素敵な出会いの結晶 (06/10/31) 次へ 前へ
目次へ

更新日が押しまくりなのでいきなり感想です。

「ARIA The NATURAL 21〜26話」
これでラストです。
なんかずいぶん夏が長くて秋と冬が短かったような。
夏といってもギラギラと暑い夏はほんの一時期だったけど。
原作は季節がはっきり限定できるエピソードが限られるので
水のある風景が絵的に映える夏という季節にしたのかもしれない。
あと2期は1期に比べて原作に忠実に作ってるせいもあるかもね。

ラストなのでどう終わらせるのか、それが凄く気になってました。
1期の最終回はおそらく制作時点で2期が決まってた感じで、
シリーズの終わりというより一つの区切りって印象だったけど、
2期の次はストック量でしばらく無理だしホントの最後ってことで。
いったいどのエピソードを持ってくるのかな?と考えていたのです。
でも原作にはいかにも最終回に相応しいエピソードって無いんだよ。
元々が読みきりエピソードの積み重ねで少しずつ進んでる作品だし。
完結してるわけじゃないので最終回だって存在するわけがない。

で、録画を確認した時に最終回で使ってるエピソードが分かったけど、
とっても些細な内容でどう最終回っぽくするのか想像つかなかった。
実際に見て初めて「なるほどそーいう意味か!」と理解したのでした。
特別なイベントではなく日常のちょっとした瞬間が素敵な光景になる。
他の作品では絶対ありえないARIAだからこそこの最終回だと思った。
エンディングに乗せてそれそれのキャラの近い未来を予感させてるし。
(アテナさんがアリスに言う「ピクニックに行こう」は昇格試験だね)
ああ、コレでホントに終わりなんだと実感させるラストになってます。
体裁は1期2期と別れてたけど実質は3クールで1本の作品なんだなと。

ラストを実感させるのは実は最終回だけではなかったり。
24話と25話もシリーズのクライマックスを実感させる構成に。
24話は灯里と藍華とアリスの3人が目指す未来への確固たる道筋として。
25話は今まで登場した主要キャラが全員集合する出会いの総決算として。
元のエピソードは知ってたけど、このタイミングと意味づけで使うとは。
一原作ファンごときの想像など遥かに及ばないほどよく考えられてるよ。
ホント、なにげないエピソードでこんなに感動できるなんて
やっぱ佐藤順一さんは凄いや!

そーいや原作の天野こずえさんは佐藤順一さんの大ファンだそうで。
おそらく叶うことなど考えてない夢物語として(やって貰えるのなら)
佐藤順一さんがいいなとか言ってたのではないかと思われます。
で、その漠然とした願望が作者の意向として実現しちゃったのでしょう。
叶うかどうかは別としてとりあえず言うだけ言っておけってことだね。

では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!

21話。銀河鉄道のベースエピソードはARIA6巻の「銀河鉄道の夜」
アニメだと木陰で休憩が2回あるけど原作だと最初の1回のみです。
そして藍華のお気に入りみたいな設定もアニメで追加されたもの。
原作では招待状をもらった夜にそのまま出かけて銀河鉄道に出会うので、
2回目の休憩の時にに招待された話を二人にする展開もありません。
銀河鉄道の線路が昼間は存在しないというのもアニメ独自の表現です。
原作だと実在する路線の駅のない場所に銀河鉄道は停車するので。
「猫の王国」と同様に現実の場所だけど現実じゃみたいな解釈だね。
本来なら通らない狭い通路に列車が出現するのでより不思議な感じに。
大きな猫さんにしっかりと抱擁されるシーンもアニメ独自です。
不思議体験がアクアからの贈り物でケットシーがアクアの精霊なら、
誰よりもアクアを愛してて、そしてアクアに愛されてる灯里は、
まさにケットシーと恋愛関係にあるようなものかもしれないね。
2回目の休憩の時の二人の勘違いは実は勘違いじゃなかったってことで。

22話。前半の男女逆転のエピソードはARIA6巻の「パラレルワールド」
てっきりこの話はやらないと思ったのにやってくれたよ……
男女逆転なのにキャストはそのまんまなので一部に凄いインパクトが。
暁さんの女バージョンなんか見た目は凄い似合ってるんだけど、声が(笑)。
女性陣の男声はあまり違和感がないし、アリシアさんたちの男バージョンは
声も含めて凄く似合ってて、こーゆー世界ももっと見てみたい気もした。
アリア社長の「やっぱり…」の落胆っぷりには思わず笑っちゃたけど。
ちなみにシーン構成は原作をほぼ踏襲してて一部追加されてるだけ。
アニメで追加されてるのは最初と最後とカフェのあたりです。

後半の暁さんの子供時代のエピソードはARIA7巻の「人造人間」
こちらも最初のお兄さんの部分と最後のゴンドラの部分が追加されたとこ。
それ以外のシーンはほぼ原作どおりでカット構成までかなりそっくりです。
そしてこの回は浮島の構造がハッキリと見える貴重なエピソードだったり。
浮島の光景がいっぱいある「花火」は1期3話で一部しか使わなかったから。

23話。この回は9巻までには収録されてません(オリジナル!?)。
お爺さんが奥さんのために密かに何かをしようとするエピソードって
どっかで見たような気がして何度も確認したけど見当たらなかったです。
もしかすると1期1話の元の話の記憶とごっちゃになってたのかもしれない。
※元の話だとアイちゃんじゃなくて気難しいお爺さんなので
メインの「海との結婚式」というイベントには全く記憶がないので、
やっぱりコミックス未収録話かオリジナルのどちらかだと思われます。
最後の方でとてもドラマチックになってるのはアニメ独自っぽいっすね。
原作ではここまでドラマチックに盛り上げることはまず無いから。

24話。明日のプリマのベースエピソードはARIA9巻の「プリマ・ドンナ」
このエピソードには原作だとアリスがいません。学校に行ってるので。
この回に限らずアニメだと原作よりも3人の構図を強調してる感じに。
ちゃんと勉強してるシーンとか書類整理をするシーンも追加された部分。
ページ数の関係で端折られてる本来あるべきシーンを補完してると言うか。
整理の終わった書類を届に行く途中で真実を知ってしまうのも原作と違う。
泣いて怒ってる藍華のセリフも原作に比べて大量に増えてます。
藍華は素直じゃないけど晃さんのことを理解してるのがより実感できます。
「手袋が守ってくれるのは手だけじゃない」もアニメで追加されたセリフ。
元々手袋には象徴的な意味があるけど心の強さと絡めたのは面白い解釈だね。
原作よりもエピソードの方向性をハッキリと示すアレンジをしたようで。

25話。レデントーレのベースエピソードはARIA4巻の「レデントーレ」
この回は全体の大筋はそのままで細部の構成が結構アレンジされてます。
具体的には冒頭の招待するのも修行なあたりの構成からかなり違います。
アイちゃんはアニメ独自キャラなので絡んでる部分もいろいろ違うし。
最初の打ち合わせを部屋でやってるのも違う。原作はゴンドラの上なので。
あと毎度のことだけど準備してるシーンが原作よりもいっぱい描かれてます。
後半のレデントーレの屋形船の定員も原作に比べて二人多いです。
これはアイちゃん以外に原作の時期の関係でアテナさんもいないから。
アイちゃんを待ってるのに来ない展開にはさすがにハラハラさせられたよ。
(この前の回は恒例のアイちゃんのメールの返事もなかった)
晃さんの焼きオニギリとかアルくんのマンホームの高等古典のような
アニメならではお約束も宴席の中にさりげなく組み込んであったりして。
アイちゃんも含めてアニメのARIAの総決算みたいな位置付けの内容に。
最後の「素敵な出会いの結晶」はまさしくシリーズのテーマだし。

26話。雪玉作りのベースエピソードはARIA6巻の「スノーホワイト」
この回は原作のエッセンスそのままに怒涛のパワーアップをしてます。
冒頭の合同練習のシーンには原作だとアリスはいないし。
アリシアさんがバージンスノーに足跡をつけるとこも追加シーンだし。
メインの雪玉を転がすところなんか序盤以外は全部追加された内容だよ。
つまりこのエピソードで印象的な最後の方の内容はアニメ独自ってことで。
原作の意図をより映える映像として完成された感じになってるのでした。
そしてシリーズテーマの「出会い」を象徴するエピソードでもありました。
1期の主題歌をさりげなく使ってるのもとても印象的っすね。

最後に原作コミックス収録順の対応表を。

AQUA 1巻
「水の惑星」1期1話(一部)
「水先案内人」1期1話(一部)、2期16話(一部)
「水没の街」1期2話
「猫の王国」2期7話
「希望の丘」2期16話(再利用)
AQUA 2巻
「初めてのお客様」1期1話(一部)、2期16話(一部)
「社長はツライよ」1期8話Aパート
「夜光鈴」2期12話Bパート
「ヒーロー見参!」1期8話Bパート
「花火」1期3話(一部)
「風邪とプリン」2期19話Aパート
ARIA 1巻
「ネオ・ヴェネツィア」1期1話
「陸揚げ」2期17話(再利用)
「ため息橋」1期3話
「お天気雨」2期5話Aパート
「ヴォガ・ロンガ」未使用
ARIA 2巻
「雪虫」1期10話
「桃源郷」1期10話
「社長の日常」未使用
「星の謳声」2期3話、2期19話Bパート(一部)
「アウグーリオ・ボナーノ」1期13話
「謝肉祭」2期1話
ARIA 3巻
「春一番」1期3話
「満開の森の桜の下」2期5話Bパート
「街の宝物」2期2話
「水の3大妖精」1期2話
「ボッコロの日」2期8話
ARIA 4巻
「ネバーランド」1期5話
「逃げ水」2期12話Aパート
「空を泳ぐ魚」1期4話(再利用)
「伝説の大妖精」1期9話
「レデントーレ」2期25話
ARIA 5巻
「郵便屋さん」2期4話
「舟謳」1期6話
「流星群の夜」2期3話
「マルガリータ」1期7話
「影追い」2期2話
ARIA 6巻
「オレンジの日々」1期11話
「ヴェネツィアンガラス」2期11話
「スノーホワイト」2期26話
「迷子」1期6話
「銀河鉄道の夜」2期21話
「パラレルワールド」2期22話Aパート
ARIA 7巻
「春の女神」2期18話
「停電」2期9話
「鏡」2期6話
「ヴァポレット」2期10話
「髪とヘアピンと私」2期17話Bパート
「人造人間」2期22話Bパート
ARIA 8巻
「ゴンドラ」2期16・17話
「記憶喪失」未使用
「女心」未使用
「墓地の島」2期20話
「秘密の場所」未使用
「送り火」未使用
ARIA 9巻
「パリーナ」2期14話
「自分ルール」2期13話
「幼なじみ」2期15話
「プリマ・ドンナ」2期24話
「お月見」未使用
「アクアマリン」未使用


「ゴーストハント 1〜4話」
10月からテレビ東京系(6局)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも12月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
大本の原作は少女向けのライトノベル(ティーンズハート)で
直接の原作は少女誌のマンガ(なかよし)でどちらも読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/24から
谷山麻衣は不思議な話や怖い話が好きで夜の学校で百物語をやってたりした。
その中の壊れかけた旧校舎に強い霊がいるという話には妙な信憑性があった。
話が気になった麻衣は旧校舎に忍び込み、ある人に怪我を負わせてしまう。
その人は旧校舎の調査に来ていたゴーストハンター渋谷一也の助手のリンで、
麻衣はその助手の彼に代わりにナル(渋谷一也)の手伝いをすることになった。
心霊現象の調査なのに電子機器を並べるナルの行動を不思議がる麻衣。
さらに巫女と坊主と霊媒師とエクソシストまで登場し各々が除霊を開始する。
しかしポルターガイストは収まるどころか激しさを増すばかりであった。
ナルは果たしてこの事態を収集できるのか。そしてこの事態の真相は。

いかにも少女マンガっぽい作品というのが第一印象。
雰囲気はシリアスだけど時々リアクションかギャグっぽいのなんか典型的。
でも決して雰囲気をぶち壊したりしない絶妙なバランス感覚があるというか。
ナルの美形で有能で自信過剰で性格悪いのは少女モノの基本パターンだし、
麻衣の自業自得だけど弱みを握られて手伝わされる展開も結構ありがち。
最初は性格の悪さに嫌ってたのに、次第にその魅力に引かれるのもお約束。
と言うか、この二人の馴れ初めは少女マンガの黄金パターンの一つだよ。
そしてこの手の導入だとかなりの確率で二人は恋人同士になります(笑)。
麻衣の方はすでにその兆しが出てるしね。

ナルと麻衣が幽霊退治の仕事をしてる作品なので、
当然ながら原因不明のポルターガイストみたいな現象が毎回出てきます。
特に1話は学校が舞台なのでわりと「学校の怪談」っぽい感じすね。
でも安易に幽霊とか悪霊とかのオカルト路線だけで片付けたりせずに
測定器を持ち込んだり地盤や水脈を調べたりと科学的にやってたりして。
(映画の)「ポルターガイスト」でもやってたけど、オカルトの否定ではなく
科学的なアプローチをすることで、非科学的であることを実感させてる。
2つめのエピソード(4話〜)が1つめのエピソード(1〜3話)を踏襲しつつ、
さらに新たな展開を見せるという構成も基本を押さえてて感心するし。
アニメ化されるだけの他より秀でたポイントがあるのだなと思ったよ。
でも萌え系(逆ハーレムやBL)ではない普通の少女マンガまで深夜枠とはね。
まぁ、深夜にホラーはとても相応しいですが。

表現についての話。
前にアニメ化された「学校の怪談」とは時期が違うせいもあるけど
空間描写の緻密さが段違いで作品世界の説得力も天地の差かあるね。
そして「月詠」や「地獄少女」を見ればわかると思うけど、ホラーな作品は
映像表現のレベルで見る人が感じるインパクトが全然違ってくるわけで。
この作品では誇張を排除したストイックに見せる手法が抜群に効いてます。
リングを彷彿とする4話の人形が動くシーンなんか背筋が寒くなったよ。
このへんを見てて今期最後まで見る作品の一つになるかもと思った。
ぶっちゃけ萌え系よりホラー・スリラーの方が好きなのもあるけど。

そうそう、麻衣は名塚佳織さんがやってます。
Canvas2のエリスの時も思ったけど名塚さんが現実的なキャラを演じると、
キャラが生きてるというかみょーな生っぽさを感じるのでした。
麻衣は作中では現実世界の代理人なのでこの実体感はとても効果的だよ。
※現実世界の代理人=視聴者の代理ってこと


「Project BLUE 地球SOS 1〜2巻」
現在リリース中の45分×6本のOVA。DVDレンタル。
AT-Xでもリリースに先行して放送をしてます(小麦やスト4OVAと同様に)。
今気づいたけど初回放送はノンスクランブルで加入してなくても見れたり。
原作は60年ぐらい前の絵物語(?)でよく知りません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(3巻まで発売済)
夢に見た未来。世界は統一され人々科学技術による繁栄を謳歌していた。
特に新世代のエネルギー「G反応機関」は文明の発展に大きく寄与していた。
そのG反応機関を搭載する超高速の弾丸列車イナズマ号の開通式の日、
偶然居合わせたビリーとペニーとロッタは目の前で異常な事態を目撃する。
イナズマ号が突然空中に浮かび上がり光に包まれ消えてしまったのだ。
そしてこの謎の消失事件は実は何年も前から世界各地で続発してたのである。
事件の謎を追うビリーとペニーたちは、ついに謎の事件の正体を突き止める。
今までの事件は全て異星人による地球侵略の準備段階だったのだ。
しかし事態を知った時にはもう遅く、巨大な円盤が侵攻を始めたのであった。

原作が大昔の作品なので当然ながら物語の文法が今とは全然違います。
博士が世界プロジェクトを主導するなんて今の文法じゃ有りえないし。
しかし表現スタイルは今の最新のアニメ技術を駆使してるのでした。
つまり大昔の物語を現在の手法で表現したハイブリット作品てわけで。
大昔の物語でも見た目さえ新しければスマートな印象に変わるのだなと。
ちなみに作品の体裁としてはビッグオーやメトロポリスに近いです。

この作品が描かれた当時にとって21世紀は夢に見る未来だったけど、
これを見てる現在はすでに21世紀なわけで……
なにしろこの作品の舞台は西暦2000年の未来都市メトロポリスですから。
未来都市にもかかわらず時間軸的には既に過去なのが少しショックかも。
考えてみたら近未来のはずのパトレイバーも既に過去の時間軸だね。
(パトレイバーを見てたときはまだ未来だったけど)
この空想科学世界よりも現実のほうが進化してる部分も当然あるけど。
一方でいかにも(昔の)SFっぽい部分はほとんど実現してなかったりして。
このアンバランスさが逆に仮想世界としての奥行きを実感させるのでした。

昔のテイストを再現してるのでストーリーはツッコミどころ満載です。
巨大な円盤が簡単に破壊できたりとか、爆薬で要塞を破壊できたりとか。
まぁ、そんな古くもないインディペンデンスデイでもやってたけどな。
(インディペンデンスデイはツッコミどころ満載のネタ映画ですが)
やってることは昔風味で、単純明快で、悪く言えば子供だましです。
もしもチープな見た目だったらこの作品に価値はほとんど無いっすね。
つまり大昔に夢に見た未来の世界を最新の技術とセンスで映像化した、
それこそがこの作品の最大のポイントであり、唯一の価値なわけです。

にしても見るからに手間がかかってる感じ。
普通のテレビアニメの数倍の予算がかかってるんじゃないかな。
でも内容的にそう大ヒットするとはとても思えない……
元取れてるんでしょうか?


「Ergo Proxy 1〜2巻」
4月からWOWOWで放送してた全23話の新番組。DVDレンタル。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース(6巻まで発売済)
遠い未来。人とロボットが共存する世界。人の生活は徹底的に管理され、
それに従うことこそ良い市民とされるドームシティ「ロムド」での物語。
市民情報局のリル・メイヤーは都市で起こる謎の殺人事件を追っていた。
その調査の過程で目にした謎のメッセージと、襲ってきた異形の怪人。
真実を追い求める彼女がたどり着いた場所は。
そして楽園であるはずのロムドの裏に隠されていたものは。
みたいな話だと思うけど2巻4話までではほんの断片しか見えません。

この作品にはオートレイヴという人造人間が出てきます。
恐らく人口の限られた世界で人を補完するために存在してるのでしょう。
人型だけど人にはあまり似ていない助手的な位置付けのタイプがあったり
家族の一員として人に酷似した愛玩タイプなんてのもあったりする。
オートレイブは人造人間だけど無闇に破壊(殺)してはいけないみたいで。
オートレイブ殺人犯みたいなことを言ってるし。人に準じる扱いなのかな。
このオートレイブはコギトウィルスに感染すると自我を持つらしい。
そして自我を持った感染オートレイヴはある特定のルートを辿るらしい。
それが何を意味してるのか、どこを目指してのかまだ分かってません。

ウィッチハンターロビンの村瀬さんの久々の新作です。
作品のテイスト的にはロビン+攻殻(イノセンス)みたいな感じかな。
クオリティ的にもロビンや攻殻に匹敵するハイレベルな作品っすね。
なので見初めてすぐにぐいぐい興味をそそる展開&映像になってる。
しかーし、ストーリー的にも画面(配色)的にもとっても分かりにくい。
現実とは少し違う世界で予備知識なしだとわからない仕組みが多いのに、
世界の説明は最小限で事件のエピソードをどんどん見せてくれるから。
それ自体は興味を引く構成だけど土台を知らないと理解するのが大変。
最初はシンプルなエピソードで世界の構造を見せたほうが良かったような。
そして全般に画面が暗いので何が起きてるか分かりにくくて目が疲れます。
雰囲気を重視するのはいいと思うけど、もう少し脳と目に優しくしてくれ。
とは言え、興味深い内容なので時間があれば続きを見てみたいすね。

ところで、デタルスって最初見たときは女性だと思ったよ。
てゆーか「リルの王子様」って表現が出るまでずっと女だとばかり(爆)。
そもそも声もルックスも女でも(男でも)十分通用するし。
今のとこ男か女を見分けるシチュエーションも存在しないし。
※設定上の違いしかないって意味
もちっと男に見えやすいデザインにしたほうが良かったのでは?


「出ましたっ!パワパフガールズZ 1〜4話」
7月からテレビ東京系(3局)で土曜日の早朝に放送してる新番組。
海外のアニメ「パワーパフガールズ」を日本風にアレンジしたもの。
オリジナルはパッケージぐらいしか見たことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/20から
ユートニウム博士は研究中のケミカルXに偶然「大福」を落としてしまい、
結果ケミカルXは化学反応によってケミカルZに生まれ変わったのです。
そんなデタラメな展開は続き突如として世界が異常気象に見舞われる。
どーやら原因は東京シティ近海に突如として出現した巨大な氷山らしい。
氷山に向けて発射したケミカルZは氷山は破壊し異常気象はおさまった。
しかし破壊した時に飛び散った白と黒の光によって思わぬ事態が起きる。
白い光を浴びた女の子は強い力を備えたパワパフガールに変身したのだ。
そして黒い光を浴びた動物園のサルは知能を持ったモンスターになった。
そのモンスターから街を守るべくパワパフガールズは日々戦うことに。

パワーパフガールズという海外作品をベースにした内容ではあるけど、
テイストが少し残ってるぐらいで大胆に日本風のアレンジがなされてる
原作キャラの特徴的な目を日本のキャラに上手に組み込んでて印象的だよ。
そしてイラストっぽくて記号的なアートワークとか明るい配色も印象的。
緻密でリアルな作品とは対極にあるマンガちっくな作品なのでした。
マンガちっくだけど丁寧に作っててチャチくは見えないのが好感触。

作品のタイプとしては戦う変身魔法少女だけどリアリティとかはなくて
どちらかと言うとマンガちっくでナンセンスなコメディ。
説得力とかはハナから追求してないのでチープなのも気にならないっす。
ただ舞台にはリアリティは全くないけどキャラは結構それっぽかったり。
性格づけも元気系、天然ボケお嬢様、ボーイッシュ系とバランスとれてるし。
変身するシーンの動きはジャズダンスをベースにしててスマートな感じだし。
見てると記憶に残る音楽も含めてなにげにセンスがいいっすね。
まぁ浦沢さんを使う時点で普通の少女向けアニメになるわけもないか(笑)。
※浦沢義雄=はれぶたの人


「ときめきメモリアル Only Love 1〜4話」
10月からテレビ東京系(3局)で月曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は美少女恋愛SLGのオンライン版で(どれも)やったことはありません。
※セルDVDのリリースは1/24から(レンタルは3/21から)
マンモス校らしい私立つむぎの高校に転校してきた主人公の青葉陸。
彼は転校初日からなぜか大量の男子生徒に追いかけられるハメに。
それと言うのも彼を捕まえると学園のマドンナのメアドがもらえると言う
生徒会が主催したイベントに(勝手に)組み込まれてしまったから。
そして彼はその後もなぜか日々トラブルに巻き込まれることになる。
なぜかカワイイ女の子と(一方的に)付き合うことになってたりとか。
その結果としてファンの男子生徒に追い掛け回されたりとか。
果たして彼に平穏な学園生活と普通のラブはやってくるのか!?

イマドキ珍しいぐらい正攻法の美少女モノ。
と思ったのは束の間、なんか変な方向に暴走しまくりの内容だったりして。
大量の新番組の中で埋没しないためには差別化が必要ってことなのか。
先生とか四天王とかって主人公やヒロインたちよりキャラ濃いんだけど(笑)。
毎回やってる天宮小百合伝説はもはやネタにしか見えません。ネタですが。
その学園のマドンナ天宮小百合を含めてヒロイン役は3人なのかな?
いちおー原作ゲームでは恋愛候補生(恋愛イベント対象キャラ)の3人だし。
それ以外にもそこそこの存在感の女キャラがやたらといっぱいいるけど。
ちなみに原作には男の恋愛候補生もいてアニメにもちゃんと登場します。

天宮は学園のマドンナで近づきがたい存在って設定はわりと有りがちだけど、
キレイすぎで現実味のないキャラって言うのは今となっては珍しいかも。
喋りが控えめというか押さえ気味なのもイマドキは珍しいような。
あとわりと目立つ女性キャラはあまり聞かない声が多いような。新人?
つかさは何とも美少女モノにぴったりな役どころっすね。
と言うかこの手のキャラは萌えアニメだから許容できるのであって
現実にいたらかな〜りウザイと思われます。人の話を聞かないし。
作中でも陸は大変な目にあってるし。はたから見てるぶんには笑えるけど。
そして陸はつかさと一方的に付き合ってることになってしまったけど
そーすると他のヒロインとの絡みはどーなるんだろう!?
誰かと付き合ってたらハーレムモードって成り立たないわけで。
だから4話でつかさを放置して水奈と接近する展開には無理あると思う。


「TOKKO 特公 1巻」
4月からWOWOWで放送してた全13話の新番組。DVDレンタル。
原作は青年誌(アフタヌーン)のマンガで読んだことありません。
※レンタルDVDはセルDVDとは変則のリリース(詳しくは後述)
今から5年前、町田の団地で住民の大半が惨殺される謎の事件が起きた。
主人公の申道蘭丸とその妹はその事件に遭遇した数少ない生き残りで、
蘭丸は両親を殺した事件の原因を知りたくて警察官になったのだった。
(妹も同じく警察官になってるけど志望理由は描かれてない)
そんな彼は最近頻繁に裸の女が剣を振るう不思議な夢を見ていた。
さらに原因不明の虐殺事件の報道がここ最近目立つようになった。
特殊機動捜査隊に配属された蘭丸は事件の現場で奇妙な化け物を見る。
その化け物は人の姿をしていて、拳銃で撃たれても死ななかったのだ。
迫り来る化け物によって絶体絶命な蘭丸たちの前に夢で見た女が現れた。
彼女の名は六条さくら。特殊機動捜査隊2課特殊公安部、通称「特公」と言う
5年前の事件から始まる奇妙な化け物の出現に対応する部署のハンターだった。
そして彼女は蘭丸と同じ例の事件の生き残りでもあった。
さくらと出会ったことで蘭丸は隠されてた事実の一端を知ることになる。

現実っぽい世界に人外の存在が出現して刀で退治するという構図は
最近だとBLOOD+がやってたりとマンガも含めてわりと良く見る題材。
ただ作者の作風なのかヤンキーマンガを引きずってて多少やぽったい。
表現スタイルのやぽったさに目をつぶれば題材は結構面白いかな。
退魔ネタとヤンキーテイストの組み合わせは新鮮という考え方もあるし。
異常な現実を目の当たりにしてから、断片を集めて次第に事態の全貌を
知っていく展開も、教科書どおりだけど十分に興味を引きつけてくれる。
オカルトな設定と現実的なアプローチのバランスが取れてるというか。

その題材はいいんだけど、見ててキャラ絵のバランスの悪さが凄く気になる。
よーするに作画品質がかなーーーりアレな感じと言うか。
このレンタルDVDが未修正版(放送版)でないとしたら、かなりヤバいです。
商品として辛うじて許されるギリギリ最低のラインってところ。
アクションシーンのコマのケチりっぷりも凄いし。
映像で魅せるという意味では全くもって期待できないシロモノですよ。
WOWOW公式にはアニメならではの表現って書いてあるけど何の冗談かと。
見た目がマシなら同じ内容でもずっと印象がいいと思うのに。

DVDのリリーススケジュール
セルDVDは全5(0〜4)巻でレンタルDVDは全4巻構成(レンタル1巻=セル0+1巻)。
セルは8、9、9、11、11月発売でレンタルは8、9、10、11月にリリース。
※セルの1巻と3巻の分はレンタルが先行リリース


「武装錬金 1〜4話」
10月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも12月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(ジャンプ)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは1/25から
ごく普通の高校生の武藤カズキはある日の帰り道にモンスターに襲われてる
女の子を助けようとして殺されてしまう。そんな悪い夢を見た、と思った。
しかしそれは夢ではなく心臓の変わりに埋め込まれた核鉄の力で生きていた。
そのとき助けようとした少女・津村斗貴子は実は錬金術の化け物ホムンクルスを
退治する任務を負っていて、あの時はわざと襲われるように仕向けてたのだ。
彼女はカズキの無謀さに呆れながら、その意気を買い核鉄を与えたのだった。
あくまで生かすために核鉄を与えただけだから日常に戻れと斗貴子は言う。
だけどカズキは正義感ではなく大事な人を守るために一緒に戦うと言った。
こうしてカズキはホムンクルスとの戦いに身を投じて行ったのだった。

いかにもジャンプアニメって感じの内容。
敵方のモンスター(ホムンクルス)のキャラがバカっぽいし、
戦ってる以外にストーリーがほとんど無いに等しいし。
蝶野のキャラがちょっとだけ興味深いけどそれぐらいだね。
(「透明な存在」って何年か前に大事件になったアレが元ネタか)
作者の和月さんは「るろ剣」で才能が尽きたのかと失礼なことを考えたり。
(アニメ化されてない)この前の作品でも同じことを考えたっけ……

カズキの妹の着てる女子の制服がまるで美少女アニメのようです(笑)。
確かにあんな制服ならそれ目当てに選ぶのはアリかも。男子も女子も。
ちなみにこの妹ちゃんの声は今をときめく(涼宮)ハルヒの人です。
が、強烈に役の印象がついちゃったのでみょーな違和感が……
そーいや、この妹ちゃんは1話でいきなりホムンクルスに食われるけど、
1話限りの端役レベルにまさかこの人を使うのか!?と頭をひねったよ。
当然ながら端役なんてことはなく、ちゃんと助かってしまうわけですが。
配役で先の展開が読めちゃうのはどーかと思うぞ。

ところで見てて凄く気になったことが一つ。
カズキは核鉄が心臓の代わりをして生きてるって設定で。
それ自体に無理があるとは思うけど、そこはまぁ置いといて。
戦うときに核鉄を取り出して大きなランス状の武器にするけど、
心臓の代わりなら取り出した瞬間に死んでしまうのでは?
4話では「渡すと死ぬ」って言うのである程度離れると死ぬとか?
この手の作品の設定に説得力を期待するのがそもそも間違いですか?


「はぴねす! 1〜4話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は美少女魔法学園AVG(18禁?)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/6から
瑞穂坂学園の魔法科に通う春姫(はるひ)は小さい頃意地悪をされてた時に
少年に魔法で助けられたことがキッカケで魔法の道を選んだのでした。
そしてその少年との再会を夢見て渡すあてのないチョコを毎年買っていた。
そんなバレンタインが迫るある日、公園で記憶と似たシーンを目撃する。
昔の自分のような女の子を助けた彼は記憶の中の少年とどこか似ていた
そしてバレンタイン当日、ひょんなことで彼に迷惑をかけてしまった春姫は、
お詫びとして渡すあてがなかったチョコを彼に渡したのでした。
さらにある事件のおかげで交流のなかった普通科の彼と同じクラスになる。
こーして春姫の学園生活には大きな転機が訪れたのでした。

まず思ったのがこの作品は誰がターゲットなのか?ってところ。
公式サイトによると(原作ゲームも)主人公は雄真らしいんだけど
アニメは春姫が主人公にしか見えなかったりして……
春姫が昔の記憶を雄真に重ねて悶々とする少女マンガ風味の内容だし。
しかし美少女モノの女の子キャラは基本的に作り物の記号キャラなわけで、
相手役なら良くても主人公にしてしまうとキャラの奥行きが足りない。
よーするに主人公っぽい春姫を筆頭に全般にキャラが弱いのです。
そもそも春姫視点にしちゃうと才色兼備・文武両道の学園のアイドルだけど
実は中身は普通って設定のうち「中身は普通」だけが際立ってしまうよ。
見ててみょーに薄味だったToHeart2のアニメを思い出しました。

ヒロインキャラの中では杏璃が比較的キャラが強くて見てて楽しいっすね。
そして杏璃が前面に出てくる3話がこの4話中では一番マシだった。
ストーリーが他の回に比べてスラップスティックだったせいもあるけど。
別にギャグとかコメディじゃないと面白くないという意味ではないです。
シリアスで見せるにはストーリーが薄すぎるってことで。
いっそ杏璃が主人公の空回りしまくりコメディにすれば面白かったかも。

作品そのものの印象はみょーに薄味だったけど
サウンドトラックはキレイな曲調で印象的だった。
ちゃんとレンタルしてくれるといいけど。


「パンプキン・シザーズ 1〜4話」
10月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも12月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(月刊マガジン)のマンガで1巻だけ読んだことかあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/22から
長く続いた戦争が終わり3年が経ったが未だ復興は進まず腐敗も蔓延っていた。
そんな事態に軍は戦災からの復興を目的とする陸軍情報部第3課を設立する。
というお題目は表向きで実質は国民への人気取りのカタチだけの存在だった。
調査をするだけで何もしない部隊。やりたくても装備も人員も無かったのだけど。
第3課のメンバーも当然のようにやる気は無かった。隊長のアリス少尉を除いては。
そしてアリスたちはある仕事の過程で謎の経歴を持つオーランド伍長と出会った。

映像作品としてのデキはわりといいと思う。
ストーリーはそれなりだし、ここぞと言う瞬間の臨場感も抜群だし。
しかしキャラや題材にはまるで魅力を感じないのであった。
悪役な人たちはバカ過ぎだし、隊長さんも熱意ばかりで頭が回らないし。
やるべき事をせずに精神論で状況を変えようなんて路線は勘弁してくれ。
901の彼がいるから事態を収めてるだけで、普通なら何度も死んでるよ。
戦場でこんな上司の下になったらまず遺書を用意しないとなるまい。
そしてそれ以外のキャラに至っては、今のところほとんど画面の飾りです。
なんつーか積極的に続きを見たいと思わせるものがなさ過ぎなんですが。
4話で裏で蠢く何かの端緒が見えたとこだけは少し興味がわいたけど。

戦車とかミリタリーが好きなら印象がずいぶん違うかもね。


「BLACK BLOOD BROTHERS 1〜5話」
9〜10月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファンタジア文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/6から
現実にわりと近い世界だけど吸血鬼が普通に存在してる世界。
赤き血の人間に対して黒き血を持つ彼らはBLACK BLOODと呼ばれていた。
10年前に聖戦と呼ばれる戦争があった。※アニメだけではよくわからん
これは九龍の血統の暴走が原因だった。※アニメだけではよくわからん
この時に吸血鬼の存在が公になった。※アニメだけではよくわからん
その戦いで人に協力して九龍の血統を葬った吸血鬼がいた。※アニメ(以下略
そして世界には束の間の平和が訪れた、がそれも長くは続かなかった。
ジローとコタロウの兄弟が人と吸血鬼が共存する特区へとやってきた時、
闇の世界の住人は再び蠢き始める。と言う内容らしい。公式サイトによれば。

吸血鬼ネタはわりと好みなのだが、まるで面白くないのはナゼだろう
1話だけで判断するのは早計だと見続けても状況は全く変わらないし。
まるで90年代のへっぽこライトファンタジーみたいだよ。
と言うか現実に近い世界を舞台にした(へっぽこ)ライトファンタジーっすね。

ストーリーについて。
クーロンチャイルドを殺すためとはいえ何の罪も無い人たちを
むやみやたらと殺しまくるのは見ててとっても気分が悪いです。
そしてクーロンチャイルドの扱いが変。と言うか筋が通ってない。
ただ血族の血によって狂ってる人間として描きたいのかと思えば、
死ぬ間際だけ普通の人間としてただ生きたいみたいに描いてるし。
他人を道具にして使い捨てておいて、ただ生きたいだけって無理あるよ。
人畜無害にただ生きたいだけなら血を抜いてから飲めば良かろうに。
(吸血鬼モノでこのツッコミは野暮かもししれんが)
作りが雑と言うかキャラメイクとか作品世界の説得力が無さ過ぎです。
生活感がないから作品世界に奥行きも感じられないし。


「NIGHT HEAD GENESIS 1〜4話」
7〜8月からBS日テレとアニマックスで放送してる新番組。
GyaOでも見ることができます(そもそもこの作品はGyaO製作なので)。
原作はドラマ「NIGHT HEAD」でリメイク&アレンジしたものだと思います。
「NIGHT HEAD」はタイトルぐらいしか知りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは12/20から
超能力を持っていたために親から引き離され研究所に幽閉されていた霧原兄弟。
この研究所に来てから何年もたち小さかった二人もすっかり成長していた。
そして岬老人が亡くなり研究所の結界も消えた日に、二人は外へと飛び出した。
ただ外の世界へ出たいだけだった。なのに二人は次々と悪意や事件に遭遇する。
研究所で言われた「マイナスの力を呼び寄せる」の意味を実感したのだった。

最初はそこそこ見れる?とか思ったのに回を追うごとにかったるくなった。
思わせぶりなのはいいけど、そればかりでまるで伏線になってないし。
お空を飛んでるあの女はいったい何のためにいるのかと小一時間ほど(以下略
そもそも二人の兄弟が偶然交錯した連続殺人犯から被害者を助けるとか
無関係のエピソードを無理やりに繋いだような必然性のない展開だし。
題材は悪くないのに4話まで見ても先に興味が沸いてこないんたけど。

5話でやっと家に帰るみたいだけど、なら何を置いてもまず家に帰れよと。
てっきり家には戻れないから街の中に潜んでるんだとばかり思ったのに。
それに研究所から逃げたのに二人を追う兆しがないのにも激しく違和感が。
キャラ描写がみょーに古臭いし。キャラの表情が単調で深みがないし。
「うぁー」と叫んでばかりいる弟が激しく鬱陶しいよ。
「Sci-Fi HARRY」はこれよりずっとマシだったような……

ところでデザイナーのオナニーのような公式サイト。
操作感は悪いし情報はろくに載ってないしで最悪なんだけど。
こーゆー見栄えだけの仕事をするとこに頼むんじゃねぇよ。


音楽クリップ風味 (06/10/20) 次へ 前へ
目次へ

ひと月ほどビデオをろくに見れなくて積み上がりまくりで大変です……
新番組の少なめな7月組の番組すらまだチェック終わってないのに
また途方にくれるような大量の新番組が始まってしまいましたよ。

そして新シーズンになると必ずやるのが録画ミスです(爆)。
特に初回が変則的な放送時間だったりするのが一番危ない。
7月期は密かに期待してた「貧乏姉妹物語」の2話を予約し忘れたし。
(まだ見てないのはよーするにそんな理由)
今期も密かに期待してる「あさっての方向。」の初回を予約設定ミス。
※前の番組と連続した枠で予約したつもりが30分だけだった
「あさって」はBS-iでも放送があったので何とかリカバリーしました。

それはさて置き、新番組といったら恒例のオープニングチェック!
の前にオープニングチェックをしてる理由なんかを少しだけ。
ずいぶん前に書いたことが有るけど元々が映像オタクだってこと。
映像というのは画質の良し悪しの映像ではなく表現技法としての映像ね。
映像的に面白いならアニメに限定する必要は無いと思ってるし。
実際、一時期アニメから離れて実写の映画をいろいろ見てたりもした。

もちろん映像と音楽がシンクロしてる音楽クリップなんかも好きだし。
1分30秒という限られた時間で作品のイメージを凝縮して表現する
アニメのオープニングはそれ自体が映像作品として興味深いのでした。
音楽と映像がシンクロしてるからある意味では音楽クリップでもあるね。

実はオープニングをチェックするのはもう一つ理由があります。
それは作品の視聴スケジュール組み立ての手がかりの一つとして。
ここまで新番組が多くなるとチェックだけでも凄い時間がかかるわけで。
特に4話まとめて視聴のスタイルだと4月や10月のように30番組を超えると
3ヶ月以上のチェック期間が必要になって下手すると番組が終わる(爆)
テキトーな順序でチェックすると凄く面白い番組を後回してにして
世間での盛り上がりにすっかり乗り遅れるという悲しい展開も。
(世間で盛り上がってるのが自分にとって面白い保証はないけど)

わざわざ視聴スケジュールうんぬんと書いてるってことはつまり、
一見するとテキトーに見える視聴順にはちゃんと理由があったわけです。
具体的に言うと日記の更新に合わせて1週間単位にして「面白そう」なの
と「駄目そう」なのをセットにしてバランスをとって見てるのです。
もちろん実際に見たら予想より面白かったり駄目だったりするけど、
その場合はセットになるもう一方のタイトルを入れ替えて対応するのです。
(両方とも駄目だった場合はそれ以降のタイトルで調整していく)

今週のように見たけど時間がなくてコメントが落ちちゃってる場合は
後でリストに追加して載せたりするのでバランスが狂ったりしますが。

なんで「面白そう」「駄目そう」なのをバランスをとって見るかというと、
録画の負荷から駄目な作品をさっさと切りたいからというのが大きな理由。
でも駄目な作品ばかり見てるとチェック作業自体が嫌になってくるので
面白い作品を見てモチベーションを充電するわけです。
もちろん面白いか駄目かは実際に本編を見てみないと分からないけど、
スタッフのセンスが凝縮してるオープニングをチェックすることで
「面白そう」「駄目そう」の多少の手がかりとしてるのでした。
オープニングにはコアスタッフの名前が並んでるのも重要なポイントだね。
※スタッフの名前である程度はデキの予想がつくから

「いちご100%」のようにオープニングスタッフだけ一線級
本編は格下のスタッフがやってるなんてのも稀に有りますが……

少しとか言って全然少しじゃなかったり。
と言うわけで今度こそ今期のオープニングチェック!
今期は全部のオープニングをチェックしました。録画分は例外なく。
それもそのはず、もうすぐ4話に到達してしまう作品もある時期だし(汗)。

てなわけで今期のピカイチを。事前の予想通り「ネギま!?」っすね。
何が予想通りかって、これあの「ぱにぽに」スタッフが作ってるので。
オープニングの人も同じなので作り方までそっくりだよ(手法は違うけど)。
新房さんだから何かやってくるとは思ったけどさすが期待を裏切らないね。
にしても、また好き放題やってるみたいだけど大丈夫なのか!?
「月詠」や「ぱにぽに」とはファンの数が全然違うと思うんだけど。
それはともかく新房フリークとしては熱心に見ることになる予感。

次点は「RED GARDEN」およそアニメのオープニング映像とは思えない
えらく洗練したアートでポップな映像のショートムービーって感じ。
「ジブリがいっぱいSPECIAL ショートショート」のSF3部作みたいな。
オープニングとはいえテレビでこんな映像が許容される時代になるとは……
ちなみにこれの監督とキャラデザはローゼンメイデンの人。

あと特に印象的なのは「地獄少女 二籠」「ギャラクシーエンジェる〜ん」すね。
「ギャラクシーエンジェる〜ん」はスタッフが変わって路線を変えると思ったけど
オープニングを見る限りはハイテンションなネタアニメ路線を続ける感じ。
ちなみにこれの監督と音楽はマジカノの人。

「地獄少女」は一期と同じスタッフで映像の作りかたも似てます。
もう一つ期待してた「BLACK LAGOON」は1期とほとんど同じだった……
※曲も映像も同じで一部に「Second〜」と重ねて入ってるだけ
3ヶ月のインターバルがあったんだからオープニングぐらいは新作しろ

オーソドックスでそこそこイイ感じなのは「kanon」「あさっての方向。」
「kanon」は「AIR」と同じスタッフ。今だとハルヒと同じと言うべきか。
キャラに回り込んでいく映像は前(東映アニメ)のと同じだったりして。
「あさって」は「よみがえる空」のスタッフ(監督と構成)だね。
キャラデザ・音楽も含めると今期最強の布陣だったりするかも!?

全体としてはあと一歩だけど、いい線行ってるのが「D.Gray-man」
わたなべひろしさん(JING・ロキ・tactics)の技法+BLACK CATと言うか
どっかで見た手法をコラージュしたみたいな映像っすね。
それでも全般に低調な今期のオープニングとしてかなりマシな方だったり。

デキとは違った意味で印象的なのが「らぶドル Lovely Idol!」
何が印象的って……それは映像の作りがまるでエンディングなところ。
OPとEDを数多く見てると実は映像の作り方に違いがあるのが分かるはず。
EDはスタッフクレジットを大量に出す必要があるのが違う理由なんだけど。
そーいう意味で映像もクレジットの入れ方もまんまエンディングだったり。
ちなみにエンディングの方はまるでオープニングのような映像でした(笑)。

今期は作品数のわりにイマイチ印象的なのが少ないので、
チェックして書いてなかった今年の1月と7月組の作品の分など。
半端な時期に始まったのやレンタルで借りたWOWOWの分とかも。
このへんは順位付けするほど作品が多くないので列挙で。

「貧乏姉妹物語」
キャラの動きをシームレスに繋いで背景を差し替えていく手法が面白い。
よく動きまくるとか、描きこみが凄いとか、意表をついた映像手法とか、
そんな派手な差でなくて、些細だけどセンスがキラりと光る映像って感じ。

「出ましたっ!パワパフガールズZ」
大胆な配色のアートワークと変身するシーンの動きのつけかたが面白いすね。
特に腕を正面に伸ばすところの動きのメリハリがかっこよくていい感じ。
(本編を見ると分かるけど変身ポーズはジャズダンスをモチーフにしてる)

「神様家族」
スピード感のある曲によく動く絵を組み合わせた実にアニメって感じの映像。
これ見て東映アニメだってやればできるじゃん!とか思ったよ。
いや、エア・ギアのあまりにクソなオープニングの記憶が……
※「貧乏姉妹物語」「出ました!パワパフガールズZ」も東映アニメ

「Ergo Proxy」
実写の映像にアニメのキャラを載せてノイズっぽいエフェクトをかけた
喩えるならビジュアル系の音楽ビデオクリップのような映像。
音楽もLUNA SEAのルーツみたいな系統の曲だし。
ジェネオンとしてはかなり久しぶりの凄くカッコイイ映像になってます。
(テクノライズ以来だからジェネオンになってからは初めてか)
ちなみにこれの監督は「ウィッチハンターロビン」の人。

「姫様ご用心」
前に作品のコメントで書いたけど左右に分身が出ながら踊ってるとこや
文字の帯をジャンプしてよけたりするとこが面白いっすね。曲もいい!
ちなみにこれの監督は「ギャラクシーエンジェル(4期とか)」の人。

「REC」
どこがどうと言うわけではなく全体に映像のレベルが高いです。
つまり一つ一つのカットが印象的な絵になってる。
ちなみにこれの監督は「serial experiments lain」の人。


「DVD 涼宮ハルヒの憂鬱 3巻」
届いてすぐに見たものの書く時間が取れなくてこんな時期に……
あと1週間もすれば4巻が出てしまうではないですか(汗)。

今回の収録分である「憂鬱V」は放送より50秒長かった。
これはざっと見たときにも追加されてるのが分りました。
(全部の追加カットではなく大きなブロックに関しては)
「憂鬱VI」は放送と同じ長さだしぱっと見は違いに気づかないっすね。
でも詳細に比較すると細かい修正はいろいろ入ってるようで。
てなわけでセレクタで切り替えながら詳細に比較したその結果を。


「憂鬱V」(放送13話)の追加シーン他

(1) 2'32"〜3'14"
エントランスと部屋の前のシーンの間にエレベーター内のシーンが。
朝倉の素性を調べたらおかしな事がいろいろ有るとハルヒが言ってる。
ちなみにこのシーンは原作にも存在してます

(2) 3'34"〜3'38"
ハルヒの「朝倉がいつからここに住んでるか聞くためよ」の後に
キョンの「あきらめて帰ろうぜ(以下略)」ってセリフが続いてます。
ここはカットの途中で切ってあるので放送がカットという証明でもある。
実は放送版をコマ送りするとキョンの口パクが一瞬入ってたりするし。

(3) 6'28"〜6'30"
二人の歩いてるロングのカットの次に寄った二人の歩いてるカットが。
キョンの「これからどこに行くつもりなんだ」のセリフのタイミングも違う。
放送版だとロングのカットでDVDだと寄ったカットで喋ってるよ。

(*) 7'13"
この球場のカットは完全に描きなおしてある。
放送版と比べて視点を出入口付近に移動した感じ
こんなとこ普通は修正しないような……

(4) 11'01"〜11'05"
車の全景とそれに続く車の中のカットが合わせて2秒ほど長いです。
そしてキョンの「えらくいいタイミングで〜」ってセリフが追加されてる。
放送版で車の中の最初のカットが一瞬しかないのは残骸みたいなものかも。
(普通ならあんな意味もない一瞬のカットはありえない)

(*) 11'52"
このカットの流れる背景の塀が微妙に違ってたり。
こんな違いは普通に見てたら絶対に気づかねぇ!(汗)
実は次のカットの違いを確認してて偶然に発見しました。
その次のカットは窓に映った古泉の影が消されてます。
放送版でも影はここだけなので単純なミスか!?

(*) 15'43"
このカットの車を描きなおしてある。
その関係でキャラ絵の位置(だけ)が多少違うようです。

(*) 21'33"
このカットから連続した5カットのうち横向きの4番目を除いて
放送時はくっきりしてた背景の絵にぼかしが入ってます
車のシーンは山ほどあるのにぼかしが入ってるのここだけだったり。
ぼかしを入れる入れないの基準はいったいどこにあるのだろう!?
あとこの直前のカットの背景こそぼかした方が良かったような……

(*) 22'47"
このカットのキョンの絵に光があたってます。
これは放送版が単純なミスですな。


「憂鬱VI」(放送14話)の変更シーン(追加カットは無い)

(*) 3'14"
このカットの影が薄くなってるような。3つ後の同じ構図のカットも同様に。

(*) 13'32" 20'03" 20'10" 20'19"
この4つのカットの文字の位置とサイズが微妙に違います。
画面の端ギリギリだった文字が多少中央に寄ってるのが変更点っすね。

(*) 20'26"
このカットのロゴの横に(C)が追加されてる。
放送版は忘れたわけではなく最後のシーンから移動しただけです。

(*) 22'20"
このカットのキョンの立ってる位置が柱一本分違ってる。
次の次の寄ったカットとの整合性でこっちの位置が正しいわけですが。

(*) 23'30"
放送版ではこのカットが(黒枠つきで)ズームアウトしていきます。
※放送版だと(C)がここに入ってます
ラストシーンなのを実感できる放送版の体裁のほうが好きっすね。
つーかこーゆー微妙に違うバージョンこそ映像特典で入れろと……


映像特典のメイキング第四弾はグラビア撮影の裏側。
アニメ雑誌とかチェックしない人には最早メイキングでも何でもないよ。
メイキング=声優さんが出るみたいな縛りでも有るんでしょうか!?
どーせなら(実在するらしい)舞台になった風景を繋いだようなのを見たい。
その舞台を辿るガイド役に声優さんを出せば声優縛りも解決だね!
あと声優を出すならキョン役の杉田智和さんも出してくれ。


では肝心の(限定版の)付属CDのサントラ部分。
サントラ部分には計6曲収録されてて、以下になります。
[]の部分は使用リストで便宜的につけてたタイトル。

(1) ハルヒの告白 [M13-03 ちっぽけな存在]
たった一回しか使われないけど使われ方がとても印象的なピアノ曲。
放送でもこの曲全体をほとんどそのまんま使ってます。
使用尺の関係で途中のフレーズがカットされてたりしますが。

(2) 沈んだ心 [未使用曲]
どこかで聞いた気もするのでどれかのバリエーションかも!?
しかし未収録曲があるのに未使用曲を収録するのは……
なぜか世に数あるサントラでもわりと良くある展開ですが。

(3) 虚無的空間 [M14-06 神に捨てられた世界]
並べて入れてあるので気づいたけどこれ次の曲のバリエーションすね。
よーするに「閉鎖空間」に物悲しい旋律が付加された曲。

(4) 閉鎖空間 [M7-07 次元断層の隙間]
閉鎖空間でよく使われてる音楽というよりSEって感じの曲です。

(5) 神人 [M4-08 暴れる神人]
音楽というより地響きビートと荘厳な声による不思議なフレーズの羅列。
放送で使われてる部分に関してはそういう形容が成り立つんですが
この曲にはその後に普通の音楽っぽい展開があったりします。

(6) そして、いつもの風景 [M14-08 穏やかな日々・Ver3]
タイトル通り「いつもの風景」のピアノバリエーションすね。
前にも書いたけどVer.1とVer.2は「いつもの風景」の別のパート。

てなわけで前巻で予測した収録曲のうち1曲以外は的中しました!
収録されなかったのはクライマックスの「M14-07 新世界より」で、
この曲は既存のクラシック曲らしいので収録しないのかもしれない。
まぁ、既存曲の場合はクラシックのCDを探せば何とかなるからいいけど。
(使用した音源と同じ演奏じゃないと結構違ったりする)

あ、「新世界より」だとドヴォルザークだとつっこみが入ってますが、
間違えてるわけではなく意図的につけてます。要するにパクったので。
つーか、さすがにドヴォルザークの「新世界より」クラスの曲は知ってます。
それどころかCDを持ってるし。一発で聞き分けられるほど聞いたよ。

さて、4巻に収録される曲の予想ですが。
「M4-03 千本ノック」「M4-10 ミステリアスボール」「M7-09 VSカマドウマ」
それにプラスしてハルヒビートを2曲ってとこではないかなと。
(ハルヒビートは全て使ってるのでどれかはわからん)
「M4-09 長門有希の呪文」と「M7-08」の収録確率は半分ぐらいすね。
※あくまでも予想なんで保証はしません

ちなみに「涼宮ハルヒの音楽」(全楽曲の使用リスト)はとっくの昔に
更新してあります。今後もモノが届いたらすぐに更新する予定


この後に今週見た作品を続ける予定だったのですが……
すでに更新日が押しまくりなので次回以降に延期です。
時間が足りないとどんなやり方をしてもダメっすね。とほほ


レンタルDVDの基礎知識 (06/10/8) 次へ 前へ
目次へ

おかげさまでマシンの調子はただいま絶好調ですが、
今度はそれを使ってる人間の調子がかなりおかしいです……
このところ気温の上下が激しい上にすごく寒くなったりして、
季節の変わり目に恒例の頭痛&鼻水ダラダラ状態だったり。
このところ寝る時間を削りまくって無理した反動もあるかも。
日記を遡ると1年前も同じようなことを言っていた(汗)


今週の本題に行く前に「セルDVDとレンタルDVDの違い」と言う話を。
(何も書かないと更新が飛んじゃうブログのためのネタです)

まず基礎知識として。セルDVDとかレンタルDVDってナニ?と。
セルDVDとはよーするに販売用のDVDでそのへんに売ってるDVDのこと。
そしてレンタルDVDとはレンタル用に(その筋で)流通してるDVDのこと。
つまり販売してるDVDとレンタルしてるDVDは別物ってことです。
※VHSの時代は一部だけセル専用で大半はセル・レンタル兼用
今までに何度も書いたし、ここを読みつづけてる人なら既知だろうけど、
今でも市販のDVDをそのままレンタルしてると思ってる人は結構いるね。

なぜセルDVDとレンタルDVDを区別してるかと言うと、
これはあくまで推測だけどVHS時代の経験があるからじゃないかと。
初期のソフトが高かった時代はセル用をそのままレンタルで使ってて、
後にレンタルに使えない販売専用を廉価にリリースするようになったけど、
現実にはそれをレンタルに使っちゃう店舗が結構あったからとか。
だからDVDでは完全に流通チャンネルを分離したんだと思う。

販売専用を廉価でってとこでピンとくる人もいるかもしれないけど、
レンタルDVDはいわゆる廉価DVDとは根本的に価格が違います
だいたい1枚あたり6000円とか8000円とか10000円とかそれ以上と言われます。
その昔のVHS時代のソフトの価格と似たような価格設定と言えるかも。
(さらに遡れば1万円台後半な時代もありましたが)

DVDソフトがVHSに比べて安いと感じるのはあくまで販売専用だからで、
セルとレンタルの流通を分離して利益をコントロールしてるからすね。
深夜アニメのようにDVDを売って成り立たせるビジネスモデルの場合は
セルDVDも凄く高いのでレンタルDVDとの価格差があまり無いという話も。
(VHS時代と大差ないともいう)
つまりアニメが高くて洋画が安いのはあくまでも販売用の話。ここ重要!

セルDVDとレンタルDVDは別物なのでDVD-BOXのレンタルは存在しません
小さいなお店が勝手にレンタルしてるって話もあるけど、契約違反(!?)
なのでバレたら取引停止とかのペナルティーを食らうんじゃないかと。
※BOX以外の販売用を勝手にレンタルしてる場合も同様

DVD-BOXのレンタルは存在しないけど、、、
実は中身をバラバラにしてレンタル用に出すことが良くあります。
※レンタルは基本的に1枚ずつなので
販売用はバラ売りしてないのにレンタルがあるのはそーいう場合です。
BOXを出して後でバラ売りとレンタルを出すというのも良くある展開すね。

あ、「ぽすれん」のはバラのをセットで貸してるだけなんで念のため。


次にセルDVDとレンタルDVDの中身の違いについて。
むしろ多くの人が知りたいのはこっちだと思いますが。

まず最初に言ってしまうと、
セルDVDとレンタルDVDの中身は違う場合もあるし全く同じ場合もあって、
作品ごとに実際に比較してみないとわからない、としか。
いちおーレーベル毎に傾向は有るけど確実と言う保証はないし、
時期が変われば会社の方針が全然変わってしまうこともある。
※キングのレンタルDVDに対する方針なんかいい例だよ

アニメに関しては最王手のバンダイビジュアルが中身を差別化をしてるので
違うのが普通と思われがちだけど、実は中身が全く同じのも結構あります
セル版のディスクにレンタル用のラベルを印刷してるだけのも結構あるよ。
※ディスクの内周に刻印されたIDがセル版と同じ
映画のDVDだと販売用のにレンタル用ってスタンプが押してあるだけのも。
あと例外的だけどセル・レンタル兼用ディスクというのもあります。
※アダルトアニメのディスカバリー・ミルキー・バニラがそう
作り直すコストほど差別化して得られる利益が無いという試算なのかな!?

今までに借りて判断がついたもの。
(情報をまとめてる人がいるといいんだけど)

・君が望む永遠 → 全く同じ
・KURAU Phantom Memory → 全く同じ
・serial experiments lain → 恐らく(オリジナル版と)同じ
・ストラトス・フォー → 映像特典全カット・(他)作品紹介差し替え
・月詠 -MOON PHASE- → 全く同じ
・HAPPY LESSON(全部) → 全く同じ
・ぱにぽにだっしゅ! → 全く同じ
・光と水のダフネ → セル版+特典ディスクの番外編
・Φなる・あぷろーち → 本編追加シーンなし・映像特典全カット
・舞-HiME → 最終回のディレクターズカットなし・映像特典を一部カット
・魔法遣いに大切なこと → オリジナル版と全く同じ(LDCのロゴが出る)
・マリア様がみてる(〜春〜) → 映像特典全カット
・美鳥の日々 → 本編が放送版(未修正版)・映像特典全カット
・LASTEXILE → 全く同じ

借りる予定は無いけど「涼宮ハルヒの憂鬱」は公式サイトの情報を
見る限りはセル版と全く同じ内容(本編・特典とも)だと思われます。
「フルーツバスケット」も映像特典がついてると聞いたことがあります。

以下は判断つかないもの(忘れたのもある)

・R.O.D THE TV → コメンタリー音声は入ってた(はず)
・かみちゅ! → コメンタリー音声は入ってます
・絶対少年 → ノンクレジットOP・EDと番宣・CM入り
・Xenosaga THE ANIMATION → 確か本編だけだった
・フタコイオルタナティブ → 映像特典も入ってます
・プラネテス → 映像特典やコメンタリー音声も入ってた
・キノの旅 → 本編のみ(セル版も本編のみっぽいが)

あくまで(現時点での)傾向で保証はしないけど
メディアファクトリーは恐らくセル(通常版)と全く同じ。
ジェネオンは旧作をリリースする場合は全く同じ。
※廉価BOXをベースにしてる場合はよくわからない
ビクターはNOIR以外の新作は恐らくセルと全く同じ。
(NOIRは単に2枚分を1枚に詰めてるだけかも)
キングは旧作をリリースする場合はセルと全く同じ。
新作はセルより遅れてリリースしてるものは全く同じ!?
KSS時代のは恐らくセルと全く同じ。
ピンパイのは初期リリースの以外は全く同じ。
(初期のはレンタル用と画面に表示されるだけの違いだけど)


中身を差別化してる場合、具体的に何が違うのか。
これも作品によるので実際にその作品を見比べろとしか言えない。
恐らく(差別化してる)大半の作品は映像特典の有無ではないかと。
最王手のバンダイビジュアルはまさに映像特典カットが大半だし。
(バンダイビジュアルでも映像特典がついてるのが有ります)
映像特典はDVDを買った人のためのサービスみたいな感じだからかな。
では元からセルDVDにも映像特典が全くついてない場合は?と言うと、
差別化のしようがないのでそのまんまだったりするね。

本編そのものを差別化してる作品も稀だけどあります。
最近ではDVDで作画修正が入ってるのがごく当たり前になってるけど
セル用は修正版でレンタル用は放送版と言う困ったちゃんな作品も。
今までに(違うらしいと)聞いたのは
「美鳥の日々」「砂ぼうず」「スピードグラファー」「ウィッチブレイド」
セルとレンタルの発売元が違う「美鳥の日々」は例外として
残りが全てGONZO関係というのが重要なポイントかも。
他のGONZOが製作・発売してる作品も要注意かもしれない。

ローゼンメイデン(1期)のようにワイド素材の左右をカットしてる作品も。
今でこそセルもレンタルもDVDが普通な時代になったけど、
ほんの少し前にはセルがDVDでレンタルがVHSだった時代もありました。
その時代にはDVDがワイドでVHSが左右カットって結構あったよ。
※覚えてるのだとRAVEと「天使な小生意気」
DVDレンタルではこの差別化をしてるのはあまり見かけないっすね。
わざわざ映像をエンコードしなおすコストに見合わないからでしょう。
「今日からマ王!」はレンタル版だけ左右カットと聞いたけど未確認です。
[追記] レンタル版は4:3なのを確認しました

本編にDVDで追加されるシーンに関しては、
大半の作品がレンタルにも収録されてます
そもそも本編を差別化してる作品は滅多にありません。

DVDが本来の形である「R.O.D THE TV」「かみちゅ」はもちろん、
追加サービスシーンの「HAPPY LESSON ADVANCE」も完全に収録されてるし、
ディレクターズカットみたいな「君が望む永遠」の最終回も収録されてる。
(未確認だけどスト4の少しだけ長い最終回もたぶん収録されてると思う)
今のところ「Φなる・あぷろーち」だけがレンタルには入ってない
※舞-HiMEの最終回ディレクターズカットは映像特典扱いだったっけ?

あまり詳しくない作品だとそもそもDVDが放送より長いかどうかすら
知らないので、差別化されてても気がつかないという話が……
「こいこい7」「ラムネ」「遥かなる時空の中で 〜八葉抄〜」は
レンタルDVDが放送より長かったので追加シーンありのようです。
※ラムネは映像特典入りなので恐らくセル版そのまんま

特殊な例だと「UG☆アルティメットガール」はマルチアングルが入ってない。
違うアングルからだと丸見えって意図だし、映像特典みたいなもんかも。


では恒例のオススメに行きます。なんと5月分です!!(爆)
すっかり4ヶ月遅れだよ……今回は3週(実質4週)一気に遅れたし。
もはや新刊でもなんでも無いっすね。

女性誌の今月の1冊は毎度の高屋奈月さんの「フルーツバスケット」に。
他に入れるの無いのかよ!って感じですが……

十二支が全て登場してそれぞれのエピソードが順番に語られて、
後は物語の結末に向かって事態が動き出すんだろうなと思ってた通り、
突然にも呪いで繋がった世界が綻び始めるのでした。
高屋さんの今までの作品の傾向だと最後には必ず幸せになるはずです。
この構図で救いのある未来ってどーしても有り得ないと思ってたけど
その前提条件である呪いを引っくり返してしまえば良かったのですな。

そして高屋さんの作品のもう一つの傾向として、
幸せなラストに至るまでには激しい痛みを伴うということ。
だからこのまますんなり幸せな未来に至ると考えるのは早計です。
むしろこれから今まで以上の痛みが訪れる可能性もあります。
なんかとんでもないシーンで終わってるし……
(既に21巻が発売されてますが)

「らせつの花」
大人になった夜行が出てくるので「ゆららの月」第2部みたいな感じ。
第2部と言ってもゆららは出てきませんが。(今のとこ)出るのは夜行だけ。
ゆららの代わりとして羅雪というケーキをバカ食いするヒロインが登場。
守護霊の力で変身すると性格も霊力も強くなるゆららとは違って、
羅雪は日常的に前向きで強気な性格だったり(昔はそうではなかったけど)。
※ケーキをバカ食いするのは霊力をチャージするため
そして羅雪の姿が夜行が好きだった変身後のゆららにそっくりなのでした。
ってことはいずれ夜行と羅雪がくっつくんだろうか!?

あ、「ゆららの月」を読んでなくてもこの作品は楽しめるけど
「ゆららの月」を読んでた方がより楽しめるかと思います。
夜行がピンチになったときのあの手はなんだ?とかね。
これ「ゆららの月」を読んでると誰の手か丸わかりだったり。
もちろんこの作品中でもいずれ種明かしをしてくれると思うけど。


男性誌の今月の1冊はオノ・ナツメさんの「リストランテ・パラディーゾ」に。
この人らしいイラストのような画面で生活と感情を淡々と描いた作品で。
だけどこの作品は物語の佳境に感情がドーンと溢れる瞬間があるのです。
抜群の絵や雰囲気に物語的な緩急が加わったのがコレって思った理由すね。
ちなみにコメントには書いてないけど眼鏡紳士がてんこ盛りです(笑)。
眼鏡紳士萌え〜な人や渋い親爺萌え〜な人にもとってもオススメ。
こっちに入れてるけどわりと女性向けな内容かも!?
エロティクスFっていまいちターゲットのわからん雑誌だよ。
※エッチぃシーンとかは全く無いんで悪しからず

ところで、
最近SEED時代のコミックスが再発されてて改めて買って読み返してみたけど、
絵の感じがずいぶん変わってて凄く上手くなっててビックリしたよ。
独特のタッチ自体はそのままだけどより丁寧に描きこむようになってる。

「渋谷ガーディアンガールズ」
これで終わりです。
内容はまだまだ続けられそうだったのに、あっさり終わってます。
「続いてたら〜」みたいな話をしてるし続ける気は有ったみたいなのに。
人気なかったのかな!?わりと最近の流行のど真ん中だと思ったんだが。

「ゆかにっし」「みおにっき」
結花、克樹、実音の3人兄弟(家族)の話で、
それぞれ結花と実音を中心にした内容になってます。
と言っても一人称の完全に違う視点で描いてるわけではなくて
あくまで中心になるキャラが違うだけで3人とも両方に出てきます。
中心になるキャラが違うので周囲に登場する顔ぶれが多少違います。
世界が重なってるので両方に登場するキャラももちろんいます。
なので片方を読んで面白かったらもう片方も読むのをオススメします。
ちなみに「三者三葉」のキャラまで出てきたりして。

Copyright(C)1997-2009 NAVI All Rights Reserved.
次へ 前へ