クリスマスの奇跡 (08/12/31) 次へ 前へ
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今日で2008年も終わりです。
ちっとも10月組の新番組チェックが終わってませんが(爆)。
1月のも4月のも7月のも見てないのいくつもあるけどね(汗)。
数えてみたら録画したのに見てないのが28番組もあった……
それとは別に見たけどコメント落ちてるのが8番組もあるよ。
見るものが無い!とか言ってみたい今日この頃です。


「ef - a tale of melodies. 7〜12話」
ああやっぱり大人の優子はそうなんだ
と言うのが最後まで見た一番の感想かなと。
見てる途中でこれはアレしちゃうんだろうなと予想もついたし。
そんな感じで後半の展開はある程度予想の範囲に収まってた感じです。
てゆーかクリスマスのあの瞬間が事前に予想できてしまうのはどーよ?
そろそろという予感はしたし、ポールを見た瞬間にアッと思ったよ。

もう一つの感想としては。
終わり方はとてもキレイだけどインパクトはそれほどでもないかなと。
全体から見て決してレベルが低いわけではないけど1期と比べてしまうと。
次元の違う千尋パートはともかく紘パートも最後はドカンと来るからね。
今回は構成的に最後にドカンと来るのは作りにくいのはあるけど。
でもこちらの想像も出来ないような凄い結末でアッと言わせて欲しかった

物語の中盤が結構ヘビーなのも相対的にラストが弱く感じるところだね。
今回は特に人の感情や狂気の激しい側面が浮き彫りになってる感じで。
優子のお兄さんの自分でも制御できない感情のぶつけた先であるとか。
久瀬さんが諦めたはずの未来を激しく渇望するところであるとか。
1期は「優しい」物語だったけど2期は「激しい」物語だなとか思ったよ。
もちろん1期にも激しい要素はあったし、辛い要素もいっぱいあった。
そして2期にも優しい要素はいっぱいある。あくまで一番の印象ってこと。
激しい物語のわりに小ギレイに収まりすぎということなのかもしれない。
夕パートが10話の最後で終わってたらある意味凄かったかもしれんが……
ミズキパートが11話の最後で終わってたら(以下略)
インパクトは抜群ですよ。見てるほうは呆然とするけど(爆)。

あとはストーリー的には特筆するところはあまり無いかなと。
ある程度予想してた通りに展開していったから。
(こちらの予想をぶっちぎっていく作品のほうが稀ですが)
夕と優子の二人で神田川(笑)もやっぱりこれやるのかとか思ったし。
その生活があっという間に終わったのは予想してたのと違ったけど。
いずれ終わるにしてももう少し生活に疲れてからだと思ってたから。
でも、そんな展開だととても1クールの半分には収まらないか……
あのお兄さんの登場は物語の早回しのための必然だったのかなと。
にしても千尋パートではすっかり枯れてた火村さんが青春してるよ。

ミズキパートもストーリー自体はほとんど動かないからね。
(結末だって久瀬さんが生きるか死ぬかしかないわけで)
同じ場所で延々と物語を紡いだと言う意味では千尋パートと同じだけど、
喜びの瞬間と悲しみ瞬間の振幅が凄く激しかった千尋パートに比べると、
一つの(感情の)終着点に向かい少しずつ歩を進めていく感じだったから。
喜びも悲しみも激しさもあるけど、どこか淡々とした物語というか。
物語が淡々としてるからこそ感情や余韻がより表現できたとも言える。
(ストーリーが激動してると感情表現が疎かになる傾向にあるから)
最後の(意図的に隠されてた)選択肢だけはすっかり失念していたけど。
まだその手があったのかと。何でそれが今まで出てこなかったのかと。
それがまさに負けそうな試合は最初からしない、だったわけで……
実はここで結末も読めました。だから11話のピーーにはビックリした。

1期に比べると内容が薄いかなとも思った。特にミズキパートの方が。
1期のキャラがいっぱい出てるのは少し蛇足な感じがしないでもない。
もちろん1期の内容が大好きだからキャラが出るのは嬉しいんだけどさ。
嬉しい感情とそれぞれのエピソードの密度や完成度の話は別なわけで。
1期(別パート)の印象にわりと頼ってしまった感じがしないでもない。
別パートに出てきた印象的なキーワードを繰り返して使っているのも、
関係性を高めるメリットとともに情報量が少なくなるデメリットがあるし。
今回のエピローグが1期も含めたエピローグなのも繰り返しっぽいなと。
(1期もエピローグとしてちゃんとまとめてたわけだから)
つくづくこの作品にとって1期は目前にそびえ立つ高い壁って感じです。

この物語の最後に火村さんが優子に会いに行きます。
これ1期の最後にもそれっぽいシーンが挿入されてたっすね。
季節が違いますが……
1期はそこまでの経緯(と時間経過)がごっそり抜けてるから仕方ないか。
にしてもてっきり千尋と蓮治の関係を見て会いに行ったのか思ったら。
(1期のあのシーンはそう解釈しても問題はないと思う)
仕事にある程度のケリがついたから日本に帰ることにしたんだったとは。
それと優子を見たと言う話の真相を確かめようと思ったとかね。
1期で与えられた情報でのあのシーンとは印象が多少違っているのです。
でもどちらのシーンもそれぞれきちんと成り立ってるのが凄いかも。
2期の火村さんと優子の話がなくても1期のはちゃんと成立してるしね。
意味深なセリフを放つ二人には関係があったことを匂わせてるわけで。

実は1期はあの二人が再会するシーンが無くても成り立つのです。
火村さんも優子も過去に何かあったんだろうと考えればいいわけで。
二人はあくまでそのパートの主役たちのアドバイザー的な存在だから。
火村さんと優子のバックボーンを描く必然性などどこにもないのです。
だけど1期の制作時点で原作には二人のエピソードが存在していたから。
※1期制作時点で後半のシナリオは完成してたらしい
だからサービスとしてあのシーンを1期の最後に入れたんだろうなと。
物語をゲームの後半に繋ぐ(続きはゲームで)という意味合いも込めて。
そしてあのシーンは結果的に2期を作る切っ掛けにもなったのかも。
あのシーンが2期のプロローグにもなってるわけだから。

1期の後の記事でコミック版を読んだことには触れてたけど
実は(ゲーム版の)ドラマCDも一通り聞いたことがあったりします。
たいした内容じゃないのでそのうち触れようと思いつつ忘れてました(爆)。
その内容とコミック版とはわりと大人な優子のキャラ描写が似ています。
だからたぶんそっちの方が原作ゲームの描写に近いのかなと思ったり。
でもこの設定だったら1期のアニメの描写の方が筋が通ってそうだ。
一人の時しか優子が姿を現さないのもこの設定なら実にそれっぽいしね。
(2期には紘とみやこの二人で見るシーンがあるけど)
最後の最後に火村さんが優子に会うシーンもやっぱり一人だったから。
だからあのとてもキレイで切ない結末も予想してました……

efという作品は4本(原作は5本)のエピソードによって構成されていて、
それぞれは時間的な前後関係こそあれ独立して成立する内容なのです。
特に千尋パートはそれだけ抜き出しても内容が完全に理解できます。
(抜き出したDVDを作成したので断言できます)

もちろん登場人物の関係が近いためにある程度は干渉もしています。
あるパートでは主役だったキャラが別パートでは脇役だったり、
そのパートでは脇役だったキャラが別パートで主役だったりと、
それぞれのキャラの奥行きを深める構成になってるのも面白いです。
一つ一つのパートを見るだけでも物語としての理解は出来るけど、
複数パートを見ることでよりキャラや物語への深い理解が得られます。
一つの物語を複数の視点で見ていく体裁でならその手のを知ってたけど
別のエピソードを描きながら相互理解を深めるのはアニメでは初めてかも。

こうして1期、2期と見て思ったけどやっぱり一つの話では無いなと。
あくまで4本の関係の強いエピソードを2本ずつやったという感じ。
もちろん作品全体の統一したテーマみたいのはありますが。
1期と2期は前後の関係ではなく平行して流れる関係とでもいうか。
4本のエピソードを平行して描くのはさすがに無理があると思うので
2本を平行させて2期でやったのは結果的に上手いやり方だったなと。
それぞれの内容がシリーズの終盤に向かって盛り上がっていくから。
(ハルヒも本編に読みきりを挿入した放送順のほうが良かった)
1エピソード6話ずつで全2クール構成だったら盛り上がりが分散してたし。
1クールで6とか12エピソードな美少女アニメも有るけどね……

今回のシリーズが2期なのを実感されたのはむしろ内容ではなくて、
お馴染み新房さんの愉快な仲間たちによる刺激的な映像だったりします。
※監督は新房組副長の大沼心さん
内容は1期に比べると……だったけど映像は間違いなく今回の方が上です。
前回の表現スタイルをさらにディープに濃厚に刺激的にした感じなので。
それと今回は1期に比べでずいぶんカットも枚数も多いような気がする。
1期は一枚一枚の絵に凄く力が入ってる分長回しのカットも多用してたし、
キャラの表情が丁寧についてるかわりにロングのカットも多かった。
予算やスケジュールの配分の関係でそうなってるのかなと思ったりして。
まぁ別に動かないことはefというアニメには大した問題じゃなかったし。
中途半端な品質のカットや動画がいくら多くてもしょうがないわけで。
そういう意味で今回は思いのほかカットも動画も多いような気がしました。
決して品質が落ちてるわけではないのに枚数もずいぶん多いようなと。
相変わらず新房さん譲りの止めの演出も多用はしてましたが。
そして1期もやってた映像の後処理が今回は執拗という感じすらしたよ。
特に空気に虹がかかったような色彩が凄く印象的だったなと。

映像と言えば作品の顔とも言えるオープニングですが。
1期のオープニングを100点とするなら今回は300点ぐらいだろうか(笑)。
※100点と言うのは満点という意味
1期も凄いと思ったのにそれ以上のものを出してくるとは思わなかった。
2期のを見慣れた後に1期のを見るとちょっと物足りないほどですよ。

そしてなんと今回は毎回のようにオープニングが違ったりして。
絵は最終回以外はほぼ同じなんだけど毎回カラーリングが違ってる。
色の塗りわけでこんなにも印象が変わるものなのかと感慨深かった。
1期は途中で多少変わったけど劇的に変化したわけじゃなかったから。
さらに展開に合わせキャラが消えたり天地逆転したりと凝りまくり。
※キャラ消えバージョンは月詠でやったことがある
最終回は1期と同様に絵を大幅に差し替えた特別バージョンだし。
と言うか今回は最終回の完全版から何かを削ったのが通常版でした。
(最後の優子にアレが生えてるのが象徴的っすね)
塗りまでいつものポップアートじゃない普通のアニメ塗りだったし。
1期から試してきたefの表現スタイルが一つの完成形を見たという感じ。

そーいえば11話には1期のオープニングも挿入されてました。
(2期のオープニングのかわりではありません)
最終回に使った特別バージョンの少しだけ違うやつが。
どこが違うかと言うと最後の千尋が蓮治と手を繋いでるのです。
あの特別版の内容からするとそっちの方が相応しいのは確かです。
でも1期の12話はオープニングが最初の方だから無理だったわけです。
(その時点ではあの結末は全くわからないわけだから)
そーいう意味でこのオープニングが見れたのは収穫だったなと。
ちなみに今回の12話のオープニングは最後の最後に入ってました。

最後にコミック版にあったけどアニメでは省略されたことを少しだけ。
2期の作中で京介が友達から鍵を譲り受けたとか言ってますが、
実はこの譲り渡した友達は宮村みやこだったりするのでした。
アニメしか知らないと二人の接点が全く無いように思うでしょうが。
この二人はみやこが京介を「つっつん」呼ばわりするぐらいの仲です。
(尺の都合で優先度の低い二人の関係は端折られたのでしょう)
当然ながら京介とみやこの関係の接点になったのは紘なわけです。
よーするにみやこは紘と関係の深い人と仲良くしてるわけですよ。
これはアニメしか知らなくてもじっくり見てればわかるはず。

みやこの鍵は紘が退学するときにみやこにあげたものです。
(これってアニメに出てきたっけ?)
つまり鍵は紘→みやこ→京介→景→ミヅキと渡っていったのです。
紘の鍵は姉の凪に託されたので遡ると紘←凪←火村さんになります。
もう一つの鍵(レプリカ?)は火村さん→千尋→ミヅキと渡ります。
二つの鍵の出所とも火村さんで廻りまわって最後に戻ってくるわけです。
(学生の火村さんの鍵は誰かに託されたんでしょうが)
鍵が人を巡ってそれぞれの願いを叶えて行ってるのが面白いっすね。
願いを叶える鍵の伝説でも出来そうだ(笑)。


「ヒャッコ 1〜5話」
10月からテレビ東京系(3局)で深夜に放送してた全13話の新番組。
12月からAT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はWEBコミック誌(ブラッド)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/23から
能乃村歩巳(ののむらあゆみ)は困っていた。広大な校舎で迷ったのだ。
入学したばかりで不案内なのに一人になってしまったのが失敗だった。
歩き続けてるのに同じ場所を何度も回ってるようなそんな気がした。
明日の新聞に学校で生徒が遭難なんて記事が載りそうな気すらした。
困り果てた歩巳の前に一人の女子の姿が見えた。なんと同級生だった。
彼女の名は伊井塚龍姫(いいづかたつき)。下からの持ち上がりだった。
学校生活のベテランだからこれで大丈夫だと歩巳は胸をなでおろした。
しかし早足で歩を進める龍姫の先にいつまでも目的地は見えなった。
もしかして迷ってる?と思ったけど背中が質問を拒絶してる気がした。
積極的になりたいのに、こんなことじゃダメなのにと歩巳は思った。
龍姫に何度も声をかけようと試みて諦めて、今度こそと思った瞬間。
歩巳たちの前に空から女の子が落ちてきた。窓から飛び降りてきた。
彼女は道に迷ったから目的へと一直線に進むことにしたのだと言う。
このとんでもない事を口走った女子は上下山虎子(かげやまとらこ)。
彼女の登場によって歩巳の日々は鮮やかな色彩に彩られるのだった。
※歩巳は主人公ではありません(メインキャラですが)

とりあえずの第一印象は鮮やかな色彩ってところかな。
抜けるように深い空の青さに生い茂る緑に地面の茶色のコントラストが。
目を引くほどの鮮やかな色彩がこの作品の最大にして唯一の特徴かなと。
それ以外にはあまり特筆すべき特徴がないとも言えますが……
つんく?ああ〜、主題歌はOP/EDともあまり記憶に残りませんでした。
ハッキリ言ってしまうとイマイチでした。イマイチだよ、つんく!
(大事なことなので2度言いましたよ)
「二十面相の娘」のEDより今回の方が売れてないあたりで察してくれ。

見てて次に思ったのがこの作品ってこんな内容だったっけ?でした。
迷ってしまうほどの巨大な学校という設定なんてあったっけかなと。
虎子が窓から飛び降りるところだけはちゃんと覚えがありましたが。
それ以外の内容はさっぱり記憶になかったのでした。
2話以降の内容もずっと……

実はアニメって内容を膨らませてはあるけど原作に沿ってるのです。
つまり読んだはずの内容をすっかり忘れてたってことです(汗)。
そんな昔でもないのに忘れてしまう程度の印象だったとは言えるかも。
実際、処分しない程度は楽しんだけどそんないいかと言われると、、、
一部でみょーに人気があるけど、それほどでもないかなって感じが。
どこがそんなに良いのかは原作が好きな人に聞いてくれって感じです。
アニメは原作のテイストを忠実に再現しつつ勢いをプラスしてあるので、
原作が好きなら見て損はないし、他の人もそこそこ楽しめると思います。

この作品の内容を一言で言うと、
数人の女キャラを中心にして日常を面白おかしく描いた学園コメディ。
というこのところいくつもアニメ化されてるタイプの作品です。
よく言えば定番で悪く言えばマンネリな体裁の作品ってことです。
「ひだまりスケッチ」や「みなみけ」ほどはキャラに生っぽさはなく、
かといって記号キャラというほど極端な特徴づけもされてはいない。
虎子の行動がちょっと枠を外れすぎな気がするけどそのぐらいか。
一人突っ走りボケキャラがいるのもこの手の作品のお約束っすね。
この虎子のCVが折笠富美子さんなので姫子(ぱにぽに)を彷彿とします。
そのせいでぱにぽにほど突き抜けてないという印象もしてしまいます。
(苺ましまろの美羽も似た系統のキャラっすね)
この手の役を折笠さんに頼ると既存の作品と比較されちゃうよと。

原作とアニメの違いについて。
アニメを見た後に原作を確認してみましたがだいたい原作に沿ってます。
1話と2話だけ半パート程度しかない原作の1エピソードを膨らませてます。
その関係で原作にはない内容が大量に追加されてるのでした。
例えば1話だと虎子が飛び降りた後はすぐに鍵のかかった扉なのです。
歩巳がさんざん迷ったり龍姫とあれこれしたのも原作はたった4ページ。
後で職員室へ来いの職員室でのシーンも原作には全くありません。
2話での部活を試すシーンも原作だと野球部しかありません。
オマエはハルヒかよ!いっそSOS団でも作れよ、と思ったあのシーン。
あの次々と部活を荒らして回ったシーンはアニメで追加した分なのです。
原作のテイストを忠実に再現しつつ大幅にパワーアップしたわけです。
3話以降は長さのつりあう半パートで原作の1エピソードになりますが、
ちょっとしたアレンジで原作よりも勢いや濃さが少しずつ増してます。
少なくとも原作のよさを殺してるような映像化でないと思います。

とここまで書いてふと6話以降をざっと確認してみたんだけど
9話からOPとEDの映像が変わってるね。ってことは8話までは暫定版か。
OPは映像と音楽が全然合ってないと思ってたら未完成だったとは。
いくらなんでも正式版が9話からって遅すぎないか?
2話と3話は多少絵が不安定だったのも含めて制作体制に問題ありかも。
※絵が不安定なのは気にしなきゃ気にならないレベル
1話は絵も映像も凄くレベルが高かったんだけどね……

ちなみにアニメのサブタイトルは原作のサブタイトルと全く同じです。
「3コメ」とか入ってるのも原作のエピソード(収録)順だったりします。
※8コメまでが1巻収録分。
ほとんど1話読みきりだから順に見ないとってことは無いけどね。
13話だけはxxコメが入ってないけどこれが原作だと8コメです。
入学前の話で時系列が違うから入れなかったのかな。


99.9%無いと思ってた (08/12/20) 次へ 前へ
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確率的には99.9%無いだろうなと思ったことが現実になったら
それはまさに奇跡と言えるんではないだろうか。
って何の脈絡もなく何を仰々しい言い回しをしてるのかというと、
まさにその99.9%無いと思ってたことが実現してしまったからです。
なんとサーカディアのサントラ(本物)が出るんだそうです。
※直販オンリーみたい
アレいつのゲームだっけ?とか言いたくなるぐらいの時を経て。
バーチャルコンソールかなんかで提供されたのでその関係だろうね。
そうでもなければ大して売れもしなかったゲームのサントラが
こんなに長いときを経てリリースされるなんて有り得ないし。
もはや出ないだろうなと諦めていたので凄くビックリしました。
凄い手間をかけて自作サントラを作ったけど本物も買いますとも!
せっかくだから勝手にプロモーションページでも作ろうかな。
そんなことしてる時間あるのかよ!という気もしますが……


そんなわけでコミックお薦めを更新しました。11月分です。
また更新日が遅れてるのでコメントを追加する余力は当然ありません。
せめてここで未追加タイトルを簡単に紹介しようかとも思ったけど、
2日押しすら時間切れギリギリなので出来そうにありません……
(実はアニメのコメントが時間切れで一つ落ちてます)

でも一つだけ。古張乃莉さんの「トラッシュカン」について。
この名前って知ってる人は知ってる藍川さとるさんの新しい名前です。
つまり凄く久しぶりの藍川さとるさんの新刊ということです。
最近のと昔のが混ざってるので一時期全く描いてなかったのかな?
最近の作品も往年のと変わりない瑞々しい作風で嬉しくなりました。
少しずつでもいいのでこれからも描き続けて欲しいっすね。


「夏目友人帳 7〜13話」
やっぱり2クール目をやるみたいっすね。1月から。
と言うわけで1月からの放送の前に急いで続きを見てみました。
ほぼ1話読みきりなのでどこから見てもそんなに問題はないけどね。
でも13話では一応の区切りっぽい1クール目の総決算的な内容に。
再登場可能なキャラが全員登場して再会して花火を見ていました。
(名を返された妖怪は再登場できないみたい)
そのシーンを見ながらARIAの1期の最終回に似てるなとか思ったよ。

前回に分割2クールでなくとも第2弾は有りそうと書きました。
それはつまりあの時点でかなりいい数字が出てたって意味です。
そして今、3巻まで出たDVDは結構いい成績を収めてるようです。
最近のアニメとしては人気がかなり上位に入るってことです。
しかしDISCASの在庫数はかなり人気のない作品のレベルです……
※この作品の人気なら適正在庫は50〜60枚ぐらい
在庫とニーズの不均衡で極めて借りにくい状況になってます。
恐らく今年の新作アニメで最も借りにくいと思われます。
もしもDISCASで借りたいなら苦情を入れたほうがいいと思うよ。
もちろん私はとっくに在庫増やせ!ゴルァと苦情を入れました(爆)。

内容について。
1話読みきりなので物語の流れみたいのはあまり無いです。
でも読みきりエピソードと連動した内面の変化みたいのはあります。
夏目のアヤカシに対する距離感が変化していくとこなんかまさにそれ。
アヤカシが見えたせいで小さい頃は他人との関係が上手く築けなかった。
だから見えなくなればいいと思った。今でもそう思ってたはずなのです。
だけど実際にアヤカシが見えなくなった人と出会うことで自問をする。
煩わしいと思いながらも関係を紡いでしまった、その後に無くなったら
8話のホタル(キヨ)の話はまさにそれを実感されてくれるエピソード。
今回見た中では一番印象的で感動的な話でした。涙ポロポロでした。

読みきり体裁というのはエピソードの出来不出来で印象が上下します。
あまり感動の方向に偏りすぎるとエピソードの幅が狭くなります。
ほどよく楽しませてほどよく感動させるバランス感覚が重要です。
この作品はいかにも感動みたいなエピソードの組み立てはしてなくて、
わりと淡々と話が進んだりちょっとコミカルに見せたりするのです。
でも物語の終盤に向かってじわーーと感動がこみ上げてくるのです。
一つ一つの話は小粒に見えて終わってみると記憶に刻まれてるのです。
エピソードが魂にヒットした率がとても高い作品だなと思ったよ。

前回、このアニメはエピソードを抜粋しないで映像化してると書きました。
そして恐らく2クールなのでオリジナルが入るだろうとも予想してました。
だからこれは原作つきか?オリジナルか?とか考えながら見ていたのです。
(比較のために原作を買ってあったけど先に読んではいない)
で11話の「ニャンコ徒然帳」がじわーーとこないからオリジナルかなと。
あと13話の「秋の夜宴」は原作の体裁からして99%オリシナルだろうなと。
原作そのままだとシリーズの(一応の)終わりを印象づけるのが難しいから。
にしても笹田はすっかりサブレギュラーとして目立ちまくってますな。
※原作では「時雨と少女」エピソードのみの登場

見た後に原作を確認したらなんと「ニャンコ徒然帳」は原作に有りました。
原作はたった8ページしかないのでアニメと全然内容が違ったりしますが。
※通常の回は40〜50ページある
よーするに原作は有るけどかなりオリジナルに近い内容だってことです。
見ていた時の印象は当たらずとも遠からずという感じですかね。

原作を確認して驚いたのが子狐の話(子狐のぼうし)。
この回も原作はショート(16頁)でアニメはずいぶん内容が違ってたりして。
なんと原作には葉っぱの傘を夏目にあげるところまでしか無いのです。
後半の夏目に会うためにやってくるエピソードは全く無いのですよ。
凄く印象的な子狐の「寂しかったのはボク」ってセリフも無いのです。
最後に感動がじわーっとこみ上げてくる展開も原作には無いのです。
アニメスタッフが原作の手法に似せて話を膨らませたってことなのです。
これにはアニメスタッフGJ!と思ったよ。まぁ、ここに限らないが。

あとは1話ずつ簡単に。

7話。「子狐のぼうし」4巻特別編1より
この回は上に書いてあるように原作をかなり膨らませてある内容です。
アレンジによってちょっとした話がとても印象的な話になってるのです。
滋さんが茶碗を受け取って来て欲しいと頼むのもアニメで追加した内容で、
誰かに何かを頼まれることは嬉しいことなんだなもアニメだけの内容です。
滋さんが夏目を家族として扱ってるのが実感できてとても良かったなと。

8話。「儚い光」3巻10話より
上に書いたとおり後半ではこの回が最も印象的で最も切ない内容でした。
もう会うことは叶わないけど好きな人が幸せになれたならそれでいい、
みたいな話はそう珍しくないけどこの話は最後のシーンが凄く良かった。
そっと影から見守るのではなく二人を祝福するために有ることをするので。
この鮮やかなシーンはアニメだと凄く映えるし感情を揺さぶってくれるよ。

9話。「あやかし祓い」2巻7話より
原作にもある名取さんのキラキラ効果がやたらパワーアップしてて笑った。
石田彰さんの声で二枚目を自覚した態度をとるあたり狙いすぎだろう(笑)。
冷たいやつかと思わせて実は妖のことを思ってるあたりも美味しすぎです。
そして人と妖の関係が話が終わった後にも続いていくのが印象的でした。
実は名取さんと柊は1回こっきりのゲストではなく原作でも再登場します。

10話。「アサギの琴」2巻8話より
この回に一番印象的だったのが最後のアサギが琴を演奏するシーン。
聞いたことも無いような美しい音色をなんと静寂(無音)で表現してたので。
確かに実際に音を出してしまうと想像もできない音色にはならないわけで。
静寂であるが故にいっそうアサギの想いと演奏のイメージが伝わってくる。
場のイメージを最大限に伝えようとしたスタッフの苦心には感嘆したよ。

11話。「ニャンコ徒然帳」4巻特別編3より
この回は原作がたった8ページしかないのですっかり別物になってます。
原作には夏目に追い出されるとこと穴に落ちたあとの内容しかないので。
ニャンコ先生が家出していろいろやらかした内容は全てアニメオリジナル。
原作よりもはるかに徒然帳ってサブタイトルに相応しい内容になってます。
レイコに化けたニャンコ先生にたかられた西村と北本はご愁傷様って感じ。

12話。「五日印」2巻6話より
この回は夏目が退魔っぽいことをするのでいつもと毛色が違ってます。
自分を追いかけてくる黒い影の怪談っぽさも含めて百鬼夜行抄のようだ。
百鬼夜行抄もアニメ化してくれないかなとかこの回を見ながら思ったよ。
夏目は迷惑をかけないように家に帰らなかったので後で怒られるのです。
いつもは優しい塔子さんの凄い怒りっぷりで心配の大きさを思い知ります。

13話。「秋の夜宴」オリジナル?
1クール目の総決算というか出会った人や妖たちとの同窓会みたいな回。
いつもは少ししか出番がない田沼や他のクラスメイトもずっと出てます。
原作には(たぶん)ない田沼の家に入るシーンが有るのが興味深かったよ。
笹田が夏目と話すためアレコレ企んだのに上手く行かないのも笑えます。
田沼と子狐と一緒の最後のシーンは人とも妖とも関係を紡いだ象徴すね。


「黒執事 1〜6話」
10月からTBS系(10局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
11月からアニマックスでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(Gファンタジー)のマンガで1巻だけ読んだこと有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/21から
19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国(だそうな)。
女王の番犬と呼ばれた名門貴族ファントムハイヴ家には一人の執事がいた。
セバスチャンというどこかで聞いたような名前を持つその黒い執事は、
知識教養品位料理武術等々あらゆる分野に精通し、そして完璧だった。
いないほうがマシな感じの他の従業員のミスもさりげなくフォローし、
どんなに大変なことすら表情を崩さず汗一つかかず迅速完璧にこなす。
また有能さを奢ることなくあくまで執事ですからと常に主人を立てる。
そんな完璧な執事の華麗な奉仕を存分にお見せ致します。みたいな。

とりあえずセバスチャン以外の4人はクビで(爆)。
とか言いたくなるほどこの作品のギャグシーンは激しく邪魔なんです。
原作を読んだときもこの変なギャグセンスは何だろうと思ったぐらいで。
シエルとセバスチャンのコンビは無駄に優雅で耽美でイイんだけどね。
せっかくのカッコよい雰囲気が変なギャグのせいでぶっ壊れている。
何もセバスチャンの有能さを演出するためにギャグでボケないでも……
どうせならバカバカしいことすら格調高く見せて笑わせて欲しかった。

にしても少年誌のギャグ表現はなぜに雰囲気を壊すのが多いのかね。
そしてその手法が受け入れられてしまってる現状はとても理解不能だ。
これの原作なんか凄い人気があるから当然受け入れられてるわけだし。
※1巻あたり50万部ぐらい売れてます
読者層の人たちとの感性の違いというやつをまざまざと思い知るよ。
まぁ、凄く人気があるのに全然合わないのはコレに限りませんが。
てなわけで、ギャグが許容できるかは自分の目で確かめてください。
ギャグほど他人の感覚があてにならないものは無いので。

ギャグがアレとか言いながら原作は残してありました。
ギャグ分を減点したとしても処分するには惜しいと思ったらしい。
(ギャグ以外の)センスは光るものがあったからね。技巧はともかく。
そんなわけで、原作(1巻)とアニメをざっと比較してみました。
で気付いたんだけど、アニメはギャグが大幅に削ってあるよ。これでも。
アニメですらギャグうぜー!と思ったのに原作はそんな次元じゃない。
華麗なシーンよりもギャグのほうが多いぐらいだから。原作の1巻は。
そもそも「あくまで執事」って「悪魔で執事」の駄洒落だし(爆)。
アニメは華麗な路線に軌道修正してあるだけ原作よりマシになってます。

内容も原作をずいぶんとアレンジしてあります。
特に1話は原作とはかなり趣の違う内容になってたりして。
シエルがお客を料理でもてなすまでのドタバタは原作の内容なんだけど、
そのお客がシエルを陥れようとして返り討ちに合うのは原作には無いので。
1話からセバスチャンの華麗さだけでなくダークな雰囲気も垣間見せた感じ。
ファントムハイブ(シエル)の役割は女王陛下直属の日陰に属する仕事だし、
セバスチャンの正体が悪魔ということも有ってダークな要素があるので。
ギャグをかなり抑えたのも含めてわりといい感じに映像化したかなと。
ギャグうぜー!とか思いつつも結構楽しんで見れたので。


「伯爵と妖精 1〜7話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(コバルト文庫)で読んだことは有りません。
※セルDVDのリリースは12/26から(レンタルは1/30から)
田舎に住むリディアは妖精が見えて妖精と話すことができた。
その力を生かし妖精博士(フェアリードクター)の仕事をしていた。
と言っても多くの人はリディアのことを変な人ぐらいに思っていた。
ある日、リディアは父から連絡を受けロンドンへと出かけたのだが、
移動の途中でよく知らない男たちに誘拐されそうになってしまう。
そこはエドガーという青年の助力で何とか切り抜けることができた。
彼は自らを妖精国に領地を持つ伝説の青騎士伯爵の末裔だと名乗り、
身分を証明するためのメロウの宝剣の探索を手伝って欲しいと言った。
リディアは妖精の話を馬鹿にしないで聞いてくれた彼を信じたかった。
フェアリードクターとしての自分の能力を買われるのも嬉しかった。
だから、どこか胡散臭い彼の頼みを自分の意志で受けることにした。
自分で選んで宝剣を求める争いへと身を投じていったのである。

何というか……
歯が浮くとか、耳が痒いとか評したい作品です(笑)。
やたらと丁寧で回りくどい(口説き)セリフがてんこもりなので。
名作劇場のような少し昔の世界観だし装飾過剰な服装(ひらひら)だし、
妖精とか魔物とか出てくるファンタジーの要素が入ってたりするので、
昔読んだコバルト文庫のファンタジー小説を思い出してしまったよ。
「龍と魔法使い」とか熱心に読んでたな……(遠い目)
この手の王道な少女小説みたいのって今でも人気が有ったんだね。
炎の蜃気楼とかマリみてみたいのしか今はウケないのかと思ってたけど。
※今までにコバルトからテレビアニメ化された作品
主人公の女の子の周囲が男キャラばかりなのは今時のスタイルですが。

物語の展開としては主人公のリディアが状況に巻き込まれる形で始まります。
でもただ状況に流されるだけの受身ではなく事態を見極めていきます。
騙されてるのに気付いても騙した相手に自分の意思で協力したりします。
見極める洞察力があって柔軟な判断力を持ってるのが魅力的だと思います。
そしてリディアと相手役のエドガーの関係が一方的でないのもいいね。
一方の力関係が圧倒的でもう一方を助けるだけの依存関係ではなく、
互いに相手が危機に陥ったときに助けようとするところがよいのです。
ちなみに視点をリディアにシンクロさせてストーリーに入っていくと、
エドガー(緑川さん)の甘い声の甘い言葉をひたすら堪能できます(笑)。

そんな甘いファンタジーなストーリーはわりと楽しいです。
が、ちょっと見てて気になる部分も有ったりします。
それはそれぞれのエピソードのけりのつけ方です。
今回見た7話分は1〜4話と5〜7話の二つのエピソードになってて、
それぞれラストに大きなピンチを切り抜ける仕掛けが存在します。
その仕掛けがどーにもさっぱり理解(納得)できなかったのでした。
論理的な整合性がとうとか言うつもりは無いよ。ファンタジーなんだし。
そうではなくピンチを乗り切る方法としてそれはアリなのか?ってこと。
例えば2つ目の話ではずいぶんあっさりとケルピーは引き下がってるし。
マリーゴールド達もあのまま帰ったら叱られたりしないのか?と。
画面の中ではメデタシで終わってるけどこちらはスッキリしないのです。
強引でもご都合主義でもいいからスッキリさせて欲しかったよ。


饅頭こわいメソッド (08/12/8) 次へ 前へ
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書きたいことはいろいろあるけど時間がないよ!


「とらドラ! 7〜10話」
やっぱりこれとても面白い。
キャラの距離感がよく表現できてて感覚的な部分でしっくりくるから。
それに日常のシーンを表情豊かに切り取ったのって見てて心地よいのです。
何てことない他愛のない内容なのについつい繰り返し見てしまうのです。
キャラが生き生きしてて魅力的だから、ついつい見返してしまうのです。
だから今期はこれを最優先で見ていこうかなと。

前回、竜児と大河の二人の関係の行方はたぶん……って書いたけど、
すでにその方向性をかなり匂わせるシチュエーションがいっぱいです。
二人して相手と結婚する夢を見て、悪夢だ〜〜とか言ってるしな(笑)。
竜児がプールで溺れたときは「竜児は私のだー」とか泣き叫んでたし。
でも原作が何巻も続いてるのでそうすんなりとは行かないのでしょう。
亜美が竜児のことを虎視眈々と狙ってるのも台風の目って感じだし。
しばらくはメインの5人による友達関係みたいなノリで続くっぽい感じ。

北村クンは今は大河以外の人を好きなんだと思うとも前回書いたっけ。
もしかして雄々しい生徒会長(女)さんじゃないかとも書きました。
今回、亜美の別荘にいろんな経緯があって5人で遊びに行くんだけど。
そこで亜美が北村に(来て)よかったの?生徒会は?とか聞いてたり。
この後に、何の話だ?別に〜。みたいなやりとりが有るのです。
このシーンを最初に見たときは意図が良くわからなかったのでした。
夏休み中に生徒会で何かやらないといけないことでも有るのかな程度で。
でも、見返してて気づいたよ。これ生徒会ではなく会長さんのことだ。
つまり亜美は北村の想い人が会長さんじゃないかと推測してるわけで。
人の表情を読むのが上手い亜美のことだからその可能性は高そうだ。

この作品の主要な5人のキャラはみんな面白いし魅力的です。
それぞれのキャラの魅力が伝わるエピソードが揃ってます。
そんな魅力的なキャラの中で一人だけ選ぶとしたら……亜美かなと。
美人でプロポーション抜群だから、ではないよ。見た目はあまり関係ない。
てゆーかアニメキャラなんて醜いのを出さない限り目鼻が整ってるわけで。
ルックスなら大概のキャラは許容範囲だから選択基準にならないのです。

つまり亜美が気に入ってるポイントは中身なのです。あの黒いとこ(爆)。
ってのは冗談だけど、気を許した相手にはズケズケ言うのは好きだね。
しょっちゅう大河とは衝突してるけど、アレはアレで楽しそうだし。
あと、水着姿を鏡に映して「やばくね?アタシ可愛すぎ!」と自分から
竜児に向かって言ってしまえる性格もちょっとアホっぽくてイイよ。
もちろんこれは誰にでもではなく相手を選んで言ってると思いますが。
明らかに美人で抜群のプロポーションをしてるのに(モデルだし)、
誉められて「そんなことないよー」とか謙遜されたら逆に厭味だろう。
もしそんなこと目の前でやられたら「ケッ」とか言っちゃうぞ……

亜美は他人との関係を円滑にするため常日頃はでかい猫をかぶってます。
猫をかぶってない姿を知ってるのは近しい人かどうでもいい人ぐらい。
つまり気を許してるのは近しい極一部の人しかいないって意味でもある。
気を許してないってことは他人との距離がそれだけ離れてるってことで。
幼馴染の北村以外で懐まで踏み込んだ異性って竜児が初めてなのかも
竜児のことが気になってるのは唯一の存在だからって可能性があるね。
素の黒い性格を知ってて普通に相手してくれてるのも嬉しいのでしょう。
もっと視界を広く持った方がいいんじゃないの?とも思ったりしたが。
むしろ積極的にどっか(別の人に)行け!と大河は思ってそうだ(笑)。

亜美はタイミングを計って竜児へ自分の気持ちをアピールするのです。
時にはストレートに、時にはさりげなく変化球で、手を変え品を変え。
竜児は人がいいので本来なら真正面から押した方が成功率が高いけど、
甘ったるい態度が嘘っぱちだとバレてる竜児には逆効果なのでした。
竜児には作りモノの甘い態度と本気の好き好き光線の区別つかないから。
せっかくの本気のアピールもからかってるようにしか見えないという。
(それでもやっぱり赤くなったり、うろたえたりしてますが)

当然、亜美もそれを自覚してるから本気と悪戯を織り交ぜてたりして。
今は互いの距離を詰めることに徹してるし、それは上手く行ってます。
洞窟で迷ったふりして竜児にしばかれてるのも自分から仕向けてるし。
竜児をわざと怒らせることでもっと自分の懐に踏み込ませてるのです。
軽くとはいえ異性にあんなことができるのも実は凄いことなのです。
(みのりちゃんにはこんなことできないでしょ?とも言ってたよ)
このへんの駆け引きを見てると、女子力強ぇー!と感心してしまう。
アニメでここまで経験値が高いキャラが出てくるのって珍しいね。

憧れだけじゃ対等になれない、って指摘も実に鋭かったね。
確かに現状はみのりんを前にした竜児も北村クンを前にした大河も、
緊張しすぎで疲れちゃってとてもやっていけそうに有りません。
だからこの組み合わせは絶対無理かというとそう単純でも無かったり。
(それがわかってるから亜美は牽制してるのです)
今は気安さより好きという気持ちが強すぎるからそうなるわけで。
今のような関係を続けて慣れてくればまだ可能性はあるわけです。
もちろん相手に別の好きな人がいなければ、という前提がつくけど。

竜児の想い人のみのりんはイメージ的に恋愛と結びつかない。
そんなことも前回書いたけど、今回はそのものずばりの内容が。
亜美の別荘で二人だけでテラスに出るシチュエーションがあるのです。
チャンスとばかりに竜児はみのりんに好きな人はいるのか聞くのです。
ここで最初みのりんは幽霊がどうとか話しはじめてえっ?って思った。
ときおり見せる変な行動の一つか、それともはぐらかしただけかと。
そのどちらでもなく話はちゃんと恋人の話に繋がってたのでした。
実に見事に構成されてたよ。そんなのできるやついるかと思うほど(爆)。

みのりんって時々変だけど、ちゃんと考えてるし観察力や洞察力もある。
竜児お手製の大河のニセ乳特盛もみのりんにはあっさりバレてたしね。
竜児がみのりんを脅かそうとした理由を疑問に思ったのも鋭いよ。
竜児の性格なら嫌がらせでそんなことは絶対しないってわかってて、
でもだからこそ脅かそうとした理由がわからなくて知りたいとか。
天然キャラって一見すると普通だし決して頭が足りないではないのです。
(全部変なのは天然ではなく変人)
でも一部だけ妙にずれた感覚を持ってて行動に出るから天然なわけで。
人を笑わせようという意図もなしに日常的に駄洒落を連発したりとか。
true tearsでも書いたけどこのさじ加減こそがキャラの説得力なのです。

今回の4話分はプールの話が2話と海のそばの亜美の別荘に行く話が2話。
いかにも夏真っ盛りな内容なので水着のシーンがいっぱい出てきます。
学校の授業で使う水着を買いに行ったりもするのです。
ここで前述の(自分で)亜美ちゃん可愛すぎ!なセリフが出るわけです。
にしても学校の水着が色(紺とか)と形(ワンピース)だけ指定されてて
あとは自由に選んでいいって現実に有ったりするんでしょうか?
この手のは作者の学校がそうだと無意識に書いちゃったりするけど。
服装が自由な高校があるんだから水着が自由な学校だってあるのかもね。
※昔通ってた高校には制服は無かった
てゆーか水着が自由な以前にアニメで旧スク水以外が出るの珍しい(笑)。
いまどき旧スク水を使ってる学校なんてないだろうに。

大河は普通だったら喜ぶであろうプールの授業を嫌がるのです。
理由はあまりに貧乳な姿を北村クンの前に晒したくないから。
凹むんだハハハ……と乾いた笑いを浮かべるのが実に痛々しいよ。
そうだよね。水着って体のコンプレックスが白日の元に晒されるから。
いつもは多少大きめの服を着て誤魔化せても水着だけは無理だから。
完璧なプロポーションでもなければ多少の気後れは誰でもあるだろう。
はたから見たら問題ないみのりんですらお腹まわりを気にしてるし。
ふと自分もそれで水泳の授業が嫌だったのを思い出したよ……
(小学校の頃はあまり意識してなかったからむしろ好きだった)

大河のひどい落ち込みを見かねた竜児は特盛パッドを作るのです。
その姿はさながらおかんでした(笑)。料理や洗濯もしてるしな。
大河にご飯を食べさせてるのを見ながら餌付けしてる!とか思ったよ。
実は胃袋を満足させるのが相手の心をつかむ有効な手段だったりして。
(好きな人のお弁当を作るのって結果的にそれを実行してるわけで)
そしていつのまにか体のコンプレックスまで晒してしまえる関係に。
そこまで相手のことを信頼して気を許せるのって素敵な関係だなと。
この作品に出てくる関係って今のところどれも友達関係でしかないけど、
見てて羨ましくなるぐらいに互いの距離感が近いのでした。
自分のその中に加わりたいぐらいに互いの雰囲気がいいのです。

特盛パッドの話もそうだし。
大河が亜美のお風呂を覗いて引っ叩かれた後のジェスチャーもそう。
呆然としながら胸で(乳)ボーンとやって下も(毛が)ボーンとかやるし。
上は水着を見ればわかるけど下もやったのには思わず吹きだしちゃったよ。
やたら裸や下着が乱舞する作品は多いけどこんな明け透けなのは珍しいね。
切実だったり明け透けな行動を見せてくれるととても親近感がわきます。
そんな表情や態度まで見せるにはとても距離が近くないといけない。
よーするに中のキャラと視聴者の距離感もとても近いってことなのです。
キャラが生っぽいのも親近感を感じる重要なポイントですな。


「北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王 1〜8話」
10月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
11月からキッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(バンチ)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/30から

タイトル通り北斗の拳の外伝でラオウの若い頃を描いた作品です。
てっきりケンシロウと対峙するずっと前の話をやるんだと思ったけど
ケンシロウの影が全く出てこないのは序盤の数話だけだったりして。
名前とシルエットで存在を匂わす以外は出ては来ないっぽいけど。
つまり北斗の拳の物語をラオウ側から見た作品という感じですね。
北斗の拳のラオウ編を知ってるとそれなりに楽しめる作品。のはず。
5話からはトキとか出てくるし。
てゆーか北斗の拳を全く知らないでこれ楽しめるんだろうか?

北斗の拳を知ってると楽しめるのです。それなりに。
でもトキが出てくる前の4話まではあまり面白くない、とも言えます。
個人の圧倒的な力で相手を圧倒する北斗の拳の世界観を継承しながら
ラオウの軍隊が諸国を平定するいわゆる戦争を展開してるから。
戦略も戦術もない力押しの戦争なんて見てもあまり面白くないよ……
これなら(この前見直した)北斗の拳の序盤の方が面白かったなと。
ラオウのキャラが感情が希薄で一本調子だからというのもあるかも。
(ラオウの声を当ててる人の腕前が微妙なのも一因だろうか)
キャラがあまり魅力的に見えないのは痛いなと。

5話でトキが6話でリュウロウが出てきてケンシロウの存在を匂わせて
やっとこの作品が北斗の拳の裏側を描いた作品だと実感できるように。
本編に出ていたキャラも続々登場して関連性も増していきます。
(ラオウと)トキ以外のキャラはすっかり忘却の彼方だったけどな(汗)。
ラオウも最初の頃に比べて凶悪な感じになって印象が強くなります。
最初の数話はどうかと思ってたけどなんとか見れるレベルになります。
本編のファンならせめて5〜6話あたりまで見た方がいいかと思います。
4話までだと物足りなすぎるから。

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