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新たに知った事実は、無関係で偶然の一致と思ってた二つの記号を結びつける。
情報の断片に過ぎなかったものが、一つの緻密で壮大な地図を形作りはじめる。
もう少しで何かが見えそうなのに、ピースが足りない。残りの鍵はどこにある。
[小学館・flowersコミックス]
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心の再生に必要なのは、事実ではなく、理解でもなく、たぶん納得なのだろう。
揺り返す記憶に囚われて、果てしなく深い心の森を迷って、心の深淵へと下る。
絡み合う糸を解いて心と向き合うことができたなら、また始められるだろうか。
[小学館・プチフラワーコミックス]
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丹精こめたモノには魂が宿るのか。それとも持ち主の想いが顕現したのか。
人でないモノがカチタから抜けだし、語りはじめる。モノノケというもの。
モノノケが縁を紡ぐのは、お互いの魂が呼び合ったからなのかもしれない。
[朝日新聞社・眠れぬ夜の奇妙な話コミックス・大判]
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親戚をたらい回しにされた僕が辿りついたお屋敷は大きくて不思議なお屋敷で。
建物の至る所に変わった調度品や絵画があって、僕の想像力を刺激してくれた。
そして何より不思議なのが、まるで僕の想像が実体化したような怪現象だった。
[小学館・フラワーコミックススペシャル・大判]
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彼を嫌いではなかったけど、求婚は断った。誰とも結婚する気はなかったから。
彼が結婚する時は友人として祝福したい。そう心の底から思ってると信じてた。
異世界の争いから逃れてきた王女、を自称する少女を彼に紹介される前までは。
[白泉社・ジェッツコミックス・大判]
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年月を重ねた建物や丁度というものは、不思議なことすらも許容されるようで。
死者が生きてるように振る舞ったり、生者が幽霊に見えてしまったするのかも。
片足を現実に残したまま、もう一方を油絵に踏み込んだような、錯覚というか。
[小学館・フラワーコミックススペシャル・大判]
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積み重ねた歴史がそう感じさせるのか、自然と共存することで感じさせるのか。
人でないモノやカタチのないモノに、命や心を見出して共存しようとしている。
理屈で割り切れない東洋の神秘とは、心の時代にこそ相応しいのかもしれない。
[朝日ソノラマ・眠れぬ夜の奇妙な話コミックス・大判]
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どこかそのへんに有るようで、でも有り得ないような嘘っぽさだとか。
なんかちょっと変だったり、不思議というか儚い幻想のよーだったりする。
言ってみれば都会の中で現実のすぐ隣にあるファンタジー。みたいなもの。
[白泉社・ジェッツコミックス・大判]
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和服に金髪碧眼なんて、まるで墨絵のような淡くぼやけた幻想のよーな。
だんだん失われつつある日本の伝統と文化への哀愁って感じがする。
伝統をホントに愛してるのが外人なのは、現実への皮肉なのかも。
[小学館・プチフラワーコミックス]
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夢を見るんだ。人を殺す夢を。果たしてこれは夢か?それとも現実なのか?
繰り返す夢の中で母の血と体液にまみれ、次第に違和感を増幅してく現実。
狂気に印があるわけじゃない。優しい笑みを浮かべた狂気が、ここにある。
[ワニマガジン社・ワニマガジンコミックス]
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どれだけ傷つけられても、どれだけ辱められても、別にどーだっていい。
自分のカラダさえ投げ出せるほどの想いというは、もはや狂気なのだろう。
愛という名のエゴは、優しくてキレイで、グロくて、そして恐いモノだから。
[ワニマガジン社・ワニマガジンコミックス]
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好きだけど手に入らないから、気持ちを隠して陵辱してしまう。
もしそれで相手に怨まれ殺されてしまったとしても本望だから。
狂おしいほどの激情、ぎりぎりの想い。そして、これもまた愛。
[ワニマガジン社・ワニマガジンコミックス]
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● X・Y・Z 〜仮想空間のパンドラ〜 全2
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花屋敷ぼたん
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現実から目をそらして、都合のいい部分だけをツギハギして、妄想を具現する。
でも何か足りない。いや何もかも全てが足りない。最初から方法を間違えてた。
妄想の中に現実はありはしない。目を醒まさないと。さあ、現実が待っている。
[角川書店・ドラゴンコミックス・大判]
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僕には彼女がいる。画面の向こうに。と言ってもゲームじゃない。実在の彼女。
セックスだってしてる。真似事だけどね。今度の休みに実際に会う約束もした。
僕らは上手くやってる。画面の外でも大丈夫。そう思ってた。あの瞬間までは。
[太田出版・Fコミックス・大判]
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生き急いでるように見えるかもしれない。狂ってるように見えるかもしれない。
考えて。考えて。考えるほど怖くなって。狂いでもしないとやってられなくて。
僕達は未来に気づいてしまったから。誰にでも訪れる、避けようのない未来に。
[河出書房新社・九龍コミックス・大判]
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辞めたいと思うなら辞めればいい。好きだから、先生の思うようになればいい。
だけどホントは辞めて欲しくない。一緒にいたかった。そう言って泣いた彼女。
彼女らは不思議な生き物で。超難解な数式のようで。果てしない宇宙のようで。
[太田出版・Fコミックス・大判]
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私の行く手は靄に閉ざされてる。進んでも進んでも視界は靄に閉ざされたまま。
この靄は不安。見えないのは未来。気づいてしまった。知らないふりをしてた。
立ち止まれば自分も飲みこまれる。前に走るしかない。それが自由ってことさ。
[祥伝社・フィールコミックス・大判]
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会えばそればかりとか、こちらの都合を考えないとか、悔しくて、憎らしくて。
私は彼を殺す。現実では勝てないから妄想の中で私は彼を殺して少し楽になる。
もっと大事にしてよ。私だけなんて思わせないでよ。頭の中で殺させないでよ。
[河出書房新社・九龍コミックス・大判]
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どこでこの世界は歪んでしまったのだろう。どうしてパパは私を抱くのだろう。
ママとできなかったから私とするの?ママから生まれなかったから許されるの?
私が生まれたのが歪みの始まりなら、正さないといけない、本来あるべき姿に。
[太田出版・Fコミックス・大判]
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その時私は全ての髪の毛が熱を帯びて、内側から焼けるような感覚を味わった。
あの感覚が何だったのか分かりたくて、ずっと探し続けてきたのかもしれない。
そして私は自覚する。彼に恋してたことを。見られることが心を燃やすことを。
[太田出版・Fコミックス・大判]
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刹那的だとか快楽的だとか背徳的だとか、そんな言葉で修飾するのは簡単で。
恋を求めて暴走して穴に落ちて。でもその行為が間違ってるって誰が言える?
好きってナニ?恋ってナニ?愛するってどーいうこと?ねぇ、誰か教えてよ!
[近代映画社・エルティーンコミックス・大判]
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