なにか違う別のそれのような (06/4/24) 次へ 前へ
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大量の新番組が一通り始まりました。
いきなりスクラン二学期の初回を録画ミスるというボケはかました以外は
さしたるミスもなく順調に録画が積み上がって行ってます。凄い勢いで。
そろそろ4話分たまってきたので再来週から怒涛の新番組チェックっすね。
(来週はコミックページの定期更新があるので)
39番組もあるとチェックが終わるのはいつの日か……
7月の新番組が始まるまでにチェックが終わらない、に賭けてもイイよ!(爆)

眩暈を覚えるような現実はとりあえずおいといて……
新番組が始まったのでまずは恒例のオープニングチェック!
今回は全部オープニング映像がつくまで待ったので完璧です。
と言ってもARIA(二期)にはまたオープニング映像は無いようで。
※1期と同じくオープニング曲が本編にそのまま被ってる
「ガラスの艦隊」にもぱっと見は無いみたいなので評価対象外。

まずは今期のピカイチを。文句なしで「桜蘭高校ホスト部」です。
もうセンスとか表現技法とか圧倒的過ぎて他が比較になってません。
ポップなキャラの動きをデジタル処理で画面内に散らす表現手法や
キャラの枠のツルが伸びていくCGとか斬新でとても面白いっすね。
また凄い映像を作る人が現れた……とか思ったらこれ紅優さんじゃん!
さすがにOP職人と呼ばれるだけの結果を出してきますな。
紅優さんの名作オープニングの歴史に1頁が追加されたってことで。

次点は「ブラックラグーン」かな。
映像の作りかたに似た特徴が有るので気づく人もいるかもしれないけど
「GUNGRAVE」と同じ人がやってます(監督ではなくキャラデザインの人)。
I'veのテクノっぽい硬質なグルーブとフラッシュや揺らしを多用する
スピード感の有るハードな映像が組み合わさって凄くカッコイイ映像に。

あと印象的なのは
「NANA」「ひぐらしのなく頃に」「xxxHOLiC」「ゼーガペイン」あたり。
「NANA」は映像の作りが「MONSTER」と似てるので監督がやってるのかな?
※MONSTERのオープニング映像はこれの監督の浅香守生さんがやってる
パラキスと映像の手法が全然違うけどどっちも洗練した映像になってて
原作のシャープな絵のテイストがちゃんと再現できてていい感じです。

「ひぐらしのなく頃に」はわたなべひろしさんの手法に似てる(笑)。
オープニングの前にサブタイトルを入れてるところまで同じだし。
オマージュとかインスパイヤとか言ってイイですか?って感じだよ。
ちなみにこの映像は監督(今千秋)さんがやってるようで。
そして実はエンディング映像がそのわたなべひろしさんだったり。
よーするにこの作品はその路線ってことだ。制作会社も同じだしね。
※魔探偵ロキ・tactics・地獄少女の路線

「ゼーガペイン」はCGを使った光る鳥や魚や蝶の群舞が凄く印象的。
空の青さを強調するとこは「魔法遣い〜」に通ずるものが有るかも。
監督が同じ下田正美さんなので。OP映像が同じ人かは知らんが(おい)。

基本的にはオープニング映像しかチェックしてないんだけど
ああそう言えば「女子高生」のエンディングがmeg rock(=日向めぐみ)
だったよなと曲目当てに見てみたら……なんか梅津泰臣さんだし。
「女子高生」に梅津さんってカッコ良すぎです!才能の無駄使いだよ。
それはさておき、音楽も映像もオープニングよりもずっとイイね!
でもこれがオープニングだと何か別の「女子高生」って感じかも(笑)。
これに続いて本編を見たら詐欺だと思われるに500カノッサ!(爆)


「まほらば Heartful days 〜オリジナルサウンドトラック〜」
※音楽はアンネ
って、そんなタイトルの商品はどこにも売ってませんが。
よーするにDVD1巻の期間限定版(まだ売ってます)に付属してるCDです。
つまりこれを手に入れるためにDVDの1巻を買ったってことですが……
テンポがあわないと作品を切り捨てた人間が何を買ってるんだか(汗)。
実は半額(税込3460円)で新品を売ってたお店が有ったので、つい。
音楽が印象的だったし、サントラCDだと思えばまぁ許せる値段だし、
今ここで買っておかないともう二度と聞ける機会はないかもだし。
もしもイマイチだったら中古屋にババーンと売っ払えばいいか、
とファンが聞いたらぶっ飛ばされそうな事を考えつつ突撃してみたよ。

実際聞いた印象は、素晴らしい!今すぐ買い!ってほどでは無いけど、
十分に楽しめる内容だし買って損はないかな、って感じでした。
音楽の傾向はテクノポップとイージーリスニングっぽくて
スキャット?風の声入りでチープで楽しい雰囲気のサントラっすね。
アニメ作品の雰囲気は音楽によって作られてといっても過言ではないので
「まほらば」という作品の楽しげな雰囲気が凝縮されてるような感じ。
作品のファンの人なら思い入れがあるからもっとずっと良く感じるかも。
よーするに手に入るうちに買っとけ!ってことで。

サントラの曲リストがAmazonとかにはないので載せておきます。

1. マーチング デニー2 (M-05)
2. run run run (M-06-A)
3. Woo!マンボ!Woo!ラッキー! (M-14)
4. ひつじたちのワルツ (M-41-A)
5. まだまだヒヨコだ (M-47-A)
6. シノビヨルノワ・・・? (M-29-A)
7. マーチング デニー (M-04)
8. メリーゴーランド ラプソディー (M-62-A)
9. waiting for surprise (M-08-A)
10. クローバー (M-17-A)
11. グレちゃった エンジェル (M-19-A)
12. あくびがでちゃうよ (M-21-A)
13. キャンドル ファンタジー (M-59-C)
14. デュビデュビ (M-03)
15. Less is More (M-43-A)
16. 宴in鳴滝2号室 (M-27-A)
17. ベリプリ (M-07)
18. Detective on you!? (M-30)
19. 夕暮れのゴンドラ (M-38-B)
20. メレンゲパイ!!! (M-61-A)
21. The Strain (M-53)
22. 夏の扉 (M-02-C)
23. 1/3ダースの夢 (M-57)
24. I'm tripping. (M-42-A)
25. bring new cloth! (M-40-A)
26. Like A For a longtime Stone Transfer (M-39-A)
27. 風と花びらと・・・ (M-16-A)
収録時間は45分程度 ※M-xxは音楽メニューより

一番印象的なのが流れるようにキレイな旋律の「waiting for surprise」
ココロ図書館のサントラと同じ系統の音楽っすね。
同じキレイ系の「bring new cloth!」「風と花びらと・・・」も凄くイイ!
ピアノ好きなので「Like A For a longtime Stone Transfer」も心に染みる。

すっ呆けた楽曲もキレイ系の曲とコントラストが強調されててイイ感じ。
と言うか、むしろこっちの方が作品を特徴づける楽曲かもしれない。
「あくびがでちゃうよ」「Less is More」「宴in鳴滝2号室」あたり。
「Less is More」なんて蛙の鳴き声みたいな音がめっちゃ楽しいよ。

なんか感想を書くために聞き返してたらだんだん良くなってきたコレ(笑)。
チープ&ポップ系の音楽はわりと第一印象が薄くなる傾向にあるので
聞きこんだ方か良さがわかってくるとは言えるかもね。
作品が好きな人ならキャッチャーな曲が多いので楽しいんじゃないかと。

ところで、2クール作品でたった1枚は少なくないか?と思ってました。
もしかして7巻とかにもサントラその2がついてたり!?と調べたら
ドラマCD「脇役天国・・・かも」にもBGM12曲が収録されてるじゃん。
(ついでにレンタルして聞いてみた)
さらにこのCDにはなんと全BGMのセットリスト(130曲)が載ってまして……
DVD付属のサントラとこのドラマCDで39曲ってことは未収録曲が91曲かよ!
細かいバリエーションは1曲と考えて62曲としても未収録曲が23曲もあるよ。
未収録うんぬんよりサントラが出るだけで喜ぶべき時代なのかな。
そもそもこのサントラ自体だって単品リリースされてないし。


「ジブリがいっぱいSPECIAL ショートショート」
ジブリが制作した短編アニメを集めたDVD。レンタルはありません
※「On Your Mark」のレンタルVHSは存在します(絶版で在庫限り)

タイトルはショートショートとひとまとめにしてあるけど、
DVDの内容は主に各種CMとミージッククリップによって構成されてます。
ハウス食品の「おうちで食べよう」シリーズがCMの代表作で
伝説の短編アニメ「On Your Mark」がミージッククリップの代表作っすね。
上の2つとSF3部作と呼ばれるミージッククリップの「ポータブル空港」
「space station No.9」「空飛ぶ飛行計画」がこのDVDの主な見どころです。

「On Your Mark」に関しては前に感想を書いたけど、あらためて。
短い時間で物語らしきものを描いてしまってるのも凄いけど、
流れを全て描こうとせずに散文的に構成してあるのも印象的。
散文的なので描かれない部分の想像を膨らませられるのも楽しい。
物語の分岐点の可能性を並行して描くことで、幾つかの選択や偶然を
積み重ねてよりよい未来に至るみたいな感じになってて感動的だし。

そして前にも書いたけどSFっぽい世界観の中に挿入される些細な描写で
作りモノの世界なのに凄く生活感が溢れてる。空気感が感じられる。
できることならもっとこの世界に浸っていたいとさえ思えてくる。
この作品をこのまま長編作品にしてとは言わないけど、この作品のような
世界観のSF長編アニメをあらためて作ってくれないかなと思ったりする。
そう思った人は少なからずいたようで実際に制作の打診も有ったそうです。

※VHS版に入ってたストーリーボード版(ライカリールVer)も収録されてます

「おうちで食べよう」これ実際にテレビで見たことがあったけど
こーしてあらためてDVDで見ると凄いクオリティにビックリだよ。
ぶっちゃけて言うとテレビアニメとは比較にならないレベルです。
そもそも時間あたり予算がテレビアニメとは比較にならなそうだ……
これに限らず番組よりCMの方が時間あたり予算が多かったりしますが。
民放なんてCMがメインでオマケに番組を流してるようなモンだから。

そーいえばこれ建物とかさり気なく3Dだったりして。
ポリゴンに手描きの建物の背景絵(という表現もなんだけど)を貼ってる。
もちろんキャラ絵も3D空間に平面ポリゴンとして置いてるような感じ。
これだとぱっと見は完全な平面のアニメ絵にしか見えないんだけど、
カメラが動くと立体的に構図が動いていくので3Dだとわかるのです。
昔はこの手の表現をするために背景3枚重ねとかやってたんだよな。
いつのまにか3Dをそうと意識させないで使えるように進化してたんだね。

SF3部作はテクノっぽい音楽に乗せてポップなイラストタッチの絵が
アニメとして動くみんなのうた+ビデオクリップみたいなテイスト。
ちょっと未来な世界観で面白いギミックが散りばめられてたりします。
それぞれの内容は音楽に乗せたただのカットの羅列と言うわけではなく
主人公である一人の女性の行動を追う物語っぽい構成になってるのです。

1作目は音楽に映像をつけただけ。なので物語性がわりと薄め。
2作目では最初から同様の映像化がなされる前提で音楽が作られてる。
そして3作目は2作目に繋がる完結編として企画されたという展開です。
(繋がるといってもそれぞれ単体で見れる作品ですが)

このSF3部作はいわゆるアニメしか見ない人だと表現作法がかなり違うので
あまり楽しめないかもしれない。音楽もかなりコアな路線だし。
でも「みんなのうた」や音楽のビデオクリップとか変わったアニメとか
映像表現そのものに興味がある人ならとっても刺激的だと思います。
テクノな音楽やイラスト風の絵が好きならさらに楽しめるのでは?
ワタクシ的にはどっちも好みだから楽しかったよ。映像も面白いし。
むしろこーゆー絵柄でTVシリーズをやらんかな、とか思いました。
そんな企画は絶対通らないと思うけど。ニーズも無さそうだし。
(ショートアニメならデジガールPOPとか有ったけど)


蟲の奏でる音、世界に満ちる音 (06/4/18) 次へ 前へ
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時間が押しまくりなのでいきなり感想です。

「よみがえる空 -RESCUE WINGS- 10〜12話」
これでラストです。
最後だからと何かが終わったり大きく変化したりはしません。
そもそもこのシリーズは新たな仕事を始める話なわけで。
だから新たに歩み始めた小さいけど確実な一歩みたいな感じかな。
これに限らず仕事というのは継続して積み重ねることがキモなわけで、
続けようと思えばまだまだ続けられそうだし、見てみたい気もする。
まぁ、あまりニーズが有るとも思えないし、1クールでも御の字ですが。

10〜12話の最後のエピソードは雪山で遭難する話。
いつものように最初は何もないゆるやかな日常というプレリュードが。
2〜3話にわたるエピソードは全てこの構成という徹底した正攻法っぷりだね。
今回の災害は天候が悪化したことで状況が最悪にこそなったけど、
キッカケとなったのは当事者である人間の判断ミスだったのでした。
つまりこのエピソードで強調しているのは極限状態での判断というもの

このエピソードで一番気になったのが滑落した学生の判断。
山岳パーティーの中で一人足を引っ張ってるという自覚があったのでしょう。
だからこそ厳しい状態なのにまだまだ大丈夫というポーズを強調してた。
この手の我慢とか気力とか根性みたいのは一種の美徳とされるけど、
生死を分けるギリギリの状況ではその態度はかなり危険だったりする。
もしも限界を超えて倒れたら他の人に多大な負担を強いるのだから。
(登山に限らず)余裕がない場合をそれを早めに伝えたほうがいいわけで。
と、(生死に関わらない)仕事を始めた頃にさんざん言われたよ。

判断と関係のあることだけど、いざという時に満足な判断がデキるように
日常から仕事の目で観察をしておけ、みたいなアドバイスが有ったり。
例えば緊急時にそこの学校の校庭に降りるならどうアプローチするか?とか。
事前に観察をしているかいないかでは安全に降りれる確率は全く違うわけで。
多くの正確な情報を持っていた方が最善の判断を下しやすくなることを
具体的な応用例を用いて頭に叩きこませてる感じだね。
ここに限らず本郷三佐の厳しさはむしろ優しさに見えてくる

この作品は主人公が仕事を受け入れていく物語であると同時に、
レスキューという仕事の魅力や(それに限らない)仕事の心構えを描いてる
だからだけど小学生の頃に学校で見た「働くおじさん」を思い出した(笑)。
ドラマ仕立てではあるけど物語的な仕掛けは必要最低限に押さえてるし、
学校で仕事の魅力や厳しさみたいなのを教える教材に使えそうだなと。
小学校の高学年ぐらいならある程度は理解できる内容だと思うし。
マジで使ってみようと思うチャレンジャーな先生はおらんかね。

物語の最後に「よみがえる空」というタイトルの意味が出てきます。
実は今までずっとこのタイトルの意味がわかってませんでした(汗)。
※-RESCUE WINGS-はまんま航空救難団を意味してると思われる
飛行機のパイロットを助けるから「よみがえる空?」とか思ったけど、
助けるのはパイロットに限らないし、そもそも全く文脈が通ってないし。
最後のシーンで「お前の空はよみがえったか?」と言うセリフを聞いて、
なるほどそーいう意味なのか!と。まんまテーマの言い換えじゃん!と。
見たことないと何言ってるかわからんだろうけど、見ればわかるから


「蟲師 8〜14話」
※DVDレンタルは3巻8話までリリース済
原作ほぼそのまんまの内容なのでついつい後回しにしてました。
(原作の大ファンでエピソードを全部覚えてるもんで)
でもせっかく素晴らしく映像化してくれたんだから見ないと。
地上波放送(フジテレビ)はまた途中で終わっちゃったけど……
全部読みきりなので待たされても痛くないのだけが救いだね。

せっかくだから比較のために原作を全部倉庫から持ってきたよ。
そして確認してみたけど、やっぱりほぼそのまんまっすね。
詳細に比較すれば違う部分もあるけど筋はほとんどそのまんま。
サブタイトルは全く同じだし、セリフもほとんどそのまんま。
画面のレイアウトすら原作の構図を反映してる部分が結構ある。

原作に忠実といっても媒体が違うので違う部分もあるわけで。
特に背景に関してはマンガだと精密に描写するタイプの人以外は
映像化する時にかなり表現の補完が入ることになるのです。
この作品に関しても原作のカラーページの純朴で水彩画っぽい絵と
白黒ページの大胆だけど柔らかい墨絵っぽい絵をモチーフにしつつ
アニメならではの繊細かつ精密な物語空間を構築してるのでした。
原作そのままではない。だけど原作の持つイメージを増幅したような。
そんな感じの世界を目にするのは原作ファンしては感慨深いものが。

原作にないモノとしてもう一つの音。
アニメは雰囲気を作るために音楽を多用する傾向にあるし、
実写より速いテンポを形成するために音楽で畳みかけるけど、
この作品はそのどちらの手法も使ってなかったり。
というかアニメとしては異例なほどにBGMを使ってないのです。
描きこまれた背景と空間に満ちた環境音で奥行きを表現してるし。
少しだけ使われるBGMもいわゆるメロディで聞かせるタイプではなく、
生音っぽい楽器の音を聞かせる、さながら蟲の奏でる音って感じで。

BGMが少ないのを逆手にとったというわけでもないけど
この作品は1話ごとにモチーフになるメロディが有ったりします。
エンディングの曲が毎回違うのは気づいてる人も多いでしょう?
よーするにその曲がエピソードのために用意された曲なわけです。
本編からそのままエンディングに流れるように使ってるその曲。
よく調べてみたら必ずエピソード中でも使ってるのがわかるはず。
と言うかメロディらしきメロディがあるのってその1曲ぐらいだし。
それは音楽を極限に減らすことで自然が奏でる音を印象づけながら、
エピソードに込められた想いをメロディで表現してるような。
だからこそ物語の佳境で胸の奥からこみ上げてくるのかもしれない。

アニメでいきなりこの作品を知ってビックリしてる人も多いけど
この作品は原作のストーリーや世界設定の完成度がとても高いので、
まともに映像化できさえすれば傑作になることは確実だったのです。
「まともに映像化する」ことがとても大変な作品でもあったけど。
だからこそ素晴らしい映像化をしてくれたスタッフに大感謝を捧げたい。

せっかく原作を持って来たので原作との対応表を。
※サブタイトルは原作と全く同じ(内容もほとんどそのまま)

1話「緑の座」原作1巻から
2話「瞼の光」原作1巻から
3話「柔らかい角」原作1巻から
4話「枕小路」原作1巻から
5話「旅をする沼」原作1巻から
6話「露を吸う群」原作2巻から
7話「雨がくる虹がたつ」原作2巻から
8話「海境より」原作3巻から
9話「重い実」原作3巻から
10話「硯に棲む白」原作3巻から
11話「やまねむる」原作2巻から
12話「眇の魚」原作3巻から
13話「一夜橋」原作4巻から
14話「籠のなか」原作4巻から

1話づつコメントを書こうとしたら収拾がつかなくなった(汗)ので無しに。
もしかしたら改めて何か書くかもしれないけど。

続きはそのうち(放送はもう終わりました)。


「こてんこてんこ 1〜4回」
10月からテレビ東京系(6局)で木曜日の夕方に放送してる新番組。
BSジャパンやAT-X(1月から)やってるので地上波で見れない人はそちらで。
※レンタルDVDは3巻8回(1回2話構成)までリリース済
人間の世界のはるか上空の雲の上に天使たちの住む天の国があって
その国の次代の王(ようするに王子)の「こてんこ」は修行もかねて
命の源である天の星を守る仕事をしていたのでした。
しかしとても良い子のこてんこにはとんでもない秘密が有ったのです。
それは困ったりしてストレスが一定以上に達すると無敵のいたず小僧の
「まてんこ」にてんしん(→変身・変異)してしまうということ。
もしも天の星を守るお仕事の途中でてんしんしてしまったら大変。
果たして無事天の星を守りきれるのでしょうか。みたいな内容。

小さい子向けの作品です。この手の作品は普通なら録画しないんだけど
弟がスタッフ(下っ端ですが)をしてるのでいちおー録画してみました。
実際に見た印象はいかにも小さい子向けって感じで内容がとてもシンプル。
そして絵本っぽい絵柄で童話っぽいと言うか教科書っぽいテイストすね。
それはいいとしてギャグっぽい言いまわしとかがずいぶん昔風味のような。
「うるさいぬ」なんてまるでケンケン(チキチキマシン猛レース)だし。
妖精の国のごちそうがソフト麺とか、それはもしやギャグなのか?とか。
そこそこ見れるんだけどえらく低いレベルで安定してると言うか、
このレベルで肝心の子供たちはちゃんと楽しめてるの?とか思ったり。
同じ小さい子向けでもかいけつゾロリとかの方がずっと面白いような。
(メインターゲットの子供たちがどう感じてるかまではわからんけど)


「パピヨンローゼ New Season 1〜3話」
2月から一部の民放(4局)とBS日テレで深夜に放送した新番組。終わりました。
原作はインターネット上に存在した「月に代わってお仕置きするアレ」の
パクリのようなインスパイヤのようなオマージュのような架空アニメのサイト。
そこから評判が広がり実際にOVA(↓)が作られた、のはもう何年も前。
1本だけ作ってそれっきりだったのになぜか今さらテレビシリーズとして復活。
※セル・レンタルDVDのリリースは4/21から

テレビで放送するということでオリジナルと多少設定が変わってます。
大きな違いは働いてる場所がOVAだとランパブでこれはメイド喫茶ってとこ。
舞台も歌舞伎町から秋葉原に。必殺技もOVAのは放送できないので差し替えに。
つぼみが前の必殺技を使おうとすると止められるのは、つまりそーいうこと。
コスチュームがほとんど下着なのも、元がランジェリー戦士だったからです。
作中に何度か挿入されてる前シリーズのシーンらしきものは……
実在するOVAにはそれっぽいシーンは存在しなかったり(爆)。
つーかOVAは1巻しかないのでクライマックスも何もありません。

ちなみにこの作品には放送バージョンとDVDバージョンがあって
放送バージョンでは(ちょっとエロ?で)放送できないと思われるカットが
思いっきりフレームアウト(キャラOFF状態)処理されてるような感じ。
DVDには両方収録されてるらしいけど、わざわざ収録する代物では……

肝心の中身についてのコメントを。ストーリーとかは置いといて(おいおい)、
アクションをするならもっとカット数や動画枚数(つまり予算)を増やそうよ。
キャラ絵は確かにキレイだしそれなりに動いてる(モブは凄い絵だが)けど、
アクションシーンの枚数が全然足りてないから節約テクが虚しく滑ってるし。
DVDを売らなきゃペイできない深夜アニメなのに売る気ないのか?って感じ。
その唯一の売りのキャラ絵すら3話でなかなか愉快な絵面に……
放送が遅れてたからある程度完成してるのかと思ったらコレかい。

内容は……「まじかるカナン」(TV版)が素晴らしく見えるね!(爆)
なのはA'sに至っては雲の上の存在かも。


「ランジェリー戦士パピヨンローゼ 1巻」
テレビ版との比較するためにOVAの方も見てみました。DVDレンタル。
※テレビ版は↑に
いきなりランパブなので一般人にはちょっとアレな設定ですが……
つぼみのキャラはテレビ版よりこっちの方がいいような。
テレビ版もこの性格で良かったのでは?逝ってよしとかはいらんが。
アクションシーンの絵の動かなさっぷりはテレビ版と大差ないけど
やってる内容のバカさ加減が突き抜けててそんなに気にならないね(笑)。
なんかテレビ版よりこっちの方が面白いよーな。
テレビ版は下手にちゃんとアクションをしようとしたのが敗因かも。

これって見るからに某セーラー戦士のアレのパロディなんだけど
設定のパロディどころか作品の雰囲気から画面までパクってます。
ここまで徹底的にやられるといっそ清々しいかも。
しかしまぁ、1発ネタで2度は使えない手法でもありますが。
※最初は全6巻の予定だったとか言われてるけど、それもネタかもね

ちなみに1話だけなのでセーラー戦士……じゃなくてランジェリー戦士は
つぼみ一人しか出てこないです。アンヌは出てくるけど変身しないし。
雫に至ってはオープニングにしか出てきません


社員がどれだけ頑張っても (06/4/11) 次へ 前へ
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すでにネットに情報が駆け巡ってるので知ってる人は多いでしょうが
なんとBLコミック最王手のビブロスが倒産(自己破産)しました。
原因はBL分野の出版点数が増えすぎによる過当競争の結果……ではなくて
社長が副業でやってた自費出版社の経営失敗の連鎖倒産なんだそうで。
メインのBL部門は黒字だったらしい。ランク上位の常連だから当然だよね。
編集が頑張って利益を出してたのに経営者のせいで倒産なんて悲しすぎ。
自分が編集部の人間だったらバットを持って社長宅に殴りこむかも(爆)。

BL部門は黒字なので編集部ごとどこかが引き取る可能性が大きいです。
編集部でこのへんの方向性が明確なら作家もついていくんじゃないかな。
本仁戻さんのファンサイトの掲示板に時期は遅れるけど連載は続くし
コミックスも出ると書いてあるので、ある程度は話が進んでるのかもね。
新天地が決まれば雑誌は出るし予定してたコミックスも出るでしょ。
問題は既刊コミックスだね……スコラや桜桃書房の例から考えて
人気のあるのだけ再発して大部分はそのまま絶版になると思われます。
つくづく本なんて一期一会で目があったら買え!って言葉を実感するよ。

しかし、ビブロスが倒産するなんて普通は想像もしないよな……


ではいつものアニメネタへ。
毎度のように面白かった順です。

「REC 1〜9話」
2月からTBSとBS-iで深夜に放送してた新番組。もう終わりました。
原作は少年誌?(サンデーGX)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
※セルDVDのリリースは6/30(レンタルはまだ未定)
デートをすっぽかされ無駄になった映画のチケットを捨てようとした時、
「捨てないでちゃんと私を見て」といきなり声をかけてきた女の子がいた。
彼女の名前は恩田赤。オードリーヘプバーンの吹き替えが夢の声優の卵。
彼女とは一回限りのデートの真似事をしただけの関係のハズだった。
だけどある事情で同居することになり偶然にも同じ仕事をすることになる。
偶然触れ合った二人は一緒に暮らすことで互いを意識をするようになる。
そして二人の関係は……

1クールでも短いのに通常の半分×全9話っていくらなんでも短すぎだよ。
と見る前は思ってました。でも実際に見ると意外と気にならなかったり。
吉田玲子さん(マリみて・ARIA)の時間密度の濃い脚本(全部やってます)と
中村隆太郎さん(lain・キノの旅)のワイプを多用して畳み掛けてくる映像が
上手い具合に噛み合って1話の短さをあまり感じさせないから。
さらにメリハリの効いた全体の構成だし、ラストは凄くドラマチックだし、
全部でたったの2時間とはとても思えない感動的な作品に仕上がってます。
(映画なら普通にあるけどテレビシリーズでって意味で)
オープニング映像がなかなかセンスが良かったし、監督と脚本の人(上の二人)が
過去にいい仕事をしてたし、で期待してたけど期待以上にいいデキだったよ。

偶然にも最近原作を読んでたのでそうそうこんな感じとか思いつつ見てました。
と言うか9話まで見覚えが有ったので原作を確認したら全部が1巻分だったよ。
よーするに原作の1巻の最初から最後までが全9話に構成されてるのでした。
詳しい対応表は。原作1話→アニメ1・2話、原作2話→アニメ4話、
原作5話→アニメ5話、原作3・4話→アニメ6・7話、原作6・7話→アニメ8・9話。
アニメの3話は1巻にはないのでもしかしたらオリジナルかも。

そんな感じで一部エピソードの順が変わってる以外は大筋で原作通りです。
が、細かい部分はかなり大幅に手直しというかアレンジが入ってます。
特に原作1話をアニメの2話に構成してる部分は大幅に書き足されてました。
実は原作の1話は2話以降に比べてコマがぎゅうぎゅうに詰まってたり、
展開が強引過ぎたりと技巧的にちょっとどーだろうとか思ってたので、
アニメで大幅に手直してて説得力の有る展開に変えたのは良かったなと。

アニメで変更された部分で一番特徴的なのはサブタイトルのアレ。
映画をそれなりに見てる人ならすぐわかると思うけど、
全話のサブタイトルがオードリーヘプバーンが出演してる映画のタイトルで、
その回の中で必ず映画のセリフを喋るシーンが出てくるのでした。
これ原作だと1話の「長椅子の寝心地は〜」の部分しか無かったりして。
その1回をふくらませて全体のアクセントにしたのはお見事って感じです。
実はオードリーのファンでサブタイトルの映画はほとんどを見たこと有ったり。
それどころか「麗しのサブリナ」と「マイ・フェア・レディ」はDVDも持ってる。
なのでオープニングに映画の絵(赤いカット)が挿入されてて嬉しかったよ。

原作と違うといえばメリハリのつけかたも大きく違ってたり。
特にラストの9話なんか見覚えがあるエピソードのはずなのに、
あれ原作にこんなに感動的なエピソードあったっけ?とか思ったし。
後で原作を確認したらあまりにあっさりとした描写に唖然としたよ。
ここに限らず表情のつけかたが絶妙で原作よりも感情を揺さぶられます。
そもそも原作を読んでで涙を流すほど感動するシーンは無かったのに、
アニメではラスト以外にも何度か感動のあまり涙が出る瞬間が……(汗)
原作にわりと忠実にアニメ化しながら原作よりもずっと印象的なのが凄い。

主題歌も歌ってるヒロインの人のこと。
名前にも声にも覚えが無いなと思ったらなんと新人だそうで
どーりで主題歌の歌いかたが初々しいわけだ(ものは言いようです)。
でも声優の卵の話に有名どころの人を使うよりは説得力があるかも。
マジカノのエンドロールを凝視してたらこの人は千秋もやってるね。
※吉川家の次女で運動神経抜群で食べ物命でボケボケの人
キャラの印象が全然違うから気づかなかったけど、確かに同じ声だ。
千秋がデビュー作らしいので同時期のこれもデヒュー作みたいなもんかも。
千秋はわりとあっさりめの演技だっだけどこの作品では表情が豊かだし、
映画のセリフとか声を上手に使い分けてるので新人とは思わなかったよ。
ど新人とか俳優を主役に起用してもこんな感じなら文句はないんだけどね。


「劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢」
2005年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
原作は青年誌(ヤンマガ)のマンガで全巻持ってます。
都会のビルの谷間にどんな願いでも叶えると言われるお店が存在する。
どんな願いも叶えられる代わりに相応の対価を支払う必要があるけれど。
その店は必要とする人だけが辿りつける、そこに有ってそこには無い店。
今日もその店に一人の女性が訪れ、自分の家に入れなくて困ってると言った。
彼女の願いを叶えるため、そして屋敷の主人の不遜な招待に応じるため、
四月一日(わたぬき)、侑子、百目鬼(どうめき)の3人は不思議な屋敷を訪れた。
※原作にはないオリジナルエピソード

とりあえず第一印象。絵が凄い!キャラの動きが凄い!
いわゆる派手に動いて凄いって意味ではなく(動きまくりだけど)、
原作のダイナミックな四肢の動きをより誇張した感じに表現してて凄い!
最近のCLAMPの絵は線を省略してダイナミズムを表現してるけど
それがちゃんとアニメの動きとして再現できててちょっと感動したよ。
テレビシリーズもこの作画レベルだったら凄いだろうなと思ったり。
(4月から同じ監督・キャラデザ・制作会社でテレビシリーズをやってる)
まぁ、制作スケジュール(や予算)を考えると到底無理だろうけど。

凄いといえば侑子の家や不思議な屋敷のアートワークも凄いよ。
四月一日がトイレに行ったり百目鬼を探したりして屋敷を徘徊するけど、
迷路というか空間が歪んでるというか、とにかく不思議な景色の連続で、
プレステとかのCG使った不思議系アドベンチャーでもやってる気分に。
屋敷に招待された人が次第に消えていったり、常に誰かに見張られてたり、
何かに追いかけられたり、不思議でぼやけた夢を見たり、な展開なので、
これまたプレステとかのホラーアドベンチャーでもやってる気分に(笑)。
途中でトイレの標識が大量に出てくる表現はウテナ?とか思ったり、
終盤の巨大なこけしに襲われるとこは忘却の旋律?とか思ったりもした。
よーするに全編にわたって映像に圧倒される感じの作品ですね。
なんか海外の映画祭で入選したらしいけど、これを実際に見ると納得する。

ビジュアルで魅せるという方向性なのでストーリーはわりと薄めです。
併映のツバクロが30分に可能な限り物語を詰めこんでるのに対して
こっちは倍の60分あるけど増えた時間で映像を見せてるって感じかな。
長さのわりには物語はシンプルで、あくまで意味を映像で見せる原作とは
ちょっと作品の表現技法が違う気もするけど、これはこれで面白いなと。
物語の結末と映像の表現が上手く噛み合って最後はちゃんと感動的だし。
侑子さんが自分から前面に立つ絵面も原作ファンとしては感慨深いし(笑)。
(原作を知ってれば言ってる意味わかるでしょ)
一つのバリエーションだと思えば十分に楽しるかと。映像は凄いしね。

そんなわけで原作ファンの人は是非見るべし!ってことで。
もちろん原作を知らない人でも十分見れると思います。
もともと原作が長編じゃなくて独立したエピソードの積み重ねだし。
四月一日たちの背景説明がほぼ無いけど、自身のエピソードじゃなければ
無くても理解できるし、この映画では参加者&観察者みたいなもんだし。


「マジカノ 9〜13話」
※DVDのリリースはセル先行版が5/25からで通常版とレンタルが6/28から
1クールなのでこれで全部です。
1クールだし、ナンセンスでハイテンションなギャグ路線のまま
終わりらしき終わりもなくそのまま終了かと思ってたんですが……
ラストの方ではいつものマジカノらしからぬド派手なクライマックスが。
実はずっと同じ時間を繰り返していたのだった、ってうる星かよ(笑)。
うる星と言えば、9話の冒頭ってビューティフルドリーマーっすね。
「引け〜、力の限り引け〜」とかやってる部分のセリフまんまだし。
「根性見せてみろ〜」まで入ってれば完璧だったのに。<何が

前にどことなくΦなる・あぷろーちと印象が被るとか書いたけど、
物語のクライマックスの仕掛けがうる星なとこまで被ってるではないですか。
時間の繰り返しネタを使いながらちゃんと物語を終わらせたのは感心したよ。
そんな終わりかたアリ!?とちょっと意表を突かれたラストシーンだし。
でも、これだと好評でも同じノリの続編は作りようがないような。

あゆみが春生のとこに来たのは自分にかけられた呪いを解くためだけど、
あゆみの妹のみちるはそれを邪魔しようとアレコレやって来るのでした。
しかし9話の直接行使は結果的に春生の魔力を覚醒されるキッカケになる。
春生の魔力が覚醒すればあゆみにとってラッキーで大団円……と思いきや
物語は思いもよらない方向へと転がり、ついにド派手なクライマックスへ。

そんな兆しはとりあえず置いといて、10話ではいつものドタバタが。
あゆみが春生を悩殺するための取っておきのアイテムを使うのです。
これがなんと喋るネコプリントのパンツ。しかも脱げない呪いつき(笑)。
見せたい相手に脱がしてもらわないと脱げないという恐ろしい呪いつき。
つまりあゆみがパンツを脱ぐために大奮闘するという内容なわけで。
当然ながら喋るネコパンツが画面に踊るシーンが大量に出てきます。
と言っても大部分はパンツのみなのでパンチラっぽさはほとんど無いけど。
やっぱり見えそうで見えない感じを意図的に狙ってるっぽいね。

この回はシリーズ中最高なほどの暴走っぷりで笑いすぎて腹痛くなった(爆)。
なにしろあゆみのまともな(整った)顔が全カットの半分もないという凄さ。
野川さくらさん(あゆみ)を筆頭に声優さんのブチ切れ演技にも圧倒されるし。
こーゆーのを見るとさすがプロフェショナルの仕事だなと感心してしまうよ。

声優といえばこのネコパンツの声。なんと石丸博也さんです。
ジャッキーチェンの吹き替えの人なので一度は聞いたことあるでしょ?
こんな大ベテランの人をパンツの声にするとは……
実は他にもちょい役に大ベテランをさりげなく使ってたりして。
4話ではジャイアンみたいな顔をしたキャラの声がその当人だったし。
いんちき通販番組のshopMAGIKANOのナレーションも本職の人だよ。
このネコパンツはクライマックスでも再び大活躍。
石丸博也さんの軽妙だけど感情豊かな語り口が感動を呼びます。
パンツが喋って感動的なんて前代未聞ではないかと(笑)。

11話はクリスマスエピソードでなんとシリアスです。
ずっとドタバタギャグ路線かと思わせてシリアスで来るとは!
あゆみの一喜一憂(時々ブチ切れ)する表情の変化がなかなか魅力的すね。
にしても10話や11話を見てるとこの作品の主人公があゆみに見えるよ。
この後の12〜13話はクライマックスのエピソードで盛り上がるので
おバカ路線なのに1クールでちゃと起承転結っぽくなってます。

そんなわけで
見る前はたいして期待してなかったのに予想外に面白かったなと。
実際に動くものを見ないと判断できないとつくづく実感した。


「劇場版ツバサクロニクル 鳥カゴの国の姫君」
2005年に公開された劇場用アニメ。DVDレンタル。
HOLiCの劇場版と併映で内容が(ほんの少し)リンクしてたりします。
内容はサクラの羽を探す次元の旅の過程でやってきたある国での物語。
この国は空にある巨大な鳥篭のようなモノで外界から閉ざされていて、
この国の王はある時から変貌し鳥篭の中を闇で埋め尽くそうとしていた。
そのための鍵である姫は王から逃れてある場所に隠れていたのだった。
そんな状況の中に小狼たちは突如として出現する。
※原作にはないオリジナルエピソード

この映画は時間がたったの30分、つまりテレビの1.5話分しかありません。
初めて訪れる異世界の舞台説明コミで30分だけってずいぶんムチャやるね。
でもたった30分なのに結構ちゃんとストーリーになっててビックリした。
ここまで枝葉を削ぎ落とせばたった30分でもちゃんと物語ができるんだなと。
今まで見たOVAなどの30分(だけ)作品で一番しっかりストーリーになってるよ。

とは言えたった30分なんでやっぱりいろいろ端折られてる感じがします。
小狼たちのキャラ説明はほぼ省略されてるので原作かテレビ版を知らないと、
なんでこの世界に出現したのかとか、あの羽はなんだとか、サッパリかなと。
舞台世界の説明も必要最小限なので画面を彩る諸々の意味もサッパリです。
特にあの巨大な鳥篭とか巨大な鳥とか、見てて疑問がてんこもりかと。
親衛隊(?)を撃退した黒りんたちが捕らえられてる展開も???だし。
とにかく30分でストーリーを描くために徹底的に割りきった感じの作品です。
せめて50分程度は時間を用意してもっとじっくり見せれば良かったような。

テレビシリーズとスタッフが違う影響というか印象の違いについて。
劇場版と比較するのは間違いだけどテレビ版に比べて動きが凄くイイです。
原作のダイナミックな動きとは違うけどこれはこれで絵になってていい感じ。
ここまでやらなくていいからテレビ版もも少し勢いのある映像にして欲しいよ。
ビートレインだって本気を出せば結構いい絵を作ってくるハズなのに……

キャラデザインに関しては違うというほど違いは感じないかも。
そーいえばテレビ版の芝美奈子さんと劇場版の菊地洋子さんはNOIRで
一緒にキャラデザインやってたので比較的絵柄が近いのかもしれない。
音楽は同じ人というかテレビ版のサントラをそのまま使ってるようで。
サントラを何度も聞いてたので全部の曲に聞き覚えがあったよ。
エンディングはサクラ姫の人が歌ってるこっちの方がいいんじゃないかな。
ちなみにストーリーはオリジナルだけと特に違和感は感じなかったです。

とりあえず原作かテレビ版のファンなら一見の価値はあると思う。


「びんちょうタン 1〜4話」
2月からTBSとBS-iで深夜に放送してた新番組。もう終わりました。
(MBSでは今放送してるらしい)
びんちょうタンは元々ゲームメーカー・アルケミストのマスコットキャラで
人気が出てフィギュア化、マンガ化、アニメ化、ゲーム化ということらしい。
※セル・レンタルDVDのリリースは5/26から
内容は簡単に表現すると……森の中の一軒家にびんちょうタンという女の子が
一人で住んでいたのです、としか言いようがない。それしかないので

とりあえず第一印象がクオリティ高ッ!激しく無駄に(爆)。
とっても雰囲気のある背景美術だし、みょーに丁寧なキャラの動きだし。
音楽が印象的でキャラがアレなのも含めてココロ図書館を彷彿とするかも。
いかにも萌えキャラだけどやってる内容は童話みたいな感じではあるかな。
と言っても寓話性がない、テーマのない、なんちゃって童話ですが……
この作品はキャラを見せることが全てで、それ以外は無いに等しいよ。
あのキャラを見てるだけで楽しい人以外はかなり微妙なんじゃないかな。
つーか、見ててかなり苦痛でした。全部(9話)見るつもりが4話で挫折したよ。


深夜アニメは止まらないMaxHeart (06/4/4) 次へ 前へ
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4月になりました。新番組の季節です。
前に書いていた凄い数の新番組はほとんど放送されることになりました。
見る可能性の薄い番組を削ったのになんと39番組も録画することに……
2台で同時3番組まで対応できるから録画自体はそんなに大変じゃないけど
どー考えたって見る時間が足りないと思われます(汗)。どないしろと。

そして地上波のみの深夜枠がなんと35番組も(瞬間的には+1枠ある)。
ついこの前の1月期に史上最大の29番組とか書いたのにあっさり更新。
特に独立系(いわゆるU局)で放送されるのが16枠という異常な数に。
深夜にアニメベルトを形成してるテレビ東京ですら8枠だと言えば
どれだけ凄いか実感できるかと。ちなみにtvkは16枠全部やってるよ。
※tvkの土曜深夜はアニメ番組が5つにアニメ情報番組が2つ

35枠と言うことは1日あたり平均5枠放送してるわけで、、、、
リアルタイム視聴なんてよほど根性がないと不可能のような。
録画するにしても同時に1番組しか録画できないと厳しいんじゃないかと。
今期は特定の曜日に集中する傾向が薄まって多少楽になったとはいえ
純粋に番組枠が増えたので2番組が衝突するのもごくあたりまえに。

そんな大量の新番組が放送されて対応するのもひと苦労な状況なのに、
人によってはさらに録画する番組が増える可能性も……
それはレンタルの出てない作品が二つほど放送されるからです。

一つ目はレンタルはいつ出るんだ?と言われ続けてるAIR。
レンタルは未だに音沙汰なしだけど4月からBS-iで再放送するようで。
夏特別編2話も一緒に再放送するかはちょっとわからんけど。
水曜日の深夜のよーするにBLACK CATの後枠で放送するようです。
興味はあるけどDVDを買えないよ!って人は頑張って録画するべし。
(中身を知らずにDVDを買う人はチャレンジャーだと思う)

二つ目はセルVHSの衰退とレンタルDVDの普及のタイミング差によって
レンタルが出ない作品がいくつかあった時期の「.hack//黄昏の腕輪伝説」
.hackの新作にタイミングを合わせて4月からキッズで放送するようです。
もしかしたら新作に合わせて旧作のDVDレンタルを出すかもしれないけど
そんな「あるかもしれない」に期待するより確実な録画をした方がよいかと。

BS-iもキッズも見れないよ!って言われてもそんなことまで知らんがな。


そんなわけで恒例のオススメへ。12月分です。

女性誌の今月の1冊は三原ミツカズさんの「死化粧師」に。
今月は5作品も完結したりで選ぶの大変かなと思ったけど再読してこれだなと。
完結でも佳境でもないし短い話の羅列なのに、胸に突き刺さってくるから。
特に最後の話の静かな淋しさの果てに感動がこみ上げる展開が素晴らしいね。

今回のアズキの祖父のエピソードに
「寝たきりの患者に施される延命治療は過酷だ」って出てくるけど
祖母のお葬式での薬漬けだっだから骨が崩れやすくなってるって説明を
思い出してみょーに実感をしてしまったり(火力の問題もあるけど)。
そーいえば被爆した人は燃やすと骨が残らないなんて話もあったっけ。

今月のいい感じだった作品は「イブの眠り」「毒姫」でした。

「お兄ちゃんにはわかるまい!」
エロかわいい少女漫画のベテランすぎ恵美子さんが流行の兄×妹モノを。
妹が成長して色気づいてきたのを兄が意識しちゃうのはよく有るけど
実は妹が積極的にそれを煽ってたってのがいかにも少女漫画だな〜と。
この兄妹は血が繋がってなくて、兄は自分だけがそれを知ってると思ってて、
だからこそ自分の気持ちを押さえて兄であろうとするわけです。
でも実は妹もそれを知ってて妹扱いが気に入らなくて、意識して欲しくて
わざと下着を見えるところに置いたりと……青年誌の逆をやってる(笑)。
二人の行為は見事にすれ違ってて結果どんどんエスカレートしてくのでした。

「市長 遠山京香」
タイトルを見るとピン!と来る人がいるかもしれないけど
よーするに現代版の「遠山の金さん」すね。タイトルが露骨過ぎだよ。
舞台が現代なので金さんのような遊び人ではなく、
市民と同じ一人の人間として、そしてどこにでもいる一人の親として、
市で起きる(どこかで見たような)出来事に触れて原因を突きとめるのでした。
ここぞというとこで私が市長です!って名乗るのは水戸黄門みたいだよ(笑)。


男性誌の今月の1冊はなし。
今月も時間が無くて(以下略)
毎度のことで(以下略)

「ヤミの乱破」
この作品は戦後まもなくの日本を舞台にした史実っぽい作り話で
偶然にもちょーどこの巻に「光クラブ」の事件が出てきたりして。
なにが偶然ってこれを読んだ少し後にあのライブドアの強制捜査が。
※ライブドアと光クラブには類似した特徴がある
大胆な仮説に基づいた三島由紀夫の若かりし頃の姿なんかも出てくるよ。


他にも書きたいことがいろいろ有ったけど時間切れです。

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