あっという間に三年(以下略) (09/10/25) 次へ 前へ
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毎月恒例のコミックお薦めを更新しました。9月分です。
またずるずる更新日が遅れてるので新たなコメントはありません。
新刊が出てアニメも始まった「ささめきこと」「にゃんこい!」について
簡単に紹介でもしようかと思ったんだけど残念ながら時間切れです。
アニメの感想を書く時に原作のことも一緒に書くかも。


いつもの感想に行く前にレンタルの話を。
TSUTAYA DISCASがなんかおかしいという話を。
数日前いつものように新作の入荷数を調べようとしたのです。
そしたらいくつかのタイトルが出てこない(入荷してない)事実を発見。
今まで旧作とか小さい子向けやアダルトの新作の一部タイトルが
入らないことも有ったけど、それ以外の新作はほぼ入荷してたのに。
入荷のメカニズムに何か(人的な)不具合でも発生してる?

ちなみに入荷してないのに気づいたのは
「CANAAN」「プリンセスラバー!」「かなめも」の3作品です。
「かなめも」は人気が今ひとつだから入荷見合わせたとかいえるけど
「CANAAN」なんて化物語のものすごい人気の影に隠れてただけで
7月組では絶望先生3期と2位争いをしてたヒット作品なわけで。
どう考えたって他の作品よりも率先して入れないとまずいだろう。

予算に限りがあるならまず蒼天航路の在庫を減らせよ!
前に30枚で十分って書いたのに血迷って200枚も入れおってからに。
最新の4巻ではずいぶん減らしたけどまだ100枚も入れてるし。
「東のエデン」も180枚とか明らかに入れすぎだし(1巻なんか250枚)。
かと思えば人気爆発中の化物語なんか1巻が70枚しか入ってないよ。
2巻で120枚に増やしたけど1700人も待ってるから焼け石に水かも。
化物語こそ180枚ぐらい入れないとまずいのではないかい?

あと入荷数でビックリしたのが「GA 芸術科アートデザインクラス」かな。
1巻の入荷数が160枚ってまるで凄い人気作品のようですね……
そこそこ人気の作品だから通常在庫の60〜70枚ぐらいで十分なんですが。
「けいおん!」が人気だから同じきらら系で多めにしたのだろうか?
なら「かなめも」も160枚入れて血迷ったか?と言わせて欲しかった。
その「かなめも」なんか入荷すらしてないわけですが。
どういう意図や情報を元にして入荷してるのかさっぱりわかりません。
(頭の中身に)不具合でも発生してる?とか言いたくなるよ。

入荷してない話には後日談!?があります
ついさっき確認のためにもう一回検索してみたのです。
そしたら件の3作品が入荷(予定)してるではないですか!2巻が(爆)。
タイトルを明記してクレームを入れたのか効いたのでしょうか?
1巻が抜けてるのは入荷するまでリストに入れられないから、とか?


「神様家族 1〜13話」
2006年にアニマックス(のみ)で放送してた全13話のテレビシリーズ。
原作はライトノベル(MF文庫J)で読んだことありません。
※セル・レンタルDVDは全巻リリース済
神山佐間太郎(さまたろう)は一見するとどこにでもいる男子高校生。
しかし実は神様の父親と女神様の母親の子供であり神様候補であった。
人を知り立派な神様になるため人間界で人として生活をしてるのだった。
お目付け役の天使のテンコと一緒に学校生活に馴染んでいたのだった。
ただ過保護な両親は佐間太郎のちょっとした心の声すら聞き逃さず
神様の奇跡で叶えてしまうので、あまり神様の修行にならなかった。
そんなある日、不思議な雰囲気を持つ転校生・久美子が転校してくる。
佐間太郎は彼女に一目惚れをし、テンコはその様子に頭から湯気を出し、
パパママを筆頭に家族全員は恋の後押しのつもりで奇跡を大盤振る舞い。
おかげで甘酸っぱい恋物語とは程遠いドタバタが繰り広げられることに。
そして佐間太郎はある決断を下したのです。

実は放送時に4話まで見てコメントが落ちていた作品です(汗)。
一応4話で一つ目のエピソードが終わるのでキリがいいのですが、
話は終わってるけどやり残したことが多くてすっきりしなくて。
もう少し見てから書こうとか思いつつ新番組の洪水に流されました。
2006年ってアニメ史上で最も新番組が多かった時期だから……

3年ぶりでかなり内容を忘れてたので改めて最初から見てみました。
4話まで見て何がスッキリしなかったかもしっかり思い出しました。
一見キレイに終わってるけど久美子の話が割り切れなかったのです。
公式の掲示板にまた出てくるとか書いてあって気になってたのです。
※公式掲示板は既に閉鎖されてます
それでついつい最後まで見てしまいました。全部で13話だけなので。
シリーズは1〜4話・5〜8話・9〜13話の3エピソードで構成されてて、
(たぶんそれぞれ原作の1巻・2巻・3巻に対応してると思われる)
それぞれのエピソードの状況が次のエピソードへと影響していきます。
全体で一つのストーリーではないけど関係性の強い内容になってます。
それぞれのエピソードは終盤に盛り上がって結構感動させてくれます。
そして最後にシリーズとして結構キレイに終わってます。
小粒で(アニメの)知名度はほとんどないけど意外といい作品です。

作品の雰囲気はリアル系ではなく多少マンガ的に誇張されています。
神様や天使が当たり前でスラップスティクな展開にわりとなります。
でも内容はそれほどマンガチックではなく意外と現実に近いです。
あまり描きこまないあっさりポップな見た目だけど妙にカワイイです。
絵柄とかの視覚的な可愛さではなく行動やリアクションが可愛いです。
かっ飛んだ内容なのにキャラが生き生きしててうる星を思い出したり。
絵柄だけ今のデザインになってる80年代ラブコメ的な作品なのかなと。
でも見続けてこの作品を形容するもっと相応しい例がわかりました。
これ一昔前の少女アニメの雰囲気や表現スタイルまんまなのでした。
佐間太郎の視点だけではなくテンコの視点もいっぱい入ってるし。
テンコが頭から湯気を出すのやパパとママが陽気なのもそれっぽい。
そんな感じなので最近の美少女アニメを期待するとちょっと驚くかも。

この作品は神様がいてしばしば奇跡で現実を捻じ曲げてしまいます。
ラブコメの肝である人の心すら奇跡の力で変えられてしまいます。
そのせいでキャラの描写がころころ変わって見てる側が混乱します。
変えられた部分を差っ引いてもキャラが一貫しなかったりします。
時間が巻き戻されてキャラの設定が全く変わることすらあります。
特に久美子は佐間太郎の家族の応援で心をいろいろいじられたり、
(最初は見えない)久美子側の事情もあってキャラが定まりません。
4話まで見てスッキリしないというのはまさにそこなのです。
佐間太郎とテンコの距離感も脈絡なく近づいたり離れたりするし。
テンコのキャラ描写に関しては比較的筋が通っているのですが。
面白いし思い入れはできるけど完璧とはちょっと言いがたいのです。
シリーズ全体のキャラ描写の整合性をもっと緻密に組み立てれば
より上のレベルを目指せたと思うのです。

主題歌のこと。
この作品の主題歌の特にOP曲の方。ノリが良くていいなと思って。
買ってもいいと思ってたのにシングルが一般販売されませんでした
なんとコミケ限定販売のみで、余った分を公式サイトで売ってたけど、
発売から数分で売り切れて追加生産も全くありませんでした……
サントラにも収録されてません。そもそもサントラが出てないし。


「ハヤテのごとく!! 2nd season 1〜8話」
4月からテレビ東京系(6局)とAT-Xで深夜に放送してた全25話の新番組。
原作は少年誌(サンデー)のマンガで4巻まで読んだことがあります。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(1巻はリリース済)

ハヤテの2期目です。1期目は朝枠だったけど2期は深夜枠でした。
日曜朝から深夜25時に引っ越して1期よりも健全になりました……(笑)
1期は随所に危ない小ネタパロが挿入されてピー音が乱れ飛んでたし、
表現的にも「見せられないよ」的なお遊びを散りばめていたけど、
今回はパロは原作よりもさらに控えめで突っ走った表現もありません。
あいかわらずギャグ色は強いけどいい話っぽくまとめてたりもする。
荒削りだった1期に比べると良くも悪くも安定した作品になりました。

絵がキレイになって品質が安定したのもその印象を補強してるかも。
あっさりした見た目だけど1期と比べれば断然キレイな描画なので。
腐ってもJ.C.STAFFという感じかも。※監督と総作監はゼロ魔1期の人
「初恋限定。」に比べると落ちるし「青い花」とは比較になりませんが。
あまり細かく描きこまないのは原作の絵とのバランスを考えたのかも。
1期の絵ですら原作よりは整ってるしカワイイからね(爆)。
(アニメの絵が凄くキレイな初恋限定。は原作の絵もキレイだし)

それと1期の絵と違いすぎるのもどうかとか考えたのかもしれない。
輪郭とかパーツのバランスが良くなってる以外は1期に近い感じだし。
1期、2期と続けて見てもあまり違和感が無いようにしたのかも。
キャラが全体に少しずつ丸くなってて少し色が濃くなってはいますが。
スタッフが音楽以外がほぼ全て変わってて(アニメ制作会社すら違う)、
表現技法が多少変わって音楽すら監督が違うので印象が変わってる。
それでも1期と見比べてそんなに違和感は感じなかったな。

内容は1期のそのまま続き……かはちょっとわからない。
1期は8話ぐらいまでしか見てないので。
そのへんと比べて少しキャラが増えてる以外はあまり違いはないすね。
西沢さんがハヤテに告白して断られたと言う事実は見覚えがないけど。
ある程度キャラを把握してればここから見てもさほど問題はないかな。

1話でクラウスがハヤテが三千院家に来てから1ヶ月とか言ってるね。
そのすぐ後(4話)にバレンタインのエピソードが入ってるし。
なんかえらく時間が巻き戻ってるような気がしたり。
確か1期は4話ぐらいで春になって白皇学院に弁当を届けに出かけてたし。
もしかして1期のアニメって現実の季節にでも合わせてたのだろうか!?
そして2期では原作に準拠して時間を大幅に巻き戻しでもしたのかね。
(1期で飛ばしたエピソードを補完するような構成だったとか)
原作だと5年もかけてまだ半年も時間が経ってないらしいし……

ってことはたったの1ヶ月でワタルや咲夜や伊澄たちと出会って
白皇学院に編入してヒナギクとも知り合ってるということか。
何とも密度の濃い(濃すぎる)人生を送ってますね。ハヤテくんは。
てゆーか極めて短い期間での出来事だったなんて今初めて知った(爆)。
西沢さんがハヤテに告白したのってもしかして転校前なのかな?
西沢さんもだけどヒナギクの態度もやたらとラブコメっぽいっすね。
ああ「ハヤテのごとく」ってラブコメ作品だったっけ……

西沢さんと言えば今期は毎回のように西沢さんが出てます。
いや1期でも毎回のように出てはいましたが。ほぼモブキャラ扱いで。
今回は毎回のように喋ってるしストーリーに絡むことが多いなと。


「亡念のザムド 1〜26話」
去年の8月からPS3/PSP限定のPPVで配信された全26話の新番組。
4月から一部の民放(3局)で深夜に放送してました。
10月からはBS11で放送しています。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(3巻までリリース済)
現実とは異なる世界、現代と似た部分も有るけど似てない部分も多い時代。
世界は巨大な大陸を南北に分断する二つの勢力によって支配されていた。
この二大勢力は貴重な鉱物資源の赤宙石を巡り長らく交戦状態にあった。
両者を隔てる内海に面した尖端島は戦争の最前線であり要衝であった。
尖端島の日常は一見すると穏やかでも常に戦争と隣り合わせであった。
空を飛び交う軍艦も街の各所での厳しい警備もごく当たり前の光景だった。
(時代感覚が違うけど大戦中のイメージに近い)

アキユキは尖端島で母と二人暮しをしてる高校生。
診療所を営む別居中の父に母の作った弁当を届けるのが日課だった。
今日もいつものように親友のハルやフルイチと共に登校をしていた。
3人の乗ったバスは学校の前に到着して他の人と共にバスを降りたった。
次に瞬間、バスが爆発してアキユキの右腕に謎の光が飛び込んできた。
その光が何だったのかアキユキはすぐ後に身をもって知ることになる。
時を同じくして尖端島の上空には船籍を偽装した軍艦が飛来していた。
軍艦はヒトガタと呼ばれる巨大な生体兵器を尖端島へ向けて投下した。

6話ぐらいまで放送した段階で見てコメントを書くはずだったんだけど
見ただけで時間切れでコメントを落としてそのまんまでした。
先が気になる展開でずるずる毎週見続けて最後まで見てしまいました。
つまり今週全部見たわけじゃありません。最初から見直してもいません。
もう一度通して見たいと思う内容では無かったので……

とりあえずこの作品を見て特に思ったことは3つかな。
この作品はテレビアニメの常識を超えた映像クオリティというのが一つ。
マクロスFの1話も凄かったけどこの作品の1話も映画なみクオリティすね。
2話以降は多少落ちるけどそれでも全編通じてとてもレベルが高かったよ。
キャラの動作や仕草や表情などの人間描写も凄くレベル高かったです。
ただし感情描写はわりと作り物というか記号的で生々しくは無かったけど。
確かに一部を取り出せば共感して感動を覚えたりはすることもあったけど。
後を引くほど響いてきたかというとそれほどでもなかったかなと。
作画力が高ければキャラの内面をより描けるわけではないと言うか。

二つ目も映像クオリティと同様に多くの人が思ったであろう感想。
それはこの作品は(あの)ナウシカにどことなく似てるということ。
ナキアミとビートカヤックなんてまんまナウシカとメーヴェだし
化け物にしか見えないヒトガタすら救おうとする姿も印象が被ってる。
ザンバニ号も含めた空飛ぶ船なんかナウシカ世界から抜け出たようだし
ジバシリたちの見た目だってまんま宮崎アニメのキャラみたいだし。
物語が進むと出てくるテシクの隠れ里やヒルケン皇帝の居城などの
模様の刻まれた石のデザインもとても宮崎アニメのアートワーク風味。
ナウシカやラピュタを知ってたらツッコミたくなること請け合いです。
作ってる人がそのへんを凄く好きなんだろうなと実感させる作品です。
ストーリーとかは特に似てないけどね。

三つ目は物語が核心に近づくにつれて思いを強くすることだけど、
なんだかどこぞの新興宗教の勧誘映画でも見てるようだなと……
視聴者にある崇高な(論理を飛躍した)教えを伝えてるという意味ではなく。
現実とは全く違う理で成り立つ世界の宗教で物語が語られてるって意味で。
「亡念のザムド」教にでも入信しないとすっきり納得は出来そうにないよ。
最後の「愛してる」で一見するとキレイに物語を〆てるように見えるけど
愛だけで片付けるにはあまりにぶっ飛び過ぎな内容だと思うのですが。
これなら内容が空中分解気味のラーゼフォンのほうがまだ納得できます。
品質に難があって展開が散漫過ぎなシャングリ・ラの方がまだマシです。
(コメントを書いてないけどちゃんと最後まで見たのです)
物語の密度は高いしキャラも魅力的だし先が気になる展開でもあるのに、
最後まで見ても終わったという以上の満足感があまりないのでした。
1話を見たときはもっとずっと期待できる作品だと思ったのに。

現実とは全く違う理で成り立つ世界で宗教っぽい内容といえば
「灰羽連盟」がまさにそうだったなとか書いてて思い出しました。
(死後の魂が行く転生のための休息の場所みたいな舞台なので)
その灰羽連盟は見終わった後に比類ない満足感があったわけで。
灰羽連盟とこの作品の満足感の違いはなんだろうと考えてみたり。
灰羽連盟にあってこの作品に欠けてるのはいったい何かなと。
そして気づいたのです。この作品に足りないのは行為の意味だと。
灰羽連盟は確かに現実とは全く異なる理によって物語が動いてる。
でも表面的に見える行為の向こうにはわかりやすい意味があるのです。
伝えたい本質をシンプルな意味を形を変えて描いてるに過ぎないのです。
だから極めて独特な世界観の独特な物語なのに強く響いてくるのでした。
この作品に足りないのは宗教的行為に秘められた意味(の説明)なのです。


「クイーンズブレイド 玉座を継ぐ者 1〜4話」
10月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は対戦型ビジュアルブックでそれが何かすらわかりません(汗)。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/22から

クイーンズブレイドの2期です。
クイーンズブレイドの闘士たちがガイノスに集まったとこから始まります。
これからクイーンズブレイドの闘いが始まろうとしていた。みたいな感じ。
ってガイノスに来る途中でも闘士同士で戦ってなかったっけ?
その戦いで負けた人も今回の戦いには参加できるみたいだし。
結局ガイノスに来るまでの戦いは何だったのでしょう。練習試合?
この作品に意味なんて求めるだけ無駄!って気もかなりするけどな。

1期は白さが眩しい地上波バージョンで見てたけど
今回はせっかくAT-Xに入ってるんだしとそっちを録画してみました。
実のところAT-Xだとどんな感じになるかしか興味がなかったわけですが。
多すぎキャラのとって付けたようなシリアス要素は薄っぺら過ぎなので。
むしろ明け透けなエロ要素で笑えるぐらいな方が楽しめるわけだし。
セキレイの結の胸を隠して尻を隠さないで「慎みました!」みたいに。
そーいう意味で聖女メルファの戦いがバカバカしくて楽しかったよ。
どーせ中身なんてないんだから全編バカっぽい方が良かったなと。

ちなみにAT-Xバージョンは全部見え見えです。乳まみれです……
乳もんでたり触手がウネウネしてたりと18禁エロアニメみたいです。
見てて「紅蓮」(エロアニメ)の素っ裸で戦うシーンを思い出しました。
バトルのあるエロアニメからエッチシーンをとったらこの作品だなと。
18禁だと予算やスタッフの関係でこんなキレイじゃないし動かないけど。
声優さんも(特に女性は)18禁でこんな有名どころは並べられないし。
18禁ではありえない超豪華なエロアニメだと思えば価値はあるのかも。
本物(18禁)と見比べると雰囲気のエロ度がまるで足りてないけどね。

地上波バージョンも1話だけ録画して見比べてみました。
あいかわらず白いけど1期に比べると白が小さく薄くなってる感じ。
乳首のあたりだけピンポイントに白くボカしてるみたいっすね。
乳首だけが消えてて乳の形はほぼそのまま出てるけどいいのだろうか?
隠しすぎると何やってるかわからなくなるからこの方が見やすいけども。
乳もんでるとこはさすがに絵を差し替えてOFFショットになってたね。
規制の入れ方は一騎当千GGと似たような感じかも。規制範囲は違うけど。


あっという間に半年過ぎて (09/10/15) 次へ 前へ
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前回書いた化物語のDVDとBDの売れ行きの話。
なんと初動(発売週の売れ行き)が両方あわせて44000本だそうな。
2000年代のテレビシリーズ作品だとSEED DESTINYに次ぐ第2位。
けいおん!もハルヒもコードギアスもマクロスFも超えて深夜では1位。
※累計ではなく初動の話
売れるとは思ったけどちょっとこちらの想像をぶっちぎっていたよ。
完全限定版が早々に完売しちゃって異例の再生産とかやってるし。
2週目で56000本まで伸ばしたので累計でどこまで行くのやら。

少しぐらい「夏のあらし」に回してやれよとか言いたくなる。


「ラーゼフォン 1〜9巻」
2002年に放送された全26話のテレビシリーズ。DVDレンタル。
※レンタルDVDは全巻リリース済・セルDVDは廉価BOXもリリース済
現実に似てて現代にとても近い世界。だけど現実とは少し違う世界。
この世界の人口は2000万人で東京近辺以外は消滅してしまった世界。
だけど人は以前と変わらず生活しててそれが当たり前だと思っていた。
(リアルで考えるとそれだけでは食が成り立たない気がするけど)
主人公の神名綾人もごく平凡な学校生活を送っていた。その日までは。

ある日、綾人はいつものように友人と電車に乗り学校へ向かっていた。
綾人は突然の衝撃で気を失う。目を覚まし見たのは転倒した車両だった。
友人を置いて助けを呼びに外に出た綾人は信じられない光景を目にする。
空を飛び回る戦闘機とそれを迎撃する戦車を。直後に破壊された戦車を。
綾人は爆撃で崩れる建物を避けガレキをかきわけ助けを呼ぶため走った。
そんな綾人の前に彼女は現われた。クラスメイトの美嶋玲香だった。
そう綾人は認識した。玲香こそ綾人が描いている絵のモデルだった。
綾人は玲香と一緒に戦いを避け地下に下りる。何かに導かれるように。
そして綾人は今まで見ていた世界が真実でなかったことを知る。

前に見たときは説明不足甚だしくて消化不良な印象を受けたけど
大半の設定知ってる状況で見たらどう感じるか気になってたのです。
改めて通して見返したら印象が全く変わったりしないだろうかと。
そう思いつつ幾年月。こんなことばかり書いてる気がします(汗)。
なぜか今週、時間も無いのに思い立って見てしまいました。
おかげでいろんな予定が狂いまくりですよ……

もう一度全部見て思ったけど、やっぱりとても説明不足だね。
設定の大半を覚えててもなお説明が足りてない部分が多々有るし。
てゆーか2度目に見てやっと物語の仕掛けに気付けるレベルです。
初見では散りばめられてるヒントがヒントとして機能してないから。
提示されるキーワードがひたすら訳わからんという印象になると思う。
遙が何であんなに綾人に執着するのか仕掛けを知らないと理解できないし。
(綾人が玲香の姿を追い求めるのも同様)
玲香が遙の若いころの姿だなんて全て終わった後に知らされてもな……
隠すことと見せることのバランスが非常に悪い作品だなと思ったよ。
設定が複雑に絡み過ぎなのでもっと要素を整理するべきだとも思った。
そんな作品なので最後まで見た後に改めて最初から見たほうがいいかも。
それぐらいしないとこの作品の魅力の全容はわかり難いから。

全部の設定を理解しててなお納得いかないことも多々あります。
説明が足りないのか、そもそも最初から納得できないことなのか。
例えばバーベム財団の行動が今ひとつしっくり来ないのです。
彼らが欲していたのがラーゼフォンによる世界の調律であったなら、
ムーリアンがやっていることは彼らの行程表に沿った行動なわけで。
なぜ地球連合に協力してムーリアンを攻撃してるのかなと。
それとも綾人を真のオリン(奏者って意味?)として成長させるために
ムーリアンとラーゼフォンの戦いは全て仕組まれたものだったとか?
だとするとTERRAの命がけの戦いは全てが茶番劇だったわけで……
最後まで物語に付き合ってそんな話だと卓袱台引っくり返したくなるよ。

茶番劇と言えば物語の結末がまさにそうだったりして。
今の世界を守るために命がけで戦ったけど力尽きて倒れていって、
世界はラーゼフォンの調律によって一度完全に無にかえされてしまう。
そして綾人の求めたと思われる幸せな世界として再生されたのだろう。
これって一見するとキレイに終わってるような感じに見えるけど、
綾人一人の意思があれば他のみんなの頑張りなんて意味ないみたいな、
それまでの積み重ねを全てぶち壊すような結末はちょっとどーよと。

この未来を求めるなら世界をリセットしない選択をすべきなんだよ。
そこは過去から繋がった未来として存在させなきゃ意味ないんだよ。
もしも世界を再生したいならエヴァみたくアダムとイブにしなきゃ。
(あんな突き放した結末は二つは見たくないけど)
この結末だと都合よすぎて現実逃避とか夢落ちとか言いたくなります。
この作品の印象の悪さは終わらせ方の拙さに尽きるのです。
結局のところ見返しても印象はあまり変わらなかったなと。
面白いんだけどね。面白いからこそどうにかならなかったのかなと。

蛇足なネタバレとでもいうか。
複雑に絡み合った(絡み過ぎな)キャラ配置を紐解いてくと
実は綾人と遙って戸籍的には親戚なんだね。血は繋がってないけど。
だって遙と恵は六道の姪で綾人は(血は繋がらない)孫なわけだから。
そして久遠は血縁的には綾人と樹の叔母ということに(笑)。
ラーゼフォンは綾人が母の元から巣立つストーリーとも言えるけど
結末が叔母との結合ってどーなの?とか思ってしまうのでした。
あれ、Wikipediaの記述では久遠が遺伝子的には綾人の母になってる。
そんなの通して2回見たのに全くわからなかったですよ……
(麻弥が実の母じゃないのは作中で出てきたけど)
ここに限らずこの作品は設定を捏ね繰り回し過ぎなのです。
骨格以外の設定はもっとざっくり切り落とすべきだったのでは?

と、ここまでの文章を書いたのは実はずいぶん(半年以上)前です。
とりあえず書いた後、直そうかなと思いつつすっかり忘れてました(汗)。
久しぶりに読んだらなんかもうこれでいい気がしたよ(笑)。
なので前文のあらすじを足して少しだけ修正して載せました。

ついでに前に書いた内容を整理して再録しようかと思ったのですが、
前のやつはあまりろくなことを書いてありませんでした……
再構成のしようもないので簡単に箇条書きしておきます。

エヴァにとても似てるけどパクリと言われるほどは似ていない。
でも物語のラストは人類補完計画かよ!って感じに終わってる。
全く違う主題や内容を意図的に似せて見せてるのではないかな。
エヴァ以外のオマージュも入ってる。虚邪回路がまんまlainだし。
ストーリーの軸があっちこっちへと飛んで流れがわかりにくい。
とにかく説明が足りない。超難解なlainの方がまだわかりやすい。
映像作品としての質はとても高いのに微妙という印象がつきまとう。
時空が隔絶して時間が乖離するために東京ジュピターは必要だけど
それ以外はほとんど無くても成り立つような物語設定だった。
設定を組み上げるのに夢中になって中身が今ひとつ伴ってない感じ。
もっと設定を整理して主題(人間)をじっくり描くべきだったと思う。
中心になる三者の関係は良かったのでなんとかして欲しかった。

7〜8巻の感想だけほぼそのまま再録しておきます。

今回の内容では朝比奈のエピソードが結構好きな内容だったすね。
(結果が好きだってことじゃなくて経過がね)
しかし、その意味がイマイチ次に積み重なっていかないのがミソ。
わりと緻密に設定を組みたててるのは何となく分かるんだけど、
まるで外側(設定)から物語を組みたてたみたいな実感の薄さというか、
人間描写に一貫性が感じられないのがちょっと……
朝比奈の横で茫然自失してた綾人なのに、次の回にはもう普通だし。
(前にも書いたけど読みきり風味なので回の中で完結してる)
自分のやったことを理解してればあーはならないと思うんだけど。
あれじゃ朝比奈がかわいそうだよ。


「異世界の聖機師物語 1〜2巻」
現在リリース中の50分×全13巻?のOVA。DVDレンタル。
DVDの発売に2ヶ月先行してアニマックスPPVで放送しています。
※レンタルDVDはセルDVDより1ヶ月先行リリース(6巻までリリース済)
現実とは違う世界。現実とは技術の進化が全く違うファンタジー世界。
この世界には二つの海が有った。一つは水の海。もう一つはエナの海。
エナの海とは大気下層の海抜500メートル前後までのエナに満たされた海。
それは人の目には見えない人にとっては大気と何の違いもないものだった。
そして人の営みはエナの生み出す亜法動力によって成り立っていた。
結果的に大多数の人々は亜法動力の使えるエナの海の中で生きていた

異世界(いわゆる地球)からこの世界に召還された一人の少年(主人公)は
元の世界へ戻すことと引き換えにシトレイユ国の権力闘争の手駒となる。
しかしその約束は口先だけで彼の扱いは奇襲のただの捨て駒であった。
結局のところシトレイユ皇女ラシャラの暗殺に失敗し捕まってしまう。
理由はどうあれ王族を狙ったのだから普通ならこの少年は死刑だった。
しかし奇襲のさいの彼の聖機人の扱いに才能を見出したラシャラは
彼を自分の聖機師として従者に迎え、一儲けを企むのであった。
なし崩し的に聖機師として生きることになった彼の明日はいかに?

ちなみにこの作品の主人公は異世界から召還された少年なのですが
1巻では彼の視点で物語が語られなかったり。正体不明の扱いなので。

90年代のライトファンタジーな作品と極めて印象が似てる、
てゆーかエルハザードや天地無用!のOVAとテイストがそっくりだ。
※これは天地無用!の原作者・梶島正樹さんの新作
形容するなら帰ってきた90年代ライトファンタジー、みたいな感じかな。
その中でも世界の作りや描写がわりとしっかりしてる作品でしょうか。
スレイヤーズは旧作も新作も世界描写は超へっぽこだったから……
そーいう意味でセンスが古いけどわりと見れるし楽しめるかなと。

ある高度まで空気中にエナが満たされてる見えない海が存在してて、
その中では亜法動力が使えるけどある高度より上では使えないとか。
亜法動力で動く聖機人というロボットのような機構が存在してて、
それは数が限られててその数の範囲内でのみ戦争が行われるとか。
聖機人を動かすのには亜法に耐性を持った特別な人が必要だととか。
聖機人同士の戦いはまるで騎士の戦いのような手続きに則るとか。
現実離れした世界観に説得力を持たせようと考えてるのが伺えます。
同じ内容でこのへんの設定が無ければ凄く薄っぺらく見えただろうね。

亜法に耐性を持つ聖機師は圧倒的に女が多いって設定だけは……
見た目が女だらけなのを設定で筋が通るようにしたのはわかるんだけど
いかにも都合から設定をでっち上げたのが見え見えでちょっとアレです。
いっそこの世界の男女比は1:10だぐらいに強引な方がマシだったような。
(そもそも女だらけである必要は無いと思うんだけど)
2話の聖機師の洗礼を受けるときのネコミミとかもギャグみたいだし。
この作品はバカはやってないんだけど素で間が抜けてる感じがします。
シリアスというには間が抜けててギャグというにはキレてないのです。
そのどっちつかずなあたりも90年代のライトファンタジーっぽいすね。
尺が長くて展開がまったりしてるのもそれっぽいところと言えるかも。
※1回がテレビの2話分で全13回らしい
2回(4話分)が終わった時点でこれからハーレム学園生活が始まる!?
みたいな状況でいまだ作品の方向性が全く見えないし。


「ファイト一発!充電ちゃん!! 1〜4話」
7月からAT-Xで深夜に放送してた全12話の新番組。
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送しています。
原作はマニア誌(コミックガム)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/18から
この世界とは違うパラレルワールド。この世界より技術の進んだ世界。
そこにも人々の営みはありこの世界には無い仕事に勤しむ人たちが居た。
この作品の主人公のプラグの充電ちゃんという仕事がまさにそれである。
プラグは異世界からこの世界へとやってきて人々に元気を注入するのだ。
ボランティアではなく人々を元気にすることが営業成績に繋がるのだ。
別の世界の人々を元気にして何の意味が?とかツッコんだら負けなのだ。
そのプラグがいつものように人々に元気を注入する仕事をしてたところ
本来なら見えないはずのこの世界の近江閃登(せんと)に見られてしまう。
それどころか触れないはずのプラグを閃登はバットでぶっ飛ばしたのだ。
二人の出会いがプラグに自分の仕事の意味を考える切っ掛けを与える。
そしてプラグの仕事のダメさの尻拭いにやってきた同僚のアレスタや
閃登の妹のはこねや幼馴染の依織乃を加えた喧騒を繰り広げるのだった。

何ともしょーもない作品というのが最大の印象かな。
むやみやたらにまるで脈絡もなくエロ要素が出てくるので。
お仕事用スーツへの変身は0.01秒なのに超スローで裸になるの見せるし。
充電用のケーブルが絡まって股にくい込んでるのをじっくりと見せるし。
とてもテレビで放送できない魔法少女アニメを作中で毎回流してるし。
(魔法少女が触手で襲われたり裸に剥かれたりする)
縛られたりぶっ飛ばされたりして失禁したりするし……
(この作者はその昔18禁でおしっこネタを好んで描いていました)
無駄にお色気が過剰だった昔の深夜アニメの美少女モノを思い出したよ。
監督の木村真一郎さんがその頃のその手の作品を作ってた張本人だけど。
一時は「シュガ〜」みたいな作品も作ってたのにすっかり元の土俵へと。

見るからにしょーもないけど意外と中身はあったりします。
プラグが充電する対象が元気をなくした理由を描いたりしてるので。
充電ちゃんという仕事は元気にすれば理由はどうでもいいんだけどね。
でもプラグは閃登に指摘されてその仕事のやり方に疑問をもつのです。
原因を取り除かないで充電しても事態は全く解決しないと気づくのです。
そんな感じで人の心を描いててそれなりに見れる内容ではあるのです。
確かに設定は変だけどやり方次第では感動的な話にも出来たんです。
設定が変で絵がかなりアレなのに意外と感動的だったアキカンみたく。
でも装飾部分でギャグとエロが過剰なので感動的にはほど遠いのです。
なまじ内容があるので余計にしょーもない印象が際だっています。
ギャグやエロ要素のせいで時間のわりに内容が薄くなってるしね。
まぁ、ノリは凄くいいので楽しめはしますが。

楽しめはするけど少し気になったことが。
作中で閃登がプラグたちをバットでぶっ飛ばすシーンが何度も出てきます。
確かにプラグも仕事をサボって閃登の家で魔法少女アニメを見てたりと
激しくツッコミを入れたくなる行為を随所でやってたりします。
でもバットで叩くシーンが視覚的にギャグに見えないことが多いのです。
ツッコミではない脈絡もなくバットで叩くシーンも多いし。
ギャグ表現のつもりだろうけど生理的な嫌悪感が強く残ってしまいます。
やるならもう少しギャグっぽく軽く表現して欲しかったなと。
あと脈絡もなく叩くのは印象が凄く悪いのでやめたほうがいいと思う。

そうそう。なんか地上波だと3話からOPとEDの曲が変わるらしい。
※2話までのはAT-Xで使ってた曲


「Candy boy 1〜7話」
去年末からWEB配信された15分×7話(7話は30分)のシリーズ。
期間限定の無料配信は終了して現在は有料で視聴可能(1話は無料)です。
これはAT-Xでまとめて放送したのを録画したもの。
※セルDVDは全巻リリース済(レンタルはまだ未定)
櫻井奏(かなで)と雪乃(ゆきの)は顔のあまり似てない双子の姉妹。
二人はローカル線の無人駅が最寄駅の自然豊かな田舎で生まれたけど
将来を考えて都会の高校へと進学し現在は二人一緒に寮で暮らしてた。
そしてこの二人は仲の良い姉妹という枠を越えた関係だったのです。
みたいな。

一言で表現するならバカップルアニメ(笑)。
ひたすらベタベタ甘々なシーンが満載でうぜーって気すらする(爆)。
基本的に二人の日常と恋人同士っぽい些細なイベントばかりなので。
恋愛ばかりの作品は苦手とか言う人の気持ちがやっと理解できました。
恋愛モノは好きなはずなのに正直見ててちょっとウンザリしたし。
ほとんどベタ甘な一本調子でメリハリが希薄なのもだるいところかも。
絵はとてもキレイだしキャラ(内面)もそこそこ描けているんだけどね。
中身があって初めて見た目が生きるんだなとか変なことに感心したり。

これはいわゆる女同士が恋人な関係の作品です。
それどころか双子で姉妹だから二重の禁忌(アブノーマル)なのでした。
でも同性としての障害とか悩みとか真正面な内容は全くないです。
二人はごく当たり前に好きあってて男など全く頭の中には無いようです。
てゆーかモブキャラ以外には女キャラしか出でこないです。この作品。
そして数少ない他の登場人物の神山咲夜(さくや・女)も女が好きです。
奏のことが好きでストーカー気味な行為にまで至る危ないキャラです。
咲夜の暴走キャラのおかげで多少のメリハリがついてたとも言えますが。
奏と雪乃を大好きな妹の雫も含めて全て女同士の好意で繋がってます。
なんか男同士が普通で犬も歩けばホモカップル状態なBLみたいです。
(BLにも同性愛の問題を真面目に扱ってる作品はあるので念のため)
ひたすらベタベタ甘々であまりメリハリが無いのまでそれっぽいし。
その手のBLモノの男女を引っくり返すとこれに成るのかなと思ったよ。
よくあるその手のと同様に女性である意味も同性である意味もないので、
女同士という印象ではなくただのバカップルという印象になったのです。

ところでCandy boyのboyって何だ?男役(タチ)ってこと?


間口が狭いのに入れ食い状態 (09/10/3) 次へ 前へ
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何年かぶりに本の山が一つ片付きました。片付けましたというか。
新規発掘分で読んだ後に残すか判断がつかず積み上がってたやつ。
一番古いのはなんと4年前だったよ……
大半はここ2年ぐらいに読んで積み上がった本でしたが。
それをざっと読んで選別してみました。判断つかないのは残すにして。
じっくり厳しく選別してたらもっと積み上がって埃にまみれそうだし、
とにかく収納することを優先してみました。

ちなみに買ったけど読んでない本が他に200冊ぐらいあります(爆)。


「化物語 9〜12話」
まだ続きはあるけど放送はここでおしまいです。
てっきりすぐ続きを配信すると思ってたけどすぐではないらしい
おそらくはすぐに配信できる状況にないってことなのでしょう。
放送がないと決まった時点で制作は後回しになったんだろうね。
(10月からも新作の放送があるし)
前回ほぼ半分を見たので最後まで配信してから見るつもりだったけど
さすがにいつになるかわからない続きは待ってられないってことで。

今回の4話分のうち9〜10話が「なでこスネイク」で
11〜12話が「つばさキャット」の前半になります。
そして近日中に配信される13〜15話が「つばさキャット」の後半です。
つまりエピソードの途中で放送が終わってしまったわけです。
そんなR.O.D THE TVみたいなことをやって大丈夫なのか?
と思って見てみたら予想に反してまるで最終回っぽく〆てたりして。
なるほど特番を入れてまで放送を12話までにしたのはそういう意味か!
(放送枠自体は13話分有ったのです)
エピソードの途中なのに途中で切れてる感じがしないのはさすがです。

この作品はエピソード毎に怪異に遭遇した(別々の)ヒロインが登場して
それを主人公の阿良々木暦が助ける(解決する)という体裁になってます。
「まよいマイマイ」だけはその体裁から微妙に外れてますが。
基本的に怪異と戦うのではなく怪異から救うのが主たる内容です。
怪異は敵みたいなわかりやすい存在ではなく自然の一部みたいな感じで。
そして怪異に関わる原因は全て人の心というのも大きなポイントです。
つまり怪異を払うのはその人の心を救うのとほぼ同義ということ。
だから物語の最後に勝つカタルシスではなく救った感動があるのです。
作品のスタンスとしては「xxxHOLiC」や「夏目友人帳」に近いかなと。

エピソードタイトルは前半(ひらがなの部分)がヒロインの名前で、
後半(カタカナの部分)が怪異の名前という命名規則になっています。
「なでこスネイク」はなでこ(千石撫子)の蛇に纏わるエピソードで
「つばさキャット」はつばさ(羽川翼)の猫に纏わるエピソードです。

アレ?羽川翼の話?と1話から順に見てた人なら疑問に思ったはず。
だって1話の時点で羽川翼は怪異に遭遇してて解決済みだったわけだから。
また別の怪異に遭遇するのか?それとも時間を遡るのか?とか考えたよ。
実際に見たら「時間を遡る」という推測が少しだけ正解だったっすね。
最初見た時はわからなかったけど11話の冒頭って過去の話だったから。
よーするに暦がひたぎを助けるエピソードよりも時間軸が前ってこと。
1話の冒頭には暦と吸血鬼の話が挿入されてるからそこよりは後ですね。
※化物語の前日談の傷物語の内容らしい
どーやら羽川翼の怪異は一応は解決したけど完全に解消してないっぽい。
前半の其ノ貮までだと前日談と解決してないっぽい雰囲気だけでした。
配信される後半の3話分こそ「つばさキャット」の本番って感じでしょうか。

では何をやってたのか?と、ちゃんと最終回っぽいのは何か?と言うと。
エピソード毎のそれぞれのヒロインの怪異の話と平行に語られてる
メインヒロインのひたぎと暦のラブストーリーの一つの節目です。
12話ではバカップル弁当+バカップル食事風景(あーんとか)をやったり
初デートなんかをやったりしてました。なぜかひたぎの父親つきで(爆)。
恐らくはひたぎが頼んだんだろうけど、頼む方も受けるほうも凄いよ。
初デートがいきなり親への紹介になった暦の心中はどんなんでしょうか。
(そーいや青い花のふみも初デートが家族への紹介だったっけ)

このひたぎのお父さんはとてもいい父親だなと見てて思ったよ。
娘を満足に見てやれなかった負い目や過去の悔いもあるのだろうけど。
娘がこんなに楽しそうだからとか、娘の選ぶ相手なら間違いないとか、
ここまできちんと見てたり信頼してる親がどの程度いるのだろうと。
たぶんひたぎも父親のことをとても信頼してるから見せたんだろうね。
(決して暦に酷いことをしないという信頼をしてたという意味で)
ひたぎと暦のボケツッコミ漫才のとこで一切コトバを差し挟まないとか
言うタイミングと言わないタイミングをちゃんと読んでるのも大人だなと。
まぁ、暦視点では何も喋ってくれないのが余計に怖かったわけだけど(笑)。

初デートにひたぎの父親がついてきたのにはもう一つの意味が有りました。
恋人のプロセスとして苗字でない名前で呼んでもらうというのが有るけど、
呼んでもらう切っ掛けって意識してしまうと逆になかなか難しいわけで。
だからってそうせざるを得ない状況に追い込んでしまうのが斬新だなと。
父親がいる状態で苗字で呼べば誰を呼んでるかわからないわけだし。
いや、その状況を考えれば誰を呼んでるかなんて明白なわけだけど。
暦のいつもの「戦場ヶ原」という呼びかけに対してひたぎは白々しく
お父さん、阿良々木くんが呼んでいるみたいよ」と返すという……
つまり下の名前で呼ばないと答えてあげないって態度をとるのです。
是非みんなも真似してみるとよいです、、、できるかよ!って感じ。
もちろんひたぎ父は娘が何をしたいか理解してるから無反応なのでした。

このシチュエーションってラブストーリーだとありがちな内容だな、
とか12話のラストの星空を眺めるあたりを見てて思いました。
ここに限らずこの作品のやってることってごく普通のことが多いですが。
そこに至るまでのシチュエーション(なぜか父親がいる)であるとか
意味深だったり意地が悪い台詞回し(下の名前のあたり)であるとか
リアルの模倣とは対極のまさに絵画という感じの映像表現であるとか
そんな物語の筋ではない装飾の部分が類を見ないほどに異彩なだけで。
ありがちな内容が装飾のせいで全くありがちな内容に見えないのです。
それがまさに西尾さんのスタイルであり、新房さんのスタイルなのです。
良くも悪くも個性的であり他とは全く重ならない印象を与えるわけです。
好きな人はとても好きだろうし、合わない人は全く合わないと言うか。
まぁ、新房さんの作品はいつもそうなんですがね。

にも関わらずこの作品の人気はなんだか凄いことなっています。
現在進行形でAmazonのランキングのトップ10を占拠しまくってます。
そんなのハルヒ(1期)以外で見たことないよ。
「ぱにぽにだっしゅ」も一時的に上にいたけどここまでじゃないし。
いったいどの程度売れる(売れた)んだろうね。
「けいおん!」より売れたら今年一番の人気作ってことになるよ。
新房アニメが人気ランキングのトップを独走する日が来るなんて……
月詠から新房さんに惚れこんでた人間としては感慨深いものがあります。
(あとがたりで言ってた神谷さんと千和さんが初競演した作品)

映像表現について。
新房さんなのであいかわらず異彩を放った映像表現がてんこもり。
なんて表現でも十分に説明が済んでしまいそうではあります(爆)。
それだけでは何なんで今回より印象に残ったことをいくつか。

まず、今回は役付き以外のモブキャラが全く登場していないってこと。
新房アニメでは今までもモブキャラの扱いが特殊なの多かったけどね。
efの千尋パートなんかもモブキャラがほとんど登場してなかったし。
(二人だけのシーンが多いけど人がいるシーンでも描写してない)
他の作品でも色が薄かったり変なモノに置換されてたりしたけれど。
それでもモブキャラが全く登場しないのは初めてではないかな。

実は最初のうちは人が居ないシチュエーションなんだと思ってました。
実際に人があまり居そうにないシチュエーションが続いていたわけです。
だけど「なでこスネイク」の大型書店の中でのシーンだとか、
「つばさキャット」の千石撫子が校門で待ってるシーンだとか、
他にも人がいるけど描写してないのかな、と思えるシーンがいくつか。
大型書店のシーンを確認したら1カットだけシルエットで存在してたよ。
(このカットが意図的なものかミスかはわからない)
やっぱりこの作品はモブキャラを意図して描写してないみたいだなと。
背景がイラスト風なのも含めて画面全体を極限まで抽象化してるようで。

もう一つ特徴的なのは、体のパーツに極端に寄る構図が多いこと。
特に目と口(唇)と手をアップで見せるカットがやたら多いです。
喋るのではなくまさに目や口や手が雄弁に語るみたいな感じで。
カメラを少し引いて表情や仕草を見せるシーンも結構ありますが。
この作品は小説が原作で言葉を散りばめてで魅せる作品だけど、
だからこそ言葉だけで伝えるのではなく映像でも表現するみたいな。

行動のツッコミを十八番の文字埋め込みで表現してるとこもあるね。
例えば暦が撫子の髪を撫でようとしたら嫌がる感じで身を引いたのに、
スカートを掴んで引っ張ってもなぜかそちらは全く気にしないのです。
ありふれた作品だったらここで暦のモノローグが入るのだろうけど、
これは「防御するところ色々と間違ってるよ」と書かれた看板が出る。
こうしないといけないという表現の枠を意識的に踏み外してくのです。

話は戻って目や唇のアップは時々やたらと色っぽい雰囲気が漂ってます。
よくある裸やら下着やらを見せるお色気シーンとは違った色っぽさです。
表面的で未熟な色気ではなく内から漂う成熟した色香とでも言うか(笑)。
裸とかパンツを見せたりしなくても色っぽく出来るんだと感心したよ。
まぁ、下着を見せるシーンも裸を見せるシーンもあったりしますが(爆)。
撫子のブルマ+手ブラなシーンなんて一般向けだと他に見たことないよ。
暦もマニアックな趣味の持ち主というレッテルが貼られていくし……
やってる内容はまともなのに随所に変態ネタが散りばめられてたりして。
ある意味では「こどものじかん」とスタンスが同じと言えるかも。
サービス精神旺盛と言うか、全てにおいてギリギリを追求するというか。
いろんな意味で凄い作品です。

「なでこスネイク」にオープニングについて。
エピソード毎にまるで違う系統の音楽をつけてくるけどこれは何だろう?
(映像はなんとなく大沼心さん?とか思ったらやっぱりそうだった)
フレンチポップス?ヒップホップ?ニューウェイブ?良くわかりません。
なんか聞いてて「8分のバニラ」を思い出したよ。って今や誰もわからんか。
この手の曲はアニメから離れてた時期に好きで熱心に聞いてたのでした。
そして今でもこの手の曲は凄い好みです。アニメではまず使わないけど。
シングル化されたらすぐにでも買ってくるところです。
しかし、DVDとBDの限定版にのみ付属で単品でのリリースはない……
さらに限定版がすぐに完売しそうな勢いで売れているのであった。
作品自体は買う価値あると思うけどすぐに買い揃えるお金が無いよ(泣)。

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