人気ランキング再び (07/5/27) 次へ 前へ
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去年の12月頃に作ったアニメの人気ランキングですが、
その後もちまちま改良を重ねて安定して動作するようになりました。
Amazonのサーバーの方は時々変になってることがあるけど……
そのへんもいろいろ対策をして表面上は問題なく動くようにしたよ。

しかし、手間をかけたわりにあまり見てる人がいません(爆)。
本サイトとブログからしかリンクしてないから仕方ないんだけどさ。
なのでこのランキングがもっと人目に触れるようにしてみました。
よーするにブログのサイドバーにランキングを埋め込んでみたのです。
※トップ及びカテゴリー&アーカイブにしか表示されません
元からあるランキング表示の機能を埋め込み用にカスタムしたのです。

ページへの埋め込みスクリプトなのでここにも入れられたりする。
[追記] 新方式に差し替えました


このランキングには作品の放送時期で区切った3通りの表示があります。
今期の作品のみと今期&前期の作品と1年以内(去年の7月以降)の作品の。
よーするに1クール、2クール、4クールで区切ってるってことです。
実際の2クールや4クール作品の区切りと違うけど全自動なのでご容赦を
それぞれの表示はパラメータで選べるけど今はランダムに表示してます。
つまりリロードするたびに表示が変わったりするわけです。

実は元のランキングと同様に平均値でのソート表示もできたりします。
平均値の方が実感として作品の本来の人気に近い順位が出るんだけど
見るたびに並びが違ってたほうが面白いかなと今の設定にしました。
リリースが終わって順位が下落してるのも結構あるけど全自動な(以下略)

あと上位の数タイトルはDVDのジャケ絵を表示するようにしたいなと。
今のところジャケ絵を取得してないので表示のしようがないのです。
最初からこの用途で使うことを想定してたわけじゃないので。
ついでに横モードを作ってブログの固定ページの下につけようかなと。
(既にサイドメニューが長すぎるので固定ページには表示してない)
こればかりやってるわけには行かないので時間と相談しつつやります。

ある程度出来あがったらFC2の共有プラグインにでも登録してみるかな。
使う人が増えれば(ランキングへの)リンクが増えるわけだし。


「苺ましまろ 1〜4巻」
2005年に放送された全12話のテレビシリーズ。DVDレンタル。
※セル・レンタルDVDとも全巻リリース済
「らき☆すた」を見ながら、これより「ましまろ」の方が面白かったような、
どーせ見るならそっちの続きを見たほうがよさそうだ、などと考えてました。
比較対象にこれを入れなかったのは後でちゃんと見ようと思ってたからです。
それにちょーど最近OVAも出たし、いい機会なので最後まで見ることしたよ。
放送からずいぶん経って記憶もあいまいなので、改めて1話からです。
(実は何度か1話ずつ取り出して見てたことあったけど)

この作品は一見するとロリコン狙い撃ち!みたいな印象を受けます(爆)。
でも実は中身は必ずしもそーではなかったりする。アニメの方はね。
アニメ作品としては珍しく子供をちゃんと子供らしく描いてると言うか。
みょーに背伸びをしてみたかと思えば、歳相応に幼かったりもするし。
「かわいいは正義!」のキャッチコピーに相応しく確かにかわいいけど、
エネルギッシュで手に負えないクソガキ感まで存分に表現されてるし(笑)。
「洗練されたクレヨンしんちゃん」って形容がまさにぴったしと言うか。
(執拗にオシャレを演出はしてないけどさりげなく気を使った服装とか)
だから実は中高生より子供がいる年代のほうが楽しめるような気がします。
ん、ってことはつまりこれを面白く感じるほど歳取ったということか!(汗)

今回初めて見た5話の「そいね」では凄く印象に残るシーンがありました。
見たことある人なら想像つくと思うけど美羽が泣いちゃうシーンのことです。
美羽と言えばこの作品のトラブルメーカにしてクソガキ感の権化なわけで。
暴れまわる様を部外者として見てればカワイイと言えないこともないけど、
直接の被害に遭う周囲の人たちからすればたまったものではないわけで。
4人のお姉さん状態の伸恵も例外ではなくしばしば被害甚大だったりするし。
だから美羽への対応が他の人より冷たいのも仕方ないかなとも思うわけで。
よーするに日頃の行いがどーとかと言うやつですよ。

でも伸恵のあまりに冷たい扱いに美羽はついに泣き出してしまうのでした。
えっ?いつもの冗談ではなく本気で泣いちゃったの?と凄くビックリしたよ。
まさにこのシーンでは伸恵の動揺した感情にシンクロして見てました。
(そもそも伸恵は視聴者の代理人みたいな存在だし)
確かに普通の子供ならあんな扱いをされたら泣いても不思議はないんだけど、
なにしろ美羽は行動パターンがあまりに規格外なもんで想像しなかったよ。
規格外なようででも歳相応な表情も見せるこのバランス感覚は絶妙だなと。
クソガキ感120%の美羽が不覚にもかわいく見えてしまった瞬間でした(笑)。
そいねの翌日にはすっかりいつも通りのクソガキ120%に逆戻りでしたが。

この作品は日常のごく普通の出来事を描くという方向性で、
そーいう意味では「ひだまりスケッチ」「らき☆すた」と似てると言えます。
日常を一つのテーマで再構成して1話にしてるのは「ひだまり」に近いかな。
そしてまったり感というよりスローな変拍子のような独特なリズム感で。
淡々と流れてく時間に突発的にショートコントが挟み込まれる感じというか。
日常的なキャラの表情とバカバカしいボケツッコミが絶妙に融合されてます。
映像で見せるアニメの特質が存分に生かされた映像化だと思うのでした。
前衛的な新房作品は別としてこの手の作品では抜群に完成度が高いと思うよ。
作画力の京アニはこれをお手本にすべきだったような。

原作との違いについて。
原作はその昔に1巻だけ読んでばばーんと処分したのでわかりません(爆)。
(「あずまんが」も「ぱにぽに」も「らき☆すた」も全て処分したけど)
あまり面白いとは思わなかったという記憶だけはおぼろげに残ってますが。
なので原作とはかなり違うテイストになってる可能性があります。
Amazonのレビューには原作ファンとしては期待はずれって意見もあるし。
嘘・大げさ・間違いレビューが多すぎで信用できるかはなんともだけど。
つまり原作が面白くなかった人でも楽しめる可能性は十分にあります。
少なくともここに一人いるので。

レンタルDVDについて。
映像特典も入ってるのでセルDVDと全く同じみたいっすね。
ちなみに映像特典としてはノンクレジットOP・EDとCM(一部)と
あとキャラソングのプロモーションPVがついてます。
※本編をキャラごとに編集した90秒〜2分程度の映像


「ぼくらの 1〜7話」
4月から一部の民放(4局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(IKKI)のマンガで読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは8/24から)
自然学校に遊びにきてた15人の学校も学年もばらばらの少年少女がいた。
元々の知り合い同士が集まり互いの交流が進んでるとは言いがたかった。
でも誰かが言いだした近くにある洞窟の探検は全員一致でやることにした。
大して面白くもない洞窟の探検の果てに彼らは奇妙な場所にたどり着く。
何台もコンピューターが並んだまるで何か実験でもしてるような場所。
そこに設備の所有者らしき青年が現れ「ゲームをしないか?」と言った。
これから地球を襲う15体の敵を巨大なロボットで撃退するゲームを。
なんか面白そうだからと軽い気持ちでプレーヤーの契約をした彼ら。
しかしこのゲームは彼らに絶望的な現実を突きつけることになる。

今期は何の巡りあわせかロボットアニメを何本もやってたりします。
その中でもぶっちぎりで異彩を放ってるのがコレ。
そもそもコレをロボットアニメと言っていいのか?という疑問すらしますが。
恐ろしく巨大な人型の黒い物体で、硬質だけどロボットと言うより怪物だし。
戦ってる相手も攻撃能力を有してる巨大な物体としか言いようがないし。
目前に繰り広げられる光景は巨大な怪物同士の戦いという現実味のなさだし。
小さい子向けのヒーローモノだっても少し現実味があるだろうってぐらい。

しかしまるで現実味のない戦いによってもたらされる結果は厳しい現実。
恐ろしく巨大な物体が戦えば周囲には想像を絶する被害が出るわけだし。
軽い気持ちでOKしたはずの操縦者に課せられた未来も絶望的なものだから。
よーするにこの作品にとってロボットも戦いも舞台装置に過ぎないのです。
極限状態におかれた少年少女たちが見せる行動こそがこの作品の本質だから。
そーいう方向性のロボットアニメが過去に全く無かったわけではないけど、
それらの作品ではロボットが戦う局面にそれなりの説得力を持たせてた。
しかしこの作品では戦いの意味も舞台のリアリティも全くないのです。
人の内面を描く以外の仕掛けを極限まで記号化してしまったのが新しいね。

彼らは最初理由はよくわからないけど巨大な力を手に入れるのです。
戦う相手は巨大で人の技術では全く歯が立たない圧倒的な存在だけど、
彼らが操縦する「ジアース」と名付けたロボットはそれ以上に強いから。
よほどのヘマをしなければ彼ら自身が負けることはないだろうと思える。
(と言ってもロボットの外にある現実の世界は被害甚大だけどね)
そんな強い力を手にいられたらどーなるか?というのが最初の見どころ。
心根が真っ直ぐな人間ならそれを人のために戦おうとするでしょう。
だけど自分は人より優れた選ばれた存在だと思ってる人だったら?

最初の二人(正確には三人)の戦いが終わった後に重大な事実が明かされる。
ジアースは操縦者の生命力を使って動くから戦いの後に必ず死ぬと。
戦わなければ死なないわけではなく倒せずに時間切れでも世界は滅びる。
もちろん戦って負けても世界は滅びるので結局は死ぬことになる。
つまり戦って勝って死ぬか、戦わずに死ぬか、の絶望的な二者択一
恐ろしく現実味のないゲームの結果はあまりに理不尽な現実なのだった。
この絶望的な未来が語られてから彼らは一人一人その事実に向き合うのです。
ある意味最初の二人は自分の未来を知らずに逝っただけ幸せだったのかもね。
数日後に必ずやってくる死を直視する恐怖を味わわずにすんだのだから。
でもだからこそ描けたこともあるということで。

死を意識して最初に選ばれたのはカコだった。
そして彼に与えられた命題は余命が数日だったら何をする?ってことかな。
これを自分に当てはめて考えてみたんだけど、答えってないんだよ……
結局のところやりたいことをやるには残した時間は少なすぎるわけで、
たった一つだけに絞れなくて最後の瞬間までいつもと同じに過ごしそうな。
まぁ、あまり意味のないことに時間を浪費しようとは思わなくなるけど。
そもそも人生の時間は有限なんだから余命云々以前に時間は貴重ですが。
ちなみにカコが選択した行動は好きなのにつれないチズを襲うこと(爆)。
実にわかりやすい人生(の終局)ですね。

主題歌について。
OP曲の「アンインストール」を最初に聞いたときに背筋がゾクっとした。
イントロの入り方が荘厳でメロディラインはドラマチックで美しいし。
美しいメロディを奏でる声なのにどこか悲鳴のようにも思えてくるし。
音楽的にもインパクト的にも今期の主題歌ではピカイチな一曲すね。
※歌ってる&作詞・作曲は元See-Sawの石川智晶さん
その曲に合わせた映像もただ走ってるだけの動画がとても印象的だよ。
基本的な動作が映えるのはそれだけ原画の人が上手いってことだろうね。
(本編のキャラの動きはここまでクオリティは高くありません)


「スカルマン THE SKULLMAN 1〜4話」
4月からフジテレビ系(2局)で土曜日の深夜に放送してる新番組。
BSフジでも放送する予定(詳細未定)なので地上波で見れない人はそちらで。
原作は35年ほど前のマンガで詳しいことは知りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
現実に似てるけど現実とは違う世界、少し昔の日本によく似ている世界。
戦後の経済復興を担い「影の首都」と呼ばれた大伴市を舞台にした物語。
この大伴市は大伴製薬を中心にした大伴コンツェルンが実質支配をしてて
外からこの市に入るには許可証が必要だったりと情報管理が厳しかった。
そんな大伴市で連続する殺人事件とそれに絡んで目撃される骸骨男の噂。
ルポライターの御子神隼人は胡散臭い「骸骨男の噂」で一山当てようと
故郷でもある大伴市を久しぶりに訪れる。
さっそく調べ始めた彼だが骸骨男についての情報は全く得られなかった。
しかしやむを得ない事情で夜の街に出た彼は奇妙なモノと遭遇する。
見た目は普通なの恐ろしい力を持つ男。目が赤く光る得体の知れない獣。
そして彼が探していた髑髏の仮面をした怪人だった。

原作が大昔の作品だし、石ノ森さんの絵柄も今となっては古い感じだし、
作品の舞台も一昔前の日本みたいなので見た目はかなりレトロな感じです。
ハヤトとかキリコなんてキャラ名はイマドキめったに使わないしね(笑)。
でも実際に見てみると見た目のレトロな感じほど古さは感じなかったり。
どこか懐かしいけど現実に近い空間で物語が展開してるからかもしれない。
20年ぐらい前の街並みなら今でも場所によっては現存してるわけだし。
明らかに違うとこを挙げるならコンビニが無いぐらいだろうか。
あと携帯・パソコン・デジカメといった小物が無いところも違うね。
(それで少し前の時代を舞台にしてると判断したわけです)

古く感じないもう一つの大きなポイントはストーリー展開かなと。
原作は100ページの中篇だったそうで。アニメにするとせいぜい3話分かな。
それを1クール(?)の物語にするために大幅に加筆・再構成したものらしい。
つまり原作のエッセンスを現代のストーリー作法で再構築したわけです。
スカルマンの存在を描くのにただダークヒーローとして描くのではなく、
連続する変死事件に関わってるらしい骸骨男という風聞から始めてる。
スカルマンを中心にした視点ではなく謎の存在として追っかけている。
だから多少オカルト入ったミステリーっぽいストーリー展開なのでした。
外から閉ざされた都市の連続殺人の裏に蠢く怪人と隠れた陰謀って感じ。
なんか好きな人は好きだろうなと思える内容です。結構好きです(笑)。

4話まで進んで見えてきた事実。
連続殺人の死者がみんな新興宗教・白鈴會に属してるらしいこと。
そして狙われた人は変態して人間離れした力を使えるらしいこと。
ただし当人たちにその力の自覚があったかはなんとも言えない。
スカルマンには仲間らしき人が二人いるらしいこと。
その仲間たちも人間から獣に変態することができるらしいこと。
仲間のうちの一人は大伴製薬・生化学研究所に勤めてるらしいこと。
都市を実質支配してるのが大伴製薬を中心とした大伴コンツェルンで
白鈴會は大伴コンツェルンと裏で繋がりがあるらしいこと。
以上の情報からもしかして怪物は人体実験の産物なのかとか考えたり。
スカルマンたちが何を意図して行動してるかは今は全くわからないけど。

あとなにげに気がついたこと。
監督のもりたけしさん繋がりなのかスト4の声優さんが何人も出てる
主役の隼人と宇佐美と真耶と真行寺姉と新條がスト4のレギュラーの人。
キャラ紹介には載ってない定食屋のおばちゃんなんか京田尚子さんだし。
この配役でこの人を出すか!と思わず画面にツッコミを入れたかった。
※スト4では中華料理店「広陳」の店主だったので
もう死んじゃったけどかかずゆみさんと大原さやかさんも出てたよ。


「かみちゃまかりん 1〜5話」
4月からテレビ東京系(6局)で金曜日の夕方に放送してる新番組。
BSジャパンとAT-X(6月〜)でもやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少女誌(なかよし)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/18から
両親のいない花鈴にとって唯一の心のよりどころだった猫のしーちゃん。
そのしーちゃんまで亡くなってしまってひどく落ち込んでいた時に
和音くんという口の悪い少年と姫香ちゃんという天然な少女と出会った。
その出会いがキッカケだったかのように母親の形見の指輪が光りだし、
花鈴はいきなり文武両道のスーパー少女に(一時的に)変身してしまう。
これは花鈴の指輪に秘められた神様の力の片鱗で。
この指輪を持った花鈴は力をめぐる戦いに巻き込まれていくのだった。
みたいな感じで戦う変身魔法少女の文法をアレンジした作品です。

最近のなかよしは人材不足なのか他から人を呼んで描かせることが多いけど、
どの人もそれまでの作品と比べて面白いかと聞かれると閉口してしまいます。
この作品の原作に関してもそれらの例に漏れずびみょーって感じだったり。
アニメも「ぴたテン」の方がずっと面白かったような記憶があったし。
とか思って手元にあったDVDの1巻を確認のために見てみました。
※現在のところ「ぴたテン」はVHSしかレンタルしてません
うん、やっぱり「ぴたテン」の方がずっと面白いよ。変だけど(爆)。
比較してて気づいたけど女子の制服がみょーにフリフリだという共通点が。
これはやはり作者の趣味でしょうか?(笑)

この作品には全く面白いところがないかと言うとそういうわけでもなくて。
少女マンガらしく日常的なキャラの表情は生き生きと描かれてて楽しいし。
キャラの顔がまん丸になるデフォルメ表現もメリハリがついてて面白い。
(おとボクのデフォルメ表現とちょっと似てるかも)
戦ってる時に勝手に技の名をつけたり、技を叫んでも何も起きなかったり、
マジなのかボケてるのかわからないあたりも、面白いとは言えるかな。

ってこんな書き方をするととても面白そうに思うかもしれないけど、
ハッキリ言って何ともびみょーというか。
本筋である変身して戦ってる部分があまり面白くないので。
(本来の視聴ターゲットの人たちが楽しんでるなら問題ないだろうけど)
そいえば「しゅごキャラ」も「シュガシュガルーン」も戦ってたっけ……
なんで戦う変身魔法少女モノの劣化コピーな作品ばかりやりたがるのかね。
なかよし編集部の意向なんでしょうか?

そいえばOP映像を初めて見たときローゼンメイデンの真似?とか思ったよ。
暗い色を基調にした色使いだし、キャラ絵とイラストを組み合わせてるし。
歌ってるのが同じALI PROJECTなので余計に似てると思ってしまった。
(同じポニーキャニオン製作だから全く狙ってないとは断言できん)
あと、どーでもいい話だけどED曲の作詞・作曲・編曲がmarbleのコンビだ。
※「芽生えドライブ」(ひだまりスケッチED)の人たちです


「セイント・ビースト 〜光陰叙事詩天使譚〜 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
「天使のしっぽ」というアニメからキャラをスピンアウトした作品です。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/27から

前にキッズ(のみ)でやってたセイント・ビーストの新シリーズです。
地上波で放送されるのは今回が初めてだし、1クールなのも初めてっすね。
その前にやってたシリーズはチェックしたことがありまして……
出来がかなりアレだったので、今回チェックするか最後まで迷いました。
もしかしたら奇跡が起きて面白くなったかもと一縷の望みを託してみたり。
まぁ、奇跡なんて滅多に起きないから奇跡なわけですが(爆)。
つまりはそーいう代物です。シャイニングなんたらよりは面白いけど。

今回の内容は前のやつより時系列的には古いような気がします。
なにしろ最初の4話で六聖獣を選ぶという展開になってるので。
青龍の〜という二つ名も六聖獣に選ばれたときにつけられたものだし。
六聖獣から二人が袂を分かって四聖獣になった後なのが聖獣降臨編みたい。

にしても大神ゼウスが六聖獣を選ぶプロセスがとっても変だよ。
上位天使15人の中から9人候補を選んで試練の山の頂に早くついた順って。
15人しかいないなら全員に試練の山に挑戦させればいいじゃん!
それか最初からゼウスが6人を選べばいいわけで。何この中途半端とか思った。
あと過酷な試練の山とか言いながらみんなあっさり通過してるし……
ここに限らないけど言葉の意味と実感がかけ離れ過ぎで実に薄っぺらい。
この作品に多くを求めるのがそもそも間違いな気もするけど。
細かいことにこだわらず広い心でキャラを愛でていろと言うことか。

そーいや、今回のシリーズはずいぶんBLっぽいです(笑)。
キャラ同士の関係を重視してるし、独占欲とか嫉妬とか描いてるし。
手を握ったら頬を赤らめてるし。キスするのかと思ったシーンもあるし。
どーせやるならもっと放送限界に挑戦してみたら?と思ったりもした(爆)。
あとBLをやるにしても脚本をも少し何とかせいや!特に超クソな1話のを。


波紋を作るように (07/5/19) 次へ 前へ
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実はアニソンのことをいろいろ書いてたんだけど時間切れました。
書きかけの文章がどんどんたまっていく……(汗)


「南海奇皇(ネオランガ) 1〜12巻」
今期は全般にイマイチで必死で見続けたい作品が少ないので、
口直しってわけでもないけどこれを再見してみました。
妖奇士を見たときに思い出して、むしょーに見たくなってたので。
そして余勢を買ってすっかり忘れていた続きも見てみました。
6巻までは2年半ぶりで7巻以降は7年ぶりに見たよ(10巻以降は初見)。
※7巻までは手持ちのDVDで8巻以降はレンタル

その昔、2期(7巻〜)は蛇足と書いたけど確かにそんな印象は受けるかも。
最後まで見ればそうでもないけど2期の前半は物語が全く動かないし。
ランガと虚神が戦うという派手な構図のわりに傍から見ると滑稽だし。
構成的にも7〜9巻までの12話が2話1エピソードの読みきり構成だし。
やっぱりなんか蛇足のようなと思い始めて10巻を見たら……
物語はダイナミックに動き始めたのでした。本来の終局に向けて
凄く派手なオープニングの映像に相応しい展開がやってきましたよ。
まぁでも全体の構成としては1期のほうが断然よく出来てるかなと。

この作品はランガという巨大な有機物状の神様が出てきたり、
死んだ神を技術で蘇らせた虚神という化け物が出てきたりして、
それぞれが自分たちの正義らしきもののために戦ったりします。
だから一見すると怪獣映画と言うか、それがモチーフになってると言うか。
確かに神とか虚神とかがストーリーの本筋だし外枠には違いはないです。
でもこの作品が描こうとしてることはそれだけではなかったりする。
正確にはこの作品で描いてるテーマはそれではないと言うべきか。

この作品の次回予告で何度も使われるフレーズ「楽園はそこにある」
よーするに海潮(うしお)たちが楽園を求める物語というのがテーマです。
自分が、自分たちが、自分を含めたみんなが、自由に生きられる世界。
誰かに縛られない誰にも支配されない、生きたいように生きられる世界
そんな世界を「楽園」という言葉を使って象徴的に描いてる。

自由に生きるというのはそんなに難しいことではないようにも思える。
だけどそれは無意識に自分の行動に制限をしているからそう思うだけ。
社会の枠から外れようとしたら想像を絶する困難が待っているのだから。
人は成長をするうちにその枠から外れないで生きる術を学んでいく。
いつのまにか自分が縛られてることに気付かなくなっていく。
島原三姉妹もそういう意味では決して例外ではなかったのだけど。
そんな三姉妹の日常に突然出現したネオランガという巨大な神さまは、
水面に投げ込んだ石が波紋を作るように自分たちを縛る鎖を顕にする。
ネオランガの出現によって見えてくるものこそこの作品の本質なのです。

以下は1999〜2000年頃に書いた内容を編集(一部修正)したもの。
(ブログにはいつ収録できるかわからないので)

この作品の主人公の三人姉妹は、ひょんなコトから南国の小さな王国の
王位を継承することになる。ただし本人達はそんなこと承知しないけど。
で、その王国の守り神であるネオランガがいきなり東京にやってくる。
ネオランガは守り神だから王のいるところに来るのは当然ってコトで。

武蔵野の小高い丘の上にある三姉妹のただの一軒家が王国の大使館になり。
側に鎮座するネオランガという巨大な怪獣(←メカと生物の中間みたいな)を
見るために観光客やマスコミがあふれ。有事に備え近くに自衛隊が駐屯する。
ネオランガと言うあまりに日常から乖離した出来事を前にして、
繰り広げられるのはひたすら日常的で俗っぽいトラブルの数々
日常の中に居座った非日常という不思議な違和感がこの作品のポイント。

三姉妹それぞれの性格付けの違いも興味深い。
一番上の魅波(みなみ)は大人で現実のため多少の汚いことも容認するタイプ。
生活のためにネオランガで何か儲けられないかとすら思ってる。
神様で商売をしようとは、なんてバチあたりな!って気もするけど(笑)。
でもキレイごとだけでは生きていけないって分かってる大人だから。
なんとも逞しいなとか思うですよ。

一番下の夕姫(ゆうひ)は自分の欲望に素直なまだ子供とでも言うか。
ネオランガの力があれば自分達の生きたいように生きられるし、
汚いものは無くしてしまえばいい、その力があるのに!とすら思ってる。
ネオランガがただいるだけで邪魔もの扱いした人々を許せないと思ってる。
とりあえず市内を征服しちゃえば誰にも文句を言われないでしょ?と。
「生きたいように生きられないのなら、死んでるのと同じよ」と。
ある意味で最も三姉妹の本音を喋ってるとも言えるね。

真ん中の海潮(うしお)がたぶん主人公。ちょーど大人と子供の中間で。
ネオランガの力があればみんなのためになるコトができると思ってる。
でも、その力をみんなに疎まれてまで使うことができない。
他人を踏みつけてまで自分を通せないぐらいは大人なのだった。
いれば邪魔にするくせに手放していなくなれば今度は寂しがる。
結局人々は自分勝手で自分が傷つくことを恐れてたら何も出来なくて。
「誰にも迷惑をかけないでお祭りはできないよ」ってコトに気付く。

そう、お祭りなんです。まさに日常の中の非日常。
ガムランにのってネオランガが動く。低音の響きと声の合いの手。
ネオランガという存在がよーするに祭りを体現してるよーな感じ。

これ以外にも書いてあったけど蛇足なんで削除。

作品の体裁及びDVDの収録状況について。
1話は15分弱で毎回OP・ED・予告がついてるので本編は通常の半分ほど。
つまり全12巻48話だけど通常の2(1+1)クール相当の長さってことです。
1巻あたり4話収録で5800円(税別)なので実質1話3000円コースな感じ。
あと、今のところDVDはレンタルしてません(レンタルはVHSのみ)。
(レンタル)VHSも収録話数は全く同じです。

エピソード構成は以下のとおり。
(1期)
1〜4話。序章。ネオランガが日本にやってきて海潮たちがそれを受け入れる話。
5〜7話。邪魔者にされるランガを海潮が街の皆に受け入れてもらおうとする話。
8話。裏で蠢く政治家とヤクザの企みを夕姫がランガを使って叩き潰す話。
9〜10話。ランガ景気に沸く武蔵野銀座のスーパー安藤をめぐる事件の話。
11〜12話。魅波が巻き込まれた銀行強盗の事件の裏にあった事情という話。
13〜14話。ヤクザの浅尾と一緒にいる裕美を海潮が連れ戻そうと奮闘する話。
15〜18話。島原の実家のあった村の村おこし祭に三姉妹が呼ばれて行った話。
19〜20話。夕姫の学校の理事と近松議員が暗躍してランガを奪おうとする話。
21〜24話。アメリカと虚神会によって追い詰められるランガと三姉妹たちの話。
(2期)
25〜26話。武蔵野をバロウ独立領にしたものの財政運営は厳しくてな話。
27〜28話。正義感に燃える若者たちが徒党を組んで独立領を蹂躙する話。
29〜30話。海潮の行動に惚れて交際を申し込んできた少年がいたという話。
31〜32話。お金のための仕事で魅波はかつての自分のタレントと再会する話。
33〜34話。開発中に暴走した液状の虚神の後片付けをランガがさせられる話。
35〜36話。夕姫はクリスマスを嫌ってて無くなってしまえと思ったという話。
37〜38話。海潮は夕姫を助けるために人を殺そうとしてしまう話。そして。
39〜40話。ランガの中から勝流そっくりの人が出てきて姉妹が浮き足立つ話。
41〜42話。最後の虚神と海潮たちのコントロールを離れたランガが戦う話。
43〜45話。虚神会によって日本は完全に掌握されたと思ったら実はな話。
46〜48話。ランガの敵は絶対神タオの眷属だったという途方もない最後の話。

ちなみにこの作品に出てくる神とは古の自然信仰である多神教の神と
いわゆる一神教の絶対神としての神があって前者がスーラで後者がタオ。
ランガはスーラの唯一の生き残りで虚神は死んだスーラ。
スーラは人の中で生きて人と交わることによって子孫を残してたりする。
島原家はスーラの(遥かなる)末裔という凄い設定もあったりする。
※実家の礼野(れや)の遺跡が全ての始まりだったわけだし


「桃華月憚 1〜6話」
4月から一部の民放(2局)で深夜に放送してる新番組。
BS朝日でもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は18禁の恋愛?アドベンチャーゲームですがまだ発売されてません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/29から
上津未原という神話が息づく古い土地が舞台の美しく(たぶん)悲しい物語。
この土地には古くから何かを守りつづける守東(かみあずま)家があった。
これはその家にいた桃香(とうか)と桃花(ももか)にまつわる物語である。
※あらすじは構成上書けません(詳しくは↓)

1話の冒頭からまるで全てが終わってしまったかのように始まったり。
と言うか実際(物語)全てが終わってしまった後だったりするんだけど。
一切の説明なしで展開する内容はもはや説明不足なんてレベルではなく、
理解できるならしてみやがれ!的なスタッフの挑戦なのかと思ったよ。
見た目が麗しくてさっぱり理解不能とは凄い作品を作ったものだなと。
(キャラが判別しにくいのも混乱に拍車をかけてました)
1話の最後に桃香らしき人と桃花らしき人が出会うシーンがあったので
なんだかよく分からないけどこの二人の新しい物語でも始まるのかなと。
しかし、、、2話は1話の前日談をやっておりました。
そして3話は2話の前日談を。4話は3話の前日談を……って逆回しかよ!
そりゃ時間軸を逆回しにすれば意味わからなくて当然だろう。

とりあえず1〜6話は完全に逆回しになってるようです。
でもこのままずっと最後まで逆回しにするのは構成的に難しいかなと。
放送の最後のほうで盛り上がらないと視聴者が不完全燃焼になるし。
それに1クールかと思ったら2クール26話やるみたいだし。
先に手の内を晒した状態で視聴者の興味を持続しないといけないし。
1〜6話の部分も本来なら見せるべきシーンが無いような気がするし。
(おそらく逆回しにした時点で見せないことにしたのでしょう)
こちらの想像を越えた大胆な仕掛けをまだ隠してるのかもしれない。
題材もだけど見せ方もなかなかに興味深い作品だなと。

逆回しなので2話はまさにクライマックスなので雰囲気が厳かです。
そして6話はまだ終わりの予感がするだけなので雰囲気が明るいです。
まるで別作品のようなギャグっぽいノリに唖然とします。
春彦のキャラなんか第一印象と違って凄くバカっぽいし(笑)。
この雰囲気の変化のペースだと1クールで終わりそうなんだけど、
2クールあるってことはそんな単純ではないってことだね。

仕掛けがわかったので6話まで見た後に再び2話と1話を見返してみました。
初見ではさっぱり意味不明だった1話もちゃんと理解ができました(笑)
どーやら1話の最後のシーンは時間がずいぶん経過した後っぽいね。
由美子さんは大人の女性として一人立ちしてるっぽいし。
ってことは最後の二人は魂が輪廻したとかそーいう意味かな?

もちろん1〜6話を逆に見てもまだまだ分からないことは山ほどあります。
例えば2話の儀式の時に桃香(とうか)は長い髪で女装してるのはナゼとか。
と言うか現状では桃香が男か女かすらさっぱりわからないのだった。
※原作ゲームのキャラ紹介には美少年と書いてある
1話で由美子さんは桃香という女の子と言ってるけど別人のような。
(作中に出てくる桃香は人形みたいだし)
小さい春彦に斬りかかってる女の子が本来の桃香なのか?とか。
そのへんはこの先も見続ければわかるのでしょう。たぶん。


「CLAYMORE 1〜6話」
4月から日本テレビ(のみ)で火曜日の深夜に放送中の新番組。
原作は少年誌(月刊ジャンプ)のマンガで読んだことがありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
今より遥か昔、中世のような世界。人を捕食する妖魔が存在してた世界。
人はただ妖魔に喰われるだけの存在から脱するためある存在を生み出した。
それは人であり妖魔でもある銀色の目をしたクレイモアと呼ばれる存在。
人の側にあって妖魔に対抗する力を持つクレイモアはまさに救世主だった。
しかしその異様な風貌や妖魔の血を持つ事実から人々には忌避されていた
この物語はある村に依頼されて訪れたクレアという名を持つクレイモアと
風貌を気にせず接近していったラキという少年が出会うことから始まる。

この作品で描いてる内容は結構面白いかな。
単純にモンスターを退治するだけという構図にしてないし。
退治する側がいつかは退治される側になるエピソードは切ないし。
人の感情を捨てた化け物になりながら大切な存在を作ってしまうとか。
序盤にそのへんのエピソードを入れて思い入れしやすくなってるから。
ただ、題材はいいけど展開やキャラ描写が凄くわざとらしいのでした。
特に喋る妖魔と盗賊たちのバカっぽいキャラは何とかならんのか……
少年マンガはこーゆーノリが普通だと言ってしまえばそれまでだけど。
もちっと全体を丁寧に作りこめば光る原石から宝石になるのにと。
ちなみにアニメ作品のデキとしてはとても安定してて不満は無いです。
アクションシーンの枚数減らしテクニックも冴えてますし(爆)。

構成としてはクレアがラキを拾うことになる1話に続いて、
同僚で唯一の共だったエレナに引導を渡すことになる2話。
※クレイモアはいつか人の心で妖魔の力を押さえられなくなる
そして3つ目の3〜4話のエピソードでは傷ついて弱った状態で
妖魔の力を解放したクレア自身が妖魔に落ちそうになるのです。
この時はまさに奇跡が起きて妖魔にならずに済むんだけど。
これはアレですか?人の想いが奇跡を呼ぶとかそーいうコトすか?
どーやら、この作品に説得力を期待するのは間違いらしい……

5話から時間をさかのぼってクレアの過去の話をやるのです。
よーするにクレアがクレイモアになった理由が語られる(はず)。
実は最初クレイモアは人と妖魔の混血の望まれぬ子供と思ってました。
でも元は人間で兵器として妖魔の細胞を植え付けられた存在だそうで。
そして妖魔と戦うために力を解放するたびに妖魔へと近づいていく。
いくら力が手に入ると言ってもそんな存在を自ら選択するのかなと。
だからこそクレアが今の生き方を選んだ理由を描くのは重要だなと。
ちなみに公式サイトのイントロダクションには既に書いてあったり(爆)。
6話の段階ではその最後の部分まで至っておりませんが。
(7話も6話の続きみたいです)

キャラ描写のわざとらしさは既に触れているけど、
実は一番どーにかして欲しいのがラキのキャラだったりして。
クレアとラキの構図はテレサと小さいクレアの構図にそっくりだけど、
ほとんど喋れないクレアに比べ喋れるラキは激しくウザイのでした。
2話で泣きながらクレアを止めるとこなんて空気読め!と言いたかった
いい大人なら全てを覚悟した二人の姿を黙って見守るもんだろう。
まぁ、ラキはまだ何もわかってない子供だから仕方ないんだけどさ。
せっかくの感動的なシチュエーションなのに台無しだったよ。


「らき☆すた 1〜4話」
4月から一部の民放(16局)で深夜に放送中の新番組。
原作は角川系(コンプティーク他)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セルDVDのリリースは6/22から(レンタルは6/29から)
こなた、かがみ、つかさ、みゆきの4人の女子高生の日常を描いたもの。
ナンセンス系ではなく現実っぽい萌え4コマ作品って感じの内容(まんまだよ)。

萌え4コマのアニメというと「あずまんが」以降何作かアニメ化されてます。
そのどれもが結構ヒットしてるという興味深いデータがあったりします。
そして作品によって全く違うアプローチになってるのも興味深いっすね。
(同じ新房作品の「ぱにぽに」と「ひだまり」は多少似てますが)
4コママンガは映像にする時の解釈の余地が大きいからなわけですが。
てなわけでこれはいったいどんなアプローチで来るのかなと。
ハルヒのEDでキャラを踊らせた張本人の山本寛さんが監督をやってるし。
そんなわけで見始めて最初に思ったこと。またキャラが踊ってるよ(笑)

オープニングの踊りはやたらと作画に気合が入ってましたが、
本編はまぁなんと言いいますか……ひたすら「ぐだぐだ」っすね。
作品のデキとかストーリーがぐだぐだという意味ではなくノリが。
よーするに女子が取りとめもなく際限もなく会話してる感じというか。
4コマの細切れな内容を単純に繋いだような会話の脈絡のなさだし。
1話なんてぐだぐだなラジオ番組を聞いてるみたいだったよ。いい意味で。
ラジオ番組みたいなので絵がついてる意味があまり感じられないなと。
2話以降はそれなりに映像で見せる意味のあるシーンもあるんだけど。
これほど京都アニメの作画力が意味をなさない作品も珍しいかも(爆)。
にしてもこの「ぐだぐだ」なノリだとまとめて見るのはキツイっすね。
5話から監督が違うので5話まで見る予定だったけどもうお腹いっぱいです。

これ見た後に比較の意味で「ひだまり」と「ぱにぽに」を見てみました。
いや〜〜新房さんは天才だわ!ってなアホな感想は置いといて。
基本がナンセンスな「ぱにぽに」は比較するには違いすぎだけど
「ひだまり」はキャラ配置とか作品の方向性がとても似てますな。
似てるからこそ映像化のアプローチの違いも凄くよくわかるのです。

新房さんならではの映像の仕掛けを使いまくり表現の博覧会な「ひだまり」
あっさり配色に基本的なキャラの動きだけの絵つきラジオな「らき☆すた」
いくつかのネタを再構成して1話で1日の出来事として描いてる「ひだまり」
細切れのネタをそのまま筋のないぐだぐたな会話っぽくした「らき☆すた」
日常を描くことに徹するためにパロディネタをほぼ排除した「ひだまり」
(同じ新房さんの「ぱにぽにだっしゅ」はパロ使いまくりなのに)
マニアネタやパロネタてんこもりでこれってリアル!?な「らき☆すた」
マニアネタは原作の違いもあるけどここまで見事に違うのも凄いね。
片方しか知らない人は見比べてみると面白いかも

そいえばこの作品もまたDVDの限定版にサントラが付くようで。
サントラが欲しい人は12巻も買い揃えないいけないので大変ですな。
今回は付き合わないので揃える人は頑張ってね。と他人事のように。
聞いてる限りサントラ自体は良さそうだけど曲だけに7万は出せません


「Over Drive 1〜6話」
4月からテレビ東京系(6局)で火曜日の深夜に放送中の新番組。
5月からAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(マガジン)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/1から
何も必死になったことがない他人との関係も適当に流してた篠崎ミコト。
そんな彼は隣の席になった深澤ゆきに淡い想い(恋未満)を抱いていた。
自分から声をかける勇気がなかった彼に深澤ゆきの方から声をかけてきた。
「自転車部に入らない?」と。自転車に乗れない彼は断るしかなかった。
ただ深澤と会話できたことが嬉しかった。それで終わった話だと思ってた。
しかし彼は深澤の期待に応えたくて自転車の練習を始めるのだった。

絵柄はスマートで凄くいいんだけどね……
オープニング映像なんて今期の中では最高なデキなのに
自転車ロードレースなんてネタがあまりに渋すぎだとは思うけど、
もしかしたら予想外に面白かったりするかもなんて期待をしたのに。
でもやっぱり少年誌のスポーツ物はこーなっちゃうわけか。
なんと言うかキャラメイクやキャラ描写がすっごく野暮ったいんだよ。
見ててああなんかマガジンっぽいなとみょーに納得してたり(爆)。
最近はそうでもないけど一昔前は少年三誌の中で特に野暮かったし。
(番外のチャンピオンは当時ぶっちぎりで時代遅れだった)
キャラ描写をもっと洗練してスマートに見せればさまになるだろうに。
名塚さんの深澤妹が結構いいキャラしてるのでなんか勿体無い。

あとこの作品に限らないけど初心者に説明をしなさすぎです。
理由を教えずやらせるのはあまり効率的ではないと思うのですが。
特にスポーツが不得手な人はやり方を全く知らないことが多いので。
(小学生の頃のスポーツの得手不得手は説明なしで出来るかどうか)
そして有りがちな展開として意地悪されてると思い込むという。
実は〜なんてモノローグで視聴者に説明するより本人にしてやれよ
(きっちり説明してる「おお振り」と見比べると違いがよくわかる)
脳の働きを考えたら理解させてやる気を出したほうが効果的なんだし。
とにかくがむしゃらに頑張れ!みたいな脳みそ筋肉路線はもういらん。

あと水の中で3分息を止めるのがいきなり出来ちゃうのもどーかと。
しかも物語の大きな分岐であるこのイベントをギャグで落としてるし。
キャラの表情をギャグを使って生き生きと描くのはいいとは思う。
でもストーリーの根幹に関わる部分では遊んだらいかんよ。
真剣に取り組んでることがその一瞬で全てぶち壊しになるから。


古くて新しい (07/5/12) 次へ 前へ
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先週やる予定だったコミックお薦めを更新しました。1月分です。
前回からほぼ1ヶ月経ってるので相変わらず3ヶ月遅れです……
さらに次回分はまだ読み終わってなかったりして。
あれだけ見て書いてると本を読んでる余裕がないのです(泣)。
本を読むどころか他に何をやる余裕もないと言うべきか。
半年毎の新番組の洪水のたびにスケジュールが破綻してるような。
(通常スケジュールだと週に5本見て書くのがやっと)

まぁでも今まで必死で見まくって空きディスクの確保はできたので、
今後は通常の時間配分でやっていけそうです。


「地球へ… 1〜5話」
4月からTBS系(全国ネット)で土曜日の夕方に放送してる新番組。
5月からキッズとアニマックスでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は30年前のマンガで大ファンです。実は竹宮惠子全集を持ってたり。
※セル・レンタルDVDのリリースは8/8から
遥かな未来。人類の環境破壊によって地球は危機的な状態に陥っていた。
そして人類は母なる地球の環境を再生するために大きな決断をする。
一つは地球から植民星へと移住すること。もう一つは徹底した人間の管理。
これにより地球は少しずつ再生を始め、人類も新たな繁栄を築いていった。
しかし徹底した管理システムの影で闇に葬られていた存在がいた。
いつからか生まれ始めたミュウと呼ばれる超能力を持つ突然変異種たち。
辛うじて生き延びたミュウたちは地下に潜み反抗の機会を待っていた。
システムの隙をつき抹殺されそうなミュウを助け仲間に加えていたのだった。

ショミーは育英都市アタラクシアで両親と暮らすごく普通の少年だった。
今日は大人としての第一歩となる成人検査を受ける日だった。
※成人検査の後は両親とは離れ離れになる
検査はそれと意識させないよう自由な行動の最中に行われることになっていた。
何をするか思いあぐねたジョミーは小さい頃両親と行った遊園地へと向かう。
そこで地下コースターに乗ったジョミーの前にテラズNo.5は出現した。
テラズNo.5はジョミーの記憶を消去するために脳へ強い干渉を行うのだった。
そう、成人検査とは子供の記憶を消し大人として生まれ変わることだった。
(この先もっととんでもない設定が次々と出てきます)
記憶が薄れゆくジョミーの頭の中に「記憶を手放すな」という声が聞こえた。
そして繰り返し見た夢の中にいた少年が彼の前に出現した。

地球(てら)へ…を土6で放送すると聞いたときは何の冗談かと思ったけど、
実際に見てみたら結構さまになってるなと言うのが最初の感想です。
原作は30年前の作品なのでいろいろ古くなってるところが多いけど、
絵柄を修正して表現を今風にしただけでそんな古くは感じないんだなと。
特に原作の雰囲気を残しながら今の絵にしたキャラデザインはお見事です。
アタラクシアの描写も原作のいかにも夢に見たSFみたいなテイストから、
現実よりほんの少しだけ進化した説得力ある見た目に修正されてるし。
キレイに整理された近未来っぽい風景って印象が感じられるのでした。
こんな感じに出来上がってるなら他の新作と同じ土俵で比較できそうです。

映像作品としてのデキ。
最近の凄く緻密な空間描写の作品と比較すると多少は落ちるかな。
でも現実世界を模倣した作品ではないので頑張ってるとは思います。
キャラ絵も結城信輝さんの麗しい絵がちゃんと崩れずに動いてるし。
どのキャラも原作より見た目が美しいので見てて気分がいいよ(笑)
特にジョミーのお母さんは見た目も行動も素敵にアレンジされてます。
このジョミーの母への想いが物語の上で大きな鍵になるんだけど……
※原作では実際より美化されてる
それはまだ先の話。

映像的には文句なし、と言うには多少の問題が。
それは3DCGを使ってる部分。特に飛行機のCGがかな〜りヘボいです。
デザインはともかくあの質感ならトゥーンシェードの方が良かったよ。
同様にCGを多用してるシャングリラの内装は逆に雰囲気が出てていいね。
よーするに他の絵との質感のバランスが取れてるかが重要ってことで。
もう少し頑張ってください!

ストーリーについて。
大昔の作品だけど歴史的な名作なので凡百の作品とは格が違うなって感じ。
こーして他の作品と一緒に見てコメントを書いてるとそれを実感します。
懸念材料だった原作の見た目や雰囲気の古さも上手いこと調理できてるし。
あとは、この先とんでもない設定や強烈な展開をどう見せていくかだなと。
原作どおりに展開するならあまり楽しい結末は待ってないので……
(重大なネタバレだけど獣王星と似た終わり方をします)

原作との違いについて。
ストーリーは大筋では原作に沿ってるけど部分的にはかなり違います。
設定も今までの説明を聞く限りではいろいろ違うところがあるようで。
そもそも原作は5巻(相当)でそのまま映像化すると20話ぐらいだし。
2クール24話で構成するにはそれなりに内容を足す必要があるわけで。
それにそのまま描くには表現や概念的に古すぎる部分も少なくないし。
だからストーリーをアレンジするのは想定の範囲と言うか当然と言うか。
変えるのは構わないのでちゃんと整合性が取れるように願いします。

具体的な違いについていくつか。
ジョミーの学校で親友としてサムが出てくるけど原作には出てきません。
原作だと幼馴染という設定になってて次の話(6話〜)から登場します。
(サムはその後も時々出てきて最後はアレな状態になってしまう)
女の子のスウェナも次の話でちょろっと出てくるキャラですな。
最初は気づかなかったけけど他で見て原作を確認したらいた(汗)。

この回のお母さんが別れを悲しむシーンも原作にはないのです。
実は原作の設定では有り得ないんだけどどう整合性をとるのだろう。
原作ではその言動が不審だと母親が検査する人を呼んでたりして。
なので別れる日の前だからと料理を頑張るのもアニメならではです。
つまりアニメは原作よりもお母さんがとっても素敵に描かれてます

2話でジョミーが子供たちに囲まれるシーン自体は原作にもあります。
でもここでお母さんって何?と話し掛けてる少女は原作と違ってたりする。
原作だとただの子供の一人だけど、アニメだと間違いなくカリナですね。
彼女はこの先とても重要な意味を担うのでここで出したのは上手いなと。
(原作だとこの光景を後ろで眺めていたと後で語られる)

3話でジョミーは一度アトラクシアに戻るけどそこも原作にはありません。
原作だとシャングリラの中でブルーに説得されてる途中で暴走するのです。
もう戻る場所がないのを自分の目で実感させるのは原作よりも親切だなと。
そして検査による脳への刺激によって覚醒するのもわかり易いっすね。
(ミュウが誕生するのは成人検査の刺激が大きな要因と言う設定がある)

5話でジョミーがシロエを助けようとする展開も原作にはありません。
シロエ自体は次のエピソードの重要人物ですが。彼の最後も……
なので5話の戦いやサイオン・トレーサー等も原作にはないのです。
4話のブルーの帰還のすぐ後に宇宙へと飛び立ってしまうので。
(4話の内容も原作とはずいぶん違うけど)
そしてジョミーに後継を託したときにお亡くなりになるのです。
なので5話でアレ?まだ生きてるんだとか思いました。
いつまで生きてるんだろうね?

他にも違いはいっぱいあっていちいち挙げてもキリがないです。
なので見ててとっても気になったところをあと一つだけ。
シャングリラのブリッジにおヤエさんがいるよ!!!(笑)
※大きな眼鏡で目が小さくておでこが出てる女性
似た顔の人かと思ったらクレジットにそう書いてあるではないですか!
そのおヤエさんとは「私を月まで連れてって!」に出てくるキャラです。
そしてファンだったらわりと常識の作者の代理人キャラでもあります。
(この頃の漫画家はそーいうことをする人が結構いたのです)

他にもいろいろ特別出演してるみたいだけど識別できん……
あ、ルリ(オルフェのシリーズ)もブリッジにいるのがそうか。
※ストレートのロングで後頭部にリボンをしてる女性
あとカリナの初登場時にそばにいたニナっぽいのはニナなのか?
※髪の先のほうがフワフワ膨らんでる女の子
原作には似た顔のキャラとして元々登場してるんですが。
なんだか原作者ファンへのサービスが旺盛で嬉しい限りです。
知らない人にはどーでもいい話だけど。

そんな感じで最後まで付き合ってみようかと。
(そーいや獣王星の続き見てないや)


「おおきく振りかぶって 1〜5話」
4月からTBS系(5局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iとアニマックス(5月〜)でもやるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(アフタヌーン)のマンガで読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/27から
三橋廉は中学時代に実力も無いのに経営者の孫だからとエースをやっていた。
実力がないのは自覚してたけど、決して自分からマウンドを譲らなかった
だからチームメイトには嫌われてたし、皆に悪いことをしてる自覚もあった。
そして「自分なんて…」が口癖の鬱陶しいぐらいに弱気の性格が出来上がった。
(弱気なだけじゃなくてトラウマも抱えてたけど)
三橋は中学卒業を機に野球をやめる覚悟で親類の力の及ばない高校へ進学する。
他の学校では力のない自分はレギュラーにはなれないだろうと思ってたから。
それでも野球を諦めきれなくて野球部のグラウンドを覗いてしまうのだった。
そこで彼は運命を変える新しい仲間たちと出会った。

実はこの作者の前作(ヤサシイワタシ)を熱心に読んでました。
でもこの作品は何でスポーツ物!?とか思って手を取らなかったのでした。
ヤサシイワタシを熱心に読んでた人なら言いたいことわかるでしょ?
なのでアニメで初めて内容を知ったんだけど凄く王道な内容でビックリです。
こんな普通の話も描けるんだなと(おいおい)。
主人公の三橋のみょーにうざい性格は以前の作品と通ずるものがありますが。
それでもふつーに面白くてふつーに一般受けしそうな作品になってます。
こんな作品まで深夜にしか放送できないのが今のアニメの現実か……
※関西ではラブコンの代わりにこれを夕方放送してます

イマドキの少年マンガの王道のスポーツマンガと言えば
主人公に素晴らしい才能があるのがここ10年来の常識だったりします。
それは実はスポーツ物の文法ではなくヒーロー物のクエスト文法ですが。
本来のスポーツ物は普通の人間が一つ一つ技巧を積み重ね成長するもの。
(リアルスポーツ物とスーパースポーツ物の違いみたいなものかも)
わかり易い例を挙げるならキャプテンとかプレイボールみたいな文法。
てゆーか見てて思ったけどそのへんの作品が現代風に生まれ変わった感じ。
根性とか才能とかよりも理論とその実践を重視するとこがまさにそう。
現代風と言うわりに野暮ったい雰囲気だけどそれも味があっていいかと。
(元々スポーツ物であまり洗練された雰囲気の作品は少ないし)
それぞれのキャラの内面を重視してることはこの作者らしいとこだね。
※青年誌と少女誌の手法が混ざった作風だから

見始めた当初は(理由はあるにせよ)あの三橋の性格にいらいらしてきます。
阿部が三橋に抱く嫌いだけど仕方ないという感情が凄く共感できます(笑)。
才能がないと自覚してるわりに変なプライドはあって余計にうざいので。
(前作を知ってる人ならわかるけどこれこそがこの作者ならではの作風)
だからこそこうまでなった理由を知って阿部が泣くシーンも凄く共感した。
ただ鬱陶しいだけではない三橋の魅力が見えてきて可愛くなってきます
自信はまだないけど周りを信頼することを覚えて頑張れるようになるし。
さすがにいきなり才能が開花したりな超展開はこの作品にはありませんが。
それに応えるように皆の気持ちが集まっていくのを見てると嬉しくなるよ。
にしてもホントに王道な展開だよ……ビックリするほどに。
(今までにないって形容は大げさだと思う)

せっかくだからヤサシイワタシもアニメ化しませんか?
あまり売れないことは太鼓判押せますが(爆)。


「瀬戸の花嫁 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で日曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(ガンガンWING)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
父親の実家の瀬戸内海に面した街に来た満潮永澄は海で遊んでで溺れてしまう。
溺れて沈んでいく永澄は下半身が魚の女の子に助けられた。ような夢を見た。
誰を信じないし当人も夢だと思ったその記憶は実は夢ではなかったのである。
夜に突然家の前に現れた瀬戸燦(サン)という女の子は突然結婚してと言った。
そして詳しい説明をするためにと付き添いの見るからに893な人たちに連れられ
永澄と両親は崖から海に投げ落とされ……海の底にある燦の家へ。
なんと永澄を助けた燦は人魚で、父親は一帯を統べる極道の親分であった。
人魚には正体を知られたら自分か相手が死ななければいけない掟があった。
父親は娘を死なせたくないし、永澄を殺したら助けた意味がないと燦は怒る。
だから二人とも助けるためには結婚して身内になるしかないという話だった。
全く知らない相手だけど、命の恩人を死なすぐらいならと永澄は話を受ける。
そして全ては丸く収まった。なんて都合のいい話になるわけもなく……

なんと言うか、やたらとテンションが高いね。そしてえらくノリがいい。
てゆーかノリが強引すぎで勢いはあるけど激しく空廻ってるような
おかげで作品の勢いのわりに見てるこっちは爆笑って程ではないかな。
実は原作からこんなノリなのでアニメはそれを忠実に再現してるのですが。
任侠と書いて「にんぎょ」と読むで桜の花びらが舞うのを毎回やるとか。
永澄が政を見て頬を染める場面が原作より大幅に増えてアレな感じだとか。
原作のギャグ表現をそのままエスカレートしたような感じになってるし。
ギャグは感性に大きく左右されるのでツボにハマる人なら凄く面白いのでは?
そもそも面白いと思う人がいっぱいいなきゃ12巻も連載は続かないだろう。
な感じでハマれば最高(かも)。ハマれなくてもそれなりに楽しめる(はず)。

最近のギャグ作品の常としてパロディを多用する手法があるけど、
この作品ではほとんど使ってません。でも全く使ってないわけでもない。
まるで思い出したかのようにポツリとパロを入れてくるのでした。
しかもネタ元が一目瞭然なほど露骨でもないこの中途半端な使い方は……
巻ちゃんの「〜デス」の喋りが某ゴスロリ怪奇人形と同じ声だったり、
政の声が通販の人だったりなのも狙ってるんだか狙ってないんだかだし。
※通販の人は監督さんと個人的に知り合いなんだそうで
原作のテイストと同じで計算づくというより勢いに任せてるような。

原作との対比。
比較できる1巻分に関してはほぼ原作に沿ったストーリーです。
1〜3話で1巻分を使い切ってるので多少ショートカットしてますが。
例えば2話の夏祭りの話は原作だと2回分で足が濡れるシーンも2回ある。
げどアニメでは濡れるシーンで繋いで削ったり入れ替えたりしてある。
たぶん原作の内容をなるべく多くやるために内容を詰めてるんだと思う。
とは言え12巻だとこのペースでも2クールには収まりませんが。
(そもそも何話やるか知らん)


「天元突破グレンラガン 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で日曜日の朝に放送してる新番組。
BSジャパンとAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
遥かな未来(らしい)。人々は穴の中に村を作り生活していた。
時々起きる地震と落盤に脅えながらも穴の中が全てだと信じて生きていた。
そんな穴の一つジーハには穴の上に地上があると信じてる少年カミナがいた。
彼はグレン団という仲間を作り日々天井を突き破り外に出ようと足掻いてた。
そんなある日、穴の天井を破り大きな顔をした化け物が上から落ちてきた。
大混乱に陥る村人たちの中で一人カミナだけは穴の先に見える空を見ていた。
この顔の化け物を倒して外へ行くんだとカミナは無謀にも生身で立ち向かった。
その後いろいろあってガンメン(化け物)を倒したカミナと弟分のシモンは、
土から掘り出したラガンというロボットを駆り地上へと出るのだった。

えーーーと、これなんて島本和彦アニメ?(笑)
叫んでるし、ポーズとってるし、拾ったマシンが根性で動いてるし。
大胆にデフォルメしたパースだし、脈絡もなく変形や合体もするし。
渋い雰囲気とは対極にある、熱い!実に暑苦しい熱血アニメっすね。
考えてみたらこーゆーテイストの作品って久しく見なかったような。
よく動いてるし(一昔前の感覚での)実にアニメっぽい作品とも言うか。
一般人が考えてるアニメのイメージを具現した作品というか。
まぁ、こーゆーのもアリなんじゃねぇーの!?って感じっすね。
Amazonで上位に入るぐらいこの手の作品を求めてる人はいたんだなと。
私的にはあんま趣味じゃないけど……

表現とかテイストとかは大昔の文法をパワーアップした感じだけど
作品の設定とかストーリーはいかにも子供向けって感じっすね。
(よーするに荒唐無稽でマンガチックな設定&展開ってこと)
にもかかわらずヨーコとか脈絡もなくお色気を撒き散らしてたりして。
このノリだと子供よりいい歳した大っきいお友達のほうにウケそうだし。
適度にエロっぽくしてサービス!サービス!って感じなのでしょうか?
こーゆー取ってつけたようなサービスもあんま趣味じゃないんだけど。

なんか話題になってた(らしい)4話。
絵がえらく違うね。てゆーか表現スタイルまで全く違うんですが。
これコンテ・演出・作監及び原画もやってる小林治さんの芸風かな!?
確かにこれだけ違うと違和感を感じるのも仕方ないような気がする。
でも監督の今石洋之さんも実はかなり独特の演出をする人なのでした。
アベノ橋魔法☆商店街の3話なんて絵柄も表現も他の回と凄く違ったよ。
なので演出や作画の個性みたいのを大事にしてるんじゃないかなと。
そしてそれを受け入れられない人がいっぱいいたと。


「風のスティグマ 1〜4話」
4月から一部の民放(12局)で深夜に放送してる新番組。
BS朝日でもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(ファンタジア文庫)で読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは8/24から(レンタルは8/31から)
現代に似た世界。精霊と契約し炎や風を操れる人たちが存在してる世界。
日本を何百年も陰から支えていた神凪という炎術師の一族があった。
その神凪の直系でありながら和麻には炎を操る能力が全くなかった。
能力がないものは一族にはいらないと親に勘当され神凪を放逐された。
そして神剣・炎雷覇(えんらいは)は宗主の一人娘である綾乃が受け継いだ。
もちろん綾乃は炎雷覇の使い手に相応しいだけの類稀な力を持っていた。
そんなある日、神凪の名を捨てた和麻が日本へと帰ってくる。
それに呼応するように神凪の屋敷では炎術師が襲われる事件が起きた。
和麻の仕業と考えた綾乃は話も聞かずいきなり和麻を攻撃するのだが。

とりあえず、ストーリーとかキャラは面白いなと思った。
神凪なんてどーなろうと構わないと冷たく言い放つ性格なのに
弟(煉)が攫われたら目の色を変えて怒る和麻の人間くささとか。
猪突猛進で自信満々なわりに和麻に叶わなくてムキーとなる!綾乃とか。
家の事情に関係なく兄に接しつつ無意識に泣き落としをする煉の性格とか。
一見すると和麻の神凪へ恨みによる犯行に見える事件から始まって、
その事件の裏には300年来の神凪への怨念が存在してたな物語構成とか。
見る人を引き付ける要素は十分に揃ってる作品だなと思いました。
現代を舞台にしたオカルトバトルっぽい題材はわりと好きだし。
(剣と魔法のゲームファンタジーな世界感よりはですが)
なので結構楽しんで見てました。

作品そのものは楽しめる……んだけど、みょーに軽いのです。
ライトだからライトノベルなのか!なんてアホな感想まで浮かんだよ。
つまり画面の中で行われてる戦いや起きてる事象のスケールのわりに
それが作品世界に影響を及ぼしてる感じがとっても希薄なんです。
例えば高層ホテルを輪切りにしたら大惨事になるはずなのに、
破壊されて燃えてる絵面だけで被害者の姿が全くありません。
ここに限らず現実世界を舞台にしてる割に現実との接点が薄すぎる。
まるで主人公やその周囲の人たちだけが存在する閉じた空間のような。
せっかく説明なしで説得力を持たせられる現実を舞台にしてるのに
画面を見る限り現実の世界らしいって以上の奥行きが感じられません。
魅力的な素材を使ってるんだから、も少し何とかしてくれ。
(たとえ原作に書いてなくても映像化するさいに何とかするもんだ)


「怪物王女 1〜4話」
4月からTBS系他(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌?(シリウス)のマンガで読んだことはありません。
※セルDVDのリリースは10/11から(レンタルは11/8から)
ヒロは住み込みの仕事が見つかったという姉の手紙を頼りに屋敷に訪れた。
しかし門は錠で閉ざされ屋敷の中にも人がいる様子が無かった。
困り果てたヒロはとりあえず麓の町に下りて姉を探して廻るのだった。
そして偶然見かけた少女を落ちてきた鉄骨から救おうとして死んでしまう。
その少女は奇妙なものを眺めるようにヒロの死体を見て言うのだった。
「良い死体だ」と
その夜、霊安室の中で死んだはずのヒロは目覚めた。
何が起きたの理解できないままヒロはとりあえず再び屋敷を訪れる。
昼間と違い門は開かれ明かりの灯った屋敷へと足を踏み入れるヒロ。
そこでヒロは少女の正体と自分の身に起きたことを知るのだった。

最初に思ったこと。スタッフ足りてないよ……
1話は何とかなってたけど2話以降キャラ絵柄がバラツキまくりだし、
3話に至ってはレイアウトまでかなり間抜けな感じになってる。
(4話は動きまで変だと思ったけど意図的にやってたみたい)
アクションが売りなのに動画も1話から足りてるとは言いがたい。
マッドハウスも制作を名乗るんなら品質に責任を持って欲しいよ。
(実質は制作協力のイマジンが中心になって作ってるんでしょうが)

動画は1話以外微妙ですがイラストっぽい背景は結構いい感じです。
水彩っぽい淡い色使いで輪郭を強調したアートワークが印象的なので。
そして優雅なピアノを多用するBGMが独特の雰囲気を醸し出してる。
※音楽はALI PROJECTの片倉三起也さん
オープニングやエンディングの映像も見せ方のセンスが光ってるし。
(エンディングの映像は何かのビデオクリップのパロディかな?)
1話はキャラ絵もそこそこ良かったので結構いいかも?と思いました。
錯覚でしたが……

ストーリーのこと。
ハッキリ言ってしまうと、あまり面白くありません(爆)。
バトルがメインと言うかそればっかりで他の要素がないに等しいし。
でそのウリのバトルシーンがろくに動かないので見るべきところがない。
2話みたくバトルの内容を工夫をするとか、4話みたくギャグっぽくするとか、
動かせないなら動かせないなりの工夫をしてくれないと楽しみようがない。
私的には4話のギャグっぽいノリが姫の硬い喋りとの落差で面白いかなと。
動画枚数の少なさもあのデフォルメした動きなら誤魔化せそうだし。


「鋼鉄三国志 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも6月からやるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
三国志っぽい世界観で三国志っぽい名前のキャラが出てくる内容。
それ以上のあらすじも書いたものの意味不明な文章だったので削除(汗)。
てゆーか書き直す気にもならない内容なので詳しくは公式サイトを参照。

とりあえず一言。こんなの三国志じゃねぇ!!!!
てゆーか一騎当千DDの方がずっと三国志っぽいんですが(笑)。
女キャラばかりの関東番長抗争みたいな一騎当千の方が……
よーするに三国志と同じ名前のキャラが出てくる微かに三国志っぽい作品。
どっちかと言うと最遊記あたりと方向性は似てるような気がするね。
無駄に美形が揃ってて、無駄に有名どころの声優が揃ってたりするし。
三国志を期待したりしなければ、見れないこともない、かもしれない。
画面の前で激しい置いてきぼり感を味わってた人が言うのも何だけど(爆)。
イッちゃってる感が「G-onらいだーす」「ガラスの艦隊」を彷彿とするよ。

ところで孫権も曹操も劉備もみんな女顔で女声で女の服を着てて、
でも設定上は男っていったいどこのホモマンガ設定ですか?(笑)
※性別攻と受という超概念作品があったりする
曹操は声が三ツ矢雄二さんなんでまるでオカマですな……
他にも孔明とか呂蒙とか諸葛瑾とかも喋りがかなりアレっぽいよ。
しかも彼ら(!?)に限らずみんな顔が美しいのでみょーにキモいです。
まさに好きな人なら好きでしょうって感じの作品っすね。


朝から晩まで (07/5/4) 次へ 前へ
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今週は延々とアニメを見てコメントを書いてた気がします。
いやまぁ、誇張ではなくまさにそうだったんですが。
(コメント1つあたり2時間+視聴時間で計算してみるといい)
今期は今ひとつな作品が多くてマシな作品を求めて見続けた結果がコレ。
おかげで他のことを何も出来ませんでしたが……

そんなわけで改めて断っておくけどコメントは面白かった順です。
より続きを見てみたい順とも言う。


「DARKER THAN BLACK 黒の契約者 1〜4話」
4月からTBS系(10局)で金曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からアニマックスでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
今より少し昔。解析不能な異常領域ヘルズ・ゲートが東京の真ん中に出現した。
人々は対処不能なその領域を高い塀によって封鎖することしかできなかった。
そして時を同じくして契約者と呼ばれる異能力を身に付けた者が現出する。
契約者はその力の代償として人間らしい感情が希薄になった人ならざる存在。
人を簡単に殺す力を持ちながら、その行為の罪悪感など持たない危険な存在。
そしてある種の組織にはこれほど便利で使い易い存在もなかったのである。
警察は専任の部署を設け契約者たちの監視及び発生した犯罪に対応していた。
また関わった人間の記憶を操作し対外的には契約者の存在を秘匿していた。
そう表向きは高い塀が存在する以外は以前と変わらない日常に見えていた。
しかし夜の闇の中では契約者を擁する諜報戦が日夜繰り広げられていた。
そんな世界に生きる一人の契約者「黒(ヘイ)」の物語である。
※本名・経歴・国籍など一切不明で普段は李という偽名を名乗ってる

超能力っぽい力と、ダークで渋い雰囲気と、警察の捜査で始まる展開で、
ウィッチハンターロビンを思い出しました。中身はそんな似てませんが。
まぁ、でも似た系統の作品とは言えるかな。つまりとても好みの題材です。
主人公のスタンスが正義の味方とは言いがたいところも興味深いっすね。
人間的な感情が希薄で殺しに躊躇しない割に相手役には優しかったりするし。
それもいい人っぽい優しさではなく、回りくどい分かりにくい優しさだし。
作品全体を覆う渋い雰囲気といい人間描写の繊細さといいわりと大人向き!?
今期は本数の割りに大人っぽい作品が少ないので余計に際立ってる感じ。
視聴に耐えうるという意味でも際立ってます。もう一つな作品が多いので。

この作品の基本的な構図は何かを探す契約者を擁する組織(毎回違う)と、
同じモノを狙ってターゲットに接近するヘイとその仲間たちという感じ。
そこに契約者の事件を追う霧原未咲を中心にした外事四課の人が絡んでくる。
構成としては2話1エピソードで各エピソードの中心になる女キャラがいて、
その人が事実上エピソードの主人公にしてヘイに対するヒロイン役っすね。
※今のところ作品全体のヒロインに相当する役はいない
超簡単に要約してしまうとシティーハンターみたいな構成ってこと。
毎回のようにヒロイン役の人がヘイに惚れたりはしませんが。今のとこ。
でも弱ってるとこで手を差し伸べてるので多少は心が動かされてる感じ。
あそこであの行為は乙女転ばしだとか言われてるしな(笑)。
実際、見てて天性の女たらしか天然の女たらしじゃないのかと思ったよ。

ヘイがターゲットに接近するのは優しさとは裏腹の目的があるからで。
しかも契約者は躊躇なく人が殺せるし。実際に1話冒頭から殺してるし。
人間的な感情が希薄だから罪悪感なく嘘を演じることができるし。
情報を聞き出したらさっさと始末しろと上から指示されてたりするし。
そんな手の内を見せた状態でヒロインに接近するので見ててハラハラします
親切にしてここまで相手が信用してる状態で手ひどく裏切って殺すのか?と。
実際には嘘はついてても裏切ることや殺すことはしなかったけど。
ヘイがあっさり殺す相手と殺さない相手にはどこか違いがあるんだろうね。
無表情で冷酷な殺し屋なのに、そんなとこにみょーな人間味を感じさせる。
作品自体もストレートに感情を出さないけど湧き上がってくるものがある。
2つ目のエピソードの最後なんてすっかり感動して涙が……

契約者は悪魔と契約した人たちかと思ったけど、今のとこその説明はない。
2つ目のエピソードの舞を見てると意思とは関係なく発現してるような気が。
(そーいう意味ではウィッチハンターロビンのウィッチと同種かも)
そして契約者として発現すると代償として人間的な感情が希薄になる。
またそれとは別に力を使う度にそれに対する代償行為を行う必要がある。
例えば石を並べるとか、本をひたすら読む?とか、大量に食べるとか。
これはそうと誰かに決められたと言うよりそうせずにはいられない感じ。
代償を支払って力を行使するという形態が契約者と呼ばれる所以なのかも。

契約者の特質を兵器として転用するため意図的に作る研究も行われてるとか。
2つ目のエピソードの舞の父親も過去にその研究をしてる人だったりして。
調査のためにヘルズ・ゲートに入り恐ろしい光景を見たようにも描かれてる。
※恐ろしい光景そのものは今のところ明らかにされてない
恐らく回を重ねると契約者やヘルズ・ゲートのことが明らかになるのでしょう。
題材もだけど物語の行方もなかなかに興味深いっすね。


「ひとひら 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は青年誌(コミックハイ!)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/22から
浅井麦は極度のあがり症で緊張すると声がでなくなるほどだった。
自己紹介すら満足に出来ないので人前で何かをするなんて考えもしなかった。
しかし、そんな麦の隠れた素質!?に目をつけた先輩に誘われある部活動へ。
正確にいうと先輩に誘われた麦は緊張から逃げるために同意しただけだけど。
自分が入った部が演劇同好会と知った麦は、すぐに逃げ出そうとするのだが、
親友の佳代に裏方だってあるんだしと説得され、しぶしぶ参加することに。
その演劇同好会。実は麦を含めてたったの5人しかいなかったのである。
当然ながら「む…無理です」の口癖も空しく麦も舞台に立つことになった。
果たして麦は人生最大の試練を乗り越えることができるのか!?

この作品の掲載されてるコミックハイ!という雑誌には
「男性向け少女漫画誌」なるみょーなキャッチコピーがついてたりします。
(ならZERO-SUMはさしずめ女性向け少年漫画誌って感じか)
実際に読んでみると確かにそのような、そうでないような。どっちやねん!
そんな掲載作の中でもこれは確かに少女誌に載ってても違和感は無いかもね。
と言うあたりを基礎知識として持ってると、この作品は理解しやすい。かも。

この作品の主人公の麦はアニメではちょっと珍しい凄く後ろ向きな性格。
それというのも極度なあがり症で目立つことが苦手だからなんだけど。
でも麦を見てるとみょーに共感できてしまう部分もあります。
実は自分もかなりのあがり症だったから……てゆーか過去形などではなく。
さすがに声が出なくなったり失神したりするほどヒドくはないけど。
緊張して頭が真っ白になって何を言いたいのかわからなくなったりはしたよ。
今は歳をくって多少の度胸はついたから学校の頃ほどは緊張はしないけど。
その度胸のついた要因の一つとしてコーラス部をやってた経験があります。
つまり強引でも麦を演劇の世界に引っ張り込んだのは正しいわけです。
麦が緊張してない時に意図せず凄い大声を出してしまうという設定も、
人前で喋りなれてないと声のコントロールが難しいので妙にリアルだし。
もしかして作者の人の経験談なのかななんて思いつつ(原作を)読んでました。

アニメの出来に関して。
映像面もストーリー面も普通にクオリティが高くていい作品って感じ。
今期はどこか問題のある作品が多いので普通に出来がいいのは貴重です。
映像面での具体例を挙げると、まず橋の目立つ華やかな背景がイイ。
この橋はアニメで追加された設定で洗練された雰囲気が感じられます。
学校の外観や内部構造も芸術系の学校っぽいオシャレな雰囲気だし。
キャラの仕草も1話冒頭の麦の口パクパクを筆頭に凄く丁寧に描いてるし。
麦がジタバタしてる部分を含めて仕草が付加されたことで表情が豊かに。
麦の妄想シーンの映像は中身も回数も原作よりパワーアップしてるし。
野乃先輩の伝説や黒い行動や天然っぷりも原作よりも際立つ感じに。
元々あったキャラの特質がよりハッキリくっきりと描かれています。
オープニングの映像も今期の作品の中ではかなり上位に入ってるよ。

原作とアニメの対比について。
ストーリーは基本的に原作にそった構成になってます。
ただし比較してみるとかなり珍しいページ配分だったりします。
1話が序〜一幕、2話がニ〜四幕、3話が五幕、4話が六〜八幕なので。
※1〜4話でちょーど原作1巻分
つまり1、3話は大幅に書き足されてて、2、4話はほぼ原作そのまま。
主に実際に演劇をしてるシーンが大幅に書き足されているのです。
演劇モノという作品の方向性をよく見極めたアレンジをしてますな。
3話なんか準備してる部分から本番までの大半が追加されたシーンですよ。
麦の初舞台で声を出すまでやたどたどしく喋るあたりは手に汗握ったよ。
ここなんか原作と見比べると実に上手く映像化してるのがわかります。

そーいえば、
1話の次回予告で麦が「み、見ないでください」とか言うのです。
普通だったら来週も見てくださいとか言う次回予告で見ないでって……
そんな作品は前代未聞だろうよ。


「魔法少女リリカルなのはStrikerS 1〜4話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
ファミリー劇場でもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
「夜天の書」事件から時は過ぎ、なのは達は局で順調に経験を重ねていた。
なのはは武装隊のエースとして、フェイトは調査を行う執務官として。
そしてはやては指揮官としての経験を積み、ついに自分の部隊を設立する。
ロストロギア事件に迅速に対応するための精鋭集団である「機動六課」を。
なのはとフェイトもはやての誘いに二つ返事で応じて再び三人は集った。
※なのはとフェイトは本来の所属部隊から出向という扱い
そして新たにフォワード(武装隊)に加えようと考えている新人がいた。
今日はその候補であるスバルとティアナの昇級試験が行われる日。
試験を監督しつつ彼女たちの力を見極めようとするなのは達であった。

リリカルなのはシリーズの第3弾です。
前作がヒットしたからやるとは思ってたけど今回は2クールとは強気だね。
しかも、はやてを含めた3人で中学生編かと思ったら3人とも隊長に出世かよ。
スバルたち新人組が作品の中心になっててなのはが主人公といいがたいし、
もはや魔法少女でもリリカルでもないし、タイトルと中身に凄いギャップが。
まぁでも、なのはやフェイト、はやてたちが作品を下で支えてるのは確かで。
前作を知ってると印象が全く違うから、このネーミングに間違いはないけど。
それはつまり前作を知らないとちょっと印象が弱いかもって意味でもある。
あくまで最初のインパクトが強い「なのはA's」と比べての話ですが。

最初の印象が弱めなのは2クールあるせいもあるかも。
前作は1クールだったので1話から大きな事件に叩き込まれる構成でした。
しかし今作はまず主人公たちが属する部隊の発足という舞台説明をしてる。
そしてスバルたち新人の視聴者への紹介も兼ねて訓練する段取りをとってる。
いきなり戦いに巻き込まれておまえの力で世界を救えとか言われるよりは、
スペシャリストとして訓練を受け場に臨むほうが遥かに説得力はありますな。
そして今作はロストロギアに対応するための専属部隊という体裁までできたし。
魔法という現実離れした設定を現実のシステムに組み込んでしまった感じか。

序盤がまったり展開なのは実は1作目もそうでした。
(いきなり劇的に始まるのは2作目だけ)
てゆーか1作目の序盤はいわゆる魔法少女モノっぽい体裁だったので。
そして今作の序盤では魔法少女モノに原点回帰……なんてことはなく、
A'sの流れそのままのバトルアクション作品としての助走段階な感じに。
配属、訓練そしてアラート出動の流れでパトレイバーを思い出したよ。
※内容は全く似てません
そう、4話の最後にアラートがあってなのはや新人たちは初出動するのです。
こんなことなら5話放送してから見れば良かったかも……
なのはやフェイトがどんなに成長したのか見たかったので。

スバルやティアナたち新人は当然のことながらまだまだ技がしょぼいです。
その魔術のレベルについて今作では公的なレベル表示があるようで。
(前作にもあったかもしれないけど公式サイトには書いてない)
この二人の新人は陸戦Bランクだそうな。新人としての素質は上々って感じ?
隊長であり二人の戦技教導官でもあるなのはは空戦S+ランクなのでエース級!?
※「エース・オブ・エース」の称号を持ってるらしい
ただし部隊ごとの魔術師ランク総計の関係で普段はAAに制限されてるそうな。
このリミッターは非常時とかに上司の許可!?がないと外せないんだそうで。
てことは恐らく物語が進んで事態が緊迫してくれば本来の力が見れるのでは。
新人たちも経験をつんでだんだん強い技を使えるようになるだろうし。
その頃にはきっとドキドキハラハラなシーンが展開していることでしょう。
なんとも気の長い話です。

とりあえず前作や前々作を見てた人には感慨深い作品かなと。
導入がまったりなので初心者がどう感じるかは何ともいえないけど。
作品に入りにくいと思った人は前作(A's)から見てみるといいかも。


「ウエルベールの物語 1〜4話」
4月から一部の民放(3局)で深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでも放送するので地上波で見れない人はそちらで。
※セルDVDのリリースは6/6から(レンタルは5/23から)
ティナは両親の敵を討つために盗賊となりお金を稼ぐ日々を続けていた。
そのティナは女神像を盗みに進入したお城で大変な事態に遭遇してしまう。
ウエルベールの王女リタが許婚のサンガトラスの王子を刺していたのだ。
事情もわからずとりあえず逃げたティナにリタ王女はついてきてしまう。
そして街にはリタに対して多額の賞金をかけた手配書が貼られたのだった。
この手配を出したのは王だがその実はサンガトラスによる要求であった。

かねてよりサンガトラスは隣国ウエルベールへの侵攻を目論んでいて、
それを阻止するため王はリタをゲルニア王子へと嫁がせようとしていた。
戦争によって人々が多く死ぬぐらいならと当のリタも承知をしていた。
しかしそのリタは何か理由があってゲルニアを刺し逃亡してしまう。
(はっきり出てないけどゲルニア王子は歪んだ性癖の持ち主っぽい)
もはやサンガトラスの要求を飲みリタを捕らえ処刑しないと開戦は免れない。
そうしてウエルベールの国中に王女を手配する紙が貼られることとなる。

表では捕らえるための手配書を出した王だが裏ではリタを救うべく動いてた。
リタを逃がし、そして戦争を回避するための信書をグリーダムへと届ける
側近に託された役目は諸々の事情を経てティナへと受け継がれることとなる。
こうしてティナとリタの二人の旅は始まった。

見てて思ったんだけど構図と構成がエル・カザドとそっくりです。
狙われる女とそれを守る女との何かの目的をもった二人旅だとか。
狙われる側は(理由があり)世間知らずで守る側は裏の仕事をしてるとか。
全体としての流れはあるけどエピソードは1話読みきり体裁だとか。
4話で普通じゃない仕事の女たちが彼女らの手助けをしてくれるとか。
今の新作の多さだとネタが被る作品が出てくることは珍しくないけど、
なんでこんなに構図と構成だけが似てるのかと不思議な気分です。
世界観も舞台背景も目的もキャラ設定も全く似てないのがさらに不思議。

作品の雰囲気としては中世ヨーロッパを舞台にした歴史モノっぽいです。
と言っても実在しない仮想の地名なので歴史ファンタジーとでも言うか。
小さな妖精とか技術の粋を集めたらしい喋る戦車とか出てきたりするし。
ちなみにこの戦車、ジラノ・ド・ボルジュラック伯爵と言う名前がついてて、
「爺におまかせを」みたいな喋り方でまるで姫に仕える老騎士みたいで(笑)。
見た目の無骨さとは裏腹に中身はすっとぼけた面白いキャラクターだよ。
こんな感じで基本スタンスこそシリアスだけど、笑えるシーンも随所に。
笑えるシーンと感動的なシーンのメリハリがとてもハッキリしています。

リタは王女様だから当然ながら一般人とは感覚がかなり違います。
逃げてる最中だと言うのに王女のドレスを着て街を歩いてたりするし。
ティナに対していきなり両腕を広げて着替えさせてみたいな態度をとるし。
それが当然かのようにわざわざ言葉にしないところがまさしく王女様です。
ティナは王女様だからまぁ仕方ないかって感じで怒りもせず対応してます。
その王女様も自分の置かれてる状況を正しく認識した後は態度を改めるけど。
長い髪を切って服を(自分で)着替えて王女であることをやめるのでした。
ただ世間知らずなだけではなく判断力や決断力を持ってるのがよくわかる。
とは言っても長い間染み付いた立ち振る舞いはさすがに変わらないけど。
あれだと隠していても王女様だとバレるだろってゆーか実際バレるけど(笑)。
(そもそも喋る戦車を連れてたらバレバレだろうと言うツッコミは無しで)
このへんの意識的な行動と無意識な行動の変化の違いがよく描かれてます。

この作品の主役は一見すると主に視点のあるティナの方ですが、
ストーリーの流れを見るとむしろリタの方が作品の中心にいるっぽい。
ティナはリタを守りつつ物語(とリタ)を見つめてるカメラ役って感じ。
これリタを視点にすると強い意志で自らの道を拓く純正の少女モノになるね。
まぁ、今の体裁でも第三者視点の歴史ファンタジー少女モノに見えますが。
守ってくれるのが男の剣士ではなく女盗賊なのは今の時代ならでは!?(笑)
しかし、メインが女二人の少女モノって視聴対象が狭すぎだろう……
どーせならもっと百合っぽ(以下略)


「機神大戦ギガンティック・フォーミュラ 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/27から
今より少し未来。「赤道の冬」と呼ばれる原因不明の異常気象が起きた。
この現象により人類は大きな痛手を受け、生き残るために一つの選択をする。
それは今までにない形態の戦争により雌雄を決死し世界を統一すること。
世界の12の勢力がそれぞれ1体のギガンティックを使い戦って勝敗を決める。
後に人類史上最も賢明な戦争と呼ばれた世界大戦が今始まる。
てな感じのロボット対戦アクションゲームの後付け設定みたいな作品です。

とりあえず第一印象。キャラ絵が凄くイイ!
キャラの輪郭とか動きとかなんとなく「かみちゅ!」みたいだし。
てゆーかホッペがくっきり赤くなるとこはまんまなんですが(笑)。
薮野浩二さん一人の力でここまでそれっぽくなるのか?と不思議な気分。
おそらく原画スタッフにわりと共通点があるからなんでしょうが。
映像面ではキャラ以外の背景も緻密に描きこんでて画面に凄く説得力がある。
そしてウリの3DCGによるロボットも動きが若干スローな以外はいい感じだし。
少なくとも見た目に関しては合格点以上をあげられると思います。

肝心なストーリーの部分。
その設定にはかなり無理が有るだろー、という気はするけど。
そこは置いといて、物語の組み立てとしては合格ラインで普通に見れるなと。
例えば真吾が自分からギガンティック(ロボット)に乗る動機づけとか。
ちょっとミステリアスな感じのする戦いの相棒である真名の位置づけとか。
最初の対戦相手だった中央国の二人が仲間に加わっていい先輩になるとか。
魅力的なキャラを周囲に配置してるし、むやみに複雑な内容にしてないし。
わかり易い内容でターゲットを少し低めに設定してる?って気もしますが。

わかり易いというのは、底が浅いって意味でもある。
例えば真吾がギガンティックに乗る動機づけのところ。
(合格ラインの例にも出しておいてなんですが)
戦争なんてと断ったわりにはずいぶん簡単に考えを翻してるし。
スパロボTVの主人公は中身が幼稚だったけど、こちらは物分りが良すぎです。
どーせやるならシェルターが被弾して多数の死者が出る大惨事になり、
自分の選択の結果に衝撃を受け、せめて自分にできることをと考えるとか。
(紳士的に戦うという設定上そんな惨事になる確率は低いけど)
もしくは調子に乗ってあっさり搭乗したものの手ひどい目にあって学ぶとか。
もちっと深みのあるストーリーでも良かったんでは?とは思ったよ。
あと4話までは戦いばかりなので、もっと日常を描写するシーンが欲しい。

この作品は冒頭が搭乗者を選ぶためのゲーム大会という展開なので、
そっくりな導入部だったスパロボのTVアニメを思い出しました。
あれと比べて見た目もストーリーもキャラ描写もこっちが100倍マシだね。
てゆーかこれをスパロボのTVアニメにすれば良かったのに、とか思った。
よーするに見た目はリアル系だけど、中身はそっち系ってこと。
(だから対象年齢を少し低めに設定してあるんだと思われる)
ちなみにサイバーフォーミュラとは何の関係も有りません。


「精霊の守り人 1〜4話」
4月からBS-2で土曜日の朝に放送してる新番組。
原作は児童文学!?で読んだことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/22から
女用心棒のバルサは久々に訪れた新ヨゴ国で王族の馬車の事故に遭遇する。
そして馬車から川へと落ちた王子と思しき少年を助け上げたのだった。
バルサは王子の命を救ったことで母親のニノ妃に手厚い歓待を受けるのだが、
この歓待には裏があって深夜に忍んできたニノ妃から真の意図が伝えられた。
王子はある理由で父王に命を狙われている。先刻の事故もそうなのだと。
だから王子を生かすために連れて逃げて欲しいとバルサに懇願するのだった。
選択を許さない依頼に憤るバルサだが、生かすためならと受けるのだった。
そしてバルサとチャグムはいつ終わると知れぬ逃亡生活を始めることになる。
しかしこの旅はいずれ起こる運命の激流の始まりに過ぎなかったのであった。
みたいな展開ではないかと思われます。たぶん。

攻殻SACの監督(ほか)がやってると言うことで見た目は凄いです。
描きこんだキャラ絵や背景とダイナミックなアクションが魅せます。
いきなりの事故から始まり追っ手から逃げる展開で緊張感も抜群です。
(二人で逃げる作品は今期はなんとこれで三つ目だけど)
化生に取り付かれたのが尊厳に関わるからと亡き者にしようとするのも、
納得は出来かねるけどそーいう世界観の作品なのだと許容はできます。
なので映像作品として考えた場合ふつーに楽しめる作品だと思いました。

しかし納得できないと言うことは感情移入しにくいって意味でもある。
ただ生きるために逃げるという構図もシンプルだけど目的が漠然としてるし。
主人公がチャグムで自分で運命を切り拓いてく感じならわかりやすいのに。
3話でバルサが倒れて一人でタンダの小屋へ向かうあたりがまさにそうで、
「生きる」という目的がハッキリ見えるだけ感情移入がしやすかったよ。

4話でトロガイが出てきて精霊の卵がどーとか言い出したり、
近い将来に来るであろう旱魃を避けるため〜みたいな話が出てきたり、
それらの鍵になるのがチャグムの中にいる何からしいと見えてきて、
やっとホントの意味での物語の構図や方向性が見えてくるのです。
最初に見せられた方向性があまりに漠然としすぎてると思ったら……
細部を丁寧に描くのは作品世界に説得力を持たせる意味で重要だけど、
それで作品の方向性が見えてくるまで時間がかかり過ぎなのは問題かと。
なにしろ4話の最後まで見てやっと面白くなりそうに思えてくるので。
(原作の小説ではテンポが全く違う可能性があります)
もちっと早めから興味を引かせるネタを垣間見せるべきだったのでは?


「sola 1〜4話」
4月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
※セル・レンタルDVDのリリースは6/22から
森宮依人は日々変化する空が好きで毎日のように空の写真を撮っていた。
ある日、依人は夜明けの空を撮影するために公園でカメラを構えていた。
そんな深夜に自販機を蹴っ飛ばしている奇妙な少女と出会うのだった。
彼女は依人の空や雲の話に興味を持ち彼の言葉を歌のように繰り返す。
それを見た依人には彼女が大空の下で歌ってるように思えた。
そんな写真を撮ってみたいと思った(とはハッキリ言わないけど)。
しかし彼女は夜禍人であり日光の下では生きられなかったのである。
果たして依人と彼女(茉莉)の出会いは二人にどんな運命をもたらすのか。

ストーリー原案とキャラ原案をその筋で有名な人がやってる作品です。
ですが……なんと言うかとってもビミョーな作品だったりして。
茉莉に関してはミステリアスだったり行動が変だったりと面白いけど、
それ以外のヒロイン!?キャラの存在意義がさっぱりわかりません。
存在意義がわからないので多くのシーンの意味も現状ではさっぱりです。
意味のわからんシーンを延々と見せられるのでかなりかったるいです。
せっかく光る部分を持ってるのに、それがあまり生きてないような。

全体としてはビミョーだけど面白いと思える部分はあります。
主に上に書いてある茉莉に絡んだシチュエーションがそうですが。
真夜中にボロい自販機を蹴ってたりとかなり変な行動を取ってるし。
さらにそのボロい自販機でしか売ってないトマト汁粉が好きだとか。
いかにもチャレンジャーな味がしそうだけどいったいどんな味だか(笑)。
「騙されたと思って〜」と勧められて飲んだ感想は「騙された」だし。
他にも機械が動かないときは蹴ればいいという怪しげな知識を持ってて、
依人への恩返しにと家事をしては家電を次から次に再起不能にしてるし。
(セイビングライフというアホ〜なマンガを思い出しました)

3話で真名が依人の態度を気にして家に探りにきたとこも面白かった。
料理を作りにきたという大義名分で上がりこむまではわりとありがち。
しかし調味料が足りないから買いに行けと依人を家から追い出して、
その隙に何か隠してる?と家の中を探し回った頭脳プレイに感服した。
そしておそらく茉莉は隠れてるつもりはないだろうなと思ってたよ。
扉を開けたら「どーもー」とか平然と言いそうだなと。実際そうだったし。
この後、事情を説明しろと真名が依人に問い詰めるとこも面白かった。
そんな部分的な面白さが作品全体の面白さに繋がらないのは何故でしょう?

存在意義がわからない最たる部分は依人の姉と真名の妹です。
依人の姉が入院してるのはいいとして真名の妹が入院してるのは?です。
てゆーか今のところ真名の妹は作品に存在する意義すら全くないよ。
依人と真名の関係がかなり近いなら依人の姉を見舞うのも変ではないし。
4話の依人の姉と真名の妹のエピソードも、キャラを立てると言う意味では
それなりに意味があるけど、物語の一部としての意味がさっぱりわからん。
キャラを印象づけるなら先に作中での位置付けをハッキリ示さないと。
つまりは物語構成に根本的な問題ありってことですな。


「アイドルマスター XENOGLOSSIA 1〜4話」
4月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
5月からAT-Xでもやるので地上波で見れない人はそちらで。
原案はアーケードのアイドル育成ゲームでやったことは有りません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/27から
天海春香はアイドルマスター・プロジェクトに合格し上京することになった。
アパートを目指したものの途中で迷子になりいつのまにか海の見える場所に。
そこでカワイイ女の子にいきなり襲われて、あわや攫われそうになった。
その時、海が割れロボットが出現し、彼女はコックピットに吸い込まれる。
コックピットの中の春香には何が起きてるのさっぱり理解できなかった。
実は彼女の合格したアイドルマスター・プロジェクトのアイドルとは
歌って踊るアイドルのことではない、とこの後すぐに知ることになる。

アイドルマスターがロボットアニメになると聞いて
てっきりアイドルのお仕事の一環としてロボットに乗るのかとばかり……
この作品で言うアイドルとはロボットのことでマスターはそのパイロット、
つまりアイドルマスターとはロボット(iDOL)のパイロットのことだった。
って元ゲームとタイトルは同じだけど設定に何の共通点もないじゃん。
※主要なキャラの名前や姿はゲームと同じです
もしかしてもアイドルたちが出演してる番組みたいなコンセプトなのか?
アイドル成長ネタのアニメはここ最近何作もやっててマンネリ気味だから、
全く違った切り口のこんな作品もアリかもしれないけど。

元ゲームのことは切り離して作品のことを見てみた感想。
キャラ絵や背景など凄くしっかり描かれてて作品世界に奥行きが感じられる。
ウリであるロボットの動きがいいし、時にはキャラでもアクションを魅せる。
1話のiDOL出撃シーンで街がダイナミックに変化するのもインパクト有った。
そんな感じでビジュアル面に関しては文句なしのクオリティです。
ストーリー面でも日常の何気ないシーンはキャラが生き生きしてていい感じ。
毎回着ぐるみで出てくる人もいい味だしてるよ。

そんな一見するとよさそうに見えるこの作品のマイナス点を。
まずこの作品の根本的な設定がかなりアレだね。
落下する隕石を破壊するためにロボットで宇宙に上がってパンチするって……
(そんなことしたらデブリだらけになるぞ)
バンダイビジュアルも自分のところで似たような設定の作品があるんだから、
作る前にその設定はちょっとやめたほうがとかアドバイスぐらいしろよ。
よーするにストラトス・フォーを知ってる人にはあまりに滑稽に見えます
スト4だってかなり大胆な設定だけど、それをリアルに見せる努力をしてる。
でもこの作品は見てる人に納得させようって努力があまり感じられません。
空間描写が凄くリアルなので余計に行為の説得力のなさが際立ってる。

設定の嘘くささはそこだけじゃない。
例えばiDOLの基地が地下にあるのは100歩譲ってアリとして、
なぜその基地の存在やそこで働いていることをカモフラージュする必要が?
隕石を破壊するのは世界的な事業だしiDOLの存在も一般に認知されてるのに。
それに基地の人間の大半が子供でなければ学校と偽装するのは無理があるよ。
春香たちに制服を着せるための設定なのは考えるまでもなく明白でしょうが。
なら、他のロボットアニメみたく学校と仕事の二重生活させればいいじゃん。
やらされるほうはたまったもんではないけど。
さらに壊れた月の破片の落下から地上を守るのに敵対する組織って何じゃ?
月の破片にはスペースシードでも付着してるんですか?(笑)
ロボットを活躍させるのにしても、もちっとマシな設定はデキなかったのか?
せっかくいいキャラが揃ってるんだから、キャラが生きる作品にしてくれ。


「一騎当千 Dragon Destiny 1〜5話」
4月から一部の民放(7局)で深夜に放送してる新番組。
AT-Xでも(3月から)放送してるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はマニア誌(GUM)でマンガで読んだことはありません
※セル・レンタルDVDのリリースは6/22から

一騎当千の2度目のアニメ化です。
前のやつは最後まで見てないのでのそのまま続きなのかはわかりません。
群雄割拠だった前作よりほぼ三国状態な今作のほうが後の話っぽいけど。
ちなみに監督・キャラデザ・制作会社が違うので見た目がかなり違います。
※キャストも一部違うらしい・構成&脚本は同じ人

前作と言うか原作の主人公は孫策だったはず……
なんだけど今作は3話になるまで孫策が出てこなかったりして。
代わりに劉備やら関羽やら張飛やら曹操やらお馴染みの名前が続々登場。
前作の序盤よりもちゃんと三国志っぽい人物配置になってるのでした。
前のは三国志の人物と同じ名前が登場するって程度の印象だったので。
なので今作のほうが三国志を知ってる人には入り易いかもしれない。
と言うか三国志を知らないと固有名詞が乱舞しまくりで入りにくいかも。
次から次へと史実の英雄が登場してきて5話にして凄いキャラの数だし。
※今作はキャラにテロップが入ってたりする
1クールに無理やり納めるためなのか展開もやたらと速いから。
華のあるキャラが登場してはすぐに退場していく構成に唖然とします。
そんな駆け足の構成なので前作にあった日常の光景もほとんどありません。
確かに美少女バトルアクションとしての体裁はちゃんと整ってるけど、
せっかくの美少女の表情を描くシーンがほとんど無いのはいいのか?

作品のウリであるパンツや服破けのシーンは今作も変わらず大量にあります。
前作は見せ方がなんかわざとらしかったけど、今作はあっけないというか。
パンツが見えてるじゃなくてカメラの前にパンツが入ってくる感じ(笑)。
凄くわかり易い例を挙げるとAIkaとナジカ。あれほどは徹底してないけど。
ちなみに制作会社のアームズは知る人ぞ知るエロアニメで実績のある会社。
そしてキャラデザ・総作監のりんしんさんはその筋では超有名な人です。


「ながされて藍蘭島 1〜4話」
4月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ系(ガンガン)のマンガで1巻だけ読んだことがあります。
※セルDVDのリリースは7/25から(レンタルは7/27から)
父親と喧嘩した(らしい)行人は家出した船旅の途中でうっかり船から落ちた。
激しい嵐に流されながら九死に一生を得て見たこともない島へたどり着く。
そこにいた人たちも日本人だったが、なんと彼らも遥か昔たどり着いたらしい。
そしてこの島の周囲の海流の関係で島からは出ることが出来なかったのである。
さらに奇妙なことに、この島にいる人は全て女性だったのだ。
なんでも12年前の海の祭りの時に男たちが大津波に攫われてしまったそうな。
※島の男たちが全員参加する男だけの祭(らしい)
突如出現した男の姿に島の女たちは色めきたって次々と行人へ迫り来る。
そんな一見するとハーレムのような状況に置かれた行人の明日はどっちだ!?

一言でいうと正しいハーレムアニメって感じ?
何しろ物理的に隔絶してる空間で男一人に女が大量にいて迫られまくるし。
でも現実でそんな状況になったらハーレムじゃなくて種馬状態だろうけど(爆)。
そしてとてもバカっぽいノリなんでGIRLSブラボーあたりを彷彿とするね。
1話のお風呂で迫られまくるシーンなんか湯気だらけでまさにそれっぽいし。
※GIRLSブラボーの1期(放送)は湯気だらけでスチームガールと呼ばれた
GIRLSブラボーほどバカバカしさは突き抜けてはいませんが。
やたらとグリグリ動きまくるし、ノリも凄くいいので、結構楽しめます。

楽しめるとか言ってるわりに随分下にあると思うかもしれない。
それは……これギャグやノリが一本調子で4話も見ると飽きるんです。
女の子キャラがいっぱい出てくるけどどれも記号キャラで反応が単調だし。
4話までだとキャラの(見た目以外の)可愛さもまるで見えてこないんだよ。
ギャグ作品としても仕掛けのパターンが少なすぎて新鮮味がなくなるし。
巨大なキノコのあたりはかなりアレンジしてるので工夫は見えるけど。
全体としては、原作もこんなもんだからこんなもんか、って感じです。
(原作を倉庫から持ってきて比較してみました)
てゆーかこのネタだけでよく2クールも続けられるほど原作を描いたなと。


「シャイニング・ティアーズ・クロス・ウインド 1〜4話」
4月から一部の民放(8局)で深夜に放送してる新番組。
原作はPS2のロールプレイングゲームでやったことはありません。
※セル・レンタルDVDのリリースは7/25から
聖ルミナス学園のある町では最近人が行方不明になる事件が相次いでいた。
生徒会のメンバーは興味本位で調査をすることになり休日に学校に集まった。
先についたソウマとクレハの前に化け物としか表現できない存在が出現する。
さらにまるでゲームから抜け出したかのような猫耳の少女マオまで出現した。
彼女が言うには化け物は自分が開いた時空の扉から出てきてしまったらしい。
化け物を捕らえようとする彼女をソウマとクレハは手伝ってついに捕縛する。
しかし一瞬の隙を突いて逃れようとした化け物はマオへと一撃を放った。
辛うじて無事だったマオだが胸元に入れていた鏡が割れてしまう。
この鏡は時空を越えるためのモノで、それの暴走にソウマたちは巻き込まれた。
そして二人は夢幻大陸エンディアスで異界の戦士として戦うこととなる。
(実は飛ばされたのは二人だけではない)

アニメを見た後にゲームの公式サイトを見てて気づいたけど、
このタイトルは〜ティアーズと〜ウインドって意味だったんだね。
※両方とも同じ世界を舞台にしてるっぽい
今のところストーリーはウインドにそってるみたいだけど。
(そのウインドはまだ発売されてなかったりします)
今後、最初のマオや4話のラザラスも含めてティアーズキャラが続々登場して、
キャラ多すぎのわけわからん状態になるでしょう。もう既になってるよ(爆)
てゆーかこの作品、1クールか2クールかは知らんがキャラ多すぎです。
しかも一度にキャラを大量に投入してくるので識別するのが困難です。
原作のキャラをなるべく多く投入するにしても、エピソード毎に配分して
もちっと個々のキャラに印象が残るようにして欲しいのですが。
原作ゲームのファン向けアイテムだと言ってしまえばそれまでだけど。

原作に関する基礎知識をなしにこの作品を見た印象。
あまり興味のわかない題材。そしてあまりにチャチなストーリー。
現実から異世界に行ってしまうのも、行った先で友人が敵同士になるのも、
特別な力を持つ救世主として扱われるのも、全てお約束だから良しとして。
最初にモンスターに襲われ刀で刺されたのに死なないで心剣が出てくるとか。
パートナーと心を通わせると心剣が現れるというわりに簡単に出てくるとか。
ゲームの設定を無理やり映像化したような説得力の無さだなとか思ったり。
セイランとフィリアスの戦いで元の世界の友人同士が戦うという展開も
さあこれから悲運な戦いがとか思った矢先にあっさり終わっちゃうし。
キャラを出して筋をなぞってるだけで物語があまりに薄っぺらいんですが。
原作の全ての内容を描こうとせず個々のシチュエーションを丁寧に描くべき。
でないと情報の補完ができる原作のファン以外にはまるで面白くないよ。

にしてもRPGのアニメはいつもろくな代物にならないね……

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