もっと上手くやれば…… (08/6/26) 次へ 前へ
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1回遅れでコミックお薦めを更新しました。5月分です。
更新が遅れたぐらいなので当然(?)のように今月も追加はありません。
入れるものが無くなっててかなりやばい今日この頃です。


「DVD ef - a tale of memories. 1〜6巻」
DVDレンタルで借りて改めて見てみました。
買いましたと言えないのが悲しい……
いつか全巻揃う日が来るといいな

内容については前にさんざん書いたので今回はDVDでの違いについて。
これだけを通して見た印象としては、キャラ絵の修正はほとんど無くて、
後処理にはかなり手が入ってるっぽいなって感じでした。
で、思い立って8話だけ詳細に比較したらあまりに違いが多くてビックリ。
(8話を比較したことに深い意味は無い)
と言っても印象どおりキャラ絵の作画修正とかはほとんどなくて、
しかもその修正されてるキャラ絵も元絵と大差なかったりして。
それより画面全体の配色や光と影の処理などの変更が大半でした。
あとは間違い探しのような服とかの細かいミスの修正がいくつか。
放送時も十分に完成してると思ってたけどDVDはより完成度が高いすね。
※違いの詳細は最後に

放送時は絵が変だったからDVDで修正するというのはありがちだけど
作画以外の後処理をここまで手を入れるのは新房さん以外だと珍しいね。
新房組副長(?)の大沼心さんだし手法を踏襲してても不思議はないが。
まめに服を着替えるのも新房さんの手法を踏襲したのかな?
(千尋なんか10種類ぐらい着替えてたり)

あと放送時と変更になってるのがエンディングです。
放送時はみやこEDが4回あったけどDVDだと千尋EDが4回になってます
※3話みやこ→景・5話景→千尋
これは作品の中でのキャラの比重を考えると妥当な変更だと思われます。
あと細かいとこだとみやこEDのcho.2が3話から1話に移動してます。
※「ef - a tale of memories. 全楽曲」にも反映済

放送よりDVDが長い回もあります。
3話と10話だけDVDが1分30秒ほど長くなってるのです。
このうち10話は放送時にオープニングをカットして収めてました。
そして3話も制作時にはオープニングをカットする予定だったのかも。
でも2話までオープニングがないのに3話もカットはさすがにと思って
本編の内容をカットする方向に転換したのかもしれない。
※カットされてるのは11'58"〜13'03"と13'56"〜14'21"

ちなみに放送時がカットだという解釈は未放送カット前後の繋ぎかた。
教室のカットの前後の木漏れ日カットと空カットを繋いであるので。
ふつう意図してこんな画面の繋ぎ方はしないはずだから。
(でもカットしたことをごまかし易い繋ぎ方でもある)

これらのDVDでの変更分のうち本編が長いのを除くと
再放送時はDVDと同じになってる可能性が少なからずあります。
キッズとか2度目の放送はDVDマスターで放送すること多いし。
7月からtvkで再放送するらしいけどそれはDVD版かもしれない。
※今やってるAT-Xの再放送は初回放送版と同じ
にしても深夜アニメを地上波の同じ局で1年以内に再放送って珍しいね。

映像特典としてはまずノンクレジットOP/EDという定番のがあります。
※レンタルDVDはセルDVDと同じ内容みたい
ただしEDの方は余分だったり足りなかったりと半端に収録されてます
例えば景EDの3話と4話が収録されてるけど9話(cho.2)は収録されてないし。
千尋EDも5話と6話が収録されてるけど11話(cho.2)が収録されてない。
OPは3話Verと12話Verだけ収録されてて、7話以降のはありません。
どうせ収録するなら全話収録すれば良かったのでは?(月詠はそう)

あと放送で流れてたCMが一通り入ってます。これは結構嬉しい。
※ジェネオン関係のみでドラマCDのは入ってない
サントラのCMの30秒バージョンは公式トップ以外では初めて見たよ。
あとブログパーツと同じ1巻バージョンと2巻バージョンの間の
2巻バージョンのプロト版みたいな字がいっぱい出るのも初めて見た。
ちなみに現在の公式トップの映像は入ってなかったです。
あれはCM映像じゃないのか?それとも単にDVD収録タイミングの問題?

「euphoric field」の(未使用?)プロモビデオも2種類収録されてます。
日本語のminoriバージョンと英語のシャフトバージョンが。
シャフトバージョンはアニメの名場面を音楽に合わせて繋いだやつです。
minoriバージョンはシングルの実写CMと同じ素材を編集したやつみたい。
よく見ると監督が堤京介って書いてあるよ……
(実はシングルの実写CMにもそう書いてある)
ってことはこの女の子は景という設定だったのか!!!今気づいた(汗)。

最後に8話のDVDでの変更の詳細。
時間はその話の冒頭からの時間で「〜」は一連のシーンと言う意味。

0'00"〜 噴水の照明の色が違う。みやこに光があたってる。光と影が多少違う。
0'13" みやこが投げた携帯の動きが多少違う。
0'25" 紘の自転車の位置が違う。全体の配色が違う。
0'31" キャラの位置が違う。
0'34" キャラが色つきに。
0'38"〜 シャワーの表現が違う。キャラの配色が違う。
0'40" キャラ絵が違う。
0'48" レイアウトとキャラ絵が違う。風呂用具を追加。
0'49"〜 湯気が薄くなってる。
1'18" みやこの動画が大幅に増えてる。光と影が多少違う。
1'34" 柵と草の形が違う。影のつき方が違う。全体の色が違う。
3'16" 1階の生徒の位置が違う。
3'25" 千尋の正面の本が消えてる(ミスを修正)。
4'29" 手前の柵の形が違う。紘の服が違う(ミスを修正)。
4'35" 背景のパースが違う。紘の服が違う(ミスを修正)。
5'14"〜 光と影が多少違う。羽の動きが全く違う。
5'28"〜 小さな文字が違う&動きがある。色が微妙に違う。
5'58" キャラ・海・浜辺の位置が違う。全体の色が多少違う。
6'30" キャラ絵が違う(向きが少し違う)。
6'32" キャラの位置が違う。
6'41" キャラの位置が違う。海の波が違う。
7'02" キャラの位置が違う。
7'33" キャラ絵が違う(あまり違いはない)。光と影が多少違う。
7'54" キャラも含めて画面全体が少し引いてる。
9'12" パンの袋のデザインが違う。影が多少違う。
9'17" 手前のパイプが暗くなってる。
9'20" 屋上の設備?のシルエットが全く違う。
9'34" 手前の柵の形が違う。
9'37" 背景の位置が違う。
9'46" 背景のパースが違う。
10'08" 坂の絵が少し引いてる(同じ絵で)。
11'03" キャラの位置が違う。
11'18" 11'20" 頭のハイライトが違う。
11'26" カラーリングが青系に。
11'48" ステータス表示のサイズが違う。全体の色が多少違う。
12'01" 「もともと好きだった」のカット切り替えが無しに。
12'10"〜 海の表現が違う。キャラと柵が暗くなってる。空の色が違う。
13'39" スタンドの光の表現が違う。
13'55" ズームインを無しに。ディスプレイの輝きが弱めに。
14'03"〜 料理の色が多少違う。花の色が違う。影のつき方が違う。
テーブルクロスの模様を追加。蝋燭の炎が動いてる。全体の色が微妙に違う。
14'03" 花瓶の色を変更(ミスを修正)。
14'05" テーブル・皿の色を変更(ミスを修正)。
14'19"〜 湯気が薄くなってる。水面のゆらめきを追加。
14'49" 赤い顔を白っぽく。
14'55"〜 暗いカットは全体に少し明るく。全体の光の色を変更。
17'06" 手前に柵と草を追加。
19'38" 小さな文字が目立つように。シルエットに被る模様が明るく。
イメージ画が動いてる(スライドやズーム)。
19'49"〜 全体の光の色を変更。
20'39" カラーリングが黄系に。
20'47" 千尋の前に鏡を追加(ミスを修正)。
23'01" アンテナの横のハートマークが消えてる。
23'11"〜 公衆電話の電話機が全く違う。

8話の比較にえらい時間がかかったので他の回もやるかは何とも。


「D.C.II S.S. 〜ダ・カーポII セカンドシーズン〜 1〜12話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の美少女恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(1巻はリリース済)

ホントはここまで見るつもりは無かったんだけど……
嫌な予感ばかりを匂わせていつまでも話は動き出さないし、
動き出したら先が気になってついつい次の話って感じで。
ここまで見るんだったらもう少し待って最後まで見ればよかったね。
この先の考えうる物語の行方は二つしか無いだろうし。
たぶんああなるだろうという未来図もあるけどあえて書きません。

とりあえず12話まで見て、
もっと上手いやり方があったんじゃないかなって思ったよ。
凄くいいシチュエーションがいくつか有ってそこは感動できるし、
物語に光る部分も有るからやり方次第では素晴らしい作品になったかも。
でも全体としては詰めの甘さが見えすぎちゃってあまり誉められない。
物語は終わらせ方次第なので最後まで見たら印象が違う可能性も有るが。
正直なところ1クール目のラブ展開のほうがまだマシだったよ……
キャラの表情がしっかりついてるから恋人っぽい雰囲気出てたしね。
しかしストーリーが深刻なほうに傾くと構成の弱さが露呈してしまう。

あ、説明してなかったけどこれはD.C.IIの2クール目です。
つまり絶望先生と同様の変則2クール作品ということ。
たぶんキリのいいところで終わった1クール目の続きだと思われます。
キャラ以外は引き継いだものは無いみたいだしここから見ても大丈夫かな。
1クール目は途中までしか見てないので小恋はどーしたって感じですが
いろいろあって別れたらしいと1話でフォローが入ってました。
ってことは2クール目は音姫か由夢な展開なのかな?とか思ったよ。
実際、序盤から音姫と由夢の存在感が(当社比で)大きくなってたし。

しかし2クール目はラブストーリーでは無かったのでした……
1クール目もどー見てもD.C.(1作目)です本当にあ(以下略)だったけど
2クール目までどー見てもD.C.で(以下略)なんで苦笑を禁じえないよ。
いくらD.C.を冠する公式な続編だからって内容をトレースしてどーする
てゆーか途中でD.C.(1作目)の話まで出てきたのには呆気にとられたよ。
年齢不詳のさくらはともかく純一(音姫と由夢の祖父)まで出てきて
物語に絡んだのはファンサービスのようで悪い冗談にも見えたし。
(意味深に登場したけどほとんど存在意義が無かったし)

D.C.っぽいモノを作ろうとして劣化コピーになってしまったような。

あとは見てて気になった点をいくつか。
音姫の「正義の魔法使い」という意識みたいなもの。
和菓子が出せる程度の魔法使いが何でそんなことを考えたのかなと。
小さいころ誰にも打ち解けなかった音姫が義之のある行為だけで
あんなに性格が変わっちゃうのもちょっと理解に苦しむし。
自分だけは他の人と違うと思うのも祖父がいるんだから無理あるよ。
(自分の血筋にはやって見せても不思議はない)
そもそも義之も出自を考えると和菓子を出せるのが謎なんですが。

由夢の態度の変化もちょっと不可解。
ずっと感情はあるけどハッキリとは本心を見せなかったのに、
一人ぼっちの誕生日以降は気持ちを隠すのはやめてしまう。
自分の見た予知夢が避けられない未来だと実感したかららしいけど。
でもそれ以前はあえて距離を取ろうとした理由がさっぱりわからん。
未来を変えたいからそんな態度をとってたみたいに言ってたけど。
現状では説明が致命的に足りてないので……
残りの話でそのへんがすっきりする説明があるんだろうか?
と、ここでまは11話まで見ての話で12話に理由の説明はありました。
100%納得できる説明だったかと言われるとかなり微妙ですが。

音姫だけが桜を枯らすことができるって説明もちょっと?
さくらが植えたからさくらなら枯らせるのはまだわかる。
(凄い魔法使いみたいなさくらには違和感満点だったけど)
でも和菓子しか出せない音姫にも枯らすことができるのは?だよ。
それにさくらの祖母の血筋で言うなら由夢だって同様じゃないの?
もしかして由夢には血が繋がってないのか?和菓子出せないし。
でも予知夢みたいのは見てるのは魔法使いの血っぽいような。
そーいや純一が桜をコントロールしようとしたのも?だね。
あちこち設定が穴だらけで破綻してる気がするのですけど……
最後まで見たらそのへんも納得できるんでしょうか?


「Mnemosyne -ムネモシュネの娘たち- 1〜2巻」
2月からAT-Xで(月1回45分)放送してる新番組。DVDレンタル(1話づつ収録)。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(3巻までリリース済)
現実に極めて似た世界。現在よりほんの少しだけ過去(1990年頃)の時間。
東京・新宿の片隅に麻生祇コンサルティングという事務所が有った。
この事務所の代表の麻生祇燐(あそうぎりん)は見た目は20代の女性で、
いわゆる探偵のような荒事もOKの何でも屋のような仕事を請け負ってた。
そして今日も事務所に仕事の依頼がやってくる。

最初に見たイメージ画はもっと異彩を放ってたような気がする。
オープニングやエンディング映像の内容もかなりキテるし。
そのわりには普通の内容だな、と言うのが第一印象でした。
見た目は確かにハードだけどやってるのは探偵モノみたいな内容だし。
違う側面も少しは匂わせてるから先に進むと変わってきそうでは有るが。
とりあえず2話(通常の4話分)まで見る限りはあまり魅力を感じないなと。
バラバラになっても死なない人間とか、天使みたい見た目の怪物とか、
見た目とか設定にはインパクトがあるけどイマイチ興味を惹かないので。
それが出現する理由の説明も天災みたいな感じであまり面白みが。
空にうっすらと巨大な樹が見える絵面にインパクトは有るんだけどね……

もうひとつ印象に残ったんのはグロ&スプラッターでしょうか。
主人公がどんなに傷ついても腕が千切れても死なない人間(?)なので、
普通の作品ではやらないようなスプラッターな展開にわりとなります。
1話なんかマッドな研究者が出てきて体中に穴を開けまくってたし。
見ようによってはエロいシチュエーションと言えなくもないけど……
血が飛びまくり肉が千切れまくりなのでエロいというよりグロいです。
1話が通常の2話分のわりに内容が薄っぺらいのもその印象を強くしてる。
前埜輝紀の正体についても説明が足りてるとは言い難いしね。
(ストーリー展開で説明はされるんだけど映像的にわかりにくい)
どうもこの作品は力の入れ具合が映像にばかり偏ってるような気がする。

ぶっちゃけこの作品は絵ばっかりなのであまり語ることがないのですが
ちょっとだけ見てて印象に残ったシーンが有りました。
それは作中でポケベルを多用したりネットにモデムで繋いだりする部分。
最初はアレ?とか思ったけど実はこれ舞台設定が現在じゃないのでした。
2話でパソコンのスペックを聞いててあの頃はそうだった!とか思ったよ。
※3話以降は時代が少し変わるみたい
明らかな過去ではなく現在でもない少しだけ過去を描くのって珍しいね。
10年ぐらい前の作品で現実を描いてたやつを今見ると似た印象だろうけど。
携帯電話が作中に普通に登場するようになったのはそう昔じゃないし。
(新作なのに携帯が出てこない作品も有るが)


以下は18禁なので順位は別扱い。

「See In 青 1〜2巻」
2001年頃にリリースされた30分×2本の18禁OVA。DVDレンタル。
原作は18禁の美少女恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
今より技術の進んだ近未来の海洋都市が作品の舞台。
海洋学園に所属する京夜は女生徒たちに先生と呼ばれていた。
(作品紹介では学生らしいけどこれを見てもよくわからない)
その生徒の中の一人、如月美夕は京夜のことをとても慕っていた。
それと言うのも以前に海の事故から命を救ってもらったからだ。
両親を亡くした彼女にとって彼の存在は白馬の王子のようだった。
そして美夕の双子の妹の優美はそんな姉の想いを応援していた。
美夕の幸せを願っていた。優美はそのために生み出されたのだから。
しかしいつのまにか優美の中には京夜への想いが大きく膨らんでいた。

まだ内容が有った頃のエロアニメです。
あと純愛系のエロアニメが有った頃の作品でもあるね。
2003年のD.C.と君望のヒットで純愛系は一般向けにシフトしちゃったから。
つまりそれ以降の作品はほとんどがエロシーンばかりの実用系ってことで。
この作品も今だったら一般向けに作っただろうなと思える内容です。
それに一般向けなら1巻に最低1回エッチシーンを入れる縛りがないので、
ストーリーの構成をもう少し工夫できた可能性もあるわけだから。
2〜3巻程度のエロゲーOVAにはろくでもないのがいっぱい有るから、
あくまでももっと良い作品になった可能性が有る、に過ぎませんが。

構成としてはほぼ1巻ごとの読みきりでそれぞれのヒロインと結ばれる展開。
ただし完全な読みきりではなく1巻と2巻は内容がゆるやかに繋がってます。
わかりやすい例を挙げならテレビシリーズの当番回みたいな感じですかね。
ひとつの話が30分しかないので盛り上がりも深みもそれなりという感じ。
エッチシーンが短いのでエロアニメとしては中身が有るほうではないかと。
シナリオ次第でもう少し中身を濃くすることはできたかもとは思ったけど。
個人的には1巻の二人のヒロインの話で2巻続きの話を作って欲しかったな。
心(記憶)を複製したせいで同じ人を好きになってしまったけど、
それが本来の目的と衝突してしまうという展開がなかなか面白かったし。
この話を深く掘り下げてたらクライマックスがもっと感動的だったかも
上手く構成すれば1巻に一人ずつエッチシーンを入れられそうだしね。

18禁なので当然ながら各巻にエッチシーンが有ります。
ただしエッチシーンは各巻の最後に1回ずつ短いのがあるだけだし、
さらにエッチシーンにヒロインのモノローグを重ねてみたりとか、
喘ぎ声をバックに美しい海の絵は見せたりと雰囲気重視の方向です。
良くある露骨に描写した実用的なエッチシーンではないのです。
むやみに裸は出てくるのでお色気重視のテレビアニメみたいカンジ。
使えるエロアニメを期待して見るのはおススメしません。
ちなみにグリーンバニーなので絵の質は全編で安定しています。

そうそう、これにも鈴村健一さんが(主人公で)出てるね。
もう一人の男性のラセンは櫻井孝宏さんっぽい(保証はしない)。
※キャストはクレジットされてません


チューリップ全開放状態 (08/6/15) 次へ 前へ
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ホントは今週はコミックの更新だったのですが
まだ読み終わってません……
しばらくひたすら見て書いての繰り返しで本を読む時間がなくて(泣)。
でもこれで7月の新番組の分まで空きディスクが確保できたので
時間の配分を調整して来週には更新する予定。


「マクロスF(フロンティア) 6〜10話」
今期一番人気の作品です。それも今のとこぶっちぎりで。
フィーバー状態と言ってもいいかもしれません。
去年はトップクラスの人気作品を一つも追いかけなかったので
久々にお祭り騒ぎに参加してるような気分ですよ。

前回も書いたけど
今回のFは今までの全シリーズの集大成的な作品になってます。
だからなんだろうけど、過去の作品の内容も随所に挿入されてるのでした。
歌で戦争を終わらせた事実が伝説として残ってるのは毎度のことですが。
ミスマクロスというイベントも歴史的なイベントとして続けてるみたいで。
(ランカの兄のオズマは低俗なイベントとか言ってたけど)
ランカのように「私の彼はパイロット」を歌う人も当然いるわけです。
確かマクロスプラスでも歌ってたよ。誰が歌ったかは忘れたけど。

そして今回見た10話ではマクロスゼロの話が出てきます。
10話のサブタイトルが「レジェンド・オブ・ゼロ」ってなってるし
ゼロの内容に繋がる何らかが出てくるんだろうなとは思ってましたが。
なんと冒頭からつい最近どっかで見たシーンが再現されてました……
(マクロスFを見た後に確認のために前に見た分を見返した)
まさかゼロの内容を映画化する展開だったとは思いもよらなんだ。
ダイジェストではなくメイキングなのでこれ見ても内容はわかりませんが。
でも十分すぎるほどにゼロに興味を引く構成にはなってるのでした。
実際、凄く続きを見てみたくなったよ。

この映画の主題歌になんとランカのアイモが使われることに。
(アイモの映画バージョンが凄く良かった)
そして元々はただの端役だったランカがマオ役もやることになったのです。
※マオはヒロインの妹でもう一人のヒロイン
そこに至った経緯はまさにミラクルとでも言うか。
街頭で手渡ししたり人参の歌を歌ったりな下積みな日々をやってたので、
しばらく派手な展開はないのかと思ったら、いきなり日の当たる場所へ。
最初からすんなりとは行かないけど、ある瞬間ブレイクスルーがある
今までのアイドル作品よりもはるかに現実に沿った構成なのが面白いね。

この映画についてオズマはランカがドクターマオなのは因縁かと言ってる。
つまり自然の中で生きてきたマオはゼロの後で学者になるってこと?
※作中でも文明や都会の生活に憧れてた
このセリフからランカがマオの血筋(年齢的に孫?)という仮定も出てくる。
ちなみにランカは事情があって小さい頃のことを何も覚えてません。

ランカの過去の事情はこの物語の大きな謎の一つです。
バジュラとの最初の遭遇で宇宙船(だっけ?)が壊滅した事件の
数少ない生き残りだという表面的な事実はすでに明かされてますが。
※表向きには事故ということになっている
そもそもバジュラが現在与えられた情報だけでもかなり胡散臭いので
最初の遭遇であるこのポイントに何も隠されてないとは思えない。
ランカの「お兄ちゃん死んじゃイヤ」なんてセリフもあるし。
※オズマではないホントの兄がいるってこと
見返したら3話に「あのことちゃんと内緒にしてるよ」なんてのも……

最初はバジュラはただの得体の知れない怪物だと思いました。
しかし、どうやらそんな単純な構図ではなさそうな予感が。
ギャラクシーの自作自演説なんて面白い話もあったりするね。
確かにシェリルの公演と初襲撃が同時期なんで信じたくなる話だよ。
ただのマネージューのはずのグレイスもこのところ怪しすぎるし(笑)。
まぁ、ワタシク的にはバイオ研究の産物のような気がしてますが。
(ギャラクシー船団が最も技術が進んでるとも言ってた)
脳が無かったり、ランカの声で静まったり動き出したりする反応から、
音波でコントロールする生体兵器的なものかもしれないなと。
(ランカがマオの血筋なら巫女の血の影響を受けた可能性も)
それが人のコントロールを離れて勝手に暴れてるんじゃないかと。

謎といえば7話に初登場したブレラという少年。
最初はバジュラをコントロールする側の異星人なのかと思ってた
しかしなぜかランカのアイモと同じメロディをハーモニカで吹いてたり。
ランカと関係があるのに敵方だから異星人に攫われた?とか思ったよ。
フロンティアに潜入してたときにはいったいどうやって?とも思った。
しかしバジュラが異星人のものではなく地球人が生み出したものなら
ブレラも地球人かゼントラーディなわけで潜り込むのは容易そうだし。
手引きした人(ブレラに指示を出してる人)もいるみたいだし。
アルト達を攻撃したりしなかったりするのでただの敵でもないようだ。
(初登場時はアルト達を助けてるようにも見える)
そして、このブレラがランカのホントのお兄さんという説があります。
同じ曲を知ってるし、ランカの近くに出現するし、10話では助けてたし。
(ランカの「お兄ちゃん〜」はブレラに向けて言ってる)
確かにその可能性は十分にあると思った。

あからさまに謎な存在のブレラは別として
どーも怪しげな行動をとってる人物が他にも数名いたりして。
シェリルのマネージューのグレイスはこのところ怪しさ満点だし。
(ブレラに指示を出してる人じゃないかという説が)
大統領府の主席補佐官のレオンも随所に怪しい行動が垣間見える。
どーやらランカに興味を持っていて芸能活動を妨害してるふしが。
ランカの声にバジュラが反応するとこと何か関係があるのだろうか?
今後ブレイクしていくランカが何らかの引き金になったりするのか?

こんな感じで物語の核心のピースが結構集まってきました。
まだ全体像をイメージできないけど次に何が見れるかとても楽しみです。

続いてもう一つの焦点である人間関係について。
マクロスと言えば三角関係!なんだそうです。
初代がそうだったのは知ってるけど他のもそうなるのか?
10話を見てるとゼロも確かにそれっぽいが。
(ランカは映画でマオの気持ちを自分に重ねてたし)

今回のFは原点回帰らしいのでもちろん三角関係なわけです。
主人公でパイロットのアルトとこれからスーパーアイドルになる(らしい)
ランカって構図はそのまんま初代の輝とミンメイを彷彿とするし。
もう一人のヒロインのシェリルが(たぶん)年上なのもまんまっすね。
今回はシェリルが銀河のスーパーアイドルってとこが全く違うけど。
恋愛だけでなく歌でも凌ぎを削るという展開が今から期待されます。
一人の歌姫より二人のほうが売上が倍増!なんて考えたかは知らんけど。
※今までに出たシングルとアルバムは売れまくりです

10話の時点で二人のヒロインのランカとシェリルは
双方ともアルトに対してハッキリとした好意を抱いてる感じっすね。
表情がストレートなランカの方が好きな気持ちが強く見えるけれど
歳を重ねたシェリルは自分の気持ちを隠すのが上手いだけかもしれない。
なんだかシェリルは自分の感情にブレーキをかけてるような気がします。
自分からキスをしておいて冗談とか言っちゃうし……
アルトは言葉どおり受け取ってるけどどー見たって冗談じゃないし。
なぜ躊躇してるのだろうか?いずれギャラクシーに帰るつもりだから?
それともランカの気持ちが見えてるから遠慮してるのだろうか?

シェリルとランカの関係もなかなか面白い。
ランカは元から歌うのが好きでシェリルの大ファンで、
(変装中の)本人の前でシェリルの魅力を語ったことまであったり(笑)。
思わず歌っちゃったら本人も歌いだして驚きと嬉しさで泣いちゃったし。
そんな巡り合せなせいか直接会っても憧れの気持ちが強く出るようで。
シェリルとアルトの距離が近づくのを指をくわえて見ているのです。
妬ましいとか悔しいとか思わないのがランカの良いところではあるが。
(シェリルの特番で自分の番組が潰れた時も怒りを向けなかったし)
どーも恋愛に対する自覚と覚悟が足りないんじゃないのかなと思う。

シェリルから見たランカもただの一ファンとは違うようで。
同じ歌う人間としてランカの歌声に感ずるものも有ったのでしょう。
あとランカを昔の自分の姿(境遇や志とか)に重ねてる感じもします。
態度を見てるとランカが可愛くてしょうがないって感じだし。
(おかげでランカの姉説が出てるけど、さすがにそれは)
機会があるごとにさりげなく手助けをしてるし。
10話なんかミスマクロスの人を無視してランカに声をかけてるし。
(主題歌まで奪われたミスマクロスの人はランカを恨みそうだ)
アルトへのキスだって躊躇してるならとっちゃうわよってメッセージを
半分ぐらいは含んでたのかもしれない(残りの半分は本気です)。
ある意味、三角関係で最も気持ちが通じ合ってるのはこの二人かも(笑)。

この後、ランカがスターダムを登って行く展開になるはずだけど、
二人の関係は変わらないんだろうか?それとも壊れるんだろうか?
二人で仲良くアルトを共有するわけにもいかないわけだし……
あまり悲しいことにならなければいいのにと願ってしまう。

で、肝心のアルトですが……
どうも自分のことだけでいっぱいいっぱいって印象が。
二人に対してある程度の好感は抱いてるけど愛には程遠い感じです。
シェリルにはいいようにからかわれてるだけだとか思ってるし。
どーでもいい相手にあんな大事なものを貸すわけないじゃん!!
ちょっとしたことで自分に好意があると思う自意識過剰もアレだけど
相手の気持ちに鈍感すぎるのもちょっとどーかと思うぞ。
(最近のアニメだと複数に好かれるキャラは鈍感な傾向があるね)
自分の感情を上手く隠してるシェリルはともかく、ランカなんか
6話目あたりからずっと好き好き光線出しまくりだっちゅーに。
10話で二人にキスされでやっとアルトも少しは気づいたのかね。
そしていったいどちらを選ぶのでしょうか?


「二十面相の娘 1〜8話」
4月からフジテレビ系(3局)で土曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からBSフジでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(フラッパー)のマンガで2巻まで読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
まだ夜が本当に暗かった時代。怪盗が世間を騒がせていた時代。
資産家の令嬢の千津子は今日も義母の作る料理に手をつけなかった。
正確には一口だけ手をつけた後、ごちそうさまと席を立ったのである。
一見ただの我侭な好き嫌いにしか見えないこの行動には理由があった。
彼女の舌にはこの料理は変な味だった。前から何度もそんなことがあった。
ずっと気のせいだと思ってた。だけどある時彼女は知ってしまったのだ。
食べ物に少しづつ毒物を混ぜて病死に見せる方法があることを。
気づかなければ良かった。だって本には逃れる方法までは書いてない
自分では何も出来ない彼女はいつしか二十面相を待ち望むようになる。
自分をこの地獄の家から盗み出してくれることを夢見るようになる。
そしてついに千津子の前に二十面相が出現した。

原作は1巻だけ(3年ぐらい前に)読んだことが有ったので、
毒入りスープのシーンではそうそうこんな内容だったとか思いました。
でもその後の二十面相の仲間としての日々には全く覚えがなくて、
忘れてしまったのか?それとも2巻以降の内容か?とか思いつつ見てた。
そして大きな転機になる6話。ここの展開は何となく覚えが合ったよ。
ってことは原作とはずいぶん構成が違ってる?とか思ったりもした。

アニメを見てから原作の1巻を確認してみてビックリ。
なんと原作には二十面相の仲間の日々ってほとんど無いのでした……
※連載前の読み切りに少しだけある
つまり攫った(救い出した)話とサーカスの話の間には何もないのです。
そりゃあ全く見覚えが無いのも当然だったなと。

この作品は怪盗が華麗に活躍するかなり昔のノリの作品なのです。
だからレトロな雰囲気や名作劇場っぽい素朴な見た目が良く似合ってる。
うそ臭いほど大胆な仕掛けもこの世界観ならまるで違和感が無いし。
怪盗をただの盗人ではなく何らかの理想を目指す手段にしてるのも、
フィクションが夢と希望でいっぱいだった時代を彷彿としてていい。
(今は気分が悪くなるほうにばかりリアルを追求する作品が多いし)
チコがおじさま(二十面相)や仲間と家族のような日々を過ごしながら
様々な知識を学んでまさに「二十面相の娘」になるプロセスも良かった。
ちょっと昔風味ではあるけどこれはこれで面白い作品だと思ったのです。
しかし楽しかった怪盗の日々はある日終わりを告げる。

アニメだと6話で第一部が終わり、とでも言う状況でしょうか。
原作だと1巻は導入部でむしろこの後の内容こそがメインみたいですが。
つまり7話からが真のスタートと言っても間違いではないわけです。
二十面相の知恵と技術を受け継いだ一見普通の女子中学生(たぶん)が、
少女探偵団なる活動をしながらおじさまの行方を探す内容らしいし。
だから「二十面相の娘」ってタイトルなんだとやっとわかったよ。
6話までも結構好きだけど7話以降の展開に俄然興味がわいてきました。
二十面相より少女探偵団の方がカワイイからって意味ではないよ(笑)。
普通ではない生き方をしてきた人間が普通の人間のふりをして生きる、
そんなシチュエーションがとってもツボなので。萌え萌えなので(爆)

にしても、叔母って1話だけの端役だと思ってたのに……
チコだけではなく自分の夫にまで毒を盛るなんて凄い人だよ。
※そして今度は毒殺に成功
チコが家に戻ってきたら躊躇せず再び毒入りスープを作ってるし。
自分の欲のためには人殺しを厭わない絵に描いたような悪人ですな。
さすがに帰ってきたチコは叔母の企みにはまることは無いですが。
だって公言はしてないけど二十面相の(力を継いだ)娘なんだから。
そしていつかチコが叔母を撃退する日が来るのでしょう。

あと、最初に書いた原作との比較の続きを。
1話のチコを二十面相が攫うエピソードは原作1巻の最初にあります。
ただしカーチェイスとチコを攫う話は別で何故か平行して描かれてる。
ここは原作だと流れがわかりにくいのでアニメの構成の方が親切だね。
てゆーか原作の1巻は技巧的に今ひとつな感じがしないでもないので。
題材は魅力的だしセンスには光るものがあるんだけど……って感じで。
(技巧はあるがセンスが足りないとかその逆な人は珍しくもない)
面白そうなのに積極的に続きを読まなかった理由はそこなんだよね。
アニメを見てたら続きを読んでみたくなった。

ちなみに1話のビンでコロコロなシーンは原作にはありません。
ここでさりげなくチコの聡さを表現したのはなかなか上手いと思った。

2話と3話の内容は原作1巻には全く存在しません。
※2話の内容は2巻収録の連載前の読みきりがベース
チコが仲間たちからいろんなことを学んで次第に上達していく過程とか、
みんなに認められて家族のようになる過程をじっくり見せてるのがいいね。
このへんは原作1巻ではすっぽり抜け落ちてたから……
いくらワケ有りでも足手まといを抱えたことに違いなかったわけだし、
そうではないとみんなに思わせていく内容があったのは親切だったよ。
そして仲間たちへの愛着が見てる側にもわいた頃に6話があるのです。
1話からいきなり5〜6話になる原作に比べてアニメは間の内容がある分、
その場面でチコが感じてる痛みが見てる側にも伝わってくるのです。
(原作はわりと傍観者的に見てたので)

4話の内容は1巻の読み切り版(連載版と内容が違う)の内容の一部と
5話の原作のエピソードの初仕事関係のセリフを組み合わせてある。
※原作の連載版では5話のエピソードが初仕事
さらにアニメの構成に沿うようにかなりアレンジが入ってます。
(アレンジがいろいろ入ってるのはこの回に限らないけど)
特に最上階でのピンチを切り抜ける鮮やかな仕掛けが良かったよ。
そして「おじさんならどうする」をピンチの時に使うのも凄く効果的。
状況を見極め策をねる意図とおじさんを慕う感情の両方が表現できるから。

さて、続きが気になるんだけどどうしよう。


「図書館戦争 1〜9話」
4月からフジテレビ系(8局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
原作は大きいサイズのライトノベル!?で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/6から
現代の日本に極めて近い世界。しかし少しだけ違う世界。
公序良俗と人権を守るという題目で表現規制するメディア良化法が制定され、
国内の書店・図書館などから多くの書籍が検閲の名のもとで葬られていった。
事態を憂慮した人々は図書館の自由法を制定してこれに正面から対抗した。
さらにメディア良化委員会の執行機関となる武装した良化特務機関から
全国の図書館と図書を守る武装組織として図書隊を組織したのである。
この物語はその図書隊に一人の女子笠原郁が入隊したところから始まる。
彼女が男ばかりのこの危険な職場を志望したのには深い?理由があった。
高校生のころ良化隊から大事な本を救ってくれた図書隊員がいたのである。
同じ仕事ならいつかその時の王子様に逢えると信じてやってきたのだ。
そんな心構えの半端な彼女に今日も鬼教官・堂上篤の厳しい声が飛ぶ。
果たして彼女は鬼教官のしごきに負けず一人前の図書隊員になれるのか?
憧れの王子様と出会うことができるのか?(としらじらしく書いておく)

なんかやけに少女マンガ的な雰囲気です。
助けてくれた王子様を追って仕事を決めるあたりもそうだし。
ストーリー展開がベタベタなのもそれっぽいと言えなくもない。
設定はかなり異彩を放ってるけど実際にやってるのは日常的な内容で。
熱意はあるが成績がイマイチな主人公が仕事でのミスを重ねながら
少しずつ成長していく一昔前のお仕事ドラマのような内容なのです。
よーするにドジでのろまなカメがどーとか言うアレです。
お仕事ドラマの本筋に恋愛が絡んでるあたりもそれっぽいね。

IGなので見た目や空間描写とかは結構キッチリしています。
キャラデザインも誇張を抑えたリアル系のデザインです。
時々そんなカッチリした絵を大幅に崩した表現を使います。
背景に文字に書いたりするいかにもマンガ的な表現を多用します。
あくまでリアクションを誇張するだけでギャグにはしてませんが。
このあたりの表現のバランスがまさに少女マンガ的というべきか。
主人公が女の子だし、憧れの王子様だし、周囲は魅力的な男ばかりで、
さらにこの表現なので少女マンガが原作と言われても信じられます(笑)。
※コミカライズが少女誌に(も)載ってたりする
王子様の正体に気づいた後の一人相撲っぷりも実にそれっぽかったよ。
原作はよく知らないので、原作と比べてどーとかはわかりませんが。

上にベタベタな内容と書きました。
これはお約束な内容という意味であり陳腐という意味でもあります。
あまりにも予想した通りにストーリーが展開していきます……
全てが期待通りの展開で、ちょっと上手く行きすぎ、って感じです。
命をかけてるわりにまるで緊迫感が足りないのはそのせいなのでした。
人が死んでお涙頂戴な内容もあまり誉められたものじゃないけど、
ここまで痛みとはかけ離れた内容だとタイトル負けしてるような。

例えば3話。貴重な書籍を良化特務機関から守ってヘリで搬送する時に、
攻防で負傷して重体な怪我人も急いで搬送しないといけなくなるのです。
ここでは一緒のヘリに載せて重量ギリギリで浮上に苦労をするのです。
この時に貴重な本と人の命のどちらかの選択を迫られてたらどーする?
彼らは命がけで本を守ってるのだからやっぱり本を優先するのか?
それともこの場合は本を少し諦めてでも人の命を助けるのか?
この作品にはそんなギリギリの状況での選択と言うものがありません。
どんなピンチになってもどーせ上手く行くだろう?としか思えないのです。
「図書館戦争」というタイトルのわりに甘い内容だなとか思ったよ。
危険(最悪は死)と隣わせの職場で仕事を一つ一つ学んでいく意味では
「よみがえる空」と似てるけど、その方向では全く勝負になってないね。

厳しいことを書いたけど、面白くないって意味ではないですよ。
一見ハードに見える舞台装置のことは少し横に置いておいて。
王子様を追い求める少女マンガのラブコメとして見るなら、
キャラは生き生きしてるし、ノリはポップだしで、とても面白いです。
視聴者にはわかりきってるのに本人が気づかないのもベタで笑えます。
※王子様の正体のことです
見た目のわりに軽いのもラブコメ主体だと思えば違和感はありません。
この作品に求めるものさえ間違わなければ十分に楽しめると思います。

もう一つ。6話の予言書と呼ばれる大昔のSFの本の話。
これの内容を聞いて星新一さんの「白い服の男」を思い出しました。
てゆーかこの作品自体がまんま白い服の男の世界なわけですが。
もしかしてそれをモチーフにしたのかな?とか思いつつ見てました。
ちなみに星新一さんは声の網というまさに予言書を書いてます。
※コンピュータが無い時代にネットワークの概念を描いてる


「秘密(トップ・シークレット) The Revelation 1〜10話」
4月から日テレ(のみ)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
原作は少女誌(メロディ)のマンガで大ファンです。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
現実に極めて近い世界。少しだけ現実より技術が進んでる世界。
MRIスキャナーという機械で死亡した人間の脳から記憶を読み取ることで
今までは知りえなかった犯罪に関する情報を得られるようになった。
ただしMRIスキャナーが見せる記憶は犯罪に関わるものだけではなく。
昼も夜も公も私もなく全てを丸裸にした。命がけで隠したことさえも

原作をちゃんと映像化すれば凄い作品だったんだけど……
とか言いたくなるデキだねコレは。
アレンジするなとは言わないし、オリジナルを入れるなとも言わない。
てもせめて原作のエピソードは使って欲しいんですが。
この10話中で原作のエピソードって2つ(4話分)だけなので。
※トップシークレット(2/3話)とキヌコ(5/6話)

あと原作のエピソードとオリジナルとで物語の仕掛けに差が有りすぎ。
原作のエピソードはただ謎を追い詰めていくだけじゃないんだよ。
そして物語の終着点は謎とまた別のところにあったりするのです。
淡々と真実を追い求めた果てに余韻がじわーーっと来るんですよ。
そのへんの深みがオリジナルにはあまり感じられないのでした。
仕掛けも簡単に見破れてしまうのが多かったし。
いい話にもって行くのも原作の方向性を理解してるとは思えないし。
そもそも第九は直接被疑者を捕まえに行ったりしないんだけど。
(長嶺もこの作品のテイストには合ってないし)
オリジナルを入れるなら原作の物語の組み立てのクセをよく分析して
原作ファンすら唸らせるようなエピソードを見せて欲しかったなと。
そして原作エピソードに釣り合うよう最低2話1エピソードにしてくれ。

あと原作ファンの視点で見ててビックリなのは天地奈々子でしょうか。
アニメだと彼女はレギューラーで出てるけど原作だと1回だけです。
その1回に新人として配属されてそのまま脳だけの存在になります……
※詳しいことは原作の2巻を参照
まさかこの後、このエピソードを使ったりするんだろうか?
新人じゃないとエピソードの内容を大量に変える必要があるんだけど。
そして最後の余韻の部分が新人だからこそありうる内容なので。
やっぱり使わないんだろうな。作っても放送するの難しそうだし。
てゆーかこの作品って放送できそうにないシーンが大量にあるのです。
だから原作のエピソードを使わずにオリジナルで水増ししてるのか?
(「夢使い」と同じ展開か)

彼女が霊感があるのは原作そのまんまです。
と言っても原作はもっと直接的にオーラや生霊を見てましたが。
(アニメだと死体からリーディングをしてた)
9話までそれっぽい行動が無かったから設定が無いのかと思ったよ。
ちなみに原作だと第九には彼女以外の女性はいません。

あと原作と比較できるトップシークレット(2/3話)の違い。
このエピソードは原作ではプロトバージョンで設定が違います。
つまり薪さんも青木さんも出てこないんです。
青木さんに相当する人はアメリカの読唇術の専門家になってる。
そして、その人が愛してるのは実の母親なのです。
つまり青木が実の姉を愛してると言う設定はアニメだけの話です。
あと大統領の殺され方も原作とアニメでは多少違ったりして。
まぁ、このエピソードは十分に楽しめたのでアレンジに不満はないけど。
※キヌコは原作ほぼそのまんまの内容
原作のないオリジナルのエピソードがね……

これなら原作のエピソードだけ使った1クール作品の方が良かったよ。


「よつのは 1〜2巻」
最近リリースされた35分×全2巻のOVA。DVDレンタル。
原作は18禁の思い出探しアドベンチャーでやってことはありません。
※セル・レンタルDVDは全てリリース済
夏休みの終わり。かつて家族同然に過ごした幼馴染の4人は再会した。
4人が3年前まで一緒に通っていて今では廃校になった望月学園の跡地で。
この学校を離れる前に埋めたタイムカプセルを一緒に開ける目的で。
しかしタイムカプセルは何者かの嫌がらせ?で他の場所に移されていた。
さらに4人の中で祭だけは久しぶりの再会を喜んではくれなかった。
それでも何とか顔を合わせた4人は一緒にタイムカプセルを探し始めた。

見終わってまず思ったのが「ちゃんと作品になってる!」でした。
そんな感想もどうかとは思うけど他のエロゲーOVAを知ってるから……
それなりにボリュームがある内容を2〜3巻の長さに収めようとすると
ある程度は割り切って取捨選択した構成にしないといけないわけで。
原作ゲームをやってないと説明不足でわけがわからん作品だったり、
キャラやイベントを詰め込みすぎでストーリーが散漫になってたり、
一応アニメにはなってる、とか言いたくなる作品も少なくないのです。
そーいう意味で、この作品はちゃんとこれだけでも理解できるし、
2本で1つの話だからそれなりに感動も満足もできる内容になってる。
もちろん全くケチのつけようのない作品と言うつもりはないけど。
あいかわらずリアクションはちょっと変だし服もコスプレだしね(笑)。

3年ぶりに幼馴染が再会してタイムカプセルを探すメインの内容に
随所で昔の思い出が挿入されるちょっと珍しい構成になってます。
楽しいイベントの断片のような思い出のシーンが挿入されるのです。
これってゲームのイベントシーンを散りばめたのか?とか思ったり。
つまり楽しかった日々がゲームの内容でアニメは後日談なのかなと。
後でゲーム公式サイトを見たら思い出探しがゲームの内容らしかった。
ただ昔の絵と今の絵が並んでてシステムはよく分かりませんでした。
わからないままだとスッキリしないので体験版を実際にやってみたよ。
そしたらアニメの構成はゲームの構成そのまんまじゃないですか。
導入部の展開もそっくりそのままだし(セリフとかは結構違う)。
オープニングにいるのに本編では回想にしか出てこない亜凜沙だって
ゲーム公式では今の姿がNO DATAだから同様ってことなのかもしれない。
(展開によってはひょっこり姿を現したりするのかな)
ってことはゲームの構造そのまま内容だけを整理したってことか。

この手の作品はたいがい誰かと結ばれるのが相場なわけで。
だってラブがあって結ばれないとエッチシーンを入れられないじゃん!
※あくまでもゲームの話です
さすがにアニメは18禁でもないとエッチシーンにはまず至りませんが。
※一般向けでもエッチに至る作品が希にあります
エッチはなくとも内容をある程度追ってるなら結ばれはするはずで。
これはいったい誰と結ばれるのだろう?とか思いつつ見てました。
あいかわらずハーレムモードで選び放題だなオイとか思いつつ(爆)。

まぁ、最初から明らかに特別扱いのキャラが一人おりましたが。
(誰かは自分の目で確かめてくれたまへ)
でも途中まではハッキリとは確信が持てないような構成になってます。
思い出を集めながら次第に自分の気持ちを再確認していくみたいに。
自分の気持ちに気づいた後のあの告白のセリフはどーかと思ったがね。
(具体的に書くと誰か分かっちゃうので省略)

にしても榊原ゆいさんがCVをやってる「のの」の喋りは耳に残るね。
H2Oのはまじはえらくハスキーだったけどわりと普通に喋ってたので
ののの不思議なイントネーションは意識してやってるってことか。
※一応大阪弁らしいけど独特すぎてのの弁とか呼ばれてるらしい


「あまつき 1〜5話」
4月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(ZERO-SUM)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/25から
高校生の六合鴇時(りくごうときどき)は自分以外の全てに実感がなかった。
周囲の何もかもが微妙に遠くて、他人事のようで、どうでも良かった。
曖昧に日々を過ごせることはとても幸せなのだと、気づいてなかった。
そんな彼にある日転機が訪れる。

彼は補習で次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を見学をすることとなる。
この博物館は当時の光景をCGで再現しゴーグルを通して見せることで
実際に江戸時代の街に入ったような気分が味わえるのだ。
その技術に感嘆しながら街を散策していた鴇時の前に化け物が出現する。
化け物の変な問いを無視した彼に向かってそれは襲い掛かってきた。
もうダメだ思った瞬間、一人の長髪の剣士が現われ化け物を撃退した。
ほっと胸をなでおろす彼の視線の先に壊れたゴーグルがあった
そしてゴーグルを外すと見えるはずの現実がそこには無かった。

うーーん、何というか、ピンと来ない作品だなと。
原作はもっと面白かったような?なんて思ったりもして。
後で比べたらアニメの内容って原作とほとんど同じだったりして。
でも確かに原作のほうがもう少し面白くなりそうには見えるのです。
原作をトレースした場合アニメの方がよく感じることが多いんだけどな。
(たぶん色と音がついてキャラが動いてるせいだと思われる)
このアニメは何か足りないような気がする。何かは断言できないけど。

とりあえず原作の絵には味が有るけどアニメはなんか普通な感じだね。
とは言っても描線のクセってアニメでは再現しにくいのであった。
xxxHOLiCぐらい独特な描線なら何とか表現できないこともないけど。
(そのxxxHOLiCだって相当に苦労して動かしてるし)
現状でも絵柄が似てないわけではないので問題があるとは言いにくい。
見た目によって作品の印象が変わるのは否定できない事実だけど。

あと考えられるのは原作とは微妙に違う部分かなと。
アニメだとホントの江戸時代に行ったようにしか見えないんだよ。
原作では江戸時代のようで違う世界だとわかるヒントが入ってるのに。
ただの時代劇で妖怪やら天狗やらが出る作品ってわけではないのです。
姫に会いに行った時の結界の表現の違いも含めて微妙にチープなのです。
作品世界(あまつき)の生活感を実感させる表現も今ひとつ足りてないし。
原作より印象が今ひとつに感じるとしたらその辺が理由なのかなと。
まぁ、原作の内容を完全に再現しても劇的に面白くなりはしませんが。

とりあえず作品そのものには問題があるわけではないです。
物語が動き始めるのが遅いとか構図や方向性が見えないわけでもない。
ふつーに見れる作品だし題材が好きな人なら熱心に見れると思います。
ワタクシ的には積極的に続きを見たいと思えないだけで。


リアルを超越する (08/6/4) 次へ 前へ
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クソ高いとか言っていたAT-Xを試しに契約してみました。
とりあえず3ヶ月の予定(つまり課金は2ヶ月)で。
いつまで経ってもFLAGのレンタルが出ないのでそれを目当てに。
見ようと思えばネット配信でも見ることは出来たんだけどね。
まとめて視聴のスタイルだと1週限定の無料配信って使えないので。
ちょっと再確認しようと思ったらお金を払わなきゃいけないし。
配信を記録する手段も無いことはないけど質を求めたら手間かかるし。
そんなとこにコスト(手間・時間)をかけるぐらいならこっちかなと。

これで8月までに「コゼットの肖像」でも放送してくれれば割安なのだが。
ダメもとでリクエストでも入れておくかな。

と言うわけでAT-Xの契約をして、初めて映るようになったわけです。
せっかく映るんだからと番組表を眺めてみたわけです。
で、思ったよ。3大都市圏に住んでない人にとっては救いの神かもと。
以前からAT-Xでフォローしてる作品がずいぶん多いとは思ってたけど
今やテレ東系の深夜アニメの大半に加えU局系の多くをネットしてるから。
大半の作品が地上波で見れない人にとっては値段分の価値は十分有るね。
東京に住んでるとほぼ全て地上波で見れるのでありがたみがないが(爆)。
地上波で見れないの「かのこん」ぐらいだから……


「RD 潜脳調査室 1〜8話」
4月から日テレ系(5局)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
アニマックスでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/27から
近未来。人の意識すらネットワークで繋がることが出来る時代。
電脳化による進化の歪が記憶の流出・改竄と言う形で噴出していた。
それでもなお電脳を繋くことによるメリットを捨て切れない人間は
より高度なセキュリティを持つ新たなネットワークを生み出した。
現実(リアル)を超越した世界を意味するメタリアル、通称メタルを。

これはそのメタルが社会の基盤となった時代の物語。
そんな時代に50年間眠りつづけていた一人の男・波留真理が目を覚ます。
※読みは「はるまさみち」
彼は50年前に建築中の海上都市を崩壊された海が燃える現象を目撃した。
都市建設現場のそばで地球律の手がかりを求めて海に潜っていた彼は、
海の底から沸きあがるそれを間近で目撃し、そのまま巻き込まれたのだ。
彼は少しだけ眠ったつもりだった。しかし目を覚ましたら50年経っていた。

彼は体の自由がきかない老人になってもなお謎の探求を諦め切れなかった。
そんな彼の前に臨時の介護担当として蒼井ミナモはやってくる。
そしてその夜、まるで運命の巡り合せのように再び50年前の現象が発生する。
現象は50年前よりも小規模だったが波留のいた病院が停電する被害が出た。
この病院には停電で生命維持に支障が出る患者も収容されていたのにである。
暗闇の騒ぎの中、自分にできることをとミナモは島の変電所へ向け走り出す。
波留もそれまで頑なに拒んできたメタルへと意識を潜らせるのだった。

攻殻機動隊の未来の世界なのでもっとハードな雰囲気だと思ってました。
思ったよりネイチャーでフレンドリー(?)な見た目にちょっとビックリ。
あと主人公の片割れがカワイイ女子中学生なのでみょーに爽やかです。
※もう一人の主人公はなんと80歳のお爺さん
さらにミナモの友人2人(当然女子中学生)が頻繁にエピソードに絡みます。
なので一見すると美少女アニメのようにも見えます。
8話で学校の怪談みたいな内容をやってるのでどちらかと言うと少女モノ!?
(ミナモの友達の一人が美少女モノではまず出さない小太りキャラだし)
SFの仕掛けはあくまで日常の道具として生活や内面を描いた作品のようです。
※作品の方向性は電脳コイルに近いかも
メカメカしくない自然の光景があふれる未来像はとても素敵に見えるね。

実は潜脳調査室ってタイトルから人の脳にダイブする内容だと思ってたよ。
その印象も仕掛けを考えれば半分ぐらいは間違いではないんだけど。
脳に潜るのではなく脳(意識)が電脳空間にダイブするってことのようで。
既にダイブしてる意識を助けることもあるのでそこが半分正しいところ。

調査室って言い回しもこの作品のイメージを正しく表現できてないね。
まるで公的もしくは私的な捜査機関みたいなイメージに聞こえるわけで。
これは電脳空間を管理する会社に調査を個人的に依頼されてるだけだから。
よーするにエージェントで、意味的には何たら探偵事務所みたいな感じ。
まぁ、個人で看板を出すならどんな名前付けてもいいんだけどさ……
※今のところ屋号としては使ってない

何たら探偵事務所とか例を出したのには理由があるのです。
実際にやってる内容がまるで探偵(何でも屋)の仕事みたいな感じなので。
毎回依頼が有って電脳に潜って調べてな展開かと思ったらそーではないし。
むしろミナモの身近な出来事からエピソードが始まることが多いから。
メガネ探しやら、犬のご主人様探しやら、学校の怪談やらだし……
それは結果的に電脳空間に絡んだ出来事だったみたいな展開なのです。
RD 潜脳探偵局とかの方が作品のイメージにぴったりなんじゃね?(笑)

1話が始まったときはやたらとストイックな雰囲気でした。
事故があって時間が50年経過して本編が始まった後は前述のとおり。
雰囲気の話は置いといて、1話から2話は話がそのまま繋がってました。
2話と3話もほぼ話が連続してると言っていいと思います。
そんな状況だったのでてっきりこの作品は続き物なんだと思ったよ。
しかし4話以降は読み切りだし5話以降はエピソードまで身近な内容に。
3話の最後に舞台が整うので3話までは導入エピソードってことかも!?
5話以降の内容を見続けて思ったのが最初のフレンドリーって印象です。
身近なエピソードだし、内容はわかりやすいし、女子中学生だし(?)。
なので4話までで作品の判断をしない方がいいよとだけ言っておきます。
(いい意味でも悪い意味でも)
雰囲気自体はミナモの登場以降ほとんど変わりませんが。

3話までは導入エピソードだからなのかエピソードが多少大掛かりです。
さらにそれ以降には見られないシーンがいくつか見られます。
一番特徴的なのはミナモの直感が働くのを見せるシーンだろうか。
直感と言ってるけど何かを感じ取る能力があるようにも見せてるね。
これはキャラ設定に入ってるので今後も随所に出でくるはずです……
が5話以降はそれっぽい描写がほとんど見当たりません。
物語に直接絡まなくてもさりげなく見せないと設定に説得力がないよ。
せっかくだから友達に「お得意の直感出た!」ぐらい言わせたら?
よく口にするから知ってるけど信じてないって意味で。

気になる点がもうひとつ。
事故のときにダイブが上手く行ったのにテストでは上手く行かない真理に
ミナモが上手く行かない理由は「安全安心」だとか直感で口走るところ。
直感でヒントを言うのはいい。それを真理が理解できたのもいい。
問題は見てるこちらには意味がさっぱりわからないというところ。
何で出来たり出来なかったりするのかをちゃんと説明してくれよ……
ここや上の直感の部分を含めてちょっと脚本の詰めが甘いような。
題材や雰囲気、見た目はとても魅力的なので、もう少し頑張って欲しいな。


「超時空要塞マクロス 1巻」
1982年頃に放送された全36話のテレビシリーズ。DVDレンタル。
1999年。巨大な船のような物体が宇宙から地上へと落下してきた。
(未来の話のはずがすでに過去です……)
宇宙船は人類よりもはるかに進んだ知的生命体の存在を示していた。
備えられた多数の武装は宇宙にも戦乱があることを物語っていた。
この宇宙船は人類に大きな衝撃をもたらし新たな秩序を生み出した
また宇宙船の高度なテクノロジーは人類にとって大きな革新となった。

それから10年が経ち宇宙船は人の手で改修され就航の日を迎えていた。
しかし、その日異星人の置き土産は突如として空に向かって発砲する。
砲撃は地球に接近していたゼントラーディの艦船を消し去ってしまう。
この瞬間、地球人の意図とは関係なく戦争は始まってしまったのだ。
戦争は偶然に就航セレモニーを訪れた多くの人を巻き込んでいった。
先輩の誘いでやってきたパイロットの一条輝(ひかる)を。
おばの中華料理店に遊びに来ていたリン・ミンメイを。
ただ偶然に出会って、不運にも一緒に戦争に巻き込まれた二人。
二人の出会いはやがて世界の行方を変えることになる。

マクロスのオリジナルです。25年前の作品です。
大昔に最後まで見たことがあるので大筋の内容は知ってます。
と言っても久しく見てなかったからかなり忘れてたけどな(汗)。
ちゃんと見たのっていつ以来だろう?20年以上前だったりして!?
記憶は適度に美化されてるので実物を見ると何とも言いがたいですよ(爆)。
とにかく古い。キャラ絵も。描写も。センスも。テンポも。何もかも。
マクロスFを見た後にこれを見るとさすがにリメイクして欲しくなる
そんなことをやっても全ての人を納得させるのは無理だろうから
構図やシチュエーションを引用した完全な新作を作ったのでしょう。
今マクロスを作るならこうなります、と言う意味あいをこめて。

ぱっと見で初代の古さを実感するのはまずはキャラ絵でしょう。
美樹本さんの絵を古いなんて言うとファンに怒られそうだけど(爆)。
それとキャラの描写だね。例えばサバイバル中の二人の表情とか。
ここなんか当時としてはかなり現実的なキャラ描写をしてたはず。
でもそれは結果的に時間の経過による陳腐化を促進してしまってる。
まるでセピア色の思い出のフィルムでも見てる気分になったよ(笑)。
これではとてもじゃないけど新作と同等に比較なんてできないです。

感性の違いは時代の違いでどーにもならないので置いておくとして。
それ以外で凄く実感したのがディティールの描写の違いでしょうか。
これは実は初代と7では見た目は別としてあまり大差なかったりする。
そしてプラスとゼロとFもそんなに大差はなかったりするのでした。
(実はマクロスFを見た後に全て再確認した)
つまり前者グループと後者グループとの間に極端な差があるわけです。
プラスとゼロはOVAだからテレビとは違うという言い訳もできるけど、
Fはテレビシリーズだし今時は他の作品でもFに近いのはあるわけで。
ディティール描写の違いこそ時代による表現の進化の象徴かもしれない。

今見るとかなりチープに見える初代のディティール描写ですが、
当時としてはこれでもずいぶん頑張ってるように思ってたよ。
なにしろガンダムを最初にしたリアルロボット路線の初期だったし。
フィクションだけどただの絵空事ではない世界やシステムを描こうと
作り手がいろいろ試行錯誤をしてた時代の作品ですから。
この作品(他)があるからそれ以降の諸々の作品があるということで。
アニメの歴史に触れる気持ちで温かく見てあげてください(笑)。
新作と比べてここがアレだとか言わないのが優しさです。
襲撃を受けたにしてはずいぶんと悠長な態度だな、とか(爆)。

古いばかりではなんなんで、印象に残ったところなど。
4話でマクロスの閉鎖区画に輝とミンメイが迷い込んでしまって
抜け出ることが出来ないサバイバル生活をすることになるのです。
ここの巨大な船内のしかも未整備な区画を探検するのが楽しかった。
そして二人のオママゴトのような共同生活もなんか楽しかったね。
(当時のお約束のヒロインのシャワーシーンがここに)
キャラ描写で時代の違いを実感してしまった部分でもありますが。

にしてもここだけ見てると輝とミンメイが結ばれるように思えるよ。
この頃はまだ未沙の方はオバサン呼ばわりしてるしな……
そもそも4話までだと3人とも互いに好意を抱く関係になってないし。
輝とミンメイが相手を気になる異性として認識したぐらいかな?
こうして見比べるとマクロスFの展開がもの凄く早いのがわかります。
4話の段階で既にランカはアルトに対してほのかな好意を抱いてるし。
2度助けてもらってさらに命の恩人だから抱くのが当然かもしれんが。
展開が早くて物語密度が濃いのも25年前と大きく変わった部分っすね。
女キャラが積極的になって男キャラが鈍感になったのも時代の違い!?

次の巻では確かマクロス(宇宙船)が変形するはず。
最初のフォールド(亜空間転移)でエンジン他が消え去ってしまって
主砲を撃つためのエネルギーパイプも途中で途切れてしまうのです。
なので船体ブロックを繋ぎ変えてパイプを繋ぐと言う凄い展開だった。
繋ぎかえた結果が巨大ロボット状なあたりご都合主義満点でしたが(爆)。


「仮面のメイドガイ 1〜8話」
4月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(ドラゴンエイジ)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/25から
どこにでもいる(かは微妙だけど)一派庶民の女子高生・富士原なえか。
実は彼女の祖父は大財閥の総帥でなえかも継承者の末席に連なっていた。
と言っても、どうせ自分には関係のないこと、ぐらいに思っていたはず。
しかし何者かの陰謀により継承者が次々と命を落としていったのである。
そしてついになえか(と弟)だけが祖父の血を引く存在となっていた。
※なえかの両親は既に行方不明状態
事態を重く見た祖父はなえかの身の安全を護るために最善の策を弄す。
表向きは家事能力が壊滅的ななえかたちの生活をサポートするという名目で、
高い戦闘力を備えたメイドのメイドガイ・コガラシを派遣したのである。

今期は(も)ギャグやコメディが主体の作品が何作かありますが、
その中で一番突っ走ってる作品と言ったらやっぱこれだろうね。
設定からして常軌を逸してるので内容も常識を大股で踏み外してます。
だいたいメイドが男ってとこから変だし、女装に見えないマッチョだし、
空気が読めないのに(殺気は読めるが)サービス精神が旺盛なので超迷惑。
よーするに、メイドの仮装をした怪人がこちらの都合などお構いなしに
一方的に(余計な)お世話をしてくれる、というとんでもない内容です。
原作を最初に読んだ時に、なんじゃあこりゃあ!と思いました。
おそらくアニメで初見の人もかなりの確率でそう思ったでしょう(笑)。

原作の持つ突き抜けたテイストはアニメでも存分に発揮されてるので、
アニメも原作に負けない勢いと面白さが感じられると思われます。
原作と比較できる最初の4話分に関しては原作よりも面白くなってるし。
特に2話と3話は原作をいい感じに膨らませてあって勢いが増してるから。

例えば3話のラブレターの話。
原作だと中学での事件がトラウマで恋愛恐怖症になったのがわかりにくい。
もちろん断片の情報を繋ぎ合わせればそれっぽいと解釈はできるんだけど。
しかしラブレターを捨てようとしないし、料理もいきなり作ってたりする。
料理がトラウマになってるんだから自分から練習するのは変な気がするよ。
なんてツッコミを入れるような説得力は元々この作品には無いけどね(爆)。

アニメではそのへんの説得力を含めて行動にメリハリがついてるのです。
恋愛なんてと言いつつベットの下に恋愛の本を隠してるのはそれっぽいし。
トラウマを克服するためフブキに料理の特訓を受けるのもいかにもだなと。
(そしてお約束で爆発したりする)
弟君がやえか作のエビフライを「食べ物だ」って言うのは原作にも有るけど
そこまでの流れが原作とアニメでは結構違うので印象もずいぶん違うのです。

2話と3話以外で特に印象に残ったのが6話でしょうか。
「とかって何ですか〜」と「死して屍拾うものなし」に爆笑しまくりです。
料理が下手な人ほど余計なアレンジをしたくなると言うか……
特訓をしてくれたフブキに恩を仇で返してるやえかでありました(合掌)。
にしてもとんでもない料理を作るヒロインが今期は揃い踏みですな。

この手の勢いで見せる作品は勢いが持続できるかがキモだけど
ぶっちゃけて8話まで勢いが持続できてるとは言いがたいかな。
インパクト大の1話に続いて2話と3話が絶好調。4話もまぁまぁな感じです。
しかし5話以降は少し息切れしてる気がしないでもない。6話以外。
シーンをバシバシ切り替えて畳み掛けるテンポが弱くなった気がするし。
(メイドガイバッチでガチャンのワイプが少なくなってるような)
8話のようにコガラシの怪人っぷりが目立たない回もあったりする。
5話以降でも他の作品に比べれば十分に勢いはあるとは思いますが。
2、3、6話のレベルを持続できれば凄い作品だったんじゃなかろうか。

まぁ、去年までのイマジン(&ANIK)の30分アニメは
2話にして映像レベルが暴落したのでこれでも凄いレベルアップかな(爆)。
実はマッドハウス・イマジンのラインで去年の怪物王女を思い出して
大丈夫なのか?と実物を見るまでかなり出来に心配をしてたのです。
※えにっく名義の「おくさまは女子高生」という前科もある
怪物王女の再来にならなずクオリティが高く安定してたので良かったよ。
エロアニメ(ひまじん)を撤退して一般向けに戦力を集中したからとか?
1月組の「狼と香辛料」(イマジン元請)もクオリティ高く安定してたし。

オープニング曲について。
実は最初に聞いたときにKOTOKOだと全くわかりませんでした……
今までのKOTOKOの曲ってどっちかと言うとカッコイイ曲だったし
声にエフェクトみたいのをかけてるせいで硬い印象があったのです。
しかしこの曲はみょーにカワイイ声なので全然繋がらなかったよ。
もしかしてKOTOKOの生の声って意外とカワイイ系だったりして!?
KOTOKOってこんな歌い方も出来るんだー、とか実感をした曲でした。


「紅 1〜6話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
7月からキッズでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(スーパーダッシュ文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/16から
少年の名は紅(くれない)真九郎。ぱっと見はごく普通の高校生。
しかしこの歳で揉め事処理屋という裏の世界の仕事をやっていた。
それは彼の過去の出来事や育ててくれた人と関係が有るのだけれど。
そんな境遇だからこそ普通の生活に憧れつとめて普通を装っていた

ある日、彼の前に一人の少女がやって来る。名は久鳳院紫(むらさき)。
大財閥久鳳院家の娘で、屋敷の中から全く出たことがなかった女の子。
同じ境遇だった彼女の母の娘には外の世界を知って欲しいという願いを
彼女の親友だった紅香(真九郎の上司)が叶えたのだ。
真九郎が最も紫の気持ちが理解できるはずと引き合わせたのだ。
こうして血の繋がらない価値観も違う二人の共同生活は始まった。

最初、オープニング映像のあまりのファンキーっぷりに唖然としました。
クレジットでRED GARDENのスタッフだと知ってなるほどと納得したけど。
デジタル処理のポップな映像ってところで手法が全く同じだしね。
ただRED GARDENはハイセンスに感じたけどこれはもうついていけない(爆)。
まぁ、良くも悪くも作家性の炸裂しまくりなオープニング映像だよ。

RED GARDENのスタッフと言うことで中身もまさにそんな感じです。
絵がやたらと濃い〜し、キャラが同時にやかましく喋ったりするし。
※今回もプレスコを使ってるらしい
見た目が小汚くて貧乏くさいのでとっつきはRED GARDENより悪いかも!?
実は最初のうちは面白さも今ひとつわからなかったりして……
作品の構図自体はわかりやすいので見続ければ親しみ易くなりますが。
てゆーかこの作品は見続けることで断然面白くなってくる作品です。
1話だけ見て判断するようなやりかたはオススメしません。

内容は一言でいうと子育てアニメでしょうか?
大きなお屋敷の中だけで育てられたので社会常識を知らないお嬢様を
一人立ちしてる高校生の男子が事情があって預かることになるという。
そこだけを聞くといわゆるいきなり女の子と同居パターンに見えます。
しかしそのお嬢様がまだ(たぶん)10歳未満の子供なところがポイント。
さらにお嬢様でプライドが高いし普通の生活なんか全く知りはしない。
とんでもない行為を全く悪気なくやるのは傍観者には面白いけど……
だから紫に生活に関するあらゆる知識を覚えこませていくわけです。
そのプロセスは傍から見れば子育て以外のなにものでも有りません。
みのさんの言い回しを真似てる部分なんかリアルに子供の反応だしね。

子供を育てるということは育てる側も学んでいくわけです。
最初から満足に親が出来る人なんているわけはないから。
その上、真九郎はまだ高校生で自分だって大人ですらないし。
既に一人立ちしてるから他の高校生よりは大人に近いとは思うけど。
でもやっぱり子供の扱いなんてろくにわかってないわけですよ。
だから最初の頃は結構とんでもないことをやってしまったりする。
何もない部屋に一人で置いていくのはさすがにどうかと思ったね。
(あんな部屋では一日中テレビを見てても責められないぞ)
そんな真九郎も次第に扱いを学んでいってまさに親子みたいな状態に。

この作品は主人公の真九郎以外の主要キャラが女ばかりです。
同居してる紫は当然として他の五月雨荘の住人も女ばかり二人だし、
学校でよく話をしてる幼馴染と姉みたいな存在(養父の娘)も女だし、
仕事の上司と紫を隠れてガードしてる(先輩みたいな)人も女です。
つまりキャラの構図だけ見ればハーレムモードの美少女アニメです。
しかし見た目が濃い〜し、小汚くて貧乏くさいし、子育てしてるし、
さらにキャラ描写が生臭いのであまりそんな感じはしないのであった。
その手のを期待してもあまり期待に添えないかも、とだけ言っておこう。
原作は良く知らんので、原作に比べてどうこうとかはわかりません。

回を経るごとに面白くなっていくこの作品。
最後に見た6話ではすっかり笑わせられました。ちょっと腹痛くなった。
町内会の催しで五月雨荘の住人がミュージカルをやることになるんだけど
闇絵さんが凄い音痴でね……途方にくれた真九郎が助けを呼ぶのです。
そしてやってきたのが美人で見るからに優秀そうな夕乃だった。
しかし歌わせてみたら闇絵さんよりも酷い音痴でしかも自覚全くなし(爆)
わりと歌える新谷良子さんが大胆に音程を外しまくるのが何か凄いです。
さらに特訓しようと二人きりになったらここぞと夕乃は迫りまくるし。
状況を収集しようとすると状況がさらに悪化する喜劇を地で行ってます。
最後のミュージカルもRED GARDENのがパワーアップした感じで凄かった。
そんな感じで少なくとも6話は一見の価値があると思われます。


「魔人探偵脳噛ネウロ 1〜6話」
10月から日テレ他(5局)で深夜に放送していた全25話の新番組。
3月から日テレプラスでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(ジャンプ)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(6巻までリリース済)
明らかに殺人だが原因が不明なため事故として扱われた事件がある。
そんな奇妙な殺人事件によって父親を失った女子高生の桂木弥子。
彼女は父を亡くしたことを悲しみ、事件の真相を知りたいと願っていた。
そんな彼女の前に脳噛ネウロと名乗る得体の知れない魔物が現れた。
魔界の謎は喰い飽きたので人間界の謎を喰いに来たのだとそれは言う。
弥子の前に現われたのも纏った謎に美味なる予感がしたからであろう。

その後の経緯は今のところアニメでは描かれてないけど、
ネウロが謎を喰らうため、謎のほうからやってきてもらうために、
弥子を傀儡にして女子高生探偵として売り出すのであった。

一見するとよくある私立探偵の推理モノ。
でも実体は推理モノっぽいグロテスクで破天荒な娯楽作品だったり。
そもそも最初から犯人がバレバレなあたり何を推理しろって感じだし、
殺人トリックは伏線がないので解説されるまで絶対にわからんわけで。
つまり外枠は推理モノっぽいけど体裁が全くそれっぽくないのでした。
かわりに日常のシーンで変な(崩した)顔が乱舞するみょーなノリと、
犯人が化け物みたく変態するグロテスクなノリがありまして……
他にも原作では意図的に歪んだパースで不気味さを表現してたりして。
ああ、なんかとてもジャンプっぽいなとか変なトコで感心してたよ。
推理モノをジャンプテイストで味付けるとこうなる、みたいな。
先に進むと人間離れした強敵が現れるあたりもまさにジャンプってか。

体裁はほぼ1話読みきりなので全体の構成なんて無いようなもんだけど
原作と見比べるとちょっと違うところがあります。
オリジナルエピソードも結構入ってるみたいだけどそれは置いといて。
アニメだと(一応)主人公の弥子の父親の犯人がまだ判明してないけど
原作だと最初のエピソードで犯人を特定してしまうのでした。
恐らくアニメだと最後のエピソードで犯人にたどり着くのでしょう。
ちらっと公式サイトをみる限りはやっぱそのようで。
(この作品の体裁から違いは大して問題はならないと思われる)

あと違うところと言えば最初から探偵事務所があって吾代がいるところ。
探偵事務所を奪うエピソードは5話の回想エピソードでやってましたが。
(吾代が下っ端として常駐してる理由はさっぱりわかりません)
つまり最初から女子高生探偵なる恥ずかしい肩書きで活動してるのです。
まぁ、とってつけたような悲劇的なイントロで物語を始めるよりは
全編にアホなノリを漂わせつつ悲劇を胸に秘めるアニメの方がいいような。
だからと言って他に比べて面白いかと言われると……


「S・A スペシャル・エー 1〜5話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少女誌(花とゆめ)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/6から
お金持ちのエリートたちが通う私立白選館学園高校。
この学校ではAからFまで成績順にクラス分けが行われていて、
中でもAクラスはたったの7人だけしか入ることができない羨望の的。
さらに1年から3年のAクラスの中で最も優秀なAクラスはS・Aと呼ばれ、
特別仕様の制服を着て優雅な校舎で過ごすことができるのである。

主人公の華園光はプロレス好きの父親の影響で雄々しく育っていた。
小さい頃はプロレスでは誰にも負けないと思っていた。
しかし6歳の時に滝島彗と対戦してこてんぱんに負けたのであった。
それ以来、彗をライバル視して何度も挑戦しては返り討ちにあっていた。
そして現在、二人の関係は私立白選館学園高校S・Aの1位と2位である。
努力の末に上り詰めた光の上には彗が涼しい顔で君臨してたのだ。

なんかとっても少女マンガっぽい!とかアホな感想を抱きました(汗)。
だってキャラが(異常に)細いし(異常に)手足が長いし。
美形だらけだし、現実離れした設定だし、キャピキャピしてる(?)し。
主人公が男前なのや相手役が美形で嫌味ったらしいのもわりとお約束だし。
表現がポップなのも含めていかにも少女マンガのアニメって感じですよ。

ホスト部と同じあたりを狙ってるのは設定を見てれば想像はつきます。
そのホスト部と比べると面白さにずいぶんと差が有りますが……
見比べてみたけどどこが原因なのかハッキリとはわからなかった。
明らかに見た目が違って表現の洗練度も違ったけどそれだけなのか?
(ちょっとやり過ぎというかバランス感覚に欠ける部分もあるね)
内容の無さに関してはホスト部だって大差なかったし(爆)。
大した内容は無いのに表現技法やノリでとても面白く感じただけだから。
そーいう意味ではこの作品はメッキが無いので輝いて見えないのかも。
そこそこ見れる作品ではあるけど、見てて何か物足りないのでした。
てゆーか見比べたホスト部の続きを見たくなりました(笑)。

エピソードはほぼ読みきりで毎回同じパターンです。
ちょとしたこと(光の鈍感や彗の厭味)で光と彗の関係が拗れるのです。
だけど最後は誤解も晴れて仲良く終わるという展開をやります。毎回。
現状では彗には好意はあるが、光は好感を持ってるレベルだろうか。
さらに光は超鈍感で彗の好意にはさっぱり気づかないオマケつき。
そんな状況で素直に好きと言えるほど彗も素直な性格をしてないから。
(ようするにツンデレです)
おかげさまで毎回のように何たらの喧嘩は犬も食わねぇぜ状態に……
S・Aの他のキャラがあまり立ってないのもそう感じる理由ですが。

ちなみに後で原作と見比べてみたけど原作も大差ないです。
むしろ1巻のエピソードに関しては原作よりアニメの方が多少マシだった。
てゆーか原作1巻のレベルはぶっちゃけ上手いとは言いがたいぞ(爆)。
なのでアニメ化で劣化したわけではないよと言っておきます。

最後に一言。
やっぱ後藤邑子さんは音程の外れた歌を歌わないと面白くな(以下略)

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