのなんて妙にリアルと言うか。
アリガチだけどアリガチではないラブコメとして妙に印象に残ったのです。

作品の魅力の話はこのへんにして原作とアニメの違いなどを。
一言で言うとアニメはかなり原作に近いです。
原作をベタっと映像化してるわけではないけど内容はほとんど同じです。
構成の違いはアニメの1話で原作の1話に2話の内容が挿入されてるとか、
アニメの3話の郵便のお姉さんの話が原作より前になってるとかぐらい。
(郵便のお姉さんの話は前後の繋がりが薄いので全く問題はない)
あとは細部が多少違ったりするけど大枠のストーリーはほぼそのまんま。

ただし5話にして2巻分をほとんど使い切ってるという恐るべき事実が。
そして詳細に見比べたら原作の内容はほぼそのまんま映像化していたり。
つまり通常の1.5倍近いペースで原作の内容をきちんと再現してるのです。
原作の細部のセリフやシーンを入れ替えたり削ったりして詰めてるのです。
原作に元から有るスピード感がアニメになって更にエッジが効いたのです。
あまりにテンポが速いもんでアニメと原作の比較が結構大変だったよ。
油断してる比較してるコマを見失うから……

内容を圧縮して通常の1話では有り得ないほどのページを映像化しながら
さらにアニメでは原作にない要素が追加されてたりもするのでした。
毎回少しずつではあるけど絶妙な感じのシーンが補完されてるのです。
原作ではあまり出ない潤平の妹ちゃんなんか毎回登場してたりするし。
そもそも潤平の家族の登場シーンって2巻までだと1巻冒頭にしかないし。
郵便のお姉さんもメインになる3話以外も毎回ちょっとづつ出てくる。
原作で省略されがちなキャラや空間の存在感を補完しているのでした。
その手法自体は常道だけど、この原作消費でさらにやってるのが凄いよ。
原作ファンとして今回のアニメ化はまさしくグッジョブと言いたい。

あとは簡単に1話ずつ。

1話「ブサイクな猫と呪われし高校生」
上に書いた通り原作の1巻の1話に2話の内容を自然に挿入してあります。
缶を蹴るところがCG描写になって英語のアナウンスが入るのが面白かった。
この回は怒鳴られた(と思った)楓が猫を置いて走り去るのが印象的でした。
ちなみに冒頭の楓が告白してるっぽい夢のシーンは原作にはありません。

2話「その男 下僕?」
原作1巻の3話と4話が元になってます。
加奈子のマンバスタイルはカラーで見ると化粧じゃなく仮装のようだ(笑)。
たこ焼きのあたりのセリフが多少変えてあって原作より乙女な感じだね。
初登場のインパクトが凄いけど実はこの作品では一番普通の女の子です。
ちなみにフラグがどうとか妹ちゃんの登場とかは原作にはありません。

3話「キミの名は」
原作2巻の10話と1巻の5話が元になってます。
ちょっと色っぽいお姉さんのあけすけなリアクションが印象的でした。
お姉さんがビシッとかグリグリとかするあたりが何かARIAっぽいなと。
後半は潤平と楓の出会いの話で雰囲気は抜群なのにやっぱギャグ風味。
ちなみに配達中に知り合いから逃げ回る展開は原作にはありません。

4話「美しい人」
原作2巻の6話と7話が元になってます。
この回は他の回に較べてずいぶんと表現が弾けてたのが印象的でした。
凪先輩と一家のキャラは元から強烈なのに凄くパワーアップしてるし。
いきなり雨が降って濡るし(原作にない)お風呂シーンが追加されてるし。
ちゃんと原作には沿ってるのに凄いことになってて笑い転げてました。

5話「四角関係の刻」
原作2巻の9話と11話が元になってます。
一応はデートだし楓が潤平を意識しだしたりと実にラブコメっぽい回。
ラブコメっぽい内容なのにやっぱりギャグてんこもりなのがこの作品。
凪先輩の余計な後押しと(原作にない)組員の後押しですっかり喜劇に。
先輩に言われて意識しながらも違う話で取り繕うのがそれっぽいね。

5話の最後に登場したツインテールの女の子は次回(6話)のメインです。
この子も見た目は可愛いけど一筋縄では行かないですよ。こうご期待!


「11eyes 1〜4話」
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は侵蝕世界学園伝綺ADV(だそうな)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/25から
親のいない皐月駆(かける)は姉の菊理(くくり)と一緒に養護施設で育った。
しかし菊理は数年前に駆の目前で謎の自殺をし駆の心に大きな傷を残した。
同じ施設で育った水奈瀬ゆかは心を閉ざした駆の傍をずっと離れなかった。
ゆかの献身的な対応のおかげで駆は人並みの生活を取り戻すことが出来た。
積極的に駆に関わってきた友人たちのおかげで日々の彩りを増していった。
そんなごぐありふれた日常の生活が、ある日前触れもなく崩壊をする。
駆とゆかは学校の帰りにショッピングモールのセールへと出かけたのだが、
橋の途中で駆の見えない右目が激しく痛み、世界がいきなり闇に包まれた。
赤黒く染まった空に漆黒の月が浮かび、世界には駆とゆかしかいなかった。
人を探し赤い夜を彷徨う二人。その前に奇妙な化物が現われ二人を襲う。
逃げたけど廻りこまれてダメだと思った瞬間、視界はいつもの世界だった。
二人には何が起きたのかわからなかった。これが全ての始まりだった。

絵はキレイだし緊張感も凄く有るし題材も興味深い、と思います。
思うのですが、ストレートに面白いとは言い難い作品だったりして。
その理由の最たるものは現実の世界にあまり現実味がないからかなと。
現実味がないというのは世界の描写が嘘っぽいって意味ではないです。
空間の描写は緻密って程ではないけどちゃんとリアル系になってるし。
だけど見てて空気感とか生っぽさとかほとんど感じられないのでした。
これの監督の下田正美さんは現実描写が得手な人だったはずなのに……
※藍より青し・魔法遣い〜1期・ゼーガペインの監督
原作がこんな感じで忠実に再現したらこうなったとか!?

現実味を感じられない原因の一端は恐らくキャラ描写ですね。
一言で言ってしまうとまるで生身感がないのです。体温を感じないのです。
記号的なキャラの記号的なリアクションばかりで全く共感できないのです。
駆がゆかを守ってやると言ってゆかが涙を流すシーンが遠くに感じたよ。
efやCanvas2では凄く生身感を感じたんだから絵柄が問題ではないわけで。
セリフや行動や表情などの内面の描写に何らかの問題があるのでしょう。
これの監督の下田正美さんは現実描写が得手な(以下略)
原作がこんな感じ(以下略)

物語の中心になるキャラには極めて特徴的な設定があります。
特徴的というより特異的というか現実離れし過ぎてるというか。
戦うための特別な力を秘めてるだけならまだしも死なないとか……
陰陽師で妖刀の継承者だけでも十分過ぎるほどキャラ立ってるのに
本来は一人一刀のはずが父を切って5本の妖刀を全て継承したとか。
それぞれのキャラに特徴をつけすぎなのでまるで現実味がありません。
現実に現実味がないと非現実とのコントラストが弱くなってしまうよ。
オカルト的な内容でも現実を徹底的に現実として描けたはずなのに。

この物語の緊張感をかもし出す異世界の描写にも一言あるかな。
得体の知れない化け物が襲ってくるのは緊迫感があってよいです。
でも黒騎士と呼ばれる喋る6体のモンスターみたいのはちょっと。
喋っちゃうと得体の知れない恐怖心って無くなってしまうのですが。
見た目がモンスター風なのでお子様向け作品のようなチープさですよ。
この手のは言葉が通じないか通じても圧倒される感じがいいと思う。

戦いばかりで4話なのに異世界についてまるでわからないのもどうかと。
雪子のドラスベニア連邦と駆の夢の中の世界が関係あるっぽいけど
アニメだけ見ててもまだ手がかりになることが全く出てこないし。
(ゲームの公式サイトに夢の舞台がドラスベニア王国と書いてある)
ちらちらと姿を見せる姉に極似した人の正体もまだ出てこないし。
もう少し世界の手がかりを散りばめて見せて興味を引いて欲しいよ。

やり方次第でもっとずっといい作品になったかも、と思う作品すね。


「真・恋姫†無双 1〜4話」
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の妄想煩悩純愛歴史ADV(だそうな)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/6から
恋姫†無双の2期目です。おそらくは前シリーズのそのまま続きで。
関羽たちが桃花村の義勇軍にとして留まってる状態で話は始まります。
そこに本物の劉備(女)が奪われた家宝の剣を探して尋ねてくるのです。
本物の劉備から剣を奪ったのが前作で劉備を語った謎の男なのでした。
その後いろいろあって関羽たちは劉備の剣を探す旅に同行することに。

タイトルは原作の2作目のタイトルですが
原作の2作目って1作目の続きではなくパワーアップ・アレンジ版なので
単純に真・恋姫†無双のアニメ化と言うのとは違うかもしれない。
そもそもこの作品はどの程度原作に沿ってる?って感じの内容ですがね。
本物の劉備が登場するのが原作ゲームの2作目と同じところだろうか。
あとは原作のキャラやエピソードを適当に織り交ぜているのでしょう。
たぶん。

今作は前作に比べてシリアス微量でエロとバカっぽさ大増量って感じ。
前作でノリが軽くて薄っぺらいのでマジメな内容は響いてこないよ。
百合風味で突っ走るギャグアニメにすれば良いのに!とか書いたなと。
元々ノリが軽いのでギャグを散りばめた方がやっぱ楽しいっすね。
ちょっといい話が傍から見るとバカっぽいあたりも徹底してるし。
エロ要素も陰湿ではなくやたらとあっけらかんなので笑いを誘うし。
(地上波はいつものように不自然な湯気や光で見えませんが)
そこそこだった前作に比べて断然面白くなりました。3話までは。

1話は馬超が張飛(鈴々)の真名を初めて呼ぼうとするエピソード。
いきなりだと恥ずかしくて呼べないからと絵を描いて練習するのです。
しかし(似てない)絵にすらすんなり呼びかけることができなくて。
そんな苦悩の練習風景が事情を知らない他の人には奇異に見えて。
疲れてるんだと一時的に故郷に帰って静養するべきだと相談をする。
それを伝えにきた鈴々は頭がお子様なので要件だけしか伝えられず。
馬超は自分がみんな(特に鈴々)に要らないと思われてると誤解をして。
ちょっとした誤解と行き違いから馬超と鈴々は喧嘩をしてしまう。
仲直りをしたい鈴々は璃々(お子様)に方法を教えてもらい実行する。
方法とはキスすること。当然ながらその行為がさらなる混乱を呼んで。
みたいな、ある意味では微笑ましいけど、喜劇でしかないエピソード。
君たちどこの小学生ですか?とか言いたくなる内容なのでした。

4話は劉備たちではなく張三姉妹がメインの話。
三国志な世界観なのになぜかアイドルのライブな光景が展開するとか
それなりに楽しめるしツッコミどころも有るんだけど……
3話までに比べるとギャグが弱いので畳み掛ける楽しさがないのでした。
張三姉妹側の事情を削るなりしてもっと笑える内容にして欲しかったなと。
例えばいきなり劉備たちがライブを見に行くでエピソードを始めるとか。
ライブ中に事件が起きてそれを収拾することで張三姉妹と知り合って、
その後三姉妹のそこまでの事情をさらっと語ってるとかそんなふうで。
どうやら劉備たち以外を欲張って描こうとして裏目に出たような。


「乃木坂春香の秘密 ぴゅあれっつぁ♪ 1〜4話」
10月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことありません。
※セルDVDのリリースは12/23から(レンタルは12/25から)
乃木坂春香の秘密の2期目です。特に変わらない日々って感じです。
二人の関係って何だろうとか言ってるので関係は進展してないのかな。
オタク趣味で繋がってる二人とは言えあいかわらずその手の描写は薄め。
ピュアラブストリーってキャッチコピーのわりにはラブ展開もヌルめ。
むしろギャグ描写が多いぐらいだけどギャグ作品としてもキレは甘め。
と言う感じで売り(魅力)のよくわからなさは1期と全くかわりません。
見た目は可愛いけど中身の可愛さがサッパリ伝わらないのも同様です。

見てて1期と違うような気がしたのがエロ描写ですかね。
お風呂で裸乱舞してたりエロフェイクだったりと実にわざとらしいし。
(エロフェイクはちゃんとフェイクの真相を説明しようぜ)
1期にこんなに露骨なエロ描写ってあったっけ?
この作品の内容にわざとらしいエロ要素って必要なんでしょうか?
むしろ必要なのはラブストーリーとしての説得力ではないのか?
オタクネタをもっと濃くそれっぽく描写するべきではないのか?
同人誌即売会をここまで表面的にしか描写しない作品も珍しいよ。

ラブコメ的にも気になる点が。
1話で裕人が春香が自分のことをどう思ってるんだろうとか考えてて、
今の二人の関係は何だろうとか心の中で言ってるわけですよ。
これ見てて裕人はどんだけ受身なんだろうとか思ったですよ。
そもそも裕人こそ春香をどう思ってるのかと。それを伝えたのかと。
曖昧な関係ってことは裕人は春香に何も言ってないってことだろうに。
ハッキリした言葉で伝えてもらってない不安は春香にもあるだろうよ。
なんか視点が一方的で相手の心への想像力が足りないのが気になる。

クリスマスでのプレゼントのシーンもそう。
裕人と春香はシルバーっぽいアクセサリーを互いに贈りあってるけど、
二人の関係がただの友達ならそのプレゼントはちょっとどうだろう。
互いにハッキリとした好意を持ってるなら贈る前か後に何か言おうよ。
1話でよくわからない関係とか言ってたのにいつのまにか恋人同様だし。
なし崩し的に進むのは現実にも有るけど物語としてはあまり面白くないよ。
ちゃんと恋人のステップを踏んだ方が話も盛り上がるし見てて楽しいよ。
あとここは空気読めてないオタクグッズを贈り合った方が楽しかったな。
どこぞの見た目は凄く可愛いけど「可愛いいわけがない」妹のように。
(感謝をこめてとっておきのエロゲーを贈ったんだこの妹は)
雰囲気あふれるクリスマスに何をやってるか!とツッコミたかった。

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