目玉が飛び出る (06/8/31) 次へ 前へ
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今年は異常なほどに蒸してます。
猛烈な暑さこそ数日しかなかったけど
30度ぐらいで湿度が80%みたいな鬱陶しい日々の連続で。
そんなの気分の問題で例年と大差ないだろうと思うでしょ?
しかし思いもよらぬところからそれを裏付ける凄いデータが

何年か前に本を置いてる倉庫を借りてると書いたことがあるけど
その倉庫は地下なので湿気対策で年中除湿器が動いているのです。
そして倉庫の電気代はほぼその消費電力だと言って間違いない。
つまり電気代の変動が空気中の水分量の変動をほぼ示してるわけです。
(湿度が低くなれば自動的に止まっちゃうので)
冬は気温が低く乾燥してるから電気代は低いけど梅雨や夏は高くなる。
ここ4年の間では低い方が800円ぐらいで高い方が3800円ぐらいだった。
しかし今年は7月に4200円の請求書を見て驚いたのはまだ序の口で
なんと8月の請求書は5500円だったのでした……マジで目を疑ったよ。
確かにずっと天気が悪いなとは思ったけどこれほどとは。


「DVD 涼宮ハルヒの憂鬱 2巻」
届いたので早速中を見てみました。
今回の収録分である「憂鬱III」と「憂鬱IV」はどちらも放送より長かった。
※「憂鬱III」が75秒で「憂鬱IV」が30秒ほど長い
そしておそらくはDVDが本来のバージョンっぽい
つまり放送の尺に合わせて部分的にカットしたんだと思われます。
DVDのためにセリフの追加とか微妙な修正はしてるみたいだけど。

例えば「憂鬱I」の追加シーンが放送1話の次回予告で流れてたりするし。
「憂鬱IV」のロゴの部分は放送だとスポンサーバックに曲が繋がってたし。
おそらくカットを詰めたら曲が上手く乗らなくて裏技を使ったのでしょう。
試しにスポンサーバック前でカットしてみたけど凄くマヌケになったよ。
(録画したヤツをCMカットしたって意味)

「憂鬱III」(放送5話)の追加シーン他

(1) 5'21"〜5'47"
長門有希の電波話を延々と聞いた直後のキョンの部屋のシーン。
一人で本ばかりで読んでるから変な妄想を考えるんだみたいに
長門の話をちっとも信じてないのを強調してます。

(2) 6'42"〜6'47"
オセロをしてるところで「変わろうか長門」と言った直後のシーン。
最初の盤面とオセロしたこと有る?とキョンが聞いて首を振るカットが。
と言うことはここでキョンがルールを教えたんだと思われる。

(3) 7'58"〜8'42"
古泉一樹の初登場でどうぞよろしくの後のシーン。
(ハルヒの)あんな説明でいいのか?とキョンがいぶかってるカットと、
ハルヒがこれで5人だから体裁が整って本格始動とか言ってるカットが。
(本格始動してやったのが市内の不思議探索なわけですが……)
同好会が最低5人って設定はここまで見事に放送でカットされてるね。

(*) 8'44"
その直後の学校の全景のカットで
「さっそくだが翌日の放課後」の後に「ついてこい」ってセリフを追加。

あと微妙な修正としては
全体ミーティングの俯瞰するカットで床にキョンのバッグを描き足してたり。
こんなの普通に見てたら気づかないよ……
(録画とDVDを切り換えながら見てたから気づいただけで)
つまり他に微妙に修正されてたとしても気づいてないってことです(汗)。

「憂鬱IV」(放送10話)の追加シーン他

(1) 2'41"〜2'46"
ロゴが表示されるカットがフェードアウトしてるので5秒ほど長い。
さらに放送時はスポンサーバック(10秒)にそのまま繋がってた曲は
使用尺が5秒ほど短くなってるので微妙に編集が変わってたり。

(2) 3'02"〜3'07"
一つ目の謎の手紙を気にしてる教室のカットと部室の扉のカットの間。
キョンが教室から部室へと移動してるカットがある。

(*) 14'07"
夕暮れの教室に長門と二人でいるところに谷口が入ってきたシーン。
「父さん〜」とキョンが谷口の誤解を推測するセリフが追加されてたり。
このセリフは別にいらないような気もするけどわかり易くしてあるね。

(3) 20'31"〜20'51"
大人みくるが扉を閉めたカットと腹が減った教室へ戻ろうカットの間。
久しぶりってセリフから遠からず未来に戻ってしまうのだと推測してる。

解説シートには表現規制解除で見やすくとか書いてあったけど
バトルシーンの違いはコマ送りで見比べでもしないとわからん。
パッと見はとくに変わってるようには見えなかったよ。

映像特典としてメイキング第三弾が。
アレ?CMって2種類しかなかったのでは?とか思ってたら
挿入歌「Lost my music」のレコーディング風景だったり。
考えてみたらライブっぽく歌うのは結構大変だったりする。
そもそもライブって観客のフィードバックが曲に影響するわけで。
誰もいないスタジオで盛りあがってる感じを出すのは至難の技だよ。
まさに演技ができて歌もそこそこ歌える声優ならではって感じすね。

あとスポンサーバックのねこマンの絵も何枚か収録されてます。
これてっきり原作から持ってきたんだと思ってたけど
実は平野綾さんがいたずら描き!?したものだったそうで。

では肝心の(限定版の)付属CDのサントラ部分。
サントラ部分には計7曲収録されてて、以下になります。
[]の部分は使用リストで便宜的につけてたタイトル。

(1)好調好調 [M2-09]
タイトルの思いつかなかったベーススタイル曲。
「SOS団の日々」とかそんなタイトルをつけようかとも思ってた。
ノリの良さではハルヒビートに準じる感じっすね。
実はこの曲フルサイズだと放送で使われてたのよりずいぶん長かったり。
曲調はテクノポップっぽい。

(2)うんざりだ [M2-07]
タイトルの思いつかなかったベーススタイル曲。
「ザ・ミステリアス」とかと同じジャージーで気だるい系です。

(3)悲劇のヒロイン [M2-10 朝比奈みくるの受難]
みくるが酷い目に会うシーンで使ってるシチュエーション曲。
最初「朝比奈みくるのタンゴ」とか仮タイトルをつけてた。
よーするにタンゴです。

(4)みくるのこころ [M5-09 朝比奈みくるの告白]
みくるが正体を告白するシーンで使ってるシチュエーション曲。
告白という仮タイトルは長門の方で使ってて微妙に惜しかった!?
曲調は穏やかなイージーリスニング系かな。

(5)長門の告白 [M3-10 情報統合思念体]
長門有希が目立つシーンで良く使う事実上の長門有希のテーマ
これは音楽の系統としてはアンビエント(テクノ)って感じかな。
なんか長門絡みの曲はデジタルっぽい曲が多いような。

(6)朝倉涼子の真実 [M10-05 朝倉涼子の凶行]
朝倉涼子が襲ってくるところで使ってるシチュエーション曲。
現代音楽クラシックのような弦楽器で不協和音を奏でまくる曲。

(7)長門 VS 朝倉 [M10-06 朝倉涼子VS長門有希]
タイトルそのまんまのシーンで使ってるシチュエーション曲。
仮タイトルとはほとんど誤差のような違いだったりして。
これは前にも書いたけどトランス(テクノ)って感じすね。
弦楽器っぽい音が自己主張するトランスって珍しいような。

この中で「みくるのこころ」から「長門 VS 朝倉」までは
仮説が正しければ2巻に収録されると思ってた曲だったのです。
つまり仮説が正しかったことが証明されたわけですが。
その仮説とはDVDに収録されてる回で使われた曲のうち重要なシーンで
使ってたりその回しか使ってない曲を中心に収録するであろうってこと。
(1巻収録分はほぼベーススタイル曲なので予想がつかなかったけど)

その仮説から3巻(放送13・14話)の収録曲を予想してみると
「M7-07 次元断層の隙間」「M4-08 暴れる神人」「M13-03 ちっぽけな存在」
「M14-06 神に捨てられた世界」「M14-07 新世界より」あたりかなと。
あくまでも予想なんで保証はしませんが。

そんな感じで「涼宮ハルヒの音楽」(全楽曲の使用リスト)も更新しておきました。
※ブログはサイドメニューにもリンクがあります
実は届いたその日(発売日前日)にチェックして更新しちゃったよ。
何気に全曲リストのCD収録状況を眺めてて気づいたけど
ベーススタイル曲の中でハルヒビートだけ見事に飛ばされてる
おそらく4巻か5巻あたりでまとめて収録されるんだと思うけど。

あと1巻と2巻の分とOP/EDの曲を合わせて暫定版サントラを作ってみたよ。
1枚あたり10〜16分のCDをいちいち入れ替えて聞くのもかったるいから。
で作ったのを聞いて思ったけど短いわりに結構いい感じだったです。
まぁ自作版である程度あたりをつけてたから予想通りとも言えるけど。
(つまり自作版サントラと暫定版サントラの2種類が存在してるわけです)
そしてこの長さでもネギま!の1枚目のサントラより中身が多かったり。
ネギま!の1枚目が短すぎなんだけどね……


「ARIA The NATURAL 14〜20話」
あれ?まだ夏なのかな?やけに長い夏のような。
まぁ現実の季節に合ってていいという考えかたもあるけど。

それはさておき2期目もこれで3/4まで進みました。
原作のエピソードも順調に消化されていってます。
この分だとコミックス収録分はほとんどアニメ化されそうな勢いだね。
この作品のような読み切りエピソードを並べた構成の場合だと
ある程度の話数がないと抜粋になるのは考えるまでもないことで。
AQUAとARIAで計11巻約60本のエピソードの半分もやれば御の字だなと。
だからほぼ全てのエピソードをやってくれるなんて嬉しい大誤算だよ。

そーいやAmazonで寝とぼけたレビューをしてる人がいたな。
原作のストックもないのに2期目を作るのは儲け主義だとか何とか。
原作のストックなんか3クール分ぐらい余裕で有ったんだけど?
それに1期目で使ったエピソードが特にいい話だったわけでもない。
(エピソードの幅とキャラ登場のバランスで選んだと思われる)
と言うかエピソード毎にそう面白さが変わるわけでもない。
人によってこのエピソードが好きってのはあると思うけどね。
私的には1期ですっ飛ばされた不思議系の話が入ってるのが嬉しいよ。

面白くないと言うのは構わないよ。価値観なんて人の数だけあるんだし。
だけど明かに事実に反することを事実のように書くのはどーかと思う。
BGMが使い回しばかりと言うのも明らかな間違いだし。
確かに1期の曲も使ってるけど新曲も大量に追加されてるじゃん。
(バリエーション曲の聞き分けが出来ないのかもね)
そもそも2期(と言うか2枚目)のサントラだって発売されてるぞ。

原作とアニメではエピソード順が全然違うのは衆知だと思います。
でもアニメから入って原作を読んだことがない人は
原作には灯里の見習い(両手袋)時代が有ることを知らないかも。
1期は1クールのみだったからすっぱりとカットされちゃったし。
そしてその当時の内容は片手袋の今となっては使えない……
とかいいつつ大半は設定を微妙に変えたりして使っちゃったけど。
でもさすがにシングル昇格試験のエピソードは使用できんよなと。
しかし思いもしなかったタイミングで再利用してくれました。
可能な限り映像化をするために努力してくれる感じが嬉しいね。

では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!

14話。パリーナ制作のベースエピソードはARIA9巻の「パリーナ」
冒頭のパリーナとブリコラの説明のところ原作だとダーマなんてのも。
※杭を3本束ねたもの
パリーナの制作は原作ではボロくなったから新しく作ろうという展開です。
そのへんが違うので昔のパリーナのスケッチも当然アニメで追加された部分。
それどころかパリーナの図柄を悩んでるシーンの大半が追加された部分すね。
原作だと考えてるシーンはたったの1ページちょっとしかないから……
完成披露シーンまでデザインの一部すら見せない構成には感心したよ。
ちなみにこの回は原作ではほぼ灯里とアリシアさんだけしか出ないので
グランマや藍華やアリスのシーンはほぼ全部追加シーンってことです。

15話。小さい頃の話のベースエピソードはARIA9巻の「幼なじみ」
この回は全体の構成はそのままでディティール描写が大幅に増えてます。
ただしみんなが集まった理由は原作とは多少違ってて偶然が強調されてる。
原作だと晃さんとアリシアさんは待ち合わせってことになってるから。
羨ましがってる灯里も今では輪の内側ってセリフは原作にもあるけど
今ではその輪の中心にいるよってセリフはアニメで追加された部分。
つまり偶然に人が集って来たのは灯里がそこにいたからって意味合いに。
(原作だと暁さんはアリシアさん目当てでそこにいるから)
その後のオールスターキャストな部分もアニメで追加された部分です。

16話。ゴンドラとお別れのベースエピソードはARIA8巻の「ゴンドラ」(前半)
わりと原作の構成に沿った内容が続いてたので久々のリミックスモード。
ゴンドラとお別れだからと思い出の場所を見て回るエピソードだけど
ここで思い出として挿入されてるシーンが未使用だったエピソードです。
例えば初めてゴンドラを漕いだシーンはAQUA1巻の「水先案内人」から。
暁さんを乗せて逆漕ぎするシーンはAQUA2巻の「初めてのお客様」から。
「水先案内人」と「初めてのお客様」は1期1話でも部分的に使ってたね。
シングル昇格試験で使った水路のシーンはAQUA1巻の「希望の丘」から。
帰り道で不思議なオジサンを乗せるシーンはアニメオリジナル。
3人で記念撮影をしてるシーンもアニメで追加された部分です。

17話。この回は16話の続きでベースエピソードも同じく「ゴンドラ」(後半)
16話が途中までで終わってるなと思ったらなんと2話構成だったとは。
原作の1話分はアニメでは1話の半分ぐらいなのでこの2話は書き足し大量です。
この回はゴンドラお疲れ様ディナー及びアリシアさんたちの回想が追加分。
アリシアさんが見習いの頃のエピソードなんて凄く貴重だったりして。
ゴンドラを手入れしてるシーンはARIA1巻の「陸揚げ」を再利用したもの。
(このエピソードで手入れしてるのは灯里と藍華ですが)
灯里が最後の夜に一人でお別れをしてるのは原作にもあるけど
そこで今までの思い出(前に使った絵)が走馬灯のように流れてたり。
ここで再び不思議なオジサンが登場。やっぱりゴンドラの精霊か!?

18話。髪を切る話のベースエピソードはARIA7巻の「春の女神」
この回も全体の構成はそのままでディティール描写が大幅に増えてます。
特に髪が焦げるまでの内容は原作だとたったの6ページしかないので。
あのお肉コール付きの変な踊りはもちろん(!?)アニメで追加された部分。
※お肉コールは原作にもある
晃さんの焼きオニギリは1期5話にも出てきたけどアニメ設定だったはず。
長い髪が願掛けって話に晃さん言う厳しいセリフも実は追加されたもの。
クライマックスの内容を考えるとこのセリフの追加は実に絶妙でした。
クライマックスでも微妙にセリフの順番を変えて印象を際立たせてるし。
髪を切ることと絡めて原作よりも意味を実感させる感じになってます。

19話。藍華の話2本立て。前半のエピソードはAQUA2巻の「風邪とプリン」
ちなみにAQUAと言ってもマッグガーデンから再発された本のページ合わせで
追加収録された話なので実はアリスが登場した後のエピソードです。
(エニックス刊のには収録されてないって意味でもあります)
藍華の短い髪と(珍しい)スマートな私服姿がとても似合ってるっすね。
ここ原作では部屋着みたいなチャイナ服だったりします(髪が長いし)。
あと原作とは構成(シーン位置)がかなり違います。内容はほぼ同じだけど。
原作だと二人がお見舞いに来るシーンから始まるので。
つまり寝てるあたりと街を歩き回る部分は大幅に書き足されてます。

後半のベースエピソードはARIA7巻の「髪とヘアピンと私」
こっちも内容はほとんど同じだけど構成が多少変わってます。
特に朝から鏡を見ながらソワソワして禁止!禁止!と連呼するあたり
原作の内容よりも大幅にパワーアップしてて可愛いさ大幅増量です。
アルくんに会いに行く部分ではついに地下世界の構造が画面に登場。
ここでさりげなくARIA2巻の「星の謳声」のシーンを再利用してたり。
流星雨の回では端折られたから出ないのかと思ったらこんなとこに。
偶然と言い張りながら階段を上るあたりはアニメで追加された部分。
ここも含めて藍華のいじらしさと可愛らしさが大幅にパワーアップ。
千和さんの素晴らしい演技力も藍華の魅力を際立たせてるし(18話も)。
前半・後半とあわせて藍華かわいいよキャンペーンみたいな回だね(笑)。
髪が短くなったすぐ後にやったのもタイミングばっちりです。

20話。幽霊!?の話のベースエピソードはARIA8巻の「墓地の島」
この回の内容はほとんど原作そのまんまです。
追加されたところは藍華の怖い話の後にアリスが肩を叩くとこと、
アリシアさんが帰って来ない灯里を探しに行ったとこぐらい。
後は雰囲気描写が大幅に増量されて背景を魅せるシーンが目立ちます。
雰囲気といえば猫が目立つシーンも随所に挿入(追加)されてたり。
そのせいで猫たちが危険を察知して助けてくれたみたいな感じに。
藍華が灯里は不思議なことに巻きこまれやすいとか言ってるけど
ある意味では不思議(さん)に好かれてるのかなって感じもするね。
※D.C.の不思議さん=大きな猫さんって意味で言ってる

残りの不思議な話は銀河鉄道の夜みたいなヤツっすね。
って21話がそれ(みたい)だけど。


ゴスロリで12姉妹で殺し屋って (06/8/22) 次へ 前へ
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昼暑いのはなんとかなるけど夜暑いのはキツイ
寝苦しくて眠りが浅いので昼に眠くなるよ。
おかげで生活がメチャクチャで予定が全然消化できてません……
遅れたのはよーするにそんな理由。


「xxxHOLiC 8〜13話」
やっぱり座敷童は出てきました。
まぁ、オープニングにもいるし、原作通りならあと何度か出てくるし、
実は結構重要な役回りを持ってるし、事実上ヒロインみたいな感じだし。
どこまで放送するのかは不明だけど9巻分までだと仮定するなら
座敷童絡みのエピソードがクライマックスに来るんじゃなかろうか。

前回書かなかったこの作品の意味について。
この作品には侑子さんが願いを叶えるという構図がまずあります。
しかし願いを叶えること自体はこの作品の本質ではないのです。
実は本質はミセに訪れる人の「願い」とそれぞれの物語の行方だから。
ミセに辿りつくほどの願いにはそこに至るだけの強い想いが有り。
そして何らかの構図や意味をストーリーという形にして見せている。
ただ言葉で説明するのではなく、物語として意味を実感させている。
よーするにこの作品は不思議っぽいホラー風味の寓話なんです。

エピソード毎にゲストキャラが登場してその人の話が語られるのも
それこそがこの作品の基本的な構成だからなのです。
アヤカシを見る四月一日は主人公というよりむしろ見届け人のような。
もちろん四月一日自身が当事者になることも少なくはないけど。
ただの読み切りの羅列だと物語全体としての思い入れが弱くなるので
四月一日のエピソードを絡めて作品世界に入りやすくしてるわけです。
このへんはヒットメーカーCLAMPならではのノウハウって感じすね。

百目鬼は四月一日に対するいい意味での関連性を持っている。
特に四月一日自身のエピソードでは重要な役回りを演じてる。
ひまわりちゃんはハッキリした役割がまだ語られてない(原作でも)。
ただ悪い事態のキッカケになることは何度かやってりする。
(当人はまるで邪気がない性格だけど)
侑子さんはこの作品のガイドみたいなもの。解説してくれるし。
自分から手を下すことがないのも元々がそういう役回りだからです。

原作とアニメでエピソード順が違うのはすでに書いたけど
どーやら原作の全てのエピソードをアニメでもやるっぽいね。
そしてアニメはちゃんと季節の順にエピソードを並べてるみたい。
気づかなかったけど春→夏→秋→冬って構成になってるのかな!?
エピソードの順が変わってるのはそのへんの関係もあるのかもね。
原作とは季節が全く変わってるエピソードもあるけど(11話とか)。
エピソード順が違ったり、アレンジしてたり、四季構成だったり、
なんだかARIAと作品の作りかたがそっくりだね。
意図して真似たのではなく偶然に似た構造になったんだろうけど。
これも何らかのヒツゼンってやつか?

恒例の原作との対比シンプル版。
以降の内容は比較の性格上多少ネタバレしてるのでご注意。
※原作にはエピソード番号・タイトルが存在しません

8話「ケイヤク」原作3巻のエピソード。
原作では実習生の人と再会するシチュエーションが違います。
学校の庭で3人でお昼を食べてるシーンの内容は3話で使用済だから。
あと原作だと百目鬼が怪我をしてて四月一日がお弁当を用意してたり。
(3話のエピソードで怪我をしたわけです)

9話「ユビキリ」原作9巻までにはない話(オリジナル?)。
だだし管狐の登場シーンは13話のエピソードからの抜き出しです。
「キョゲン」のバリエーションみたいな内容。

10話「トモシビ」原作2巻のエピソード。
原作には侑子さんが出てくる前のシーンがあります(2話で使用済)。
それと3人が話した怖い話の内容が原作と全く違います。

11話「コクハク」原作4巻のエピソード。
これ原作ではバレンタインの(時期の)話
原作とは時期が全く違うのでいろいろ違ってたり。
例えば原作では作るのはおはぎではなくてフォンダンショコラだし、
座敷童も赤ずきんちゃんのような(!?)コートを着てたりする。
原作とはエピソード順が違うので雨童女も出てきません。

12話「ナツカゲ」オリジナル。
ただし隠された部屋の逸話は原作の百物語(10話)のひまわりちゃんの話から。
冒頭のシーンで劇場版を思い出しました(内容は似てません)。

13話「ヘンボウ」原作5巻のエピソード。
原作は最初に管狐の登場シーンかあります(9話で使用済)。
そして原作だと羽が生えてない段階が全く描かれてません。
美術のシーンでも原作では羽が生えてて展開が違ったりします。
最後も魂が食われたからずっとこのままとか言ってたり(原作では)。


「コヨーテラグタイムショー 1〜4話」
7月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
9月からNECOでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは9/22から(レンタルは9/29から)
人が宇宙に広がった時代。コヨーテと呼ばれる盗賊が存在する世界。
海賊王ブルースの遺産が眠る星が紛争の果てに消滅の危機に瀕していた。
そのため盗賊から足を洗った(らしい)大物コヨーテ(通称)ミスターは
ブルースの忘れ形見(娘)のブランカと一緒に遺産を見届けに行こうとする。
しかしその星への旅路は決して平坦なものではなかった。
何らかの曰くがありブルースの仇でもあるギルドの手先が行く手を阻む。
さらにずっとミスターを追い続けた連邦捜査官アジェリカまで入り乱れ。
果たしてミスターとブランカは遺産に辿りつけるのか。みたいな感じ。

結構いい歳(40とか50とか)したオヤジが主人公です。
イマドキのアニメの主流から外れるにも程があろう(笑)。
でも渋いしカッコイイし、ワタクシ的には主流の作品よりも好みかも。
わりと緻密でリアルっぽい空間描写やキャラ描写で世界を作りながら
ここぞという瞬間には大胆な嘘で魅せるエンターテイメント性もいい!
ミスターとブランカがビルから落ちたとこを助けるシーンなんか、
実に嘘っぽいんだけど前後とのメリハリで凄くカタルシスが有るし。
正攻法なアプローチで作ってあるアクション娯楽作品って感じだね。

作品のタイプとしてはカウボーイビバップです。
つーかそのまんまです。オマージュと言っていいぐらい。
カウボーイは賞金稼ぎでコヨーテは盗賊を意味してるし、
ビバップもラグタイムもジャズの一つのスタイルだし。
タイトルの構文すらそっくりなんだから偶然ではなかろう。
ちゃんと様になってるから仮にオマージュだとしても文句はないけど。
ちなみにこの作品は読みきりじゃなくて(1クールの)続きものです。

もう一つ触れておかねばならないポイントが。
それはゴスロリ12姉妹。なんじゃそりゃあ!って感じですが(笑)。
ギルドのマダムマルチアーノの懐刀である機械仕掛けの殺し屋たち。
見た目はカワイイ美少女なんだけど恐ろしい戦闘力を誇り(機械だし)、
顔色を変えずに人を血祭りに上げるまさに血も涙もない存在(機械だし)。
初登場で飛行機から手を繋いで輪になって降りてくるシーンが有るけど
フタコイオルタナティブを見てた人はツッコミを入れたね。間違いない!
※この作品を作ってるのはフタコイオルタナティブのスタッフ
そもそも12人の姉妹のあたりでツッコミが入りそうだけどな。

作品の方向性は時流とはかなり違う方向に突っ走ってるのに
いつのまにか一周して時代のど真ん中に来てしまったような。
そんな不思議な気分になるゴスロリ12姉妹の設定っすね。
他にもオマージュとかパロディがさり気なく入ってたりするけど。
1話のサンドワームの暴走なんかまんま王蟲だし。


「無敵看板娘 1〜4話」
7月から一部の民放(4局)で深夜に放送してる新番組。
原作は少年誌(チャンピオン)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは10/25から
中華料理店「鬼丸飯店」の自称看板娘・鬼丸美輝を中心にして
商店街のお隣さんやライバルや幼馴染や近所の犬やらで繰り広げる
庶民的でほんの少し生活感もあるナンセンスなご近所ギャグ作品。

一昔前の燃えバトルマンガかと思うようなオープニング映像に、
あれ?この作品ってこんなマジな内容だったっけ?確か記憶では
もっとしょーもないギャグ作品だったような。とか思ったよ。
本編はやっぱり記憶通りのしょーもない作品だったけど(笑)。
原作を知らないでオープニングを見たら誤解しそうだな。

にしても何かみょーに野暮ったい表現スタイルです。
時代設定がずいぶん昔風味とはいえ表現まで古くする必要はなかろう?
と言うかオープニング映像のような燃えバトル作品ならともかく
ギャグ作品に野暮ったい表現スタイルが相応しいとはとても思えない。
そもそもギャグ作品にとって表現スタイルは生命線と言えるわけで。
もっと洗練した表現なら同じ内容でもずっと面白かっただろうに。
この監督さんは双恋に続いて作りかた間違えてるよ……


「ザ・サード 蒼い瞳の少女 1巻」
4月からWOWOWで放送してる新番組。DVDレンタル。
原作はライトノベル(富士見ファンタジア文庫)で読んだことありません。
※レンタルDVDはセルDVDと同時リリース
先の大戦で荒廃した世界らしく街の外は砂漠や荒地ばかりの世界観。
経緯は不明だけど額に赤い瞳があるザ・サードと呼ばれる人たちがいて、
彼らは天上都市!?に住み、瞳の持つ特別な力で世界を統治していた。
地上では先の大戦を生き延びた(普通の)人たちがたくましく生きていた。
その世界に殺し以外はどんな仕事でも請け負う火乃香という少女がいた。
彼女は金属をも切り裂く抜刀術からソード・ダンサーの異名を持っていた。
そんな彼女は砂漠での仕事の途中でイクスという謎の青年を拾うのだった。

まず見て思ったこと。とにかく作りが古くさい。
物語設定から、キャラメイクから、表現スタイルまで。
10年ぐらい前のへっぽこライトファンタジーを見てる気分ですよ。
ナレーションで内面描写をするのに至っては10年前どころじゃないし。
ノベルの文字を作品の魅力として映像に埋め込むのは否定しないけど
今となっては手法があまりに陳腐に過ぎると思うんですが。
つーか「涼宮ハルヒの憂鬱」の洗練された手法との落差がありすぎ。
ほぼ同時期の作品とはとても思えないよ。

そのへんはとりあえず置いて見たとして。
1巻2話までだと物語が全く始まってなかったりして。
ザ・サードが何なのかさっぱりだし、蒼い瞳というのもさっぱり。
ゴールデン枠のジャンプアニメじゃないのに展開遅すぎ。
なので作品の魅力がさっぱりわかりません
設定の全体像はともかくもっと興味を引く構成にするべきでは?


ただ生き残りされすればいい (06/8/13) 次へ 前へ
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もう全く時間が無いので
さっさと恒例のオススメに行きます。4月分です。

女性誌の今月の1冊は毎度の田村由美さんの「7SEEDS」に。
まだ破滅してない世界で未来に備えて訓練をしてる組の続き。
ついに最終試験が始まり人数を減らしていく過酷な試練が行われてた。
最初のうちは抜き打ちだけどあくまでいわゆる試験だとみんな思ってた。
(一部にこの試験のホントの意味に気づいた人もいたけど)
だけどこれは合格と不合格をより分けるただの試験では無かったのです。
つまり意図的に災害を発生されてそれから生き残った人を選ぶ試験。
リタイアなんてモノは存在しない、生き残れなければただ死あるのみ
これこそ未来で生きる力を持つ人間を選ぶ最も効率的な方法ってことか。
あまりに冷酷な手法に背筋が寒くなるね。

今月のいい感じだった作品は
「諸葛孔明 時の地平線」「ゆびのわものがたり」「AMAKUSA1637」でした。

「AMAKUSA1637」
これでラストです。歴史上の悲劇を阻止するためにアレコレやって、
これ以上無いぐらいに理想的な展開で一応の結末を迎えるのです。
しかしそれはつまり歴史が変わってしまったと言う意味でもある。
(タイムパラドックスがどうとかはとりあえず置いといて)
ここまでやるからには帰らないつもりなんだろうなとは思ってた。
しかし運命に翻弄されたとでもいうか元に時間に戻されてしまった人が。
その彼女が見た元いたはずの世界の光景はとってもインパクトがあった。
そして時を越えて繋がったメッセージは凄く感動的だったよ。


男性誌の今月の1冊はなし。
「サトラレneo」でも入れようかと思ったけど……
毎度のようにコメント書きなおす時間がありませんでした。

「サトラレneo」
連載再開に合わせてタイトルが変わりました。
と言ってもそのまんま続きなんですが。時間が多少進んでる以外は。
前巻の最後ではまだ小さかった光がすっかり成長しててビックリしたよ。
そして前巻に比べてネットコミュニケーションが大きく発達してる。
ネットの発達は光のような自覚したサトラレには好都合だったみたいな話も。
これは今の現実をフィクションの中に上手く取りこんだとも言えるかな。

そんな感じで、
タイトルは違うけど続きなのでneoから読みはじめるのはオススメしません。
てゆーかわざわざタイトルを変えないでもいいと思ったり。

「レンズのむこう」の日坂水柯(ひさかみか)さんは新顔です。
普通なら1冊目は様子見だけどここで入れないと次はないかも(以下略)
実はこのコミックスの大半は同人誌からの再録だったりもします。
初コミックスなのに反則気味だけど是非オススメしたかったってことで。
ちなみにコメントにした表題作は、エッチの時はメガネを外すので
彼の顔がよく見えない、でもメガネをしたまするのは何ともマヌケだし、
だからコンタクトにしてみた。という実に些細で他愛ない内容だったり。
だけどその他愛ないことにこだわっちゃうところがカワイイわけです。
そして全てのエピソードがエッチに直接もしくは間接に関係してたり。
視覚的で露骨なエロさは全くないけど雰囲気はとってもエロくてイイ!(笑)


額面と本心 (06/8/6) 次へ 前へ
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暑いです。猛烈に暑いです
ついこの前まで夏とは思えない陽気だったのに今は夏真っ盛りです。
クーラー全開でも30度を切らない今日この頃です。
クーラーで廃熱をしないと寝る時にも30度を切らない今日この頃です。
始まったばかりなのにすでにグロッキー気味です(汗)。

それはさておき
今週は恒例のコミックスの更新だったのですが……
またもや読み終わってなかったので来週に延期しました。
このまま毎月一週間づつ遅れていったりして。


「しにがみのバラッド。 1巻」
3月からWOWOWで放送してた全6話の新番組。DVDレンタル。
原作はライトノベル(電撃文庫)で読んだことありません。
※レンタルDVDはセルDVDより1ヶ月遅れ
超簡単に説明するなら泣き虫でお節介な死神が見つめる死の物語、かな。
基本的に1話読みきりのごく日常的なエピソードが展開する構成で
そのエピソードの中に死が直接的にもしくは間接的に絡んでくる。
エピソードの中心になる主役と言えるキャラは各話毎に存在してて
死神のモモと仕え魔のダニエルは狂言回しとして毎回登場する。
とっても現実の話でほんの少しだけファンタジックな物語なのです。
※いわゆる萌えアニメとは違うタイプの作品です

とっても現実的な内容なのにファンタジックな雰囲気。
この形容で「絶対少年」を思い出す人がいるかもしれない。
というかこの作品のテイストは「絶対少年」にそっくりです。
監督が同じだし作画スタッフにも共通点が多いから当然かもね。
さらに主要キャストの顔ぶれにも共通点がありまくりだったりして。
「絶対少年」を熱心に見てた人ならみょーな感慨があるかもしれない。
※内容そのものは全然似てません

「絶対少年」と言えば会話や表情のつけかたが抜群に上手かった。
この作品もなにげない部分の表情や仕草とか丁寧に作ってあるね。
例えば2話で藤島が浅野に「一緒にどこか行きたいの」って言った時に
浅野が「おまえもしかしてオレのこと気に入ってるの?」って聞くのです。
ここの藤島の答えは「そんなわけないじゃん」と字面だけなら否定です。
しかし画面の中の藤島は目線をそらしてるし、声も落ちつかない感じだし、
誰が見てもその言葉が額面通りでないのは一目瞭然なわけで。
当然、浅野も本心のほうを受け取って「マジカヨ」になるわけです。
藤島も「どうやら」と続けるので隠す気は無かったみたいだね。

こんな感じに些細だけど重要な受け答えをきっちり映像にしてある。
表情をきっちり映像化することでそのキャラの実体感が増してくる。
キャラの実体感が増してくれば、その物語世界に説得力が出てくる。
物語世界に説得力かあるから、一つ一つのシーンに感ずるものがある。
一つ一つの小さな感動が積み重なりじわじわとあふれて来る。
いかにも感動的みたいなわざとらしいストーリー展開ではないけど、
見終わった後に不思議なぐらい充足感のある作品に仕上がってるのです。
せっかくだから他のエピソードも見てみたいっすね。

全部で6話しか無いのが勿体無いな。1クールぐらい作ればよかったのに。
原作も短編の積み重ねで2クール分ほどエピソードが有る(らしい)のに。
まぁでも無茶な展開の圧縮をしてた「半分の月〜」よりは幸せな作品かも。


「N・H・Kにようこそ! 1〜4話」
7月から一部の民放(9局)で深夜に放送してる新番組。
大元の原作は小説で直接の原作はマンガ版!?どっちも読んだことないけど。
※セル・レンタルDVDのリリースは10/27から
大学中退以来すっかり引きこもるようになって4年になる佐藤達広22歳。
一日16時間も寝て目的もなく時間を浪費するだけの彼はある日気づいたのだ。
自分が引きこもってる理由を。新たに引きこもりが生まれる原因を。
それは全て巨大な悪の組織N(日本)H(ひきこもり)K(協会)の陰謀なのだと!
このへんで病院行ったほういいぞ、とか思ったりしました(爆)。
そんなある日、中原岬という美少女に引きこもりからの脱出プロジェクトに
選ばれたと言われるのだった。彼は一も二もなく同意した……りはせず、
自分はクリエーターでゲームを制作してるのだと大見得を切るのだった。
そして彼は隣に住む後輩といきなり美少女ゲームを制作することに。

いきなりかなりテンパってる主人公の描写が実にシュールに描かれてる。
同じ内容でももう少し普通に描けるだろうに敢えてシュールに描いてる
おかげで初っ端から強烈なインパクトを感じました。
しかも今すぐカウンセリングを受けたほうがいいような主人公だし。
引きこもりという現象よりも精神面の方に問題が大きいような印象です。
もしかするとそのへんが引きこもりの原因になったのかもしれないけど。
※4話までは引きこもりの原因とか全く出てきません

にしてもこの作品は設定もディープなら描写もディープで。
さらにゲーム制作を始めてオタクの暗黒面に墜ちていく様も強烈で(笑)。
あまりに醜い有様に見てて気分が悪くなってくるよ。なのに目が離せない。
とんでもない方向に爆走するこの作品。いったいどう着地させるのでしょう?
※1クールかと思ったら2クールやるそうな

ところで、この作品で主人公と後輩は美少女エロゲーを作ろうとするのです。
確かに限られたリソース(予算や期間)でカタチになるのはそれぐらいです。
しかし、いくらエロゲーと言えど未経験者二人が作るなら1ヶ月じゃ無理。
習作として目の前のゲームの(部分的な)コピーを作ったとしても厳しいよ。
※デジタルコピーではなく文字や絵をそっくり真似てみるってこと
さらに一人はゲームそのものをやった経験すら無かったわけで……
ゲームのシステムを理解せずに書くシナリオはまず使い物にならんのだけど。
そもそも本を読まず他人との会話も少ないのにまともに文章を書けるのか?

まぁ、どう考えても期日までにまともな作品が完成するとは思えん。
4話のラストの状況から言っておそらく完成しないんでしょうが。
今回はともかくいつか完成させたりする日は来るんでしょうか?

その時のために一つだけ主張したいことがある!
ヒットのパターンの「幼馴染」の次は「妹キャラ」だと(笑)。
実は血の繋がらない妹だったとか、従妹なんだけど妹のようなとか、
なんだかよくわからないけどいきなり妹が12人出現するとか(爆)。

映像に関して。1話を見たときはなかなかいい感じに仕上がってて、
今期の作品の中では抜きん出ていいかもしれないとか思ったのに、
2話にしてロング構図のキャラ絵が荒れ始め4話では凄い有り様に……
(背景がしっかりしてるのでキャラ絵の乱れが余計に目立つ)
制作工程管理はいったいどーなってるのでしょうか?GONZOさんよ。
ここまで酷いとかなり大掛かりなリテイクが必要だと思うんだけど。


「プリンセス・プリンセス 1〜4話」
4月からテレビ朝日(のみ)で水曜日の深夜に放送してた新番組。
6月からAT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少女誌(WINGS)のマンガで読んだことありません。
※セルDVDのリリースは7/19から(レンタルは8/18から)
藤森学園というごりありふれた(はずの)男子校に転校して来た河野亨は
そこにいるはずのないフリフリの服を着た女の子を見かけたのだった。
(見た目は)彼女の正体を彼は入学してすぐに思い知ることになる。
そう、この学校には世にも奇妙な「姫」制度が存在したのだった。
つまり男だけの学校に彩りを添えるため美しい男子が女装をしてたのだ(爆)。
そして彼はカワイイ顔立ちから姫にならないかと誘われるたのだった。

まず
少女マンガ特有の線の多い絵をコントラスト強めの色彩で全部再現してるので、
目が痛いっつーか「うおっまぶしっ!」って言いたい気分になりました(爆)。
(先達はそのへんを淡い色にしたり線を減らしたりして工夫したのだよ)
さらに甘い声で甘いメロディを歌うOP主題歌にも砂を吐きそうだったり。
(普通は甘い声なら緊張感のあるメロと組み合せるんです)
設定も現実世界をマッハで飛び出してメルヘン時空に行っちゃってるし。
いろんな意味でゲージ振りきれまくりの作品に画面の前で唖然としてました。
しかし人間とは慣れる生き物でした。いつのまにか慣れました。恐るべし(笑)。

慣れてくると、これはこれで面白いかな、とか思えてくるのが不思議。
実際にこんな学校が存在するのもアリかも、なんて洗脳されつつあるし(笑)。
金銭的なメリットと引き換えに女装を快諾する主人公のキャラも面白いし。
女装を嫌がる実琴にあの手この手で女装をさせるのも何か楽しいし(爆)。
変な設定ではあるけど、キャラは思いのほかちゃんと描けてたりするし。
裕史郎の髪形は20年ぐらい前の少女マンガかよ!と言いたい気分だけど。
生徒会の人たちの髪形もどことなく変だったりするけど。
美少女モノの髪形もありえなさでは似たり寄ったりだから。
お約束な部分はそんなもんだと思って見てれば、ふつーに面白いっすね。

ところで、実琴が女装を嫌がる理由は彼女がいるからになってるけど、
本来ならそれは性格とか人間性の違いとして描くべきだったような。
彼女の有無に関わらず女装なんて絶対イヤだって性格の人はいるわけで。
逆に似合うなら女装であっても喜んでやるような性格の人もいるわけで。
カワイイと言う形容を誉め言葉と取る人と侮辱と取る人の違いと言うか。

そう言えば、今同じ(後)枠でこれの実写ドラマをやってるけど
その話を聞いた時「それなんて鋼鉄天使くるみpure?」とか思った(爆)。


「ゼロの使い魔 1〜4話」
7月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(MF文庫J)で読んだことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは9/22から
魔法が存在してる中世っぽい世界。よーするにファンタジーな世界観。
この世界では魔法を使える血族が貴族で使えないのが平民だった。
ここトリステイン王国には全寮制のトリステイン魔法学院があって、
この学校には名門貴族でありながら魔法を失敗してばかりいるので
「ゼロのルイズ」と言う二つ名まで付けられてしまった少女がいた。
その彼女は生涯を友に過ごすことになる使い魔の召喚の儀式において
あろうことか異世界の少年を呼び出してしまったのである。
※みんなはこの世界の平民だと思ってる
やりなおしを認められなくて渋々彼女はその少年に契約のキスをする。
こうして使い魔にされてしまった少年と少女との奇妙な関係が始まった。

一言で表現するならいかにもライトファンタジーな作品と言うか。
考えてみたらこの手の作品は最近は珍しいっすね。90年代は多かったのに。
それはいいとして、草原にぽつんと城みたいな学院があるアートワークは
いったい何年前のゲーム画面ですか?と言いたくなるヘボさだったりして。
いくら4話までのストーリーの大半が学院の中で展開してるとは言っても
あまりに薄っぺらい世界というか奥行きが感じられなさ過ぎなんですが。
キャラ絵は丁寧なんだからもう少し空間描写に力を入れてくれって感じ。

この作品のキモはルイズが召喚したのが人間でしかも別の世界のってとこ。
仮に同じ世界の人間だったら元より平民と貴族の力関係が存在してるから、
使い魔として扱われようと下僕として扱われようと大差はなかったし。
でも貴族も平民もない世界から召喚された人間には衝撃的な関係だし。
有無を言わさず一方的に命令されたり、ほとんど動物扱いだったりするし。
サイトは使い魔だからと目の前で服を脱いで着替え始めたりするし。
(これは下僕だとしても同じ扱いだったと思うけど)
ってこれ似たシチュエーションがシャナにもあったっけ。声も同じだし。

ルイズにとっては一見すると平民なのに言うことを素直に聞かないし。
勝手に貴族と決闘を始めたり、友人を助けようと屋敷に殴りこむし。
そもそも同じ人間で男と女というのがこの先最も問題になりそうだし。
「ファーストキスから始まる」とかオープニングで歌ってるくらいだし
やっぱり話が進むとご主人様と下僕とは違う関係に変化するのか?とか。
と言っても今は思いっきりバカ犬扱いだけど(笑)。ムチでしばいてるし。

そんなわけで普通に楽しめる作品ではあります。
見終わったら忘れてしまいそうな内容でもあるけど。


「つよきす Cool×Sweet 1〜4話」
7月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の恋愛SLGゲーム(PS2版もある)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは9/22から
自由な校風の竜鳴館(高校)に転校して来た主人公の素奈緒(すなお)は、
親の影響で演劇が好きでこの学校でも演劇部に入ろうとしたのだが、
なんとこの学校には演劇部も同好会も存在していなかったのだった。
しかしめげない素奈緒は生徒会に演劇同好会を作りたいと申請をする。
それで同好会設立、のはずが会長のきまぐれで試練を受けることに。
果たして素奈緒は演劇同好会を作ることができるのか?みたいな感じ。

この作品の宣伝文句は「ヒロイン全員ツンデレ」なんですが……
それって主人公が男のハーレムモードじゃないと成り立たないような。
主人公が女で他のヒロインがツンデレって百合アニメにでもする気?(笑)
まぁ、素奈緒が同好の仲間を増やすのも作品の一つのプロセスだから
その過程で素直じゃない他のヒロインを攻略する感じにはなるけど。
とにかく作品の内容が宣伝文句と全然違うがな!って感じです。

それ以前に原作と違いすぎだと非難轟々みたいですが(爆)。
原作ゲームを知らない人間が見ても、そうだろうなと思える内容だし。
この監督さんは「ぽぽたん」でも似たような手法でやってたけど。
「ぽほたん」は原作とは違ったけど結構いい作品に仕上がってたよ。
でもこの作品は残念ながらいい作品に仕上がってるとはいい難い。
演劇同好会を作るために頑張る!って題材そのものは悪くはないけど
とにかく脚本のデキが悪い。3話までは作り直しやがれ!レベルだよ。
(絵もスタジオ雲雀とは思えないほどヘボいけど)
原作のキャラを全部出すのは構わないけど等しく扱いすぎです。
もっとエピソード毎にキャラの重みつけを工夫しないと。

4話の素奈緒の演劇とサブヒロインのエピソードを絡めるアプローチを
全てのサブヒロイン&エピソードでやればずっと面白くなっただろうに。


「吉宗 1〜4話」
4月から一部の民放(11局)で深夜に放送してる新番組。
パチスロの人気作のキャラをモチーフにした作品だと思われます。
※セルDVDのリリースは8/23から(レンタルは12/20から)
一応は江戸時代らしき世界だけど、なぜか現代のアイテムが随所に紛れてて、
さらにキャラもどことなく現代風のかなり風変わりな時代劇「のようなもの」
キャラ絵なんかパチスロのキャラをフィーチャーしてるのでSDっぽい感じだし。
主役の将軍吉宗が事件を解決みたいな説明だけだといかにも時代劇のようで、
実体はおじゃる丸や忍たまみたいなお子様向けっぽいテイストなのでした。

最初にお断りしておくと、わりと見れる作品です。
夕方に教育テレビで放送してれば小さい子が楽しんで見てたと思われます。
つまり、このアニメはそーいう作品なのです。
そして深夜に独立系(U局)で放送しても見る人いないのでは?とも言える作品。
全ての作品をチェックする物好きな人以外は見る以前に削られそうだよ。
(今は深夜アニメの本数が多すぎるので)

つーか、そもそもこの作品はどーいうターゲット設定がなされてて、
どーいう収益見積もりによって製作されてるのかが甚だしく疑問です。
制作費が回収できるほどDVDやCDが売れるとはとても思えないんですが。
アニメファンは支出を限定分野に集中するからパチンコ屋に貢ぐとは思えんし。
せいぜいパチンコ屋で子供のお土産用途の(交換用)景品として使うぐらいか。
そんなものに2クール分の予算を出すほどパチンコ業界は儲かってるのか?
などと作品とは全く無関係なことを考えつつ見てました。

もう一度言うけど、わりと見れる作品ではあります。

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