深夜アニメは止まらない (05/12/31) 次へ 前へ
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前にCanvas2は1クールとか書いたけどなんか2クールやるそうで。
独立系の番組で2クールって滅多にないからてっきり1クールだとばかり。
ちなみに今までに独立系で2クール放送された作品ってチュチュ、D.C.(1期)、
ダフネ、バジリスク、D.C.S.S.だけってぐらい珍しいことだったから。
でも10月からはCanvas2も含めてなんと4本も2クール作品をやってるよ。
(ノエイン、シャナ、地獄少女、Canvas2)
4本が1月以降も継続されるのも手伝って1月から独立系の枠が3本増え12本に。
深夜に限ればテレ東より枠が多い最大勢力だったりして……
そして地上波のみの深夜枠が29本と最高記録を1年3ヶ月ぶりに更新!
いったいどこまで増えるのでしょう深夜アニメは。


「ぱにぽにだっしゅ! 23〜26話」
半年突っ走り続けたこの作品もこれで最後です。

ラストと言うことで大きな出来事が有ったり無かったり。どっちだよ!
23話はその大きな出来事が始まる予兆みたいな展開だったりします。
って言ってもいつもとあまり変わらないけど。でも予兆なんだそうで。
この回はワイプカットにそれぞれのキャラが楽器を携えた絵が入ってる。
これなんとなくエヴァの劇場版のパロ?とか思いつつ見てました。
見返したら回の冒頭で音合わせをしてるのでやっぱそれっぽいね。
25話では肩に「へば」とか書いてある初号機モドキまで出て来た(笑)。

そしてついに地球滅亡の危機が!
最後に「地球滅亡まであと31日」で引いてたり。ってヤマトかよ。
読みきりナンセンス作品なのに次回に続くのか?とか期待しつつ
24話を見たら危機はどこへやらなぜか時代劇バージョンをやっていた
おいおいおい!アレだけ引っ張っといてリセット技?とか思ったよ。
でも25話にちゃんと続きをやりました。
続くと見せかけてリセット技、と見せかけてやっぱり続くの二段落ち。
ホント見てる人の意表をつくためには何でもやりますな。

エンドフリップを毎回誰かに描いてもらってると前に書いたけど
23話では月詠の原作者が「一発芸!ネコミミ吸血鬼!!」とかやってたり。
あのネコミミコスプレしてカーテンに隠れて「ご主人様なんだぞ〜」と……
確かに声は同じだけどそのネタはスタッフの同じこの作品では反則だろ(笑)。
つーかスタッフが同じせいか葉月(ベッキー)とハイジ(メソウサ)以外にも
月詠の主要キャストの大部分がこの作品にも登場してたりするよ。
耕平(犬神)、成児(桃瀬兄)、竜平(艦長)、光(ベホイミ)、薫(メディア)、
アルト(柏木姉妹)だし。あ、光&薫がベホイミ&メディアだったのか。

24話の時代劇モードはネタとしてはわりと定番っすね。
でもこの作品は毎度のごとくベタベタのネタを散りばめてくるので
「水戸黄門」「子連れ狼」「遠山の金さん」「ねずみ小僧」なのでした。
でもメインは必殺仕事人みたいすね。元ネタはちゃんと見たことないけど。
(時代劇は腐るほど見たけど放送時期の関係でそれは見たことない)

仕事人たちの打ち合わせのシーンで頻繁に邪魔カットが挿入されてて
最初見た時はなんでこんなテンポ悪いことをやってるのかと思ったり。
くるみの「私にも喋らせてよ〜」ってセリフでやっと意味がわかった。
見返してみたら確かにくるみが話し始めると邪魔が入ってるし。
で再開後に他の人が改めて言いなおすのです。くるみの泣き顔入りで(笑)。
くるみが再び言いなおそうとした時は連続して邪魔が。徹底してるよ。
そして「私にも喋らせてよ〜」になるわけです。

パロディと言えば25話の冒頭でいかにもパロっぽいカットを羅列してるけど
これってそれぞれの元ネタはなんだろう?さっぱりわからなかったよ。
いやそもそもパロっぽいカットをでっち上げてるだけで元ネタ無いかも!?

あとうる星のパロはやらんのか?とずっと思ってた。
まぁ、疫病神の話とかタヌキの話とかはノリがまんまうる星ですけど。
って言うかナンセンス作品はうる星の遺伝子を色濃く受け継いでるから。
でも、そーいう意味ではなく露骨なパロはやらないのかな?ってこと。
とか思ってたら25話で「タラバガニおいしゅうございました」とかやった。
これって129回(押井さんの最終回)のメガネのセリフ(辞世の句)っぽいね。
うる星(アニメ)自体がパロてんこもりだからさらに元ネタはあるかも。
(129回は原作のないオリジナルエピソード)

うる星のパロはもう一つ有ったよ。もっと分かりやすいのが。
25話の一条祭りに飲みこまれた後に望んだ夢を見てるシーン。
あれまんまビューティフルドリーマーっすね。
ここでみんなを夢から覚ますためにベッキーが一計を案ずるけど
そこでオープニングの絵をアレンジして挿入する手法を使ってたり。
本編の絵をオープニングに流用するのは珍しくないけど、
オープニングの絵をしかも異彩を放ったこの作品の絵を使うとは。
よくもまぁ、いろんな表現を考えるものだと感心するよ。

最終回は最終回とは思えないぐらい普通でした。
いや、いつもよりも平和度が大幅増量のまったり進行で。
そんな平和な日常の裏で地球の危機が……ってまたかよ。
でも今度のオチは最終回に相応しく!?実にしょーもなかったり(爆)。
まさかそこでそのボケをかますのか?と唖然とするほどしょーもない。
(CM後パートの最後に最終回っぽいカットが入ってるけど)
いろいろ突き抜けまくったこの作品に相応しく最終回らしさから
激しくかけ離れた最終回と最後のラストシーンだった。
ぜひこのスタッフで第2シーズンも作って欲しいね。


「魔法少女リリカルなのはA's 9〜13話」
8話まで見たところで録画分を消して終わりにしたはずだったけど
先の展開が気になってついつい最後まで見てしまいました。
(毎回見て消してたので確認のために見返すことは不可能)

フェイトの扱いを見ればはやて達の扱いもある程度は予想がついたけど
絶体絶命な状況に至った時はさすがにハラハラしながら見てました。
事態をどう打開するか気になって止めるに止められなかったというか。
視聴者を引きつけると言う意味ではなかなか構成が上手かったなと。
そしてクライマックスでなのはやフェイトとはやて達が連携するとこは
シグナム達が戦ってた理由を思うととても感慨深いシーンなのでした。

なんて誉めてばかりいると素晴らしい作品のようです。
が、途中で切ろうと思っただけの理由も当然あるのです。
それは前にも書いたけど現実描写の違和感というかバランスの悪さ。
特になのはとフェイトの日常描写は早送りしたくなるぐらいで(爆)。
今回相手役だったはやて達の生活描写がわりと奥行きが感じられたから
シグナムとかビータが発した切実な言葉にも共感ができたわけで。
逆になのはやフェイトのセリフは言ってることは素晴らしいんだけど
土台(生活感)が希薄なので言葉だけで魂に響いて来ないのでした。
あと表現がストレート過ぎるせいか聞いてて居心地が悪かったり。
何度「恥ずかしいセリフ禁止!」とツッコミたかったことか(笑)。

よーするに前作から思ってたんだけど脚本に問題があるんだよ。
物語のアウトラインは魅力的なんだけど細部の描写に難がある。
元々このシリーズの売りであり今作でさらにパワーアップした
アクションシーンは脚本より演出のウエイトが大きい部分だし。
アクションシーンがテンポいいのに日常描写でテンポか悪いのは
脚本の持つテイストが出やすいかそうでないかの違いなのでした。
原作者は構成に徹して脚本は他の人に頼めよ!とすら思ったぐらい。

いやほんと、なんとも勿体無い作品だなと。
せっかく光るものを持ってるんだからもっと上を狙えるのに。
つーか全体のバランスが良ければこの作品は傑作だったかも。
現状だとバランスの悪さに気がつかない人しかついてけないよ。
気がつかない人には今のままでも傑作に見えるだろうけど。
まぁ、全体にゲーム(RPG)文法っぽいノリなのでゲーム世代には
これでも十分に受け入れられるのかもしれないね。

それはさておき一定の支持は受けてそれなりに売れそうです。
そーすると第3弾もやるかも?今度ははやてを含めて3人で?
なんて思ってたら最終回のエピローグでいきなり6年後に……
それやっちゃうと同じノリで第3弾は無理っすね。
次やる時は中学生編にすればいいだけの話ですが。
(今まで小学3年生でした)


「闘牌伝説アカギ 1〜7話」
10月から日テレ系(4局)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
原作は麻雀マンガ誌のマンガで1巻だけ読んだような気もする。
内容はよーするに麻雀です。ってゆーかそれしか無いとも言う。
作品の大部分が麻雀してるシーンで構成されてるし。
麻雀のテクニックと駆け引きが作品の全てであり魅力であるって感じ。

そんな作品だけどオープニングのど渋い空間描写に圧倒されたよ。
雀荘も薄暗くて雰囲気抜群だし。クオリティー高ッ!って思ったり。
しかしこの作品は前述の通り麻雀してるばっかりなので……
それこそ雀卓と牌と打ち手さえあれば背景すら無くても成り立つし。
せっかくの濃密な空間描写もあんまり意味なかったりして。
それにここまで麻雀ばかりだと麻雀を知らないと楽しめないような。
初心者に段階を踏んで教えていくような展開にはなってないから。
幸い麻雀ゲームを一時期熱心にやってたから展開についていけたけど。
でも麻雀のゲームを追っていくにはアニメの描写だと速すぎかも。

この手のマンガは牌を別枠で見せてハウツウ的な意味を持たせるけど
それは逆に物語の緊張感とかスピード感を殺いでしまう側面がある。
アニメでは臨場感を重視して牌をじっくり見せないテンポなので
油断してると(してなくても)流れを見落としがちになってしまう。
結果的に言葉で解説してくれる駆け引きの側面が強調されてたり。
まぁ、その方がより広く視聴者を掴むには正しいのかもね。


「ディノブレイカー 1〜4話」
12月からアニマックスで夕方に放送してる新番組。
元々は2004年に全米で放送されたアニメ(日本製)だそうです。
遠い未来。広大な銀河を股にかけ困った人たちを助けるために奔走する
何でも屋というか警備や救助も行う総合サービス企業のDICEがあった。
DICEとはディノブレイクス・サイバネティック・エンタープライゼスの略で
彼らはディノブレイカーと呼ばれる車形態から恐竜形態に変形するメカを
用いてどんな危険な場所へも出かけ難題なクリアしていくのであった。

日本ほどのマニア向けアニメの市場はまだ海外には無いので
当然のことながらこの作品も子供がメインターゲットになります。
でも日本の玩具アニメとはちょっと様相が違うような感じ。
玩具化を想定したメカだろうけど玩具ちっくなチャチさは無いし。
ストーリーもレスキューだったりとお子様仕様な展開ではない。
子供向けな設定はDICEのメンバーが子供たちってとこぐらいだし。
プロフェッショナルなのに子供がメンバーなのは変な気もするけど
毎回クライアントに子供にまかせられるのか!?と言われたりと
無理な設定にそれなりにツッコミは入るので許容してもいいかなと。
そもそもジェットはクライアントに挨拶させない方が……とは思ったけど(爆)。


本当にあぶない刑事 (05/12/22) 次へ 前へ
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お葬式と風邪のせいでスケジュールが一気に後ろにずれてしまった。
その分繰り上げて更新しようにも肝心な本が読めてなかったりして。
ついに2ヶ月半以上の遅れです……
月刊××ってタイトルに激しく偽りがある今日この頃。

それでもいろいろと足掻いてたりもする。
その一つが前日までに用意して早朝更新する手法から、
ぎりぎりまで粘ってその日のうちに更新する手法への転換。
更新日を一日でも早く見せようとするセコい手法というか(汗)。
ただ下手して間に合わないと日付を全部修正するハメに(爆)。
今日なんか日付が変わるまであと3時間半しか無いよ……
そのうち日にちがずれててもそのままアップする日が来たりして。


そんなわけで恒例のオススメへ。9月分です。

女性誌の今月の1冊は高屋奈月さんの「フルーツバスケット」に。
今回特別に抜きん出てたわけではないけど高いレベルで安定してるので。
それとコメントが書きやすかったから。なんて毎度言ってるけど(汗)。
今回は溌(シ發)春が激しい感情を顕わにする展開が印象的だったです。
なにしろ今まで出てきてたけど動じないというかボケボケだったので。
にしても溌春と依鈴の互いを思った行動には胸を打たれるものがあるよ。
透くんたちを差し置いてすっかりラブラブモードな二人でした(笑)。

「バルバラ異界」
パズルのピースが集まってきた、と思ったらあっという間に結末へ
萩尾望都さんって読者が物語の収束を受け入れる準備する間もないぐらい
凄いスピードでピースをはめ込んで物語を仕上げる傾向があったりする。
常人の想像の範疇をはるかに超越した呆気にとられる結末も多いし。
謎解きをされるまで全く推理できない難解なミステリーを見てるようです。
実は前作のようにじっくり徹底的に描くことはとても珍しいのでした。


男性誌の今月の1冊はありません。
せっかくアニメ放送してることだし「ARIA」を入れれば良かったんだけど
コメントを書きなおしてる時間がもうありません。いつものコトながら。

「少年探偵犬神ゲル」のゴツボ☆マサルさんは新顔です。
わりとピチピチ?(笑)と言うか作品の雰囲気は若さ炸裂って感じすね。
普通から外れたキャラが続々登場して見てる人の感性をねじ伏せてくる。
でもただ勢いだけの脳みそ筋肉ではなく言葉で畳み掛ける奥行きもある。
例えばむやみやたらと銃をぶっ放す(まさに)あぶない刑事が出てくるけど
「俺が撃つのは正義の弾丸!」「悪人にしか当たらない正義の弾丸だ!」
これだけでもオイオイ!って感じでツッコミどころ満載なセリフだけど
「つまり当たったやつは全て悪人だ!」に至る論理展開に唖然とした(笑)。
(多分意図的な)荒い絵だけどそれを補って余りあるほどセンスいいなと。
ところで似たような名前の人(ゴツボ×リュウジ)は実の兄弟なのかな!?
公式サイトにはプロフィールがないのでよく分からんけど。

「花喰幻燈機」これも快楽天お蔵出しシリーズっすね。
ほとんどが前に出た「とわにみるゆめ」より古い作品です(短編集です)。
「とわにみるゆめ」より新しい作品はこの中でもイマイチだったり。
快楽天の誌面の変化がそのまま作品に反映されてる気がしないでもない。
と言うか今の快楽天にこの人が活躍できる余地は有るんだろうか?
ちなみにコメントは一番印象的だった「ゆうげには苺をたべて」から。


それは未来の可能性のひとつ (05/12/14) 次へ 前へ
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すっかり更新日が押してるのでいきなりアニメ感想を。

「超GALS!寿蘭 27〜31話」
超久しぶりの続きです。何年ぶりだっけ!?
何度か書いてるけど27話以降はセルもレンタルもリリースされてません
なので現状はどこかで再放送したのを見る以外に方法はないのでした。
これは最近アニマックスで再放送してたのを録画したものです。
(日替わりなんでもう終わりました)

つーわけで久しぶりに見たけど、めっちゃテンション高ッ!
場面転換のスピード感とかも合わせてノリが若いな〜〜って感じが。
そしてこの手の現実を描いた作品は陳腐化が早いとは思ってたけど
放送からたった3年しか経ってないのにすでに古くなってるよ(笑)。
そもそもガングロって今でも生息してるのだろうか?
今回見た話の中にガングロトリオが美白するエピソードもあったりして。
ガングロはもてない(そりゃそーだ)からって動機で美白するのです。
よーするにこの頃からガングロは消えつつ有ったってことだけど。

新たな関係としては裕也(2位)とマミりんがなし崩し的に付き合うように。
正確にはマミりんが強引に彼氏認定してそれに引きずられてるのですが。
ハッキリ拒絶しないとそのまま先へ行っちゃいそうだけどいいのか?(笑)
まぁでもこれはこれでわりと似合ってるカップリングかなと思ったり。
珍妙なエクステ(つけ髭)を喜ぶバカップルっぷりにはさすがに呆れたけど。

カップリングといえば裕也とマミりんもそうだし蘭とタツキチもだけど
なんとなく気が合うとかの軽い理由でいつのまにか付き合ってたりして。
恋愛が絡む作品は劇的な出会いだったりとか運命の再会だったりとか
関係をドラマチックに描きたがるけど意外と現実なんてこんな感じだし。
特にこのぐらいの年代だとはっきり告白する方か少ないかも!?
そんな感じでストーリーは時々いろいろと突き抜けてたりもする(爆)けど
ちゃんと当時のリアルな生活感をサンプリングしてたりする。


「蟲師 1〜7話」
10月からフジテレビ系(6局)で土曜日の深夜に放送してる新番組。
原作は青年誌(アフタヌーン)のマンガで全巻持ってます。
紹介文はコミックス用に書いたのがこのへんに(手抜き)。

原作ファンとしては期待と不安の入り混じる今回のアニメ化でしたが
実際に動いてるのを見てあまりに忠実な映像化に感動すら覚えたよ。
雰囲気やノリが原作のイメージ通りとかそーいうレベルではなく
見た目からストーリーからサブタイトルまでほぼそのまんまです。
実際に原作と詳細につきあわせれば微妙に違いは有るだろうけど
ざっと見た感じほとんど原作そのまんま。エピソードの順さえも。
(飛ばされたエピソードもありますが)

原作そのままって簡単に言ってるけど、原作の絵を見たことがあるなら
それを忠実に再現してるだけでどれだけ凄いかわかるんじゃないかと。
正直なところこのビジュアルが表現できるかが最大の心配だったわけで。
見た目がイメージ通りだった時点で大きなハードルはクリアできた感じ。
原作の若干荒いけど優しいタッチを繊細な線でクリーンナップしてあるし。
原作より空間の繊細な色彩が強調されてて雰囲気が増してるとすら思える。
キャラも内面の魅力(優しさなど)で見た目よりよく見えてた原作に比べて
内面とバランスが取れるぐらい見た目もキレイに整った感じになってる。
特に女性キャラなんか萌えアニメ並にキレイな絵になってるよ(笑)。
(輪郭は原作の純朴な絵とほとんど変わらないんだけど)

内容に関しては……
原作を何度も読みかえしてるので新たに気づいたことなんかないよ。
と言うわけでその昔コミックスを読んだ時に思ったことを。
それはこの作品ってみょーに女性キャラの存在感があるってこと。
青年誌のマンガの女性キャラは対象としての理想過多なキャラか
現実的でパッとしないキャラかの両極端な作品が多いんだけど
この作品は現実的だけど少し理想が入った魅力的な描き方をしてる。
そのせいで純朴な絵柄のわりにみょーにかわいく感じたりもする。
アニメでは見た目がキレイになってるのでさらにカワイイ感じに。
ちなみに最初字面で作者が男性だと(とものりだと)勝手に思いこんでた。
男性にしてはずいぶん女性を描くの上手い人だと思ったよ(汗)。
※原作者は(おそらく)女性です。脚本陣も全員女性なのかな

内容といえば、この作品は直接的に泣き系ってエピソードはないけど
それぞれのクライマックスのあたりで静かにこみ上げてくるモノがある。
例えば1話の「緑の座」だと廉子が復活した杯で光酒を飲んだあたり。
悲しいわけではなく、嬉しいわけでもなく、ただ感情が溢れてくる
そんな時に場合によると涙がぼろぼろと落ちてくるのだった(汗)。
まさに映像と物語が織り成す情動によって魂が揺さぶられる感じというか。
この作品が多くの人を引きつけてる理由もまさにそこではないかと。


「ノエイン もうひとりの君へ 1〜9話」
10月から一部の民放(5局)で深夜に放送してる新番組。
キッズでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
函館で暮らすハルカはある日青く光る雪の中で謎のマントの男と遭遇する。
この男カラスは現代とは異なる科学技術が進んだ時空から「龍のトルク」を
探してやって来た者で、それがハルカであることを知り愕然とするのだった。
なぜならカラスにとってこの世界は自らの過去にあまりに似すぎていたから。
そうカラスの世界はこの世界のたった15年後に近似した世界だったのだ。
そして15年前のカラスは自分の世界のハルカを助けることができなかった。
だから似てるけど違うこの世界のハルカを助けたいと思うようになる。
ハルカは自分でも知らない力のためにカラス達に人生を翻弄されてたけど
力の活かしかたを知って自らの可能性を切り開こうとするのだった。

まず最初に印象に残ったのがクセのあるキャラデザイン。
岸田隆宏さんってこーゆー絵だっけ!?とアルジュナを見てみたら
記憶に残ってなかったけど確かに眼のあたりに似た特徴がありました。
でもクセはアルジュナの頃よりももっとハッキリと出てる感じ。
(lainや恋風もやってるけどそのへんは元絵があるから)
そのクセのある絵柄が1話は特に強調されてて絵自体に凄い存在感が。
クセがあるといえばポージングや表情とかも普通とちょっと違う感じで。
いわゆる整った絵ではないけど素人目に見ても抜群に上手いと思ったよ。

で、そのクセがあるけど抜群に上手い1話に続いて見た2話の絵が……
あんたダレ?ってぐらい違うんですが。なんか目キラキラ系だし(笑)。
(よーするにガンダムSEEDみたいな系統の絵)
最初からそのキャラデザならともかく、この作品でそれはどーかと。
絵のバラツキにはわりと寛容なんだけど今回のは勘弁して欲しかったよ。
クセは多少抜けてるけど元絵に近い3話あたりまでが許容範囲じゃないかと。
4話以降はそんなこともなく安心して見ていたら7話で再び2話の絵が。
2話と作監が同じってことは監督はこの絵を許容してるんだろうな。
見た目が気になると内容に集中できなくて困るんですが。

キャラ絵の話は置いといてそれ以外の部分を。
キャラ絵もそうだったけど空間描写も凄く気合が入ってる。
公式サイトを見なくても舞台が函館なのがすぐ分かるぐらい。
海のすぐそばに街が有って、さらに展望台のある山もすぐ近くに見えて、
有名な倉庫群があってと特徴をよく捉えた街並の描写に説得力があるし。
キャラ描写もとても丁寧で作品世界そのものに奥行きを感じられる。
現実を描いた部分に関しては文句なしで満点をつけられると思います。
さらに自らの内にある力が原因で運命に翻弄される展開なので
とてもツボに突き刺さる好みな内容なのでした。なのですが……

今までの話だととても素晴らしいデキのように見えるかもしれない。
しかし実際に見てるといまひとつ乗りきれない部分があるのでした。
それは作品の根幹をなす設定がかなり難しくて分かりにくいってこと。
ハルカの世界の15年未来がカラスの世界のように見えるけど
実際にはあくまで近似値の未来でとても似ているそれに過ぎない
これ二つの世界が単一時間軸の過去と未来なら分かりやすかったと思う。
厳密には過去に干渉する時点でタイムパラドックスになっちゃうけど。
そのへんはBTTFみたく無かったことにしてさ(爆)。

もうひとつの問題は展開の遅さ。というか先の見通しの悪さかな。
ラクリマ時空界(カラスの世界)の人たちにハルカが翻弄される部分と
ハルカとその友人たちの日常を描いた部分が並行して進んでくので、
どちらが物語の本筋か分からず行こうとしてる方向も見えてこない。
ハルカがラクリマに攫われて初めて日常が描かれてた意味が分かるのです。
だってそこにはハルカのよく知る人の未来の姿があるわけだから。
(このラクリマでハルカがどーなってるかはまだ不明)
全く知らない異世界の人がよく知る人ってのはかなり衝撃的です。
そのへんまで進むとだんだん面白さが見えてくる。

そしてハルカもラクリマの人たちにただ翻弄されるだけの受身な展開から
9話あたりでやっと自分の持つ力で道を拓いてく方向性が見えてくる。
このままでは近い将来あまりよくない状況になるらしいハルカが
(それはあくまで近似値のカラスの世界のハルカの話だけど)
その運命の輪を断ち切る方法を見出すのが物語の着地点なのだろうか!?

そもそも9話まで一気に見た理由は4話までだと判断がつかなかったから。
あっさり切り捨てるには惜しいけど積極的に見るには微妙だったので、
もう少し見たら判断できるかも、と1話また1話追加していった結果です。
(リリカルなのはA'sを9話まで見たのも似たような理由)
9話まで見て切り捨てないという判断にはなりました。


「Idea / eufonius」
(C/W eidos)
「ノエイン もうひとりの君へ」のOPマキシです。
イントロの入りかたでこれ誰?とか思ったらeufoniusだったとは!
とても美しいメロディとハーモニーがドラマチックに構成された曲で
オンエアで聞いた瞬間に買うと決めたよ。今期一番の楽曲はこれだね。
今までにeufoniusの曲はシングル3枚5曲ほど聞いたけど、
どれも美しい旋律を透き通った声で奏でた印象的な曲ばかりです。
今後もこのユニットには期待大って感じ。

ところでeufoniusってキングレコードに所属してるんじゃないの!?
今までの2枚はキングから出てたし。双恋のサントラもやってたし。
でもこれはランティスから出てるのでした。最初アレ?とか思ったよ。
もしかすると双恋プロジェクトとして契約してたのかな。


「アニマル横町 1〜4話」
(1回15分×2話になってるけどここでは1回1話と書いてます)
10月からテレビ東京系(6局)で火曜日の夕方に放送してる新番組。
BSジャパンでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少女誌(りぼん)のマンガで1巻だけ読んだことあります。
推定5歳のあみちゃんが引っ越してきた家には不思議な秘密がありました。
それはあみちゃんの部屋の床にある扉とそこから毎日のように出てくる
ウサギとクマとパンダのぬいぐるみのような不思議なナニか
人の言葉を喋る彼らは常識外れの行動であみちゃんを翻弄するのでした。

少女マンガのギャグ作品はマジメなストーリーモノの反動からなのか
見た目の可愛さとは裏腹にネジが飛びまくった作品が多いです(笑)。
この作品も多分に漏れずそんな感じ。でもまだついて行きやすい方かな。
ボケを重ねてどんどん話がそれていくけど脈絡がわかりやすいし。
子供向けなんだけど時々みょーに渋いネタを織り交ぜる底の深さもある。
例えばこの作品は全編あみちゃんの家の中のシーンしか存在しないし
両親も声だけしか出てこないけど、それは実はあみちゃんの夢だからで、
社会人のあみちゃんが仕事に疲れて電車で居眠りしてるんだよとか。
もちろんそれは嘘というか毎度のホントっぽいボケの一つなんだけど。
舞台構成を逆手に取って周到にしこんだ計算されたボケなのでした。
ネタの渋さとかどことなくハレグゥと方向性が近いかもしれない。

あと特に印象に残ってるのはケーキを作った回の
ダメにしちゃったのに「よく料理番組とかだとこちらに出来てるのが」
とか言ってなぜか完成したケーキの土台が出現するとか。ありえねぇ!
クロスワードパズルをやってて答えがすぐに分かるような問いなのに
なぜか答えはどれもこれも「ヤマナミさん」だったりってオイ!
あみちゃんもだんだん投げやりになって「どーせヤマナミさんでしょ?」
と答えてみたらそれはよく知るまともな答えで笑われてしまったり。
その時のあみちゃんの心境を表現するなら「むきーー!」って感じ!?(笑)
延々とこんな感じに笑わされまくりで腹痛くなった(爆)。

そーいえばこれのオープニング曲。
意味のない歌詞が韻を踏んでてえらくノリノリで楽しい。
芸の細かいビートだし曲だけで買ってもいいと思うぐらい好みだよ。
今期のオープニングを楽曲で選ぶなら三本の指に入ると思った。
実はこれ唄ってるのはあみ&三匹の動物(?)の人たちなので
タイアップじゃないちゃんとアニメのために作った曲なのでした。
元々このジャンルは元気でノリノリの主題歌が多くて油断できないけど、
純正アニメソングでもこのレベルの曲が用意できたことはなんか嬉しい。
ちなみにエンディングはthe Indigoなので洗練されたキレイな曲です。
つーか深夜アニメ以外でthe Indigoを使ったの初めてのような。


「フルメタル・パニック! The Second Raid 1〜2巻」
7月からWOWOWに放送してた新番組(終わりました)。DVDレンタル。
1期の無印、2期のふもっふに続く3期シリーズで今回は長編みたい。
さらに今作は宗介の属するミスリルと謎のテロリスト組織との対決という
戦場&バトルシーンが中心のシリアスでハードな内容なのでした。
スタッフはふもっふと同じなのでアクションは見ごたえがあるし。
殺しまくりながら歌を歌っちゃう頭がイカレてるテロリストの親玉とか
人間離れした能力を持つ中国人姉妹とか印象的なキャラが揃ってるし。
ハードなアクションアニメだと思って見れば結構いい感じです。

しかし……
フルメタを戦場ボケした宗介とかなめのドツキ漫才だと思ってたので
ちょっとこれはイメージと違うようなという感じがかなりありました。
今回もストーリーの所々でそれっぽいシチュエーションはあるけど。
あくまでもコメディは息抜きでアクションがメインって感じだし。
確かにアクションシーンは凄く気合入っててカッコいいんだけど
宗介にとって戦場は本来のフィールドだからボケてくれない(爆)。
宗介がボケないフルメタなんて妹キャラのいないエロゲーですよ!?
まぁ、戦場でボケてたら死んじゃうけどな。

ところでちょっと気になったのが1話の内戦の舞台。
ぱっと見た感じがまるで日本の街並に見えるんですが。
(色合いだけ砂漠の中っぽいけど建物の形が日本の建物だよ)
河川回りもどこか日本の風景写真をベースにしたみたいだし。
日本ではないどこかの国って設定なのにそんな見た目でいいの?


「ガイキング 1〜5話」
11月からテレビ朝日(のみ?)で土曜日の朝に放送してる新番組。
主人公の少年ツワブキ・ダイヤは近所ではうそつきとして有名だった。
それは機械でできた怪物に襲われたという彼の話が信じられなかったから。
彼の父が事故で行方不明になったのもホントは怪物に攫われたからで
あの怪物はまた再び現れるという彼の言葉を誰も信じようとしなかった。
しかし青白い光が立ち上りそこから機械の怪物がホントに現れたのだ。
さらに怪物を追うようにその昔彼を助けてくれた機械の竜も現れた。
その機械の竜こそ怪物の侵略から地上を守る大空魔竜だったのだ。

なんつーかとても懐かしい感じ。
喩えるなら30年ぐらい前のロボットアニメのような。
現実味のない設定なのにみょーに生真面目に作ってるとこが特に。
キャラの性格づけが全体にシンプルなのも昔の作品とそっくりだし。
とか思ったらこれまさに30年前の作品のリメイクだったのねん……
オリジナルを知らないからどこが同じでどこが違うかはわからんけど。
しかし30年前のノリを今さら見るとは思わなかったので少し唖然とした。
まぁ、ガオガイガーあたりはこの頃のオマージュみたいなもんだけど。

やってることは昔のノリそのまんまなのでちゃんと合体変形します。
合体変形に何の必然性も感じられないところも昔のまんまです(爆)。
てゆーか合体変形すること自体が燃え(?)なのでしょう。きっと。
ロボットと言ったら当然ロケットパンチみたいな攻撃もあります。
なんでも一撃必殺のパンチャーグラインドと言うらしいです。
発射したら戻ってこないのでまさに一撃必殺な時しか使えない……
そんなとこだけリアルにしてどないすんねん!(笑)


「鋼鉄天使くるみ2式 1巻」
2001年頃に放送されたテレビシリーズ。DVDレンタル。
内容は1作目の続きではなく未来の話。見た感じほぼ現代かな。
今回の御主人様は中学生の巫女の那己でよーするに女の子です。
代わりに鋼鉄天使が男性型に!なんて展開は有るはずもなく。
さらに那己の幼馴染で密かに那己が好きなうるか(もちろん女の子)は
突如出現してやたらと那己に馴れ馴れしいくるみが邪魔でしょうがない。
うるかの父親(財閥総帥)は娘のためにと私設軍隊を投入して来るし。
すっかり那己の日常は平穏とかけ離れたものに。

1作目を見た時に比べていろんな作品を山のように見てきたし
どんな作品もそれなりに楽しめるぐらい寛容になった。
と思ってたけど……これは途中でどんどん気持ちが引いていきました(爆)。
「はにはに」とか「きゅいーん」とか聞く度にだんだん目が細く……
まさに生暖かい目線でことのなりゆきを見守ってたって感じかも。
つまり寛容になったのではなく最近は作品がマシになったってことか。
確かにこの作品と比較すると最近の深夜アニメは全般にずいぶんマシだし。
今でも時々すげーのあるけど。


その素晴らしい奇跡に (05/12/4) 次へ 前へ
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スカパーに加入して2週間になろうというある日のこと。
突然アニマックスが映らなくなった。というか片方の衛星が全滅だし。
受信レベルが0だし。もう一方の衛星も受信レベルが凄い下がってるし。
誰かがアンテナを触って位置がずれたのか?と見に行ってみると……
なんとアンテナのまん前に堆く工事の足場が組まれているではないですか。
この時の心境はまさに「なんじゃあこりゃあ!」だった。
確かに隣の家は新築工事をしてるけど、木造二階建てでそんなに高い足場が
必要なのか?と工事現場に怒鳴りこもうかとすら思いました。マジで。

まぁでも敷地いっぱいに二階建てを建てると塞がれる可能性もあったので
おとなしくアンテナの位置を移動して設置&調整しなおしてましたとさ。
こんな余計な手間を増やしてくれたお隣さんに謝罪と賠償を!(爆)
唯一良かったのはて映らなくなったのが土曜日だったってことです。
これ足場が組まれて映らなくなったのが平日だったら録画失敗してたし。
そんなことになってたら本気で怒鳴りこんでたかもね。


ではいつものアニメ感想を。
久しく書いてなかったけど面白かった順です。

「ぱにぽにだっしゅ! 18〜22話」
20話から第3弾のオープニング曲&映像が。タイトルは「少女Q」
今度のはわざとチープな音づけで少し古い感じのテクノポップな曲。
映像もチープでデジタルくさい3Dを使ったビジュアライザー風味。
(メディアプレーヤーとかで音楽に合わせて動いてるアレ)
これ見ててその昔BEAT UKでインディーズのテクノがランクインした時に
何度も似たようなビジュアライザー映像が流れてたのを思い出しました。
(クリップがないので音楽にシンクロする適当な映像を流してた)
ちなみに今回のメインボーカルは都の人です。
よくピンで歌ってるからさすがにすぐわかったよ。

21話も「少女Q」だったし残り話数を考えると後は全部そうかも?
と思わせて22話は「黄色いバカンス」が。しかも6号さんVer(19話も)。
もしや「ルーレット☆ルーレット」と「少女Q」は二人目のを使わず
そのかわり「黄色いバカンス」を歌うバージョンを流してるとか!?
シングルに無いこのバージョン、CDに収録する気はあるんだろうか?
ネギま!みたくサントラに全バージョンが収録されてたりしてな。
(なんとハピマテの各月版がTVサイズで一通り収録されてる)

今回の印象的な表現というとまず18話のマンガ風表現。
マンガ風といってもフリクリみたいにコマを使ったりとか
カレカノみたく吹き出しの文字が飛びまわるとかではなく
モノクロで線が太めで荒いトーンで濃淡を表現する絵を表現してる。
いわゆる日本のマンガではなく外国の新聞に載ってそうなタッチ。
全体はモノクロなのに一部に原色っぽい色がついてるのも印象的だったよ。

19話の花フレームも変で面白かった。
これはその昔の少女マンガの花を背負ってる表現のパロディっすね。
さすがに今の少女マンガでそれを素で使う人はほとんどいないし
パロディ表現にしてしまった人も過去にも何人かいたりする。
例えば花を入れた籠を背負うとか、花を背中にテープで貼ってるとか。
ちなみにこれは顔の周りに花をあしらったフレームが出てくる。
フレームが画面のサイズにハマってる時はまんま往年の表現ですが……
キャラが引くとそのまんま小さいサイズで顔の回りにくっついてる(笑)

22話冒頭の往年の乙女ちっくアニメな画面にも呆気にとられたよ。
キラキラした画面で美形のキャラが喋っててまるで別の作品かと。
まぁ、どんなテイストすら中に取り込んじゃうのがこの作品ですが。
しかし「マ」と「ホ」が風にのってフワフワと流されてみたり、
なんてキレイなマホなんだ」と言ったり、あいかわらず変です。

この変なキラキラ画面は実は姫子のでっち上げた遅刻のいいわけで、
もう嘘バレバレだけど「ダメカナ?」とかわいくおねだりする姫子に
「ダメダヨ♪」とかわいさ大幅増量で切り返すベッキーが最高!!
満面の笑顔とかわいい口調でビシっと切り捨てるのは新しいかも。

露骨なパロディとしては
20話で「この〜きなんのき」(日立グループCM)を元ネタにしたのが。
これぐらい定番なネタになると企業CMすらパロディの餌食ですか。
企業CMといえばロート製薬のパロも今までに何度か使われてたっすね。
オリジナルは久しく見てなかったけど、公式サイトを確認したところ
時代につれて少しずつ改変されながら今でも使われてるようで。
ちなみに元ネタCM映像はここ(日立)ここ(ロート)にあります。

ところで
「ぱにぽにだっしゅ (DVD)レンタル」で検索して来る人がいるので
書いておくけどレンタルはまだ出てません(販売用は出たけど)。
2月上旬までの予定表には載ってないのでしばらくは待ちになるかと。
最近のキングはレンタルリリースがやたら遅くて困ったもんだよ。
12月からAT-Xでやるので地上波で見れない人はそっちで見るのも手です。
※追記:レンタルDVDは06年3〜5月に全巻リリースされました


「ARIA The ANIMATION 1〜6話」
10月からテレビ東京系(6局)で水曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はスクエニ傍系(BLADE)のマンガで全巻持ってます。
今よりずっと未来の話。水の星アクアのネオ・ヴェネツィアが舞台。
街をボートで案内するウンディーネに憧れてマンホームからやってきた
水無灯里(あかり)と同じ道を志す藍華とアリスの3人を中心にして、
いつもの穏やかな日々を灯里目線で素敵いっぱいにしてしまう物語。
癒しという言葉がこれほど似合う作品もないと思う。

実はずいぶん前からこの作者(天野こずえさん)のファンでした。
(この週記を何年分も遡ると書いてあるけど)
浪漫倶楽部の頃からだから最古参の部類に入るんじゃないかな。
アニメ化されるなんて考えたこともなかったので動いてるのが不思議な気分
ちなみにARIAって知ってる人は知ってるけど最初は少女誌(ステンシル)に
載っていた作品でエニックス内乱の時にBLADEに移籍したのでした。
※ステンシルの頃はAQUAというタイトルだった
これステンシルのまんまだったらアニメ化は難しかったんじゃないかな。
今ほど大量にアニメが放送されてても少女誌原作はほとんど無いから。
そう考えると偶然が積み重なったまさに奇跡のアニメ化かもしれない。

作品を実際に見て。原作のカラーの配色に似た明るくキレイな色の空間に、
穏やかな時間が流れて緩やかな音楽が充ちてる雰囲気がとても心地よい。
ゆっくりと流れる背景なんかまるで絵画のような絵になる風景だし。
描かれるエピソードも日常のあたりまえで些細なことだったりするのに
それが楽しかったり素敵だったりととても情動に満ち溢れているし。
アリシアさんの「あらあらうふふ」も実にイメージぴったしだし(笑)。
藍華の「恥ずかしいセリフ禁止!」のタイミングも実に絶妙だし。
まさにARIAからイメージするそのままが動く映像になってるというか。

話数からいってエピソードの抜粋になるのは想定の範囲だったけど、
原作をここまでアレンジしてくるとは思わなかったので正直驚いたよ。
オリジナルキャラが出るという時点でその方向性に気づくべきだったかも。
記憶の中のアバウトな原作の内容と比較する限りは原作のエピソードを
ベースにしながら部分的に追加や改変が入ってるなって感じだったです。
でも原作と比較したら結構大胆にアレンジが施されてることに気づいたり。
それはベースになるエピソードに別のエピソードを織り込むと言う手法。
別のエピソードを組み合わせながら一つの話として違和感なく仕上げてる。
吉田玲子さんは上手いと前から思ってたけど技量を初めて思い知ったよ。
(Canvas2は原作を知らないのでどこまでが吉田玲子さんの力かわからん)

原作は手元に4巻以降しかなかったので倉庫から全部持ってきた
そして1話ずつ詳細に内容を比較してみました。
※細部はかなり大幅に違うのでいちいち書いてません
以降の内容は比較の性格上かなりネタバレしてるのでご注意!

1話。この回に出てくるアイちゃんはアニメオリジナルキャラです。
でもこの回のベースエピソードはちゃんと原作にもあるのでした。
ARIA1巻の「ネオ・ヴェネツィア」(一番最初の話)がそれで
案内するのは女の子ではなくスーツを着たちょっと頑固なお爺さん
最初は楽しくなかったけど最後に魅力に気づいて帰るとこは全く同じ。
ちなみにこのエピソードは原作では藍華は出てこないです。
最初のほうでちょろっと挿入される記憶の中のアクアに来るシーンは
AQUA1巻の(ホントの)一番最初の「水の惑星」から。
これは灯里がARIAカンパニーに辿りつくまでのエピソード。
アリア社長が流される部分は同じく1巻の「水先案内人」から。
これは藍華が初登場するエピソード。友達ネタもここからだね。
そして逆漕ぎ無敵の部分は2巻の「初めてのお客様」から。
これは暁さんが初登場するエピソードで3話にも少し出てくる。
こーして改めて確認すると見事なパッチワークっぷりっすね。

2話。アクアアルタのベースエピソードはAQUA1巻の「水没の街」
この回はとても印象的な絵面なので絶対やると思ってたよ。
後半の藍華が家出する部分はARIA3巻の「水の3大妖精」から。
この2つのエピソードを繋いでる家出のきっかけのシーンとか
藍華が料理をするシーンやARIAカンパニーに泊まるシーンとかも
原作にないアニメで追加された部分なのでした。
(藍華の思い出は原作にもあって違うタイミングで使ってます)
「水没の街」の頃ってまだ藍華が姫屋の跡取って話が出てこないので
姫屋の従業員の藍華への敬語対応も原作にはなかったりするね。
この描写で晃さんだけ藍華に正面から対してるのが際立ってる。
原作のエピソードの意味をより掘り下げるカタチでアレンジしてます。

3話。アリス初登場のベースエピソードはARIA3巻の「春一番」
アリスが雑誌に載ってたりとか、ゴンドラ部でスカウトされたとか、
学校で後輩にサインを求められるとか、全部アニメオリジナルです。
原作でもアリスは初登場から上手いので、アニメの素質を買われて
スカウトされたって話にほほーそう来るか!と感心してしまったり。
愛想がないので笑顔を練習するとかも上手い補完だなと思ったよ。
後半の暁さんを案内する部分はARIA1巻の「ため息橋」から。
ちなみにこのエピソードは原作では(当然)アリスは出てこないです。
アリスが心を開いてくのはベースエピソードの流れだけど、
原作ではアニメほど掘り下げないので印象がかなり違うかも。
そして最後の浮島に行く部分はAQUA2巻の「花火」から。
ここは浮島に行く以外は原作と違う(メンツ違うし)と思ってたけど
窓から光が漏れる通路を走るシーンがまんま原作に有ったし
浮島から下を見下ろして「うわー」って言うシーンも有ったよ。

4話。これはなんとオリジナルエピソードっすね。
大筋はオリジナルなんだけど部分的に原作のパーツも使ってたり。
アリア社長を追いかけて不思議な場所に迷いこむのは原作にも何度か。
例えばAQUA1巻の「猫の王国」とか。原作のこの回とても好きだよ。
よく見るとこれ入植地跡(廃墟)が出てくるので4話のモチーフなのかも。
だとするともうアニメではやらなそうだね。見てみたかったけど。
郵便屋のおっちゃんが灯里と絡むのも原作に何度かあります。
例えばARIA5巻の「郵便屋さん」とか。手紙を届ける手伝いをする回。
内容は全く関係はないけど手紙を届けるってとこは同じだ。
ウッディに乗せてもらう部分はARIA4巻の「空を泳ぐ魚」から。
これも内容が全く違うけどセリフとかアレンジして使ってたりして。
藍華の「パンツまる見せ」も全く違うカタチで使われてたりするよ。

5話。不思議な招待のベースエピソードはARIA4巻の「ネバーランド」
実はこのエピソード原作では前半の特訓してる部分がなかったりして。
晃さんが「血反吐を吐くまで特訓!」な部分はそのまんまだけど
その後に息抜きも必要だからってすぐに遊びに突入するのでした。
いきなり遊びの原作よりも練習してるアニメの方が説得力があるね。
遊んでて海に潜る部分もアニメで追加された部分です。
灯里とアリスが手をつないで崖から飛び込むのも原作とは違います。
原作では灯里は一人で崖にへばりついて降りていくのでした(笑)。
無くしたリボンが戻ってくる印象的なエピソードもアニメ独自だったり。
最後のなぜか涙が出るな部分はAQUA2巻の「夜光鈴」に似たシーンが。
似たシーンを二度使うとは思えないので夜光鈴の回はやらないのかな。

6話。左手&アテナ先輩のベースエピソードはARIA5巻の「舟謳」
まぁくんのエピソードはARIA6巻の「迷子」から。
この回の構成はベースの舟謳にまぁくんの話を挿入してるのではなく、
まぁくんの話を舟謳に織り込むように混ぜてあります
原作を確認するまで全く別の話を混ぜてあることに気づかなかったです。
アテナ先輩がまぁくん絡みで謳うのも最初からそうだった気がするほどだし。
それぐらい見事な内容の組み合わせっぷりにすっかり脱帽だったよ。
この回はアテナ先輩のさりげない気配りが原作よりも強調されてるけど
ボケっぷりまで原作よりも超パワーアップしてる(笑)。水をこぼしたりとか。

アイちゃんがオリジナルキャラってことで毎回出るのかと思ってたけど
実際に姿が出てきたのは1話だけで2話以降は声だけ登場してきます。
灯里って原作でも頻繁に誰かにメールを書いてるシーンがあるけど
その相手をアニメではアイちゃんにして文通してるみたいな感じに。
さらに原作では毎回はしないメールをアニメでは毎回必ずやってて、
文通のカタチでその回のエピソードの意味合いを再確認してるのです。

にしても
ここまで大胆にアレンジしながら原作のイメージを損なってないのが凄い。
原作ファンのイメージを裏切らない、そして原作ファンでも新鮮に見れる
スタッフの顔ぶれで全く心配はしてなかったけど予想以上にいい感じです。


「地獄少女 1〜8話」
10月から一部の民放(2局)で放送してる新番組。
キッズとアニマックスでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
中高生の間である噂が流れていた。ネット上のあるサイトの噂が。
それは午前0時にだけアクセスできる「地獄通信」というサイトの噂で、
呪いたい人の名前を書けば地獄少女が地獄に落としてくれるのだという。
それはただの他愛ない噂。よくある都市伝説。そう思っていた。
しかし追い詰められ切実に願う人の前に地獄少女はホントに現れたのだ。

オープニングチェックの時に書いたけど
これ魔探偵ロキやtacticsをやってたスタッフが作ってます。
監督はわたなべひろしさんではなく恋風の大森貴弘さんですが。
(わたなべひろしさんは「うえきの法則」をやってるので原案で参加)
魔探偵ロキとかに比べて「うえきの法則」の見た目が今ひとつなのは
作画スタッフの差なんだなとこれを見てみょーに納得してしまったよ。
やっぱこのスタッフは鮮やかな色彩で目に焼き付く絵を作ってくるなと。
さらに今回は前作・前々作よりも作画スタッフが増強されてる感じ。
2話以降ずっと月詠の(総作監の)相澤昌弘さんが総作監として入ってるし。
現実を描いた内容で映像が高いレベルで安定してるので説得力があるよ。

内容はいわゆるホラー少女モノ+復讐代理人(必殺仕事人)みたいな感じ。
恨まれる人間はいわゆる悪事を働く人というより利己的な人間っすね。
その人の無自覚で利己的な行為によって相手は追い詰められてしまう。
無自覚だから当然のように呪われる当人は悪いと思ってないわけで。
毎回のように自分の行為を悔い改めず地獄に流されるのでした。
これもしも悔い改める人がいたら地獄に流されないんだろうか?
と思ったけどそんな人ならそもそも呪いが発動しない気がする。

恨みといえば逆恨みなんてのもあります。
人は自分の価値観で他人の行動も解釈してしまいがちだから
他人の好意すら悪意に受け止めて逆恨みしてしまう場合も。
そんな逆恨みでも恨みであれば地獄少女はやってきてしまう。
しかしその恨みが成就してしまったら恨まれた人は浮かばれない。
と心配になってくるけど実は安易に呪いが発動しない仕組みがあった。

それは呪いが発動すると呪った本人も死後地獄に落ちるという決まり。
つまりそれでもなお相手を呪いたいと願うほど追い詰められていること。
視聴者から見てもこの人は地獄に流されて当然と思うような。
それだけの行為を相手がやっていることが絶対条件なわけです。
強力な力が無条件に使えたら社会はメチャクチャになってしまうので、
一定の抑止として呪った本人も死後地獄に落ちる条件があるのでした。
決して安易に付け足したわけではないとても考えられた設定だよ。

この作品の体裁は1話読み切りで、虐めみたいな定番ネタもあれば、
ストーカーや新興IT企業社長みたいな時代ネタなんかもあったり。
7話の演劇ネタはあまりにタイムリー過ぎでスタッフの遊び心に乾杯(笑)。
だって今まさに「ガラスの仮面」をやってるこのタイミングでだし。
紅(くれない)演劇研究所とか柳の気持ちとかツッコミどころ満点です。
あ、ストーリーは凄くまともな内容なので念のため。
この回はちょっと構成が違ってて意外な人が地獄に流されたりする。
もちろん地獄に流されて当然と視聴者が思う人だけど。

もうひとつの見どころは毎回のエピソードキャラの役者さんたち。
必ず呪う人と呪われる人がいてその人たちを中心に物語が回るので
ゲストというよりは実質主役なわけです(閻魔あいは狂言回し)。
そんな重要な役割を演じるのは誰でも知ってる有名俳優の人たち!!
ってのは嘘でそうそうたる実力派(主役級)の声優が並んでます。
1話限りとはいえよくこんな面々を用意したもんだ。


「BLACK CAT 1〜8話」
10月からTBS系(3局)で木曜日の深夜に放送してる新番組。
BS-iでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
※BS-iはワイドサイズで地上波は左右カットの4:3サイズ
原作は少年誌(ジャンプ)のマンガで読んだことありません。
世界の3分の1を実質的に支配しているクロノスという組織があった。
そして秩序を乱すものを排す力としてクロノスナンバーズは存在した。
特にナンバー13通称「黒猫」は非情の殺人者として恐れられていた。
それとは別に表の世界には悪人を捕まえる掃除屋という職業があった。
ここに実力はあるのになぜか金と縁が薄いスヴェンという掃除屋がいた。
スヴェンが今回狙っているのは裏で悪事を重ねながら知事になったリブ。
タイミングを計りリブを確保しようとしたスヴェンの前に黒猫は現れる。
黒猫はスヴェン以外の目に止まらない速さでリブを始末してしまった。
この些細な出会いは黒猫であるトレインの運命を大きく変えることになる。

とりあえず第一印象としては映像が凄く気合入ってる。
ジャンプアニメでここまで映像で見せる作品は他にないかもってぐらい。
ストーリーがよほど強烈でもない限り見た目が印象の大半を左右するね。
そして実質の主人公に見えるスヴェンのキャラがいい味出してるよ。
それなりに力は有るけど無敵ではないし当然自分でもそれを自覚してる。
だから正面から力押しばかりしないで、いろいろ搦め手を使ってくる。
かと思えば独自の「紳士道」を行動規範にするお茶目だけど素敵な面もある。
イブを元に戻そうと向かってくとこなんか紳士道というより父性愛だけど。
まぁ、イブが初めて意識したのがスヴェンだから実際に父親みたいなもんか。
助けた後のスヴェンとイブの構図もまんま父と娘に見えるし(笑)。

イブといえばそんな感じの人に似た人でないモノって最近の流行だね。
しかも兵器として生まれたのに自我を持つというのも最近よく見るよ。
完全に作られた存在が擬似人格ならともかく人と同じ自我を持つのは
フィクションで安易に描くほど簡単に実現できるものではないのに。
自意識がどうすれば生まれるのか未だに全く分かってないんだから。
まぁでもこの作品では人間とナノマシンを融合させたとも考えられるね。
そう考えればほとんど何も知らない子供みたいなもんなのかも。
アニメスタッフもそう解釈して描いてるように見えます。

クリードのイカレっぷりもなかなか楽しかった。
トレインに執着してそれ以外はどーでもいいみたいな壊れっぷりがいい(笑)。
トレインと仲良さそうなサヤを魔女め!とか言って排除してしまうし。
執着の理由が世界を革命するための相棒にしたかったってのは興ざめだけど。
世界を支配するなんて下らないトレインだけが大事ぐらいやって欲しかったよ。
そしてトレインから受けたものは敵意でも傷でもむしろ喜びみたいな感じでさ。
まぁ、それやるとBLになっちゃうから少年モノでは無理だろうけど(爆)。

7話まで見て気づいたけど1話冒頭のトレインとクリードの対決シーンって
7話のシーンだったんだね。1話では前後不明でわけ分からんかったけど。
つーかあのシーンを冒頭に入れる必要があったのか激しく疑問です。
別のあのシーンがなくても凄い派手だしツカミは十分過ぎるぐらいだよ。

そしてもひとつ何とかして欲しかったのがエンディング曲。
せっかくの雰囲気がエンティングでぶち壊しなんですが。
曲単体は別に悪いとは思わないけど作品に全然合ってないよ。
タイアップするにしたってもう少し相応しい曲があるだろうに。
本編は結構丁寧に作ってるのに何故こんな大チョンボをするかな。


「capeta 1〜9話」
10月からテレビ東京系(6局)で火曜日の夕方に放送してる新番組。
BSジャパンとAT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作は少年誌(マガジン)のマンガで読んだことありません。
幼い頃に母を亡くし父も毎日仕事で忙しくていつも一人の平勝平太。
※カペタとは勝平太(かっぺいた)の名前をもじったあだ名
誰も見てくれないから何にも本気で取り組もうとしない勝平太だった。
そんな勝平太を喜ばせようと父はカートを贈ろうと思ったのだが
とても買える値段ではなく一計を案じ廃物から自作をすることに
ノウハウが何もない父が作ったカートは満足に走らない代物だったけど、
せっかく父が作ってくれたからと勝平太は工夫を重ねて乗りこなしてしまう。
このカンの良い少年は着実にしかし見違える速さでカートの世界を駆け上り
(よくある少年マンガ展開なら)世界に風を巻き起こすことになる。

始まってしばらくは灰色の日常を濃厚に描いてて見ててだるかったよ。
番組の合間に流れるスクランのCMがやけに楽しそうに見えるし。
こんなのよりスクランでも見た方が時間を有効に使えそうだなと。
でも2話の最後に勝平太がカートに乗るあたりから俄然面白くなってくる。
レースシーンは実に臨場感抜群だし。ぐいぐい視聴者を引っ張ってくれる。
全く何も知らない状態から一つ一つ学んで登っていく過程も面白いし。
なにより以前はF1が好きでレース中継とか熱心に見てたこともあるので
そのままスケールダウンした感じのカートも見てて楽しいっすね。
この手の作品は往々にして視界が凄く狭いので描かれてる題材に
その人が興味が有るか無いかで面白く感じるか全然違っちゃうけど。

ちなみに作品の外枠としてはレース部分が全部3DのCGです。
(他にも普通の車とかCGをさり気なく使ってたりするけど)
モンキーターンと似たような構造だと想像してもらえば良いかと。
CGを使ってるので動きの挙動がかなりしっかりしてるのが特徴かな。
(CGを使ってるのに動きが変だったエリア88なんてのも有ったけど)
これなら作画スタッフが足りなくて動きがアレになることも無いだろう。
アクションを主にCGが分担してるのでそれ以外の絵もしっかりしてるし。
特に1話なんか2話以降に比べてやけに絵に気合が入ってたよ。
それで延々とつまらない日常を描いてるから激しく無意味だったけど(爆)。
3話以降の内容を考えると2話までの構成はも少しどーにかして欲しかった。
つまらない日常と目を輝かせる出来事のコントラストを強調するのはいい。
だけど2話も使ってじっくり描いたのは逆効果だったんじゃないかな。
細部を端折って2話までを1話に圧縮してしまえば良かったような。


「はっぴぃセブン 〜ざ・テレビまんが〜 1〜4話」
10月から一部の民放(6局)で深夜に放送してる新番組。
キッブステーションでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
原作はライトノベル(スーパーダッシュ文庫)で読んだことありません。
※直接の原作は「学園はっぴぃセブン」らしい
中学2年生の迫守亜麻乃(あまの)は生まれついての不幸少女だった。
それはもう何をしても裏目に出る呪われてるような不幸っぷりで。
そんな彼女はある日内容を全く覚えてない不思議な夢を見た(と思ってる)。
翌日学校で偶然にも「開運研究会」という部屋に辿りつくのだった。
部屋には七福神の力を宿すという女性たちがいて不幸話を聞いてくれた。
そして彼女たちのアドバイスに従い亜麻乃は学校裏の石碑で祈るのだった。
祈りは亜麻乃にとりついていた禍つ神を引き剥がして顕現させる。
そう亜麻乃が不幸だったのは禍つ神がとりついていたせいだったのだ。

これ作ってるのハピレスのスタッフだね。監督は違うけど。
(公式サイトで「またはっぴぃだ」と言ってるのはそういうこと)
監督も確かハピレスをやってた人で作品のテイストは結構近いかも。
エンディングのチビキャラなんか踊ってないけどやっぱり似た感じだし。
キャラ絵とかの見た目はらいむいろ1作目に近いけど(スタッフ同じ)。
内容はちょっといい話系をポップに描いてるのでわりと楽しめます。
ただ毎回のようにエピソード用のゲストキャラが絡んでくるので
7人+αもいる福娘たちのキャラ描写が薄くなってしまってる。
一見主人公っぽい亜麻乃も最初のエピソード以外脇に回っちゃうし。

本来この手の作品はまず菊之介や福娘たちをクローズアップして
視聴者にそれぞれのキャラの存在を刻み付けるようにするべきで。
実際原作の最初のほうはそうなってるみたいだけど
アニメではいきなり応用編の学園はっぴぃセブンからやってるので
菊之介と福娘については既定事実みたいな感じに省略されてます。
原作をある程度知ってる人を前提にしたような作りかただよ。
素材は決して悪くないけど、初心者にはちょっと厳しいね。
亜麻乃にそれぞれのキャラを紹介するぐらいの構成が良かったかも。


「SHUFFLE! 1巻」
7月からWOWOWで深夜に放送してる新番組。DVDレンタル。
原作は美少女恋愛アドベンチャー(18禁)でやったことはありません。
一見すると現在と似てるけど神界や魔界と世界が繋がって交流のある世界。
主人公の稟は普通の高校生で、同級生で幼馴染の楓と同居をしていた。
そんなある日、学校に季節外れの転校生が二人やってきた。
なんとこの二人それぞれ神王と魔王の娘で、しかも稟の婚約者だと言う
こーして稟は普通だった日常は波乱万丈になっていくのだった。

とりあえず第一印象はやけに気合の入った映像かな。
細かい動きとかキャラの仕草とかしっかり描いてるし。
しかし映像のクオリティが高いのにまるでキャラに実体感がない(爆)。
記号キャラが濃厚な演技をしてもしょせんは過剰装飾したマネキンみたい。
こーゆー作品って女の子キャラが魅力的に見えないとお終いのような……
「無駄にクオリティが高い」って言葉をこれほど実感する作品も珍しいかも。
(キャラ描写に実体感がないから本来の意味ではクオリティ高くないけど)
やたらとノリがいいので強引に見せられてしまう部分はあるけど
見た後に何も残らんというか1巻2話までだと魅力がさっぱりわかりません。
これだったらラムネの方が見た目は1ランク落ちるけどずっと面白いよ。


「CLUSTER EDGE 1〜4話」
10月からテレビ東京系(3局)で火曜日の深夜に放送してる新番組。
AT-Xでもやってるので地上波で見れない人はそちらで。
現在より少し昔の貴族や階級制度がハッキリしてた時代に似た世界観。
だけど航空機や軍艦などはあり、戦争のために人型の人間に似たモノを
作って人の代わりに戦わせるような科学力が発達している世界。
今から30年前に大戦が終わり、人型兵器の製造施設は封印された。
そして場面は名家の子息が在籍する学園「クラスターE.A.」に移る。
ここに今日アゲートというちょっと風変わりな少年が編入して来た。
他の生徒とは違う彼のキャラクターは学園に新たな風を吹きこんでいく。
さらに彼は人にはない不思議な力を持っていたのである。

見始めてすぐは結構面白そう?とか思ってたんだけど
列車から飛行機を発進するあたりから雲行きが怪しくなって来た。
キャラ絵の見た目だけはキレイだけどキャラ描写はいいかげんだし。
絵が崩れたりはしないけど、あちこちずいぶん雑な見せ方になるし。
正直これがあのサンライズの作品かよ、と呆れてしまったりして。
4話のクロム団のあたりはストーリーも含めてあまりの酷さにめまいが。
面白くなりそうな素材をここまでクソにできる監督の手腕に脱帽です。

これ見た後だと吟遊黙示録マイネリーベが超素晴らしく見えるよ……

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