良いサントラ悪いサントラ (06/2/19) 次へ 前へ
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津波のように押し寄せる新番組を片っ端からチェックしてたら
未読の本や未処理の雑用がうずたかく積み上がり部屋が凄い有り様に……
このままでは生活ができなくなる、と今週はそのへんを片付けてました。
つまりはビデオを見てる時間が少ししか無かったと言うことです。
なわけでネタを水増し(おいおい)するため久々にサントラネタなぞを。

サントラについて今回はちょっと違った視点で語ってみませう。
テーマは「良いサントラ悪いサントラ」
この場合の「良い」とか「悪い」は音楽の良し悪しでは有りません
そもそも音楽の良し悪しなんて受け手の主観で全く違った結果になるし。
じゃあ音質の良し悪しかと言うと、それも違います。
つーかよほど粗悪な品質じゃない限りサントラの面白さとは関係ないし。
(オーディオ系の雑誌ではS/N比・F特性・Dレンジとかで評価してたが)
で、結局のところどーいう基準だよって感じですが。
そのへんは順を追って分かりやすい具体例を挙げていきます。
※各タイトルのリンクはAmazonアソシエイト

「良い」サントラとはつまり「悪い」サントラじゃないってことです(爆)。
「悪い」サントラとはつまり「良い」サントラじゃない……(おいおい)
「悪い」サントラには明確にそう判断する要素があって、
それらの要素がないサントラが「良い」サントラってことになります。
ちなみに「悪い」と判断する要素はいくつか有ります。

それでは「悪い」サントラの具体例を。
悪い要素がこれほど分かりやすいのも珍しいぐらいの。それは
「魔法先生ネギま!麻帆良学園中等部2-A:音楽の授業」(サントラ1枚目)
内容は作中のBGMに加えてOP曲(最初の)とED曲(前半の)のTVサイズと
イベント限定リリースだったらしい「出席番号のうた」を収録してる。
曲順としては最初と最後に主題歌が入るオーソドックスな構成。
収録されてる音楽も光宗信吉さんなので素晴らしい!の一言です。
※ウテナ・シュガ〜・ローゼンメイデンの人

これだけ見てるとどこが悪いサントラやねん!って感じですが……
これ収録時間がトータルでなんと32分しかありません。
さらにそのうち「出席番号のうた」が10分も有るのでBGMは19分だけ。
月詠DVDの5巻に付属してたミニサントラですら25分入ってるんですが。
今まで山ほどサントラ聞いたけどこんなに中身のないのは初めてです。
価格が1500円ぐらいならこれでも許せるけど通常価格の2800円だし。
CD-ROMとのカップリングもこちとら音楽が聞きたいじゃ!って感じだし。
(レンタルにはCD-ROMは付いてなかったので中身は知らん)
サントラとして評価したら「悪い」としか言いようがないよ。

vol.1があんまりな内容だったのでvol.2も借りてBGMを補完することに。
「魔法先生ネギま!麻帆良学園中等部2-A:音楽の授業II時間目」
そしたらこちらはトータルで56分、BGMが46分とちゃんと中身が有るし。
さらにvol.1と同様にCD-ROMまで付属してて、価格はなぜか2300円と安い。
(こちらはレンタルにもCD-ROMがついてた)
どー考えても価格設定が逆だろ?vol.1を買った人へのお詫びですか?(爆)
ちなみにvol.2は全く悪い要素がないサントラかというとそうでもなく。
冒頭にハッピー☆マテリアルを5曲も入れた構成がちょっと微妙だなと。
別に5バージョン入れてもいいけど最初に連続して入れるのはどーよ。
BGMの合間に挿入するか最後に新EDと一緒にまとめて入れるかすべきだよ。

ところでサントラとは関係ないけど、ハッピー☆マテリアルの各月版って
歌ってる人が違うだけじゃなくてアレンジも違うんだね。知らなかった。
歌ってる人が違うだけで毎月チャートインするのは凄いなとか思ってたら、
ちゃんと曲調を変えて購買意欲を煽るような仕掛けをしていたとは。

「悪い」サントラの具体例その2。
「涼風 オリジナルサウンドトラック&キャラクターソング集1」
これの悪い要素は説明するまでもなくタイトルを見ればわかります。
サントラとキャラソンをカップリングするんじゃねぇ!って感じだよ。
主題歌は作品を構成する要素の一つだから収録するのは構わないけど。
(でもこの作品のOP曲とED曲はちょっとアレだ)
収録するのは構わないけど……このサントラは曲順も気に入らない。
頭に主題歌(TVサイズ)2曲、続いてキャラソン4曲、最後にBGMが入ってる。
サントラ部分はオマケと言いたげなその構成はちょっと。
収録時間がトータルで70分、BGMが50分なのは合格ラインだけど。
ちなみに音楽は宅見将典さん(恋風の人)でなかなか聞き応えあります。
と言うかあえて音楽が良くてサントラとしてダメなのを例にしたのです。

イヤ〜んなカップリングだとネギま!と同じ光宗さんの
グリーングリーンのサントラ「Kanenone Jam 01」が。
これなんかミニドラマ+キャラソン+BGMの組み合わせだよ……
曲目を見るとBGMの扱いが実に酷いし。だってが曲名がM-xxのまま。
(タイトルはM-xxでも構わないけど、全体の中の扱いの印象として)
収録時間はトータルで70分あるけどBGMはたったの32分しかないし。
でもネギま!の1枚目よりは長かったり。ネギま!の凄さがわかるね(爆)。
ちなみに光宗さんなので音楽はとてもいい感じなのでした。
と言うか今まで聞いたサントラでは一度も外したことがないです。
それなのにサントラ商品としてはこれだから。

同じようなカップリングで二枚組になってるもの。
例えば「ゆめりあ Fun☆Fun CD」(サントラ1枚目)
これはDISC1がサントラで37分収録。DISC2がキャラソンで28分収録。
※DISC2は歌の前にキャラのメッセージが入る(合計9分ほど)
2枚分合わせても十分1枚に収まる長さなんですが……
まぁ、内容が別々になってる方が扱いやすくていいけどね。

「グリグリ」も「ゆめりあ」もこれで全部の内容ならまぁいいけど
現実には同じ構成のものがもう1枚出てるわけで……
だったらサントラだけで1枚にしろ!と激しく主張したい気分。
サントラだけだと一部のネームバリューがある人(菅野・梶浦)以外は
あまり売れないから歌と組み合せるのはいたしかたないかなとも思うけど。
キャラソンCDやドラマCDだけ単品で出してサントラはDVDに付属みたいな
そんな世知辛い世の中だし。DVD付属はまだマシで出ない場合すらあるし。

カップリングもので例外的なのを一つ紹介。
「A STORY OF LOVE フタコイオルタナティブ OST」(サントラ2枚目)
※コメントは作品のとこに一緒に入ってます
これはDISC1がサントラで55分収録。DISC2がネットラジオで63分収録。
ゆめりあみたく内容で2枚に分けてるわけではなく純粋に2枚組です。
よーするにフルサイズのサントラにフルサイズのオマケが付いてる
なのに価格がなんと2500円ですよ。1枚モノより安いんだけど。
このサントラはカップリングしてるけど「悪い」サントラではなく
「良い」サントラ、と言うかとても素晴らしいサントラです。
ジャケットデザインも小冊子も音楽も曲順も全てに素晴らしいサントラ。
(1枚目も同様に素晴らしいサントラです)
これがネギま!や涼風と同じキングレコード(スターチャイルド)ですから。
これほど当たりと外れの落差が極端なレーベルも珍しいっすね。

レーベルの話が出たのでぶっちゃけた話をしてしまうけど
実はレーベルである程度はサントラの良し悪しがわかります。
キングレコードは当たり外れが大きいのは前述の通り。
さらにDVDに付属するという技を最も多用するのもキング。
ちなみにわりとまともなサントラを作ってくるレーベルは
「ビクターエンタテインメント」「ランティス&メローヘッド」
「ジェネオン(旧パイオニアLDC)」の3社(正確には4社)すね。
これらのレーベルからリリースされるならまず外さないので一安心です。
※音楽の良し悪しの話ではなく
そしてサントラをちゃんと出してくれるレーベルでもあります。
単品リリースしてくれる&ちゃんと曲を収録してくれるって意味で。
実はここ数年で買ったサントラの大半がこれらのレーベルなのでした。

※参考までに2005〜2002年ベストに入れた作品のサントラのレーベル
ヒクターがARIA、月詠、KURAU、プラネテス、忘却の旋律、ビッグオー2期、
WOLF'S RAIN、LASTEXILE、L/R、ちょびっツ、ロビン、ラーゼフォン
ランティス系が絶対少年、舞-HiME、ダフネ、ローゼンメイデン、美鳥の日々、
Φなる、D.C.、君望、ななか6/17、ヒートガイジェイ、ぽぽたん、ワンダバ
ジェネオンが魔法遣いに大切なこと、灰羽連盟
キングがぱにぽに、フタコイ オルタナティブ、チュチュ、旋風の用心棒
(チュチュと旋風の用心棒はDVDに付属)

「悪い」サントラの具体例に戻って。
「極上生徒会 極上ドラマ&極上サウンドトラックVol.1」
これもサントラとドラマをカップリングしてます。
それだけなら今までの例と同じだけどこれには大きな違いがありまして。
それはドラマをBGMの合間に挿入してあるってところ。
ちょっとしたセリフを入れてるのではなく結構長めのドラマを挿入してる。
音楽をじっくり聞きたい人としては、何じゃそりゃ?としか言えません。
収録時間はトータルで74分、BGMが26分なのでサントラとしてもアレだし。
アレなサントラの常としてこの作品も同じ構成でもう1枚出てるし。
コナミなんぞに期待するのが間違いだと言われればその通りだけど……
この作品の企画自体がさすがコナミ!って感じだし(イヤミですよ)。

実はBGMの合間にドラマを挿入してるサントラは他にもあります。
以下カッコの中はトータル収録時間とBGM分の時間
「天上天下 GREAT DISC 1」(65分 / 22分)※何とこれ1枚だけ
「ホイッスル! Original Sounds and Unforgettable」(77分 / 46分)
「PAPUWA ようこそパプワ島へ!」(79分 / 35分)
「RAVE THE SONG & STORY」(54分 / 25分)※全3枚中の1枚目
にしても22分とか25分とか……そんなのサントラとして認めねぇ!

BGMの合間にセリフが入ってるサントラなんかも有ったっけ。
「CHOBITS ORIGINAL SOUNDTRACK 001」
「CHOBITS ORIGINAL SOUNDTRACK 002」
※コメントもあります(ブログにはまだ再録されてない)
音楽の合間にちぃの喋りが入ってたのには最初ビックリしました(笑)。
でも慣れれば短くて全体のテンポを壊すこともないので許容範囲かなと。
よーするにあくまでサントラがメインであればさほど問題はないのです。

あくまでサントラがメインでドラマがおまけに付いてるのだと
「藍より青し〜縁〜 音盤『松』」
サントラとしてはOP曲→BGM→ED曲とオーソドックスな構成になってて
その後に22分のミニドラマが入ってるのでした。
もちろんドラマが入ってるからと言ってサントラが短いこともないし。
(収録時間はトータルで77分、BGMが50分)
よーするに普通のサントラCDの後ろにオマケがついてる感じです。
これなら音楽だけ聞きたい場合はED曲までで止めれば済むわけで。
同じカップリングでもレーベルによって完成度に落差がある見本すね。
※このサントラはジェネオン

後ろにおまけでセリフが入ってるのも。
「ちっちゃな雪使いシュガ〜 Original Sound Track music note.1」
レンタルで試聴してから実際に買ったタイトルの一つです。
これも通常のサントラの構成の後におまけボイスメッセージが。
サントラとしては全く文句なしの構成で音楽的にも素晴らしいです。
が、いい気分で音楽に浸ってるといきなり喋り出すのでビックリする(笑)
なにしろ「おはよう!」だし。ビックリしてまさしく目が覚めます。
ある意味では親切な構成かも。

再び「悪い」サントラの具体例に戻る。
「スクールランブル Sound School」※サントラはこれだけ
構成としてはOP曲→BGM→ED曲のオーソドックスなタイプ
BGMの合間に歌(挿入歌?)が2曲入ってるのも普通のスタイル。
後ろにはボーナストラックとしてその2曲のカラオケVerも付いてたり。
収録時間はトータルで57分(うちカラオケが7分)でBGMが39分。
これだけなら素晴らしいとは言えなくても許容範囲では?と思うでしょう。

説明の前にこのサントラの収録曲リストをよく見てください。
全14曲でOP/ED及び歌が2曲でカラオケが2曲なのでBGMは8曲です。
39分で8曲とはずいぶん1曲が長いな、と思わせて実は違うのでした。
これ複数の曲をまとめて1つのタイトルにしてあって実は29曲有ったり。
曲と曲の合間にインデックスを入れてあるような親切仕様でもないし。
目的の曲を聞きたい場合に実に使い勝手が悪いぞゴルァ!
あまりに不便なんで全ての曲間の位置を調べてCUEシートを作りなおして
トラックをバラバラにしたCDを作ってみました。これ結構便利。
(そのうちCUEシートを公開するかも)

ここでいきなり昔話をするけど、
実は昔のサントラは1タイトルに複数の曲が普通に入ってた。
と言うか1曲1タイトルが普通になったのはCD時代になってからです。
確かにレコードの頃は曲の区切りが多くても頭出しが面倒なだけだったし。
まだBGMは素材みたいな扱いだったから1曲が短かったってのも有ります。
だけど今の時代にそんな大昔のスタンスで作るのはどーかと。
(実は今でもこのスタイルのサントラが結構あります)
29曲分のタイトルをつけるのが面倒ならM-xxのままでもいいから(笑)。
でも同じキング(なんです)のフタコイオルタナティブのサントラなんか
40数曲×2枚分の全てにタイトルをつけてあったよ。この差はナニ?
※スクランはDVDがMMV(販売はMF)でCDがキング

ちなみに「悪い」要素の筆頭はリリースされないことです(泣)。
例えば「キノの旅」とか「キノの旅」とか「キノの旅」の話ですが。
※他にも「モンキーターン」「天使な小生意気」「GANTZ」など結構ある
作中で音楽を印象的に使ってるのにサントラが出ないなんて……
DVDと抱き合わせになってる方がまだマシと思えるのが悲しい。


「学園祭 ガクエンフェスティバル」
※音楽は羽岡佳
ぱにぽにだっしゅ!のサントラです。
作中ではいかにもネタっぽい曲を印象的に散りばめて使ってたけど、
わりと同じ曲をしつこく使ってたりして実は曲数少ない?って思ってた。
曲数が少ないとサントラとしてどーなのかな?って感じだったし。
AmazonにもStarChildの公式にも曲目リストが全く載ってなかったし。
(今ならStarChildの公式に曲目リストが載ってます)
キングのサントラは当たり外れが大きいし、で突撃するか悩みました。
買うのはレンタルして内容を確認してからにしようかなと。

だけどある通販サイト(だけ)に完全な曲リストが掲載されてて
それによると結構曲数が多い(全44曲)のでこれはイケそうだなと。
何曲も有る主題歌も全部後ろにまとめててBGMを前面に出してるし。
で実際に突撃してみた結果は期待を裏切らないいい内容だったわけです。
キングの当たりの方でホントに良かったよ。

内容としては作中で使いまくってたネタっぽい曲が大量にあります。
例えばヨーデルとかハワイアンとかバラライカとかオクラホマとか
ラジオ体操(第一)とか運動会(天国と地獄もどき)とか。
※天国と地獄の運動会の部分はフレンチカンカンと言う
これらの曲は作中で全体を通して使うことは滅多にないので
サントラで聞いて初めて全容を知ったというか元ネタがわかった曲も。
キャッチャーな曲が多いとは思ったけどこんな露骨な曲が並んでたとは。

そんなネタっぽい曲の合間に「ぱにスキャ」と言う曲が挿入されてます。
これはタイトル通りのスキャットで。ジャンルとか詳しいことは知らん(汗)。
音楽知識は置いといて、実はこの「ぱにスキャ」という曲がこのサントラを
ただのネタ曲の集合からいいサントラへと昇華させてるのでした。
それは全体の要所に置かれたこの曲の爽やかというか洗練された雰囲気が
全体をネタとかシャレを含めて一つのスタイルとしてまとめてしまってる。
月詠のオープニングもそうだったけど、よーするにセンスがいいのです。
作品同様で中心に確固たるスタイルがあるからどんなネタすら共存しちゃう。

このスキャットを歌ってる人はなんと河井英里さんだったり。
と言っても河井英里って誰よ!って人が多いだろうけど。
あのワーズワースの冒険の「シャ・リオン」を歌ってた人です。
凄い有名な曲なのでタイトルを知らなくても聞いたこと有るのでは?
ヒーリングミュージックのさきがけのような曲だったっすね。
※一時期リリースされまくったヒーリングコンピにも収録された
「アニマージュ」というアニソンベースのヒーリングコンピでは
河井英里さんが何曲も歌ってるので知ってる人は知ってるかも。

ぱにぽにだっしゅ!の主題歌は声優が数人でワイワイ歌ってるタイプで
確かに曲にはインパクトがあったけど歌唱力とかはそれなりなわけです。
しかし作中にスキャットとして実力派のボーカルをさりげなく使ってる。
名を取らず実を取るこのやり口は実に憎たらしいっすね(誉めてます)。

ちなみに2クールで1枚なので当然全部の曲は収録されてません。
結構よく使われてたけど未収録の曲もあったりします。
すぐに気づいたのが「ぱにぽにチャイナ」と「ピーチムーンな不思議」
って勝手にタイトルをつけても分かるかよ!って感じですが。
「ぱにぽにチャイナ」はマホ〜な人のしょーもない妄想でよく使われる
まさにチャイナ風味の曲です。タイトルでも何となくわかるでしょ?
「ピーチムーンな不思議」は一条さんを追跡した回に何度も使ってた
ミステリアスっぽい曲です。これは入ってると思ってたのに。

※リンクは全てAmazonアソシエイト


「ARIA The ANIMATION オリジナルサウンドトラック」
※音楽はChoro Club feat. Senoo
作品を見てた人ならどんな音楽か説明するまでもないですが、
いちおー簡潔に表現するならアコギによる穏やかな曲って感じかな。
ピアノによる穏やかな曲もあります。よーするに大半が穏やかな曲。
生音っぽい素朴で美しい響きの、ひたすら心地よい感じの音楽です。
「ヨコハマ買い出し紀行」もやってたけどまさにあんな感じ。
つーか作品のジャンルが(滅多にないのに)全く同じだし。

これは買ったものだけど、実は即買いと決めたわけじゃなかったり。
それは穏やかな曲調が作品の全編を覆ってて単調かもと心配だったから。
前に聞いた「ヨコハマ買い出し紀行」も心地良いけど単調だったし。
だけど作品を最後まで見て曲は耳に残ったし、原作の大ファンだし、
ビクターならそう外してくることもないだろうとこれも突撃してみた。
これで外してたらレンタルで借りまくってた意味が有りません(汗)。
まぁ結果的に結構良かったので問題ナッシングでしたが。
予想した通り全体に穏やかな曲が多くてメリハリは希薄だったけど
作品に思い入れが有って耳馴染みがあると印象が違うものだなと。
つまり作品に思い入れが薄いと「単調」と感じる可能性があります。
ヒーリングミュージックみたいなものを期待してるならぴったしですね。

曲目はいちいち書くのが面倒なのでこちら(Amazon)で。

ところでこのサントラに含まれてる劇中歌(アテナ先輩が歌ってる歌)、
なんとこれも河井英里さんだったりして。凄いキレイな声とか思ってたら。
てっきりアテナ先輩の人(川上とも子さん)が歌ってるのかと思ってたよ。
実は河井英里さんは劇場版AIRのイメージソング(最後の曲)も歌ってるし。
なんか最近アニメでよく使われてるような。
今のアニメソングのトレンドは透き通った声でキレイなメロディなので
透き通った声で歌唱力が有る河井英里さんはまさにうってつけだったり。
そのうち主題歌で使われたりするかもしれないね。

オープニング曲は12話の特別バージョンをテレビサイズで収録。
作品のコメントではノエルバージョンとか書いたけど
改めて聞くと残響しまくりでお風呂バージョンって感じかも(笑)。
※タイトルはforest mixになってる
エンディング曲は微妙なmix違いのアコースティックバージョンを収録。
Amazonでは元曲がいいという人とこっちがいいという人がいるね。
元曲の方がROUND TABLEらしい曲かなって感じですが。

※リンクは全てAmazonアソシエイト


「ストラトス・フォー アドヴァンス 5〜6巻」
これでラストです。
ラストなので全体を見渡すためにも1巻から通しで見てみました。
TVシリーズの最初から見返すのはさすがに大変なのでアドヴァンスだけ。
そんなラストの2話なのでクライマックスに相応しく派手に盛りあがります。
と言いたいとこだけど違ったり。確かに5話はシリーズ中最高に盛りあがる。
けど6話は最終話とはとても思えない緊迫感にみちた予兆のような展開で……
よーするに終わってません。全くこれっぽっちも話が終わってません(爆)

6巻のCMでアドヴァンス完結編製作決定!と流れてるのは既に知っていたけど
アドヴァンスは全6巻でそれなりに切りのいい内容になると思ってた。
完結編は積み残した設定のフォローのエピソードをやるんだと思ってた。
しかし実際は6巻からそのまま続いてる7巻8巻に相当する内容だったわけで。
読んで字のごとくまさにアドヴァンスの完結編なのだった……
まさか全6巻の予定が全8巻になってしまうとは、これこそ想定外!

6巻の体裁は次回予告こそ無いけど完全に続きをやる前提の構成で。
つまり6巻の制作時にはもう全8巻を想定した制作体制なわけで。
とするといったいどこで全6巻から全8巻に構成変更したんだろう?
全6巻なら4巻あたりからクライマックスに向け話が繋がってそうだし。
4巻を見た時にこの構成で終わるのか?と漠然と感じるような展開だったし。
もしかするとシリーズのかなり初期の段階で全8巻に変更になったのかも。

にしても2ヶ月に1本ペースのOVAで続きものはキツイっすね。
全6巻だと最後まで辿りつくのに1年も待たないといけないし。
しかも全6巻で終わってないし。続きは半年以上も先だし……
大半のOVAが読み切りなのもリリース間隔を考えると仕方ないと言うか。
だからアドヴァンスも1話ごとに切りのいい構成にはしてあります。
(シリーズ全体としてのストーリーの流れみたいのはある)
してあるけど2ヶ月ごとに1巻ずつ見てテンションを維持するのは難しいね。
気分を盛り上げるためにまとめて見たりすると前を忘れるほど間隔が開くし。
全6巻どころか全8巻もやるならテレビで第2期をやるべきだったような。

最初から見返してて思ったけど序盤の構成は日常を強調してる。
よーするに下地島の緩やかな時間の流れを実感するような展開で。
そこに彗星迎撃という秒単位に忙しない緊張感が割って入ってくる。
緩やかさと忙しなさのコントラストが際立つ構成になってるわけです。
このへんの構成はテレビシリーズ中盤に似てると言えるかな。
ってことはこの後に終盤に似た緊迫した展開が有ったりしそうなわけで。
実際、6巻の内容はテレビシリーズ終盤と雰囲気が似てたりして。

その6巻。
5巻がまるでシリーズの佳境のように派手に盛りあがったのに
続く6話はなぜかずいぶん落ち着いた展開で。でも静かに緊迫してた。
つまりスペースシードの核心に迫るエピソードが前面に出てきたのです。
見てて、これとても1話に収まらないような……と心配になってきたよ。
既に続編の製作が決定してたとは言え一応の区切りは有ると思ってたから。
しかし6巻の最後に見たモノは、えっ?そこで切るの?と唖然とするシーン。
これを簡単に表現するならR.O.D THE TVの地上波放送最終回みたいな(爆)。
この状態で半年以上待たされるのは勘弁して下さい。

話は戻って5巻。
この巻はラストエピソードに向けての伏線という意味も有ったり。
それは暗躍する勢力が機構のシステムを揺るがすほどの力を持ってる事実。
そしてそれによって普段通りの彗星迎撃が突如大ピンチに陥るという展開。
ここで偶然にも実験機でテスト飛行をしてた翼と空が大活躍するのです。
大活躍と言うのはただ目立ったってレベルではなく、もはや主役?みたいな。
さらに彗星迎撃では岩崎&藤谷の両教官がここぞばかりに見せてくれたし。
女キャラばかりのスト4で珍しく男キャラが大活躍で、男祭りって感じ(笑)。

さて、この続きが見れるのはいったいいつになるのやら。


笑顔でキャッシュ! (06/2/10) 次へ 前へ
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更新日が押してるんでさっさとアニメネタへ。
いつものように面白かった順です。


「よみがえる空 -RESCUE WINGS- 1〜4話」
1月からテレビ東京系(6局)で月曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
内田一宏は小さい頃からジェット戦闘機のパイロットになる夢を抱いてた。
しかし夢を叶えるべく入隊した航空自衛隊で彼は救難ヘリのパイロットとして
小松基地のレスキュー部隊・小松救難隊に配属になったのであった。
夢とは離れてしまったけど、就任先の先輩が鬼軍曹のようだったけど、
現実に向き合い与えられた仕事をしっかりこなして行こうと思ってた。
そんな彼が職場に慣れるまもなく小松救難隊に出番がやって来る。
いちおー見学という面目で現場に行った彼が見たのは厳しい現実で
さらに気をきかせたつもりの行動が思わぬ事態を引き起こしたりして。
一度折り合いをつけたはずの気持ちが激しく揺らいでしまうのだった。

これは前にちらっと書いたけどガンパレ(1作目)のスタッフが作ってます。
白っぽいソフトフォーカス気味の画面で緻密に空間を構築をしてるのが
この監督(桜美かつし)さんのいつもの画面の作りかたって感じっすね。
さらに今回はCGが質感やモーションも含めてめっちゃハイクオリティで
えらく緻密な空間描写とあいまって物語世界にとっても説得力があります。
なんかガンパレ2作目のスタッフとは格が違うよと言いたげな見た目の差(笑)。
もちろん格が違うのは見た目(映像)だけではないのでした。

物語の始まりから丁寧に空間と人間を描写してて。
でも何も起きない落ち着いた現実を淡々と描いてて。
なんかえらく渋くてストイックな作品だなと思ってた。
そんな何も起きない展開はちょっとした地震によって破られる。
「ちょっとした地震」というのはあくまで主人公にとっての話
(東京に住んでるとこの程度は、また地震?ぐらいな感じだし)
でも職場から召集がかかりテレビに速報(最大震度6)が入るに至って、
ああこれでいきなり厳しい現場に直面するんだと想像できました。
その後の状況と落差を際立たせるためあえて平穏を強調したんだなと。
もちろん想像通りの(むしろ想像以上の)厳しい展開が待ってるんだけど。
このあたり物語構成のセオリーをきちんと押さえてて感心したよ。
ある意味教科書通りなんだけど、そのレベルに達してるの少ないし。

救難隊の最初の仕事が地震の震源に近い現場と言うのは
地震国日本ならではのとても現実的で皮膚感覚に添った内容だなと。
被害の状況から考えてほぼ震源の真上だと思われる島が救援の舞台で
見た感じでは福岡の地震の時の玄界島がモデルになってるような。
※あの規模だと震源にごく近い地域しか震度6にはならない
学校の校庭にヘリが着陸したり、空中のまま被害者を吊り上げたり、
実際に災害の中継で目にする場面を引用してるのも説得力を補強してる。
映像表現がリアル系で仕掛け映像を全く使わないので実写志向っすね。
題材的にも深夜でアニメより実写で夕方やった方が受けそうな感じだし。
(実写でこれだけの映像を作るのは予算的に厳しいだろうけど)
と言うか深夜アニメを見る層はこれ面白いんでしょうか?
あまりうけるとは思えないけど、ワタクシ的には凄い良かったよ!
あえて茨の道を進んだプロデューサーやスタッフに喝采を送りたい。
※これのプロデューサーはスト4と同じ人だったり

ストーリーに話を戻して。
主人公がいきなり厳しい現場に直面して、さらに自分の行為が原因で
緊迫した展開に陥るわけです。これ自分が原因なのがポイントです。
被害者の状態に自分が関わってるからこそより切実で必死になるわけで
ここで助けようとあらゆる手を尽くす主人公に感情移入してしまうのです。
刻一刻と状況は悪化していくし、次から次へと困難にぶち当たったりして
でも頭をひねったりみんなの助けを借りたりしてなんとか目的地へ。
病院に直接降りろという指示が来たけど、停電で街は真っ暗で、
だけど地面に一筋の光があって、そこが病院だった、の部分は涙が出た。
(ネタバレなのであえていろいろ省略して書いてあります)
渋くて、ストイックで、でもここぞという瞬間はドラマチックに感動的。
なんともストーリーの組み立てが上手いっすね。

停電した街の地面に一筋の光ってダフネの16話でもやってたよ。
ネタパクリと言うかそもそも脚本が同じ人(高山文彦さん)ですけど。
4話の水上清資さんはダフネのシリーズ構成(脚本チーフ)だし。
こんなところでダフネの脚本陣の実力を実感してしまったり。

その4話。
いきなり厳しい現場で重い現実を突きつけられて落ちこんでた主人公。
そこに東京で就職した彼女が尋ねてくるんです。
と言っても何の理由もなく訪ねてきたわけではなく3話の最後に伏線が。
ここで彼は彼女に地元を案内するんだけど、小松には何もないからと
わざわざ金沢に出て東京みたいだろと案内したのには、呆気にとられたり。
だって東京から来た人間が東京みたいな街を見たいわけないじゃん!
それに気づかないほどその時の彼の精神状態は余裕がなかったわけで。
せっかくのデート(?)中に喧嘩みたいな状態になってしまうし。
抱いたらいつもの一宏に戻ってくれるのかな」ってセリフが痛いよ。
ここでの彼の行動は甘ったれてると言うかいい大人とは言い難かったけど、
彼女のあるセリフと行動がきっかけで気づくのでした。自分の問題に。
(この後彼女に小松をあらためて案内するのだった)
このままの状態だったらどうしようと思ってたから気づいて良かったよ。
と言うかきちんと自覚していくプロセスが描かれてて感動した。
3話までのストーリーといい4話の恋人関係といい脚本が素晴らしいね!
見た目のクオリティよりも脚本のデキこそ特筆すべき作品ですな。

ところで
緻密なこの作品だけど地震オタクとしては1ヶ所だけ指摘したいとこが。
それは1話で地震が起きた時にテレビで流れた速報のテロップ。
作中「×時×分北陸地方で大きな地震がありました」って流れるけど
ここの表現は「強い地震がありました」だと思われます。
これってたぶんどの放送局も同じ表現を使ってるんじゃないかと。
(各社統一のガイドラインみたいのがあるのかも)

さらに細かい話になると、実は最大震度によって表現が違ったり。
まだ震度が出てない場合及び最大震度3以下の場合は
「×時×分北陸地方で地震がありました」(形容がつかない)
最大震度4の場合は「やや強い地震がありました」になって
最大震度5になると「強い地震がありました」になるのです。
最大震度6は滅多におきないので今ひとつ確証がもてないけど
確か「とても強い地震」か「かなり強い地震」だったような。
つまり速報の最初の表現を見たただけでどの程度かわかるのでした。
(地震の速報テロップをよく観察してるとわかるよ)

もうひとつ蛇足な話。
この作品はなぜかガンパレの1作目とスタッフに共通点が多いです。
そしてガンパレの続編がほんの1クール前から放送してたりもします。
さらにどちらも製作してるのはバンダイビジュアルです。
って情報からあるひとつの仮説が思い浮かんだりして。
もしかしてガンパレの続編をやるためにこのスタッフを集めたのではと。
だけど何か理由が有ってガンパレの続編をやらないことになったとか。
例えば続編の設定がアレだったからとか。あくまでも勝手な推測ですが。


「練馬大根ブラザーズ 1〜4話」
1月からテレビ東京系(3局)で月曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも2月からやってるので地上波で見れない人はそちらで。
ヒデキ・イチロー・マコの3人組は自らを練馬大根ブラザーズと名乗り、
練馬(東京23区の端にあって畑があったりもする場所)の畑で大根を育てつつ
いつかここにドームを建ててコンサートをすることを夢を見ていた。
そんな彼らは因果な巡り合わせで(毎度)悪質なビジネスにひっかかってしまう。
もちろん騙されてそのまま引っ込んでるようなカワイイやつらではなかった。
悪いやつらを懲らしめ、ついでに悪党が貯めこんだキャッシュも頂いちゃえと
正義かもしれないギャング練馬大根ブラザーズを始めたのであった。
毎回そんな感じのストーリーを全編歌って踊るミュージカルでやってます

監督:ワタナベシンイチ×脚本:浦沢義雄と言えばあの「はれぶた」のコンビ。
と言うか公式サイトにもごく初期には「はれぶた」の文字が載っていた。
「はれぶた」を作品の宣伝コピーに使うならDVDを再販せんかゴルァ!(笑)
そしてDVDレンタルを出しください。(レンタル)VHSはとっくに絶版なんだし。
そんな「はれぶた」が伝説だったのは今は昔。今見てもインパクトはあるが。
でも最近の深夜アニメは頑張ってて負けず劣らず突き抜けた作品があるし。
よーするに「ぱにぽにだっしゅ!」とかそのへんのコトですが。
これはオレたちも負けてられないぜ!と思ったかは定かではないけど
史上初ミュージカルアニメなんて手法を引っさげテレビに帰ってきました。
ナベシンがテレビシリーズの監督ってエクセルサーガ以来だったっけ?

見る前はアニメでミュージカルってどんな感じ?とか思ってたけど
思ったより違和感なくアニメの世界に調和してしまってたりして。
そもそもアニメは絵だから作品の空間に絶対的な枠組が存在してないし。
いきなりそれまでの空間から背景や地面すら消えることも珍しくないし。
そう考えると脈絡もなく歌ったり踊ったりするのもわりと普通かもしれない。
実写のミュージカル映画は現実に制約された踊るべきでない舞台で
いきなり踊ってしまう非日常の表現という側面があったりもするわけで。
そんな緻密で現実的な舞台で踊ってしまうアニメも見てみたい気がするね。

利益を得るためになんでもする悪党が出るストーリーは実に今に相応しい(笑)。
このネタは放送して大丈夫なのか?と見てるほうが心配になるのもあります。
例えば2話の韓流(スター風のイケメンホスト)パチンコとか。
どっかで見た顔の経営者がババアからキャッシュを搾り取れとか歌ってるし。
つかババア、ババアと連呼するのはこの時間じゃなければ苦情来るのでは?
(この時間なら苦情が来ないという保証はないが)
まぁ、それはさておきホストパチンコのアイデアは実際に使えそうな気もする。
毎回やってることはバカみたいで極端だけど意外と現実と繋がってるし。

練馬大根ブラザーズの3人は(お約束で)毎回のように悪徳商売に引っ掛かり。
いきなり登場するどこぞのサラ金のCMのようなレオタードで踊る軍団に
誘われるようにキャッシングして、その金をつきこんでしまうのでした。
(結局自分たちの分はとり返せてないので毎週借金が増え続けてる?)
でもそのうち悪徳商法のカラクリに気づいて反撃に繰り出すのです。
表向きは悪いやつらを懲らしめるため。ついでにキャッシュも奪うため。
てゆーか本音はキャッシュを頂いて念願の練馬ドームを作るため……
悪いやつらから奪うなら大義名分があるけど実に俗物的で現実的っすね。
このへんのキャラメイクは「俺たちは天使だ!」あたりに通ずるものが。
と言ってもそんな昔の作品はほとんど知ってる人はいないか。

悪いやつらに反撃する時に3人組の能力だけだと力が足りないので
変なレンタル屋のオヤジに便利(かは微妙な)アイテムを借りるのです。
このレンタル屋のオヤジが初登場した時に思わず吹き出してしまったり(汗)。
だって声がナベシンだし。服が赤いし、シルエットがアフロだし。
どこかで出てくるとは思ったけど、ここかよ!と思わず吹いたわけで。

ここで知ってても何の役にも立たないナベシン基礎知識(笑)。
ワタナベシンイチ監督、通称ナベシンは自分の作品に登場するので有名。
まるでルパンのパチモンのような姿で髪型がアフロで声はもちろん本人。
エクセルサーガでは毎回のように出まくりストーリーにも関わりまくり。
(自分の作品ではない)小麦ちゃんにまで監督役で出演してたし。
あれももちろん声は本人があててるよ。クレジットは「監督っぽい人」

そうそう1話の「俺の練馬大根をおさわりください」も凄かったね。
ホストのイチローの股間をまさぐるセクハラシーンの絵が大根……
「ああん」とか声だけ艶かしくてエロアニメ風なのに絵が大根(笑)。
1話からいきなり放送禁止すれすれの表現を使うとは大胆にも程がある。
ちなみにここを見てある超バカテイストのエロアニメを思い出したり。
「フーリガン」というエロシーンはおまけでギャグがメインの作品。
※原作のゲームとはかなりかけ離れた内容だと思われます
作中で子供が描いたような絵に合わせて、官能小説を読んだような
セリフを喋るシーンがあるんだけど、そこに通ずるものがあるなと。
実は「フーリガン」は面白いので紹介しようと思ってて幾年月(爆)。

それにしてもこのテンションでいったい何話続ける気でしょう?
脚本はともかくコンテも全話監督がやってくスタイルみたいだし。
そう何話も続けられる制作体制とはとても思えないのですが。
もしかして1クールぐらいの短期集中路線なんだろうか?


「かしまし 〜ガール・ミーツ・ガール〜 1〜4話」
1月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(電撃大王)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※DVDのリリースは4/26から(おそらくレンタルも同時)
女の子っぽい男子のはずむはある日ずっと好きだったやす菜に告白をした。
だけど断られた。はずむはやす菜への気持ちを吹っ切るために山に登った。
そこに偶然にも異星人の宇宙船が事故で墜落してきてはずむの肉体は消滅。
1話で主人公が死亡!は異星の高度な科学の肉体再生によって回避された。
ただ些細なミスではずむの性別が女の子になるという問題を残して。
このはずむが女子になるという事態は周囲に大きな波紋を広げていく。
それははずむを振ったはずのやす菜に、そして幼馴染のはずのとまりに。

これはわりと原作を覚えてたから、そうそうこんな話と思いつつ見てた。
でも記憶とはちょっとストーリー展開が違うような?って思ってた。
なので処分せずに残ってた1巻を倉庫から持ってきて確認したのです。
ああ、こんなことならマジカノと一緒に持ってくれば良かったよ……
(家から20分ほど歩く場所にあるので持ってくるの結構面倒)
で、原作を見返してみたけどやっぱ原作とずいぶん構成が違うようで。

一番大きく変わってるのはやす菜がはずむに好きって言うシーン。
原作だとはずむが女になってすぐにやす菜が好きって告白するんだよ。
つまりはずむの告白を断ったすぐ後にやす菜から好きって言ってる。
もちろんやす菜が態度を180度変えたのにはちゃんと理由が有るけど。
※アニメだとたぶん5話にその内容をやると思う
アニメだと一度断った後はそれまでのようにはずむには接してない。
告白より前にはずむと関係を再構築するエピソードが入ってるのでした。
ここの違いはさすがに分かったので、アレ違う?とか思いつつ見てた。
ちなみにどっちのストーリー展開も一長一短でそれぞれ良い点がある。

原作の展開だとはずむにとっては自分が性転換したことの戸惑いと
やす菜の不可解な態度の変化が同時に襲うインパクトという方向性で。
アニメの展開だと断ったとこから告白するまでのやす菜の心情を
理由を匂わせた伏線を散りばめつつ丁寧に描くという方向性になってる。
そう、アニメは原作よりも心情の描写がとても丁寧で濃密になってる。
ラブストーリーにより説得力を持たすためにその手法は正しいと思う。
しかし、その結果原作ほぼそのまんまのギャグ表現が浮いてしまってる。
原作は全般にもう少しあっさり目なので同程度のギャグで違和感ないけど
アニメはシリアス部分が繊細なのでギャグ表現をもっと抑えるべきだった。
ギャグの表現スタイルが微妙に古くさいのも浮いてる原因かもね。

はずむの性転換直後のやす菜の行動が違うので、
はずむが女の子の行動を教えてもらう部分のメンツも違うわけで。
つまりはずむの初めてのブラのシーンで教えてるのはとまりなのです。
※原作だとここで教えてるのはやす菜
そこの違いはそんな気にならないけど、それよりビックリしたのは
このシーンでブラがばっちり画面に出てるとこ。これテレビ東京なのに。
あのパンチラを執拗に消してしまう下着露出厳禁のテレビ東京がだよ!
パンツが見えなきゃいいんだろ?とウルトラCの「パンツはいてない」
なんて裏技まで生んでしまった、あのテレビ東京なのにだよ(しつこい)。
まぁ、このシーンはストーリー上必然性があるから認めてくれたのかもね。

もうひとつ印象に残ったのがはずむがスカートをバタバタやったとこ。
「女の子はそうゆうことしないんだよ!」ととまりに怒られるけど、
これってよほど観察力が無い人以外は男でも知ってるのでは?
というか男が見てるとこでは女はスカートをバタバタしないでしょ。
見てないところではやってたとしても(爆)

あ、もひとつ書くこと思い出した。
はずむの初登場(まだ男子の頃)の時の声を聞いて……
おいおい!最初からこの声かよ!変声期前ですか?とか思った(笑)。
確かに少年に女声をあてるのは珍しくないけど
この人(植田佳奈さん)の声は少年には無理があると思うんだけど。

オープニング曲。
eufoniusがやると言うので密かに期待してました。
が、初めて聞いた時はなんかとっても変な感じがした。
あれれ?そんなはずが……と思って、ふと画面を見ずに曲だけ聞いてみる。
そしたらいつものいい感じなeufoniusな曲じゃないですか!なんでやねん!
気をとりなおして改めで画面を見てみたら変に感じた理由がわかったよ。
これ曲のテンポと映像のテンポが微妙にずれている。
つまりテンポがずれてるせいで不協和音みたいな効果が発生してる(泣)
全然シンクロしてないのはともかく、上手くシンクロして効果的なのの逆で、
こんな悪い意味で共振してるオープニングは初体験だよ。勘弁してください。

ここやギャグ表現も含めて作品のコーディネートセンスが微妙に足りないね。
原作マンガの面白さではマジカノなんて全然目じゃないハズなのに、
アニメ作品としての印象はマジカノのほうが上ってどーゆーことよ!


「LEMON ANGEL PROJECT 1〜4話」
1月からAT-X、BS朝日と一部の民放(7局)で放送してる新番組。
※DVDのリリースは3/29から(レンタルは6/23から)
今とほとんど変わらない世界。人気の美少女アイドルユニットが存在した。
Lemon Angelと呼ばれたそのユニットはある日突然この世界から消えてしまう。
それから少し時が経ち、Lemon Angel新生のプロジェクトは水面下で進んでた。
その頃アイドルなんて別世界の溝口智(主人公)は高校での新生活を始めてた。
そう別の世界のはずだった。しかし突然オーディションへの参加を誘われる。
唐突な話に困惑した智にプロデューサーは理由と隠された真実を話し始めた。
それは智が大好きだった先輩に関わる衝撃の真実と先輩の秘めた思いだった。
先輩の思いに答えるため全くド素人の智はアイドルへの道に足を踏み入れる。
オーディションはユニットの6人を選ぶためのレッスンとテストを続けた。
そんな中で智はライバルであり友でもある存在を作っていく。

これ19年前に放送されたレモンエンジェルという作品がモチーフになってます。
※さらにその作品の元ネタはエロアニメのくりいむレモン
と言っても実際に見た印象ではそのへんを意識する必要はありません。
どちらかと言うと「チャンス トライアングルセッション」に似てる。
つまりストーリーやテイストは一昔前の少女モノみたいな作品だったり。
(キャラだけ現代風になったガラス仮面みたいなテイスト)
これを放送してるアニメ魂枠ってずっと美少女モノだったのにアレ?って感じ。
まぁ、かわいい女キャラがいっぱい出てくれば何でもいいのかもしれんが。

絵の感じや服装はテイストが少女モノなんでスマートな感じです。
さらに主役がキレイ系じゃないクセのある声なのも少女モノっぽいね。
(ぴちぴちピッチあたりをイメージするとわかりやすいかも)
クセがあるのはともかくとして、素人くさい(新人?)のはなんとも……
ナチュラルな演技で生っぽい雰囲気が出てるって表現も出来るけど。
しかし1話のピアノのシーンでうろたえながら延々と喋るのはかなり厳しいね。
そして繊細でスマートな絵柄なせいで描線の荒れや崩れがよく目立ちます。
回が進むごとにどんどん絵がヤバクなって行くのが露骨に見えるんですが。
特に4話では時々愉快な絵になっててアレですよ。シリアスが台無しだよ。

とりあえず、
レモンエンジェルという名前で期待してなかったわりに面白かったよ。
歌モノのくせにオープニング曲がちょっと古くさいのがなんだけど。


「Fate/stay night 1〜4話」
1月から一部の民放(7局)で深夜に放送中の新番組。
原作はノベルゲーム(18禁)でやったことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは3/29から
現代に近い世界。小さい頃にあった大きな災害で孤児になった衛宮士郎は
亡き養父に引き取られ育てられてきた。その養父は魔術師と言っていた。
士郎は養父に魔術を教わったが、あまりたいした力は身につかなかった。
それでも小さい頃の経験からみんなを助けられる正義の味方に憧れてた
正義の味方になるために自分の力を少しでも高めようと日々修練していた。
そんなある日、作業で学校に遅くまで残ってた士郎は戦いを目撃してしまう。
その瞬間に彼のそれまでの日常は終わり運命に巻きこまれていくのだった。

とりあえず、いかにもゲーム文法って第一印象だったかな。
全体に赤や青の陰った色彩の空間でわりと雰囲気はいい感じ。
アクションシーンもそれなりに動いてて見せてくれるし。
ストーリーもそれなりに緊張感があってそこそこ面白い。
まぁ、作品として合格ラインはクリアしてるかなと思った。
ただ今の深夜枠は頑張ってる作品が多いので相対的には今ひとつかも。
月姫(アニメ)に比べて物語的に引きつけるものが弱いっすね。
映像の見せ方に関しても月姫と比べると一ランク落ちる感じだし。
落ちるといえば似たような題材のシャナと比べても見た目が落ちるね。
視聴者をぐっとひきつける展開って意味でもシャナに負けてるし。

つーかこの4話分のストーリー展開は今ひとつ面白みに欠けるんですが。
いきなりそれまで考えもしなかった状況に巻きこまれる展開だけど
それ自体はわりとありがちだし、肝心な設定にあまり新鮮味がないしで。
これで先に進むと面白くなってくるなら構成がイマイチってことになる。
それとなんか展開が遅いよ。1クールでこれか?と思ったら2クールらしい。
(原作ファンによるとこれでもかなり端折られてるそうだが)
2クールだとしても序盤に視聴者を掴む展開であるべきなのは同じだけど。

それと凄く気になったのがコメディ表現。
落ち着いた雰囲気なのでわざとらしいコメディ表現が浮いてます。
月姫(アニメ)ではこんな浮いたコメティ表現はやらなかったのに。
この手のテイストって原作から持って来たんでしょうか!?
だとしても映像化する時にもちっと雰囲気の調和をして欲しかったよ。

ところで、これ製作にTBSが入ってるね。
ジェネオン・TBS・フロンティアワークス他なので月姫と似たメンバーです。
ってことは最初はBS-i(かTBS)で放送するつもりで作ってたのだろうか!?
だけど放送枠が確保できなかったかなんかで独立系民放で放送したのかな。
製作にTBSが入ってるのでそのうちBS-iあたりでも放送するかもね。


「鍵姫物語 永久アリス輪舞曲 1〜4話」
1月から一部の民放(6局)で深夜に放送中の新番組。
キッズでも2月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は角川系(電撃大王)のマンガで読んだことありません。
アリスの物語に魅せられた桐原有人は自らもアリスの物語を綴っていた。
そんな有る日、窓の外の屋根の上を駆けるアリスに似た少女を見た。
少女を追った有人は不思議な格好の少女たちが戦う現場を目撃してしまう。
それはアリスに魅入られ3番目の物語を集める少女たちの闘いだったのである。

とりあえず第一印象はローゼンメイデンとネタ被ってる!?だった。
※OP曲がローゼンメイデン トロイメントのED曲と同じユニット
でも実際に見た印象ではローゼンメイデンのレベルにはほど遠いかな。
特にアクションシーンは見映えがするとはお世辞にも言えないっすね。
さらにアリスの物語を集めるためには勝つか負けるかどちらかだけ、
とか言ってるわりにはアリス能力者同士で馴れ合ってたりするし。
この設定だと戦わなかったとしてもいずれ物語を取り出す必要があるわけで。
つまりあの心を鍵でこじ開ける行為を知り合い同士で行う必要があるわけで。
(心を鍵でこじ開けるシーンがみょーにエロくさくて一番印象的でした・爆)
そう考えるとにこやかにお茶会をしてる関係がとっても白々しく感じる。
先の展開とのコントラストを強調するためか、それとも何も考えてないのか。
この原作者はストーリーがあんまし……(禁句)なので期待すべきか悩むよ。

にしてもカワイイ雰囲気と執拗にラブリーで(あざとい)キャラ絵と
緊張感のない展開があいまってなんとも甘ったるい作品っすね。
男女比こそ大きく違うけど「好きしょ」を彷彿とする感じ。
そもそも監督と構成の組み合わせが「好きしょ」と同じだから(D.C.も同じ)。
「好きしょ」はいちおー監督の名義が違うけど。
でもこれ監督が宮崎なぎさ名義でOPと1話コンテが二宮ハルカ名義なので。
好きしょと全く逆の組み合わせで同一人物と公言してるようなもんです(笑)。
(こんな使い分けだと別名義の意味ないような)
つまり表情描写に定評のある組み合わせでキャラはわり魅力的に見える。
しかし本筋のストーリーがびみょーと言うか焦点がボケてると言うか。
今のところあまり面白い作品には感じないっすね。
「好きしょ」と同様に後半に緊迫した展開になったりするのかな?

ところでずっと不思議に思ってたことが。
どーしてこの原作者はこんなによくアニメ化されるんでしょう?
(鋼鉄天使くるみ、ワるきゅーレ、魔法少女猫たると、神無月の巫女)
アニメの本数だけなら1巻100万部クラスの超人気作家みたいですよ(笑)。
でも実際のところそこまでの人気はないわけで。
原作ではなくアニメが凄く売れてるかというと、それほどでもなく。
どーいう基準でアニメ化の企画が動いてるのかとっても不思議だよ。
確かにいかにもマニア受けしそうな作風ではあるんだけど……


「落語天女おゆい 1〜4話」
1月から一部の民放(5局)で深夜に放送中の新番組。
AT-Xでも2月からやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※DVDのリリースは4/28から(たぶんレンタルも同時)
時は江戸。鬼や妖魔たちから人を守るべく戦っている天女たちがいた。
しかし強い鬼の登場によって天女たちは次々と力尽きて倒れるのだった。
そして(天女の)宝珠は力を持った新たな天女を求めて時空を超えて現代へ。
現代では落語が大好きの月島唯(主人公)は噺家を目指して修行をしていた。
そんな唯ほか6人の少女たちに宝珠が入り江戸時代に召喚されるのだった。

これって落語芸術協会の全面協力で作られてる作品で
毎回のように噺家の人たちが噺家や脇役として声をあててたりする。
まぁそのへんはド素人を主役に据えるほど害は無いからいいけど。
高座の部分はさすがに本職の人だけあって聞かせてくれるし。
そんな感じに物語の流れに添って落語を挿入して魅力を伝える作品。
かと思ってたんだけど、、、いきなり舞台は江戸へと移ろう。
舞台が江戸なのも近代落語のルーツでもあるし雰囲気もあるけど
本筋のストーリーが妖魔と天女の戦いってのがなんと言いますか……
言霊を使って戦うのを言葉の力で聞かせる落語と重ね合わせてるものの
この内容では落語の魅力が伝わってるようには到底思えません
そして落語に関することをとりあえず横において作品を見た印象は
機動新撰組 萌えよ剣の(とてもクソだった)OVA版を彷彿とするよ。

そもそもこの作品は企画段階から全然ダメなの分かりそうなんだけど
プロデューサーの人たち本気でこれイケるとか思ったんでしょうか?


見せるものと見せぬもの (06/2/3) 次へ 前へ
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あいかわらず「ぱにぽにだっしゅ! (DVD)レンタル」で来る人がいるので
書いておくけどレンタルはまだ出てません。3/24からリリースの予定です。
いつになったら出るのかと思ってた「D.C.S.S.」も4/5から出るようで。
「D.C.S.S.」なんか今までで最大の6ヶ月遅れだよ……
でも今回は少しだけマシなことに両方とも複数巻同時に出すようです。
※「ぱにぽにだっしゅ」が2/2/2/1巻で「D.C.S.S.」が3/2/2巻

ついでに他のレンタルリリース情報も。
去年の4〜12月の新番組のリリース一覧表を実は作ってあったりするけど
それによるとレンタル予定が無いのが「ローゼンメイデン トロイメント」
1期目はセル版のリリースが終わった後に出たので今回もその可能性が。
絶対出ると保証はしませんが。そして出てもまた左右カットの可能性大。
「Angel Heart」「冒険王ビィト エクセリオン」は発売がまだ先なので
レンタルの予定が有ってもわかりません(確定してるのは4月上旬まで)。
「ロックマンエグゼ・ビースト」はDVDの予定そのものがまだ出てない。
「銀盤カレイドスコープ」は発売延期で未定(レンタルも延期)。
「勇者王ガオガイガーFINAL -GGG-」はセル版(BOX)が3月の予定で
ビクターなのでレンタルが出るとしたらその2〜3ヶ月後だと思われます。

レンタルがセルより遅れて出るタイトルは(これから出るもの)
冒頭の「ぱにぽにだっしゅ」と「D.C.S.S.」
そして「ソルティレイ」(2/22〜)と「かりん」(2/24〜)です。
ソルティレイに関しては通常版の2巻以降と同時だったりしますが。
※レンタルは通常版と同様に2話ずつ収録

逆にレンタルが先行するタイトルもまれにだけど有ります。
「闘牌伝説アカギ」はレンタル先行(1/25〜)でセルは3月にBOXで。
「強殖装甲ガイバー」もなぜかレンタルの方が先行してる。
「新釈 眞田十勇士」なんかレンタルしか出てなかったり。

そしてあえてタイトルを挙げなかった大部分の作品は
セル版とレンタル版が同時にリリースされます。
レンタルDVDのリリースが限定的だったのも今は昔(ついこの前の話だけど)。
今やレンタル=DVDの時代でほとんどの作品が同時にリリースされます
※本編以外の収録内容が同じとは限りません
よーするにレンタル予定はほぼイコールDVDの発売予定です。
だからレンタル予定日を知りたかったらまず発売予定日を調べろ!と。
例えばAmazonとかで。DVD出てないのはレンタルもまず出てないから。

いやなに「作品名 レンタル」で検索するとここが上位に来るので
それで来る人が大量にいるわけです(というかほとんどがそうです)。
そしてログを見てるとその作品はまだ(DVDすら)出てないから!
突っ込みたくなるキーワードの人が結構いるんです。
だからあえて懇切丁寧に解説しちゃったりなんかして。
でもこれから来る人はここを読んでるわけないよね……


ではいつものアニメ感想を。
今回から判明してるものはリリース予定を入れておきました。

「マジカノ 1〜4話」
1月から一部の民放(3局)で深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(マガジンZ)のマンガで2巻まで読んだことがあります。
地味で平凡な少年の吉川春生はある日道で凄い美少女(あゆみ)を目撃する。
その美少女はいきなり春生のクラスに転入して来るし、春生の家の住みこみの
お手伝いさんになるし、さらに理由があって春生を篭絡しようとするし。
春生は3人の妹がいて、一番上の舞夏は異常なほどに兄大好きだし。
その3人の妹も魔女だし。と言うか(春生も含めて)魔法使いの血筋だし。
(春生だけ魔法使いの能力が無いのでみんなでナイショにしてた)
ここに密かに春生を想ってる生徒会長(も魔女)も加わって
お約束のロイヤルストレートフラッシュな感じで物語は展開するのです。

原作は絵柄以外ほとんど忘れてたので、
あれ?こんな内容だったっけ?とか思いつつ見てました。
その後処分せずに残ってた原作を倉庫から持ってきて確認してみたよ。
ついでに(すでにエピソードが使われてる)2巻も買って来た。
かなりオリジナル要素が追加されてると思ってたけどそれほどでもないね。
いちおーストーリーの大枠は原作に添った内容になってるみたいだし。
でも細部はかなり大幅にアレンジされてます。
さらにリアクションや表現のスタイルが凄くオーバーになってる。
所々で露骨なパロディを挿入してるし。代表例がshopMAGIKANOすね。
大杉と彦野(おすぎとピーコ)なんか原作では大杉しかいないし。
ハジメとソラのキャラも原作とは比較にならないほど強烈になってる。
(ソラのファンの人がいたらショックを受けるかもしれんが)
作品全体がえらくハイテンションにリニューアルされてます。
おかげで(ファンには申し訳ないけど)原作よりずっと面白くなりました。
見比べる前からそう思ってたけど、見比べて改めて実感したよ。

実は原作と大きく変わった部分がもうひとつ有ります。
それは……この原作マンガはやたらとパンツが乱舞してるんです(爆)。
それはもー脈絡もなくパンツが露出するパンツマンガって感じで。
他にもむやみに服が破けたり裸になったりする描写が大量にあります。
しかしストーリーは必ずしもお色気路線ってわけではなかったり。
アニメでは不自然なパンツ見せ&服やぶけシーンとかを根こそぎカット。
物語上で意味の有るとこだけ残したのでメリハリがついてむしろ効果的に。
他の部分も含めてかなり上手にアニメ化したなと思ったよ。


「あまえないでよっ!!喝!! 1〜4話」
1月から一部の民放(7局)で深夜に放送中の新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(GUM)のマンガで読んだことありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは2/22から

前にやってたやつの続きです。前のはほぼ読みきりだったけど(今回も)。
今回は前シリーズそのまんまのノリで続き……と思ったら違ってたり。
新シリーズと言うことでわりとお約束の新キャラが登場します。
その新キャラは逸剛の中に眠る力を覚醒されんとする宗派の一員で、
煩悩によって発動する逸剛に対して色仕掛けで迫るという内容です。
そんな展開なので清々しいほどに露骨なお色気路線になりました(爆)。
巨乳!貧乳!みたいなセリフを連発してやけに乳にこだわってるし。
前シリーズもいちおーお色気がウリみたいな感じではあったけど、
いまいちパンチが弱いし、ストーリー上の必然性も薄かったから、
ストーリーに絡めてあざとく見せつける今回は印象が際立ってます。

前シリーズに比べてもうひとつ大きく変化したのはお馬鹿テイスト。
前シリーズもわりとギャグっぽい内容が随所に見られたけど、
今シリーズはキャラ描写やギャグのメリハリが極端になりました。
さらにどこかで見たようなコテコテのパロディなんかも挿入してたり。
今ひとつ方向性のハッキリしなかった前シリーズから大幅に路線変更して
とってもウリのわかりやすい(今の)王道のネタアニメになりました。
面白さという意味でも前シリーズよりはるかにマシになったと思う。
キャラの性格づけも極端になったので見分けやすくなったし。
まさか3ヶ月のインターバルで軌道修正してくるとは思わなかったよ。

ところで4話の「ハニワないでよっ!!」
巨大な埴輪が出現するのも絵的に凄いけどそれは置いといて。
いつも無口の陽(ひなた)がハッキリ喋ったかと思ったら小鬼が巨大化して
バケモノみたくなって埴輪を引き千切って空に向かって吼えていた……
あの、、、暴走したエヴァとか南海奇皇(ネオランガ)に見えるんですが(笑)。
引き千切った破片がぼとぼと落ちてくるとこなんかまんまエヴァだし。
これもコテコテのパロディのひとつなのか?
それとも原作にそのまま有るんだろうか?


「陰からマモル! 1〜4話」
1月からテレビ東京系(2局)で土曜日の深夜に放送中の新番組。
原作はライトノベル(MF文庫J)で読んだことありません。
※DVDのリリースは4/26から(レンタルはまだ未定)
紺若(こんにゃく)ゆうなの幼馴染でお隣さんの陰守マモルは瓶底メガネの
いかにもさえない高校生。しかし実は密かにゆうなを守る忍者でもあった。
さらに実は陰守家自体が400年前から紺若家のみんなを守っていたのである。
そんなこととはつゆ知らずゆうなはマモルと普通の学生生活を送ってた。
けどゆうなの天然ボケボケキャラによって度々トラブルに巻きこまれ
その度にマモルは密かにゆうなを助けるのだった。

この枠で前にやってた銀盤カレイドスコープは深夜3時の少女モノだった。
そして今度の作品はいったいどんな感じ?とか思いつつ見ていたら……
教育テレビで夕方やってるような(飛べイサミ!みたいな)作品だった(笑)。
深夜アニメはマーケット志向なので大人向けで渋いのとか本格的なのとか
マニア向けでお色気やパロのサービス精神旺盛なのとかが普通だけど
この作品は実にマンガちっくで面白さや仕掛けがシンプルなのでした。
そもそも忍者やら剣士やらが続々出てくる時点でまるで現実味ないし。
極悪組(やくざ)組長や用心棒のチン・パンジのキャラもギャグみたいだし。
ゆうなの(オリジナルの)バナナの歌なんてジャイアンリサイタル級だし(爆)
そのまんま夕方に子供向けで放送しても通用しそうな感じっすね。

一方で深夜アニメっぽい側面もあります。
それはいかにもさえない主人公がなぜかみんなに好かれてるところ。
幼馴染のゆうながマモルのことを好きなのはまだいいとして。
次から次へと出てくるキャラがみんなマモルを好きになるのは……
特に自称ゆうなの大親友の愛里の行動がちょっと理解不能かも。
いつもはゆうなと二人になりたいからとマモルを邪険にしてるのに
ふとした瞬間にマモルに気のあるそぶりも見せたりする。
それなら邪険にしてマモルが来なくなったらどーすんの?って感じだよ。
それともゆうなは絶対マモルを誘うって知っててわざと言ってる?
だとするとゆうなの親友というのも本当はマモル目当てだとか。
なんか愛里の性格がとってもいやーんな感じに見えてまいりました(爆)。

まぁそれはさておき面白さがわかりやすいしノリが凄くいいしで
わりと誰でも楽しめるんではないかと思います。

ところでこれのオープニング曲。
ゆうなの人(中原麻衣)が歌ってるけど一発でわかるほど露骨にFuntaな曲です。
楽曲提供でここまでFuntaそのまんまな曲は初めて聞いたよ。
ボケボケゆうなのイメージで歌ったらしいけど歌い方までFuntaっぽいし。
(ちなみにエンディング曲もFuntaの曲です)
同じ人がタクティカルロアのエンディングではまんまCooRieだし……
※作詞・作曲がrino(CooRie)
ここまで楽曲提供に影響されるのは自分のスタイルが希薄だからだろうね。
歌手じゃなく声優が歌ってるんだと思えばこれでいいのかもしれんが。


「タクティカルロア 1〜4話」
1月から一部の民放(6局)で深夜に放送中の新番組。
※セル・レンタルDVDのリリースは3/24から
今より未来。いきなり太洋上に巨大な台風が停滞する気候変動が起きる。
その気候変動により世界は大きいダメージを受けたが人々は復興を遂げた。
グランドロア(停滞した台風)により海洋航路の重要性が見なおされ
世界は再び大航海時代を迎えたが、それは海賊の時代の再来でも有った
そんな海賊に対抗するために民間の自衛機関が組織されることになる。
この物語はその自衛組織ハルニコの護衛艦パスカルメイジとその乗員の
海賊たちとの戦いと日々の生活を描いた物語である。

最初にこの作品を見た時、スト4のヒット再びを目論んだのかと思った。
で実際に見てみて、その印象をさらに補強することになったり。
あえて嵐の中に突入するとか吊るし上げ裁判とかどっかで見たような(笑)。
しかし……スト4と比べるとあまりに作りがチャチなのでした。
あと都市の全景が海に囲まれてるのでダフネを思い出したよ。
しかし……ダフネと比べるとあまりに作りがチ(以下略)
これ見てるとスト4やダフネが良く出来てたんだと改めて実感するね(爆)。
あとメカ周りでCGを大量に使ってるけど質感も重量感もまるで無いよ。
よーするにCGの使いかたが下手糞なんです。GONZOの使い始め並に。

もうひとつ凄く気になったのが露骨に媚びたカメラワーク。
あざとくパンツを見せたり、やたらと胸を強調してみたり、
毎度のように腰のあたりから胸までなでるように見せてみたり。
スカートの下から銃を出すシーンでは普通ならパンツも見えちゃった
程度なのに、わざわざパンツまで視線を上げてから銃に戻してるし。
ここまでわざとらしいとお色気路線というよりネタにしか見えません。
つーかこれ「こいこい7」(監督同じ)でやったカメラワークと同じだよ。
あれは投げやりなパロとやる気の無い絵と執拗なカメラワークの
コラボレーションで違った意味で凄いインパクトを生んでたわけで。
(おかげでほとんどの人がクソ呼ばわりをしてたけど)
この作品は一見ストーリーをマジメにやってるので激しく違和感が。

そもそもパスカルメイジの乗員は女性のみという設定で。
つまり出てくるキャラはほとんど女性キャラばっかりなわけです。
それだけで十分過ぎるほどイロモノなんだからこれ以上の媚びはいらん。
むしろあえて媚びを排除して純粋に魅力を描いたほうが良かったと思う。
よーするにそれやったのがスト4でありダフネなんですが。

そいえばこの枠で流れてたスト4のCMが本編より記憶に残ってたり。
ストラトス・フォー アドバンス完結編(全2巻)製作決定!だそうで……
アドバンスは全6巻で完結しないのかよ!それとも純粋に最後の話!?
1クール作品の続編で10本もOVAを作るなんて前代未聞ですな。

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