オヤジパワーが世界を救う!? (08/5/25) 次へ 前へ
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しばらく録画したのを満足に視聴してる時間がなかったので
未視聴メディアが積み上がり予備が無くなってしまいました。
そろそろ8話を越えて溢れ出すのにストックが足りません……
と言うわけで優先度の低そうなのからひたすら見ては消してます。
つまり優先度が高い作品(コードギアスとか)は後回しと言うことで。
これだけやってもまだ足りないので、たぶん次回もこんな感じです。

にしてもこれだけ見て書いてると他に何もできないよ(泣)。


久しく書いてなかったけど並びは面白かった順。

「絶対可憐チルドレン 1〜7話」
4月からテレビ東京系他(22局+α)で日曜日の朝に放送してる新番組。
AT-XとBSジャパンでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
7月からキッズでも放送するそうです。
原作は少年誌(サンデー)のマンガで2巻まで読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/22から
前番のハヤト同様にTSUTAYA限定で1話のみ先行レンタル中です。

少しだけ未来の話。超能力の研究が進み超能力者の存在が普通になった時代。
超能力者の力は数値化され高いレベルの能力者は国家により管理されていた。
そんな能力者の中でも最高レベルであるレベル7の能力者は極めて希な存在で、
国家によって存在が確認されているのは薫・葵・紫穂の3人の少女だけだった。
小学生にして最強の力を持つこの少女たちはザ・チルドレンと呼ばれていた。
この物語はザ・チルドレンと呼ばれた三人の少女たちの活躍と成長と
3人のお目付け役に選ばれてしまった一人の青年の日々を描いたものである。
恐らく。

朝枠では珍しくDVDが大ヒットしたハヤテの後枠です。
てっきり続けると思ってたのに仕切り直しをするんだそうで。
※既にハヤテの第2期をやることは決まってます
そんなわけで同じサンデーから子供向けにもマニア向けにも見えるこれが。
ハヤテの後枠にこれ以上にしっくりくる作品は他に無いだろうね(笑)。
ちなみにスタッフはそのままスライドなのでノリが似ています。
ハヤテ程ではないけどさりげなくパロディも散りばめられてます。
あとは作品のスタンスとして遊びの部分が原作よりも強くなってます。
もっと具体的に言うと変態的なノリが
なので原作の2巻までと比較する限りアニメの方が面白くなってるね。
ハヤテほど突っ走ってないけど毎回安定した面白さを維持できてるし。

実はオープニングをチェックしたとき、これはちょっととか思ったり。
映像はともかく曲がお子様仕様なうえに歌声がとっても幼かったので。
これはもしかして幼年向けの変身ヒロインモノにしちゃったのかなと。
よーするにプリキュアとかセラムンとかみたいな。
もちろんその手の作品だって作り方次第でいくらでも面白くできるけど。
で、実際に中を見てその心配がただの杞憂だと知りました。
てゆーかオープニングと本編のテイストがずいぶん違うんですが(笑)。
まぁ、ハヤテのように日曜の朝からI'veよりは相応しい気もするけど。
(曲自体は売れ線のJ-POPでしたが)
ちなみに可憐ガールズって小学生ユニットだそうな。幼い声なはずだよ。

その本編のテイストについて。
1話で暴れてるエスパーがマッスル大鎌(おおかま)とかいう名前でして。
股間からビックマグナムとか言う石化光線を発射するのです。
上半身をはだけたどっかで見たようなルックス(HG)でさらにオカマです。
このキャラは原作でも先で出てくる(らしい)けど2巻までには出てきません。
そんな濃い〜キャラを1話に出すあたりでノリを理解して貰えるかと(爆)。
原作にほぼ沿ってる回でもさりげなく変態的なアレンジが付加されてます。
特に薫のオヤジキャラっぷりが原作よりも凄くパワーアップしてるよ。
いちおー見た目はボーイッシュでカワイイ女の子なんですがね……

かと思えば憂いの表情を見せるシーンもあったりとメリハリが効いてます。
バカみたいなノリとシリアスが絶妙にバランスして同居しています。
シリアス部分で抑えた表情をつけてるとこは原作より凄く良くなってるよ。
※原作は表情のつけ方が全体にやかましい
例えば2話の検査してるシーン。原作だと2巻の31ページのあたり。
「もうちょっと普通の子供らしく〜」ってセリフが有るんだけど
この後のチルドレンの反応が原作とアニメとでは全く違うのでした。
セリフだけならどちらもほぼ内容を喋ってるんだけど、
アニメだと複雑な表情をしなからしょーがないよみたいに喋ってる。
しかし原作だととてもあっさりしてて喋りも雰囲気も軽いんです。
ここに限らず原作とアニメは内容は同じでも味付けが結構違ったりして。

構成について。
上に「原作にほぼ沿ってる回」とわざわざ書いてるということは、
原作に沿ってない回があるという意味でもあります。
今回見た中では6話と7話がほぼ原作の内容をトレースしてありました。
2話も予知で出動した後の内容がほぼ原作をトレースしてたね。
(それはもう十分にリミックスだろうというツッコミは無しで)
そして残りの回が原作をリミックスしてるかオリジナルな内容です。
例えば3話は2巻冒頭の1ページと60〜65ページあたりの内容と
オリジナル(か3巻以降のエピソード)を組み合わせた内容にしてある。
5話は1巻の86〜94ページの内容を元に大きく膨らませてあるし。

そもそも原作には、2話の「子供らしく〜」の後の意味深な受け答えから、
皆本がチルドレンたちを学校へ行かそうと頑張る展開が存在しないのです。
皆本とチルドレンたちが信頼で結ばれていって同居する展開もありません。
(原作でも先に進むと同居するかもしれないけど)
つまりシチュエーションの流れに説得力を持たせるアレンジがされてる。
おかげで原作をトレースしてる回すらもずいぶん印象が違うのです。
原作の1巻を読んだのが1年半ほど前で内容を結構忘れてたとは言え、
アニメを見ててアレ?こんな内容だったっけ?と思ったぐらいだから。
※この7話分で1巻の内容は10ページ程度しか使われてない


「隠の王 1〜7話」
4月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
7月からキッズでも放送するそうです。
原作はスクエニ系(Gファンタジー)のマンガで1巻だけ読んだことが有ります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
思い出せない記憶によって何事にも無関心でいるようになった六条壬晴。
そんな彼に近づいて忍道部に入らないかと誘う一人のクラスメイトがいた。
彼・相澤虹一は現代のこの世でも忍は影の世界に存在しているのだと言う。
そして壬晴は命を狙われてるから鍛錬をしておくべきだと言うのだった。
壬晴はあまりに突飛な話が信じられずその場をスルーするのだが……
突然の灰狼衆の襲撃によって壬晴の平凡で退屈な日常は終わりを告げる。
灰狼衆の攻撃によって壬晴に危機が迫ったとき内なる強大な力は動き出す。
古の世で生み出され幾度も肉体を変え今は壬晴の中に宿る森羅万象の力が。
それは望むことは全て叶う、この世の理すらも曲げられる絶対の力だった。
こうして壬晴は自らの意思とは関係なく戦いの中心に置かれることとなる。

これ原作との比較ではなくアニメ単体の印象としてとてもデキがいいね。
やってる内容はいわゆる少年マンガのバトルモノと大差は無いんだけど。
頭の足りないキャラが出てこないとか、主人公が熱血直情ではないとか、
カッコつけてないけど行動に一本筋が通ってて結果的にカッコイイとか、
舞台設定や命がけの戦いの理由にそれなりに説得力があるところとか、
主人公を助けてくる人たちもただの正義の味方ではないところとか、
アクション作品として殺陣の動作がダイナミックで美しいところとかが。
つまりその手の作品としてはいろんな意味で洗練されてるってことです。
スクエニ系の作風の傾向は元から大手3誌に比べて洗練されてはいるけど、
映像化される段階でさらにスマートかつ理想的に仕上がったみたいだね。
アニメを見た後に原作を確認したら原作よりさらに洗練度が上がってたし。

原作を確認してて気づいたんだけど、
この作品は珍しく!?原作の内容をほぼそのまま映像化しています。
ディティールは結構違うところが有るけど展開はほとんどそのまま。
と言っても手元には1巻しかないので1巻分に限っての話だけど。
そして原作をほぼトレースしてるので映像化の方向性が分かり易いです。
基本は原作のテイストを踏襲しつつ雰囲気を少しだけ変えてるのです。

アニメを見てるとギャグっぽくキャラを崩すシーンが結構有るでしょ?
実は原作ではアニメよりもさらに崩すシーンが大量に有ります。
ギャグっぽいシーンだけではなく日常的にキャラの絵がゆるくなります。
もちろんここぞと言うシーンではシャープな絵にはなるんですが。
アニメではそんな日常的なシーンの絵はカッチリした絵に統一してある。
そんな絵でわりとゆるゆるなキャラのやり取りをやってたりするのです。
スマートな絵で微妙にボケたリアクションをするのがとても面白いです。
シリアスとギャグ顔の間にワンクッション置くので違和感が無いのです。
原作とはほんの少ししか方向性が違わないのに断然良くなった感じだよ。

あと見てて印象的だったのが忍者の末裔たちが現代に馴染んでるとこ。
みんな普通に社会人としての顔を持ってるあたりに妙な現実味があるね。
雪見なんか主人公視点で見ると手強い敵で容赦の無い悪人みたいだけど、
隠と関係なく出会っていたら意外と面倒見のいい人だったりしそうだし。
連絡手段が携帯電話だとか、灰狼衆がネットを使って会合をしたりとか、
戸隠の里の人たちが表の世界では会社組織として活動してるとか、
歴史書の中だけの存在と現実にあるシステムが調和してるのが面白い。


「クリスタル ブレイズ 1〜7話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは7/11から)
現実とほぼ同じ世界。技術が今よりほんの少し進んでる(らしい)世界。
アジアの片隅に「はきだめの街」と呼ばれるラグス・タウンはあった。
ここは何かに挫折した人間が最後にたどり着く世界の底辺の街だった。
他人のことを詮索しないのがこの街で生きていくルールだった。
そんなラグス・タウンの片隅に実質何でも屋な探偵事務所は存在する。
ここに舞い込んだある荷物を輸送する依頼が、この物語の発端となる。

探偵のカッコ良さに憧れたのに現実はペット探しで腐ってたマナミは
これこそ探偵らしい仕事だ!とアヤカを引っ張り現場へと急行した。
依頼主のポリリンは(暗に危険だから)ボスに伝えるよう言ってたのに。
依頼の場所へ到着した二人は、これがただの荷物運びでないことを知る。
荷物はなんと一人の女性で、受け渡しの阻止で襲撃まで受けるのだった。
そして銃弾が飛び交う中、依頼対象の女性は突如緑のガラス状に変態した。

録画を早送りでチェックしてた時にガラスみたいな女の姿が見えました。
それでガラスみたいな姿に変身するアクションモノ?とか思ったよ。
でも、みょーに渋いオープニング映像との繋がりがまるで分からなかった。
で、実際に見てみて勝手にイメージしてた内容とは全然違う内容だと知る。
これって近未来的で退廃的な味付けをした探偵アクションなんだね……
ガラスみたいな女も変身してるわけではなく人体実験の被害者だったし。
※実は自分の意志で変身できる人もいるけど
これほど事前の情報で作品のイメージを伝えられてない作品も珍しいよ。

イメージしてたのと違うというのが見初めて思ったことの一つ目。
そして二つ目はえらくキャラの演技がしっかりしてるなってこと。
いわゆる作画がいいと言われるキャラがよく動く作品は時々あるけど
細かい動作をしっかり描いてる作品って実はそんなにないんです。
アニメって実写と違って動作を省略してもわりとどうにかなるから。

1話の前半の部分で演技がしっかりしてる具体例を挙げると。
アヤカのPCでネットを見ながらの電話番があまりに棒読みなとことか。
※意図的に抑揚の希薄な演技をしています
電話の画面をアキラに見せるために少しだけ動かすところとか。
PCに届いたメールをアキラに見せるために椅子から退くところとか。
(ここは画面を覗きこむ動作にすることが多い)
アキラがボスに連絡をとるため携帯を使って心当たりを探すところとか。
マナミが事務所に戻ってきて文句をたれながらお菓子を広げるとことか。
アヤカがポテチの袋を開けて箸で摘んでキューちゃんにあげたりとか。
一つ一つの細かい動作を自然だけど安易ではない見せ方で見せていく。
実になにげないのに映像の組み立てが上手いなと感心したところです。

この作品って演技の細かさもだけどディティールにも凄くこだわってる。
主要キャラはどのキャラも一癖も二癖もありそうなのばっかりだし。
キャラは濃いけどわざとらしくて記号的かというとそうでもないし。
舞台も日常とはかけ離れてるのに妙に現実感と臨場感があふれてる
そんな感じで作品の味付けの部分は凄くいい感じに仕上がってます。
濃厚な味付けの映像のわりにストーリーはあっさりしてますが……
物語の構図も1クールのわりにずいぶんシンプルだったりするしね。
ま、内容を詰め込まず雰囲気や見せ方にこだわるこんなのもアリかなと。


「アリソンとリリア 1〜8話」
4月からBS2(のみ)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
現実とは違う世界。プロペラ機が存在する技術的には近代に近い世界。
世界には一つだけ大陸があり中央の山脈と大河を境に二つの国が存在する。
そしてこの二つの国は大昔からずっと果てのない戦争を続けていた。
どちらが人類の始祖であるかなどと言うあまりに下らない理由で。
その二つの国が何度目かの休戦をした時代にこの物語は始まる。

孤児院で育ったアリソンとヴィルは夏休みに再会し休息を謳歌していた。
浮かれていたので嘘つきと囁かれる爺さんのホラ話も喜んで聞いていた。
そんなホラ話に混じってホラ話よりも信じがたい話を聞かされるのだった。
それは二つの国の戦争を終わらせることが出来る素晴らしい宝の話。
その話の最中、役人を自称する男が現れ爺さんを連れて行ってしまう。
その男の態度を不審に思ったアリソンとヴィルは追いかけるのだが。

第一印象はとても純朴な雰囲気だったかな。
ライトノベル的なファンタジーではなく名作劇場みたいな世界だったので。
絵柄もわりと素朴な見た目だし。特に主要キャラ以外のモブキャラとかが。
物語が始まった当初はテンポも凄くまったりしてて平和そのものだったし。
しかし、そんな平穏は突如として破られ物語は動き出すのです。
攫われたお爺さんを助けるために飛行機を(アリソン曰く)借りて追うのです。
そしてそのまま国境を越えたり、墜落したり、基地に侵入したりの大冒険。
見てて何だか宮崎アニメでも見てるようだなと思いました。
基地から飛び立つシーンなんか紅の豚に似たシーンが有ったしね。
よーするに王道の冒険活劇ファンタジーとでも表現できる作品なのでした。
ちなみに作画レベルが宮崎アニメ並に凄いとかいうことは全くありません。
キャラの見た目が素朴なら、作画も素朴で、演出も素朴です(爆)。
この世界感ならこれでいいじゃないの?って気はしますが。

見た目も作画も素朴なこの作品の魅力を一言で言うとストーリーだね。
ストーリーと言ってもスケールの大きい長編だからという意味ではなく
想像もできないような驚く仕掛けがあったりという意味でもなく、
(仕掛け自体はそれなりのが一つのエピソードに一つずつありますが)
巻き込まれて進んでいくスピード感と感動のバランスが絶妙なところ。
映像のクオリティのわりに面白いのは物語の良さに尽きるんだろうなと。
クライマックスはもっとドラマチックに見せても良かった気がしますが。

構成としては1〜4話と5〜8話がそれぞれ一つのエピソードになってます。
原作本の説明を見る限りは1巻と2巻がそのまま対応してるみたい。
原作に沿ってるかとかアレンジしてあるかとかは読んでないので知らん
9話からの3つ目のエピソードが原作の3巻と4巻に相当するようです。
そこで「アリソン」編は終わり後半は「リリアとトレイズ」編になる模様。
※リリアとトレイズは3エピソード×2巻で計6巻

実はアニメを見る前の知識がほとんど無かったので
リリアはいつになったら出てくるんだ?とかボケたことを考えました(笑)。
店頭で「アリソン」「リリアと××」ってタイトルは見たことが有って、
てっきり一つのシリーズのサブタイトルみたいなもんだと思ってたから。
だからアニメのタイトルが繋がってるんだと勝手に思い込んでたのです。
二つは別の作品で二部構成だとは考えもしなかったよ。
ちなみにリリアはアリソンの子供(娘)だそうなので作品世界は同じだね。

主題歌の話。
この作品の主題歌は知る人ぞ知る栗コーダーカルテットがやってます。
もちろんボーカルは別にフィーチャーされてますが、曲がらしいんです。
栗コーダならではの民族音楽っぽい!?不思議なメロディになっている。
素朴なようで、名作劇場っぽいようで、でもちょっと違うメロディなのです。
主題歌(OP)に関しては今期の中で5本の指に入るんじゃないかな。


「ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜 1〜6話」
4月から一部の民放(10局)で深夜に放送してる新番組。
AT-XとBS日テレでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
大元の原作になるのが20年以上前の「ドルアーガの塔」というゲームで、
その未来の話であるオンラインゲームと連動したプロジェクトらしい。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/27から
勇者と魔法使いと魔物が存在するいわゆるゲームファンタジーな世界。
世界の果て(?)に天高くそびえる巨大なドルアーガの塔が存在していた。
塔の中には多様な魔物があふれ塔の頂点を目指す人々を拒んでいた。
しかし、そんな状況に人はただ手をこまねいていたわけではなかった。
5年に一度訪れるアヌの夏と呼ばれた塔の魔物が弱くなる季節。
この時期を利用し塔の魔物を討伐する軍隊が侵攻していったのである。
残念ながら過去の侵攻はことごとく失敗に終わり撤退をするのだが。
撤退時に取り残された人々が塔の中に街を作るという副産物を残して。

今年は塔に訪れる3度目のアヌの夏。
塔の最下層にあるメスキアには塔への侵攻に備え軍隊が集結していた。
またこの時期に一攫千金を狙う登頂者たちが続々と塔を登っていった。
そんな登頂者たちの中にドルアーガ討伐を志す一人の若者・ジルがいた。
彼は兄を頼りパーティに参加したが初日に失態を晒しクビを宣告される。
諦められない彼は改めて仲間を探すが妄言だと誰にも相手にされなかった。
しかしそんな彼の熱意が気に入った一人の少女・カーヤがいたのである。
そして熱意はあれど経験値の全くないジルとカーヤと愉快な仲間たちの
無謀としか言いようがない塔の頂点への旅は始まった。

ネットゲームと連動した内容だからファンタジー世界はあくまで仮想現実!?
現実と虚構をミックスしたオープニングを見ながらそんなことを考えました。
1話があまりにネタっぽくて緊張感のない内容なのでさらにその思いが深まる。
しかし……1話の終わりに夢(妄想)から醒めごく普通のゲームファンタジーに。
1話のネタアニメな展開もやり過ぎで置いてきぼり感を味わいはしたけど
2話以降のありがちゲームファンタジーな展開はちょっとどーかと思ったよ。
アートワークに凄く気合が入ってるから重厚な内容にすれば良かったのに。
見た目のわりに軽くてゆるいので90年代のライトファンタジーを彷彿とします。
ゆるいならゆるいで5話みたいに徹底的にギャグに徹してれば楽しめるんだが。
ぶっちゃけ1話と5話以外は積極的に見るほどの内容ではないです。
オープニング映像が一番面白いんじゃね?とか失礼な感想を抱いたぐらいで。
どーせならOPのような現実とゲーム世界がちゃんぽんな作品を見てみたいよ。

インパクトの有った1話と5話のこと。
1話はバトルシーンを切り抜けてから今までの話を回想するみたいな出だしで、
お約束とパロディてんこもり映像に(シャレの)テロップや注釈まで入ってる、
どー見てもネタアニメにしか見えない内容でありました。
まさに「ぽかーん」としながら今期のプリズムアーク枠?とか思ったり(爆)。
回によってテイストがずいんぶん変わるのであながち間違っちゃいないが(笑)。
ちなみに回想とか言いながら冒頭のバトルシーンとは全く筋が通ってないし
さらに回想のはずなのに冒頭のシーンよりどんどん先に進んで行ったりする。
(この妄想シーンは今後の展開を暗示しているという説が)

5話は昔の魔法使いが残したちんけなトラップに引っ掛かりまくる話。
パーティ全員の性別が反転して大変なことになってみたり、
チープなゲーム画面になってみたり、フサフサになってみたり
な感じでひたすらバカっぽさに突き抜けた内容になっておりました。
1話の妄想はともかく2話以降はわりとまともだったのでビックリしたよ。
全編にノリがゆるいこの作品だとこっちの方がずっと面白いとは思ったけど。
ちなみに性別が反転した時の(女になった)男キャラの反応が面白かった(笑)。
「こんな機会は一生に二度と無い」とか言って女湯に入るろうとするし。
(他にもいろいろとやろうとします)
しかしそこで(視聴者にも)悲しいオチが待ってたりするわけですが……


「モノクローム・ファクター 1〜4話」
4月からテレビ東京系(2局)で月曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(ブレイドavarus)のマンガで読んだことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/8から
高校生の二海堂昶(あきら)は全てに無気力で日々をただ浪費していた。
ある日、そんな彼の前に場違いな格好をした青年・白銀が現れる。
彼は昶に向かって愛のメッセージとも取れる言葉を口にするのだった。
昶には白銀の言葉の真意が理解できず悪い冗談だとしか思えなかった。
白銀との出会いなど記憶からすぐに忘却するはずだった。
しかしクラスメイトに付き合い夜の学校に忍び込んだ時、事件が起きる。
闇の中から出現した黒い影が次々と昶たちに襲い掛かってきたのだ。
追い詰められピンチに陥ったとき、再び白銀が昶の前に出現する。
そして白銀は助かりたければ私と契約しなさいと言うのだった。

現代に近い舞台で異界からやってきた魔物みたいなのと闘う。
この手の設定はスクエニとその傍系に限らず腐るほど存在します。
そんなうんざりするほど有る作品の中でこれの特徴はというと、、、
そこはかとなくホモっぽ……BLくさいところでしょうか?(笑)
と言ってもマジメにBLをやってるわけではなく見るからにシャレだけど。
他に選択肢がある状態であえてそれっぽく見える手段を選んでるから。
この手のに嫌悪感を抱く人じゃなければたぶん笑えます。そして呆れます。
かなり笑いに走りすぎなので、萌えには遠いような気がしないでもない。
全編に絵はキレイだしキャラも美形揃いなんだけどね……

シャレでBLくさい部分も含めて全体にギャグっぽい作品っすね。
美形キャラが揃ってるのに頻繁に崩したギャグ顔になるし。
最初はまたか?と思ったけど見続けてたら全く違和感が無くなったし。
だってこの作品ってむしろギャグ顔の方が日常かと思うほどお笑いだし。
つまりこれはギャグっぽいキャラのやり取りを楽しむ作品でしょう。
特に3話のイケメン大好きな賢吾のお姉さんさんが凄かったよ。

緊迫した何かとか感動的な何かは(4話までは)期待するだけ無駄ですから。


「狂乱家族日記 1〜4話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファミ通文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
現実と似てるようで全然違う(らしい)世界。
世界の半分を支配する大日本帝国だとか超常現象が日常的に起きるとか。
そんな話はアニメを見ててもさっぱりなので、この際忘れて無問題!(爆)
ある日、超常現象対策室なる機関に所属する乱崎鳳火に辞令が下される。
曰く、猫耳と猫尻尾をつけ神を自称する凶華(自称20才)と結婚すること
その上、閻禍のDNAを持つとされる5人の子供の親として一緒に暮らすこと。
この一見すると意味不明な辞令には極めて重要な意味が存在したのである。

およそ1000年前、世界は閻禍と呼ばれる存在により破滅の危機に瀕した。
人々はやっとのことで閻禍を倒し平和を取り戻した、までが遠い昔の話。
それから時を経て閻禍が消滅の間際に発した言葉の時期がやってきた。
「どこかに眠る自分の子供が1000年後に目覚め世界を滅ぼす」の時期が。
もちろん人々はただその時期を安穏と待ち構えていたわけではなかった。
科学技術を駆使し閻禍のDNAを持つ存在を見つけ出すことに成功したのだ。
問題はその閻禍の子供候補がなんと6人(?)も存在したということ。
そこでその6人を一箇所に集め本当の閻禍の子供が誰かを見極めることに。
さらにこの生活で家族の温もりを教え世界の破滅を思いとどまらせたい。
なんて思惑もこめて「なごやか家族作戦」は開始されたのである。

最初あまりにエキセントリックに突き抜けてて唖然としました。
「置いてきぼり感」を映像にするとこれかもとテレビの前で思った。
凄く勢いがあってよく動いてても面白いわけじゃないんだなと思った。
正直言ってそんな気分でした1話を見終わった時点では。
でも2話以降は1話ほどエキセントリックではなくて結構見れる話も有った。
設定が異彩に突き抜けてはいたけどようするに家族ゲームなわけだし。
最後に宴じゃとか言って大暴れをするのも時代劇のお約束にそっくりだし。
そんなわけでそれなりに楽しむことはできました。
たぶん2話、3話と見続ければ誰でもそれなりに楽しめるとは思います。
このノリがツボに来る人なら凄く面白い可能性もあります。保証しないが。
まぁ、一見の価値はあるかもね。とか言っておきましょう。

そういえば、これエンディングが8種類あるそうで。
放送局によってエンディングが違うという話もあったような。
(ニュースソースが見つからないので真実かは知らん)
DVD1巻の初回版には8種類をランダム再生するモードもあるそうです。
そんな話だからてっきり放送局毎に1種類しか流れないと思ってのに
回が進んだら当たり前のように別エンディングが流れてました……
※tvkだと凶華、凶華、帝架、雹霞、千花
初回版のランダム再生するモードの意味は?


三大巨大食材大決戦 (08/5/16) 次へ 前へ
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予定してたコミックお薦めを更新しました。4月分です。
10日間隔の更新すら維持できてないので今月も追加はありません。
そろそろどうにかしたいんですがね……

「Papa told me 〜街を歩けば〜」について。
タイトルと体裁が変わってるけど今までの内容のそのまま続きです。
続きと言っても基本は読み切りなのでここからでも大丈夫ですが。
今でも不定期に掲載されてるっぽいので今後も続巻がでるかも。


ではいつものアニメネタを。
今週は久しぶりにいっぱい見て書いたよ!

「To LOVEる 1〜5話」
4月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(ジャンプ)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
高校生のリト(少年)は同級生の春菜にひそやかな想いを抱いていた。
しかし奥手の彼はあと一歩の勇気が出せず悶々とする日々を過ごしていた。
春菜の方も実は意識してるご様子でキッカケがあれば進展しそうだった。
そんなある日、二人の状況を一変する出来事がまさに空から落ちてきた。
お風呂に入ってたリトの前にいきなり出現したしっぽの生えた女の子は
自らをデビルーク星の王女(ようするに宇宙人)のララと説明したのだった。
目の前で追っ手に攫われそうだった彼女をついつい助けてしまったこと、
それと偶然にも彼女の星の婚約の儀式を実行してしまったことが重なり、
リトの意思とは無関係にララとの婚約がめでたく!?成立してしまう。
二人の日々に突如として出現した宇宙からの押しかけ婚約者によって、
少年と少女による淡い恋の物語はスラップスティックな喜劇へと変貌する。
果たしてリトに平穏な日々は戻ってくるだろうか?

冒頭の宇宙空間のアクションシーンが「うる星」なんですけど……
あのテキトーな宇宙船の絵がそうだし影のつけ方もあの当時のだし。
それ以降も象の大群に轢かれたり、全面透過光にキャラを乗せてみたり、
空から光る円盤が降りてきたり、とうる星を彷彿とする表現がてんこもり。
考えてみたらこの作品は宇宙人の女の子といきなり婚約して同居という、
露骨なぐらいうる星のオマージュなのだから意図してやってるんだろうね。
※例に挙げた部分は原作にはない

変なアイテムが続々出てくるとこもそっくりだし(ここは原作からある)。
効果がありすぎで状況をさらに悪化させるあたりもそっくりです。
※変なアイテムを繰り出す大元はドラえもん
妙な宇宙食材で妙な料理を作るあたりなんかは実に既視感満点だったよ。
宇宙から来た美少女は死ぬ目に会うような料理しかつくらんのか?(笑)
巨大なイカとタコとエビがバトルして収拾つかなくなって投げちゃうとか、
3話の水族館で洪水を発生されてビルから水がピューな展開もまんまです。
20年前のノリでも見た目さえ今風にすれば十分に通用するのだと知ったよ。
いつまでうる星をやるの?って気もしないでもないけど。

ノリがうる星でしかもスラップスティックでノリが異常にイイです。
ヒロインのララの明るく天真爛漫で世間知らずな性格づけを筆頭にして
キャラが全体にバカっぽい(いい意味で)頭の悪そうな作品になってます。
イカ・タコ・エビの三大巨大食材バトルのようにやたらと勢いもあります。
なので原作を読んだときよりもずいぶん面白いような、とか思ったよ。
見た後に(処分用の箱に)残ってた1巻を掘り出して見比べてみたけど
やっぱり4話までを見る限りは原作よりもずいぶん面白くなってる感じ。
(5話はちょっと滑ってるけど)
原作よりちょっと(?)Hでおバカな美少女ラブコメ路線が徹底してるから。

原作と見比べてて気づいたんだけど内容が結構違ってるね。
特にララがリトと婚約するキッカケが原作とアニメでは全然違ってる。
原作だと最初はララの家出の言い訳用で後でリトに惚れるという展開。
アニメでは偶然にもリトがララの星の婚約の儀式を実行してしまう展開。
(このアレンジでさらにうる星に似てしまうことに)
つまりリトがララの胸をつかんじゃうのはアニメだけなのでした。
さらに婚約解消するためにララの胸をつかもうと奮闘してるし……
なんて内容を地上波で流してるんだろうと違った意味で感心したり。
そもそも原作コミックは裸は出るけどここまでエロくはないのだよ。

エロいといえば(主にララの)裸のシーンがてんこもりだったり。
と言ってもいつものごとく逆光やら湯気やらで見えなくなってますが。
そしていつものごとくDVDだと見える(曰くディレクターズカット)らしい。
※レンタルは放送バージョンだそうな
実のところ裸なんか見えなくてもシチュエーションが十分にエロいけど。
三大巨大食材バトルの時なんかまるで触手エロアニメのようだったし(爆)。
ララが服を着る時は毎回のように魔法少女風ちょいエロ変身バンクだし。
服を着るたび「ああっ」とか声を出して顔赤らめてるし……
※原作にそんなモノはない
ニーズに対する作品の方向性を的確に捉えてると感心すべきだろうか。
とにかくこの手のが好きなら十分に楽しめる作品になってると思います。

オープニングについて。
この作品はOver Driveと同じ監督さん(及び同じ制作会社)で、
Over Driveに続いてなかなかセンスのいい映像に仕上がってます。
(Over Driveはオープニングとキャラ絵以外はダメダメだったけど)
今回は止めのキャラ絵のテクスチャーをバシバシ切り替える手法を使ってて
さらに水着の一部分にズームインしてクレジットを出す画面構成になってる。
グルーブとエッジが効いたサウンドと組み合わさって今期一番イイかもしれん。
曲のほうも今期の中では5本指に入りそうだ。


「こはるびより 1〜2巻」
最近リリースされた30分×全3巻のOVA。DVDレンタル。
原作は角川系(電撃萌王)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDは全てリリース済
見た目はほぼ現代だけど人型のロボットがごく普通に売られてる世界。
美少女フィギアを部屋中に陳列して愛でるオタク趣味を持つ村瀬貴也は
店に並べられたロボットの中の一つを惹かれるように購入するのだった。
彼が購入したのは家事手伝い用ロボいわゆるメイドロボだったが、
実は彼が彼女(メイドロボ)に求めていたのは等身大の人形だった。
※お店の人がそれは愛玩用ではないですよ?と確認していた
目覚めた彼女に待ってた日々は本来の役割とあまりにかけ離れた扱いで、
元来の主人に尽くしたい感情と、恥ずかしい扱いを無くしたい願いから、
ご主人様の村瀬貴也をまともな人間(?)にしようと頑張るのだった。

一言で言うといわゆるエロ(くて)バカ(な)アニメです(爆)。
しかもOVAなんで裸出しまくりだし、乳揺れまくりだし……
さすがに18禁になるような行為や局部丸出しカットは有りませんが。
ああ、小さな象さんとか言って喜んでるシーンはあったっけ(笑)。
原作の1巻はここまで直接的にエロくはないのでちょっと口あんぐり。
とても変態的な内容なのは原作のそのまんまではありますが。

この作品はオタクで趣味が変態的な少年に振り回される女の子という
シチュエーションの最近ちらほら見かける(気がする)タイプの作品です。
そしてこの作品ではその女の子がメイドロボというのが大きなポイント。
メイドロボなので当然ながらご主人様の意のままに扱われるわけです。
さらにこのメイドロボのユイはリアクションがとっても人間くさい。
てゆーかこの作品に出てくる女キャラの中で一番まともな反応をします。
ロボットなのに人間な反応だとまるでリアリティが無いと思うかもだけど、
これには設定的なリアリティなど最初から無いので問題ありません(爆)。

むしろユイがとても人間的に反応することこそこの作品の面白さです。
まるで人間がメイドロボのプレイをさせられてる感じに見えるので(爆)。
メイドロボだから本人が嫌がっても着せ替えをされてしまうのです。
(自分で着替えできますからと必死に抵抗してました)
メイドロボだから本人が嫌がっても体を洗われてしまうのです。
(抗菌処理されてるから洗う必要ないんですと必死に抵抗してました)
って、それはどっちもメイドロボの役目じゃないし……
よーするに生身の女子に見えるロボを等身大の人形扱いしてるわけで。
いかにもロボな反応の相手にこの行為をしても何の感慨もないけど、
人間に見えるからこそ変態的過ぎてもはや笑うしかないって感じだね。
構造的には「これが私の御主人様」と似たカンジだろうか。

体裁としては1巻30分に3本のエピソードが入ってます。
1エピソード9分程度なのでテレビアニメの半パート弱な感じかな。
とてもアップテンポなドタバタ展開なので短くは感じなかったよ。
基本はおバカで変態な内容だけど時々ふっとイイ雰囲気にもなります。
いい話かと思わせといて次の瞬間に変態ネタで落とすんですが……
特に1巻は最初から最後まで期待させて落とすを徹底してて面白かった。
貴也の暴走っぷりとユイの振り回されっぷりも絶好調で楽しかったよ。
2巻はちょっといい話っぽくまとめようとしてる分キレ味が悪いかなと。
2巻も十分楽しめる内容とは思うけど1巻の突き抜けっぷりに比べるとね。

具体的な内容についてはあまり語ることは無いですが、一つだけ。
実は原作を読んだ時にあるシーンにカルチャーショックを受けました。
それはユイが貴也のフィギュアを気持ち悪いと全部捨てちゃうところ。
お人形さんたちは歩いて出て行かれました」とか言って。
とてもメイドロボの所業ではありません。生身のメイドだってやらんよ。
まぁ、生身の女の子(彼女とか)ならそんな展開も無いとは言えませんが。
このシーンのインパクトがあまりに強くてしっかり記憶に残ったよ。

にしても貴也はメイドロボとは言えユイをよく許したよなと。
自分だったらこのポンコツが!!!と廃棄処分にしてしまいそうだ。
(フィギアには愛着は無いけど自分の大事なものに置き換えて考えると)
ちなみに原作ではユイを捨てられたフィギアの代わりにするとか言ってる。
アニメだと観賞用と保存用で複数有るからと見事に復元されました……

※レンタルDVDはセルの通常版と同じ内容(みたい)です


「BLASSREITER 1〜5話」
4月から一部の民放(4局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/8から
現実にとても近い世界の今より少しだけ未来のドイツを舞台にした物語。
ある街で死体が突如として異形の姿になり暴れだす事件が発生した。
身の回りの物体を融合していくこの化け物は融合体と呼称されていた。
しかも恐るべきことに融合体は何らかのカタチで伝染するようだった。
人々は融合体のおぞましい姿から悪魔の具現だと恐れおののいていた。
そんなある日、バイクレースの最中に一体の融合体が会場へ乱入する。
この事件により常勝を誇るヒーローのゲルトは再起不能の怪我を負った。
チームに解雇され彼女に捨てられた失意のゲルトの前に謎の女が現れる。
力を手に入れたいならこの薬を飲めと謎の女はゲルトの耳に囁くのだった。

街に再び融合体が出現し、事態を収拾すべくXATのメンバーが出動する。
※XATは融合体に対処するために組織された部隊(らしい)
融合体の起動力に放浪されるXATの前にバイクに乗った怪人が出現する。
融合体にそっくりなその怪人は一瞬で融合体を追い詰めて切り捨てた。
そしてその怪人はXATの面々の前で人の姿をとった。かのゲルトの姿を。
かつてゲルトのチームメイトであり今でも親友だと自負するヘルマンは、
変わり果てたゲルトの姿を見ても心は人間だと信じていた。信じたかった。
しかしゲルトもまた悪魔の血に人の心を蝕まれてゆくのだった。

オープニング映像をチェックした時には作品が全く予想がつかなかったよ。
なんかあまり面白そうには見えないな、とか失礼な印象を持ったぐらいで。
で、実際に中身を見てみたら、オープニングの意味がしっかりわかりました。
この作品って特撮の変身ヒーローモノをアニメでやってるんだね……
そう思ってみればオープニング映像もタイトルロゴも実にそれっぽいじゃん。
ダークヒーローっぽい位置づけも昔の仮面ライダーを彷彿とするし。
(最近の仮面ライダーは内容を全く知らん)
そんな感じなので特撮の雰囲気が好きな人のほうが楽しめるかも。

特撮っぽさ以外について。
舞台がドイツだし、キャラデザインがちょっと濃いと言うかバタくさいし、
キャラが全体に大人っぽいので、欧米の映画やドラマでも見てるみたいです。
さらに雰囲気がダークで化け物が出てくるので洋風の退魔モノっぽいかな。
血液を媒介するウィルス?に感染して化け物になるのもなかなか面白いし。
と、ここまでは全体のテイストが統一されてて結構いい感じなのです。
この方向性で全てをコーディネートしてあればいい作品だったと思います。
しかしアクションシーンの特撮風CGの動きと質感がチープなので台無しに。
あの妙な動きとカラフルな色使いこそ日本の特撮っぽさなのかもしれんが。
あいかわらずさっぱり重量を感じられないのもGONZOらしいと言うべきか。
これが鴉-KARAS-レベルのCGだったら世界観にも合ってたんだけどね。
※特撮風のCGと手描きアニメを組み合わせた先駆作品
いっそのことメカを排除して超能力(魔力)っぽく描いた方が良かったかも。
まぁ、現状でも予想してたよりははるかに見れる作品ではありますが。

とりあえず、題材はわりと面白いけど見る人はかなり選びそうです。
※2クール作品らしい


「素敵探偵ラビリンス 1〜9話」
10月からテレビ東京系(3局)とAT-Xで深夜に放送していた全25話の新番組。
原作は少年誌(マガジンSPECIAL)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※レンタルDVDはセルDVDと実質同時リリース(13話分までリリース済)
かつて栄華を誇った東京という大都会があった。
都市機能が新都へと移った今では旧都と呼ばれ朽ち果てる一方だった。
(大災害の後に復興をせずに都市機能を移したらしい)
旧都は警察にも見放され、あらゆる犯罪行為が日常的に起きていた。
人間技とは思えない奇異な事件、通称「幻夢事件」も続発していた。
そんな状況に警視庁も重い腰を上げて一組の刑事を旧都へと派遣する。
というのは建前でよーするに閑職に追いやられたわけですが……
戸丸と猪神の二人の刑事は幻夢事件の捜査に際する取っ掛かりとして
警察へ幾度となく奇妙な情報をもたらした謎の人物の元へと訪れる。
そしてその人物がまだ12歳の少年であることを知り驚愕を覚えるのだった。

わたなべひろし監督の新作です。
今回は前作のシャイニング〜と違ってところどころで面白い映像が見れます。
(シャイニング〜は映像はともかくストーリーがアレ過ぎだったけど)
1話だけやたら気合が入ってて2話以降がくっと落ちるのはいつも通りですが。
見た目のインパクトのわりにストーリーがチープなのもいつも通りです(爆)。
にしてもロキ、tacticsに続いてコレだからすっかりショタアニメマイスター。
特にこの作品なんか露骨なぐらいショタ属性を前面に出してるしね。

この作品の原作は1巻しか読んだことが無かったので
カワイイ少年が謎解きをするだけの良くある推理モノって印象でした。
(真実が見えてしまうので正確には推理とは言いがたいけど)
しかしアニメだといきなり主人公たちと対立する存在が登場してたり。
繭樹(マユキ)の学校のクラスメイトなんかも最初から出てくるし。
※どちらも原作の1巻には登場しない
何だか原作を読んだときとはずいぶん印象が違って見えました。
原作に比べるとアニメのほうが最初から方向性が見えるので親切かもね。
クラスメイトが最初から出てくるのも生活感が感じられていいと思うし。
つまり原作の1巻と比較する限りではアニメのほうがデキがいいです。
脚本的にも原作より多少は構成に工夫が見られるし。
(同時期のアニメの中でデキがいいかと言われるとアレだけど)

原作との比較と言えば、
実はアニメ(の序盤)は原作とは全く構成が違います
何しろ原作1巻の2つのエピソードのうち1つ目は9話までに出てこないし。
※ざっと確認した限りは10〜11話がそれっぽい
2つ目のエピソードも8〜9話になってやっと使われたぐらいだから。
1巻分のページ配分から計算するにオリジナルが結構入ってるのかも!?
たぶん1話と2話はオリジナルのエピソードだと思う。
1話の刑事さんがマユキに会いに行く展開は1巻の最初の部分の内容だし、
原作ではマユキは最初から学校に通ってるから初登校の話も考えにくい。
まず主要キャラの紹介と立ち位置をハッキリ見せたということでしょう。

レンタルDVDについて。
2巻以降はセルDVDが4話収録でレンタルDVDは2話収録になってます。
レンタルは2巻同時なので巻番号が違うだけでリリース日は一緒ですが。


「我が家のお稲荷さま。 1〜5話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
高上昇と透の兄弟は母方の生家である三槌(みづち)家へとやってきた。
祖母が危篤との連絡を受けて駆けつけた二人の前に当の祖母が姿を現し、
透の身に危険が迫ってるから呼び寄せたのだと真の理由を告げた。
※透は三槌の力を強く受け継いでる(らしい)
三槌の家なら妖怪から透の身を守り易いということで呼ばれたのだそうな。
その三槌の護り女の力は時代と共に衰え今や磐石と言えなかったのだけど。
なので三槌の守り神の天狐(てんこ)空幻(くうげん)の力を借りることにした。
助力の願いに対して最初今までの扱いが不服だと承知しない空幻だったが、
昇と透が(唯一の友だった)美夜子の息子だと聞き態度を翻すのだった。

三槌の護り女と空幻の力によって透を狙う妖怪を撃退することに成功する。
そして昇と透が気に入った空幻は透たちの家へと二人に着いてやって来る。
さらに祖母の命を受けた護り女のコウが二人を守護するために着いてきた。
長らく封印されていた空幻に、護り女として世俗から隔絶していたコウ。
現代の常識に欠けた二人は昇と透の日常にトラブルを巻き起こしていった。
トラブルメーカーな二人も透が妖怪に狙われた時は頼もしい存在だったが。
これはそんな昇と透と二人を守護する者たちの日々を描いた作品である。

現代に近い舞台で妖怪などの人ならざる物が人にまぎれて存在する。
この手の設定の作品はわりとポピュラーというか、有りがちというか。
そんな作品群の中でこの作品ならではの魅力は、、、何でしょう?(爆)
5話まで見た限りはキャラ設定に多少のスパイスが効いてる、ぐらいかな。

例えば護り女のコウはただの無口なキャラなのかと思ってたら、
世間知らずだし、不器用だし、家事が致命的に不得手だし。
昇と同じ部活の美咲も昇に好意をもってるただ女の子かと思ったら、
ふとした瞬間に際限のない脳内妄想を繰り広げるちょっと変な人だし。
かりそめの姿(!?)がコンビニ店長の恵比寿さん(神様)なんて
世の中は金で儲けるためにはわりと手段を選ばない黒い性格だったり。
こんな感じでキャラ設定にはそれなりにひねりはあるみたいだね。
(主人公の二人は他の人に比べてキャラが弱いけど)
ただし、ちょっと記号的過ぎというかやり過ぎ感が漂ってます。

とりあえず見てて違和感を感じるほどに変な部分は無いです。
しかし積極的に続きを見たいと思わせる魅力もあまり感じられません。
惰性でならだらだらと見続けるかもしれないけど。というレベル。
特にストーリーが事実上の1話読み切りで薄っぺらいのが痛い。
もしも全体の流れみたいのが有るならさっさと見せるべきでは?
日常のドタバタがウリのわりにまったりしてて今ひとつ勢いが無いしね。


これはまさにデカルチャー! (08/5/4) 次へ 前へ
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また更新日が開いてしまいました……
言い訳を書いてると更新日がさらに遅れるので書きませんが。


「マクロスF(フロンティア) 1〜5話」
4月からTBS系(10局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からアニマックスでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
21世紀の初頭。人類は巨大異星人との戦いによって滅亡の淵を垣間見た。
その時の経験を元に人類は種の保存を目的に広大な銀河へと進出を始める。
巨大な移民船を中心にした移民船団が銀河の各方面へと航行していった。
移民船団の25番目であるマクロス・フロンティアがこの作品の舞台である。
※マクロス7と同じような舞台設定でそれより少し未来らしい

物語はギャラクシー船団出身の超人気シンガー「シェリル・ノーム」が
コンサートツアーでフロンティアへと訪れたところから始まる。
パイロットを目指してる高校生の早乙女アルトは、先輩たちと一緒に
コンサート前座の飛行ショーをすることになり、その準備をしていた。
歌うことが好きでシェリルに憧れるランカ・リーは、心待ちにしていた
コンサートへ向かう途上で道に迷ってしまった。そして二人は出会う。
この出会いが互いの未来を大きく変えることを二人はまだ知らなかった。
※パイロットと歌手の組み合わせは最初のマクロスと同じ

マクロスの新作です。マクロス7から実に15年ぶりのテレビシリーズです。
テレビアニメに限れば逮捕しちゃうぞ同様に今さら新作?って感じかもね。
OVAなら数年前にマクロスゼロってのがあったけど。

で、今回のですが舞台設定的にはマクロス7にかなり近いみたい。
音楽的にはR&Bとかソウルあたりでプラスに近いかな。曲が菅野さんだし。
主題歌ももちろん菅野さんなので凄くイイよ!
空間やキャラの描写は超リアル系なのでそのへんもプラス(とゼロ)に近い。
バルキリー中心のアクションシーンにCGを使いまくりなのはゼロと同じ。
移民船の中の街が活気と実体感にあふれてるのはメガゾーン23に近いかな。
※メガゾーン23は設定や方向性がマクロスに近い外伝的作品
導入のあらすじに書いたとおりメインキャラ設定は初代が近いかな。
落下するランカをアルトが助けるシーンとかも初代を彷彿とするし。
(シェルターに閉じ込められるのも初代だね)
他にもどれかで見たようなシチュエーションがいろいろとあったりして。
今までのマクロスシリーズのエッセンスを詰め込んだ集大成みたいっすね。
そして5話までの印象に限れば今まで見たマクロスの中で一番面白いかも。

期待半分で見始めたこの作品だけど1話のクオリティが異常に高かった……
アクションシーンはサテライトお馴染みのCGだから余り驚かなかったけど、
街の風景などの空間の作りこみやキャラの表情とかモブシーンにはビックリ。
これはテレビシリーズの品質じゃねぇ!こんなレベルで毎週放送できないぜ。
とか思ってたらやっぱり2話以降は画面の作りこみの質が凄く落ちました(笑)。
それでもテレビシリーズとしては十分すぎるぐらいレベルは高いけどね。
比較のために見返したマクロス7とのあまりの次元の違いに唖然としたよ。
作画レベルはともかくディティールの描写に時代の違いを実感してしまう。
ちゃんとマクロスはアニメの表現の進化を反映してるんだなと思った。
(ガンダムの表現は新作でも大して進化してないって意味だ)

見た目に関してもう少し突っ込んで触れておくと。
現実の風景を緻密に再現することで空間の実体感を存分に感じさせながら
そこに近未来的なギミックを散りばめて手が届きそうな未来像にしてある。
現実にもある携帯電話というアイテムを柔らかくした発想には感服したよ。
※ランカが持ってるぬいぐるみのような携帯電話
現実に近い舞台ならともかくSFのような未来を舞台にした作品の場合、
その作品世界がどれだけ見てる人に説得力を持つかが凄く重要なわけで。
そーいう意味でこの作品は素晴らしい出来だと思うのでした。
ゼントラーディの巨大な街なんか描写がリアルだからインパクトが凄いよ。
考えてみたらゼントラーディが巨大なまま生活してるのはこれが初登場?

ストーリーに関しては1話からぐいぐい引きつける展開になってます。
1話で二人の出会いとドーム内の街の風景とライブシーンをじっくり見せて、
さらに謎の宇宙生物が襲撃してきて派手なアクションまでやるんだから。
いくら掴みが大事といったってサービス良すぎじゃね?って感じだったよ。
この後、アルトとランカは再会して、二人がシェリルと出会うことで
アルトとランカは自分の夢へと第一歩を踏み出す、という展開になってる。
ランカは4話でオーディンションに臨んであっさり撃沈してたりするけど。
(ランカの歌う「私の彼はパイロット」の菅野アレンジ版が新鮮だった)
宇宙生物(バジュラ)に関してははとりあえず第一弾は撃退したけれど、
まだ正体も目的もわかってない状況(ちょっとゼノサーガを彷彿とする)。

とりあえず3話ぐらいまで見れば物語の構図や方向性はわかるので、
最低でもそこまでは見て見続けるか判断するのが良いと思います。
ワタクシ的にはコードギアスと並んで優先度最高レベルって感じかも。
作品世界がとても素敵に見えるしキャラが魅力的に描かれてるから、
キャラがこの世界で動いて喋ってるのを見るだけでなんか楽しいよ!
もちろん物語の行方もとても気になるけどね。


「ベクシル 2077日本鎖国」
2007年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
今よりも少し未来。バイオ技術とロボット技術は飛躍的に発展した時代。
あまりに発達した技術の問題点に着目した国連は国際的な制限条項を設けた。
しかし圧倒的な技術によって世界市場を席巻してた日本はそれを不服として
国連を脱退し、日本の人的、情報的に完全なる鎖国を宣言するのだった。
説得力はともかくこのへんの経緯は世界大戦前の日本とそっくりだね。

日本が鎖国をしてから10年が経った2077年。
日本の姿が外からは知れなくなった今も街にあふれる機械は日本製ばかり。
そんな状況の中、SWORDは規定違反の機械が密かに出回ってる事実を掴んだ。
外見は人間そっくりなのに生命反応のないアンドロイドの存在である。
事態を重く見たSWORDはベールに包まれた日本への潜入チームを組織する。
やっとのことで潜入した彼らは(それなりに)想像を絶する日本の姿を見た。

フル3DCGによる人形劇です(おいおい)。
アップルシードより新しいので技術的にはもう少し進化してる感じかな。
キャラが従来のシェードとトゥーンシェードの中間みたいな感じで。
アップルシードよりは不気味さがかなり軽減された気がする。
この手のキャラデザインだと何だかゲームのCGでも見てる気分だけど。
動きに関してもリアルにしてるつもりなんだろうけどどこかゲームっぽいし。
まぁ、見た目に関してはそーいうもんだと思って見てればそのうち慣れます。

3DCG以外でこの作品について一言で表現するなら、
見た目が派手でストーリーがうんこなハリウッド映画のパチモノ。かな。
ぶっちゃけると3DCG以外はほとんど見るべきところはないです。
ストーリーはクライマックスに向け仲間が次々と倒れていくいつものだし。
とって付けたようなラブ展開までハリウッドのアクション映画みたいだし。
いちおー鎖国した日本の姿にはビジュアルインパクトが有るけどね。
何でそうなったのかが仕掛けを明かされても全く納得できないので。
あまりに説得力がないから共感にも感動にもほど遠いのであった……
そもそもあのエンディングだと終わりという以外に何の答えも無いがな。

仕掛けをネタバレしてしまうとこの作品を見る楽しみが無くなるので
突っ込みどころが満点だけどあえて触れないでおきます。
海上に壁を築いて人の出入りを完全に防ぐなんてありえないから!とか。
※この作品は全編にわたりこんなレベルです

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