暗転 (07/11/30) 次へ 前へ
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今週は時間が足りないので1つだけです。
見たのは1つじゃないですが……
またいっぱいコメントが落ちたということで。


「ef - a tale of memories. 5〜8話」
えらいことになっている……

設定が見えた時点である程度覚悟はしてたけど予想以上の展開になってるよ。
6話で多少ギャグっぽい表現を使ったりして明るくて順調な印象が有って。
この作品は設定が設定なのでどーしても重苦しくなってしまう必然だから、
真ん中へんに気晴らしのような幸せな光景を入れたんだろうと想像はついた。
おそらくこの後の展開はそれまでより厳しいことになるんだろうなとも。
そう覚悟はしていたのに7話の急転直下な暗転っぷりは凄くこたえました。
見てる人の忍耐力を試してるんじゃないかとすら思えたね。

まずは紘と景、みやこの話。
景が紘とみやこが食事をしてる場面を見てショックを受けるのが4話の最後。
それまで見え隠れしてた景の紘への感情がハッキリ見えた瞬間でもありました。
実は最初は景と紘は兄妹だと思ってて、途中で兄妹ではないことに気づいて、
何となくそーなのかなと思って、ああやっぱりそーなんだと理解をした。
そして新たに紘にハッキリ意思表示をしないのはナゼ?という疑問が生まれた。
あれだけ近い位置に居るのだからその気になれば上手くいく可能性は高いのに。
もちろん幼馴染で兄妹みたいな関係がマイナスに作用することもあるけど。

なぜ景が紘に意思表示しなかったか、その理由はほどなくわかります。
勘のいい人なら想像がつくだろうけど、ここで千尋の過去の話が出てきます。
直接ではないにしろ自分の行為が千尋の障害の原因になっていたのでした。
※あくまで景がそう思ってるという意味
さらに小さい頃の3人の間ではむしろ千尋の方が紘と気が合ってたのだった。
千尋のことを考えると気持ちを伝える資格がない、と考えるのも仕方ないね。
千尋が幸せそうだから自分もやっと前に踏み出そうとしたのも理解できる。
※二人は頻繁にメールでやり取りをしてる

話は三角関係のことに戻る。
景は紘とみやこのシーンを目撃してひどくショックを受けるのです。
そこでただ泣いているだけの景ではないわけで……泣いてはいたけどな。
こんな時にやることは一つしかないわけで。当然みやこに詰め寄るのです。
本心を出さずに建前の理由を挙げて紘にちょっかいを出すなと言うのです。
しかし、みやこは景の本心に気づいてるから「つまらない話」と切り捨てる
「つまらない話」しかできなかった理由はすぐ前に書いてあるとおり。
そして次の対面で本心をハッキリ出した理由もすぐ前に書いてあるとおり。
そう、初対面でつまらないとあっさり撃墜された景はリベンジしたのです。
「あんたの存在なんか紘の心の中から消してやる」と。

この作品は千尋の障害も含めて全て現実に起こり得る内容で出来てます。
舞台は多少フィクションっぽいけどキャラも全て現実にいそうな人たちです。
そしてキャラの表情やリアクションや選択する行動がとても生々しいです。
生々しい感情が衝突するシーンは鋭い刃のようなセリフが飛び交うのです。
泣いてるわけではなく、怒ってるわけでもない。だけど見てて心臓に悪いよ。
月詠を見てて新房組は表情をつけるのがとても上手いなとは思ってたけど、
この強烈なストーリーで表現力を生かすと凄まじい威力を発揮してくるね。
(ぱにぽに以降のネタっぽい作品しか知らないと驚くかもしれないけど)
D.C.1期の前半と後半の印象の違いもまさに描いてる内容の違いなわけで。

あんたなんか消してやる宣言をした景のその後の行動はまさに宣言どおり。
美少女アニメで期待される可愛いヒロイン像とは正反対の真っ黒な行動で(笑)。
詳細な事情は自分で見てもらうとして、紘の家のドアを叩くみやこの前に
バスタオルを巻いた景が出てきて、紘は寝てるから帰って!とか言ってたり。
よーするにそーいうことだから、わかるでしょ?とでも言いたげな態度で。
そしてこれは景がそう匂わせてるだけで事実ではないのがポイントですよ。
はたから見たら卑怯だろうと目的を達するためなら何でもやるみたいな。

景のわりと卑怯な反撃によって大ダメージを喰らったみやこ。
ダメージを受けた理由にはみやこ自身の事情も含まれていた。
みやこ自身の事情の詳しいことは自分の目で確かめてもらうとして、
みやこはずっと自分を受け入れてくれる場所を探していたのです。
そして見つけたのが紘だったという、実は運命的な出会いだったのでした。
今までは紘の視点だったから、みやこの気まぐれみたいにも見えてたのに。
そのわりにはぎゅっと胸を押し付けてみたりと、さり気にアピールしてるけど。
※あの手の行為を無意識にやることはまずない
勝手に家に上がりこんでご飯を作ってたりするし。しかもなかなかに上手だし。
空気を読めないふりして意図的に紘のテリトリーにどんどん踏み込んでるし。
事情を知ってみればそれら全てはみやこの本気のアプローチだったんだなと。
意図が読みにくいのもみやこなりの事情があったのだなと。

紘の側から見ると意図が読みにくいみやこのアプローチ。
それでもみやこ的には結構上手くいってると思ってたんではないかなと。
客観的に見ても二人の関係は上手く進んでたんじゃないかと思えるのです。
それは紘がみやことのデートを(当初は)選んだということが指し示してる。
だけどある出来事のせいでこのデートは流れてしまうのです。
さらにそこに追い討ちをかけるような景の卑怯な反撃が……
今まで順調に進んでる思ってたけど独り善がりな思い込みだったのかな。
過去のトラウマからみやこはそんな思考の泥沼に飲み込まれていくのです。
みやこが紘へ送る留守電のメッセージがどんどん悲痛になっていくのです。
(このメッセージを景は消しちゃうのだった)

この留守電のシーン、実際に見るとわかるけど結構怖いのです。
待ち合わせ場所に現れない紘に催促するように電話をしてるんだけど、
全く反応がないので何度も何度も電話をしてるのです。99回(以上?)も。
最初はまだ寝てるの?みたいに明るく、次にさっさと来い!と怒るように、
そして事故にあったのかと心配するように。
しまいには自分が悪いから返事をくれないの?みたいな内容になっていく。
これらの留守電の内容を白紙に文字を埋めるように延々と見せるのです。
みやこの言葉で画面が黒く塗りつぶされるまで延々と続くのです。
そんな怖いシーンなのです。本来なら怖いと思うべき、なのでしょう。
だけど言葉に秘められた思いが心にグサグサ突き刺さって痛いのでした。
見てて涙がボロボロ出てしまったよ。

景のカウンターでみやこは痛恨の大ダメージを受けて一時退場したので、
結果的に紘の位置がみやこよりも景に近づいたようには見えるのです。
でもそれは紘が選んだ結果ではなくて偶然を景が有効に利用しただけ。
何となく、あくまで何となくだけど、紘はみやこに惹かれてるような。
景はおそらく紘にとって(実の)妹のような近しい存在だと思われます。
だから景の行動には全く意味がない、と言うつもりはないけどね。
みやこが出てくる前に自分の本心を伝えるべきだったとは思うけど。
さらにみやこが一時退場してるうちに本心を伝えないのも戦略ミスだね。
今の状態でみやこが戻ってきたら景はポジション的にかなり不利だから。

そして今度は景の悲痛な叫びを聞くことになるのでしょうか?
その時、景の心のよりどころに京介がなるのでしょうか?

次にメインとも言える千尋と蓮治の話。
千尋は蓮治の助けを借りて夢だった物語を綴ることを始めるのです。
小さい頃の夢で今も残ってた唯一の夢。そしてあきらめかけていた夢の。
物語を綴り始めてから千尋が語った今までの挫折の記録が凄かったよ。
もの凄い回数の挑戦ともの凄い回数の挫折が日記に記されてた事実が。
普通の人間なら何度も挫折したらもう挑戦しようとは思わないだろうに。
それでもまた挑戦しようと思ったのは実感のない記録だからなのかな。

この二人の共同作業はさながら初々しい恋人同士のようだった。
実際この二人ははたから見たら恋人と言っても差し支えない関係だった。
千尋が行きたくても行けなかった高校の(景と同じ)制服を着るとこなんて、
とても嬉しそうで見てるこっちまで凄く嬉しくなってしまったし。
物語の執筆も順調に進んでたし。全て上手く行ってるように思ってた。
だけど二人の日々を積み重ねるほど蓮治は違和感が膨れていったのです。
知識としてはわかっていたのに、実感としてわかってなかったのです。
蓮治には千尋がいったいどーいう状態なのかと言うことが。

人は記憶を積み重ねて成長していく。
記憶の集合体が人格を形成するので、記憶はその人そのものとも言える。
恋愛の感情も出会いの記憶が積み重なることで熟成していくのです。
では記憶を積み重ねていけない場合、恋愛感情はどーなるのだろう?
過去の出来事を詳細に記したとしても、それはあくまで文字の上のこと。
事実の羅列から自分の位置を客観的に知ることはできるかもしれない。
しかしその感情は事実から推測したものに過ぎない。
「私は自分の感情で判断ができません」というセリフを今さらに思い知る。

目の前で愛の告白のようなものをしてる千尋の姿。
おそらく自分の感情で判断できない千尋にしたら精一杯の行為だったはず。
しかし蓮治にはその場面の言葉と態度の違和感が拭えなかったのです。
なぜこの場面で恥じらいが感じられないのか、好きだと言わないのかと。
それは普通の人が相手なら当然の疑問で、蓮治にも多少の同情はできる。
しかし躊躇した蓮治の姿に千尋はひどくショックを受けるのでした。
恋愛に関して自分の判断が間違ってたのだと思い逃げてしまうのでした。

もちろん蓮治は千尋がショックを受けたのがわかって否定しようとする。
自分の行動を悔いてせめてこのことは日記に書かないでと願うのです。
その願いが通じたかのように翌日の千尋はいつもと変わらなかった。
昨日ことは無かったことにしたのか事実だけで感情が抜け落ちたのか。
とにかく前のような日々に戻った気がした。そう蓮治は錯覚をした。
しかも千尋の表情が前より豊かになったような気すらしていた。
千尋の症状がわずかながら快方に向かってる。そんな気がした。
そんなことなど有り得ないと蓮治にまだはわかってなかったのです。
※千尋の障害が自然に治ることはない

実は千尋は影でとんでもないことをしてたのです。
とんでもないというか、必死で無茶な努力をしていたというか。
あの蓮治のリアクションを無かったことにしたわけじゃないのです。
むしろあの瞬間のことは心に刻んでずっと忘れないようにしてた。
必死に蓮治と釣り合うような普通の女の子になろうとしてたのです。
それを知って止めようとした保護者の火村さんの言うことも聞かずに。
でも無理はいつまでも続かない。まもなく終わりが来るのです。
それも今度こそと千尋が蓮治に手を差し伸べた瞬間に。

大事なことだけは何度も思い返して忘れないようにする。
だから蓮治のことだけは覚えてると言ってた千尋なのに。
まさかここでリセットされてしまうとは……
いったいこの先どーなるのか全く予想がつきません。


妄想は爆発だ! (07/11/20) 次へ 前へ
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今週も予定通りコミックお薦めを更新しました。10月分です。
ついに、やっと、本来の更新月にまで更新日を戻せました
遅れが1ヶ月以上になったのは2003年3月からなので4年8ヶ月ぶりだよ……
このペースだと次の更新でほぼ通常のスケジュールに戻れそうです。


感想に行く前にもう一つ。
毎年作ってる(アニメの)私的ベストの2007年版を作ってみました。
まだ今年は終わってない(あと40日ほどだけど)のでもちろん暫定版です。
一気に作品を追加すると大変なので随時追加するための暫定版ってことで。
だから本来ならもっと早めに作っておくべきなのですが……
今年は入れる作品がなくて暫定版すらこんな時期になってしまいました。
面白い作品がないんじゃなくて時間が足りなくて作品を見れてないのです。
そもそも視聴可能なキャパは1シーズンにせいぜい2〜3本だったりするので、
積極的に見たい作品なんてたったそれだけあれば何の問題もないのです。
(あまりしょーもない作品が多いとチェックにうんざりするけど)
しかし、その2〜3本すら見れてないのが今年の状況だったのでした(泣)。

そんなわけで実は現時点でリストに入れる条件を満たしてるは2作品だけ。
あまりに寂しいのでテキトーに作品を追加して賑やかにしてみました(爆)
テキトーというかいちおう近いうちに見るつもりの作品なのですが。
つまり、見たいという願望というか、見るぞという意思表示というか。


「げんしけん2 1〜6話」
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(アフタヌーン)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/21から

げんしけんの2期です。ストーリーはそのまんま続きのようです。
と言ってもこの作品は現視研に集う人たちの日々を淡々(?)と綴ったもので、
通しで長いストーリーが有るわけじゃないから、ここからでも大丈夫ですが。
笹原が3年になって新部長になったというキリのいいとこから始まるしね。
最初の完璧に初心者だった笹原が部長とは成長したものよのお(遠い目)。
あいかわらず他のメンバーより何かが秀でてるという感じはないですが。
だからこそ個性の強いメンバーの中で接点になってるとは言えるかもね。

笹原が3年生になったということは当然ながら後輩もいるわけです。
1期(4話まで)には見なかった荻上さんと朽木くんという新人が1話から登場。
※荻上さんは1年で朽木くんは2年だそうな
実は荻上さんは1期と2期の間のエピソードを描いたOVAが初登場だそうです。
OVAはくじアンのDVD-BOXの特典でレンタルがないので見たくても見れないよ。
OVAが見れなくて話が飛んで気持ちが悪い人は原作読んで補完してください。
年末にキッズで1期・2期・OVA・くじアン(TV)を一挙放送するらしいので
それを頑張って録画するのもよろしいかと。もちろん録画するよ!OVAは。

このニューフェイス二人のうち朽木くんのことは置いといて。
荻上さんがいろんな意味でとても印象が強いキャラっすね。
(朽木くんもとても強烈なキャラだけど)
2期の内容ではもしかすると一番存在感があるキャラかもしれない。
葛藤してたりパニックに陥ったり、際限なく妄想したり、と表情が多彩だし。
とても面倒くさそうな性格も含めて横で見てる限りはとてもカワイイですよ。
大野さんがいちいちちょっかいを出してるのもカワイイからだと思われます。
(OVAでは派手にやりあったそうですが)
その大野さんも初登場時(1期4話)に比べるとずいぶんと印象が強くなったなと。
そんな感じで1期(4話まで)に比べてずいぶん女性陣の存在感が大きくなったね。
(春日部さんのキャラの強さは最初からですが)
現視研って最初は男子しかいなかったのに……

笹原部長の号令で現視研としては久しぶりの同人誌を作ることになるのです。
当然ながら執筆メンバーの関係で(くじアン)男性向けのエロパロ本なのです。
そこに同人誌に興味津々(だけど興味ないふり)の荻上さんも参加することに。
男性向け(のエロ)だけどいいの?と聞かれて、大丈夫ですと答える荻上に、
最近の女子は強いね〜」と驚いてる男性陣でありました。
ここで男性向けエロが大丈夫な女子ってそんなに珍しいもの?とか思ったよ。
美少女漫画誌の女性作家の数からして同人をやってる人も結構いそうなのに。
てゆーかそもそもノーマルエロが男性向けって表現に違和感があるのだけど。

この笹原たちには初めての同人誌制作は予想通り?の紆余曲折が。
メインだった久我山さんの漫画がプロットすら全く出来てないという状況で。
ここもそのプロットが面白いかとか使い物になるかとかはともかくとして、
試しにプロット立てるのはそんなに難しくないようなと思ってしまったり。
確かにイメージが降りてくるのを待ってると延々と煮詰まっちゃうけどさ(爆)。

10ページ程度の漫画だとそこに詰め込める内容はたかが知れてるわけで。
さらにエッチな内容だとそれにページを割かされるからさらに内容は少ない。
具体的に言うとストーリーなんていらんのです。1つのシチュエーションだけ。
つまり場所と登場キャラを決めて互いをどう絡ませるか決めればいいの。
(下手にいろいろな内容を詰め込もうとするとろくなことになりません)
自分の好きなキャラで見たいシチュを思い浮かべてそれを絵にすればよい
笹原も久我山さんと打ち合わせる時にそこを詰めていくべきだったのです。
二人で話してるうちにアウトラインが固まってくることもあるわけだから。

同人誌がなんとか完成して一同はコミフェスへ。
買う側の視点だった1期に対して今回は売る側の視点なのが新鮮です。
今までの人生の中ではこの手のイベントに全く参加したことがないので。
今までにも売る側を描いたアニメが全くなかった訳ではないのだけれど、
この作品はそれらの他の作品よりも段違いにリアルに描写されてるから。
同人誌を作る側のプロセスや雰囲気を教えてもらってるような気分です。
ドージンワークなんかよりはるかに同人誌入門に最適な素材っすね。
(そんな次元の低い作品と比べるなと怒られそうだが)

3話で同人誌制作〜コミフェスの話が一段落して
4話には田中さんと大野さんのコスプレ好きコンビの話が。
すっかり息ピッタリでてっきり付き合ってると(みんなに)思われてた二人。
ここで荻上さん(と春日部さん)は実は付き合ってないのでは?と指摘する。
こーいうのは女の方がわかると言うのはあながち間違いではないっすね。
何気ない表情の変化を読み取る能力が男より女の方が優れてるから。
(あくまで傾向なので当然ながら鋭い男も鈍い女もいる)
ついでに言うとオタクな人種は平均より読み取る能力が低いです。男女とも。
つまりエロゲー・ギャルゲーアニメのメインの視聴層であるオタク男子は
最も相手の表情を読み取る能力に欠けてる人たちと言えないこともないかも。
表情描写の良し悪しが売れ行きにあまり相関しないのも、そー考えると当然?

田中さんと大野さんの関係に戻って。
この二人は当然ながら互いにかなり意識はしてるわけです。
しかし二人して恋愛経験値がないに等しいのでなかなか進展しない。
田中さんのあまりのヘタレっぷりについに大野さんは大胆なアクションを。
(男性向けの)エロゲーを私の前でやって見せてください!と迫るのでした。
おお、これはオタクならではのアプローチかも!と感心してしまったよ。
(いい雰囲気になる映画を部屋で一緒に見る、の変形だし)
おずおずと伺いをたてながらゲームを進めるさまは見ててくすぐったいね。
大野さん頑張ってて凄いな、と。田中さん(&男子)頑張れ!と思いました。

大野さんの頑張りでついに田中さんが根負けして二人は晴れて恋人に。
ここで田中さんはコスプレ以外で喜ばせる自信がないとか言うのですよ。
理由はどうであれ自信が持てないのは経験がないから仕方がないのです。
でも一緒にいて相手が嬉しそうかどうかぐらいはわかると思うんだけどな。
いくら勘の鈍いオタク同士でもここまで好意があるなら恐らく気づくはず。
(もっと相手の表情を読める人たちならとっくに先に進んでるでしょ)
ただその感じてる好意に確信が持てるほどの自信が自分にないのでしょう。

オタク同士のカップルなんてろくなことがない、と荻上さんは言う。
(このセリフは荻上さんの過去の出来事から来てるらしい)
実はこれ一般論としてそんなに間違いではなかったりする。
オタクとオタクは同じ人種なんだから相性はばっちりなんて甘いのです。
オタクと言ったってこだわりのポイントは人それぞれ千差万別なわけで。
さらにこだわりのポイントが決して譲れないのもオタクの特質なわけで。
一つのジャンルで趣味が合ったとしても他でも合うとは限らないのです。
だからほとんど同じ趣味の人と巡り合える確率ですら奇跡に近いのです。
さらに奇跡的な巡り合わせで同じ趣味の二人が出会って恋人になっても、
時間が経って互いの趣味が食い違ってきた時は困った状況に陥る可能性が。
相手の趣向を尊重するゆるやかな関係なら長く成り立つ可能性もあるけど。

田中さんと大野さんが恋人になる瞬間。
部屋の明かりを消してディープキスをするのです。
この時の舌を絡めるクチャクチャした音がしっかり放送されておりました。
さらに毎回のようにエッチなシーンがあって誰かが喘いでる。男も女も(爆)。
U局アニメは画面がなければここまで大丈夫なのか?と妙な感慨があったり。

エッチなシーンと言っても現実のシーンは4話の二人だけです。
あとはみんなのエロ妄想を映像化したものを本編に挿入して流してるだけ。
妄想だけあって本編のシーンに比べて無駄にキレイでエロいです。
特に5話の荻上さんの現視研メンバーによる斑目総受けBL妄想は凄かった(笑)。
雰囲気は残ってるけどリアルに直されたキャラであんたら誰?って感じで
(本編のほうがデフォルメがキツイので現物より遠そうだが)
BLシーンの内容はシリアスなのに見れば見るほど笑いが止まらないのだよ。
中でも田中さんと久我山さんの変わりっぷりは面影が残ってるだけに凄いね。
りんしんさんのエロっぽい絵柄がBLアニメに凄くはまってるのもビックリ。
※美少女エロアニメで超有名な人

全く荻上さんたら何てことをしやがりますやらって感じですが。
そのお返しにというわけでもないけど6話では逆バージョンをやっていた。
6話では現視研男子によって荻上さんがエロゲーヒロインにされるのです。
※大野さん以外のメンバーはこのBL妄想を知りません
パラメータがどうとか、イベントはこーだとか、態度がこんな感じだとか。
もちろんエロゲーなので(シルエットな)エッチシーンもあるわけですよ。

このエロ妄想で盛り上がる面々の話を当人はしっかり聞いていた……
詳しい経緯は実際に見て頂くとして、変装してみんなのそばにいたのです。
そこにいることがバレたくなかったわけだからさっさと離れればいいのに、
男子だけで話してる赤裸々な話に興味があってついつい聞いてたのです。
(自分がいたら聞けない話だから興味津々なのも理解できるけど)
そしたら自分の話になって、顔真っ赤にして(心の中で)もうやめてけろ〜と。
まぁ、ご愁傷さまというか、お互いさまというか
さらに荻上さんにはこの後もっと衝撃的な結末が待ってたりするのですが。

こんな感じでこのシリーズは荻上さんに尽きます。BL妄想も含めて(笑)。


「CLANNAD 1〜7話」
10月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はPC用の恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/19から
高校3年生の岡崎朋也(ともや)は日々を無気力に自堕落にただ浪費していた。
かつて何かに必死に打ち込んだこともあったが理由があって今はそうだった。
そんなある日一人の少女と出合った、学校への坂道で、そして学校の中庭で。
その少女古河渚(なぎさ)は演劇が好きだったが学校には演劇部がなかった。
正確には少なかった部員が卒業して休部になってしまったということらしい。
落ち込む渚に、だったら部員を集めて演劇部を復活すればいい、と朋也は言う。
何もしてなくて暇だし、と気まぐれで朋也も渚の部員集めを手伝うのだった。
朋也と渚が部員集めのために出会った何人かの女の子たち(男子もいるけど)。
彼女たちは不思議(かもしれない)で悲しい(かもしれない)物語を綴っていく。
そして最後に渚の物語が……みたいな内容ではないかと。

まず最初に思ったこと。あいかわらず変!
出てくるキャラ、出てくるキャラ、みんなして変です。一人の例外もなく。
町中で変人の博覧会でもやってるんじゃないかと思うほどに変人だらけです。
しかもキャラだけではなくノリまで変です。すごく勢いのある変さ加減です。
(テレビ版)AIRの時も結構変だとは思ったけど、今回はそれに輪をかけて変!
もはやこの作品世界にはリアリティとか説得力とかの欠片もないっすね。
こんなネタっぽいノリなのにで今回もまた深刻な内容をやってるわけで……
こんな分裂症気味な作品についていけるみんなの適応力には感心してしまう。
※今期1番人気の作品です

Kanon(2006版)の時は空間や雰囲気や仕草をとてもリアル志向で描いてて、
物語が展開していく世界に奥行きがあっていいなとか思ってたのに。
まぁ舞台をリアルにしたせいでキャラの変さが際立ってもいたけど(爆)。
だから今回は逆転の発想で雰囲気まで変にしてキャラに合わせたのか!?
キャラをもっと生っぽくしようとかって発想はやっぱ有り得ないのかね。
同じストーリーでもキャラを変えちゃうと別の作品みたいになるし。
(D.C.1作目とD.C.S.S.は同じキャラなのに同じ人に見えないし)
このスタッフは原作を尊重する大前提なので、その選択肢はなさそうだ。
私的にはこのストーリーをもっと血の通ったキャラで見てみたいのだが。
変な記号キャラだとせっかくの感動的な内容でも思い入れがしにくいので。
そのへんは劇場版に期待するべきか?(AIRでは大胆にキャラを変えてたし)

変なノリと言えば、今回はやたらと変なノリを強調してるなと。
おそらく2クールだと描く内容に比べて時間に余裕があるのでしょう。
そこでストーリーの合間に変なノリのシーンを挿入してあるのです。大量に。
普通ならキャラの日常的な表情を描くとか、感情の些細な変化を描くとか、
もしくは作品世界に奥行きを感じさせるために空間をじっくり見せるとか、
そんな感じの情緒面や舞台装置のほうに時間を割くものなのですが……
この作品はそんな正攻法ではなくて無駄にノリのいいシーンを追加してる。
おかげで作品の主となる内容より、変なノリの良さばかりが印象に残ります。
確かに深刻な内容ばかりでは疲れるけど、いいのかこんな印象で?

あいかわらずキャラが変だし。展開はスローテンポだし。
で今ひとつ積極的に見続けたいと感じさせるものがなかったのです。
ノリはやたらといいので楽しめるけど続きを見たいとは思えなかったのです。
なんてことを思いつつ当初の視聴予定の4話分が終わろうとしていた時、
風子についての驚くべき事実(というか謎)が明らかになったのでした。
ここで初めて先の展開に興味がわきました。4話の最後になってやっと
できたら興味を引く題材はもっと早めに提示してもらえませんかね?
全く同じストーリー展開でも変なノリを追加してる部分を適度に削れば
もっと前に風子のエピソードをもって来れて興味が引けるわけだから。
(それやると時間が余ってしまうのかもしれんがそこは工夫してくれ)
なんだかKey+京アニの作品は毎度のようにシリーズ構成に問題があるよ。
題材は興味深いのに今ひとつ高い評価をあげられないのはまさにそこだ。

そーいえばこれオープニング曲がeufoniusだね。
なんかeufoniusみたいな曲だなと思ったら本人だったとは(笑)。
そしてさすがの人気作だけあってオリコンのTOP20に入っていたよ。
インディーズ(Key Sound)レーベルだから無理だと思ってたのに。
これで多少は知名度が向上したと思うので、それに関しては感謝だね。


「灼眼のシャナII 1〜5話」
10月からTBS系(3局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
11月からアニマックスでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/25から

灼眼のシャナの2期です。当然ながらストーリーは続きだと思われます。
と言ってもある程度キリのいいところから2期は始まってるみたいですが。
1期は最初の4話しか見てないのにわりと展開についていけるみたいだし。
いきなりこれから見たらさすがにかなり説明が足りないでしょうが。
まぁ、固有名詞の乱舞に関してはちゃんと見ててもわかりにくいけど(爆)。
そのへんは小説と映像という媒体の特性の違いから仕方ないかなと。
見た後に公式サイトや原作本とかで復習するしかなかろう。

2期なのに1話はまるで物語はここから始まるかのような展開になってて。
あれー、なんかどっか見たような光景と雰囲気だなとか思ったのでした。
それもそのはず1期1話の冒頭にそっくりだから(後で1期の内容を確認した)。
と言っても完全に1話の冒頭の状況と同じわけではなくいろいろ違ってた。
シャナが既に平井ゆかりの代わりになってたり、吉田さんと仲良かったり、
マージョリーが誰かの家に住み着いてたり、謎なメイドさんが出てきたり、
1期の最後まで積み重ねた(らしき)関係に準じたキャラ配置だったから。

2年ぶりの続編だから単純な続きにしないで視聴者の意表をついてみた。
1期冒頭をトレースするような構成はそーいう意図なのかなと思ったよ。
いろんなことがあった(らしい)けど戻ってきた日常、みたいな感じで。
しかし、その日常だと思って見てた光景は実は現実ではなかったのです
いつのまにか紅世の徒のつくり出した夢に閉じ込められていたわけです。
この現実に酷似した夢の世界の違和感に気づいていく過程は凄く良かったよ。

1話、2話と夢を使う徒の話があって3話で新キャラ近衛史菜が登場。
この史菜というのが1期でいろいろあった(らしい)ヘカテーにそっくりで。
当然ながらシャナと悠二は警戒していろいろ試してみたりするのです。
結局のところ人間らしいということでそれに関しては一応ケリがつきます。
(ヘカテーと同じ顔で同じ声で無関係ってのはちょっと考えにくいけど)
しかしむしろそこからシャナ(と吉田さん)には大変な事態になるのでした。

大変な事態と言っても強力な紅世の王がやってくるとかではなく、
とってもとっても日常レベルだけど当人たちには大変な事態なのでした。
そもそも3話に雑魚の徒が出る以外は5話まで何も出てこないんだけど。
なんだかシリアスな雰囲気のラブストーリーでも見てる気分ですよ。
多少、常人から外れたフレイムヘイズたちも個性の範囲だと思えるから。

日常のシーンをじっくり描くのは作品世界に深みが出ていいとは思います。
でもそればっかりだとシャナという作品って感じがあまりしないんだけど。
てっきり日常と戦いが隣り合った緊張感のある作品だと思ってたので。
激動の展開だった1期の最初しかみてないからそう思うだけなのか?
戦いは置いといても衝撃的だった1期序盤に比べてインパクトが弱いなと。
3話以降を見てると最初の夢の話はもっと大掛かりでも良かった気がします。

にしても、悠二の鈍さはちょっと酷すぎだね。犯罪的なほどに。
ここまで行くと「このボケ犬〜!」と鞭でしばきたくなるよ(笑)


「レンタルマギカ 1〜6話」
10月から一部の民放(9局)で深夜に放送してる新番組。
原作はライトノベル(スニーカー文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/21から
この世界には普通の人には手に負えない出来事が存在している。
そのような超常的な出来事を専門に手がける仕事もまた存在している。
伊庭いつきが率いるアストラルはそんな仕事を手がける会社の一つである。
アストラルは規模こそ小さいがケルト魔術師、神道の巫女、陰陽師、他と
優秀かつ守備範囲の広い人材を揃えていた。社長であるいつきを除いて
元々このアストラルは父の会社で失踪した父の代わりの社長だったから。
いつきは最初は乗り気では無かったけどみんなのために社長になったのだ。
そうして新社長になったいつきの前にいきなり深刻な事態が待っていた。
しばらく開店休業状態だったせいで会社は存続の危機に瀕してたのである。
いつきたちは会社の未来のためさっそく受けた仕事を始めようとするのだが、
(この手の仕事を集めて割り振る組織があるらしい)
彼らの前に同業の名門ゲーティアの若き首領アディリシアが立ち塞がった。
※6話までを時系列で並べたあらすじ

「魔法使い貸します」みたいなキャッチコピーがついてるから
一風変わった内容なのか?と見てみたら……よくあるソレだったりして。
よーするに人知を外れた現象に関して依頼を受けて対処するという内容。
これだと貸してるんじゃなくて出向いてるって表現するんじゃないの?
相手の指示に従う仕事のやりかたを「(人を)貸す」と言うのですが。
3話の仕事だけは貸してると言えるかな。
こんな感じでタイトルと内容が微妙に違うがな!と指摘しておきます。

タイトルの意味合いは置いといて作品そのものについて。
題材としては結構面白いかなと。オカルト系の内容はわりと好みだしね。
1話や4話のエピソードも短いわりにキレイにまとまってていい雰囲気だし。
カッチリとしてて華のある絵柄は好みだし。表情もきちんとついてるし。
アクションシーンも見せ方のセンスがいいのでなかなかにカッコイイ。
※監督はCanvas2やL/Rの川崎逸朗さん
つまり映像作品としての体裁はわりと優秀ではないかと思われます。
そして面白さという意味では……魅力的だとは思います。

魅力的なんだけど、ストレートに面白いとは表現しにくかったり。
確かに1話とか4話は結構いい感じにまとまってる内容なのです。
他の話も光るところは随所にあるので面白そうな作品ではあるんです。
しかしそのわりに作品にぐいぐい引き付けられないのでありました。
その理由の一端はこのアニメのシリーズ構成にあるのかもしれない。
実はこれ1話→2話→3話と順に時間が流れていく構成では無いので。

1話では説明なしにいきなりアストラルのお仕事を見せる展開で
2話で時間を戻っていつきが新社長になるという最初のエピソードに。
てっきりこの後は時間の流れに沿ってると思ったら全く違いました。
変則構成に気づいたのは確か4話を見終わったときだったと思う。
てゆーか4話でいつきが話してた相手が黒羽さんだと最後に気づいたよ(汗)。
1話で黒羽さんを新入社員と紹介してたのはそーいうことだったわけね。
いつきや穂波と近い歳に見えるのに学校行ってないのもそーいうことか。
そして、黒羽さんは1話はともかく3話にも出てたよなと……
つまり4話は3話よりも前の内容ってことで。

5話ではさらに頭が混乱する事態に。
アディリシアの登場の仕方といい言動といい2話の続きっぽい内容で。
さらに2話のラストの学校のシーンは5話の内容より後っぽい感じだし。
※公式サイトだと単純に2話→5話になってるけど
だって2話の内容はあくまで穂波がアストラルにいる理由を描いた内容で
アディリシアがいつきを気にかけるような展開にはなってないから。
5話の内容の後なら多少はそんな感じになっても不思議は無いかなと。
実は5話のそのまま続きの6話の展開で二人の関係がより近くなるのです。
だから2話の最後のシーンは本来なら6話の最後に入るシーンだと思われる。
ちなみに4話は6話のすぐ後の内容みたいです。

なんでこんなふうに時間軸を前後にしてあるのかはわからないけど、
(それぞれのメインキャラの話を並べたのかなとは思ったけど)
エピソードが細切れなので面白さまで細切れになってる感は否めません。
6話まで見るとバラバラの話がある程度繋がって見通しは良くなりますが。
ちゃんと時間軸に沿って並べたほうが面白かったのでは?この作品は。


「獣神演武 HERO TALES 1〜4話」
10月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
同人小説を原案にしたオリジナルで漫画版が先行して連載されてるらしい。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/25から
舞台は中国っぽい架空の場所、時代は三国志あたりのような架空の時代。
世界の行く末を左右する七つの星とそれを持って生まれる者がいた。
その七つの星の中でも「破軍(はぐん)」と「貪狼(とんろう)」の二星は
どちらも世界に覇を唱え新たな秩序を生み出すことが運命付けられていた。
そしてその本質から互いの存在を許さず喰らい合うのが必然であった。
「破軍」「貪狼」の二星が同時に生まれることは今まで滅多になかったが。

ある日、突然に物語の幕が上がる。
歴史があり多くの武道家を擁する蓮通寺が正体不明の賊に襲われた。
化け物のような強さの一人の男の前に寺の猛者たちは全て倒されていった。
岱燈(たいとう)が外から戻ったときは燃える寺には屍の山しかなかった
寺の中にはこの寺に隠されてた賢嘉爛舞を手にした一人の男だけだった。
その男こそ天下に覇道を唱える貪狼の星を持つ慶狼(けいろう)であった。
仲間のかたきと彼に切りかった岱燈の体には破軍の星が刻まれていた。
これが互いに並び立つことを許さない二星が激突した最初の瞬間だった。

最初、あまりにオープニング映像がヘボいので大丈夫か?と思いました。
実際に中を見たら思ったよりは普通に見れる作品だったけど。
とは言っても今期の作品では下から3本指に入りそうな見た目だけど(爆)。
見るからに古臭いというか野暮ったいテイストで新作とは思えないし。
バトルシーンが少年マンガ的でわざとらしい見せ方なのも多少微妙だし。
少年マンガ的な表現スタイルは手に汗握るからある意味ではそう悪くない。
でもこの作品は世界観が純朴なのでトータルだと何ともヘボい印象なのです。
三国志あたりの時代の戦いを多少誇張した程度の方が良かったのでは?

構成としては最初の2話が寺が襲われてから旅に出るまでのエピソード。
3話と4話は都へ行く道すがら立ち寄った町を舞台にした読みきりエピソード。
おそらく都へたどり着くまで読みきりエピソードを積み重ねるのでしょう。
そして、この読みきりエピソードにはもう一つの側面があるのです。
いずれ岱橙の仲間になると思われる五星の持ち主が岱橙と出会うという。
つまり岱橙が仲間を集めて友人の敵であり天星の宿命の相手でもある慶狼と
対峙するという実にオーソドックスな展開になるのが予想されます。
惰性ならともかく積極的に続きを見たいと思わせるものが全く無いのですが。
何か一つでも光るものがあれば先が読める内容でもまだ良いのだけど。

そうそう、これ声優陣(だけ)は凄く豪華です。


縛ってみました (07/11/10) 次へ 前へ
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今期やってるエロゲー・ギャルゲーアニメを一気に見て書こう思った
けど更新日を押しまくっても時間が足りないようです(汗)。
見るだけ(で何も書かない)なら簡単なんですが。
とりあえず今週見た作品に関しては平均的にマシな感じだね。
以前のに比べると明らかに作り物っぽい変なキャラ描写が減ったし。
しかしAmazonランキングはefを除いて凄く悪かったり(1000位ぐらい)。
※この系統で順位が高いのはあとCLANNADだけ
作品の良いところが視聴者のニーズとはかけ離れてるせいなのかな!?
D.C.IIなんて(売れまくりの)D.C.S.S.より遥かに良いデキなのにね……
まぁ確かにあんな「ういうい」ラブストーリーを視聴層は求めてなさそうだが。


「ef - a tale of memories. 1〜4話」
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁のインタラクティブノベルでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/7から
麻生蓮治(れんじ)は早すぎる進路調査票を見ながら自らの未来に悩んでいた。
まだ高校1年生の彼は本が好きで自ら物語を綴るのが好きだったのだが、
だからってそれを仕事にしようと考えるのは安易ではないのかとも思った。
答えの出ない彼はじっくり考えるためいつものお気に入りの場所を訪れる。
そこは廃線になった鉄道の駅舎で人の滅多にこない静かな場所なのだ。
彼がいつもは無人の駅舎についた時、珍しくホームのベンチに先客がいた。
先客の名は新藤千尋(ちひろ)。自分より少し年下に見える女の子だった。

翌日、淡い期待を抱いて再びそこを訪れた蓮治の前に彼女の姿はあった。
それから千尋に会うために毎日のようにその場所へと訪れる蓮治。
蓮治の中で千尋の存在は日々大きくなり、互いの距離も近づいてる気がした。
彼女が会うたびに様相を変えるのも、ときおり奇妙な言葉を口にするのも、
女の子は多少不可思議な生き物なのだ、とあまり深く考えはしなかった。
しかし千尋には蓮治の想像を絶する秘密が存在していた。
だから蓮治が何気なく口にしたある言葉が彼女にはとても重要だったのだ。
そんなことなど知らない蓮治は、ただ目の前の幸せに浮かれていた。

こ、これは、えらくヘビーな設定を使ってるね……
この障害をフィクションとして使ってる作品なんて初めて見たよ。
(最近コミックスでもそれっぽい作品が出たみたいだけど)
10数年前にNHKスペシャル(驚異の小宇宙・人体)で見たときも衝撃だったけど、
こーしてフィクションとして見せられてもやっぱりインパクトが強烈っすね。
にしてもエロゲーアニメはまるで専売特許のように重い内容が目立ちます。
マンガとかでも重い内容の作品は結構あるけどね。アニメ化されないだけで。

このヘビーな設定が千尋自身の口で語られるのが2話の最後のシーン。
それに続いて本来のオープニング曲と映像が流れる構成が君望とそっくりです。
そこまでは甘い逢瀬で、そこから厳しい現実に向き合うあたりもそっくりかも。
と言っても他愛のない甘い逢瀬だと思ってたのは蓮治だけだったのだけど。
少なくとも視聴者は告白を聞く以前からただならぬ雰囲気に気づいてたはず。
勘のいい人ならかなり初期段階で千尋の障害について気づくんじゃないかと。
実際、2度目に蓮治と千尋が逢った時にほぼ正確に読み取ってしまったから。
「以前、私と会ったかたですか?」ってセリフと手帳を常に持ってるあたりで。
これ以降もヒントは次々と提示されるので大半の人は告白前に気づくはずだよ。
(核心についてはあえて書かないので自分の目で確かめれ)

作品を見始めた当初は相変わらずの主張の激しい映像に目を奪われてたけど
設定が見えてきたあたりで映像がぶっ飛んでても気にならなくなりました。
過激な映像表現をもかるく凌駕するぐらいにインパクトのある内容だから。
その映像表現についてはスタッフを見れば一目瞭然ですが、ほぼ新房アニメ。
今回、新房さんは監督ではなく監修で、監督は右腕的存在の大沼心さんです。
※「ぱにぽにだっしゅ!」のシリーズディレクター(≒副監督)
新房さんとは多少表現の方向性が違うけど似てるところも多分にあります。
流すところと語るところで映像の密度が違うあたりは新房さん直伝かもね。
言葉を伝える時に映像が主張しすぎると煩くて頭に入らないのを知ってるし。
(「ほしのこえ」はそのへんが良くわかってない)

「ほしのこえ」と言えばこれの原作のムービーは新海誠さんだそうで。
なんか背景の色使いが新海さんっぽいなと思ったら意図して似せてたわけか。
映像センスが超一流の新房組のアレンジが入った新海誠風の映像って感じ!?
ちなみにこのアニメのオープニング映像はいつもの新房アニメと同じです。
今回は最近の新房アニメでお馴染みの尾石さんではなく大沼心さんだけど。
大沼心さんのオープニングというとツクヨミモード以来だったっけかな。
※ネコミミモード(月詠)の満月特別バージョン
見比べてみると何となく手法か似てるような気がしないでもない!?

設定や内容と映像センスが強烈なインパクトを持っているこの作品。
この作品はもう一つとても印象的な特徴があります。
それは物語を紡いでいくコトバ、キャラの想いを伝えるセリフの数々。
この手ので生々しくて胸に突き刺さるコトバを使う作品は過去にも有ったけど
文語的というか言い回しがとても印象に残るセリフを喋る作品は初めてかも。
どっちかと言うと小説やライトノベル原作のアニメに近いとも言えるかも。
(小説原作のアニメでもコトバの軽いアニメは腐るほどあるけどな)
まぁ、そもそもノベルゲームって媒体的には小説に近いものなのだけど。
ちなみに4話までで一番印象に残ったセリフは4話の終盤に千尋が叫ぶ
「どーして私じゃない人のほうが私のことを知ってるんですか!」って言葉。

ストーリー構成もちょっと珍しい体裁になってます。
まず上に書いた重い障害をもった千尋と蓮治のラブストーリーが有ります。
このストーリーがメインでこの二人が主役と言って差し支えないでしょう。
で、他のサブキャラに関するエピソードがそこに挿入されるのが通常の構成。
しかしこの内容だと他のキャラの明るい話を絡ませるのはほぼ不可能に近い。
そこでアニメスタッフが考え出した(?)手法は物語を同時進行させること。
千尋と蓮治の話とは別のキャラによるストーリーが同時に展開していきます

一つは広野紘と新藤景、宮村みやことのいわゆる三角関係なラブストーリー。
そしてもう一つは自分が目指してる映像を作るために足掻いてる堤京介の日々。
キャストインタビューには2つ同時と書いてあるけど正確には3つ同時だね。
※3つ目は比率が少ないので2+αぐらいか
今後、京介は景に接近していくみたいなのでこの2本の糸は絡まるのでしょう。
さらにストーリーが進むと千尋たちの物語とも絡み合って来るのだろうか!?
千尋と景は双子で全ての人物が近い位置にいるから絡んでも不思議はないし。
(おそらく紘が漫画家になった理由の中に千尋のことが入ってると思われる)
全く絡んでこない内容をあえて平行して描く必要はないわけだから。

本来ならサブキャラであるはずの人たちにも主役的なポジションを与えて
別々の物語を見せていくのでそれぞれのキャラにも存在感が凄く有ります。
主役扱いキャラが6人もいるので物語世界に奥行きがとても感じられます。
(主役キャラ4人が今のとこ空気なガンダムOOとは対極的なつくりだね)
それにサブキャラはたいがい報われないけどこの構成ならみんな報われるし。
そーなのです、なんとこれこの手のでは初めてメインキャラが男女同数だよ。
今は一人の男に女二人がついてるけど最終的には3組のカップルという形に?
男キャラがいっぱい出て来てしかも魅力的なあたりも新鮮ではあるね。

とりあえず今期の作品で初めて続きを積極的に見てみたいと思った。かな。


「D.C.II 〜ダ・カーポII〜 1〜5話」
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の美少女恋愛アドベンチャーでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/23から
一年中桜の花が咲いている初音島(と言うことはD.C.の未来ではない)。
そこにある風見学園の付属校の3年生である桜内義之(さくらいよしゆき)。
彼は(理由はわからないけど)学園長の芳乃さくらの家に住んでいて、
朝倉音姫(おとめ)・由夢(ゆめ)の姉妹とずっと家族同様に暮らしていた。
学校では幼馴染の月島小恋(ここ)やその親友である雪村杏と花咲茜や
趣味が変な悪友の杉並や板橋渉(わたる)と日々を楽しく過ごしていた。
そんな義之の変わりばえのしなかった日常にある日転機が訪れる。
学園祭の日、ただの幼馴染だと思ってた小恋にある言葉を告げられたのだ。

ああ、なんかとってもD.C.に似てる……
なんて感想もどうかとは思うけど、まさしくそんな感じの作品なので。
キャラ設定とか見た目が似てるのはIIなぐらいだし狙ってるんだろうけど。
それだけでなくどっかで見たようなシチュエーションが続々出てくるから。
てゆーかD.C.(1作目)を見たことある人なら苦笑してしまうぐらいだよ。
だって導入となる1話に続いての2話が美夏(ロボット)のエピソードだし。
さらに続く3話はななか(学園のアイドル)のエピソードですから……
1作目の2つ目(3話)と3つ目(4話)とまんま符合するような構成なんですが。
それだけではなく1作目の該当する話と似たシーンがてんこもりですし。
4話にはネコミミメイドが出てくるかと思った。さすがにそれは無かったが。
ちなみに5話は眞子とのデート(12話)と美春とのデート(14話)を繋いだ感じ。
そんなキャラ設定も含めてD.C.(1作目)をリミックスしたような作品です。

今回は1作目と違って同居するヒロインキャラ(?)が二人いるのです。
朝倉音姫と朝倉由夢という音夢が二つに分離したようなネーミングの(笑)。
このうち妹の由夢が見た目ほとんど音夢で雰囲気もほとんど音夢だったり。
声が違う人(堀江由衣さん)なのに喋り方が似てるのでまるで音夢のようだ。
とは言っても今のところツンツンだけでカワイイ表情は出てきませんが。
なにしろ由夢はメインヒロインではなくただの妹だったから。今のところ。
最初の起こしにくるあたりが1作目と似てててっきりメインヒロインかと。
考えてみたら似たようなキャラで似たような話をやってもしょうがないか。
(GiftはなんちゃってD.C.とか言いたくなることやってたが)

そうなんです、この作品のメインヒロインは実は小恋だったのでした。
いきなり1話で小恋が告白して二人が付き合い始めたのにはちょっと驚いた。
男一人に女数人のハーレムモードって告白しちゃったら成り立たないじゃん。
(同じく最初に告白のSchool Daysの誠は鬼のような所業をしてたらしいが)
最初に告白ということは後は恋人としてのステップでも描くのだろうか?
それとも次の回には無かったことになってて別のヒロインの話になる!?
とか思いつつ2話を見てみたら別のヒロイン(美夏)の話をやったのでした。
だからと言って告白は無かったことにならなかったし二人の関係も続いてた。
つまりは義之と小恋の恋人としてのステップが全体の大きな筋になるのです。
※要するにストーリー展開はD.C.(1作目)とは全く似てない
そこに他のサブヒロインのエピソードが絡まって彩りを添えている感じ。
サブキャラとして絡むので義之といい感じになることはないみたい。今のとこ。

メインヒロインの小恋ですが、見た感じは美春に近いような気がする。
義之と幼馴染ということはポジション的にもオリジナル美春と同じわけだし。
2話の公園のシーンや5話のデートのシーンは1期の美春のシーンに似てるし。
中身は美春とは違うけど美春が控えめになるとあんな感じな気もするから。
1作目は24話で涙ボロボロだったので、幸せな美春を見てるようでいいかも。
(1作目はみんなみんな苦しんでて胸にグサグサ突き刺さってきたけど)
ちなみにロボットの美夏は見た目も中身も美春とは似ても似つきません。
バナナ嫌いだしな(でもバナナを食べないとオーバーヒートする)。

音姫と由夢という名前を見て最初二人の子供なのか?とか思ったり。
他のキャラも1作目のキャラと似てるから子供たちなのか?とか思ったよ。
でも考えてみたらヒロインキャラと苗字が同じ子供って普通無いわけで。
(純一と音夢が結婚した場合は二人とも苗字が同じだから同じになるけど)
だからあくまで似たような名前で似たような設定のキャラなのでしょう。
そもそも枯れない桜はD.C.(1作目)の未来の話には存在しないわけだし
ちなみに杉並だけはそのまんま(同じ見た目・同じ声・同じ性格)出てたり。
あとさくらも出てるよ理事長として。何と見た目はそのままで(年齢不明)。

ラブストーリーは他のジャンルよりもキャラの表情が重要になってきます。
キャラの表情が作品の生死を決めると言っても決して過言ではないほどだし。
そーいう意味でこの作品はどんな感じかというと、結構しっかり描けてるね。
D.C.S.S.があんまりなデキだったので心配してたけど今回はいいみたいだよ。
※制作会社は同じだけど監督も含めてD.C.S.S.とはコアスタッフが結構違う
もちろん記憶との比較は危険だからちゃんと見て確認しました。1期もS.S.も。
改めて見て実感したけどやっぱりS.S.のキャラ描写は全くお話になってない。

今回はなにげない表情やしぐさがきめ細かく描かれてるし。絵も全般にキレイ。
小恋や由夢のリアクションが記号的じゃなくて血の通った感じなのもいいね。
つまりキャラ描写に関してはS.S.よりはるかに1作目のレベルに近いわけで。
キャラ絵もS.S.よりも1作目に近かったりするし。キャラは別人なのに。
※今回のキャラデザインの島沢ノリコさんは1作目でも作監をやってた
そーいう意味でもD.C.(1作目)に似てるって感想になるわけです。

作品のメインになる義之と小恋の恋人のステップはどんな感じかというと、
とてもスローテンポで見てて気恥ずかしくなる「ういうい」な日々って感じ。
体育倉庫の裏で思い出が欲しいのとか言って迫ったのが実は記念写真だとか。
初デートでいい雰囲気になってついに願いが叶ったのは腕組んだことだとか。
(具体例を書かないと分からないだろうからとオチを書いててすまん)
いいムードで次にいくとこはラブホとか思った自分が汚れてる気分ですよ(爆)。
傍で見てるとじれったいほど健全な二人の関係を見てると心が洗われそうだ。

「ういうい」なのはイイんだけど、それだけなのが多少気になります。
5話までの展開では恋人のステップを一つずつ積み重ねているだけだし。
あまりにスローテンポな以外は波乱も起伏もほとんど存在しないから。
つまり小恋は恥じらい顔がやたら多くで泣き顔や怒った顔がほぼ無いのです。
4話の体育祭で巡りあわせが悪かった時が最もマイナス方向に振れた表情かな。
せっかく丁寧に表情がついてるんだしもっと多彩な感情を見せて欲しいなと。
シリーズの終盤ではそれなりの波乱とかあったりするんだろうか?
※今回は1クールのようです


「Myself ; Yourself 1〜4話」
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
11月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作はPS2の美少女恋愛アドベンチャーでまだ発売されてません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/21から
日高佐菜(さな)は5年ぶりに生まれ故郷である桜乃杜町に帰ってきた。
とても仲の良い友達がいたけど両親の都合で離れることになったこの町に。
記憶のままの懐かしい街並みがあった。変わってしまった場所もあった。
再会した友人たちの外見の変わりように、中身に変わらなさに驚いてた。
ミニサイズのままプロポーションだけ別人になっていた麻緒衣(あおい)。
あいかわらずトラブルメーカーの朱里(しゅり)と修輔(しゅうすけ)の双子。
そしてお別れ会にバイオリンで自作の曲を演奏してくれた菜々香(ななか)。
久しぶりの佐菜との再会を喜ぶ麻緒衣と双子たち。そこに菜々香も現れる。
ここで佐菜は菜々香のことがわからなくて「初めまして」と言ってしまう。
姿が違うのもだけど雰囲気が昔とあまりに違ったからわからなかったのだ。
次の瞬間、佐菜の頬には菜々香の平手が飛んだ。

この作品も女心のわからない主人公なんだ……ってのが第一印象でした。
School Daysに続いて2作連続とはマーベラスはシリーズ化でも狙ってる?(笑)
この年代ならこの程度は普通ではありますが。とスクイズでも書いたけど。
メインヒロイン?の菜々香が感情を溜め込んじゃうのもスクイズと似てるね。
※ストーリーや個々のキャラ設定は全く似てません
さすがに佐菜は誠みたいな人でなしじゃないから流血の結末は無いだろうけど。

ラブコメというからに当然そこにラブがあるわけです。
まぁラブコメとか言いながら全然ラブじゃないのもあるけどさ。
この作品も3話までの展開はあまりラブっぽい感じがしなかったし。
4話でやっとラブっぽいエピソードになったよ。小学5年生の恋だけど(笑)
とか笑っちゃいけないね。切実な想いに年齢なんか関係ないわけだから。
しかもこのぐらいの歳だと1歳の差が大きいから道のりは極めて厳しいし。
それでも諦めないで釣り合うように頑張る雛子の姿は微笑ましいと思ったよ。
藁にもすがる気持ちで佐菜にアドバイスを求めたのは間違いだと思うけど(爆)。
どう考えても藁です本当にありがとう(以下略)ってな感じだから。

相手の理想になるために努力するのは正攻法のアプローチですな。
そして料理の練習をするのもわりとお約束。最初は凄く下手なのもお約束(爆)。
「私作ってるところ見ちゃったから…」と躊躇する料理ってどんだけ(笑)。
てゆーか見てたんなら止めようよ。料理を教えてあげるんじゃなかったっけ?
料理は練習を積めば何とかなるだろうけど、胸を大っきくするのはさすがに。
努力でサイズがどーにかなるなら世の女性は胸のことで悩まないだろうよ。
(大きいのが嫌でダイエットしたのに胸だけそのままってこともあるし)
この際神頼みと言うことで毎日麻織衣のことを拝んでみたらどうだ?(おい)
こんな感じで4話はラブな要素に加えてコメディな要素も強くなってます。
もちろんラストはラブストーリーらしくシリアスな雰囲気で〆てますが。

話は戻って3話までのこと。
佐菜が5年ぶりに幼馴染たちと再会するという物語の導入エピソードで、
佐菜と菜々香の関係をメインにして他の幼馴染キャラたちが絡む展開です。
これ最初なんで菜々香はあそこまで怒ってるんだろう?と謎だったよ。
再会なのに「初めまして」で怒るのはわかるけど、普通なら一瞬だろうし。
そもそも10歳ぐらいで5年の年月は姿が全く変わってても不思議は無いから。
菜々香だって佐菜だと自信が無かったから神社で声かけなかったんだろうに。
こんな感じに佐菜の視点だけで見てると菜々香の行動が実に意味不明です。
女の子の行動が理解不能というのは少年マンガのラブコメでは定番ですが。

3話まで見て菜々香の表情が見えてくると、その謎は解けてくるのです。
2話まで菜々香の表情を見せるシーンが全く無かったのは狙ってたわけか。
それはつまりどーいうことかというと菜々香は佐菜が好きっぽいってこと。
そう考えると意味不明だと思われた菜々香の処々の行動に筋が通ってくる。
恐らく菜々香の頭の中には佐菜との再会で思い描く期待があったのでしょう。
そんな期待と現実とのあまりの落差に失望して怒ってるんだと思われます。
好きという感情がなきゃ同じ再会でもあそこまで怒ることは無いだろうし。
佐菜からすれば勝手に期待されて勝手に失望されてもって感じだろうか。

その菜々香の表情を見せてくれる3話。
些細なことで舞い上がったり突き落とされたりな菜々香が存分に見れます。
まるで少女マンガの片想いの一人相撲ストーリーを傍から見てるようだよ。
佐菜に近づくあさみの存在を意識しすぎてるのは菜々香の考えすぎなのか?
それとも鋭い女の勘であさみの行動の隠された意図を読み取ったのか?
今のところはあさみの行動にあまり深い意図はなさそうにも見えるけど。
この作品は女心に鈍い佐菜の視点で構成されてるので油断は出来ません(爆)。
2話であさみが登場した後に状況が悪化したのはつまりそーいうことだ。
佐菜にしたら恋人でもないのに嫉妬して不機嫌になられてもって感じか。

そもそも佐菜は今のところ誰のことも好きではないと思われます。
(前の学校で何があったかは現在のところ情報不足で何とも)
仲の良かった幼馴染という以上の感情は抱いてないんじゃないかなと。
それは菜々香以外の(幼馴染の)女性たちにも言えることではありますが。
まぁ、女心に鈍い佐菜の視点で構成されてるので油断は出来ませ(以下略)
そんな感じなので3話まではあまりラブストーリーっぽい雰囲気がしません。
もちろん菜々香の表情を追ってれば想いはハッキリ見えてくるんだけどさ。
あくまで菜々香が一人でじたばたしてるだけなので。

他の女の子が佐菜に絡んでだだけで凄く気にして不機嫌になる菜々香ですが、
4話で雛子が佐菜に助言を求めて接近したときは全く反応がなかったっすね。
雛子が狙ってたのは修輔だからか。小学5年生は相手じゃないと思ったのか。
まぁ、嫉妬する態度が見えるとか以前に4話では菜々香は背景キャラですが。
メインヒロインのような位置づけのはずなのにその扱いはどーかと……
麻織衣なんか1話から欠かさず目立ちまくりなのに。あの声も含めて(笑)。
※マジカノの監督さん曰くあの声は「飛び道具」だそうな

上でラブコメのコメディ要素が4話で強くなると書いたけど
それはつまり3話まではコメディ要素も薄いという意味でもありまして。
ラブストーリーなのに表情を丹念に追わないと見えないラブ要素だったり、
コメディ要素を極力抑えてキャラの行動を淡々と綴ったストーリー展開で、
ラブストーリーに慣れてる人以外だと入りにくいような気もします。
キャラもストーリーもこの手の作品にありがちな不自然さがあまり無いので
悪くはないと思うんだけどね。ところどころ凄く雰囲気ある絵も出てくるし。


「プリズム・アーク 1〜4話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁のSRPG+アドベンチャー(だそうな)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/21から
いわゆる剣と魔法で中世っぽいけど多少違うゲームファンタジーな世界。
古より幾度となく繰り返されてきた戦乱の合間のひとときの平和な時代。
強大なサブルム帝国は着実に戦力を蓄え来るべき侵攻の日に備えていた。
そんなサブルムの脅威に対抗するべくヴィントラントはある試みを行った。
それはローゼンベルグ騎士養成学校を設立し優秀な戦士たちを育てること。
幅広く人材を集めるため前王の忘れ形見の姫のプリーシアまで担ぎ出して。
人寄せパンダ役は意に染まないけど仕方ないと引き受けたプリーシア。
彼女はこの学校でハヤウェイという少年と運命!?の出会いをした。
※2話以降の内容です

1話はわりとシリアスな剣と魔法のファンタジーっぽい作品でした。
もうすぐ最終決戦?みたいな雰囲気の中で敵と激しくバトルしてたし。
そんなバトルシーンに昔の二人の馴れ初めみたいな映像が挿入されてて。
バトルシーンと回想シーンのテイストが違いすぎでは?と思ったりもした。
(後から考えるとこの時の印象は極めて正鵠を射てたのです)
ゲームファンタジーな世界観なら一応筋は通ってるのかなとも思ったけど。
そして1話の最後は「オレたちの戦いはまだ始まったばかりだ!」で終わる。
よーするに打ち切りっぽい最終回みたいな体裁ですよ。
それはもうテレビの前で激しく置いてきぼり感を味わった30分でした。

1話の内容で、これはもうダメかもわからんね、とか思いつつ見た2話は
1話とは全く違うテイストでした。内容も続きではなくずっと前の話だし。
どーやら2話以降は時間を戻して騎士学校の時代を描くみたいだなと。
そしてシリーズの最後には1話の戦いへ繋がるような構成になってる!?
この2話はお色気増量でギャグも大幅増量したいわゆる美少女アニメに。
1話とは印象ががらりと変わって結構楽しく視聴できた30分でした。
これなら1話は無かったことにして2話から放送したほうが良かったかも。
まだこの作品の真の姿(笑)を知らなかった私はそんなことを思ったのです。

続く3話。なんかすんごく極端なパースを使いまくりです。
映像も凝ってるというより変としかいいようのない暴走っぷりだし。
なんじゃこれ?と唖然としながら見てたら突然タライが降ってきた……
そのへんで気づいたよ。ああ、これ新房アニメのパロディやってるんだと。
気づいてみれば変なレイアウトの数々は全てどこかで見たような構図だし。
(新房アニメだけではなくナベシン他の暴走アニメも混じってるけど)
ハヤテでもやってたけど今や新房アニメがパロ対象になる時代なのだなと。
ただオリジナルに比べると画面がうるさいので内容に集中できなかった。
(新房さんはどんなに映像が暴走してても決して理解を阻害しない)
まぁ、3話は新房アニメっぽさが表現できればそれでOKだったのでしょう。
この作品はストーリーなんて有って無いようなもんだし。

スタッフリストを見てたら3話の演出・作監になんと斉藤良成さんの名前が。
あるジャンルでよく知られてる(かもしれない)極端なパースを好んで使う人。
つまり3話のレンズが歪んでるようなカットは全てこの人のせいです(笑)
斉藤良成さんは主に「なのは」や「いぬかみっ!」をやってた人っすね。
「いぬかみっ!」のあの伝説!?の2話がまさにこの人の所業ですよ。
あと、3話の原画には友岡新平さんまでいるね。
※「いぬかみっ!」のキャラデザインの人

「なのは」と言えば1作目は新房さんだったわけで。
「なのは」のスタッフなら新房さんに近い人たちと言えないこともない。
(斉藤良成さんは月詠もやってるし)
つまりあえて新房さんに近い人たちに新房アニメのパロをやらせてたり。
ハヤテでパロをやったときも作画スタッフによく知る名前が並んでたし。
もしかすると全く経験のない人があの画面を真似るのは難しいとか?
経験者と言う意味なら4話の制作協力に入ってるスタジオパストラルの方が
月詠以降の新房アニメではお馴染みの人たちだけど。作監が実原登さんだし。
※「ネギま!?」の総作監の人

1話、2話、3話と全く違うテイストで来たので何となく理解しました。
この作品は1話ごとに違うジャンルで表現してるネタアニメなのだと。
新房アニメってジャンルだったのか?確かに別扱いしたくもなるけどさ。
よーするに1話のシリアスっぽいファンタジーもシャレでやってたっぽい。
バトルに挿入されてた回想シーンが変だったのもシャレでやってたからか!
2話以降の展開が回想シーンと繋がってないので、もしや捏造した回想とか?
ちなみに4話はコメディ基調の少女アニメ風。魔法少女っぽいのもいるし(笑)。

それにしても、とんでもなく奇をてらった作品っすね。
アニメバブルな現状で他の作品と差別化するのは重要だとは思うけど。
特に今期はエロゲー・ギャルゲーアニメをなんと6作も同時に放送してるし。
でも、ここまで実験的な構成にしてしまうと埋没するより結果が悪そうな
実験的な内容で結果が残せるのはlainクラスの凄い作品だけだと思うよ。
2話のノリでふつーに全編作ったほうが良かったのでは?


豪邸じゃないんだから (07/11/1) 次へ 前へ
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なんか知らぬ間に司書房(と桃園書房)が倒産してたそうな。
どちらも主に美少女系(18禁)コミック誌をやってたので
一般の人はあまり知らんかと思いますが。

司書房なんか最盛期には4誌も展開してて凄い勢いを感じたのに。
最近やけに影薄いなと思ってたらそんなヤバイ状況だったとは……
司は人を引っ張ってくる力があるのか結構センスのいい人が多かったのに。
ただ編集能力に欠けてたのか他に移ってから開花する人も多かったけど(爆)。
今コミックハイ!で「妄想少女オタク系」(なんと実写ドラマ化とか)を
描いてる紺条夏生さんも初期のコミックスは司から出てたよ。

そんなわけでコミックお薦めを更新しました。9月分です。
ずっと追加なしだったのですっかり入れるタイトルが無くなりました(汗)。
入れたいタイトルは山のようにあるんだけどね……

今月も一つだけ作品のことを。
「はにーすぃーとティータイム 珈流編」
これは前にやってた「はにー…」の主役を珈流に交代した番外編です。
元々が3姉妹の話なので主役交代と言っても内容はほとんど変わりませんが。
今回は珈流が高校生になったのが大きな違いと言えないこともないかも。
ちなみにまだ連載は続いてます。だから続巻も出るかも。


では今週のアニメネタを。

「みなみけ 1〜4話」
10月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(ヤンマガ)のマンガで2巻まで読んだことがあります。
※セルDVDのリリースは1/9から(レンタルは1/25から)
この物語は、南家三姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。
過度な期待はしないでください。
あと、部屋は明るくして、TVから3メートルは離れて見やがって下さい。
※冒頭の視聴テロップより

これはいわゆる記号化・類型化した萌えキャラを並べた作品ではなく
わりと現実に近いキャラの日常を多少誇張して面白おかしく描くタイプ。
4コマ漫画ではここ5年ぐらいで一大勢力になったスタイルの作品っすね。
いわゆる萌え4コマ漫画にもこのスタイルの作品は結構あったりします。
※記号化萌えキャラ系とこの手のリアルボケキャラ系とがある
そーいう意味ではまさに今のトレンドど真ん中な作品だったりします。
と言ってもこの作品の原作漫画自体は4コマの体裁じゃないですが。
ふつうのストーリー漫画で毎回読みきりエピソードという良くある体裁。
なのになぜ4コマ作品っぽく感じるんだろうね?作品の内容なのか?
どことなく「苺ましまろ」(アニメ)に雰囲気が近いのでそう思うのかも!?
(音楽の付けかたも「ましまろ」に近いです)

原作はストーリー漫画ですが1回分のページ数が通常よりかなり短いです。
そのままアニメにすると1話どころか半パートにすら全然尺が足りてません。
なのでこの作品は1話あたり原作の4〜5本のエピソードを使ってるのでした。
エピソードを再構成したり、ぐだぐだな会話っぽく繋いだり、とかではなく、
単純に複数のエピソードをワイプで繋いで並べるという正攻法なやりかたで。
※1話はサブタイトル前の話で1本
原作と話の順序を変えて関連がありそうなエピソードを並べてはありますが。
この手のアニメでここまで原作の内容に近いのってもしかして初めてかも?
つまりスマッシュヒットなネタも微妙に外してるネタも全て原作に起因します。
全般にみょーにローテンションなのも微妙にズレてるのも全て原作に(以下略)

内容は原作に近いですがアニメならではの違いも当然ながらあります。
おそらく一番大きな違いは原作よりも動きがあるってところだろうか。
もちろん漫画は止まってる絵だからという意味で言ってるわけじゃないよ。
原作では動きがないシーンにもアニメでは動きが追加されてるってこと。
例えばキスの話だと原作では追い掛け回してるシーン自体がありません。
原作だとカナがキスしようと迫るとこですぐにハルカが止めに入るので。
保坂先輩の気持ち悪い妄想も原作だとあっさりと流してたので凄く違うね。

1話のBパートにはワイプが入ってないということは全部が1本のネタなのかも。
原作だとラブレター以降の内容で1本なのでてっきりその前は別のネタかと。
やっぱり別のネタを繋いだのかもだし、オリジナルの内容なのかもしれない。
手元には2巻までしかないので確定的なことはちょっとわかりません。
2話以降でも2巻までに存在しないネタがあるけどオリジナルかはわからない。
あ、「先生と二宮クン」のゲームの話はオリジナルのような気がするけど。
「先生と二宮クン」はアニメでは何度も使ってるけど原作は1コマだけだし。
※「ふんどし祭」も原作では1コマだけ
にしても「先生と二宮クン」のゲームってどんなんやねん!
恋人同士が対戦格闘ゲームでバトルして倒したらバットエンドって……
あまりに想像を超越した設定でなんだか凄くやってみたいんですが(笑)。

あと一部の人には凄く重要かもしれないけど他の人にはどーでもいい違い。
原作では何度かパンツが見える場面があるけどアニメでは全く見えません。
カナが藤岡に蹴りを入れるシーンなんか見えても不思議はない構図なのに。
絶妙にまとわりつくスカートの鉄壁のディフェンスはさすがテレ東というか。
あんなに足を上げても見えないスカートが実在したら欲しい人もいるかも(笑)。
ちなみに原作ではパンツが見えると言っても全くエロくはないので念のため。
青年誌的なサービスのつもりなんだろうけど、みょーにあっさりしてるので。
よーするにアニメも原作も雰囲気はほとんどかわりません。

絵柄的な特徴についても。
普段の絵柄はこの手の作品としてはごく標準的な丸っこい柔らかい絵です。
そして時々みょーに描きこんだリアルというか劇画調の濃い絵になります。
公式サイトのキャラ紹介の右下にあるみょーな絵がそうです。
と言ってもアレだけだと実際どんな感じか全くわからないだろうけど。
このキャラ絵が変化するスタイル自体は元から原作にあるにはあるんです。
でも原作はここまで絵柄に落差がないのでアニメでは凄くインパクトが。
原作ファンでアニメを見たことがない人はここだけでも見る意味が有るよ。

もうひとつの絵の特徴と言えばやっぱ口でしょう。
上側が三角っぽく尖ってる口の形ってもしかすると初めて見たかも。
この特徴的な口の形も当然のように原作から持ってきてるわけですが。
原作だと口をすぼめた時にしずく型になるというパターンなのです。
中ぐらいのサイズだと丸くなってきて大きく開けるとお椀型になる。
アニメだと中ぐらいでも大きく開けてても上が三角っぽい場合があるね。
あかげで口の形が原作よりもみょーに印象に残るようになってたりして。
原作のエッセンスをより際立たせるのは映像化の基本とは言えますが。

こんな感じで基本は原作に沿りながらアニメならではの表現がされてます。
どこか突き抜けて凄いといった印象はないけど全般に手堅いつくりっすね。
なので「苺ましまろ」「ひだまりスケッチ」あたりが好きなら外さないかと。
(おそらく「苺ましまろ」のアニメをお手本にして作ったと思われる)


「BLUE DROP 〜天使達の戯曲〜 1〜4話」
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
11月からAT-Xでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
同名の原作コミックスの世界設定を元に新たな物語を作ったもの(らしい)。
※セルDVDのリリースは12/26から(レンタルは12/21から)
五年前に神隠島で島民のほぼ全員が死亡するという大災害が発生した。
若竹マリはその災害で両親を失い事故のことを含めた過去の記憶も失った。
でも引き取ってくれた祖母との生活に満たされ今のままでもいいと思った。
そんなある日、祖母の言いつけで全寮制の学校へと編入することになる。
自分の先が短いのを知った祖母が彼女のことを考えてしたことなのだけど、
事情を知らないマリは祖母に捨てられたのだと思いひどく落胆していた。
そんな気持ちを抱えて海鳳学園へやってきたマリは運命の彼女と出合った

マリのクラスの委員長で寮の寮長代理の千光寺萩乃(せんこうじはぎの)。
彼女はマリが学園へと向かう車中で見た海辺に立つ印象的な少女本人だった。
優しげな雰囲気を漂わす萩乃が挨拶のために差し出した手をマリは握り返す。
その瞬間、萩乃の目が怪しく光り、強い力でマリの首を締め付けたのだった。
マリは萩乃の行為が理解できなかった。萩乃すら事態を理解できなかった。
しかし萩乃はこの時マリと自分との間に浅からぬ因縁が存在したのを知る。
そしてその因縁は二人の関係とこの星の命運を動かしていく(かもしれない)。

寂れた街の外れにある歴史のある名門女子校で、生徒はお嬢様ばかりで、
当然ながら大半の生徒は広大な学校の敷地内にある寮で暮らしている。
舞台からしてどこかで見たようなそれっぽい設定だったりするし。
登場人物は一部の大人と端役を除いて女キャラばっかだったりするし。
そもそも公式サイトの説明にはガールミーツガールとか書いてあるし。
よーするにそーいう系統の作品だと思って見てれば間違いでは無かろう。
とは言え4話まではお互いに相手が気になるという程度の関係ですが。
先に進めば精神的な繋がりがどうとかいうレベルまで進むのかね!?
「天使達の戯曲」なんてエロアニメみたいなタイトルがついてるから
その先の放送できない関係まで行っちゃいそうな錯覚もするけどな(爆)。

この手の女子校と言えば古き良き伝統を重んじるのがわりとパターンです。
で、この作品はというと……古きを重んじるというよりまんま古いです(爆)。
キャラデザインとかの見た目も日常生活でのキャラ描写もみょーに古くさい。
この雰囲気はたぶん20年ぐらい前の学園モノに近いんじゃないだろうか。
セーラー服のフォルムやスタート丈の長さなんかまさに当時のスタイルだし。
似たような設定のマリみてと見比べればテイストの古さがより実感できるよ。
マリみてもセーラーだしスタート丈も長いけどデザインが現代的だから。
にしてもこの作品はなぜこんな中途半端に古いテイストなんでしょう?
旧作のリメイクならともかく新作でこの古さはいいこと無いと思うのに。

学園モノで百合っぽいストーリーに平行してSFな物語も展開していきます。
このSFっぽい物語も最近のタイプではなく一昔前のテイストだったりして。
わかりやすいSFではなく昔のマニアックでマイナーな雰囲気のSFなので。
昔風味の学園モノとマイナーなSFの組み合わせって誰に見せたいのやら……
これほど視聴ターゲットがさっぱり見えてこない作品も珍しいかも。
良いか悪いかは別として作り手が作りたいものを作った感じが凄くします。
見た目やキャラ描写はもっと現代的にすれば良かったような気がするけど。
主題は最近のトレンドでもあるんだしその方が多くに見てもらえただろうに。

主題歌について。
オープニングはクラシックっぽい音つけでドラマチックに展開する曲を
ボーカルのSuaraさんがオペラのように雄大な雰囲気で歌い上げてる。
アニメソングではファンタジックチルドレンの主題歌に印象が近いかも。
見た目が地味でマニアックでマイナーなSFってあたりに共通点が!?(笑)
エンディングもSuaraさんで曲は多少エスニックの入ったメロディアス系。
わりと剣と魔法のファンタジーなRPGとかで使われそうな系統の曲かなと。


「DRAGONAUT -THE RESONANCE- 1〜4話」
10月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
11月からAT-Xでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/23から
父が操縦するシャトルを利用して家族で月へと向かおうとしたカミシナ・ジン。
しかしシャトルは離陸直後に謎の大爆発をして乗客乗員は帰らぬ人となった。
カミシナ・ジンはそのシャトル事故でただ一人だけ奇跡的に生還していた。
しかし事故で家族を全て失って親類の家にも居所のないジンは孤独だった。
追い討ちをかけるようにあの事故が父親のミスだと伝えるメディアもあった。
そんなある日、ジンは近頃世間を騒がしてた連続殺人事件の現場に遭遇する。
殺人犯はまるで化物のような風貌をしてて人間離れした力を振るうのだった。
必死で逃げたジンだが、力に差がありすぎて、追い詰められビルから落下する。
ジンは落下しながら「あの時みたいだ」とシャトルの事故を思い出していた。
その瞬間、人間離れした跳躍力で落下するジンを受け止め助けた女の子がいた。
助けてくれた謎めいた彼女はトアと名乗りジンに対して掌を差し出すのだった。
彼女の瞳に吸い込まれるように掌を合わせた時、彼女への不思議な縁を感じた。
(二人は出会って恋をしたとか公式に書いてあるけど、それは事実と違うから)

1話冒頭の近未来的なビジュアルでなんとなく良さそうな気がした。
しかし続くOP映像では超能力バトルみたいなことをやってるし、
ドラゴンが出てくるし……近未来にドラゴン??とヤな予感がした。
外した作品を作りまくってるコナミ製作なのでヤな予感が倍増した(爆)。
それでも1話はまだちゃんと日常描写もあったりしてわりといい感じだった。
不思議な雰囲気の女の子が出てきて人間離れした力で助けてくれるのも、
立場が逆な気がしないでもないけど今の時代ならアリかなという気はした。

ドラゴンと人とがレゾナンス(共鳴)することでパートナーになるのも
ファンタジーとSFを組み合わせたみたいでそれもアリかなとは思った。
ドラゴンが普段は人に擬態してるのもそれはそれで面白い設定とは思った。
人にしては多少個性的な外見や服装だと思ったらドラゴンだったとは……
わかりやすくていいけど、も少し普通の人間に擬態した方がいいような。
ドラゴンは人の姿でも超能力みたいのを使えるのはなるほど!と思った。
※ドラゴンとレゾナンスした人間の側には特別な力はない
ってことはあの不思議な女の子はドラゴンなのだね、とすぐ理解しました。

人に擬態したドラゴンがいざという時にドラゴンの姿になるのは理解できる。
ドラゴンに戻るときに「変身!」とかやってるヤツが若干一名いるけど(笑)。
そのへんは気分的なものでそれぞれ勝手に好きなことをやってるのでしょう。
そこまではいい。そこまでのアレコレはまだ許容できたのです、が、、、
ドラゴンに変身したらコックピット付きのドラゴン型のメカに……
(ドラゴンたちは生き物じゃなかったんですか?)
パートナーはそこに乗り込んで操縦してバトルをしておりました。
その時の絵面はまんま小さい子向けの玩具メカバトルアニメだったよ。
あまりの見た目のヘボさとあまりの設定の糞っぷりに、終わりました。全て。
てゆーかこの作品って元々は小さい子向けの玩具アニメだったのでは?
そー考えると2話以降はろくに日常を描くシーンがないのも理解できるし。
深夜枠向けに軌道修正したことで一見すると面白そうになったのかなと。
根本的な部分がダメなままなので軌道修正した意味が無かったけど。

ドラゴンと人とが心を通じ合わせるのは面白い設定だと思うのです。
ボーイミーツガールっぽいアプローチも王道だけど楽しめるし。
近未来的な世界でモンスターが出てきたり超能力バトルしてたりな展開も
見た目を安っぽくしなければ上手く両立する設定だと思うのですよ。
近未来と超能力の組み合わせはその筋の人には萌えな設定だったりもするし。
人がドラゴンに変態するのもSFとファンタジーが融合してるみたいで面白い。
問題はドラゴン型の(ヘボい)メカになること、その一点に尽きる。
(厳しいことを言えばここの設定以外の詰めもあちこち甘いけど)
パートナーで戦いたいならドラゴンに人が乗ればいいじゃねぇーか!
そーすればホントのファンタジー風で悠然としててカッコイイと思うんだが。
この部分に限らずもっと丁寧に作りこめばいい作品になったかもしれないのに。

ちなみに、この作品にはハルヒの主要5人の声優さんがレギュラーで出てたり。
そもそも主役のジンからして古泉の人だしヒロインのトアも有希の人だから。
キョンとみくるの人はドラゴンで、ハルヒの人は軍の司令官として出ているね。
ジン以外はちょっと変なコスチュームを着てる人たちという共通点もあるよ(笑)。
司令官の人以外はドラゴンで服装のセンスが人並から外れてるせいだけど。
司令官の人に関しては軍のドレスコードはどーなってんだよ?って感じ。
まぁ、作品の面白さとは全く関係のない話ですが。

主題歌について。
オープニングはテクノビートにジャズィなボーカルが乗ったカッコイイ曲です。
作品が第一印象通りだったらこの洗練された主題歌もぴったりだったのにね。
と言うかこの主題歌が似合うような作品にして欲しかった……


「機動戦士ガンダムOO 1〜4話」
10月からTBS系(全国ネット)で土曜日の夕方に放送してる新番組。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/25から
化石燃料が枯渇した未来、人類はそれに代わるエネルギーを手に入れた。
宇宙に伸びる3本の巨大な柱とその先にある太陽光発電の設備がそれだった。
膨大なエネルギーを生む3本の柱はそれを有する国に強大な権力をも与えた。
エネルギーを生み出せない大多数の国は3つの国に従うしかなかったのだから。
そうして世界の国々は3つの柱を中心に共同体として再編成をされたのだった。
しかし時代が変わってもなお世界のあちこちで紛争やテロは続いていた。
そんな状況に異を唱える存在が世界全てに向けて突如として戦線を布告する。
この世界から戦争を根絶するために武力介入を行い戦闘行為を終わらせると。
メディアに送りつけられた得体の知れぬビデオメッセージと時を同じくして
各地の戦場に圧倒的な力を持つモビルスーツが出現し全ての兵器を破壊した。

うーーん、なんだこのアリエナイつまらなさは……
今まで見たガンダム作品群の中でも究極につまらないんだけど。
ファン以外にボロクソに言われてるSEEDよりもはるかにつまらんぞ。
どー間違うとこんなに救いようがない作品ができあがるのやら。
商業的には大成功してたけど評価的には真っ二つに割れてるSEED2作から
コアスタッフを総入れ替えしてきたのがどう転ぶかと思ったらコレかよ。
(Amazonのランクが低すぎると思ってたけど中身見て納得しました)

この作品のぱっと見の外形的な印象は決して悪くないんだけどね。
平和のために暴力で介入するみたいな現実を皮肉った設定であるとか。
メカまわりの描写やらメディアの報道やらディティールには凝ってるし。
高河ゆんさんデザインの華のありそうな見栄えのいいキャラが揃ってるし。
ファンサービス的な側面としては有名どころの人気声優さんが揃ってるし。
ガンダムを筆頭にメカアクションも枚数を潤沢に使って見せてくれるし。
で、作品の体裁としては結構まともなデキに見えるわけです。外枠だけは。

現実を皮肉った設定でキャラデザインが高河ゆんさんってところで
コードギアスと似たような商業的アプローチなのは見え見えです。
そのコードギアスと見比べるとこの作品の問題点がよくわかるわけで。
面白さがトップクラスのコードギアスとの比較はちょっと酷ではあるが。
凄くわかりやすい違いはこの作品はキャラがまるで見えないってところ。
コードギアスも序盤から大量にキャラが出てたのにすぐに把握できた。
しかしこの作品は外見以外ではキャラの見分けがほとんどつきません。
一部を除いて外見と名前が一致しないし、性格付けなんてほぼ全員わからん。
1話だけでなく4話まで見てこうなんだから構成に致命的な問題があるだろ。
いきなり役付きのキャラを一通り出してセリフもありって、どんだけ……

そもそもこの作品は中心キャラが誰かわかりません。
いやもちろん刹那が主役らしいキャラだというのはわかるけどね。
4話までの内容では主役としてあまりに存在感がなさ過ぎなのです。
むしろガンダムを追うグラハムとその相棒の方が存在感があるほどだし。
現状では通行人に毛の生えた存在の沙慈とルイスにすら印象が負けてるよ。
(この作品で残る記憶は下手すると千和さんが出てる!だけかもしれん)
根本的な問題としてこの作品は物語の視点はあちこちにばら撒きすぎです。
いくら集団劇とはいえあくまで中心として見せていくキャラがいるべきで。
そうでないと視聴者は物語の中に入っていくのが困難になってしまうから。
よーするにこの作品は一度に描くには多すぎるキャラを無理に描こうとして
一人一人のキャラがあまりに薄っぺらくなってしまってるのです。
それっぽいポーズやセリフだけでキャラが出来上がるわけじゃないぞ、と。

とりあえず4話までは全くお話にならない作品ではありますが、
設定や描写など作品の基本的な部分はわりとよく出来てるので、
回が進んでキャラが見えてくればそれなりに面白くはなるはずです。
そこまで我慢して見るかはみなさんの御自由にということで。


「ご愁傷さま二ノ宮くん 1〜4話」
10月から一部の民放(12局)で深夜に放送してる新番組。
BS朝日でもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファンタジア文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/21から
イマドキの高校生には珍しい硬派な(らしい)主人公の二ノ宮峻護(しゅんご)。
彼は無敵の姉に全く頭が上がらず、日々修行と称す無理難題をやらされていた。
そんなある日、月村真由というカワイイ女の子が彼の家に居候することになる。
なんでも彼女は極度の男性恐怖症な上に男に触ると相手を失神される体質で、
その症状が出ない峻護と同居して男に慣れさせようということらしい。
二人が会う前から同居が決まってなかったか?というツッコミは無しの方向で。

男に慣れる特訓と称して、一緒の部屋で暮らせとか一緒に寝ろみたいな展開で。
真由は真由で特訓という説明を信じて積極的に劣情を煽りまくってるというのに、
そこでうっかり手を出したら生気を吸い取られ死んでしまうかもしれないという。
※真由はサキュバスに似た体質を持つ人間なのだそうだ
いくら硬派を気取ってたってその状況で何もするなと言うのは拷問ですな。
さらに事あるごとに峻護に突っかる生徒会長の北条麗華(れいか)お嬢様は
二人が特訓してる内容が気に入らないと峻護の家に乗り込んでくるし。
羨ましいようでとてもお気の毒な境遇に陥った二ノ宮くんの明日はどっちだ?

えーーと、なんと言いますか……実にしょーもない作品です(爆)。
とってつけたような設定でいきなり美少女と同居するというお約束だし、
男に慣れる特訓とかいって無駄に色っぽい展開が随所にあるし、
そしてそんな媚び媚びな要素以外のストーリーはほとんど無いに等しいし。
一般人が深夜アニメに抱くダメっぽいイメージを凝縮したような作品かも。
実際にはこんなしょーもない深夜アニメはそうそうないんだけどね……

主人公が脈絡もなく数人の美少女に振り回される実にバカっぽい内容だし、
無駄に無闇にお色気満載なので、見ててGIRLSブラボーを思い出しました。
アレほどはバカバカしさが突き抜けてはいないけどね。
つまり面白さもGIRLSブラボーほどではないという意味でありまして。
無駄に散りばめられたお色気シーンを楽しめないと退屈かもしれない。
てゆーかぶっちゃけると3話まではあまり面白くありません……
3話なんかメイドゲイみたいな露骨なパロディまで使ってたのにだよ。

4話で真由は麗華の掃除を手伝ってるつもりが結果的に邪魔をしてるとか、
いきなりメイド服を着てこれでメイドの魂が宿ったので大丈夫!とか、
でも結局のところ格好だけで役立つどころか仕事を増やしてたりとか、
余計なボタンを押してさらに面倒なことになったり、なとこは面白かった。
どーせやるなら最初からこれぐらいバカバカしくすればよかったような。
この手の中身のない作品はノリの良さで強引に引き付けるしかないんだし。
おそらく現状でも1話からそのつもりで作ってあるんだとは思うけどね。
3話まではお色気シーンに頼りすぎでまるで切れ味が足りてないのでした。
よーするに3話までは脚本からやり直せ!ってことだ。

にしても真由のキャラがよくわからん。
体質のせいで男が苦手とか言ってるわりに峻護は大丈夫なのもわからんし。
かと思えば漫画(やアニメも?)が好きでホモエロ漫画も嗜んでるとか……
いやまぁ、2次元は大丈夫でも3次元はダメって人は確かにいるけどさ。
それって男だとアレな人に相当するわけで、傍から見てて魅力的なのか??
あとエロ漫画を嗜んでるのにエロっぽいことを無意識に出来るのも変だよ。
むしろ実経験はないのに知識ばかりあるから些細なことも意識しそうだが。
天然無垢キャラと腐女子キャラを何も考えずに合成しちゃったんだろうね。
ありえないからそんなの。ちゃんと考えてキャラ作ろうよ。

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