変わるもの変わらないもの (08/7/25) 次へ 前へ
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暑いです。とても暑いです。昼も暑いし夜も暑い。
クーラーを入れないと室温が簡単に35度を超えます
そしてHDDが50度を超えて警告を発してくれます……
夜もクーラーを入れないと30度を切りません。
すでに暑さに負け気味の今日この頃、いかがお過ごしですか?
とか言ってみたりして。

なんでも長期予報によると8月9月は暑いのだそうで。
すでに十分すぎるほど暑いのに、これ以上暑くなるのか?
このままの状況が9月まで続くってだけで途方にくれそうだが。


「君が望む永遠 1〜7巻」
2003年に放送された全14話のテレビシリーズ。
原作は18禁の美少女恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※レンタルDVDは全巻リリース済

なんと見返したのは本放送以来だったりして。
ずっと見返そうと思ってはいたんだけど見るのが結構キツイし。
それと部分的に見返してもしょうがない作品という側面もあって。
時間の余裕と気合の巡り合わせでいつのまにか4年半も経っていた(爆)。
その間に地道に(クソ高い)DVDを買い集めて全部揃ってしまいました。
揃ったすぐ後に廉価BOXがリリースされたのにはちょっと泣けたけど。
つまり今回見返したのは手持ちのDVDってことです。
ちなみにレンタルDVDはセルの単品と全く同じ内容です。
一通り借りた後に買ったから間違いないよ!(汗)

作品の感想は前に十分すぎるほど書いたのでそちらを参照のこと。
ブログだと↓かサイドの「君が望む永遠」から全部見れます。
今回は改めて見て気づいたことをいくつか。

筋を全部知ってる状態で改めて見返して気づいたことがひとつ。
孝之って最初から水月が好きっぽい描写がさりげなく入ってたりして。
遥の告白をOKしたのは水月のお願いだからとか口を滑らせかけてたし。
それでも遥の想いに真剣に向き合っていくことにしたわけで。
あの事故がなければ二人の関係は順調に進んでいた可能性は高いのです。
事故直前の「おれたちにはたっぷり時間があるんだから」ってセリフが
それ以外の未来なんて想像つかなかったのを思い知らせてくれるから。
だけど、その後の展開を知ってるから。このセリフがとても痛いよ。

最終回のエピローグの部分。
ここは放送よりDVDの方がずいぶん長くなってたりして。
尺の関係で十分とは言えなかった「ほんとうのおくりもの」の部分を
文字が読める絵本としてじっくり見せてくれる構成になってるのです。
放送時はセリフで最初と最後の部分しか内容が入ってなかったからね。
自分(たち)の関係を「ほんとうのおくりもの」の内容に重ねてるのを
中身を全て見せることではっきりと実感できるようにしてあります。

さらにラストシーンで木の下に一人佇んでる遥が振り返ってなシーンが。
そのシーンから絵本のシーンに切り替わってはっきり描写してないけど
おそらくはみんなと再会したという意味合いに見えます。
実際、あの絵本を手にした3人はそう行動する可能性は高いから。
放送版と意味自体は大差ないけどこの遥のシーンが入ってるだけで
なんだか放送版よりもとてもキレイに終わってる感じがするのでした。

音楽について。
前にサントラを聞いた時にさっぱり聞き覚えが無いとか書いたっけ。
こうして改めて見てみてもやっぱりあまり音楽が印象に残りません。
見た直後の今まさにコレを書きながらサントラ1と2を聞いてて。
今回は見た直後と言うこともあって使ってた記憶は残ってます
でも曲とシーンがさっぱりつながらないのでありました。
曲自体はピアノと弦楽器を中心にした透明感のある音楽で悪くないのに。
音楽はあくまで空間に満ちてる感じであまり主張してないのでした。

それは映像についても同じことが言えるのです。
改めて見て思ったけど全編で画面の作りが凄くしっかりしてます。
ぱっと見で凄く目を引く画面とかはないけど平均点はかなり高いです。
だけどこのシーンが強烈に印象に残るといった感じにはなってない。
(部分だけ見てもしょうがないというのはそういう意味)
さすがに全く印象に残ったシーンがないという訳ではないけど。
あくまで物語上での重要なポイントで映像で主張してるわけではない。
映像も音楽も物語を描くための舞台装置に徹していたからなのでしょう。
それか映像や音楽に比べてストーリーの印象が強すぎるからなのかも。

見返して気づいたわけではなく本放送当時から実感してたことだけど。
この作品の生々しい感情描写はやっぱり凄いっすね。
エロゲーアニメという枠を外してもこの次元に達してるの多くないし。
ここまで真正面から恋愛ドラマを描いたのもアニメとしては希少だ。
当時、D.C.(1期)の後半とこれを同時に放送してたので何とも凄かったよ。
※キッズではなんと連続して放送してた
見てて時代が大きく変わったような気がした。

しかし、それから4年半の歳月が過ぎた今、あまり先には進んでない(爆)。
なにしろ以降のエロゲーアニメでこの作品と同等かそれ以上に生々しい
キャラ描写をした作品って3つぐらいしかないわけで……
※Canvas2とefとture tears
D.C.と君望から次のエポックメイキングのefまで4年もかかったから
次にそんな作品が出現するのは2011年頃?とか思ったりして。

映像特典について。
まず映像特典としては定番のノンクレジットOP・EDが。
なんとノンクレジットOPには放送版とDVD版の両方がついてたり。
それはつまりOP映像が放送とDVDでちょっと違うって意味でもある。
真ん中へんの羽が(水月の)手に落ちてくるカットの後、
DVDだと遥、水月の順にカメラが回り込むカットが入ってます。
でも放送時は遥のところだけ本編のカットを挿入してありました。

特別構成である2話や最終話のノンクレジットEDはついてません。
本編にクレジットが被ってて見にくいのでつけて欲しかったなと。

番宣やCMとイベントプロモーション映像もわりと定番だろうか。
中身は本編の印象的なカットを繋いだよくある宣伝映像です。
ただし5巻の未公開プロモーション映像だけはちょっと違います。
プロモーション映像と言えば作品のイメージを伝えるものですが、
これは水月と遥が孝之を巡って戦うロボットアニメなのです(爆)。
いったいどこの世界の君望だよ!とツッコミを入れておこう。

3巻には「Precious memories」のライブ映像なんてのも。
「美少女歌謡の夕ベ」と言うイベントから抜き出した映像みたいです。
この手のライブには行ったことがないのでちょっと新鮮かもしれん。
(ライブ会場が真っ黒だったのなら行ったことあるけど・笑)
遥の人(栗林みな実)が凄くカワイイ格好して歌ってたよ。

単品のDVDの話なので廉価BOXにも同じモノがついてるかは不明。
※レンタルDVDにはついてます

あと発売当時に店舗・枚数限定で配ってた特典DVDなんてのも。
確か3種類ぐらい有ったはず。だけど手元には1種類だけです。
叩き売ってるのを拾ってたから1種類でもついててラッキーです。
(どっかの通販で買ったら一緒についてきた)

手元にあるのは「涼宮家のお見舞い返し」とかいうやつ。
これにも「美少女歌謡の夕ベ」のライブ映像が入ってます。
「Rumbling hearts」「君が望む永遠」「Precious memories」の3曲分。
こちらにはそれぞれトーク部分が入ってるので映像特典のより長め。
ちなみに「Rumbling hearts」では遥のコスプレをして歌ってました
あとアニメの声優さんの2話アフレコ直後の取材映像なんてのも。
孝之の人が「見てくださいとは言いません。見ろ!」とか言ってる。

最後にもうひとつ。
作品の内容は全く関係ないことだけど。
作中で涼宮という名前が出てくるたびにハルヒを思い出します。
てゆーか遥とハルヒって音だと1文字しか違わないじゃないですか。
「すずみやはるか」と聞くたび余計な雑念が入ってしまうよ(汗)。


「イタズラなKiss 1〜6話」
4月からTBS系(3局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
原作は少女誌(別冊マーガレット)のマンガで読んだことはありません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(2巻までリリース済)
相原琴子は高校の入学式で代表の挨拶をした入江直樹に一目ぼれをした。
入学式の代表ということは当然入試の成績が一番だったということで。
そして成績順のクラスで1年から3年までずっと1組の天才だったのです。
そんな直樹くんと少しでも釣り合うようにと日々頑張った琴子だけど、
結局3年間ずっとどん尻のF組から這い上がることが出来なかった。
でも、せめてこの気持ちだけでもと決心をしてラブレターを渡すのだが、
直樹はいらないと冷たく言い放ち読んですらくれなかった……
※理由はバカな女は嫌いだから
琴子は振られたことと自分が何も見てなかったことにショックを受ける。
あんな冷血な奴のことなんかさっさと忘れてしまおうと思うのだった。
しかし皮肉な巡り合わせで琴子は直樹と一つ屋根の下で暮らすことに。
好きだった。今でも気持ちが残ってる。けれど相手には凄く嫌われてる。
琴子にとって嬉しいようで針のむしろのような日々が始まった。

とりあえずの第一印象は「なんか懐かしい」だったかな。
オープニングの曲や表現技法から本編のノリやキャラ絵まで
だいたい10〜20年ぐらい前のアニメを見てるような感じだし。
それもそのはずこの作品は連載が中断したのが10年ほど前だから。
※作者の多田かおるさんは連載中に事故で急逝されたのです
現実を描くことの多い少女マンガは時代の感性を強く反映するので
リアルタイムの人にとっては凄く共感できるという側面がある反面
時が経つほどに著しく陳腐化するという欠点もあるわけで……
(現実味のない少年マンガは陳腐化しにくい)
一昔前のアニメ、例えば「花より男子」のアニメと雰囲気が似てるのも
原作のテイストを忠実に再現するならむしろ必然だったりするのです。
懐かしいテイストなのにちゃんと今のアニメになってるのは感心したが。

ちなみに「ラブ★コン」が同じ別マの作品では2世代ぐらい新しいはず。
両者を見比べれば時代の感性の違いをより実感できるんじゃないかなと。
現実の生活を絡めたラブストーリーだからやってることは大差ないけど、
やってることが大差ないからこそ時代の違いが際立ってくるのです。

その「ラブ★コン」は2クールで16巻分の内容をやる高速展開でした。
そしてこちらはと言うと全23巻でしかも未完の続きを追加するそうな。
巻数から単純に話数を計算するとだいたい2年分(100話)ほどあるのに
それをたった2クールのアニメにしてるわけです。
比較するまでもなくエピソードを省略しまくった超高速展開ってことです。
あのエピソードがないとか言うだけ無駄だよ、とお断りしておきます。
見ててあまり端折られた感じがしないので上手くやってると思うけど。

で、肝心の中身ですが。これが予想以上に見てて楽しかった。
ちょっと懐かしいけど世代的に十分に付いていける歳なので(爆)。
琴子の前向きで元気で表情がくるくる変わるところも凄く楽しいし。
(図書館戦争のギャグ顔表現よりもこっちの方が見せ方が上手いね)
高速展開の副産物かはわからないけど、物語のテンポも凄くいいし。
喜怒哀楽のジェットコースターに乗ってるみたいで退屈しないのです。

あと、シチュエーションに対するリアクションがなにげに面白かった。
どんなシーンでも頭の中に予想してるリアクションと言うのがあって
その通りに展開してしまうとベタとか陳腐とか思ってしまうわけで。
だけどこの作品は微妙に予想とは違った反応が返ってくるのです。
例えば夏休みの宿題が終わらなくて直樹の部屋に忍び込んだ時の話。
忍び込もうと思う発想からしてもうすでに予想外ではありますが(笑)。
ここで(一緒の部屋の)裕樹の自由研究の「琴子の観察日記」を発見して
その内容に怒るだけではなく褒め称える内容を勝手に描き加えたり……
宿題のノートを借りようとしたら直樹にバレて襲われそうになったり。
そこで「好きだけど心の準備が」とかすっとぼけたことを言ってるし。
ここは冗談だけど本気で脅すつもりでもこの反応だと気が抜けるね。
脅したお詫びにノート貸してやると言われて抜けぬけと借りていくし。
リアクションが面白いのもだけど、ちゃっかりしてるのも楽しいっすね。

この作品はいきなり異性と同居というお約束のパターンを使ってます。
美少女モノでは超定番だけど実は少女マンガでもわりとよく使います
と、ずいぶん前にフルバのとこかなんかに書いたような記憶が。
まともな恋愛のプロセスだとかなり近しい関係になってからじゃないと
異性と同居というシチュエーションにはそうそう至らないわけで。
それ以前の関係でありながら身近で表情を見れるのは興味深いのです。
だから恋愛モノが中心になる少女マンガでよく使うのはむしろ必然かも。
美少女モノだって大半はラブコメだからいきなり異性と同居なわけで。
妹キャラを印象的に扱ってるのも異性と同居の変形みたいなもんです。

ちなみにこの作品だと二人の関係が通常より悪い状態から始まります。
なにしろ告白を門前払いだし、理由が「頭の悪い女は嫌い」だから。
つまり好きな相手にして、こっぴどく振られた相手との同居なわけで。
いきなり家が崩壊した時にもしやと思ったら、予想した通りの展開で。
こんな状態で同居するハメになった琴子にとても同情してしまいます。
まぁ、傍から見てる分にはとっても面白いけどな(爆)。


「スレイヤーズREVOLUTION 1〜4話」
7月からテレ東系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファンタジア文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは10/8から

90年代アニメの代表作の一つスレイヤーズの新作です。
※詳しいことは詳しいサイトを参照!
テレビシリーズとしては4度目の映像化で約10年ぶりのお目見えです。
久しぶりの映像化なので今の時代にあわせていろいろ進化してます……
なんてことは全くなく。とても新作とは思えないテイストです(爆)。
今時ありえない大味な色彩だし、キャラ描写も世界描写も超チープ。
(平均的に色使いのキレイなJ.C.STAFFでこの色使いなのが逆に凄い)
でも90年代のライトファンタジー全盛期はこんなアニメばかりでした。
こんな作品ばかりだったらとっくにアニメを卒業してたことでしょう。
実際に90年代頃はほとんど卒業状態で2000年過ぎに出戻ったわけだし。

そんな感じで良くも悪くも昔のまんまなこの作品。
当時この作品が大好きだった人ならすんなり親しめるんじゃないかと。
あとはライトファンタジーが好きなタイプなら楽しめるのかなと。
「ゼロの使い魔」が結構売れてるからその手のニーズは有るだろうし。
あちこち古いので現役世代にどの程度ウケるかまではわかりませんが。
てゆーかゼロ魔を見たとき帰ってきた90年代アニメだとか思ってたけど、
こーして新作として見るとゼロ魔とは明らかに時代の感性が違ってるね。
ゼロ魔はキャラ(主にルイズ)の表情のつけかたがとても細かかったし。
魔法の見せ方だってずいぶんと大味なこれと比べて洗練されてたから。
共通点は(ライトファンタジーらしく)舞台設定が薄っぺらいとこぐらい。
つまりゼロ魔は90年代アニメを今の感性で再構築したみたいな感じだね。
実はこれもそうしてくるのかなと密かに期待してたんですが……
手塗りがデジタル彩色になった以外はほぼそのまんまだよ。

まぁ、ノリはとてもいいので楽しめはしますが。


「君が望む永遠 Next Season 1〜3巻」
現在リリース中の30分×全4巻?のOVA。DVDレンタル。
原作は18禁の美少女恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDは3巻までリリース済
テレビ版とは違う遥ルートのアニメ化と聞いたような記憶があるけど
実際に見る限りはゲーム(やテレビ版)の未来の話みたいです。
いきなり遥が病院を退院するところからストーリーが始まるので。
遥を選んだっぽい内容なので遥ルートのアニメとも言えますが。

なんか全3巻だと思い込んでいたけど全4巻みたいです。
3巻の最後に次の巻の発売予告が入ってないけど……
公式にも4巻目の情報が全く載ってないし。
8月に出る予定だった4巻はいつになったら出るのでしょう?
BVのスケジュール表には10月まで載ってないんだけど。
さすがに3巻ラストのあのシーンで終わらないとは思いますが。

とは言え3巻までの内容も決して誉められたデキではないので
このままフェードアウトされてもあまりがっかりはしないかなと。
2〜3巻程度のエロゲーOVAにはろくでもないのが多いと最近書いたけど
ろくでもない作品の歴史をまたひとつ積み上げてしまったカンジだし。
アカネマニアックスの方はこれよりまだまともに見れたのに。
制作スタッフの格が違うといってしまえばそれまでだけど……

最初は全3巻でどーにかなるのか?とか思って見始めました。
そして病院を退院するとこから始まる展開にちょっと唖然としました。
そこまでの内容を省略しちゃって初見の人は理解できるのかなと。
随所に過去のシーンが思い出として挿入されてはいたけど。
てゆーか過去の思い出が多すぎでどこが未来の話やねん!って感じでした。
2巻を見終わった時点で、ほとんど総集編アニメだなって印象だったし。
(テレビ版の印象的なシーンと同じ構図を過去と現在で多用してる)
原作かテレビ版の内容を知らないと満足に理解できる内容ではないなと。

この展開で3巻で物語にケリがつくのか?と思いつつ見始めた3巻。
なんか茜の存在感が1、2巻よりもやたらと大きくなってました。
他のキャラを重点的に描くほど時間に余裕はないはずなのに。
と思って見てたら、どーやら3巻は茜がメインの回のようだった。
そこで実は2巻は美月がメインの回だったんだなと気づきました。
内容がほぼ(退院以前の)回想だったので視聴者へ説明してるとばかり。
全体で一本の話にも見える内容だったので意図に気づくのが遅れたよ。
つまりこれは遥・美月・茜のその後をそれぞれ描いた内容みたいです。
回想だらけでほとんど未来の内容はないけど。

そして3巻の最後が「なにそれ?」で終わります……
このまま終わりだったらDVDを叩き割りそうな気分です。誇張でなく。
とりあえずあともう1巻あることを知って少しだけ望みを繋ぎましたが。
せめてちゃんと作品として完結してくれることを望みます。


一日だけの道行 (08/7/16) 次へ 前へ
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余裕を持って用意してたはずがいつのまにか時間切れ直前に
というわけで今週も、、、いや今月もいっぱいいっぱいでお届けします(爆)。
いつになったらコードギアスの続きが見れるんやねん(泣)。
EPGの番組説明をうっかり見てしまって凄いネタバレをしちゃったよ……
よーするに「シャーリーが……」ってことです。

と言うわけで予定してたコミックお薦めを更新しました。6月分です。
いっぱいいっぱい(以下略)なので当然ながら今月も追加はありません。
実は1冊だけでも追加しようと読み返したんですが、コメントが……
しばらくコメントを書いてなかったから文章の組み方を忘れてるし(汗)。


「Genius Party」
2007年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
「制約は、ゼロ。」というキャッチコピーで
7人の映像クリエーターが想像力を発揮したオムニバス作品です。
まぁ、制約はゼロとか言っても時間(枠)の制約は有りそうだけど。
7本全部で100分程度なので1作あたり15分ぐらいしかないわけだし。
どれも映像的には凄いけど内容的にはちょっとしたモノに過ぎません。
それでも最後の「BABY BLUE」はキレイにまとまってて良かったよ。
短い時間でもこんなのが作れるんだ、と感心してしまったぐらい。

あと、1本づつ簡単に紹介とコメント。

「福島敦子 / GENIUS PARTY」※オープニング
見た目はシュールアニメ。現実とは全く違う理の世界の物語(たぶん)。
おそらくその世界ではごく当たり前の自然現象が展開しているカンジ。
何だか良くわからないけどみょーに力のある映像に惹きつけられます。
ロボットカーニバルのオープニングを彷彿とする感じで。

「河森正治 / 上海大竜」
見た目は普通のアニメ。舞台は昔の上海(戦後あたり?)らしい。
雰囲気のある描写だと感心してたらいきなり未来人とロボットが……
芸術系の作品かと思いきやとってもエンターティメントな作品でした。
手描きと3Dを自在に使い分けるところはさすが河森監督&サテライトだね。
(見てるときは誰かわからなかったけどクレジットを見て納得)

「木村真二 / デスティック・フォー」
見た目はフルCGの(まさに)人形劇。ゾンビの世界が舞台の話みたい。
ストーリーは簡単だけどとにかくアートワークにインパクトがある。
現実の模倣ではなく頭の中のイメージをCGで映像化することで
マンガチックだけどチープではない映像を作り上げることに成功してる。

「福山庸治 / ドアチャイム」
見た目は普通のアニメ。背景は水彩タッチで雰囲気のあるリアル系。
ストーリーはちょっと不思議な仕掛けが入ったショートショート風。
ごく普通の日常が突如として日常じゃなくなる展開がなかなか面白い。
ショートショートが短いアニメに凄く向いてることを知ったよ。

「二村秀樹 / LIMIT CYCLE」
見た目はバーチャルドラッグ。言葉で語れる内容は何ひとつありません。
延々と抽象的なセリフを抑揚をつけずに喋るので洗脳ビデオのようだ。
これはもしやお香でも焚いて見ながらトリップしろってことですか?
表現的には面白いけど、これだけは見てて退屈だった……

「湯浅政明 / 夢みるキカイ」
見た目はシュールアニメ。内容も考えるんじゃない感じるんだみたいな。
この作品を一言で表現するなら(視聴者が)夢を見てるような作品っすね。
シュールでエキセントリックだけど見てれば(内容の)理解はできます。
理屈で考えずに作り手の想像力をそのまま受け止めれば楽しめるハズ。

「渡辺信一郎 / BABY BLUE」
見た目は普通のアニメ。背景もキャラ絵もキャラ描写も超リアル系。
ストーリーはとても短いのになんとなくロードムービーのようです。
とにかく雰囲気が最高。そしてラストのシーンには結構来るモノが。
たった15分でも印象的な物語が描けることは驚きかもしれない。
他はともかくこれだけは見ることをオススメします。
※COWBOY BEBOPの監督さんですよ


「破天荒遊戯 1〜6話」
1月から一部の民放(6局)とAT-Xで深夜に放送してた全10話の新番組。
原作はスクエニ傍系(ZERO-SUM)のマンガで全巻持ってます。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(4巻までリリース済)
養父のいつもの気まぐれで旅をするはめに陥った少女ラゼル(10代後半?)。
うじうじ悩むのは性じゃないと、せっかくだから旅を楽しむことにした。
旅には道連れってことでいい感じに目に飛び込んだ青年も拾ったりして。
青年の名はアルゼイドと言って大切な人の敵を討つために旅してるらしい。
自分のでも誰のでも敵討ちなんて下らないと考えるラゼルはアルゼイドに
「あんたのクソつまらない人生を面白おかしくしてあげる」と言い放つ。
そして、(まさに)いつのまにか仲間に加わったバロックヒートを加えて
目的のない(こともない)自由気ままな旅を繰り広げるのだった。

やたらエピソード順が変わってて内容がずいぶん圧縮されてる。
とりあえずの印象というとそんな感じだろうか。
あまり記憶にない話が目立ったからオリジナルかと思ったけど
原作を確認したら全てのエピソードが原作に存在してたよ。
たったの10話なのにわざわざやる話か?と思うのが目立ったけど。
なんで印象的なエピソードを端折って枝葉の内容をやってんだろうと。
印象的な話は長いので収まらなかったってことなのかも知れんけど。
だからと言ってこんな中途半端な映像化をされてもな……

印象的なエピソードでアニメになってるのは
5、6話の「てのひらのたいよう」と8、9話の「ゆくさきをしらない」かな。
8、9話はまだ見てないのでどんな感じになってるかはわからないけど
5、6話に関しては今回見た中でも頭一つ抜けるぐらい印象的だったね。
どーせアニメ化してくれるならこのレベルの話でまとめて欲しかった。
原作の大ファンなので現状のレベルでも思ったよりは楽しめたけど
原作ファンだからこそこの程度の作品じゃないのに!って思いもある。

8、9話の「ゆくさきをしらない」はバロックヒート初登場のエピソードで
本来なら1話の次に入ってるべき内容なのでした。
てゆーか1話でいきなりひーたん(バロックヒート)が出現したのには唖然。
「遅れで合流した」と言ってるけど最初は面識自体が無いんじゃゴルァ!
アレンジするなとは言わないけど不整合をおこすようなのは勘弁してよ。
いきなり仲間になってるからこのエピソードをやらないのかと思ったら、
終盤のほうでやるというのもどーいう意図の構成なんだかさっぱりです。
アゼルの本当の親の話をそのへんに埋め込んでやるつもりなのかな?
※原作8巻の「故に少女は運命に至る」
アゼルの過去の話と旅の終わりでシリーズを終わらせてるっぽいし。

(アニメは)下から数えて5本指に入りそうなぐらい人気がないこの作品。
そんなこの作品の魅力を原作ファンのワタクシが教えて差し上げよう!(笑)
一言で言うなら言語センスですね。よーするに台詞回し。言葉の使い方。
と言っても生々しいセリフだとか心に響くセリフって意味ではなくて。
もちろん言葉使いは生っぽいし、心に響くセリフももちろんあります。
それよりラゼルを筆頭にした唇からマシンガンのようなセリフの嵐が、
キャラ同士のやり取りがボケとツッコミのような、ひたすらボケのような、
とにかく言葉で畳み掛けてくるそのノリが凄く面白いのです。原作は。
軽口を叩きながら結構キツイ内容をやるバランス感覚が楽しいのです。
血がドバトバ出て死にそうでもボケずにいられない感性が好きなんです。

そんなこの作品の良さがアニメで表現できてるかというと……
まぁ、それなりには表現できてるかなと。
唇からマシンガンな部分は時間に余裕のある回は結構再現できてる。
6話のトランプのとこなんて笑いすぎて腹が痛くなったぐらいだし。
※原作だと「君に贈ろう」の後の回の内容
でも原作の内容を圧縮してアニメにしてる回はかなり削られちゃってる。
内容を再現することを優先して関係ない部分を削るのは理解はできる。
でも、ノリノリの会話もこの作品の最も重要な要素の一つなわけで。
短い話を膨らませてる回も原作者の言語センスを再現できてないし。
こんなもんじゃないのに!と感じた回が少なくなかったりして。

さらに印象的なストーリーが必ずしも映像化されてないしで。
アニメ化は嬉しかったけどこれじゃ満点には程遠いなって感じ。


「一騎当千 Great Guardians 1〜5話」
7月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも(6月から)放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(GUM)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは9/25から

一騎当千の3度目のアニメです。
1期と2期はずいぶん間があいてたけど今回は早かったね。
2期のDVDがわりと売れてたからでしょうか?
そんな感じなので(?)スタッフは2期とほとんど同じです。
キャラ絵もほぼ2期と同じで孔明の髪の色が変わった(?)ぐらいかな。
時期は2期の戦いに決着がついたその後という感じみたいです。
内容的にはバトルの比率が大幅に減って日常のシーンが増えました。
キャラも南陽と成都のキャラを中心にほぼ固定したメンバーなので
2期みたいに次から次へと登場しては退場する構成ではありません。
※今作はキャラのテロップが入ってない

今回は2期から出てたキャラがほぼそのまま登場します。
なので2期を見てた方がキャラの配置や関係はわかりやすいかも。
まぁ、主要キャラは全て三国志に出てくる有名キャラなので
それを知ってればキャラの関係はだいたいわかるかと思いますが。
初登場した孫権なんかさすがに知らない人はいないだろうし。
(呉といえば孫策よりも孫権の方が先に出てくるぐらいで)

今回は今のところほとんど日常メインでまったりした展開です。
死んだはずの呂布が登場したのが今後の鍵になるっぽいけど。
日常がメインで人物が固定されててキャラの魅力がわかりやすいです。
2期は魅力ありそうなキャラが登場してはすぐに退場していく高速展開で
せっかくのキャラがもったいなかったので今回はずいぶん良い感じです。
相対的にバトルが少なくなったので物足りない人もいるかもだけど。
バトルシーンはおそらく回が進めば増えると思うので。

あと1期・2期に比べてずいぶん男キャラの比率が減りました。
モブには今でもいるけど存在感のあるキャラとしてはって意味で。
もともと美少女メインだったけどここまで女キャラだけになるとは。
さらに関羽の百合妄想シーンが(何度も)あったりして……
この作品はいったいどこへ向かってるんだろう?とか思ったり。

お約束のお色気シーンについて。
たぶん2期よりもかなりパワーアップしてます。
下着や裸がむやみやたらとあっけなく画面に出てきます。
5話の海に行く話での水着なんか普通の美少女アニメではサービスなのに
いつもよりもむしろ健全に見えてしまうほどです(笑)。

そして、そのまま放送したらまずいシーンも毎回それなりにあります。
実際、地上波の放送はかなり規制が入ってるみたいだし。
1話のAT-X放送版(規制なし)とMX放送版(規制あり)をざっと比較したら
予想してたよりもかなり大幅に規制が入ってて驚いたぐらいです。
乳首が見えてるとこと乳をもむとこは規制してるのを予想してたけど、
パンツが見えてるとこや胸がはだけてるとこまで規制が入ってるとは。
※バトルで胸のあたりが破けて肌が見えるのがこの作品のお約束
2期は地上波でも普通に流してたのにね……
つまり地上波ではわからないけど今回もやたらとパンツは見えてます。

比較してて表現規制のパターンがある程度わかりました。
画面の端にパンツや乳が見えてる場合はズーム&パンでごまかしてる。
ワイド素材を4:3で放送してるのは構図を細工し易いからなのでしょう。
パンではっきり見えてる場合はパン動作の一部または全部を無しに。
(全部パンから途中まで静止で途中からパンになってたり)
構図をいじりようがない場合はそのカット切り替えが無くなってたり、
動画が静止画になってたりすることも(乳をもむとこ)。
そしてカットを差し替えられない最悪の場合は画面に真っ白なマスクが。
※GIRLSブラボーの地上波の規制と同じ
つまり地上波だと最後のしかわからないけど他にも大量にあるのです。


いけない青木先生! (08/7/6) 次へ 前へ
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あと少しで4月の新番組が見終わります。
もう7月の新番組が始まってますがね……


「こどものじかん 1〜2巻」
去年の10月から一部の民放(2局)で深夜に放送してた新番組。DVDレンタル。
原作は青年誌(コミックハイ!)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDは全巻リリース済
小学校教師になった青木大介は欠員でいきなり担任を任されることになる。
教師の経験がなく右も左もわからない彼だったが意欲だけは十分にあった。
小学3年生の担任として頼れるお兄さんのようになれればいいと思ってた。
そんなことを考えつつ扉を開けたら、中には着替えてる最中の女子が……
さっそく青木先生にはエロ教師のレッテルがつきました(爆)
裸を見られたから私が彼女ね!とか言う九重りんというマセガキはいるし、
みんな元気な盛りで手に負えないし、ずっと不登校の生徒もいたりするし。
前任の教師の辞職の原因が誰かに嫌がらせを受けていたかららしいとか。
新任からいきなり問題山積な青木先生の教師生活の明日はどっちだ?
りんの猛アタックの前に青木先生が屈する日が来たりするのか!?

放送直前にテレ玉の放送がキャンセルされてしまったのでレンタルです。
うちのCATVは千葉テレビだけ入らないから……
と言うわけですっかり話題から取り残された今ごろになりました。
ちゃんと録画しながら見れてない作品もゴロゴロしてますけど(汗)。

直前に放送がキャンセルされるほど過激な内容だと思うかもしれない。
確かにある意味では凄く過激というかチャレンジャなー内容です。
でもいわゆるお色気路線のような視覚的な過激さではなかったりする。
むしろ大胆な設定を使いながら凄くまともな内容なことにビックリだ。
以前は「青春ビンタ」なんて露骨にエロいマンガを描いてたのに……
(さらに過去に遡ると少女マンガを描いてた人だったりする)
コミックハイ!だから安易な設定の媚びたマンガで載るはずもないか。
あと今まで読んだこの作者の作品の中でコレが一番面白かった。

放送は見れなかった&ネット配信は見てないので
DVDと比べてどのへんに規制が入ってたかはわかりません。
DVDで見る限りここはヤバいかなと思われるシーンも少しはあるけど
大半はそのまま流してもそんなに問題なさそうな気がしました。
(ブラを買いに行ったお店で乳もんでるのはさすがに無理かも)
つーか放送時の規制が入ってるTo LOVEるの方がよっぽどエロいし(笑)。
つまり視覚的なエロスを目的に見るような作品ではないってことで。
製作側は視聴制限をつけないでも行けると思ってたぐらいだから。
確かに視覚的には大丈夫だが、、、内容的には全然大丈夫じゃない(爆)。
特にセリフはかなりギリギリ(アウト?)な単語がてんこもりです。
童貞とか包茎とか指フェラとか筆下ろしとか単語だけならエロアニメ。
黒ちゃんなんか青木先生の呼び名が毎回「童貞」なんですけど……
原作の1巻ではそこまで呼び名をハッキリ固定してないのに。

DVDを見た後に原作コミックスを確認してみました。
表現のレベル(過激さ)はアニメと原作でそんなに差はないです。
下着や裸が出る率がアニメだと多少抑えてるかなってぐらいで。
と言っても原作がアニメより凄くエロいわけではないので念のため。
ストーリー的にも原作もアニメもそんなに大差は無いかなと。
ただ、やってる内容は大差ないけど構成はずいぶん違います

DVDの2巻4話までが原作コミックス1巻分にぴったり対応していて、
個々のエピソードを組み直して1話毎に一つの流れを作ってあります。
特に1話の構成は原作に比べて感情が強く伝わる感じになってるなと。
期待して失望して見直して助けられての流れがなかなかに絶妙だし。
りんが青木先生を好きになったきっかけがハッキリと見えるので。
原作は軽口からいつのまにか本気へ変化しててわかりにくいんだよ。

あと1話ごとに簡単に(なってない)コメント。

1話は原作の1時間目と2時間目と3時間目の一部を元に再構成してあります。
美々の話と猫の話を織り込んだおかげでいろんな説得力が増してます。
例えばりんの話を信じたのは猫のシーンで言った言葉が効いてるわけだし。
※原作にはそのセリフはない
先生を好きになったきっかけについても上に書いてある通りなわけで。
原作は知ってたのに予想外に感動的な内容でちょっと来ちゃったよ(何が)。
あと、りんが教師への嫌がらせを自分から明かすシーンがゾクっと来た。
ここは原作と全然違っててカワイイだけじゃないのを強く印象づけてます。

2話は原作の3時間目と5時間目を元に再構成してあります。
この回も2回分の内容を織り込んだおかげでいろんな説得力が(以下略)
例えば黒ちゃんのりんへの(報われない)思いがより印象的になってる。
先生と生徒(小学3年生)も報われないけど女同士もまず報われないしね。
テスト100点のご褒美をだっこにしたのも上手いアレンジだったなと。
そこで先生から好きだと言わせたのも最初から計算したような展開だし。
※原作のだっこのシーンはテストのご褒美ではない
授業でりんが自分を悪者にしてでも先生を助けてるのも印象的だった。
それに青木先生が自分で気づくプロセスが入ってるのも良かったよ。

3話は原作の4時間目を元にパワーアップ&再構成してあります。
この回だけ他の3話と違って1回分を元に内容を大きく膨らませてます。
(シーンの順序は原作とアニメで大幅に違ってますが)
そんなに初めてのブラのエピソードを強調したいのですか!!!(爆)
この回は黒ちゃんの股間スナイパーっぷりが強く印象に残りました。
あと黒ちゃんのりん好き好きっぷり(以下略)ベットでもだえてるし(笑)。
原作ではたいして出番のない宝院先生の空回りっぷりも面白かったよ。
先生がりんに美々のブラを頼んだ時には解決済みだったのは上手い構成だね。
頼みごとのお礼(ぎゅっと抱きしめて)を要求して即貰っちゃたりするし。
ベビードールを赤ちゃん人形と解釈して扉を開けるのも違った意味で凄いよ。
ベビードールと言ったら下着だろ!下着!
※ここは原作と同じです

4話は原作の6時間目と7時間目をベースに少しだけアレンジしてます。
この回は原作が2話で一つの話なのでほとんどそのまんまの内容です。
ここでりんには両親が居ないという家庭の事情が出てくるのです。
つまり精神的に早熟なのは家庭の事情が多少なりと影響してたわけです。
原作でここに至った時、ちゃんと考えて作ってるじゃん!と感心したよ。
efのみやこが料理が上手いのも(冷えた)家庭の事情が影響してるわけで。
キャラ設定とキャラの環境の整合性をきちんととってるのが好感触でした。
本来ならこれは全ての作品がやってて当然のことなんですがね。

好きな相手に優しくされたら嬉しいけど、それが同情の優しさだったら……
家庭の事情を知られたくなかったのは、同情して欲しくなかったからだし。
みやこも同情して欲しくないから自分の事情は一切明かさなかったしね。
そんなこともわからんのかこのボケ教師が!!とか思いながら見てました。
知っても態度を変えないぐらいの(精神的に)大人になってください。早く。
(授業をフォローされてる時点でどっちが成熟してるんだかって感じだし)

さて、予想以上に面白かったので時間を作って続きを見ようかな。原作も。

※レンタルDVDには本編しか入ってません


「D.C.II S.S. 〜ダ・カーポII セカンドシーズン〜 13話」
あと1話なので最後まで見てみました。
最後まで見た感想も前回同様「もっと上手いやり方(以下略)」でしたが。
後半(D.C.II S.S.)で一番感動的なのは13話ではなく12話だったりするし。
このへんがまさしくこの作品の構成力の弱さを象徴してるわけです。
それぞれefの11話の最後と12話のクライマックスと比べてみればいい。
12話の最後はそこそこ勝負になってるのに13話は全然なわけで。
(勝負になってるのはそこだけですが)
しかもこっちは奇跡を大盤振る舞いをしてるのにこの程度なんだから……

ちなみに前回書いた未来図うんぬんですが。
ほぼイメージどおりの展開になっておりました。
てゆーかクリパの人形劇でやった内容をまんまトレースしてたから。
シチュエーションを重ねるのを物語作法の常套手段ではあるけど
もう少し先が読めないような使い方をしないとまずいのでは?
どうせ奇跡が起きるんだろ?と思われると12話最後の衝撃が半減するよ。

あと、最終話の展開を見てて思ったこと。
音姫と由夢も一度完全に忘れてしまうべきだったんじゃないかなと。
途中までみんなに忘れられそして消えるという展開だったわけだし。
音姫と由夢が忘れないうちに消えてしまったけど。
本来なら12話のラストでは音姫はほとんど忘れてるべきだったんだよ。
(由夢は別れた直後に忘れてしまってそれが消えるキッカケに)
そして13話の冒頭では全て忘れてしまった状態で始まるべきだった。

みんな忘れてしまったけど存在してた痕跡はあちこちに残ってるわけで。
音姫と由夢は最も近い存在だからそれだけ痕跡も多く残ってたわけです。
記憶にはないのにそこには確かに誰かがいた痕跡が残ってる。
(本来は写真の姿も消えてるべき)
記憶にはないのに心の中にぽっかりと大きな空洞が開いている
そこに疑問をもって二人や友人たちは痕跡を拾い集めていくのです。

みんなが存在を忘れてしまえば存在していないのと同じわけで。
逆にみんなが居ると考えるならそこに存在してると言えるわけだ。
みんなが忘れて消えるなら、思い出すことで現われる方がそれっぽい。
それこそ、みんなの強い想いが奇跡を起こしたって感じになるし。
こっちの方が多少マシだったんじゃないかと思うけど、どーですか?

まぁ、この作品の問題点はそこだけじゃないので、
ちょっとぐらい手を入れても劇的に良くなったりはしませんが。
物語をパーツレベルに分解して根本から再構成するぐらいやらないと。
表情のつけかたは致命的なD.C.S.S.に比べて凄くマシだったんだけどね。
ストーリーの構成に難がありすぎで……
D.C.(1作目)の素晴らしい感動再びという期待にはほど遠かった。
(efが5年越しのその期待を叶えてくれましたが)


「ストレンヂア 無皇刃譚」
2007年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
刀があり武士がいて下克上のあった戦乱の世。日本のどこか(架空の場所)。
何らかの理由で追われる犬を連れた一人の少年がいた。名は仔太郎。
(てっきりどっかの領主の子供かと思ってたよ)
一方、過去の出来事から刀を封印し名を捨てた男がいた。通称名無し。
二人はある廃屋で出会い、行きがかりで男が少年を助けたことから、
男と少年と犬は少年の目的地までしばし一緒に旅をすることになる。
男の力をみこんで礼をすることを条件に少年が頼み込んだのである。
金銭の関係だったから少年は男をイマイチ信用できなかったのだが。
そんな二人も一緒に旅を続けるうちに互いに親しみを覚えていった

見終ってまず思ったのがストーリーがまともな映画、だったかな。
そんな印象もどうかと思うけど最近のアニメ映画は酷いの多いから……
そうでなくても客引きのために演技の微妙な人を使う作品が多いのに、
ストーリーまでダメだったら何を楽しめばいいの?って感じだし。
(演技の微妙な人が出てくるのはこの作品も例外ではないが)
そーいう意味で映画としての及第点には達してるなという感じです。

ストーリーがまともと言っても素晴らしいという意味ではないよ。
どっちかと言うと物語的にはシンプルでむしろ地味なぐらいです。
いかにも時代劇な世界だから土色で見栄えの良くはない舞台だし。
序盤はかなり淡々とした展開で見てて退屈といえなくもないわけで。
そんな淡々とした展開に鋭い剣戟が挿入されメリハリがついてるのです。
そして最後の舞台では役者が勢ぞろいして派手な大立ち回りをします
全ての役者や要素がクライマックスの一点に向けて集約していくのも
終盤に派手に盛り上がって行くのも実に映画的な構成だなと思ったよ。
アクションを見せるためにあえて内容を詰め込まなかったのも良かった。
理解し易くてカタルシスを感じるので最後はそれなりに感動できたから。

この作品の売りは上にも書いてあるけど(剣戟)アクションです。
アニメーション動画技術を最大限に駆使して凄い絵を見せてくれます。
枚数制限のきついテレビアニメでは決してできない動きが満載です。
クライマックスの舞台なんて20分もひたすら動かしまくってます。
今の日本のアニメは本気を出せばここまでできるんだぜって感じだよ。
考えてみたら実写で人間を切りまくるのはかなり無理が有るので
まさにアニメだからここまで動きを表現できたと言えなくもない。
新世代の時代劇映画の誕生みたいな表現も言い過ぎではないかなと。
雰囲気や物語作法も(旧来の)邦画のやり方を踏襲してるしね。
※テレビドラマ的な映画ではないって意味

あと印象的だったのはものすごく大掛かりな仕掛けが登場するところ。
もろこし(中国の明)から来た異人が何らかの意図で作るのです。
最初その見た目から強大な威力持つ兵器みたいなものかなと思ったよ。
よーするに時代劇には相応しくないファンタジーな道具なのかなと。
しかし実際は巨大な仕掛けはただ一人の子供から血を抜くためだった。
さらにその仕掛けは皇帝の不老不死のためのモノだったという……
※この世界で不老不死が現実に可能なわけではない
錬金術的というかバカバカしいことを大掛かりにやってたわけなのです。
ああ、なんかとっても時代劇っぽい!と妙な感心をしてしまったよ。
そこもストーリーがまともだと感じた一端ではあるかな。


「純情ロマンチカ 1〜5話」
4月から一部の民放(14局)とBS日テレで深夜に放送してた新番組。
原作はBL誌(CIEL)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
第一印象は最悪だったけど、いつのまにか気になる存在になっていた。
なんて少女マンガではお約束過ぎる展開のラブストーリーです。
ただ普通と違ったのは、恋をした人と恋した相手の両方が男なところ。
まぁボーイズラブな世界では男が男に恋するのはごく当たり前なのですが。
さらにBLカップルの知り合いにBLカップルが出てくるのもわりとお約束。
それはもう犬も歩けばホモに当たるとでも言いたくなるぐらいに(爆)。
※まともな導入ストーリーは公式サイトを参照

にしても毎週(男同士の)エッチシーンを放送するとは豪胆な作品だ……
確かに局部が見えないようにカメラワークで工夫してはいるけどさ。
絵さえなければここまでやっても大丈夫なんだ?という感慨があったり。
そーいやげんしけん2でも似たようなことを考えたっけ。
ここまでストレートなBLモノをテレビ放送してることにも感慨があるね。
今までにやったのはわりと「なんちゃって」レベルが多かったし。
あと今までの作品はお世辞にもデキがイイとは言い難いのが多かった。
BLマンガをそれなりに知ってる人間からすると今までのBL風味アニメは
何でこんなに酷い作品ばかりなんだろうって思ってたわけで。
やっとまともに視聴に耐えうるBLモノがでてきたって意味でも感慨が。
(美少女モノだって最初はホントに酷かったけどね)

実はこの作者の人は結構ファンだったりする。
たぶんストーリーテラーとしての技巧と表現のセンスに惹かれたのでしょう。
「海に眠る花」(もちろんBLです)なんて凄く熱心に読んでたのを覚えてるよ。
他にも時代物の雰囲気が好きでそのへんをわりと読んでたみたいです。
で、この作品は……1巻だけ読んで2巻は買ったまま放置プレイだった(爆)。
手元に有ったのでアニメを見た後に比較の意味もこめて読んでみましたが。

アニメを見て、原作も読んでみて、なんで放置プレイだったかわかったよ。
これ2本立て(正確には3本立てみたい)のストーリーだったんだね。
※純情ロマンチカと純情エゴイスト(+純情テロリスト?)
物語があっち行ったりこっち行ったりするせいで惹きが弱かったらしい。
あと、他の作品に比べて舞台装置が普通すぎたせいも多少はあるかもね。
つまり男同士という以外は(ベタベタの)恋愛モノでしかないわけで。
悪くはないんだけど、もっと他に惹きつける作品がある、と思ったご様子。
原作の物語があっちこっちに行く構成はアニメでもそのまんまです。
ぶっちゃけこの構成のまま映像化して欲しくなかった……
ずっとロマンチカ組で構成されてたら評価(面白さ)は5割増だったのに。

せっかくなので原作とアニメの違いも。
アニメはほぼ原作に沿って構成されてるようです。5話までは。
ロマンチカ(1/2話)→エゴイスト(3話)→ロマンチカ(4話)→エゴイスト(5話)
な構成も原作の2巻までに収録されてるエピソード順と全く同じなのです。
そして恐らく6話で2巻分が終わりなので12話だと4巻までアニメ化かな?
※2クール目をそのうちやるという噂が
あと細部の内容についてはロマンチカ組がほぼ原作そのまんまで、
エゴイスト組が原作の内容を多少圧縮した感じになってるみたい。
3話なんか原作の2回分を再構成して若干展開が変わってたし。
と言ってもよくあるパーツの組み直しで大筋では大差ないですが。
あの随所に出てくるギャグっぽい表現も原作そのまんまですよ。

あと、これは原作を知ってる人ならわかりきった話でしょうが、
エッチシーンは原作に比べてとってもマイルドになってます(笑)。
あれでマイルド?とか思うかもだけど原作はあんなもんじゃないよ。
そもそも原作のまんまの表現ではさすがに放送できないと思われます。
カメラワークで誤魔化してるとはいえ毎週エッチを流してるだけで凄いが。
最近の美少女モノみたくDVDだと濡れ場がパワーアップしてたりしてな。
※DVDの映像はディレクターズカット版だそうな

ところで男でBLモノを書いてる人って現実にいるんかね?
男性名をつけてる人は腐るほどおりますが。


「ソウルイーター 1〜9話」
4月からテレビ東京系(6局)で夕方と深夜に放送してる新番組。
BSジャパンとAT-X(6月〜)でも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(ガンガン)のマンガで読んだことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/22から
かつて鬼神と化した魂によって世界が恐怖のどん底に落ちたことがあった。
その経験から、再びそんな時代がやってこないようにある機構は生まれた。
職人と武器を育成する死神武器職人専門学校「(通称)死武専」が。
※武器=武器に変異する人・職人=その武器を扱える人
職人と武器は自らを鍛えて最終的に死神の武器デスサイズを作るのが目的。
修行として鬼神の卵を刈ることで鬼神の出現をも未然に防いでいた。
この物語は最強のデスサイズを作ることを目指す鎌職人マカと魔鎌ソウル、
暗器職人ブラックスターと魔暗器の椿、死神の息子キッドとトンプソン姉妹の
3組のコンビたちによる笑いと涙の(?)の成長物語である。はず。

夕方と深夜で共鳴放送とか言ってるやつです。
レイトショー(深夜)のしか録画してないのでどう違うかは知らん!
(深夜のほうが少しだけ内容が多いとか?)
深夜のほうが多少お色気が増えてるとか有るかもしれないけど、
そもそもこの作品はたいしてお色気シーンはありませんがな。

肝心のこの作品の印象について。
まず絵が凄いね!アクション表現がダイナミックでインパクト大だよ。
夕方放送してた少年誌のアクション作品では最も凄いかもしれん。
そして思いのほかギャグが強めでノリが異常に良かったりして。
特に冒頭の3話分はアクションとギャグが絶妙に両立してて凄く面白い。
大して中身はないのにノリとハッタリですっごく面白く感じたのでした。
このへんは監督の五十嵐卓哉さんの力量による部分が大きいのかも。
※桜蘭高校ホスト部の監督さんです
そして4話以降も3話までと同様のノリなら最高だったかもしれない。

4話以降もギャグ要素が無くなってしまうわけではなくて、
むしろ1話まるごとギャグみたいな回まであったりする。
エクスカリバー(聖剣)の回とかな。
何回か前からさんざん登場を煽るからどんなに凄いのかと思えば……
確かに想像を絶するほど凄かったけどさ。違った意味で(笑)

そんなギャグ回が存在する代わりにマジメ路線の回も増えてます。
4話以降はマジメ→マジメ→ギャグの順になってる
マジメ路線な回でもギャグを入れようと思えば入れられるけどね。
4〜5話は多少ギャグ要素も入ってたし。
しかし7〜8話はギャグ要素がほぼ皆無でありました。
理由は簡単で戦ってる相手がマカたちに比べて強すぎるからです。
遊びなんか入れたら勝てないからです。入れなくても勝ててないが(爆)。
4〜5話のシュタイン先生もそうだけどいきなり敵が強すぎじゃね?
もう少しザコ敵と戦って経験値をつむ展開が有っていいと思うのだけど。
それならギャグ要素を散りばめても何とかなりそうだし。

マジメなアクション展開でも映像に力があるので見ごたえはあります。
アクション作品が好きな人ならそれだけでも十分楽しめると思います。
ただ私的にはこの手のキャラや舞台にあまり説得力が無い作品の場合、
ノリとハッタリで強引に見せてくれたほうが楽しめるかなと。
つまりアクションとギャグが両立してた3話までの方が良かったなと。

そうそう、1話のマカは唖然とするほど下手でした……


「MURDER PRINCESS 1〜2巻」
去年リリースされた30分×全6巻のOVA。DVDレンタル(各2話収録)。
原作は角川系(電撃帝王)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDは全巻リリース済
中世っぽい世界。魔法と魔物が存在するファンタジーな世界。
とある小さな王国の城でクーデターが発生し広間へと逆賊が迫ってた。
王は傷つき息が絶え継承者のカイトは他国へ遠征中で留守だった。
一人残された王女アリタは少ない護衛を伴い城から脱出しようとした。
自分の身代わりとして城に残してきた侍女ミラノの身を案じながら。
※姿が似てて王女ととても親しい関係という設定
城を脱出して国境へと急ぐアリタの目前に巨大な魔物が出現する。
護衛を殺され必死で魔物から逃げたアリタは崖から転落してしまう。
崖の前にいた凄腕の賞金稼ぎファリスにぶつかり一緒に巻き込んで。
とても助からない高さから落ちながら奇跡的に助かった二人。
しかし死を同時に垣間見た二人は精神が入れ替わってしまったのだ。
アリタは自分の姿で勇ましく剣を振るうファリスにあるお願いをした。
その姿で国を救って欲しいと、お礼に私の全てを自由にしていいと。

原作は1巻だけ読んでばばーんと処分したぐらいイマイチだったので
あまり期待せずに見始めたのですが思ったよりは楽しめたなって感じ。
特にアリタとミラノの関係がそれなりに感動できる内容だったので。
ここ実は原作には身代わりの侍女ミラノという設定が無いらしい……
(原作はとっくに処分してて手元にないので確認はできません)
ってことは感動的なシチュエーションのいくつかは原作にないのか。
原作の記憶よりも面白く感じたのは決して気のせいじゃないのかも。
アニメ化の時のアレンジがなかなか上手く行ったということでしょう。
まぁ、元がかなりアレだったのでマシになってもそれなりですが。

この作品は一言でいうと(へっぽこな)ライトファンタジーです。
舞台設定やキャラメイクに説得力とかを期待するだけ無駄です。
(体が入れ替わる説得力とか期待する以前の作品だから)
アクションシーンはそれなりに派手だけど緊張感もあまり無いです。
(テレビの凄いアクション作品よりはあきらかに落ちます)
ストーリーも全体の流れが有って無いようなグダグダな感じです。
一応終盤(5巻あたり)には大きな世界の謎が明かされるらしいけど。
でかい風呂敷を広げてるわりに大したことをやってない気がします。
と、懇切丁寧に「くそったれ!」と評したくなる内容なのでした。
だからこの作品は元がかなりアレなんですってば……
むしろそんな作品に少しでも見れるところができたことが驚きだよ。

アリタとミラノ(侍女と元王女)の関係を中心にして設定を大幅に変えて
根本から物語を組み直したらもっとマシな作品になってたかもね。
それはもはやMURDER PRINCESSではないけども(爆)。
てゆーか現状でもちっとも虐殺姫じゃないけどな!

※レンタルDVDには本編しか入ってません

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