感覚を変換する (06/5/31) 次へ 前へ
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8月上旬までの(DVD)レンタルスケジュールが出てたので
4月の新番組だけリリース情報をさりげなく修正しちゃいました。
それより前のは今さらだしあきらかに間違ってるのだけ修正してあります。
(たぶん同時とか書いてあるのは間違ってるわけじゃないので)

4月の新番組のリリース情報を(出てる分だけ)一覧にしてみたけど
やっぱ大部分がセル・レンタル(DVD)同時リリースみたいです。

違うのはセルとレンタルが数日違いの「ARIA」と「涼宮ハルヒの憂鬱」。
これはセル版とレンタル版の販売元が違う(発売元は同じ)せいです。
レンタルを少し遅らせようとかそんな深い意図はなくて、
単にメーカーのリリース日の違いなのでレンタルが先に出ることも。
※「光と水のダフネ」はレンタルの方が半月ぐらい先に出てた

「夢使い」(ポニーキャニオン)のレンタルは1ヶ月遅れ。
WOWOWでやってたのも1ヶ月遅れなのでTBS以外は1ヶ月遅れなのか!?
「プリンセス・プリンセス」(同じくポニーキャニオン)は
まだレンタル予定が出てないけど同じく1ヶ月遅れの8月末かも。

「いぬかみっ!」「ひまわりっ!」はまだ予定なし。
レンタル遅らせまくりのスターチャイルド(キングレコード)ですから……
「ウィッチブレイド」「妖怪人間ベム」もまだ予定なし。
GONZOはレンタルを遅らせたり先行させたりと法則性がよくわからん。
avexも同時の場合と遅らせる場合があるけど法則性がわからん。

あと「NANA」の予定がまだ出てない。
VAPは今まで必ずセル・レンタル同時リリースだったのに。
セル版のキャンペーン特価を設定してるからそのへんの絡みかも。
VAPと言えば「砂沙美☆魔法少女クラブ」もVAPなんだけど
1巻のレンタル予定日がセル版よりずっと早い(7/7)のが不思議。
データが間違ってるんじゃないかと思うほど不思議。

8月上旬までにリリースされる他の作品は全てレンタルも同時です。
※「女子高生」はセル単品とレンタルが同時


そんなわけで恒例のオススメへ。2月分です。

女性誌の今月の1冊は石田拓実さんの「パラパル」に。
この人の今までの作品は皮膚感覚が鋭い生っぽい描写が特徴でした。
しかしこの作品では皮膚感覚が常人のレベルをはるかに超越してたり。
(意識体の)宇宙人が人の中に入ることで感覚が数百倍になるという仮定で。
例えば人が発情(肉体的に欲情)してるのを嗅覚で感じ取れてしまうのです。
相手がこちらに肉体的行為を期待してるのも匂いでわかっちゃうのです。

教室中に発情の匂いが充満しててむせかえるみたいな印象を持ったり。
だんだんと読み取り感度が上がって発情の段階までわかるようになって、
実は発情と思ってた匂いの大半がより精神的なプレ発情だったとか。
つまりはトキメキみたいなモノだと思えばこの匂いも悪くないかな、とか。
そんな感じでやってることはごくふつーの恋愛のプロセスみたいなもの。
感覚を極端に変えただけで、ここまで新鮮な印象になるのはビックリだよ。
設定がこれなのでストーリーの方もかなりエキセントリックですが(笑)。


男性誌の今月の1冊は中野純子さんの「ちさ×ポン」に。
最後まで「蟲師」と迷ったけどいい感じのコメントが浮かんだこっちに。
前の巻がすごく気になるところで引いてて、どーなるの?とか思ったら
なんとこの巻の冒頭の2話で物語は完結してたり(残りは番外編と後日談)。
実は選ぶのを悩んだ理由の一つが2話分で入れるべきかだったのでした。
まぁでもキレイに終わってたから前の巻と合わせて選んでいいかなと。

この作品は前にも書いたけどタイトルに名前が列記されてる通り
千砂とポンタが必ず結ばれる結末になるのは予め決まってたわけです。
だけどそれはどんな関係になっても二人は終われないという意味でもある。
どんなヒドイ状態になっても、もはや関係を続けないほうが楽だとしても。
終われないという前提があったからあんなこともデキたのかなとか思ったり。
まさか最後を結婚で終わらせるとは思わなかったけど。
(本編の)最後の二人の姿は最初の二人と比べるとえらい成長っぷりだよ。

「蟲師」
この作品はギンコ以外は同じ人はあまり出てこないんだけど
今回の「棘(おどろ)のみち」で蟲を体に封じた人が再び出てきました。
そしてその家に仕える一族がずっと続けてきたとんでもない所業が。
このへんを見ながら怖いのは蟲よりもそれを利用しようとする人かも
みたいなコメントを書こうと思ったけど時間切れました(汗)。
あと、棘のみちの絵がまるで腐海のようで動く映像だとどんな感じかなと。
原作のストックがもっとあればアニメ第2弾なんて話も有ったんだろうけど。
(この巻を含めても10本ぐらいしかストックがない)


ダブルでハルヒ (06/5/22) 次へ 前へ
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やっと新番組のチェックが半分ほど終わりました。
つーか、これだけ見てまだ半分かよ……
自分でも(不完全だけど)やってるから余計に実感するけど、
全部の新番組をチェックしてる人は相当に根性入ってると思う。
しかもリアルタイムに全部チェックしてる人だっているみたいだし。
そもそもこれだけの新番組を生で見てる人はまともに生活できるのか?
39番組でも1日平均5.5番組もあるよ(全部だともっと多いので)。

全部なんかチェックしないで事前に外すという選択もあります。
ほとんどの人は多少の差はあれ何かの基準で選別をしてるでしょ。
キャラデザインが好みかどうかで選ぶとか言ってる人もいたよ。
キャラデザインってあまり面白さと関係なかった気がするけど……
まぁでもキャラデザインが好みだと見たくなる気持ちはわかる。
ぱっと見は面白そうに見えるし。実際に見続けた確率も高いし。

じゃあやっぱキャラデザインが参考になるんじゃん、と思うでしょう。
しかし好みのキャラデザインのアニメなんて滅多にないって現実が。
1年にせいぜい2、3本だし。絵で選ぶと見るものがなくなってしまう
具体的に名前をあげると特に好きなのが
安倍吉俊さん(lain、灰羽)と村田蓮爾さん(LASTEXILE)の二人。
わりと好みなのが川元利浩さん(ビバップ)かな。
ノエインとかロビンのようにわりと好みの絵ならそれなりにあるけど。
(好みなのはノエインの1話の方、2話は好みからかなり遠い)
あと最近のCLAMPの絵は結構好きかも。特にxxxHOLiCの絵が。

逆にダメな絵柄はと言うと……全くありません。
マンガを端から読んでた時に苦手な絵柄ですごく好きになった人がいて、
どんな絵でも敬遠せずに読むようになったのです。結果どんな絵も大丈夫に。
どちらかと言うといわゆる美少女モノの絵柄が好みから遠いんだけど、
ここまで氾濫しててチェックしまくってたら慣れちゃいました(笑)
人間は環境に適応する生き物なのだとみょーに実感したよ。


ではいつもの感想へ。
毎度のように(だいたい)面白かった順です。

「xxxHOLiC 1〜7話」
4月からTBS系(6局)で木曜日の深夜に放送中の新番組。
BS-iとキッズ(5月〜)でも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(ヤンマガ)のマンガで全巻持ってます(大ファンです)
※セル・レンタルDVDのリリースは7/26から
内容説明はコミックス用に書いたモノが↓
偶然のようで、必然のようで、謎かけのようで、はぐらかしてるようでもあり。
真面目なようで、遊んででもいるようで、漫画のようで、絵画のようでもある。
それは一見すると分かりやすい内容だけど、底知れない奥の深い内容のような。

劇場版では縦横無尽に動いてたので誤解してしまいがちだけど
この原作の絵柄はアニメで動かすのはかなり大変なのでした。
と言うか原作を初めて見た時、アニメ化は全く想定してないなと思ったよ。
(ちょびっツのちぃの髪形もアニメを考えないで決めたんだとか)
原作の墨絵イラストのようなタッチは辛うじて再現できてはいるけど
絵を維持するのが精一杯で動かすところまで手が回ってないって印象かな。
動くところは動いてるけど枚数が足りなくて動かないところも目立ってる。
原作のイメージを壊さないギリギリのところで踏み止まってる感じ。
トップレベルのProduction I.Gでコレなんだから予算が厳しいんだろうね。

すでに劇場版の映像を見てたから気になるのかもしれない。
凄いアクションシーンとかではなく(そんなものは原作から無いし)、
四月一日(わたぬき)の日常的な動作が劇場版とTV版でえらく差があるし。
とはいえ劇場版の動きをテレビ予算でデキると思うほど無知でもない。
劇場版とスタッフが近いんだからまさに予算&スケジュールの違いだよ。
せめて見てて厳しいと思わない程度に予算を増やして欲しかったけど。
(それやると制作費回収が大変になるので難しい話ですが)
3話あたりからだんだん全体のバランスが取れて不自然さが薄れたので、
力の入れどころと抜きどころがわかってきたのかなとか思ったよ。
まぁ、単にテレビ版の映像に目が慣れただけかもしれないけど(笑)。

映像の話はこのへんにして内容について。
この作品はいわゆる1本の長いストーリーではなく
読みきりエピソードを積み重ねていくスタイルです。
エピソードの前後関係もほとんど無かったりします。
だからってわけでもないけど放送順が原作とずいぶん違うのでした。
それが特徴的なのはアジサイのエピソードの雨童子(アメワラシ)のセリフ。
「なんでこんなのが良いのかしらあの子は」ってアニメだと意味不明だけど
実は原作ではこの前に座敷童(見た目女の子)のエピソードがあるのです。
ここで存在を匂わせてるってことはカットせずに後でやるのでしょう。
そもそもオープニングにも出てるし(雨童子の次に出てる)。

エピソード順が違う影響はもう一つあります。
それはアヤカシを寄せ付けない百目鬼(どうめき)の体質のこと。
これアニメではかなりあっさりした説明で流されちゃったので
原作を読んでない人に十分に理解できたか心配だったりする。
原作だと体質を実感させるエピソードがかなり序盤にあるのです。
このエピソードの冒頭部分は既に使ってるのでカットしちゃうかも!?
その部分は無くても問題ないのでエピソード本体は後でやるかも!?

1話1エピソードだし飛ばしたエピソードもあるので
1クールでかなり先の巻まで進んじゃいそうです。
7話のアジサイのエピソードなんかすでに5巻の内容だよ。
この放送ってもしかして1クールなのか!?なんて思ったりもして。
でもCLAMPの人気度を考えると1クールはちょっと考えにくいし。
DVDの1巻に4巻収録BOXがついてくるってことは2クールくさいし。
※3話×4巻(可能性低い)でなければ3話×8〜9巻だから
2クールやるなら飛ばしたエピソードもやらないと足りないと思う。
と言うか元々1巻3エピソードの計算でやっと2クール分しか無いので。
エンジェルさんの話みたく1巻の半分使ってるエピソードもあるし。
オリジナルでも入れるのかな。シリーズ構成に原作者も並んでるから。
※エグゼクティブ・プロデューサーの場所にも原作者(↑同じ人)が

原作と違うと言えば
(CLAMPの)他の作品と絡む部分がキレイサッパリ無かったことに
大きく絡んでるツバサはもちろん、他の作品に関すると思われる
意味深な(でも意味はさっぱりわからない)セリフもカットされてる。
ちぃの耳みたいな物を使う回で「誰もいない町」の絵本が出るぐらい。
これだけは同じTBSだからってことなのかな。
まぁ、他の作品との絡みはこの作品に必要と思わない(むしろいらん)ので
カットされてるのは問題ない(むしろ大歓迎だ)と思いますが。

せっかく原作を倉庫から持ってきたので各話の対応表を。
ARIAレベルで詳細に書くと時間がかかりすぎるので簡単に。
以降の内容は比較の性格上多少ネタバレしてるのでご注意。

※原作にはエピソード番号・タイトルが存在しません

1話「ヒツゼン」前半が原作1巻(最初)のエピソード。
いきなりモコナが出てくる展開は原作と違います。
原作だとツバサとの最初の絡みで白黒モコナとも初登場なので。
後半の買い物のエピソードは丸ごと追加された部分(だと思う)。
モコナが目立って笑われるのは6話でやった話からの抜き出しです。

2話「キョゲン」原作1巻のエピソード。
お客さんが来るまでは原作と違います(原作では某魔法のステッキが)。
ひまわりちゃんと会話してるシーンも原作と違います。
原作のここのセリフを2巻の百物語(未放送)の冒頭に混ぜて使ってます。
四月一日がお客さんを追いかけるのも原作とは違います。
原作だとあくまで偶然見かけて、ひまわりちゃんもそこにいます
(ひまわりちゃんとの関係性はあまり良くないという意味合いが)
最後の病院の変わるキッカケみたいなシーンも追加された部分。

3話「エンゼル」原作3巻のエピソード。
冒頭の野球してるシーン、原作には百目鬼もいます。
最後の料理を食べてるシーンはアニメで追加された部分。
ひまわりちゃんがお礼を言うのは8話でやる話からの抜き出しです。

4話「ウラナイ」原作2巻のエピソード。
冒頭のお昼ごはんのシーン、原作には百目鬼はいません。
最後の帰り道のシーンはアニメで追加された部分。
ただしセリフはこのエピソードの別シーンから移動しただけ。

5話「シリトリ」前半が原作3巻で後半が6巻のエピソード。
冒頭の弓道部の練習のシーンはアニメで追加された部分。
後半の内容では原作と届ける先が違います。原作ではお店らしき場所。
この二つのエピソードは元が短いのでかなりの改変が入ってます。

6話「タンデキ」原作1巻のエピソード。
途中で待ってる部分は原作だと公園で野球をやってます。
つまりカフェのパソコンが変になるのはアニメオリジナル。
最後に子供の椅子を見るシーンはアニメで追加された部分。

7話「アジサイ」原作5巻のエピソード。
原作冒頭及び中ほどのホワイトデー云々の部分が全てカットされてます。
よーするに原作ではこの前にバレンタイン(座敷童)の話があるのです。

考えてみたらどんな作品か一言も書いてない……ので蛇足な補足を。
この作品って青年誌に載ってるけど実はホラー系の(ほぼ)少女マンガです。
ネムキ(眠れぬ夜の奇妙な話)に載ってそうな不思議系&人間心理系の。
※グロ&スプラッター系ホラー少女マンガというジャンルもある
そーゆー作品だと思って見れば作品の本質を見極めやすいかと。
いわゆる青年誌のマンガをイメージしてるとアレって思うだろうし。

なぜそんなのが青年誌に載ってるの?って疑問にはお答えできません(爆)。
むしろこっちが聞きたいぐらいだし。実際雑誌では恐ろしく浮いてるし。
何でもありでコアに突っ走るアフタヌーンならまだ理解できるんだけど。


「桜蘭高校ホスト部 1〜7話」
4月から日本テレビ系(5局)で火曜日の深夜に放送中の新番組。
原作は少女誌(LaLa)のマンガで読んだことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/26から
良家の子女の集う桜蘭学院。生徒はみな金に不自由せず暇を持て余していた。
そんな暇な生徒たちに優雅な一時を提供するためにホスト部は生まれたのだ。
と言うか自分たちも暇だから趣味と実益を兼ねて暇つぶしを始めたのだった。
そんなホスト部のある第三音楽室にひょんなことで迷いこんだ藤岡ハルヒ。
見た目さえない少年のハルヒはうっかり高価な壷を割ってしまったから大変。
(この学院では希な)奨学特待生だったハルヒの家は庶民で弁償する金もなく、
仕方ないのでホスト部の下働きとしてこき使われることになるのだった。
で実はこのハルヒは女の子で、コギレイにすると結構可愛いかったりして、
借金返済の近道とそそのかされて、性別を隠してホストをすることになる。

見始めてまず思ったこと。ウテナかよ!(笑)
おそらく全国100万人が同じツッコミを入れたね。間違いない!
そもそもシリーズ構成(榎戸洋司さん)がウテナと同じ人だし。
背景の色の塗りかたなんかウテナそっくりだし(美術監督は違う)。
電球が点灯していくとこもウテナ(むしろ忘却の旋律かも)だし。
※忘却の旋律の表現スタイルはウテナの影響を色濃く受けてる
ポップな表現はウテナというよりはフルバに近い気もするけど。

こんなポップな表現スタイルの少女モノのアニメは凄く久しぶり。
ポップ表現は少女モノの専売特許みたいな時代もあったのに。
(きんぎょ、こどちゃ、ウテナ、カレカノ、フルバ、超GALSなど)
この手の表現スタイルは大好きだから画面を見てるだけでも楽しいよ。
画面を見たいがために最後まで見続けそうな予感がします(笑)。
D.C.(1期)を見続けた理由も少女モノゆずりのポップ表現だったので。

表現の話はとりあえず置いといて内容のこと。
金持ち学校というのは少女マンガではナゼか定番だったりします。
金持ちの御曹司&お嬢様の暇つぶしって設定も「有閑倶楽部」という
超有名な作品が過去(ってまだ超不定期連載中だけど)に有ったし。
男装して男の中に紛れるのも「花ざかりの君たちへ」が有ったし。
(男装して問題ない体型以外はそんなに似ていませんが)
ホストな面々もれんげの解説通りお約束なキャラが取り揃えてあるし。
いかにも中学高校ぐらいの女の子たちのツボを直撃しそうな作品すね。
いわゆるモエ〜〜ってやつですよ(爆)。

金持ちと庶民の感覚のギャップを面白おかしく描いてて
庶民コーヒー(インスタントコーヒー)のとこの嫌みったらしい言い回しとか。
ハルヒのごちそう=大トロって発言で寿司屋に特上寿司を注文したりとか。
次から次へと笑わされまくりで腹痛くなったよ。
ハルヒのやる気のなさそうなツッコミが視聴者を代弁してるとも言えるけど
「ああ、もう好きにして」って感じの呆れっぷりがとても伝わってきます。

ハルヒが女の子なのは(原作を読んだことないのに)なぜか知ってたので、
初登場の地味で冴えない(どころじゃない)少年の格好にちょっと唖然。
声もそのまんま少年で通用しそうな感じだったし。
あれじゃさすがに女の子だとわからんよ。というか信じられないよ。
坂本真綾さんは名前はよく知ってた(歌のほうが有名だし)んだけど、
声優としての印象がほとんどなくて、こーゆー声かとか思いつつ見てた。

キャラといえばホスト部のキング(通称は殿)の環。
NO.1ホストであり、イッちゃってる度もダントツNO.1っすね。
見た目は美形だし営業中はカッコイイのに素だとちょっとおバカさんで。
ラブコメ担当とか自称してたけど、お笑い担当の間違いじゃないのかと(爆)。
ハルヒにウザイとか言われるのもいたしかたあるまい。
にしてもWOLF'S RAINの主人公の声(宮野真守さん)でこんなおバカな役を……

インパクトで言えば宝積寺れんげ!
初っ端から「うきどきメモリアル」って……
この手のお約束作品はわかってても誰もツッコミを入れないもんだけど
あえて視聴者側のキャラを登場させツッコミと解説とキャラのてこ入れを(笑)。
4話で好き勝手にやって怒られて退場してフランスに帰った。
と思ったら5話では強力モーターつきの舞台装置で登場するし(爆)。

6話でも強力モーターつきの舞台装置(以下略)
7話の巨大な室内プールでも強力モーター(以下略)
まさかこれから毎回アレで出てくるんじゃあるまいな?(笑)
7話では水着でおなかに変な模様をつけて(コスプレして)出現するし。
どっかで見た模様だなとか思ったら久遠(ラーゼフォン)かよ!
※コスプレれんげのバックに本物と書いてある久遠の絵が
BONESの自社版権だからできるミラクルな手法っすね。

そんな感じで
1から10までハイテンションに飛ばしてるようにも思えるけど
2話の春日崎と珠洲島の本心を伝え合うシーンみたいに
ここぞという瞬間ではゆっくりしたテンポで表情を見せたりもする。
飛ばすところと立ち止まるところの緩急のバランスは芸術的なほどで。
セリフで畳みかける部分も含めてセンスの良さが光ってるね。
アニメ作品としてのクオリティは半端じゃなく高いと思われます。

どーでもいい話だけどこの作品のヒロインもハルヒだったり。
今シーズンはハルヒ祭りってことですね?<意味わからないから


「吉永さん家のガーゴイル 1〜6話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送中の新番組。
7月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファミ通文庫)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/28から
現代の日本のどこかの(ような)御色町(→ごしきちょう)には
吉永さんという父と母と兄と妹の一見するとごく普通の一家がいた。
男の子のように元気で強暴な妹や、華奢で物静かな姉のような兄とか、
子供がいるのが信じられない母なんか、喋る石像に比べたらずっと普通で。
商店街の福引で当てた、と言うか強引に押しつけられた喋る石像が来てから
吉永さんちはご近所どころか御色町中で評判だった。もちろん悪い意味で
それと言うのもこの石っころは見たことがない人物(例えば郵便屋さん)が
門の前を通る度にビームで黒コゲにするからだった。
石像のせいで(傍から見れば)面白おかしい日常に模様替えした吉永さんち。
しかしこの石像のおかげでさらならトラブルに巻きこまれるのであった。

これ作ってるのハピレスのスタッフだね。
今回は監督から構成&脚本、キャラデザ&総作監まで全く同じだよ。
※トライネットなんで当然プロデューサーも同じ大宮三郎さん
ハピレスもそうだったけど、今回もとっても楽しいコメディ路線で、
だけどそれだけじゃない、とってもハートフルで時には涙が出るほどで。
ハルヒみたいなインパクト勝負ではなく、脚本も映像も丁寧で良い仕事してる
小粒でもピリリと辛い作品と言うか、見てて満足感がある作品すね。
「ぺとぺとさん」と同様に夕方のアニメよりファミリー向きかもしれない。

この作品の最も特徴的な部分はガーゴイルという犬の石像です。
錬金術によって生み出された、喋って飛んで目から光線を出す石像。
吉永さんちに貰われてきて(正確に表現すると押しつけられて)から
門扉の上に鎮座して勝手に門番を自称し通行人を問いただすのでした。
いきなり石像に話しかければ初体験の人間ならふつー驚くわけで。
それを挙動不審と判断して光線で真っ黒コゲに……

よーするに錬金術によって生み出された(自動石像の)ガーゴイルは
社会常識を良くわかってないのでいろいろ問題を引き起こすわけです。
それだけでも十分過ぎるぐらい物語は面白おかしくなるけど……
なんとガーゴイルの声が若本規夫さんだよ。ロイエンタール元帥だよ!
あの渋い声で喋るんだよ!音速丸と違って言い回しまで渋いんだよ!
我の矜持はとか言ってるし(笑)。これだけで面白さ300%増しっすよ。
そしてガーゴイルが問題を起こす度に蹴りを入れる双葉が斎藤千和さん。
今現在チビッコをやらせたらこの人の右に出る人はいないって感じの。
こんな小技を積み重ねて面白く見せる手法だと抜群の演技力を実感するよ。

特徴の二つ目は多彩かつ多数のキャラクター。
ガーゴイルを生み出した(年齢不肖の)天才錬金術師が出てくるのです。
そしてその天才と対決して自らの才を証明しようとする錬金術師たちも。
対決するということは当然ガーゴイルと戦う何かも用意するのです。
それは別の自動石像だったり、ロボットだったり、動く植物だったり。
さらに双葉の家族や友達や御色町商店街の人たちや怪盗や刑事など。
1話中に名前つきで出てくるキャラの数としては前代未聞という話が。
もちろんただ居るだけではなく、ちゃんと存在感のあるキャラが多数。

役付キャラが多いと一人一人の存在感が薄まるのでは?と思うでしょう。
そのへんはちゃんと考えてシリーズ&エピソード構成がされてのです。
1〜6話までは2話で1エピソードの構成になってて(つまり3エピソード)
それぞれのエピソード毎に重点的に描きたいキャラを絞りこんである。
その回の重点キャラ以外はレギュラーキャラですら脇に回してる。
脇に回しても必ず少しは顔は見せることで存在感は維持させてる。
いわゆるハーレム美少女作品の当番回方式を応用した手法っすね。

特徴の三つ目はハートフルなところ。
これ一見すると勢いで見せるコメディ作品です。
しかし実はこの作品の本質はむしろハートフルな部分だったり。
それぞれのエピソードのクライマックスには結構感動的なシーンが
特に3つ目のハナ子のエピソードのラストのあたりは涙ボロボロで(汗)。
地球の平和を守りたくなる珍妙なヘルメットをかぶる絵面で号泣ですよ。
他のエピソードはともかく3つ目(5〜6話)は是非見て欲しいなと。
これ見て放送を最後まで付き合ってみたくなりました。
しかし今期は完璧にキャパオーバー……


「ひまわりっ! 1〜4話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送中の新番組。
※セルDVDのリリースは7/26から(レンタルは9/21から)
いちおー現代らしい日本の山奥の隠れ里みたいな霞高原町。
そこには忍者を養成する学校があり町の人間は全てそこの卒業生だった。
その学校に忍者に憧れる一人の少女ひまわりが大きな凧に乗ってやって来た。
そして時を同じくして詐欺にあい借金を抱えた男性教師もやって来る。
ひまわりは意気込みとは裏腹に実力はまだまだで忍術の凧が墜落してしまう。
そこを偶然通りかかった(と言うにはお約束過ぎるけど)男性教師に助けられ、
ひまわりは(勝手に)彼を主人に決め一人前の忍者になると誓うのでした。
しかし彼、万里小路ハヤトはこの学校の正体を知っていきなり帰ろうとする。
ひまわりは一緒に頑張りましょう!と彼を引きとめるべく頑張るのです。

前作が超弩級の地雷(下級生2)だった監督(仮名・森の妖精さん)と
コメディの達人のシリーズ構成(池田眞美子さん)の組み合わせという
蓋を開けてみないと全く結果が想像できない作品だったのですが……
とても変な内容の作品(笑)という以外はふつーに楽しめるみたいです。
やっぱ問題は(監督が書いてた)わけのわからんシナリオだったんだね。
今後も自分で脚本を書こうなどと考えないで頂けるとありがたい(爆)。

この作品はいわゆる美少女モノなので女キャラを中心に物語が動きます。
そして池田眞美子さんが女キャラを書くとなぜかいつも少女モノ風味に(笑)。
この作品でも脚本を書いてる1・2話がどことなくそれっぽいテイストに。
1話なんか夢に向かって第一歩を踏み出したヒロインって感じだし。
ひまわりの声&演技がナチュラルな感じなのも印象を強くしてる感じ。
こんな見た目と変な設定なのにそう感じるんだから不思議ですらあるよ。
なんとなく作りかた間違えてる気もするけど、面白くなってるからいいや。

そいえば、これキャラデザイン原案がokamaさんだ。
今までもデザインワークスをやってた作品はいくつか有ったけど
キャラデザイン(原案)までやったのはこの作品が初めてっすね。
okamaさんの絵は結構好きだったのでちょっと嬉しかったよ。
(ストーリーは快楽天で描き始めたころ以外は微妙だけど……)
にしてもすっかりアニメ業界の人に。今もマンガは描いてるけど。


「うたわれるもの 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送中の新番組。
6月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作はSLG風アドベンチャー(18禁)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/23から
大昔の日本(邪馬台国ぐらいの頃)に似た世界。
人に似た獣人(獣の耳とか尻尾がある程度)が人のように暮らしてる世界。
エルルゥは村外れで大怪我をして倒れてる面をつけた青年を助けた。
この青年は以前の記憶を失ってて、仮面も外すこともできなかった
彼はエルルゥの看病で順調に回復し、礼にと村のために尽力するのだった。
そんなある日、村をまとめてたエルルゥの祖母が藩主の兵士に殺されてしまう。
藩主の日頃の重税に苦しめられてた村人の怒りはついに爆発し戦いは始まった。
エルルゥの祖母にハクオロという名を貰った彼は、熱気に突き動かされるように
生きるための戦いの中心に身を投じていくのだった。

なんとも純朴な雰囲気というのが第一印象。
IZUMOみたいに見た目が腐ってはいないけど地味な印象は否めないかな。
蟲師ぐらい空間描写に気合が入ってれば印象も変わったんだろうけど。
(そうそう作れないレベルだから蟲師が凄いと言われるわけで)
そしてストーリー展開がえらく淡々としてて地味な印象を補強してる。
4話まで見ればストーリーの方向性がなんとなく見えてくるけど、
逆に言うと4話まで見ないと何がやりたいのかほとんど分からないし。
エロゲーからアニメ化されるぐらいだからファンも結構いるだろうし、
最後まで見れば感動的かもしれないけど、とりあえず現状は微妙としか。
(TV版AIRだって最初の4話だけ見たらかなり微妙だしね)

あとストーリー展開が強引(不自然)に見える部分が目立つのです。
暴れる森のヌシをハクオロが倒そうと提案して皆が簡単に納得するとか。
今まで暴れなかったヌシが暴れる理由が祠を壊したからじゃないのなら
トゥスクルがそれをみんなに説明して倒すことを納得させないとダメだよ。
(原作ゲームにはあってアニメでは端折られてるのかもね)
ヌシを倒した後にアルルゥがヌシの子供を拾ってくるとこも説明足りないし。
村人が蜂起する時になぜかハクオロをリーダーにしてしまうし。
トゥスクルはあくまでエルルゥとアルルゥを頼むと言ってるだけて、
そこまでの展開で村の中心人物にはなってないのに唐突過ぎだろと。
原作ファンの人はこんなんでいいの?それとも原作からこーなのか?


「エア・ギア 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で火曜日の深夜に放送中の新番組。
8月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(マガジン)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/19から
インラインスケートにモーターを組み込みこんだエアトレック。
それを駆り速さと強さの頂点を目指して競うチームが存在する世界。
チームで競うといってもわりと何でもありで暴走族みたいな感じの。
主人公のイッキはふとしたきっかけでエアトレックの世界に魅せられて、
いきなり自分のチームを作り、上を目指して走り始めた。

見てまず思ったこと。
オープニング映像から作りなおせ!
舛成さん(R.O.D、かみちゅ)もどきのクレジット背景埋め込みはまぁいい。
しかし動画のコマ抜きすぎ(ほぼ3コマ撮り)で躍動感が全く伝わらないし。
階段のところのブッチャなんか絵が飛んでてなんじゃーこりぁ!だし。
(コマ抜きすぎで移動距離が大きすぎなので動画に見えない)
映像センスがどうとか高いレベルの話(トホホ)はとりあえず置いといて、
せめてオープニング映像ぐらいはちゃんと動いて見えるように作ろうよ。

一般的に本編より手間がかかってる(作品の顔だし)オープニングがそれだし
本編に関してもある程度予想はついてたけど、やっぱりヒドイもんで……
アクションがウリの作品で予算をケチりすぎたろ?って感想しか浮かばない。
そもそも定番の枚数節約テクを使っちゃうとスピード感は損なわれるわけで。
まともに動かせる人員(予算)を用意して初めてこの作品は成り立つのでは?
キャラ絵だけキレイに描こうと頑張っててもコレじゃね。
原作ファンが「BLACK CAT」や「灼眼のシャナ」とかと見比べたら泣けるよ。
天上天下はこれと比較にならないぐらいちゃんと動いてたのに。


「.hack//Roots 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/28から
.hack(ゲーム・SIGN・腕伝)よりも未来の時代。
オリジナルのThe Worldは既になく新たな「R.2」として生まれ変わってた。
と言う舞台設定はアニメを4話まで見てもサッパリわかりませんが(爆)。
「R.2」はオリジナルよりも世界が広がり行動の自由度も増したのだった。
しかしその結果PKが横行したりギルド(グループ)同士の抗争が起きたりと、
初心者は入りにくく、常連プレーヤーにも遊びにくい世界になっていた。
主人公のハセヲもプレイ初日からPKの洗礼を浴びてやる気を無くしかけてた。
そんなハセヲを蘇生し自分のギルドに来ないかとオーファンは誘うのだった。

とりあえず絵かキレイだね。特に背景が。
SIGNや腕伝と比べるとずいぶん見映えが良くなった感じです。
そして音楽(ALI PROJECT)も印象的。
主題歌もFiction Junction YUUKA(梶浦節)とアリプロでいい感です。
以上で感想は終わります(おいおいおい)。

それは冗談だけど、感想を終わりにしたいのはわりと本気。
なにしろ面白いとかつまらないとか以前にストーリー展開が遅すぎ。
4話まで進んだことが信じられないぐらいに内容が無いんですが。
アクションが凄いとか、セリフ回しが凄いとか、そんなのも無いし。
見ててひたすら「だるい」です。
この前見た腕伝はこれよりずっと楽しめたよ……


幸せの達人 (06/5/16) 次へ 前へ
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今週も時間が押しまくりなのでいきなり感想を。
てゆーか書きすぎたので……

「ARIA The NATURAL 1〜7話」
4月からテレビ東京系(3局)で日曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは7/29から)
ARIAのセカンドシーズンです。今回も四季構成みたいなのでまさに第2期。
ちなみに6話までが春のエピソードで7話から夏のエピソードみたいです。
と言うことはつまり今期は2クールやると言うことです!びっくりだよ。
アニメ化されただけで驚きだったのに、第2期まで作られることになって、
それが2クールだなんて、奇跡の大盤振る舞いです。<恥ずかしいセリフ禁止!

やらしい話をしてしまうと、1期のDVDが予想以上にスマッシュヒットしてるし、
原作のストックはまだ大量にあるし、売れるネタは逃さん!ということですな。
1巻の発売前のAmazonのランキングを見ててそれなりに行くとは思ったけど
強力タイトルが目白押しの月末であそこまで上位に入ってたのには驚いたよ。
参考までに月末頃のオリコン週間ランキングでのテレビアニメの売上順位を。
Fate→BLEACH→なのはA's→蟲師→ARIA→シャナ→舞-乙HiME→ぱにぽに
→ハチクロ→かみちゅ→エウレカセブン→BLOOD+→SHUFFLE→苺ましまろ
※月末は激戦なので月(巻)によって順位が多少違います
こんだけ上位に入るならさぞかし景気の良い予約発注の数字が出ただろうし、
その数字を根拠にして放送中に第2期製作が決まっても不思議はなかったすね。
ちなみに視聴率はとっても低かったそうで……

第2期のテーマは出会い……ってナニ?とか思ってました。
この作品って出会いと別れみたいな内容を描いた作品じゃないし。
暁さんやウッディさんやアルくんとは(初登場から)知り合い状態だし。
いったい誰と(何と)の出会いって意味なのかなと。
そして1話が放送される。カーニバルの日にカサノヴァに出会う展開で。
そうか!今期はこの街での素敵との出会いを描くんだ!と理解しました。
1期とどこが違うんだよ、というツッコミは無しの方向で(笑)。

原作をちゃんと読んだことがある人には説明するまでもない話だけど
ARIAには不思議なことに遭遇するエピソードが何本も有ったりします。
1期はそのへんがカットされててオリジナルの時間を超える話だけだったすね。
今期は1話からやったぐらいだし不思議系の話も存分に入れてもらえそうだ。
前にちらっと書いたけど7話の「猫の王国」は特に好きなエピソードなのです。
そして不思議系の話には大きいネコさんが毎回のように出てきたりします。
D.C.(アニメ1期)のサイドエピソードの不思議さんでこれを思い出したよ。
※時期的にはARIAの方がはるかに古いはず

素敵なことをただ待ってるのではなく自分の足で見つけるという側面も。
そんな方向性の作品なので散歩するというエピソードも何本もあります。
2話の街で宝探しをする話や、5話の島へ遊びに行く話がまさにそうだし。
特に宝探しで街を探検する回が特徴的だけど、楽しいことや素敵なことは
どこか別の特別な場所に存在するのではなく、実は身近にあるみたいな。
感覚を研ぎ澄まして見なれた風景をよく見れば素敵はすぐそばにみたいな。

この作品の主人公は灯里とその友達の藍華とアリスだけど
実は影の主役……と言うかむしろ真の主役がいる(有る)のでした。
それはこのネオ・ベネツィアという街。つまり作品の舞台になってる空間。
灯里たちはこの街をお客さん(視聴者・読者)に案内するまさに水先案内人。
灯里の素敵フィルターによって些細な素敵が大きく増幅されるみたいな(笑)。
実際にこんな感じのガイドさんがいたら旅がとっても楽しくなりそうだね。

そして第2期はその主役とも言える街をじっくり見せてます
1期はたったの13話で主要キャラと作品世界を描く必要が有ったので
わりと端折られ気味だったけど今回はゆっくりじっくり見せてくれてます。
※原作では毎回ここぞという瞬間に大ゴマで空間を見せる手法を使ってる
背景美術が全ての回でとても力が入ってるので空間がとても魅力的すね。
(1期は予算配分の関係か回によってずいぶん差が有ったような)
空間描写に予算を割きすぎたのかキャラが止まってる部分も目立つけど。
この作品は動かすより空間を見せることが重要だから正しい選択だと思う。

では恒例の原作との詳細な比較を。
もちろん細かい違いはいちいち書いてません。大量に違うので。
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!

1話。カーニバルのベースエピソードはARIA2巻の「謝肉祭」
大筋の展開は原作に沿ってるけどディティールはかなり違います。
そもそもこの回はアニメオリジナルキャラのアイちゃんがいるし。
それぞれのシーンで説明する人と聞く人も原作とはかなり違います。
セリフを喋る人が原作と違うのはここに限らず大量にありますが。
原作では時期的にアリス&アテナさんと晃さんも出てきません。
暁さん&ウッディさん&アルくんも出てきません。なにげに全員集合だ。
ガチャペン&ポニ男ってセリフはAQUA2巻の「花火」からの切り抜きすね。
カサノヴァを追いかけて一緒に歩く部分は原作とほぼ同じ内容です。
(原作だとアイちゃんがいないのでここは灯里だけですが)
こーゆー内容は映像にすると凄くインパクトがあるっすね。

2話。街の宝探しのベースエピソードはARIA3巻の「街の宝物」
サンマルコ広場のエピソードはARIA5巻の「影追い」から。
このエピソードは「街の宝物」に「影追い」を混ぜてあるのです。
(2話と3話のエピソード織り込みは今期は藤咲あゆなさんがやってます)
原作と違う部分としてはまず最初の宝箱を発見するシチュエーションが。
原作だとゴンドラの修理で代わりに借りた年代モノのゴンドラの中にある。
1つ目の宝箱の位置は原作と同じで2つ目の位置は原作とは微妙に違います。
実は原作では2つ目の宝箱のとこでレストラン(?)に寄り道をするのです。
アニメではそこの展開をアレンジしてサンマルコ広場の宝箱にしてある。
あと目立つ違いは最後に下る小道の入り口と小道そのもの。
原作では目立たない細い道でアニメみたいに秘密の通路っぽくはないので。
原作とは解釈が違うけどアニメのほうが秘密の宝物みたいな感じだね。

3話。流星雨のベースエピソードはARIA5巻の「流星群の夜」
お鍋&重力の話のエピソードはARIA2巻の「星の謳声」から。
1期では通行人に毛が生えた扱いだったアルくんがめいっぱい目立つ回が!
アルくんのファンも草葉の影で喜んでいることでしょう。<勝手に殺すな
実は原作の「星の謳声」はアルくんの初登場のエピソードだったりもする。
このエピソードはアルくんの案内で地下の構造物を見にいく内容なので
お鍋を食べてる以外のメインの案内の部分はアニメではカットされてます。
鍋を食べてるお店も原作だと地下の構造物の一角にあったりして。
ここでこの話を使っちゃったので地下を見にいくのはやらないってことか。
流星群を見てるところで地下の構造物の絵が少しづつ挿入されてるし。
※光る玉にもちゃんと意味があるので興味が有ったら原作を参照
マンホームに古くから伝わる高等古典」もアニメで追加された部分(笑)。
アルくんの見た目とは裏腹のびみょーなオヤジくささを演出してます。

4話。郵便配達のベースエピソードはARIA5巻の「郵便屋さん」
この回は後半の昼食から空くん&結婚式までがアニメで追加された部分です。
その後の(原作では描写されない)配達してる部分もアニメで追加された部分。
郵便配達の目線で街を見ていくだけの内容(この作品ではわりとある)を
どうしても伝えたい想いを郵便で伝えるという方向で膨らませたようで。
郵便屋さんの仕事を印象付けるという意味でいい感じにアレンジしたなと。
原作を知らないと(知ってても)追加された部分こそメインに見えるぐらいだし。
最後の言葉の部分が追加されたエピソードによってより説得力か出てるし。

5話。この回は1期でもやってたエピソード2本立て。
1つ目の狐の嫁入りのエピソードはARIA1巻の「お天気雨」
原作の通常の長さをアニメの半分の長さでやってるのでほぼそのまんま。
全編が絵になる光景なのも狐の嫁入りに出会う不思議体験もそのまんま。
詳細に見比べてみたけどセリフやカット構成が微妙に違うぐらいだね。
(原作だと季節が秋だけど内容にはほとんど影響がないから)
このエピソードもとても好きな話の一つなので映像化されて凄く嬉しいよ。

2つ目の廃線の冒険のエピソードはARIA3巻の「満開の森の桜の下」
森に入ってお弁当を食べるあたりから花の道までが追加された部分。
原作だと駅の廃墟のところで「ここが出発地点」って言うのです。
廃線の線路に花が咲いてるのや花の話もアニメで追加された部分です。
うち捨てられてからの時間を実感されるアレンジになってるのでした。
最後の車両と桜が光り輝くシチュエーションは原作そのままだけど
アリシアさんの話に続いてこの映像が有ると凄くインパクトが有るね。
原作を読んでて映像化したら映えるだろうなと思ったけどこれほどとは。

6話。アリスにお呼ばれするのベースエピソードはARIA7巻の「鏡」
この回は原作そのままの構成で間と余韻を大幅増量した内容になってる。
追加されたシーンは冒頭の二人を誘う部分と、庭の部分しかなかったり。
原作にあるシーンではセリフもほとんど原作通りで追加されてないし。
その代わりに例えば食堂で料理をバイキング風に並べてる部分のように
ディティール描写を大量に追加して空間の存在感を増す方向になってます。
ここまで原作の構成そのままでよく1話になったなと逆に感心してしまう。
蛇足だけど微妙な違いとしてお風呂のシーンは原作ではタオルを巻いてたり。
アニメではタオルを巻いてないけどお湯につかってるので見えません(笑)。
そもそもタオルを巻いてお風呂に入るのはマナー違反ですね。
(原作は雑誌の読者層の関係でそうなってるのかもね)

6話って1期3話の笑顔を練習してるシーンの応用編に見えます。
アニメで見てると自然に積み重ねたエピソードのようですが……
笑顔を練習してるシーンは実はアニメで追加された部分だったり。
まるでこうなると見越して仕込んだような見事な補完になってるよ。

7話。猫の王国のベースエピソードはAQUA1巻の「猫の王国」
冒頭の3人で練習してる部分は実はアニメで追加された部分だったり。
原作だとアリシアさんとの会話の部分から始まってるのでした。
(この会話のシーンは原作だと探検をする日の朝です)
原作だといきなりどこかに出かけるアリア社長を追っかける導入なので、
練習中に偶然アリア社長が謎の路地に入るのを目撃する前振りがあるのは
わりと唐突な原作の導入部分より説得力があるアレンジになってるなと。
不思議な路地に入るのも同じ場所をぐるぐる回るのも原作そのまんまです。
あの風車がまわってる不思議な光景も原作のそのんまんまっすね。
※このへんはうる星(アニメ)の影響を色濃く受けてると思われる
漕ぎ手が灯里に代わるのと(聞こえない)声に誘われるのは追加された部分。
原作よりも迷宮に閉じ込められた印象がより強烈になってるのです。
この路地がいつもは入れないって設定もアニメで追加された部分すね。
アニメだと冒険の翌日には通路が閉まってるけど原作だと開いてるし。

さて次は夏のエピソードです。
1期にやらなかった夜光鈴の話をついにやるかと思うと凄く楽しみです。


「涼宮ハルヒの憂鬱 1〜5話」
4月から一部の民放(11局)で深夜に放送中の新番組。
原作はライトノベル(スニーカー)で読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは6/23から(レンタルは6/30から)
クラスの自己紹介で悪い冗談としか思えないことを口走った涼宮ハルヒ。
黙ってれば美人な彼女のその発言が冗談でなかったことをすぐに思い知る。
隣の席だからとうっかり話しかけ会話が成立してしまったのが運の尽き。
宇宙人でも未来人でも超能力者でもないごく普通の高校生であるオレは
奇人変人大集合の涼宮ハルヒと愉快な仲間たちに半ば強制的に加えられ
退屈とは無縁の好意的に解釈すれば刺激的な毎日を送ることになるのである。
と言うか出来ることならうっかり話しかけた過去のオレにやめろと言いたい。

なんかいきなり「朝比奈ミクルの冒険」なる謎映像で始まる。
黒い外枠付きだし、色が変だし、
カメラワークとはお世辞にも言えない素人まるだしの画面構成だし、
登場人物は大根役者だらけだし、ストーリーもメチャクチャだし、
文化祭とかで上映されるしょーもない自主制作映画のような……

つーかこの映像はまさにハルヒが作った自主制作映画だったりして。
バトルシーンで無駄にズームインするとこなんか実にそれっぽいね(笑)。
カメラを持った初心者はいろんなカメラワークをついやりたくなるから。
(あそこはやるならカットして片目アップだと思う)
どーせなら顔を下から見上げる(アオリ)とか上から見下ろす(俯瞰)とか
なんの脈絡も必然性もなく使っていればさらに完璧だったすね(何が)。
もちろんキョンの淡々としてでも鋭いツッコミ入りで。

自主制作のしょーもない作品を実際に見たことあるならわかるだろうけど
はっきり言って素では全くもって視聴に耐えません。放送もできません。
しかしこの映像はなぜかそこそこ見れてしまいます。楽しめるのです。
理由は簡単でナレーションのようなキョンのツッコミがついてるから。
最初これ自主制作映画についてる音声トラックなんだと思ってたよ。
それだと中の人(出演者)に比べて上手すぎだし。ツッコミ鋭すぎだし。
もしこの映像にこのセリフをつけられるなら監督は凄いセンスの持ち主だし。
と言うわけでよーするに試写会を見てるキョンの心の中の言葉なのでした。
黒枠&変な色も試写会だからってことのようで。

2話目からちゃんと本編が始まる。
序盤の展開は上の説明通りだけど、最近のノベル原作アニメの常套手段である
全編をト書きともモノローグともセリフとも言える言葉で畳み掛ける手法で、
言葉そのものの面白さで魅せるテキストエンターテイメントとでも言うか、
文字のみで構成されるノベルが原作なのを実感しやすい作品になってます。
ぶっちゃけると気の抜けた映像でも今と面白さは大差ないと思われる……
(1話以外は映像作品である必要すらあまり感じなかったり)
京都アニメお馴染みの凄い気合の入った映像でこんなこと思うのも何だけど。

もう一つの特徴的な部分が変人と称されるハルヒのキャラクター。
発言や行動が常軌を逸してるのは実際に見てもらえばまさに一目瞭然です。
でもハルヒの全ての行動の規範は「現実がツマラナイから面白くしたい」で、
それ自体は思春期にありがちな閉塞感と枠組を破壊したい衝動みたいなもの。
誰にでもある感覚をハルヒは極端な行動に移してるだけ。かもしれない。

この作品はあくまでもハルヒの行動が極端なだけの日常的な物語。
だと思っていたのに、いきなり長門有希の「私は宇宙人」発言が……
さらには未来人やら謎の転校生(超能力者)なんかも登場して。
それらがハルヒの周囲に集まったのには極めて深い理由があるのだとか。
この世界はハルヒの意志によって作られてて、つまり神みたいなもので、
ハルヒの機嫌を損ねたら世界がリセットされてしまうかもしれない、とか。
もはやどこからつっこめばイイですか?みたいな様相を呈してきます。
いったいこの作品はどこに向かって進んでいくのでしょう?

エキセントリックな内容に相応しく構成も実にエキセントリック。
1話から自主制作映画の試写会とか時間軸を全く無視してるし。
2〜3話と物語を進めて長門有希の「私は宇宙人」発言で終わった次の回には
前ふりを無視してなぜか野球をやってるし。しかも突然一人増えてるし。
で5話でやっと3話の続きの内容が……
次回予告でハルヒが(実際と違う)第XX話と言ってキョンに訂正されるけど
実はハルヒの言う番号こそが時間軸で並べた本来の話数かもしれないね。
※DVDでは放送と収録順が違うとか

こんな感じ(リアル話数→ハルヒ話数)
2話→1話「涼宮ハルヒの憂鬱I」
3話→2話「涼宮ハルヒの憂鬱II」
4話→7話「涼宮ハルヒの退屈」
5話→3話「涼宮ハルヒの憂鬱III」
6話→9話「孤島症候群(前編)」
7話→8話「ミステリックサイン」

そーいやこれのED曲がずっとAmazonランキングの1位にはりついてたよ。
そんなに印象的な曲だったっけ?というかすぐには思い出せなかったり(爆)。
キャラが踊る映像にインパクト有りすぎで曲は耳を右から左に抜けてます。
あのアイドルとかのいかにも振付けしました的なわざとらしい動きの踊り。
しゃがむ以降の一連の動きってそれっぽい振付けする人いなかったっけ?
ラッキィ池田とか(テキトーに言ってるだけなのでねんのため)。
そんな踊りを絵で描いて完璧に再現するズレまくった気合の入れ方に唖然(笑)。
これのコンテ・演出と1話(朝比奈ミクルの冒険)のコンテ・演出って同じ人だよ。

最後にお約束のツッコミを。
超監督 涼宮ハルヒ」って誰よ!(笑)
「シリーズ構成 涼宮ハルヒと愉快な仲間たち」って(以下略)
※スタッフクレジットにそう書いてある


「スクールランブル 二学期 2〜7話」
4月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送中の新番組。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から

タイトル見れば一目瞭然だと思いますがスクランの2期目です。
1期の続きも見てないのに2期目かよ!って感じですが……
たぶん毎回読みきりだろうから回が飛んでも大丈夫だろうと。
毎回読みきりなら最初の1話を録画ミスしても問題ないだろうと。
そう思って見はじめたらなんだかストーリーが繋がってた(汗)
2話と3話なんか完全に続きだし、他の回もゆるやかに繋がってるし。
それに1期は小ネタの3本立てだったのに今回はほぼ1本のストーリーだよ。
体裁は1期と同じ3本立てだけど、実態は1本の話にCMが2回入ってるだけ。

違うのは体裁だけではなかったり。
2〜3話のサバイバルゲームの真に迫った(なんちゃって)シリアス展開とか。
どっかで見たようなパロディ展開になったり。リアクションが過剰だったり。
なんかずいぶんネタアニメっぽくなってしまったような……
確かに1期もポップでハイテンションでバカバカしい内容が目立ったけど
キャラ描写はわりと生身っぽさを感じるバランス感覚も有ったわけで。
それと比べると今期は今一つキャラの奥行きを感じなくなったというか。
(1期と違って脚本が女性である利点がほとんど感じられない)
役付きのキャラが多くなりすぎてるのもそう感じる理由の一つかもね。
ここは原作との兼ね合いもあるのでアニメ化だけの問題ではないけど。

実は違和感があったので確認のために1期(の最初)を見返したのです。
そしたら前述の通り表現スタイルが全然変わっててビックリしたよ。
監督が違うのは知ってたけどてっきり同じ路線で行くと思ってたから。
と言うか監督以外(脚本とか)のスタッフはほぼ同じでここまで変わるとは。
表現スタイルは1期と違うけどこれはこれで面白いとは思います。
でも売れたから続編なわけで、売れたスタイルから変えるのは危険では?
ぶっちゃけてしまうと……見比べた1期の続きが見たくなった(爆)。

1期との違いばかりじゃなんなんで2期の中身についても。
2〜3話の学園祭のクラスの出し物を決めるサバイバルゲームが面白かったね。
あくまでゲームなのに、みょーに気合の入ったシリアステイストだし。
撃たれても痛いぐらいで死んだりはしないのに、まるで死んだみたいな絵で。
演劇派と喫茶店派に別れてしまった恋人同士の戦いも強烈だし。
「次に会ったら迷わず撃つから」だし。「ごめんなさい」とホントに撃つし。
「私どうしてもメイド服が着たかったの」ってセリフだけなら笑い話だけど
画面で展開してるのは自分で撃ち殺した彼の前にしゃがみ込む彼女の姿だし。
そんな彼女に銃弾を浴びせ去っていく女が吐き捨てるように言うのです。
「だからくじで決めようって言ったのに!なんでこんなことになるの」と。
銃弾を浴びた彼女は自分で撃ち殺した彼の上に被さるように倒れてる。
それは戦争が引き裂いた恋人の悲哀のような。※これはゲームです
こんなノリが最後の一人になるまで延々と続くのでした。

他の回はともかく
2〜3話の真に迫ったなんちゃってシリアスモードは一見の価値があると思う。


「彩雲国物語 1〜4話」
4月からBS-2(のみ)で土曜日の朝に放送中の新番組。
原作はライトノベル(ビーンズ)で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/4から
昔の中国と似たような世界。王がいて貴族がいて平民がいた時代。
家柄は最上級だけど実態は貧乏貴族の紅家のお嬢様である紅秀麗は
自らの身分など気にせず家族のために毎日汗水たらして働いていた。
そんな紅秀麗に朝廷から直々に超高額報酬の仕事が舞い込んで来た。
金額に目がくらんで内容も聞かずに二つ返事で引き受けた仕事は……
なんとやる気のない王の教育係として後宮に上がる(妃扱い)こと。
後悔はしたものの引きうけたからにはと王様を育てようとする。
そしてこれをきっかけに紅秀麗は新たな道を進むことになる(らしい)。

見た目の第一印象は「ふしぎ遊戯」だけど
内容は(昔の中国っぽい)現実的なサクセス&ロマンス物って感じかな。
主人公が元気で前向きで賢くて、雰囲気が雅で絢爛で美形がいっぱいで、
ここ20年ぐらい少女系の歴史モノとしては結構定番のスタイルの作品っすね。
ハルヒを見ててライトノベルもずいぶん様変わりしたよなとか思ったので
こんな感じのオーソドックスな作品も残っててほっとしました(笑)。

秀麗が王と初対面した時に王は自分の名前を偽るけど
身近な人間の名前をそのまま使ったもんだからいきなりばれてたり(笑)。
王が偽名を語った瞬間の秀麗の微妙な顔がなんとも印象的だったよ。
偽名で王だと気づくだけでなく態度まで察してしまうのも印象的だし。
つまり当人が身分を明かすまで(表向きは)別人として扱ってたのでした。
こんな感じに言葉で説明するまでもなく秀麗の賢さを実感させてる。
ダメと言われた王さまも実は素直だし観察力や洞察力があるし。
主人公の周囲の人たちもみんな賢くていい人ばかりだったりして。
バカと自己中が氾濫する作品が多いこのご時世なので心が洗われるね。

スタッフリストを見ててなにげに驚いたのがキャラデザインの人。
大島美和さんってコスプレ3部作とか落語天女おゆいをやってた人で
よーするにこのところ(今まで全て?)美少女モノばかりやってた人です。
で実際に見て思ったけど今までのジャンルよりむしろ合ってるような。
女キャラの艶っぽい描きかたが美形の男キャラでも存分に発揮されてるし。
このジャンルで使おうと考えた人はなかなかいいセンスしてるよ。


「.hack//黄昏の腕輪伝説 1〜4話」
2003年にテレビ東京で深夜に放送してたテレビシリーズ。
キッズで4月から放送してるものを録画したのです。
※セルDVDは全6巻12話リリース済・レンタル(DVD)は出てません
.hack//SIGNやゲーム版(.hack)より未来の話。
両親の離婚で離れて暮らすことになってしまったショーゴとレナの兄妹は
せめてゲーム世界で一緒にいようとネットゲーム「The World」を始めた。
ほとんど初心者の二人は手探りで少しずつ進んでいくのだった。
そんな二人の事情とは関係なく「The World」では謎の異変か頻発していた。

これは録画生活を再開した直後に放送した作品で
当時はあまり優先度か高くなかったから録画しなかったのでした。
しかしその後ずっとレンタルが出ないとは思いもよらず……
そんなこともあって可能な限り録画する方針に転換したわけです。
(永久に見れなくても後悔しない番組以外は録画することにした)
その後に新番組が増え続けて今や視聴が破綻寸前だったりするけど。

話は作品のことに戻って。
キャラの見た目が全体に幼い感じだけど思ったよりも面白いかな。
あくまでゲーム上のキャラってことで精神年齢はも少し上みたいだし。
現実の家庭環境がゲームキャラに影を落としてるので生身感もあるし。
舞台はなんちゃって中世ヨーロッパ風のゲームファンタジー世界だけど、
あくまでゲーム世界としての特色を生かしてシーンを表現してるので
へっぽこライトファンタジーみたいな底の浅さもあまり感じさせない。
ゲーム世界と割りきってて和風みたいなシーンも普通に同居してるし。
イベント告知のようなネットゲームっぽい設定を上手く組み込んでるし。
(.hack//SIGNよりもネットゲームっぽさがよく出てると思う)

キャラの見た目年齢が高めで、もちっと渋めのミステリー展開なら、
深夜枠でも今よりも受け入れられたんじゃないか、と思いました。
つまり現状では深夜枠には向いて無いって意味でもあります(爆)。
DVDが1000円(新品)とかで叩き売られてるのも納得できてしまう。
見た目が子供でわりと単純なストーリーだから夕方が良かったような。
意外と小さい子供たちに受けてたかもしれないと思ったよ。


「牙 -KIBA- 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で日曜日の朝に放送中の新番組。
BSジャパンとAT-X(5月〜)でも放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/23から
近未来っぽい世界のカームという薄暗く風の吹かない街に住む少年ゼットは
(なぜかは知らないけど)手当たり次第に扉を破壊しては警察に追われてた。
ある日、いつものように警察に追われてたゼットは風の吹く光る穴を見つける。
外へ出たいと思ってたゼットは誘われるようにその穴に中に飛びこむのだった。
そして彼はそれまでとは別の剣や魔法のようなものが存在する世界に降り立った。

1話の退廃的でなんとなく手塚テイストな近未来のアートワークが印象的で。
雰囲気は抜群だし、やけに密度の濃い画面だし、で結構いいかもと思った。
しかし1話の終わりにいかにもゲームファンタジーな別世界へ……
2話以降のファンタジー世界でもアートワークは結構いい感じだけど。
と言うか、この作品の(唯一の)売りはそのアートワークすね。
公式サイトには主人公が出現したテンプラーとは別の国の絵も載ってて
小さい絵なのに見てみたいと思わせるだけのアートワークになってるし。

アートワークはなかなか魅力的なんだけど……ストーリーは面白くなくて。
ビジュアルに期待して見続けるにはとても時間が勿体無い気分になりました。
なんで面白く感じないかというか、主人公の目的意識が希薄だからかな。
1話は狭い街に閉じ込められた感覚とそこから出たい願望か感じられた。
けど、その脱出願望は1話の終わりでさっさと叶ってしまうし。
新たな世界ではなすべきこともなく、ただ無為に流されてるだけだし。
流されるなら流されるで時代の奔流に巻きこまれ進むしかなくなるとか。
もちっと視聴者をぐいぐい引きつけるストーリー展開がデキたはず。
毎回の派手なアクションシーンも含めてまさに「絵だけかよ!」って感じ。


「ラブゲッCHU ミラクル声優白書 1〜4話」
4月からテレビ東京系(3局)で火曜日の深夜に放送中の新番組。
8月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
原作は携帯(電話用)ゲームでやったことはありません。
※セルDVDのリリースは11/29から(レンタルはまだ未定)
内容を簡単に説明すると声優を目指す女の子とライバルたちの物語。
養成所に入って夢への第一歩を踏み出すところから物語は始まります。

オープニング映像があまりにアレなので覚悟してたけど
本編を見てみたらやっぱりかなりアレなデキっすね……
声優を目指す物語とは言うもののあまりに現実味や説得力に欠ける展開だし。
あのレベルの志望者が合格するオーディションはまさにミラクルだね!(皮肉)
コメディ表現を絡めてノリで見せてるにしても表現手法が陳腐に過ぎるよ。
最初の10分で見るのをやめ(以下略)
Soul Linkより1ミクロンほどはマシかもね、とか言ってみる。

これを見た後だとLEMON ANGEL PROJECTが超素晴らしく見えるよ。
(絵が崩れた状態でもラブゲッCHUより100倍マシかと)
比較するとOP主題歌だけはこっちの方がほんの少しイイかなってぐらい。
まぁ、あの古くさい曲がLEMON ANGEL PROJECTにはよく合ってるけど。
見た目とキャラは新しいけどストーリーがみょーに古くさいから。
ちなみにREC(アニメ)とは全く比較になりません。お空の上の存在です


現実よりも現実らしく (06/5/10) 次へ 前へ
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今週も時間が押しまくりなのでいきなり感想を。

「ローゼンメイデン トロイメント 7〜12話」
新番組の洪水に(以下略)
7話なんか放送してから5ヶ月ぐらい経ってるよ(汗)。
おかげでDVDのリリースも4巻(8話)まで終わってしまってたり。
ちなみに(DVD)レンタルはまだ出てません。予定も未定です。
TV版AIRみたく1年遅れリリースだったりして……
[追記] 2009/2/4からリリース

前半を見た時にどーやらアリスゲームをやるっぽいなと予想してた通り
後半(というかこのシリーズ)はアリスゲームを中心に据えてきました。
つまりアリスゲームをやって誰か一人が最後に残るという結末なわけです。
原作はまだ全然終わってないけどアニメの方は一応のケリをつけたと言うか。
随所で原作のパーツを流用こそしてるけど完全にオリジナルの内容っすね。
そもそもあの薔薇水晶の設定が原作と同じかすらわからないし。
※詳しいことは重大なネタバレになるので書きません

原作と違うオリジナルの展開だと気づいたのはジュンくんの扱いから。
1期ではジュンくんの内面描写が原作よりも濃厚だったぐらいなのに、
2期ではそれっぽい描写がほとんど無くなってしまってる。
原作では1期のエピソードの後から内面描写が増えていくのにも関わらず。
つまり2期ではジュンくんの立ち位置は主人公というより戦いの見届け人
原作の方向性とどっちの内容が良かったかここでは明言しないけど
アリスゲームを行って物語に一応のエンドマークを付けたのは評価できる。
そもそも原作の方向で2期を作ると1期みたく物語が終わらないから……
ストーリーのキリがいいところで終わってはいるけど。

原作とは違いながら原作に沿ってる部分もある。
と言うのも原作のパーツを流用してるからなんだけど。
そのまま流用してる部分もあれば違った形で流用してる部分も。

後半の展開で蒼星石がアリスゲームの最初の敗者になるけど
これ実は原作だともっとずっと前にそーなってたのでした。
タイミングは1期の蒼星石のマスターのエピソードの頃。
このエピソードは原作とアニメで全然違うので当然結果も違ってて。
アニメではマスターのエピソードの後も蒼星石は動いてたのでした。
2期のドールたちの楽しそうな光景は原作のその後から流用してるので
蒼星石が存在しないはずの光景に存在してるのが複雑な気分だったよ。

アリスゲームを中心に据えると言うことは、
つまり次第にドールたちが動かなくなっていく展開ってことで。
だから前半はあそこまで徹底的にほのぼの路線だったのだなと実感した。
ドールが生き生きと動いていたからこそ動かなくなるのは衝撃的だし。
ただ動かなくなると表現してるけど、死んでいくみたいな表現だし。
特に(原作にはない)雛苺の最後の日のエピソードは凄く印象的だった。
突然にそうなるより近い将来にそうなると目前に突きつけられるような。
カクカクとぎこちなく動いて喋る雛苺の姿はかなりズキっときたよ。
シリーズ中で最高にして最凶のシーンといっても過言ではないかも。

アリスゲームが終わって最後の一人になってついにアリスに……
と画面に見入ってたら思いもしなかった結末が待っていた。
不完全だとしてもドールたちを愛してるはずの人形師なのに。
そうでなければあれほどドールたちに愛されるはずもないのに。
薄笑いを浮かべて戦いを見守る彼の姿は思っていたのと違ってた。
その感じてた違和感がまさに結末への布石だったりするわけで。
まさかこんなとこで卓袱台ひっくり返されるとは!

原作の結末はどこへ持っていくのはわからないけど
この終わらせ方も一つの選択かなとは思った。
ローゼンメイデンはアリスゲームをするように運命付けられていて。
出来ることなら戦いたくと思ってたのに、結局は戦うことになって。
次から次へとドールが動かなくなるのをイヤと言うほど見せつけて。
そして……戦うことだけがアリスになる方法じゃないと知らされる。
前半がえらくほのぼのとしてたのは後半への布石だったからだけど、
シリーズで描こうとしたテーマそのものでもあったのだなと。

後半の原作との対比。
7話。オリジナル。
8話。オリジナル。
9話。蒼星石の最後は原作20〜21話から(原作とはかなり違う)。
10話。蒼星石の思い出は原作25話から。
11話。オリジナル。
12話。オリジナル。


「ゼーガペイン 1〜5話」
4月からテレビ東京系(6局)で木曜日の夕方に放送中の新番組。
BSジャパンとAT-X(5月〜)でもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/28から
ソゴル(十凍)キョウ(京)は県立舞浜南高校の1年生で、ごく普通の少年。
世の高校生がそうであるように彼にとっても学校生活こそが日常であって、
目下の最重要課題は自分一人の水泳部の部員を増やして廃部を免れること。
そんな彼の前に謎めいた女生徒ミサキ(三崎)シズノ(紫雫乃)は現れた。
キョウは彼女に導かれるままに仮想現実のような世界で戦うことになる。
その戦いを最初はゲームだと思った。次にどこか異世界かもと思った。
そう。このごくありふれた日常こそ現実なのだと、ずっと信じていた。

(初見では)さっぱり意味不明のプロローグはとりあえずスルーして、
物語はとっても生活感あふれる現実的な描写で始まったのでした。
やっぱりこの監督(下田正美)さんは現実描写が上手いなと再確認したよ。
キョウの幼馴染のリョーコの生っぽい喋りも、それっぽい配役だなと。
(魔法遣い〜の主人公が実に生っぽい喋りかただったし)
この質感のある現実描写に対して、戦ってる空間はあまりに現実味がなくて。
ロボット(ゼーガペイン)もみょーに質感がないので仮想空間かなと思ったり。
実際シズノはキョウにとりあえずゲームのつもりで戦えとか言うから。
ゲームだからこの質感で戦闘空間に実感が薄いのかなと理解したのです。
しかしそれはなんと大掛かりなフェイクでありました……

考えてみたら最初から変だったんだよ。
確かに学校を描いてる部分は活気にあふれた現実そのもの。
しかし1話での下校途中の街の風景は異常なほどに人がいない。
そこでは雨が降ってるからじゃないの?とか言ってるけど。
しかしその後も学校から一歩出ると不自然なほどに人がいない。
そして登場人物だちは誰一人として人がいないことに触れない。
それが普通だと認識してるのではなく、全く気づいてないような。
キョウの母親も声だけで一度も姿を見せたことはないし。
実は高校の生徒&先生以外で姿を見せたのはリョーコの弟だけ。
キョウ自身も5話でやっとその不自然さに気づくのです。
違和感を感じてた視聴者もついに気づいてしまうのです。
(詳細な設定とかはまだよくわからないけど)

うーーん、まさかこんな設定とは考えもしなかった。
ゲーム文法ではなく仮想現実(VR)というゲームのシステムを使った
現実の隣にある戦争みたいな作品だとばかり思ってたのに。
「現実の隣にある戦争」という表現も近いといえば近いけど。
見てる途中でノエインを思い出してしまったよ。
ついて来れないヤツはとっとと帰れ!と言わんばかりのアノ作品を(笑)。
(量子論を利用した設定という以外は特に共通点ないけど)
深夜ならともかく夕方にこーゆー作品をやるとはチャレンジャーだね。
考えてみたら新居昭乃さんをOP曲に使う時点で普通じゃないかも。

オープニングは体が鳥や魚の形をした光の粒子になる幻想的な映像と
新居昭乃さんのキレイなメロディが相乗効果になって凄く印象的に。
さらに物語が見えてくるほどオープニングの意味も見えてくるので
ボディブローのようにじわじわと効いて来る感じです。
最初から今期一番の曲かなとは思ってたけど、今すぐ欲しいですよ。
※OP曲シングル「キミヘ ムカウ ヒカリ」は5/24にリリース


「ひぐらしのなく頃に 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送中の新番組。
5月からAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は同人ミステリーノベルゲームでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/4から
都会から雛見沢というド田舎に両親とともに引っ越してきた前原圭一は、
そろそろここでの暮らしにも慣れて仲のいい友達なんかもできていた。
そんな穏やかな日常はこれからもずっと続くと信じて疑わなかった。
しかしこの村で過去に起きたダム建設の騒動とバラバラ殺人事件。
そして村の祭りである「綿流し」の日に毎年続けて起きる殺人事件。
それらの真相に近づくほどよく知る人の知らない表情を見ることになる。
穏やかなハズの日常は崩壊して、自らの命すら脅かされていくのだった。

原作はやったことがないけど鈴木次郎さんのコミック版祟殺し編の前半だけは
読んだことがある(後半はまだ未発売)ので、それなりに雰囲気は知ってました。
つまりコミック版とはいえ祟殺し編の途中までの展開も知ってたわけで。
そのせいで序盤の展開では見覚えのあるシーンが続々出て来たりして。
ちなみに1〜4話がちょーど「鬼隠し編」全てという構成になってます。
※5話から「綿流し編」で全部で2クールやるようで

知ってるのは「祟殺し編」前半だから別のストーリー……なんだけど
同じキャラ(これは当然)と同じシーン、そして似たシーンが随所にあります。
まるでデータ容量に制限のあった昔のノベルやアドベンチャーゲームのように
物語は分岐しても同じ絵を使いまわすから結果的にそーなるみたいな(笑)。
途中のシーンが似てる別のストーリーを幾重にも重ねて描いていくことで
個々のストーリーではわからなかった物語の真相が透けて見えるって感じか。
ゲームでは話が分岐して物語を複数の視点で見るのは珍しくはないけど。
映像作品の構成としてはかなり異色(というか前代未聞)かもしれないね。
内容もアニメとしてはかなり珍しいタイプだけど。
旅情ミステリー風味なので「旋風の用心棒」が多少近いとは言えるかも。

物語の構成はなかなかに興味深いし、ぐいぐい引きつける魅力がある。
だけどストーリーの序盤のまだ平穏な部分のキャラ描写にはかなり違和感が。
全てのストーリーは前原圭一とその4人の女友達を中心にして動くけど、
この女友達のキャラの通常モードのキャラ描写がかなり変なのでした。
いかにもゲームキャラというか作りモノの実体感のないキャラというか。
魅音はわりとマシだけど他の3人の描写はもー少しなんとかして欲しかった。
マンガ版は微妙に違うだけなのに生身感があるのでアニメでもデキたはず。

物語が進むとこの女友達たちは怖いモードの表情を時折見せるようになる。
通常モードの実感の薄いキャラと対照的にこちらはみょーに実体感があるよ。
ある意味狂ってるとも言える状態なのに、日常よりもずっと真実味がある
まぁ、ここのキャラ描写に実体感がなければ怖さが薄まってしまうのだけど。
物語が転がり出すとそれまでに比べで断然面白く感じるのはそこが理由です。


「シムーン 1〜4話」
4月からテレビ東京系(3局)で月曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/25から
地球ではない世界、大空陸と呼ばれる世界(星)での物語。
この世界では人は全て女性として生まれるが子孫を残すため男女に分化する。
例えばシムラークルム宮国では「泉」に入ることで男女が選ばれるのだった。
この宮国には祈りを捧げるためのシムーンと呼ばれる複座式の飛行艇があり、
これは「泉」に入る前の少女(巫女)にだけ動かすことができるのだった。
ただしシムーンが神へ祈りを捧げたのは、世界が平和だった過去の話。
今では隣国の侵攻を防ぐため少女たちがシムーンに乗って戦っていた。
神に捧げるリ・マージュ(光の航跡)が光の刃となって敵をなぎ払った。
自由に空を駆け光刃を放つシムーンの前に敵はなかった。昨日までは。

ものすごい敵の大群の前に無敵のはずのシムーンは次々と落とされて
援軍に駆けつけた最強のコール・テンペストすらも苦戦を強いられる。
事態の打開のためにネヴィリルは翠玉のリ・マージュを描こうとするが、
完成目前に邪魔が入って失敗し周囲を吹き飛ばす大惨事を引き起こした。
結果的に敵は撃退できたが、この戦いでネヴィリルは最愛のパルを失う
コール(チーム)のレギーナ(長)のネヴィリルはシムーンに乗ろうとせず、
動揺する他のシムーン・シヴュラたちから泉へ向かうものが何人も出た。
(シムーンに乗りつづける間は泉へ行くことを特別に免除される)
機能不全に陥ったコール・テンペストは急遽人員を補充することになる。
そして戦うためにシムーンに乗ると公言するアーエルはやって来た。
※シムーン乗るのはあくまで祈りを捧げるためという建前がある

宣伝スチルを見た時の印象は舞-HiME路線かLASTEXILE路線かって感じでした。
オープニング映像を見たらこれはもしかしてLASTEXILE寄りかなって思った。
で、実際に中を見てみたけど世界の作りこみはLASTEXILEに近いかな。
ただ雰囲気はイメージしてたよりずっとストイックで仰々しかったり。
世界設定上画面を彩るのはほとんど女キャラでとても華やかなんだけど、
女らしさや可愛らしさを抑えて中世的で凛々しい感じを強調してるし。
そもそもシムーン・シヴュラ達は女性というより幼性(未分化)に近いし。
男性キャラまで全て女声をあててるし(最初は男みたいな女性かと思った)。
※主要キャラの人達が端役キャラ全ての声をあててるらしい
雰囲気や音楽がオペラっぽいし。どことなく宝塚みたいだなと思ったよ。
女キャラばっかの作品だけど、もしかすると女性のほうが面白いかもね。
今までに無いタイプの作品なのは確かです。

この作品は毎週のように女同士のキスシーンが有るのです。
そもそもオープニングでもはっきりくっきりキスシーンがあるし。
と言うのもシムーンという複座式の飛行艇を動かすためにはパルである
二人のシムーン・シヴュラがキスをして玉を光らせないといけないから。
(シムーンを飛ばしてる円盤状のヘリカル・モートリスは古代の遺物)
キスをした二人が玉を触って光らせる動作はとっても意味深っすね。
パルはただのシムーンを動かすパートナーに過ぎないようでもあり、
気持ちが通じ合うことでしか動かすことができないようでもある。
ここもそうだけど絵になるシチュエーションが多い作品だったり。

4話終わった段階ではまだ物語が動き出したばかりって感じで、
まだわからない事ばかりだし物語の行方もさっぱりわかりません。
それでも世界観や物語やキャラは十分に魅力的に見えるわけで。
今後の展開でそれぞれのシムーン・シヴュラ達が抱えてる問題が
明かされていけば、さらに面白くなってくんじゃないかなと。
世界設定のスケールと展開のスピードからして2クールっぽいね。


「錬金3級 まじかる?ぽか〜ん 1〜4話」
4月から一部の民放(6局)で深夜に放送中の新番組。
キッズステーションでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/23から
何らかの理由で魔界から人間界にやって来たウイッチのゆうま、バンパイアの
パキラ、狼女のリル、人造人間の鉄子(あいこ)の4人のプリンセス(らしい)。
人間界のことをよく知らない4人にはごく日常の出来事も不思議でいっぱい。
些細なことを勘違いで喜劇にしてしまうことも少なくなかったのです。

最初のエピソードがパンツ見せまくりなのでその手の作品かと思ったけど
実際はむしろ無邪気で健全なオーソドックスコメディって感じかも。
よくあるパロ全開のネタアニメではない伝統的手法のコメディというか。
たまに入るサービスショットすらもあっけらかんとしてイヤらしくないし。
童話とか絵本のようなイラスト風のアートワークに無邪気な雰囲気なので
サービスショットが無ければ教育テレビで夕方放送してる作品みたいだよ。
見た目もテイストも全然違うけど「おじゃる丸」と方向性が近いかも。

作品の体裁は15分1エピソードで1話(1回)に2エピソードになってて
一つのエピソードは本来なら些細なことが面白おかしく展開するって感じ。
例えば2つ目(1話後半)のエピソードでは
郵便屋さんの配達を見てなぜ自分達は何も貰えないのだろうと思うのです。
ポストが無いからだと思ってポストを用意(自作)するけどやっぱり貰えない。
形が悪いのかもと作りなおしたり、色仕掛けで郵便物を奪おうとしたり
4つ目(2話後半)のエピソードでは
テレビショッピングを見てて面白そうだとゆうまは電話で注文をするのです。
(郵便すら知らない状態からえらい進歩です……)
モノが届いたのを見た他の人もカタログを見ながら欲しいものを注文して。
便利だったり楽しかったりと堪能したみんなは次から次へ新たな注文を……
このへんで気づくけどこの人たち通販でお金を払うことを知らなかった(爆)。
8つ目(4話後半)のエピソードでは
七夕の風習で短冊に願いを書くと叶うと教えられてそれを実践するのです。
ここで重要なのはこの人たちは書いたらホントに叶うと思ってるところ。
だから願いの内容が切実だったり現実的だったり実用的だったりする。
さらにいくつも願うと叶わないかもしれないと必死に一つに絞ろうとしたり。

以上の説明を見てわかるとおりシリアスな雰囲気なぞカケラもありません。
つまりムード満点のオープニング映像は本編と何の関連性も有りません(爆)
なんちゃってアリプロ?とか言いたくなる妖精帝國の主題歌も何の(以下略)
もっとポップな音楽&映像のほうが本編に合ってたのでは?
(決して今のが悪いという意味ではなく)


「魔界戦記ディスガイア 1〜4話」
4月から一部の民放(6局)で深夜に放送中の新番組。
5月からAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はPS2のシミュレーションRPGでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/26から
今から2年前。魔界の王が突然亡くなり王子ラハールも行方不明になっていた。
王が不在となった魔界では勝手に王を名乗るものが続出し混乱を極めていた。
その王子ラハールだが実は何者かに毒を盛られて墓場に捨てられていたのだ。
ある命を受けた天使見習いのフロンは手違いでその王子の棺桶を開けてしまう。
目覚めたラハールの前に絶妙過ぎるタイミングで現れた父の部下のエトナ。
事態を把握したラハールは王位を取り返すべくエトナを従えて旅立ったのだ。
ちなみにフロンはラハールに愛を教えるために強引についていくのです。

キャラ絵を見た時にも思ったけど何ともマンガちっくな内容っすね。
よーするに土日の朝にやってる小さな子供向けアニメのような内容
てゆーかこの手の作品を深夜にやってニーズはあるんでしょうか?
原作ゲームにはある程度の固いファンがついてるのは知ってるし、
最近は深夜アニメで売れる作品のタイプが多様化してるのも知ってる。
でもこれは制作費を回収できるほど売れるとはとても思えません……
作品自体は結構ノリがいいので、そこそこ楽しめはするんだけど。

ところで音楽の佐藤天平さんってマール王国シリーズをやってた人っすね。
たぶんこの原作ゲームもやってるんじゃないかと思われます。
原作のをそのまま使ってるのか?それともアニメ用に書き下ろしたのか?
どちらにせよ音楽はあいかわらず劇っぽいシンフォニー路線なんだなと。
リトルプリンセスのサントラを一時期熱心に聞いてたので懐かしい気分に。


「Soul Link 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の近未来ADVゲーム(らしい)でやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/23から
士官候補生である相澤涼太は同級生の永瀬沙佳、新田和彦、先輩の森崎七央と
衛星軌道上にあるステーション「アリエス」で初の宇宙での訓練を行っていた。
そこへテロリストの宇宙船が襲撃をしてきてステーションは大混乱に陥った。
ステーションにいた民間人と訓練生(候補生)は順次シャトルで脱出したが
相澤涼太とその友人たちはステーション内に取り残されてしまう。
取り残された彼らは果たして地球へ生きて帰ることができるのか

オープニングチェックの時の印象は「うわーつまらなそー」でした。
曲調も映像も90年代へっぽこSF風アニメの亡霊みたいな感じだったし。
実際に見てみたら……予想をはるかに上回るダメダメっぷりだったり(爆)。
最初の10分で見るのやめたくなったよ。何とか頑張って4話見たけど。
どんな作品も(面白い作品でも)ケチをつけようとすればつけられるけど、
だからこそ一つでも良いとこを見つけようと心がけて見ているのです。
でも、この作品に関しては誉めるところが一つも見当たらない……
「箸にも棒にもかからない」という形容がこれほど相応しい作品はないかも。


プロフェッショナルの仕事 (06/5/3) 次へ 前へ
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公式サイトに情報が載ってるので既に知ってる人もいるかと思うけど
やっとTV版AIRのレンタルが出るようです(7/19から)。
セル版が出てからいったい何ヶ月遅れだよ!って感じですが。
でローゼンメイデン トロイメントのレンタル予定はまだですか?
さりげなくRECのレンタル予定も無かったりするんですけど……
あいかわらずポニーキャニオンとTBSのタッグは鬼門ですな。

レンタル予定と言えばエンジェル・ハートのレンタルも未だに出てこない。
「陰からマモル!」も1ヶ月遅れかと思ったけど6月末にすら載ってないし。
アニプレックスはかなり初期からDVDレンタルをやってて、30分ものの
テレビシリーズはパーフェクトに出てたから安心してたんだけどな……

そのあたりも含めて「レンタルのない作品のリスト」を更新しました。

出ない情報ばっかりじゃなんなので(レンタルDVDが)出る情報も。
既にDVD-BOXのリリース情報が出てるファーストガンダムのレンタルDVDが。
なぜかレンタルDVDはDVD-BOXよりはるかに先行して7月にリリースされます。
今月と来月も他のガンダムのレンタルDVDがリリースされる予定なので、
ファーストが出ると後はターンエーだけっすね。もしかすると8月に出るかも?

90年代アニメの代表作スレイヤーズのレンタルDVDもDVD-BOXの直後にリリース。
BOXはNEXT、TRYと続けて出るけどそっちはキングなんで出るかはわかりません。
最近BOXを出した封神演義は直後にレンタルが出たので出る可能性はあるかも。


そんなわけで恒例のオススメへ。1月分です。

女性誌の今月の1冊は毎度の高屋奈月さんの「フルーツバスケット」に。
この巻では今まで不自然なほど触れられなかった透くんの父親が出てきます。
なぜ今まで触れられなかったのかとか、透くんのちょっとかわった口調とか、
知ってしまうと実に計算された設定なのを思い知らされるのでした。
こんな長い話でここまで設定の整合性がしっかりしてる作品って他に無いかも。
(なし崩し長期連載だと設定を継ぎ足すから辻褄を合わせるので精一杯だし)

そんな話はさておきこの巻には久々のあーや&美音が出てきます。
そして美音さんはメイド服のまま外に買い物へ……
渇いた現代に「モエ」というロマンを与える生メイドとして評判だそうで(爆)。
確かに初登場時からそんなキャラだったけど、当時はここまでメイド服は
持てはやされてなかったような。いつの間にやら時代のど真ん中ですか(笑)。

今月のいい感じだった作品は「プラチナガーデン」「GO!ヒロミGO!」でした。

「ヒロインの条件」
主人公の立ち位置は「Do Da Dancin'!」と似たような感じかな。
Do Da Dancin'!は自分が再挑戦をして、こちらは後輩を育てるけど。
そして物語の方向性が見えてきて、これからガンガン行くと思った矢先に
作品が終わってしまいます……人気なくて打ち切り?かと思ったり。
いちおー作品にはケリはついてるけど、唐突な感じは否めないかな。
で後で知ったんだけど雑誌が無くなってしまったようで。それが理由か!?
(アマリリスのラストがちょっと唐突なのもそのせいかも)
まさかヤングユーが休刊するとは思いもしなかったからビックリだよ。
作家や(人気)連載はコーラスとYOUに分散して移動したみたいだけど。
流石に増刊のこれまでは残せなかったってことかな。
で、Do Da Dancin'!はどーなってるんでしょう?

「ねこめ〜わく」
「外科医東盛玲の所見」同様に雑誌をわたり歩いてやっと安住の地に!?
と言うわけでこの巻から出版社が変わりました。巻番号はそのまま続きで。
(3巻までも朝日ソノラマから再発されました)
さらに装丁が今までのコミックスとほとんどそっくりだったりします。
持ってる人は買いなおさずに済むという優しい心配り。かは知らないが。
中身に関しては雑誌が変わろうと出版社が変わろうと何も変わりません。
1巻が出てから12年にもなるけど何も変わりません。それはそれで凄いかも。

「くちびる ためいき さくらいろ」
百合姉妹が休刊した時はどーなることかと思ったけど
一迅社から百合姫として復活してコミックスもついに発売になりました。
※百合姫は百合姉妹と装丁から構成から作家陣までまるっきり同じ
「最後の純愛少女マンガ家」って宣伝コピーにはちょっと笑ったけど。
てゆーか、この人が少女マンガ家だったことなんて過去に有ったっけ???
エロマンガ(美少女)誌で18禁の少女マンガを描いてた記憶しかないんだけど。
元々こーいう路線が描きたかったらしく全編から嬉しさが滲み出てます(笑)。


男性誌の今月の1冊は須藤真澄さんの「長い長いさんぽ」に。
いわゆるペットマンガというジャンルが有りますが(わりと女性向け)。
その中で双璧と言ったら今市子さんの文鳥マンガとこの人の「ゆず」かなと。
「ゆず」のシリーズは今までオススメに一度も入れたことなかったけど。
(オススメ作品を全て網羅することは時間的に不可能なので)
そしてこの作品はそのゆずの最後のエピソードになります。

最後と言うことは、よーするにそういうことなんですが。
ペットマンガでここまで詳細にその時のことを描いたのを初めて見たよ。
と言うか人ですら客観ではなく当事者として描いた作品は滅多にないはず。
傍から見たらあきらかに尋常ではない行動をもう一つの視点で記録した
そのプロフェッショナルな仕事っぷりはホント凄いとしか言いようがない。

今月のいい感じだった作品は「ローゼン・メイデン」でした。

「レモネードBOOKS」
山名沢湖さんは少女マンガを描いてた頃は全然コミックスが出なかったのに
こっちに越境してからはコンスタントにコミックスが出るようになったよ。
(12月〜2月まで3ヶ月連続してリリースされた)
作風が際立ちやすいのか、単なる巡り合わせか、どちらにせよ喜ばしいです。
作品の内容はラブストーリーのステップに必ず本を絡めるカタチになってて
本が好きな人だと楽しかったり共感できたりするんじゃないかと。
同じ本を3冊は買わないけどね(笑)。1冊ずつでも恐ろしい量だし……

「ワンダフルデイズ」
おそらくきらら本誌以外で最も面白さが安定してる作品すね。
本誌で描いてなければ本誌昇格という可能性も十分あるレベル。
※本誌とキャラットでは「三者三葉」を描いてる
ちなみにコメントに書いた一見××というコメントは最初のキャラ紹介を
見てて思いついた言いまわしだったり。肝心な設定が省略されてるからアレ。
一つだけ例をあげると「一見駄目な大人」は(育っちゃった)座敷童子です。
育っちゃった座敷童子ってどんなんだよ!と思う人もいるだろうけど
そのへんは自分の目で確かめろ、としか。

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